| 【発明の名称】 |
耕耘装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】小橋 健志 【住所又は居所】岡山県岡山市中畦684番地 小橋工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】藁等を耕土内の深い位置にすき込む。
【解決手段】耕耘装置1は、回転動自在に支持された代かきロータ10と、この前方側に配設されたフロントレーキ体30及び回収レーキ体40と、代かきロータ10の後方側に配設されたリヤレーキ体50を有する。代かきロータ10は代かき軸11に軸方向に所定間隙を有して配設された複数の代かき爪13と、代かき軸11の軸方向に代かき爪13と同位置若しくは所定間隔を有して配設されて代かき爪13よりも大回転半径を有した直刃20を有する。フロントレーキ体30は代かきロータ側に斜め下方へ延びる傾斜部33cを有する。回収レーキ体40は下方へ延びて表土上に存在する藁Bを押して湛水田の縁部に運ぶ。リヤレーキ体50は代かきロータ10の幅方向に所定間隔を有して配設された複数の第1レーキ体53と、これら間に配設された第2レーキ体56を有し、これらのレーキ体は側面視において交差する方向に延びる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 回転動自在に支持された代かき軸の外周に放射状に取り付けられて前記代かき軸の軸方向に所定間隔を有して配設された複数の代かき爪及び前記代かき軸の軸方向に該代かき爪と同位置若しくは所定間隔を有して配設されて該代かき軸に対して略直交する方向に延びる直刃を有してなる代かきロータと、 該代かきロータの前方位置に該代かきロータの幅方向に所定間隔を有して配設されて先端側が該代かきロータ側へ延び、先端部が前記代かきロータの回転領域の上下幅内に配置される複数のフロントレーキ体と を有してなることを特徴とする耕耘装置。 【請求項2】 回転動自在に支持された代かき軸の外周に放射状に取り付けられて前記代かき軸の軸方向に所定間隔を有して配設された複数の代かき爪及び前記代かき軸の軸方向に該代かき爪と同位置若しくは所定間隔を有して配設されて該代かき軸に対して略直交する方向に延びる直刃を有してなる代かきロータと、 該代かきロータの前方位置の該代かきロータの幅方向に所定間隔を有して配設され、表土上に存在する藁等を前記代かきロータの前側移動に応じて当接させて前記代かきロータとともに前方側に移動させるため、先端側が前記表土側へ延びる複数の回収レーキ体と を有してなることを特徴とする耕耘装置。 【請求項3】 回転動自在に支持された代かき軸の外周に放射状に取り付けられて前記代かき軸の軸方向に所定間隔を有して配設された複数の代かき爪及び前記代かき軸の軸方向に該代かき爪と同位置若しくは所定間隔を有して配設されて該代かき軸に対して略直交する方向に延びる直刃を有してなる代かきロータと、 該代かきロータの後方位置の該代かきロータの幅方向に所定間隔を有して配設されて該代かきロータの後方側へ延び、先端部が前記代かきロータの回転領域外側の回転領域上下幅内に配置されるリヤレーキ体と を有してなることを特徴とする耕耘装置。 【請求項4】 回転動自在に支持された代かき軸の外周に放射状に取り付けられて前記代かき軸の軸方向に所定間隔を有して配設された複数の代かき爪及び前記代かき軸の軸方向に該代かき爪と同位置若しくは所定間隔を有して配設されて該代かき軸に対して略直交する方向に延びる直刃を有してなる代かきロータと、 該代かきロータの前方位置の該代かきロータの幅方向に所定間隔を有して配設されて該代かきロータ側へ延び、先端部が前記代かきロータの回転領域の上下幅内に配置される複数のフロントレーキ体と、 該代かきロータの後方位置の該代かきロータの幅方向に所定間隔を有して配設されて該代かきロータの後方側へ延び、先端部が前記代かきロータの回転領域外側の回転領域上下幅内に配置される複数のリヤレーキ体と を有してなることを特徴とする耕耘装置。 【請求項5】 前記直刃は、該直刃の回転方向前側の縁部に前記代かき軸の回転中心からの距離が漸次増加するに従って該直刃の回転方向後側に湾曲する排絡刃縁を連続して形成してなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の耕耘装置。 