| 【発明の名称】 |
作業車両の制御設定装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】小野 弘喜 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】池内 伸明 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】今井 敏昭 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
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| 【要約】 |
【課題】従来、トラクタ等に、数多くの制御装置を備えると、制御の入切設定操作が煩わしかったり、制御の設定を間違えて車両の操作性を悪化させたり、安全性を損なうという課題が有った。
【解決手段】トラクタに後進操作に連動して作業機を上昇させるバックアップ制御を備える場合、同制御を個別の制御入切スイッチにて入切設定可能に構成する。また車両の前後輪駆動形態を選択するダイヤル設定器9を設け、前記ダイヤル設定器9の一端部に備えた路上走行用ポジションP1では、前記バックアップ制御を「切」とし、中間部のポジションP2,P3では前記制御入切スイッチで任意に入切設定できる構成とし、他端部の特定作業ポジションP4では他の強制的に「入」とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 予め設定されたオペレータの操作または車両の状態を検出することで車体に連結した作業機(R)を、作業位置から非作業位置へ上昇させる作業機上昇制御装置、及び同制御装置の作動を個別に入切設定する入切設定具(1)を備え、 前記車両の前後輪(2F,2R)の駆動形態を、「二駆」状態と、「四駆」状態と、前輪(2F)の周速を後輪(2R)の周速に比して増速駆動する「前輪増速四駆」状態に切り替える前後輪駆動切替装置(3)を備えると共に、 前記前後輪(2F,2R)の駆動形態を、常時「二駆」状態に設定する第一設定ポジション(P1)、常時「四駆」状態に設定する第二設定ポジション(P2)、「二駆」状態或いは「四駆」状態から車両の旋回時に前記「前輪増速四駆」状態に移行する第三設定ポジション(P3)の順に配したダイヤル式設定具(9)により設定可能に構成した作業車両において、 前記ダイヤル式設定具(9)の少なくとも第三設定ポジション(P3)では、前記作業機上昇制御装置の作動を前記入切設定具(1)の入切設定に応じて作動させる一方、 前記ダイヤル式設定具(9)に、前記第三設定ポジション(P3)と隣接する第四設定ポジション(P4)を設け、この第四設定ポジション(P4)では前記「前輪増速四駆」状態とし、且つ前記入切設定具(1)の設定状態に関わらず前記作業機上昇制御装置の作動を強制的に入設定する制御手段(C)を備えたことを特徴とする作業車両の制御設定装置。 【請求項2】 前記車両の変速レバー(4)に操作位置を検出するセンサ(5HH)を設け、 同センサ(5HH)により前記変速レバー(4)が路上走行を想定した位置に操作されたことを検出すると、前記前記入切設定具(1)及びダイヤル式設定具(9)の設定状態に関わらず作業機上昇制御装置の作動を「切」とし、且つ前記前後輪(2F,2R)の駆動状態を「二駆」状態とする制御手段(C)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両の制御設定装置。 【請求項3】 前記ダイヤル式設定具(9)を前記第一設定ポジション(P1)から第二設定ポジション(P2)へ切り替えたときには、前記作業機上昇制御装置を入切設定具(1)の設定状態のまま維持する一方、第二設定ポジション(P2)から第一設定ポジション(P1)へ切り替えたときには、前記作業機上昇制御装置の作動を「切」とする制御手段(C)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両の制御設定装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は、農業用トラクタや芝刈機、更には田植機等に搭載された作業車両の制御設定装置の構成に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、農業用トラクタには、オペレータの後進操作を検出して車体に連結した作業機を作業位置から非作業位置へ上昇させる所謂「バックアップ制御」や、車両の旋回状態を検出して同作業機を作業位置から非作業位置へ上昇させる所謂「オートリフト制御」を備えるものが知られている。 【0003】 また、農業用トラクタには、車両の前後輪の駆動形態を、「二駆」状態と、「四駆」状態と、前輪の周速を後輪の周速に比して増速駆動する「前輪増速四駆」状態に切り替える前後輪駆動切替装置を備えると共に、前記前後輪の駆動形態を、常時「二駆」状態に設定する第一設定ポジション、常時「四駆」状態に設定する第二設定ポジション、「二駆」状態或いは「四駆」状態から車両の旋回時に前記「前輪増速四駆」状態に移行する第三設定ポジションの順に配したダイヤル式設定具により設定可能に構成したものも知られている。 