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【発明の名称】 耕耘用アタッチメント及び耕耘装置
【発明者】 【氏名】水城 睦雄

【要約】 【課題】鍬等により耕すよりも細かな砕土、耕耘ができ、小規模な畑を効率よく耕耘等するのに適した耕耘装置及び耕耘用アタッチメントを提供する。

【解決手段】耕耘装置1は、耕耘用アタッチメント2及び可搬形動力装置3から構成されている。耕耘用アタッチメント2は全体がステンレススチールで形成されており、回転軸体210と、回転軸体210の軸周に螺旋状に設けられた複数の撹拌部211と、円管状に形成されたスペーサー221、ハンドル220、座金222、223、224、取着部23により構成されている。図1に示すように、ハンドル220は、軸周方向に回動可能であり、かつ、回転軸体210の長手方向の前後に移動可能であるため、作業姿勢、操作状況、使用者の体格等の便宜に応じて、ハンドルの位置を変えられるため、安定した保持を可能とし、快適な作業を行うことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転部に取付機構部(31)を有する可搬形動力装置(3)に装着して使用する耕耘用アタッチメント(2,2a)であって、
回転軸体(210)と、
回転軸体(210)に設けられた、土を撹拌する撹拌手段(211,211a)と、
を備えていることを特徴とする、
耕耘用アタッチメント。
【請求項2】
回転軸体(210)を回転可能な状態で支えることができるハンドル(220)を備えていることを特徴とする、
請求項1記載の耕耘用アタッチメント。
【請求項3】
ハンドル(220)は、回転軸体(210)に沿って移動可能であることを特徴とする、
請求項2記載の耕耘用アタッチメント。
【請求項4】
回転部に取付機構部(31)を有する可搬形動力装置(3)と、
請求項1、2または3記載の耕耘用アタッチメント(2,2a)と、
を備え、取付機構部(31)に耕耘用アタッチメント(2,2a)が装着されることを特徴とする、
耕耘装置。
【請求項5】
可搬形動力装置(3)は、電動式であることを特徴とする、
請求項4記載の耕耘装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、可搬形動力装置に取り付けて使用する耕耘用アタッチメント及び耕耘用アタッチメントを備えた耕耘装置に関する。更に詳しくは、例えば携帯用電気ドリルの本体部を動力部として利用し、特に家庭菜園等の小規模な畑の耕耘に適したものに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、健康ブームから無農薬の野菜等が好まれており、購入者数が拡大している。その無農薬の野菜等の購入者層には、趣味と実益も兼ねて、自分で農作物を栽培する人もいる。更にその中の一部には、ベランダや庭先での菜園等のみならず、休耕地等を仲間等と借り上げて農作物の栽培を楽しむ人達もいる。
畑で農作物を栽培するにあたり、畑の耕耘及び砕土(以下「耕耘等」という。)を行う必要がある。家庭菜園程度の広さならば人の手で鍬や鋤をふるって畑の耕耘等を行うこともできるが、鍬、鋤等を使用した人力による耕耘等では、耕作者の肉体的負担が大きい。このことは特に中高年の場合顕著である。
作業者の肉体的負担を軽減することができるものとして下記の特許文献1に示すような原動機を備えた耕耘装置(以下「動力耕耘機」と呼ぶ。)が提案されている。
【特許文献1】特開平01−243904号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1に記載されるような動力耕耘機を使用すれば、耕作地の効率的な耕耘等が可能である。しかし、趣味で園芸を行う者にとっては動力耕耘機は高額であり、更に、購入後の動力耕耘機の使用に際しても燃料やオイル等の費用も必要となるため、金銭的な負担が大きい。
また、上記動力耕耘機は、農業従事者の広い農地の耕耘等には適しているが、趣味で行う程度の家庭菜園等の小規模な畑の耕耘等には機能が過剰であり、必ずしも使い勝手が良いとはいえない。また、不使用時の保管にも際しても昨今の住宅事情から適しているとは言い難い。
(発明の目的)
【0004】
そこで本発明の目的は、鍬等により耕すよりも細かな砕土、耕耘ができ、小規模な畑を効率よく耕耘等するのに適した耕耘装置及び耕耘用アタッチメントを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために講じた本発明の手段は次のとおりである。