【請求項6】 前記直刃は、前記代かき爪の先端部が描く円軌跡の回転半径よりも大きな回転半径を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の耕耘装置。 【請求項7】 前記直刃は、先端に側方に屈曲してわずかに延びる横刃を形成してなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の耕耘装置。 【請求項8】 前記フロントレーキ体は、前記代かきロータの前方位置において、上下方向、前記代かきロータの幅方向及び前記代かきロータ側への延出方向の少なくともいずれかの方向が変更可能に配設されることを特徴とする請求項1又は4に記載の耕耘装置。 【請求項9】 前記フロントレーキ体は、正面視において前記代かき軸の軸方向に隣接して配設された前記直刃間に配設されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の耕耘装置。 【請求項10】 前記フロントレーキ体は、前後方向に延びて後側が前記代かき軸と交差する方向で、下部が表土表面の近傍位置まで延びる板状部材を着脱自在に有することを特徴とする請求項1、4、8、9のいずれかに記載の耕耘装置。 【請求項11】 前記フロントレーキ体は、弾性変形可能な材料製であり、少なくとも先端側が側面視において上下方向に所定幅を有し、該先端側が前記代かき軸と交差する方向に延びることを特徴とする請求項1、4、8、9のいずれかに記載の耕耘装置。 【請求項12】 前記回収レーキ体は、前記代かきロータの幅方向に位置調整可能に配設されることを特徴とする請求項2に記載の耕耘装置。 【請求項13】 前記リヤレーキ体は、前記代かきロータの軸方向に配設された他のリヤレーキ体と側面視において交差する方向に延びることを特徴とする請求項3又は4に記載の耕耘装置。 【請求項14】 前記代かきロータの回転領域の外側と前記リヤレーキ体との間には、前記代かきロータにより掻き上げられた水が前記代かきロータの回転方向に沿って該代かきロータの前側に移動するのを規制するための遮蔽板が配設されることを特徴とする請求項3、4、13のいずれかに記載の耕耘装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、耕耘装置に関し、特に、代かき作業に用いられる代かき爪を有してなる代かきロータを備えた耕耘装置に関する。 【0002】 【従来の技術】 代かき作業は、水田に対して水持、砕土、肥料の混合、均平、雑草防除、田植えの確実化の向上等を目的として湛水田に対して行なわれる。この代かき作業は機械的にも行なわれ、例えば、トラクタの後部に装着された代かきロータにより代かき作業が行なわれる。代かきロータは、回転動自在に支持された代かき軸に軸方向に所定間隔を有して配置されて回転半径が略同一の複数の代かき爪を放射状に取り付けて構成されている(特許文献1参照)。この代かき爪は、代かき軸の外周に取り付けられた取付ボックスに挿着される取付部に、代かき軸の回転方向後側に進むに従って回転軸の回転中心からの距離が漸次大きくなる曲線状の縦刃を連続して形成し、この縦刃の先端に、回転軸の延びる方向のいずれかの方向に屈曲する横刃を連続して形成してなる。また、取付ボックスの基部側には代かき軸に対して放射状に突出して延びる板状の代かき羽根が設けられる。代かき羽根の回転半径は代かき爪のそれよりも小さい。 【0003】 このように構成された代かきロータによれば、代かき爪により圃場の耕土の深い位置を代かきし、代かき羽根により耕土の浅い位置を代かきする。このため、代かき爪及び代かき羽根により圃場の耕土の断面略全域を代かきすることができる。また、表土上に存在する藁は、代かき爪の縦刃により耕土内の下部にすき込まれる。 【0004】 【特許文献1】 特開昭54−15807号公報(第1−2頁、第1図) 【0005】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、従来の代かきロータを備えた耕耘装置では、代かき軸の軸方向に隣接する代かき爪間に藁が存在すると、代かき爪の縦刃がこの藁に当接せず、藁を耕土内の下部にすき込むことができない。また代かき羽根により藁を耕土内にすき込むことができるが、代かき羽根は回転半径が小さいので、藁を耕土の下部の深い位置にすき込むことは困難である。