【0004】 そして、ダイヤル式設定具を備えた農業用トラクタにおいて、車両の安全性を重視する場合は、旋回時に前輪増速四駆とする所謂「前輪増速制御」と、旋回内側の後輪にブレーキをかける「オートブレーキ制御」といった二つの旋回制御を搭載した場合、この両制御の内1つを選択的に作動させる構成、即ち両制御装置を同時に作動させない構成としたり、また反対に操作性を重視する場合は、前記両制御装置をダイヤル設定器により同時に入切させてオペレータの設定操作を軽減させる構成が知られている。 【特許文献1】特開2001-146119号(段落〔0035〕、〔図1〕) 【特許文献2】特開平4-19235号(〔図2〕、〔図3〕) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 前記のように、農業用トラクタでは作業の種類や作業状態に合わせて数多くの制御を搭載するものであるが、これら制御が多くなり過ぎると各制御の入切設定が煩わしくなったり、設定を間違えて安全性を損なうという課題が生じる。 【0006】 また前記トタクタの使用形態では、一般的に大部分のユーザが利用する共通の使用形態があるにも係らず、前記のように、ダイヤル式設定具で複数の制御を択一的、或いは同時に入切設定する場合は、如何なる状態でも車両の安全性、若しくは操作性のどちらかを損なう構成となっていた。 【課題を解決するための手段】 【0007】 この発明は前記した問題点に鑑みて、作業車両の制御設定装置を以下のように構成した。 即ち、請求項1の発明では、予め設定されたオペレータの操作または車両の状態を検出することで車体に連結した作業機(R)を、作業位置から非作業位置へ上昇させる作業機上昇制御装置、及び同制御装置の作動を個別に入切設定する入切設定具(1)を備え、 前記車両の前後輪(2F,2R)の駆動形態を、「二駆」状態と、「四駆」状態と、前輪(2F)の周速を後輪(2R)の周速に比して増速駆動する「前輪増速四駆」状態に切り替える前後輪駆動切替装置(3)を備えると共に、 前記前後輪(2F,2R)の駆動形態を、常時「二駆」状態に設定する第一設定ポジション(P1)、常時「四駆」状態に設定する第二設定ポジション(P2)、「二駆」状態或いは「四駆」状態から車両の旋回時に前記「前輪増速四駆」状態に移行する第三設定ポジション(P3)の順に配したダイヤル式設定具(9)により設定可能に構成した作業車両において、 前記ダイヤル式設定具(9)の少なくとも第三設定ポジション(P3)では、前記作業機上昇制御装置の作動を前記入切設定具(1)の入切設定に応じて作動させる一方、 前記ダイヤル式設定具(9)に、前記第三設定ポジション(P3)と隣接する第四設定ポジション(P4)を設け、この第四設定ポジション(P4)では前記「前輪増速四駆」状態とし、且つ前記入切設定具(1)の設定状態に関わらず前記作業機上昇制御装置の作動を強制的に入設定する制御手段(C)を備えたことを特徴とする作業車両の制御設定装置とした。 (請求項1の作用) 以上のように構成した請求項1の発明では、ダイヤル式設定具(9)を第一設定ポジション(P1)に設定すると、車体は常時「二駆」となり、第二設定ポジション(P2)に設定すると常時「四駆」となり、第三設定ポジション(P3)に設定すると、車両の旋回時に「前輪増速四駆」状態に移行する。そして少なくとも前記第三設定ポジション(P3)では、作業機上昇制御装置の作動を任意に入切設定し、第四設定ポジション(P4)では、「前輪増速四駆」に設定しつつ作業機上昇制御装置は自動的に「入」設定となる。 【0008】 また請求項2の発明では、前記車両の変速レバー(4)に操作位置を検出するセンサ(5HH)を設け、 同センサ(5HH)により前記変速レバー(4)が路上走行を想定した位置に操作されたことを検出すると、前記前記入切設定具(1)及びダイヤル式設定具(9)の設定状態に関わらず作業機上昇制御装置の作動を「切」とし、且つ前記前後輪(2F,2R)の駆動状態を「二駆」状態とする制御手段(C)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両の制御設定装置とした。 (請求項2の作用) 以上のように構成した請求項2の発明では、変速レバー(4)の操作位置を、路上走行位置に操作すると、前記ダイヤル式設定具(9)の設定よりも優先させて作業機上昇制御装置の作動を「切」とし、且つ前記前後輪(2F,2R)の駆動状態を「二駆」状態とする。 【0009】 また請求項3の発明では、前記ダイヤル式設定具(9)を前記第一設定ポジション(P1)から第二設定ポジション(P2)へ切り替えたときには、前記作業機上昇制御装置を入切設定具(1)の設定状態のまま維持する一方、第二設定ポジション(P2)から第一設定ポジション(P1)へ切り替えたときには、前記作業機上昇制御装置の作動を「切」とする制御手段(C)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両の制御設定装置とした。 (請求項3の作用) 以上のように構成した請求項3の発明では、前記ダイヤル式設定具(9)を前記第一設定ポジション(P1)から第二設定ポジション(P2)への方向に切り替えたときには、前記作業機上昇制御装置の作動の入切設定状態が維持され、第二設定ポジション(P2)から第一設定ポジション(P1)への方向に切り替えたときには、前記作業機上昇制御装置の作動を「切」となる。 