第1の発明にあっては、
回転部に取付機構部を有する可搬形動力装置に装着して使用する耕耘用アタッチメントであって、
回転軸体と、
回転軸体に設けられた、土を撹拌する撹拌手段と、
を備えていることを特徴とする、
耕耘用アタッチメントである。
【0006】
第2の発明にあっては、
回転軸体を回転可能な状態で支えることができる、ハンドルを備えていることを特徴とする、
第1の発明に係る耕耘用アタッチメントである。
【0007】
第3の発明にあっては、
ハンドルは、回転軸体に沿って移動可能であることを特徴とする、
第1または第2の発明に係る耕耘用アタッチメントである。
【0008】
第4の発明にあっては、
回転部に取付機構部を有する可搬形動力装置と、
第1、第2または第3の発明に係る耕耘用アタッチメントと、
を備え、取付機構部に耕耘用アタッチメントが装着されることを特徴とする、
耕耘装置である。
【0009】
第5の発明にあっては、
可搬形動力装置は、電動式であることを特徴とする、
第4の発明に係る耕耘装置である。
【0010】
本明細書及び特許請求の範囲において、「可搬形動力装置」としては、例えば、モーターによって刃を回転させる携帯用の電動ドリルの本体部であって、充電式、電池式、電力に接続して使用するもの等が挙げられる。また、「取付機構部」とは、ドリルの刃を交換できる機能を有する取付部分(以下「チャック」と記述する。)を意味する。
【0011】
(作 用)
耕耘用アタッチメントを使用して畑の耕耘作業を行う場合において、可搬形動力装置が携帯用の電動ドリルの場合は、ドリルと耕耘用アタッチメントを交換する。耕耘装置として予め耕耘用アタッチメントが装着してある場合は、前記作業は不要である。
そして電動ドリルのハンドル(耕耘用アタッチメントにハンドルが設けてある場合はアタッチメント側ハンドルの双方)を握り、電動ドリルのスイッチを入れ、耕耘用アタッチメントを回転させながら耕耘箇所の土中に耕耘用アタッチメントを挿入したり、土の表面から押し当てて耕耘する。
電動ドリルのスイッチは、土中に耕耘用アタッチメントを挿入した後、或いは土の上から押し当てた後に入れても良い。
【0012】
耕耘用アタッチメントにハンドルが設けてある場合はアタッチメント側ハンドルは通常の作業時には、いわゆる首振り現象を防止するために耕耘用アタッチメントの先部側に位置させていた方が耕耘装置全体としては安定する。
しかし、土中深めに耕耘する場合は、アタッチメント側ハンドルを電動ドリル側に移動させる。これによって耕耘用アタッチメントの耕耘部分の軸長を長く利用でき、土中深く耕耘することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る耕耘用アタッチメントと可搬形動力装置を組み合わせて構成された耕耘装置を使用することにより、鍬等により耕すよりも細かな砕土、耕耘ができ、小規模な畑を効率よく耕耘等することができるため、作業者の肉体的負担を軽減することができる。
また、本発明に係る耕耘用アタッチメント及び耕耘装置は、従来の動力耕耘機より小型で簡易な構造のため、メンテナンスが容易である。
また、不使用時において、収納・保管に必要な場所が小さくて済むため、一般家庭での使用に好適である。
【0014】
耕耘用アタッチメントは着脱可能に形成されており、耕耘用アタッチメントを入手し既存の可搬形動力装置に取り付けるだけで耕耘装置を構成することができる。そのため、可搬形動力装置を所持している場合は、安価なコストで耕耘装置を構成できる。また、可搬形動力装置を所持していない場合であっても、近年は日曜大工用品店等で安価な可搬形動力装置が販売されており、耕耘用アタッチメントを併せて購入したとしても、動力耕耘機を購入するより比較的安く入手することが可能である。
【0015】
耕耘用アタッチメントにハンドルを設けることにより、可搬形動力装置を保持していない方の手によって耕耘装置をしっかり保持できる。また、いわゆる首振り現象を抑えられるため、安全性が高い。
また、ハンドルの位置が可動するものは、作業姿勢、操作状況、使用者の体格に合わせてハンドルの位置を変えられるので、作業時の取り回しが楽である。
【0016】
耕耘装置の動力源として電動式の可搬形動力装置を使用するものは、エンジン等を動力とする耕耘機と異なり排気ガスが発生せず、環境に与える負荷が少ない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の実施の形態を図面に基づき更に詳細に説明する。
図1は本発明に係る耕耘装置の斜視説明図、