従って、藁が表土上に浮いてしまい田植え作業にも支障をきたす虞がある。 【0006】 本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、藁等を耕土内の下部の深い位置にすき込むことができる耕耘装置を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために本発明に係わる耕耘装置は、回転動自在に支持された代かき軸の外周に放射状に取り付けられて代かき軸の軸方向に所定間隔を有して配設された複数の代かき爪及び代かき軸の軸方向に該代かき爪と同位置若しくは所定間隔を有して配設されて該代かき軸に対して略直交する方向に延びる直刃を有してなる代かきロータと、該代かきロータの前方位置に該代かきロータの幅方向に所定間隔を有して配設されて先端側が該代かきロータ側へ延び、先端部が代かきロータの回転領域の上下幅内に配置される複数のフロントレーキ体とを有してなる。 【0008】 上記構成の耕耘装置によれば、代かき軸の軸方向に代かき爪と同位置若しくは所定間隔を有して配置される直刃を設けることで、直刃により表土上に存在する藁を耕土内の下部の深い位置にすき込むことができる。このため、藁を耕土の下部の深い位置にすき込む藁のすき込み性を向上させることができる。また、代かきロータの前方位置に複数のフロントレーキ体を設けることで、表土上の藁を強制的に表土内に押し込むことができる。従って、直刃による藁の耕土内へのすき込み動作をし易くして、藁のすき込み性をより向上させることができる。 【0009】 また、本発明に係わる耕耘装置は、回転動自在に支持された代かき軸の外周に放射状に取り付けられて代かき軸の軸方向に所定間隔を有して配設された複数の代かき爪及び代かき軸の軸方向に該代かき爪と同位置若しくは所定間隔を有して配設されて該代かき軸に対して略直交する方向に延びる直刃を有してなる代かきロータと、該代かきロータの前方位置の該代かきロータの幅方向に所定間隔を有して配設され、表土上に存在する藁等を代かきロータの前側移動に応じて当接させて代かきロータとともに前方側に移動させるため、先端側が表土側へ延びる複数の回収レーキ体とを有してなる。 【0010】 上記構成の耕耘装置によれば、代かき軸の軸方向に代かき爪と同位置若しくは所定間隔を有して配置される直刃を設けることで、直刃により表土上に存在する藁を耕土内の下部の深い位置にすき込むことができ、藁のすき込み性を向上させることができる。また、代かきロータの前方位置に先端部が表土側へ延びる回収レーキ体を設けることで、表土上に藁等が存在する場合、代かきロータの前側移動に応じて回収レーキ体が藁等を前方側に押して移動させて、藁等を湛水田の所望位置に運ぶことができる。従って、藁が表土上に浮いて田植え作業に支障をきたす虞を防止することができる。また代かきロータによる代かき作業前に余分な藁が取り除かれるので、余分な藁の存在よりすき込まれるはずの藁がすき込まれ難くする事態が抑制されて、藁のすき込み性の低下を防止することができる。 【0011】 また、本発明に係わる耕耘装置は、回転動自在に支持された代かき軸の外周に放射状に取り付けられて代かき軸の軸方向に所定間隔を有して配設された複数の代かき爪及び代かき軸の軸方向に該代かき爪と同位置若しくは所定間隔を有して配設されて該代かき軸に対して略直交する方向に延びる直刃を有してなる代かきロータと、該代かきロータの後方位置の該代かきロータの幅方向に所定間隔を有して配設されて該代かきロータの後方側へ延び、先端部が代かきロータの回転領域外側の回転領域上下幅内に配置されるリヤレーキ体(例えば、実施形態における第1レーキ体53,第2レーキ体56)とを有してなる。 【0012】 上記構成の耕耘装置によれば、代かき軸の軸方向に代かき爪と同位置若しくは所定間隔を有して配置される直刃を設けることで、直刃により表土上に存在する藁を耕土内の下部の深い位置にすき込むことができ、藁のすき込み性を向上させることができる。また、代かきロータの後方位置にリヤレーキ体を設けることで、耕土内の下部にすき込まれた藁を上部から押し付けることができる。このため、すき込まれた藁の浮き上がりを防止して、藁のすき込み性の低下を抑制することができる。 