【発明の効果】 【0010】 これにより、請求項1の発明では、ダイヤル設定器(9)の設定ポジションの一端部(第一設定ポジションP1)を路上走行を想定した位置とし、他端側(第四設定ポジションP4)を大部分のユーザが利用する特定の作業(前輪増速制御と作業機上昇制御装置を共に入りとする作業)を想定した位置とし、両設定ポジションの間では、前輪増速制御装置と作業機上昇制御装置を個別に入切設定できる構成としたので、前記特定の作業時には、ダイヤル式設定具を一端部から他端部まで一気に操作するだけでよいので制御の設定操作性を向上すると共に、制御の設定の間違いも極力防止できて車両の安全性を向上することができる。また、前記特定の作業以外では、少なくとも第三設定ポジションにて各種作業に応じ制御の入切を任意に設定できるので車両の操作性も損なうことが無い。 【0011】 また請求項2の発明では、車両の変速位置を前記ダイヤル式設定具(9)や入切設定具(1)よりも優先させる構成としたので、前記ダイヤル式設定具(9)及び入切設定具(9)を誤って設定していても路上走行時に前輪増速状態となることが無く、また作業機上昇制御制御が不用意に作動することが無くなり、請求項1にも増して安全性を向上することができる。 【0012】 また請求項3の発明では、ダイヤル式設定具(9)の指定位置を、路上走行位置から作業位置に移行したときには、前記作業機上昇制御装置の作動の入切状態を維持して操作性を向上することができ、特に第一設定ポジションに移行して前後輪(2F,2R)の駆動形態を「二駆」とした時、即ち走行上、危険性が高い路上走行状態と想定される位置に設定した時には、前記作業機上昇制御を切とするので安全性を向上することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 以下、図面に基づいて、この発明を作業車両となる農業用トラクタ(以下、トラクタ10)に搭載した形態について説明する。 最初にトラクタ10の構成について説明する。 【0014】 トラクタ10は、図3に示すように、ボンネット11内部にディーゼルエンジンEを備え、このエンジンEの回転動力をミッションケース13内の各種変速装置で適宜減速した後、走行装置となる左右後輪2R、または左右前後輪2F,2Rへ伝達して走行する構成となっている。 【0015】 またトラクタ10の操縦席20の前方には、前記前輪2Fを操舵するステアリングハンドル16を突出して設け、この下方に作業機を上下ワンタッチ操作で昇降する昇降レバー14、車両の前後進を切り替える前後進切替レバー(図示省略)、及びエンジンEの回転数を調節するアクセルレバー19を設けている。そして前記前後進切替レバーの回動基部には、オペレータの前後進操作及びニュートラル位置操作を検出する前進スイッチ18fと後進スイッチ18rを設け、前記アクセルレバー19の回動基部には、摩擦材を有するレバー保持機構を設け、ワイヤー等を介して前記エンジンE側部のガバナ機構Gに接続する構成となっている。また前記ステアリングハンドル16の連動部位、詳しくは前輪1Fのピットマンアームには、車両の旋回操作を検出する手段として前輪切角センサ6を設けている。 【0016】 また更に、前記ステアリングハンドル16の前方には、図4に示すように、裏面にメータパネル用コントローラC4を内装し、正面に各種パイロットランプL1,L2…やエンジン回転計75、液晶表示器M等を備えるメータパネル17を設ける構成となっている。また、メータパネル17の下方には、図1に示すように、この発明のダイヤル式設定具となる作業切換ダイヤル9や車体後部に突設したPTO軸15の回転を入切するPTO入切スイッチ22a、前記PTO軸15の回転を手動で入切するか、若しくは作業機の昇降状態等に連動させて自動で入切とするかを選択するインディペンデントPTO制御入切スイッチ22bを設けている。 【0017】 ここで、前記作業切換ダイヤル9について詳細に説明する。 前記作業切換ダイヤル9は、この一端位置に前記前後輪の駆動形態を常時「二駆(2WD)」に固定する第一設定ポジションP1を備え、その隣に順に前後輪1F,1Rの駆動形態を「四駆(4WD)」に固定する第二設定ポジションP2、トラクタの一般「作業」を想定し後述する前輪増速制御とオートブレーキ制御を入とする第三設定ポジションP3、そして前記前輪増速制御を入とし、且つ大部分のユーザが利用すると想定される「(ロータリ)耕うん」作業に適した各種制御(前記前輪増速制御と、オートリフト制御、オートブレーキ制御、バックアップ制御、アクセル制御)を強制的に入とする第四ポジションP4を配置する構成としている。 【0018】 また前記作業切換ダイヤル9は、回転基部に円周に沿わせた位置決め用のノッチを構成すると共に、第一設定ポジションP1と第四設定ポジションP4迄を操作範囲とするべくこの操作範囲の両端でストッパによりダイヤル9の回転を規制する構成となっている。 【0019】 即ち、前記作業切換ダイヤル9では、トラクタを使用するにあたり大部分のユーザが利用する形態として「ロータリ耕耘」作業と「路上走行」を想定し、両状態に適した各種制御装置の入切設定状態をダイヤル操作範囲の両端位置に配置する構成としたので、例えばダイヤル操作範囲の中途部に前記ロータリ作業に適したポジションを配置する構成と比較して、細かな設定位置操作を必要とせずオペレータの設定操作が軽減することができる。 