図2はハンドル部分を拡大した説明図、
図3は第1の実施の形態に係る耕耘用アタッチメントの斜視図である。
【0018】
図1に示す耕耘装置1は、耕耘用アタッチメント2及び可搬形動力装置3から構成されている。なお、可搬形動力装置3は、一般に市販されているものか、または同等のものが使用されるので、詳細な説明は省略する。
【0019】
図1ないし図3を参照して、第1の実施の形態に係る耕耘用アタッチメント2について説明する。
耕耘用アタッチメント2は、全体がステンレススチールで形成されており、回転軸体210と、回転軸体210の軸周に螺旋状に設けられた複数の撹拌部211と、円管状に形成されたスペーサー221、ハンドル220、座金222、223、224、取着部23により構成されている。
【0020】
回転軸体210は、棒状体である。
撹拌部211は、回転軸体210の長手方向の先端部から中央近傍にかけて複数形成されており、回転軸体210の周面に螺旋状に配されて突設してある。
【0021】
回転軸体210の中央近傍には、スペーサー221が設けられている。
スペーサー221は、円管状に形成してあり、挿通した回転軸体210が回転できるよう形成してある。
スペーサー221は、回転軸体210の長手方向に沿って動くよう設けられている。
【0022】
取着部23は、図3に示すように、断面形状が六角形に形成されており、当該部分を可搬形動力装置3のチャック31に挿入し、固定して使用するものである。
【0023】
なお、本実施例では、回転軸体210は直径9mm、長さ60cmであり、撹拌部211は長さ3.5cmの略二等辺三角形の板状体に形成され、スペーサー221は回転軸体210がちょうど収まる程度の内径の円管状部材で形成され、長さ11cmに形成されている。
【0024】
耕耘用アタッチメントの長さは、本実施の形態に記載された長さに限定するものではなく、例えば、例えば家庭菜園の鉢植えやプランター用に短く形成してハンドル及びスペーサーを無くしたものであってもよいし、立った状態で耕耘作業ができるように長く形成したものであってもよい。
【0025】
耕耘用アタッチメントの材質は、上記したステンレススチールに限定するものではなく、例えば、アルミニウム合金、チタン、銅等の他の金属等であってもよいが、少なくとも通常の使用では曲がらない程度の強度、剛性、及び防錆性を有するものが好適である。
【0026】
図1及び図2を参照する。
ハンドル220は、全体が同じ径の金属製の管の一端側を変形して端面が径大部と径小部からなる長円形状に形成してある。径小部は握り手となり、径大部は長手方向に貫通して2カ所に挿通孔225が設けられており、後述する回転軸体210の軸保持部となる。
挿通孔225は、回転軸体210が回転可能に挿通されており、これによって、図1に示すように、ハンドル220は軸周方向に回転できる。
【0027】
座金222は、回転軸体210のハンドル220とスペーサー221の間を動くように設けられており、座金223及び座金224は、ハンドル220とチャック31の間を動くように設けられている。
【0028】
ハンドル220は、図1に示すように、耕耘用アタッチメント2長手方向における中央部近傍とチャック31の間で前後にスライドし、前方向はスペーサー221後部に設けられた座金222に当接して止まるよう設けられ、後方向は座金223に当接して止まるよう設けられている。
【0029】
なお、ハンドルの形状は、円管状に限定するものではなく、例えば、三角、四角、あるいは多角形の管状の部材であっても良いし、棒状体等であってもよい。更に握りやすいように指の間の部分に突起等を設ける加工をしてもよい。
また、材質もステンレススチールに限定するものではなく、例えば、アルミニウム合金、チタン、銅等の他の金属、合成樹脂、木材等であってもよい。
【0030】
(作 用)
図1及び図4を参照して、本発明に係る耕耘装置1の使用状態を説明する。
使用者は、耕耘用アタッチメント2を、可搬形動力装置3に取り付けて使用する。
使用に際しては、一方の手でハンドル220を把持し、他方の手で可搬形動力装置3のグリップを把持して、保持および操作する。
耕耘の対象である畑の土に、耕耘用アタッチメント2を回転させながら押しつけると、耕耘用アタッチメント2に設けられた撹拌部211が土の中に入り、土の塊を細かく砕く。この作業を繰り返して畑全体を耕作していくことにより、細かく砕土され、耕耘された畑となる。
耕耘装置1は、両手で持つことができるので安定して使用できる。また、回転軸体210が長尺に形成された耕耘用アタッチメント2を使用した場合、使用時にいわゆる首振り現象を起こすことがあるが、ハンドル220で回転軸体210を支えるため、首振り現象を抑えやすい。