【0013】 また、本発明に係わる耕耘装置は、回転動自在に支持された代かき軸の外周に放射状に取り付けられて代かき軸の軸方向に所定間隔を有して配設された複数の代かき爪及び代かき軸の軸方向に該代かき爪と同位置若しくは所定間隔を有して配設されて該代かき軸に対して略直交する方向に延びる直刃を有してなる代かきロータと、該代かきロータの前方位置の該代かきロータの幅方向に所定間隔を有して配設されて該代かきロータ側へ延び、先端部が代かきロータの回転領域の上下幅内に配置される複数のフロントレーキ体と、該代かきロータの後方位置の該代かきロータの幅方向に所定間隔を有して配設されて該代かきロータの後方側へ延び、先端部が代かきロータの回転領域外側の回転領域上下幅内に配置される複数のリヤレーキ体とを有してなる。 【0014】 上記構成の耕耘装置によれば、代かき軸の軸方向に代かき爪と同位置若しくは所定間隔を有して配置される直刃を設け、代かきロータの前方位置に複数のフロントレーキ体を設け、さらに代かきロータの後方位置に先端部が代かきロータの回転領域外側の回転領域上下幅内に配置されるリヤレーキ体を設けることで、表土上の藁はフロントレーキ体により強制的に表土内に押し込まれ、この押し込まれた藁は直刃により耕土内の下部の深い位置にさらにすき込まれる。そして、このすき込まれた藁はリヤレーキ体により上部から押し付けられて、藁の浮き上がりが規制される。このため、表土上の藁を耕土内の深い位置に浮き上がらせることなく確実にすき込むことができる。 【0015】 上記構成の耕耘装置において、直刃は、該直刃の回転方向前側の縁部に代かき軸の回転中心からの距離が漸次増加するに従って該直刃の回転方向後側に湾曲する排絡刃縁を連続して形成してもよい。 【0016】 上記構成の耕耘装置によれば、直刃の回転方向前側の縁部に排絡刃縁を連続して形成することで、直刃が回転方向前側に回転動すると、表土上に存在する藁等は排絡刃縁に当接して排絡刃縁の先端側に沿って移動するとともに、下方へ押し付けられて耕土内の下部にすき込まれる。そして、直刃の先端部が回転軌跡の最下点の位置に移動すると、排絡刃縁による藁等の下方への押し付け動作が終了する。そして、さらに直刃が回転方向前側に回転動すると、直刃の先端部は、耕土内の下部にすき込まれた藁から離反する方向、即ち、上方へ移動する。このため、藁等を直刃の回転半径と略同じ距離を有した耕土内の深い位置にすき込むことができるとともに、すき込んだ藁等を上方へ押し上げることはない。その結果、藁等を耕土内の下部に確実にすき込むことができる。 【0017】 上記構成の耕耘装置において、直刃は、代かき爪の先端部が描く円軌跡の回転半径よりも大きな回転半径を有してなることが好ましい。 【0018】 上記構成の耕耘装置によれば、直刃は代かき爪の先端部が描く円軌跡の回転半径よりも大きな回転半径を有することで、代かき爪により攪拌された耕土よりもより深い位置に藁等をすき込むことができる。また耕土内にすき込まれた藁が代かき爪により上方へ押し上げられる事態を抑制することができる。 【0019】 上記構成の耕耘装置において、直刃は、先端に側方に屈曲してわずかに延びる横刃を形成してなるようにしてもよい。 【0020】 上記構成の耕耘装置によれば、直刃の先端に側方に屈曲してわずかに延びる横刃を形成することで、耕土内にすき込まれる藁と横刃との接触面積を大きくすることができる。このため、藁のすき込み性をより向上させることができる。 【0021】 上記構成の耕耘装置において、フロントレーキ体は、代かきロータの前方位置において、上下方向、代かきロータの幅方向及び代かきロータ側への延出方向の少なくともいずれかの方向が変更可能に配設されることが好ましい。 【0022】 上記構成の耕耘装置によれば、フロントレーキ体は、上下方向、代かきロータの幅方向及び代かきロータ側への延出方向の少なくともいずれかの方向が変更可能に配設されることで、フロントレーキ体により導かれる表土上の藁等の移動方向を任意の角度にすることができる。このため、表土上に存在する藁等や耕土の状況に応じてフロントレーキ体の位置調整を行なって、藁等の耕土へのすき込み性を向上させることができる。 【0023】 上記構成の耕耘装置において、フロントレーキ体は、正面視において代かき軸の軸方向に隣接して配設された直刃間に配設されることが好ましい。 【0024】 上記構成の耕耘装置によれば、フロントレーキ体を正面視において直刃間に配設することで、表土上に存在する藁等が代かきロータの軸方向に延びている場合、フロントレーキ体により表土内に導かれなかった藁等の部分は、直刃により耕土内にすき込まれる。