【0020】 尚、前記第三設定ポジションP3には、中途部(図中左側に回転操作した部分)からオートブレーキ制御のブレーキ圧設定範囲pbとなっており、このブレーキ圧を前記第二設定ポジションP2側を0とし、第四設定ポジションP4側を最大圧(後輪2Rをロックする程度)としている。また前記第四設定ポジションP4でもブレーキ圧は最大圧に設定される。 【0021】 また前記図3に示すように、ステアリングハンドル16下方には、クラッチペダルや左右ブレーキペダル、そしてアクセルペダル23を設け、前記アクセルペダル23の回動基部には、エンジン回転数を減速側へ戻すよう付勢機構を設けると共に、この踏込操作または前記アクセルレバー19の前後回動操作によりエンジンEの回転数を調整し、同回転数をエンジン出力軸に備えたエンジン回転センサ24により検出する構成となっている。 【0022】 尚、前記トラクタ10のような作業車両では、前記アクセルレバー18により保持されたアクセル設定位置を下限として、アクセルペダル23の踏み込み時にだけエンジン回転数を上昇させ、踏み込み解除で元の位置に復帰する構成となっており、一般にはアクセルレバー19を高回転位置(フルスロットル位置)に設定して定速で走行し、路上走行や圃場内での移動時には、アクセルレバー19を低回転位置に設定し、アクセルペダル23を踏み込んでエンジン回転数、即ち車速を調節する。 【0023】 また、図5に示すように、操縦席20側方には、内側に凹部を形成した樹脂製の操作パネル29を設け、同パネル上のレバーガイド4gから変速レバー4を突設し、同レバー4の回動操作により後述する副変速装置を3段階(H速,L速,M速)に切り替える構成となっている。そして変速レバー基部には、レバー操作位置を検出する副変速位置センサ5L,5M,5H,5HHを設けると共に、このレバー把持部には、1速から8速の主変速装置42を切り替える上下一対の変速スイッチ(変速アップスイッチ8u、変速ダウンスイッチ8d)を設け、オペレータの手動操作によりコントローラC2の通電指令を介し主変速装置42の変速位置を1速ずつ切り替える構成となってる。 【0024】 また、前記変速レバー4は、前方回動位置で左右方向に横振り式に構成され、前記副変速装置をH速に維持したまま、「作業用H」と「路上用H」の内一つを選択して、前記主変速装置の変速可能段数を変更する構成となっている。詳しくは、「作業用H」の時には主変速の1〜8速の内、1〜6速まで切替可能に構成し、「路上用H」の時には主変速装置を5〜8速までを切替可能な構成としている。 【0025】 また同じく前記操縦席20側方には、車体後部の作業機Rの高さを変更するポジションレバー21を設け、このレバー21基部に操作位置を検出するポテンショメータ21sを設け、このレバー操作角に対しリフトアーム27の作動角を一致させて作業機を上下操作する構成となっている。また更に、これらレバー21のレバーガイド後方には、この発明の作業機上昇制御装置となる車両の後進操作を検出して作業機Rを上昇させる制御(以下、バックアップ制御)の作動を入切するバックアップ制御入切スイッチ1と、車両に連結された作業機Rの種類(ロータリ、ドラフト、外部作業機)を指定する作業機指定スイッチ30、前記リフトアーム27の最大上昇回動位置を任意に設定する上げ位置調整ダイヤル31、作業機の水平制御(ローリング制御)モードを切り換える水平切換スイッチ32、また作業機Rの上昇操作を検出してエンジン12の回転を一定量だけ下げるアクセル制御の作動を入切するアクセル制御入切スイッチ33等の各種設定具を備える構成となっている。 【0026】 また前記ミッションケース13の上部には、作業機昇降用油圧シリンダ25を内装するシリンダーケース26を設け、前記シリンダ25のピストンの伸縮によりリフトアーム27を上下回動し、トップリンク28aと左右ロアリンク28b,28cからなる三点リンク機構28を介して各種作業機、図3例ではロータリ作業機Rを昇降する構成となっている。また前記リフトアーム基部には、作業機の上昇位置を検出するリフトアーム角センサ27sを設けている。また前記左右一側のロアリンク28bは、水平制御用油圧シリンダ28cで構成され、同シリンダ28bのピストンを伸縮操作することで、作業機Rの左右ローリング姿勢を制御すると共に、この作業機Rの傾きを同シリンダ28bに併設したストロークセンサ28sで検出する構成となっている。 【0027】 また前記作業機昇降用油圧シリンダ25と水平制御用油圧シリンダ28cは、図6に示すように、エンジンEの駆動される油圧ポンプPから送り出される圧油を、分流弁38により分流して一方を作業機昇降用油圧シリンダ25へ接続し、他方を水平制御用油圧シリンダ28cへ接続する構成となっている。 【0028】 ここで、前記トラクタ10に連結する作業機Rの水平制御について説明する。 このトラクタ10では、4つの水平制御モード(自動水平、傾斜、手動、平行)を備え、前記水平切換スイッチ32で切り替える構成となっている。 【0029】 前記「自動水平」モードは、主に水田等の平坦な圃場で作動させるモードで、車体に備えた傾斜センサ34により検出された水平基準に対し、前記水平制御用油圧シリンダ28cを駆動し作業機Rを水平状態に保持するモードである。