【0031】
図1に示すように、ハンドル220は、軸周方向に回動可能であるため、作業姿勢、操作状況、使用者の体格等の便宜に応じて、ハンドルの位置を変えられるため、安定した保持を可能とし、快適な作業を行うことができる。
また、ハンドル220は、回転軸体の長手方向の前後に移動可能であり位置調整ができるため、更なる作業時の操作性の向上が図られている。例えば、作業の際に、ハンドル220を保持した側の手の位置はそのままの状態で、可搬形動力装置3を押し込むように移動させると、作業時の姿勢を大きく変化させるのことなく、畑の土を深めに耕耘等することができる。
【0032】
スペーサー221を設けることにより、使用の際に、ハンドル220を握った手と回転する撹拌部211とが接触する事故の防止を図っている。
また、座金222を設けることによりスペーサー221とハンドル220が、座金223及び座金224を設けることによりチャック31とハンドル220が、直接接触して摩擦が起きるのを防止し、使用の際にハンドル220の操作性が向上するよう図っている。
なお、スペーサー221とハンドル220は、上記のような別体構造に限定するものではなく、例えば、スペーサー221とハンドル220が一体となった形状等であってもよい。つまり、ハンドル220を握った手と回転する撹拌部211とが接触しないよう形成されていれば、スペーサー及び座金は動かずに固定して形成されたもの等であってもよい。
【0033】
図5を参照して、本発明に係る耕耘用アタッチメントの第2の実施の形態を説明する。なお、図5では、前述の耕耘用アタッチメント2に係る部分と同等の部分には同じ符号を付している。
【0034】
耕耘用アタッチメント2aは、撹拌部211aと、取着部23aの形状が、前述の耕耘用アタッチメント2と相違している。
撹拌部211aの形状は、真っ直ぐな長さ3.5cmの棒状である。回転軸体210の周方向の3カ所に放射状に突設されており、長手方向に所要の間隔を空けて、複数本直線状に並べて設けられている。
取着部23aは、断面形状が円形である点で、取着部23と相違する。
【0035】
なお、撹拌部の形状は、三角板状体あるいは棒状体に限定するものではなく、例えば、四角板状体、多角形の板状体、円弧形板状体、あるいは線状体、板状体を輪状に形成したものを、回転軸体に設けてもよい。
また、撹拌部の数は、耕耘等に好適な数を設ければよく、特に限定されない。
更にまた、撹拌部を設ける位置も、耕耘等に好適な箇所に設ければよく、特に限定されない。
【0036】
また、取着部の形状は、断面形状が円形または六角形に限定するものではなく、例えば、三角形、四角形、その他の多角形、または楕円形等、あるいは上記形状を組み合わせたものであって、可搬形動力装置にかかるチャックに固定可能な形状であればよい。
【0037】
なお、第2の実施の形態にかかる耕耘用アタッチメント2aの作用は、大体において第1の実施の形態にかかる耕耘用アタッチメント2の場合と同じであるから説明を省略する。
【0038】
本明細書及び特許請求の範囲で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書及び特許請求の範囲に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る耕耘装置の斜視説明図。
【図2】ハンドル部分を拡大した説明図。
【図3】第1の実施の形態に係る耕耘用アタッチメントの斜視図。
【図4】本発明に係る耕耘装置の使用状態説明図。
【図5】第2の実施の形態に係る耕耘用アタッチメントの斜視図。
【符号の説明】
【0040】
1 耕耘装置
2 耕耘用アタッチメント
2a 耕耘用アタッチメント
210 回転軸体
211 撹拌部
211a 撹拌部
220 ハンドル
221 スペーサー
222 座金
223 座金
224 座金
225 挿通孔
23 取着部
23a 取着部
3 可搬形動力装置
31 チャック
【出願人】 【識別番号】501403885
【氏名又は名称】水城 睦雄
【出願日】 平成15年8月12日(2003.8.12)
【代理人】 【識別番号】100085327
【弁理士】
【氏名又は名称】梶原 克彦

【公開番号】 特開2005−58086(P2005−58086A)
【公開日】 平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願番号】 特願2003−292331(P2003−292331)