このため、藁等の全体を耕土内の下部の深い位置にすき込むことができる。 【0025】 上記構成の耕耘装置において、フロントレーキ体は、後側が代かき軸と交差する方向で、下部が表土表面の近傍位置まで延びる板状部材を着脱自在に有してもよい。 【0026】 上記構成の耕耘装置によれば、フロントレーキ体は、後側が代かき軸と交差する方向に傾斜して下部が表土表面の近傍位置まで延びる板状部材を着脱自在に有することで、代かきロータの前方側に配設されたタイヤの回転動によりタイヤ跡が表土に形成された場合、板状部材によりこのタイヤ跡を崩すことができる。このため、耕土の均平性を向上させることができる。また、板状部材を代かきロータの軸方向幅内にも配設することで、表土上に存在する藁等を耕土の幅内に導くことができ、耕土内への藁等のすき込み性を向上させることができる。 【0027】 上記構成の耕耘装置において、フロントレーキ体(例えば、実施形態における第2フロントレーキ本体部36)は、弾性変形可能な材料製であり、少なくとも先端側が側面視において上下方向に所定幅を有し、該先端側が代かき軸と交差する方向に延びるようにしてもよい。 【0028】 上記構成の耕耘装置によれば、少なくともフロントレーキ体の先端側が側面視において上下方向に所定幅を有し、先端側が代かき軸と交差する方向に斜めに延びることで、代かきロータの前方側に配設されたタイヤの回転動により表土にタイヤ跡が形成された場合、フロントレーキ体の先端側がこのタイヤ跡を崩すことができる。このため、耕土の均平性を向上させることができる。また、このフロントレーキ体を代かきロータの軸方向幅内に配設することで、表土上に存在する藁等を耕土の幅内に導くことができ、耕土内への藁等のすき込み性を向上させることができる。 【0029】 上記構成の耕耘装置において、回収レーキ体は代かきロータの幅方向に位置調整可能に配設されてもよい。 【0030】 上記構成の耕耘装置によれば、回収レーキ体を代かきロータの幅方向に位置調整可能に配設することで、代かきロータの前側への移動にともなって回収レーキ体が前側に移動して、耕土内にすき込まれない藁等を湛水田の縁部に移動させることができる。従って、藁が表土上に浮いて田植え作業に支障をきたす虞を防止することができる。また代かきロータによる代かき作業前に余分な藁が取り除かれるので、余分な藁の存在によりすき込まれるはずの藁がすき込まれ難くする事態が抑制されて、藁等のすき込み性の低下を防止することができる。 【0031】 また、上記構成の耕耘装置において、リヤレーキ体は、代かきロータの軸方向に配設された他のリヤレーキ体と側面視において交差する方向に延びてもよい。 【0032】 上記構成の耕耘装置によれば、リヤレーキ体は代かきロータの軸方向に配設された他のリヤレーキ体と側面視において交差する方向に延びることで、代かきロータから後方側に送り出された藁等の流れをより下方側にすることができる。このため、直刃により耕土の下部の深い位置にすき込まれた藁等を上方から押さえ込むことができ、藁等の浮き上がりを防止して藁等のすき込み性をより向上させることができる。 【0033】 上記構成の耕耘装置において、代かきロータの回転領域の外側とリヤレーキ体との間に、代かきロータにより掻き上げられた水が代かきロータの回転方向に沿って該代かきロータの前側に移動するのを規制するための遮蔽板を配設してもよい。 【0034】 上記構成の耕耘装置によれば、代かきロータの回転領域の外側とリヤレーキ体との間に遮蔽板を配設することで、代かきロータにより上方へ持ち回された湛水田の水Wは遮蔽板に当接して向きを変えて下方へ流れる。このため、代かきロータにより攪拌された耕土や藁等が代かきロータの回転とともに上方へ引きずられる持ち回りを防止することができ、その結果、藁等のすき込み性の低下を防止することができる。また遮蔽板の下方に耕土を堆積させて、この耕土の下部に後から続く攪拌された耕土を流すことができる。その結果、代かきされた湛水田の表面の均平性を向上させることができる。 【0035】 【発明の実施の形態】 以下、本発明の好ましい実施の形態を図1から図8に基づいて説明する。なお、本実施の形態は、トラクタに装着される耕耘装置の一例を示す。