また前記水平基準に対する作業機Rの左右ローリング姿勢を別途備えた傾き調整ダイヤル36で任意に設定することができる。 【0030】 また「傾斜」モードは、主に傾斜した圃場を等高線に沿って作業する場合に使うモードで、前記傾斜センサ30の検出値を移動平均することにより地表の起伏変化を検出し、この起伏変化に対して、前記水平制御用油圧シリンダ28cを駆動し作業機Rの傾きを一定に保持するモードである。またこの作業機Rの傾きも、前記前記傾き調整ダイヤル36で任意に設定することができる。 【0031】 また「手動」モードは、例えばトラクタ10に作業機Rを連結する場合、前記三点リンク機構の各フックの高さを合わせるときに作動させるモードで、別途備えた水平手動スイッチ37を押圧操作することで、前記水平制御用油圧シリンダ28cを駆動し作業機Rをトラクタ10に対し任意の傾きに操作するモードである。 【0032】 また「平行」モードは、例えばトラクタの片輪を畝溝に落として傾斜させながら作溝作業等を行うとときに使用するモードで、前記水平制御用油圧シリンダ28cの長さを一定長さに設定し、作業機Rをトラクタ10と平行の状態に保持するモードである。尚、前記一定長さは前記水平手動スイッチ37を押圧操作することで、作業機Rの傾きを任意に操作することができる。 【0033】 次に、図7に基づきトラクタ10の動力伝達経路について説明する。尚、図中に示す主副変速部の矢印は、常時噛み合い式のギヤによる動力の伝達方向を示す。 前記エンジンEの回転動力は、主クラッチ40にて断続操作され、同クラッチ40で伝達された回転動力をミッションケース13内に設けた前後進切替装置41、主変速装置42(第一主変速装置42a,第二主変速装置42b)、副変速装置43と順に伝達され、後輪デフ機構52rを介して後輪へ伝達すると共に、この発明の前後輪駆動切替装置3、前輪デフ機構52fを介して前輪2Fへ伝達する構成となっている。 【0034】 また前記エンジンEには、前記ガバナ機構Gにアクセル位置センサ44を設け、出力軸にエンジン回転センサ24を設け、両センサ44,24により車両のエンジン負荷状態を検出し、前記負荷が大きくなった時には主変速位置を1段ダウンさせる構成(オートドライブ負荷制御)となっている。 【0035】 また前記前後進切替装置41は、2つのクラッチ(前進用クラッチCf,後進用クラッチCr)を有する油圧クラッチ式切替装置であり、前記前後進切替レバー18の操作位置に応じてどちらか一方のクラッチCf(Cr)を圧着し、回転動力を第一主変速装置42aへ正転、若しくは逆回転で伝達する構成となっている。 【0036】 また、前記前後進切替装置41の各クラッチCf,Crは、動力下手側の主変速装置42の変速位置を切り替える際の昇圧クラッチを兼ねる構成となっている。即ち、主変速装置42を切り替える際には、この切替操作に先立って前記クラッチCf,Crを共に切りとし、前記切替完了後、前進用クラッチCf若しくは後進用クラッチCrを入とする。 【0037】 また第一主変速装置42aは、ピストン式変速アクチュエータとなる「1−2速」変速用油圧シリンダ45A、「3−4速」変速用油圧シリンダ45Bを備えたシンクロメッシュギア式変速装置であり、前記両油圧シリンダ45A,45Bの内、一つのシリンダ45A(45B)のピストンを伸長若しくは短縮し先端部に係合されたシフタを前後に移動することで4つのギヤ組の内の1つのギヤ組を通じて、回転動力を第二主変速装置42bへ伝達する構成となっている。詳しくは前記「1−2速」変速用油圧シリンダ45Aのピストンが図中左側に伸長することで「1速」となり、同ピストンが図中右側に短縮することで「2速」となり、前記「3−4速」変速用油圧シリンダ45Bのピストンが図中左側に伸長することで「3速」となり、同ピストンが図中右側に短縮することで「4速」となる構成となっている。 【0038】 また前記第二主変速装置42bは、高低二段のクラッチ(高速クラッチCh,低速クラッチCl)を有する油圧クラッチ式変速装置であり、クラッチ内部のピストン46にて高低どちらか一方のクラッチ板を圧着することで回転動力を高低二段に切り替え、その動力を副変速装置3bへ伝達する構成となっている。 【0039】 これにより、前記主変速装置42は、第一主変速装置42aと第二主変速装置42bの変速位置を組み合わせて4×2=全8速の変速位置を有する構成となっている。そして、前記主変速装置42を変速する場合は、前記変速レバー4に備えた変速アップスイッチ8uと変速ダウンスイッチ8dの押し込むことで、後述する走行系コントローラC2の通電指令を介して切替制御弁を切り替え、前記変速用アクチュエータ、即ち油圧シリンダ45A,45Bまたはクラッチ内ピストン46を駆動して同変速装置42の変速位置を1速ずつ順に増速、若しくは減速する構成となっている。 【0040】 尚、このトラクタ10では、前記変速レバー4が「路上用H」の位置に設定されている場合は、アクセルペダル23の踏込操作で、エンジン回転数の変化に応じて変速位置を1速ずつ増速、或いは減速する構成となっている。 【0041】 また前記副変速装置43は、前記変速レバー4の手動操作によりワイヤーやリンク機構等の機械的連動機構を介して切り替えるコンスタントメッシュギヤ式の変速装置であり、前記第二主変速装置42bから伝達された回転動力を「H速」、「M速」、「L速」の3つのギヤ組の1つを介して伝達し、副変速出力軸47より出力する構成となっている。 