本発明に係わる耕耘装置1は、図1(側面図)に示すように、回転動自在に支持された代かきロータ10と、代かきロータ10の前方側に配設されたフロントレーキ体30及び回収レーキ体40と、代かきロータ10の後方側に配設されたリヤレーキ体50と、代かきロータ10の回転領域の外側とリヤレーキ体50との間に配設された遮蔽板70と、リヤレーキ体50の後方側に配設されたレベラー75とを有して構成される。 【0036】 耕耘装置1は、その前部において図示しないトラクタの後部に着脱自在に連結され、トラクタからの動力供給を受けて代かきロータ10が回転動する。耕耘装置1は、代かきロータ10が回転動した状態でトラクタが前進動して、湛水田の代かきを行なう。 【0037】 代かきロータ10は、水平方向に回転動自在に支持された代かき軸11と、代かき軸11の外周に放射状に取り付けられて代かき軸11の軸方向に所定間隙を有して配設された複数の代かき爪13と、隣接する代かき爪13間の代かき軸11に配設されて代かき軸11に対して略直交する方向に延びる直刃20を有して構成される。代かき爪13は、代かき軸11の軸周に設けられた取付ボックス(図示せず)に挿着される取付部14と、取付部14に連続的に形成されて代かき軸11の回転方向後側に進むに従って代かき軸11の回転中心Oからの距離が漸次大きくなる曲線状の縦刃部15と、縦刃部15の先端に連続して形成され代かき軸11の延びる方向のいずれか一方側に屈曲する横刃部16を有してなる。複数の代かき爪13のそれぞれの先端部が描く円軌跡の回転半径は略同じ大きさである。この代かき爪13が代かき軸11を回転中心として回転動すると、先ず縦刃部15が耕土内に真っ直ぐ入り込み、そして横刃部16により耕土を攪拌し、粒の大きい土塊を砕いて土粒にする。 【0038】 直刃20は、図2(a)(側面図)に示すように、代かき軸11の軸周に設けられた取付ボックス(図示せず)に挿着される取付部21と、取付部21に連続的に形成さる縦刃部22とを有して形成される。縦刃部22の回転方向前側の縁部には、代かき軸11の回転中心Oからの距離が漸次増加するに従って直刃20の回転方向後側に湾曲する排絡刃縁23が連続して形成されている。排絡刃縁23は、図2(b)(裏面図)に示すように、外側に進むに従って漸次厚さが薄くなっている。直刃20の先端部が描く円軌跡の回転半径R2は前述した図1に示す代かき爪13の回転半径R1よりも大きい。 【0039】 このように構成された直刃20が、図3(側面図)に示すように、矢印A方向に回転動すると、耕土上に存在する藁Bは排絡刃縁23により耕土K内に押し込められる。そして、藁Bは直刃20の回転動に応じた排絡刃縁23の降下動により耕土K内の深い位置にすき込まれる。そして、排絡刃縁23の先端が代かき軸11の回転中心Oの略垂直下方位置にくると、排絡刃縁23による藁Bのすき込みが終了する。即ち、排絡刃縁23の先端が代かき軸11から下方に最も遠ざかる位置(以下、「下死点P1」と記す)に移動すると、排絡刃縁23による藁Bのすき込み動作が終了する。 【0040】 このように構成された直刃20を有した代かきロータ10の上方位置には、図1に示すように、代かきロータ10の上側を覆うシールドカバー60が設けられている。シールドカバー60は、側面視において半円状に形成されて代かきロータ10の幅方向に延びる頂板部61と、頂板部61の左右両端部に接続されて上下方向に延びる一対の側板部62を有して構成される。一対の側板部62に前述した代かき軸11が回転駆動可能に枢支されている。 【0041】 シールドカバー60の前端部には、代かきロータ10の幅方向に所定間隔を有して配設されて先端側が代かきロータ10側へ延び、先端部が代かきロータ10の回転領域Dの上下幅内の下側に配置された複数のフロントレーキ体30が取り付けられている。フロントレーキ体30は、図4(a)(側面図)に示すように、図1に示すシールドカバー60に固定される固定部31と、固定部31に取り付けられた複数の第1フロントレーキ本体部33を有してなる。第1フロントレーキ本体部33は、固定部31に取り付けられて上方へ延びる取付部33aと、取付部33aの上部に繋がって前側に屈曲して円弧状に延びて下側に屈曲して下方へ延びる連結部33bと、連結部33bの先端部に繋がって後側に屈曲して斜め下方へ延びる傾斜部33cを有してなる。第1フロントレーキ本体部33の固定部31に対する配置の詳細については後述する。 