【0042】 以上のように構成したトラクタ10では、主変速8段と副変速3段の組み合わせて前後24速の変速が可能となっている。 また前記出力軸47に伝達された回転動力は、後輪デフ機構52rを介して左右後輪2Rへ伝達すると共に、前輪動力分岐ギヤ49、前後輪駆動切替装置3を介して左右前輪2Fへ伝達する構成となっている。 【0043】 また前記前輪駆動切替装置3は、二連のクラッチ(前輪等速クラッチCw1,前輪増速クラッチCw2)を有する油圧クラッチ式変速装置であり、両クラッチCw1,Cw2を共に切りとして車両を「二駆(2WD)」状態に操作可能に構成し、またクラッチ内部のピストンにてどちらか一方のクラッチ板を圧着することで、詳しくは前輪等速クラッチCw1が圧着しているときには、前輪1Fの周速を後輪1Rの周速と略同速で駆動し車両を「四駆(4WD)」とし、前輪増速クラッチCw2が圧着しているときには、前輪1Fの周速を後輪1Rの周速と比して略二倍で駆動し、「前輪増速四駆」状態とする構成となっている。 【0044】 また前記前輪増速クラッチCw2は、所謂前輪増速制御時に作動するクラッチで、前記前輪切角センサ6により旋回操作と想定される一定角以上の操舵角が検出されると、走行系コントローラC2は通電指令を出力して制御弁を切り替え、前輪2Fを高速駆動させるものである。 【0045】 また更に前記出力軸47から動力を伝達された前輪駆動軸50には、後輪回転センサ51rを設け、前記前後輪駆動切替装置3の動力下手側の駆動軸には前輪回転センサ51fを設け、前記コントローラC2では、前記両クラッチCw1,Cw2を所定時間毎に中立として、両センサ51r、51fの検出回転数を比較し、この差が大きい時、即ち車両のスリップが大きい時には「四駆」とし、差が小さい時、即ちスリップが小さい時には「二駆」とする(自動2−4WD切替制御)を行う構成となっている。 【0046】 また前記後輪デフ機構52rから出力される左右駆動軸55,55には、夫れ夫れディスク式ブレーキ装置56を設け、前記前輪切角センサ6により車両の旋回操作を検出されたときには、前記コントローラC2の通電出力によりミッションケース13側方に備えたブレーキ用油圧シリンダ53,53を駆動させて、旋回内側のブレーキディスクを圧着して、旋回内側の後輪1Rを制動する構成(以下、オートブレーキ制御)となっている。 【0047】 また前記主クラッチ40の動力下手側からは、前記前後進切替装置41の一部のギヤを通じてPTO系へも動力を分岐する構成となっており、前記動力は、PTOクラッチ57、PTO変速装置58、PTO駆動軸59と順に伝達されPTO軸15を駆動する構成となっている。 【0048】 次に、図8乃至図11、及び図4に基づいて、この発明の制御手段Cとなる複数のコントローラC1,C2,…について説明する。 前記制御手段Cは、ホストコントローラとなる主に作業機Rの昇降や水平姿勢を制御する作業機系コントローラC1と、主に車両の前後輪駆動形態や後輪ブレーキといった走行系に関する制御を行う走行系コントローラC2と、主に前記操縦席20側方の操作パネル29上の各種スイッチ設定器類の信号を処理する操作パネル用コントローラC3と、前記メータパネル7上のパイロットランプや液晶モニタMなどの表示を制御するメータパネル用コントローラC4とから構成されている。 【0049】 そして、各コントローラC1,C2…には、各種信号を処理するCPUと、各種制御プログラムやセンサ信号を記憶する記憶手段(RAM、EEPROM)を設けると共に、前記作業機系コントローラとC1と走行系コントローラC2とをCAN方式で通信接続し、同作業機系コントローラC1と操作パネル用コントローラC3とメータパネル用コントローラC4とを所定時間毎に信号を送り合う同期通信で接続する構成となっている。 【0050】 また前記作業機系コントローラC1には、携帯用チェッカーのコントローラCcを接続可能に構成し、各コントローラC1,C2…に接続したセンサやアクチュエータを検査、調整する構成となっている。 【0051】 また各コントローラC1,C2…に接続する各種センサやアクチュエータを駆動する制御弁は以下の通りである。 前記作業機系コントローラC1は、この入力部にこの発明の作業切換ダイヤル9、ポジションレバー21基部のポテンショメータ21s、昇降レバー14、前輪切角センサ6、リフトアーム角センサ27s、車体の左右傾斜角を検出する傾斜センサ34、前記三点リンク機構に備えられ作業機Rの左右傾きを検出するストロークセンサ28s、そしてロータリ作業機Rを取り付け耕深制御を行う場合に接続するデプスセンサ62、ドラフト作業機を取り付け牽引力を検出するドラフトセンサ63を接続する構成となっている。 【0052】 またこの作業機系コントローラC1の出力部には、リフトアーム27を上下回動、即ち作業機昇降用油圧シリンダ25を伸縮操作する比例流量制御弁のソレノイド64a,64b、作業機Rの左右ローリング姿勢を調整する水平制御用油圧シリンダ28cを伸縮操作する切替制御弁のソレノイド65a,65bを接続して設けている。 【0053】 また前記走行系コントローラC2は、この入力部に、変速アップ/ダウンスイッチ8u,8d、変速レバー位置センサ5L,5M,5H,5HH、第一主変速装置42aの設定位置を検出する第一主変速センサ67a,67b…、第二主変速位置42bの切替状態を検出する第二主変速センサ68H,68L、前後進切替レバー18基部の前進スイッチ18f、後進スイッチ18r、前後輪回転センサ51f、51r、PTO入切スイッチ22a、インディペンデントPTO制御入切スイッチ22b等を接続して設け、出力部に第一主変速装置42aを切り替える切替制御弁のソレノイド69a,69b…、第二主変速装置42bを切り替える切替制御弁のソレノイド70h,70l、前後進を切り替える切替制御弁のソレノイド71f,71r、そして前後輪等速クラッチCw1を圧着させる切替制御弁のソレノイド72a、前輪増速クラッチCw2を圧着させる切替制御弁のソレノイド72bを接続して設けている。 【0054】 また図11に示すように、操作パネル用コントローラC3は、この入力部にバックアップ制御を入切するバックアップ制御入切スイッチ1、作業機指定スイッチ30、水平切換スイッチ32、アクセル制御を入切するアクセル制御入切スイッチ33、傾き調整ダイヤル36、水平手動スイッチ37、そして、上げ位置調整ダイヤル31、耕深調整ダイヤル35等を接続して設けている。 【0055】 また図4に示すように、前記メータパネル用コントローラC4は、パネル左側に「バックアップ」制御用パイロットランプL1、作業機上昇時に前記PTO軸15の回転を停止させる「アップストップ」制御用パイロットランプL2、前記「アクセル」制御用パイロットランプL3、「オートブレーキ」制御用パイロットランプL4、「オートリフト」制御用パイロットランプL5といった複数の制御の作動を示すパイロットランプを接続して設けると共に、前記PTO軸15が回転状態か停止状態かを現すパイロットランプL6や作業機が上昇位置に有ることを示すランプL7を接続して設け、更にエンジン回転計75右側の液晶表示器Mや、前後輪の駆動形態が、「二駆(2WD)」か「四駆(4WD)」か、或いは作業時に前輪の「増速」を行う前輪増速制御となっているかを示すパイロットランプL8〜L10を接続して設けている。 【0056】 以上のように構成したトラクタ10では、図12乃至図図15に示すフローチャートに示すように各種制御が設定される。 最初にトラクタ10のエンジンキースイッチにて電源系をONとし、エンジンEをスタートさせると、前記作業機系コントローラC1は、図12に示すように、センサやスイッチ類の接続状態、設定状態を読み込み、また前記EEPROMに記憶された各種制御プログラムや設定状態を読み込む。また、これら情報の一部をRAMに読み込む(STEP1〜3)。 【0057】 次に前記変速レバー位置センサ5HHにより前記変速レバー4が路上用H位置に操作されているかどうかを判定し、これがYESであれば、STEP5に進み、路上走行に適した制御設定処理のサブルーチンを処理する。 【0058】 前記路上走行に適した制御設定処理は、図13に示すように、最初に前記バックアップ制御とアクセル制御を、前記作業機切換ダイヤル9の位置及び各入切スイッチ1,33の入設定状態に関わらず「切」とすると共に、前記前後輪駆動切換装置3の両クラッチCw1,Cw2の動力伝達状態も「切」として車両を「2WD」に設定する(STEP5−2)。 【0059】 またその後、改めて前記バックアップ制御入切スイッチ1またはアクセル制御入切スイッチ33がON操作されると、この変更を有効とし制御を実行する(STEP5−5)。 これにより、前記変速レバーの位置が路上走行位置に設定されている時には、作業切換ダイヤル9の設定状態及び各制御の入切スイッチの設定状態に優先して、各種制御を一旦切りとするので、万一作業切換ダイヤル9が「作業」や「耕うん」位置に設定されたまま一般路上等で高速走行しても、前輪増速制御やオートリフト制御、オートブレーキ制御、更にはアクセル制御が作動することなく車両の安全性を損なうことが無く、路上に適した走行ができる。またオペレータの確認の元で、前記各入切スイッチを備えたバックアップ制御とアクセル制御は制御は、再度入設定できる構成としたので、車両の操作性も損なうことが無い。 【0060】 また図12において、変速レバー4が「路上走行H」以外の場合は、作業切換ダイヤルの設定位置を判定する。そして「2WD」位置であれば、前記図13へ進み、「耕うん」位置であればSTEP8へ進み、その他のポジションであればSTEP7へ進み、各サブルーチンを処理する。 【0061】 前記STEP8の「耕うん」作業に適した設定処理は、図14に示すように、前輪増速制御と、オートリフト制御と、オートブレーキ制御といった旋回制御を入設定し(STEP8−1)、更に前記バックアップ制御とアクセル制御を入設定し(STEP8−2,8−3)、各制御を実行する。 【0062】 また図12のSTEP6の判定で、作業切換ダイヤル9がその他の位置に設定されている場合は、図14に示すように、トラクタの一般作業に適した設定処理を行う。 ここでは、最初にエンジンが始動された直後かどうかを判定し、これがYESであれば、前記EEPROMからRAMへ移された記憶値の設定に応じて前記バックアップ制御やアクセル制御の入切状態、更には後述する作業機昇降系、水平制御系のモード設定状態を設定する。