【0042】 固定部31は側面視においてコ字状に形成されて図1に示すシールドカバー60の幅方向に延びる。固定部31は、上下方向に延びる側板部31aと側板部31aの上下両端部のそれぞれから前側に突出する一対の突出部31bを有してなる。一対の突出部31bに第1フロントレーキ本体部33の取付部33aが上下方向に延びた状態で挿通して溶着等により固着される。側板部31には、図4(b)(裏面図)に示すように、固定部31の幅方向(図の上下方向)と略同一方向に延びる長孔32が固定部31の幅方向に所定間隔を有して複数設けられている。この長孔32には図示しないボルトが挿通され、このボルトにより固定部31が図4(a)に示すシールドカバー60に締結される。長孔32の上下方向の幅寸法は、これに挿通されるボルトの径よりも大きい。このため、フロントレーキ体30はシールドカバー60に対して上下方向及び幅方向に位置調整が可能である。また、固定部31と図4(a)に示すシールドカバー60との間に所定角度を有して傾斜する傾斜面を有した傾斜調整板(図示せず)を挟持させた状態で固定部31をシールドカバー60に取り付けることで、第1フロントレーキ本体部33の傾斜部33cの作用角度を調整することができる。 【0043】 第1フロントレーキ本体部33は、フロントレーキ体30が図4(a)に示すシールドカバー60に取り付けられると、図5(a)(部分正面図)に示すように、正面視において図1に示す代かき軸11の軸方向に隣接して配設された直刃20間に配置される。即ち、第1フロントレーキ本体部33の固定部31への取り付けピッチは、直刃20の図1に示す代かき軸11への取り付けピッチと略同一である。なお、第1フロントレーキ本体部33の取り付けピッチは、直刃20の取り付けピッチと略同一に限るものではなく、フロントレーキ体30がシールドカバー60に取り付けられた状態において、第1フロントレーキ本体部33が隣接する直刃20間に配置されるようなピッチであればよい。 【0044】 固定部31の両端部であって図示しないトラクタの左右に配設された図1に示す一対の車輪80のそれぞれの後方に位置する部分には、固定部31の幅方向に所定間隔を有して配置された第2フロントレーキ本体部35が複数取り付けられている。第2フロントレーキ本体部35は、図5(b)(側面図)に示すように、固定部31に取り付けられて上方へ延びる取付部35aと、取付部35aの上部に繋がって前側に屈曲して円弧状に延びて下側に屈曲して下方へ延びる連結部35bを有してなる。連結部35bの上部を形成する円弧状部の曲率半径は第1フロントレーキ本体部33の連結部33bのそれよりも大きい。このため、第2フロントレーキ本体部35の連結部35bのうち先端側の下方に直線状に延びる直線部35b1は、第1フロントレーキ本体部33よりも前側に配置される。第2フロントレーキ本体部35の連結部35bの円弧状の部分(以下、「円弧状部35b2」と記す。)は、内側に隣接する他の第2フロントレーキ本体部35の円弧状部35b2の曲率半径よりも大きな曲率半径を有して形成されている。このため、平面視において、複数の第2フロントレーキ本体部35の直線部35b1の位置は内側に進むに従って漸次後方側に配置される。 【0045】 第2フロントレーキ本体部35の直線部35b1には、図5(a)に示すように、前後方向に延びて後側が代かき軸11と交差する方向に、即ち、代かきロータ10の内側に傾斜する方向に延びて、下部が耕土Kの表土表面の近傍位置まで延びる板状部材38が着脱自在に設けられている。板状部材38の側面には横方向に突出する固定部材39が設けられている。固定部材39には上下方向に貫通して第2フロントレーキ本体部35の直線部35b1を摺動自在に挿通可能な挿通孔(図示せず)が形成されている。また固定部材39には挿通孔と連通して横方向に延びる雌ねじ部(図示せず)が形成される。この雌ねじ部にボルト78が螺合して挿通孔に挿通された直線部35b1が固定部39に締結される。このため、板状部材38は直線部35b1に沿った所望の上下位置に固定される。 【0046】 またフロントレーキ体30の固定部31には、図5(b)に示すように、回収レーキ体40が取り付けられている。回収レーキ体40は、湛水田に存在する藁のうち代かきロータ10により耕土内にすき込まれずに残された藁を回収レーキ体40で前側に押して湛水田の所定位置(例えば、水田の縁部)に移動させる。