またエンジン始動直後でない場合は、更に作業切換ダイヤル9の設定位置を判定し、前記「耕うん」位置からの変更直後であるかを判定し、これがYESであれば、前記図14で示すように、各制御を耕耘作業に適した設定状態とする。また前記「4WD」位置から変更した直後であれば、前記RAMに記憶された路上走行時の入切設定状態を、引き継いで設定する。またその後、前記バックアップ制御入切スイッチ1、アクセル制御入切スイッチ33の設定状態に変更があれば、変更後の設定状態を前記RAMに記憶し各種制御を実行する。 【0063】 また図2に基づいて、前記作業切換ダイヤル9と、前記作業機昇降系及び作業機水平制御系との関係を説明する。 前記作業機昇降系のモードは、前記の通り、ロータリ耕耘作業で行う耕深制御モードと、ドラフト作業で行うドラフト制御モードと、他の外部作業機を操作する場合の外部油圧取出しモードを有する構成となっている。 【0064】 そして、これら作業機昇降系のモードは、前記作業機指定スイッチ30で切り換える構成となっており、前記作業切換ダイヤル9の「2WD」「4WD」「作業」位置では、各モードを任意に設定可能に構成すると共に、前記「耕うん」位置では強制的に耕深制御モードを設定する構成となっている。更に、この作業切換ダイヤル9の設定操作では、前記「耕うん」位置から「作業」位置に切り換えたときにも、前記「耕うん」位置で設定された耕深制御モードを引き継ぐ構成とし、その後に前記作業機指定スイッチ30で切り換えると、この切り替え後のモードが設定できる構成となっている。 【0065】 また同様に、作業機水平制御モードも、前記通り水平切換スイッチ32で4つのモードを切り換える構成としているが、前記「耕うん」位置では、強制的に自動水平モードに移行する構成となっている。更に、この作業切換ダイヤル9の設定では、前記「耕うん」位置から「作業」位置に切り換えたときにも、前記「耕うん」位置で設定された自動水平モードを引き継いで設定する構成とし、その後に前記水平切換スイッチ32で切り換えると、この切り替え後のモードが設定できる構成となっている。 【0066】 これにより、前記旋回制御系と同時に、トラクタ10の作業機昇降制御系、及び作業機水平制御系も、作業切換ダイヤル9の「耕うん」位置に設定することで、ロータリ作業に応じた設定状態がセットされるので、設定の間違いを無くしオペレータの設定操作を軽減することができる。 【0067】 またこの発明の別形態としては、前記作業切換ダイヤル9を、レバー式に構成し各設定位置を往復操作したり、ラバータクトスイッチとして電気的に設定位置を切り換える構成としても良い。また前記第一設定ポジションとなる「2WD」位置では、前記前後輪回転センサ51f,51rの検出でスリップ状態を検出し、このスリップ状態に応じて車両の走行形態を二駆と四駆に自動で切り替える2−4駆自動切替制御を作動させる設定ポジションとしても良い。 【0068】 また前記トラクタでは、請求項1の作業機上昇制御装置を、バックアップ制御に適用する構成としたが、これを前記車両の旋回操作に連動して作動するオートリフト制御について適用しても良い。また前記構成では、農業用トラクタを想定して前輪2Fの周速を後輪2Rの周速と比して増速駆動する「前輪増速制御」を備える構成としたが、他種車両では後輪の周速を前輪の周速よりも低速で駆動する構成、即ち前後輪の周速に回転差を付ける前後輪駆動切替装置に置き換える構成としても良い。 【図面の簡単な説明】 【0069】 【図1】メータパネル下の作業切換ダイヤルを示す図。 【図2】ダイヤル設定位置と各制御の入切状態を示す表。 【図3】トラクタの全体側面図。 【図4】メータパネルの正面図。 【図5】操縦席側方の操作パネル部の斜視図。 【図6】トラクタの一部油圧回路図。 【図7】トラクタの伝動機構図。 【図8】各コントローラの接図状態を示す図。 【図9】作業機系コントローラの接続状態を示す図。 【図10】走行系コントローラの接続状態を示す図。 【図11】操作パネル用コントローラの接続状態を示す図。 【図12】制御の概要を示すフローチャート。 【図13】路上走行に適した制御設定処理の概要を示すフローチャート。 【図14】耕うん作業に適した制御設定処理の概要を示すフローチャート。 【図15】一般作業に適した制御設定処理の概要を示すフローチャート。 【符号の説明】 【0070】 C コントローラ 1 バックアップ制御入切設定器 2F 前輪 2R 後輪 3 作業切換ダイヤル 4 変速レバー 10 トラクタ 10a 作業機用コントローラ 10b 走行用コントローラ
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社 【住所又は居所】愛媛県松山市馬木町700番地
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| 【出願日】 |
平成15年9月4日(2003.9.4) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2005−80513(P2005−80513A) |
| 【公開日】 |
平成17年3月31日(2005.3.31) |
| 【出願番号】 |
特願2003−312895(P2003−312895) |
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