回収レーキ体40は、図6(a)(側面図)に示すように、上下方向に延びる取付部40aと、取付部40aの上部に繋がって前側に屈曲して円弧状に延びる連結部40bと、連結部40bの先端部に繋がって略垂直下方へ延びる押圧部40cを有してなる。取付部40aの上下方向の中間部には横方向に延びる鍔部41が設けられている。取付部40aは図6(b)に示す固定部31の突出部31bに形成された取り付け孔(図示せず)に挿通可能である。鍔部41は、図6(b)に示すように、その下面を突出部31bの上面に当接接触させることで、回収レーキ体40の固定部31に対する上下方向の位置決めを行なう。鍔部41の下面から下方へ延びる取付部40aには、横方向に延びるピン孔42が形成されている。ピン孔42は、鍔部41が突出部31bの上面に当接接触した状態において、鍔部41の下面よりも下方へ延びる取付部40aのうちの突出部31bの下面近傍位置の取付部40aに設けられている。このピン孔42にストッパピン(図示せず)を挿通することで、回収レーキ体40が固定部31から上方に抜脱されるのを防止することができる。回収レーキ体40を挿着する前述した取り付け孔は、固定部31の幅方向に所定間隔を有して複数形成される。このため、回収レーキ体40を任意の取り付け孔に挿着することで、回収レーキ体40は固定部31の幅方向に位置調整が可能である。 【0047】 さて、図1に示すように、シールドカバー60の後部には、上側が上下方向に回動自在に枢結されて後方側へ延びるエプロン63が設けられている。このエプロン63は、シールドカバー60の後部に設けられたセンターピボット64を介して左右方向に揺動可能に枢支されている。エプロン63の先端部には前述したレベラー75が上下方向に揺動自在に枢結されており、図示しない操作機構によりレベラー75は上下方向の揺動がロック状態にされ及びロックが解除された状態にされる。 【0048】 代かきロータ10とエプロン63との間には、第1スプリングレーキ51及び第2スプリングレーキ55を有してなる前述したリヤレーキ体50が設けられている。第1スプリングレーキ51は代かきロータ10の後方側へ延びて先端部が代かきロータ10の回転領域Dの外側の回転領域上下幅内に延びる。第1スプリングレーキ51はその上端部に左右方向に延びる回転軸52を有し、その回転軸52に左右方向に所定間隔を有して後方側へ斜め下方に延びる複数の第1レーキ体53が取り付けられている。第1レーキ体53の先端部はレベラー75よりも下方位置に延びる。回転軸52の左右両端部には斜め下方へ延びる一対の連結アーム65が取り付けられている。この連結アーム65の先端部とエプロン62との間にはリンク部材66が回動自在に枢結されている。このため、エプロン62の上下揺動に連動して第1レーキ体53が上下方向に揺動して、第1レーキ体53の先端部の上下位置を調整することができる。なお、第1レーキ体53はシールドカバー60に固定されて、エプロン62と非連動状態にしてもよい。 【0049】 また、第2スプリングレーキ55は代かきロータ10の後方側へ延び、先端部が代かきロータ10の回転領域Dの外側の回転領域上下幅内に延びる。第2スプリングレーキ55はその上端部に左右方向に延びる図示しない固定軸を有し、その固定軸に左右方向に所定間隔を有して後方側へ斜め下方に延びる複数の第2レーキ体56が取り付けられている。複数の第2レーキ体56のそれぞれは、左右方向に隣接する第1レーキ体53間に配設され、第2レーキ体56の先端部は第1レーキ体53のそれよりも下方位置に延びる。このため、第2レーキ体56は、側面視において第1レーキ体53と交差する方向に延びる。なお、第2レーキ体56は、第1レーキ体53と同様に、エプロン63の上下揺動に連動して上下方向に揺動可能に構成されてもよい。 【0050】 第1スプリングレーキ51の上部下側には、代かきロータ10の幅方向に延びる板状の遮蔽板70が装着されている。遮蔽板70は、代かきロータ10の回転領域Dを超えた近傍位置に配置され、下側が複数の第1レーキ体53に沿って延びている。 【0051】 このように構成された耕耘装置1により、代かき作業を行なうには、図1に示すように、図示しないトラクタの後部に耕耘装置1を装着し、耕耘装置1を湛水田に移動させる。そして、トラクタを駆動させて耕耘装置1の代かきロータ10を矢印A方向に回転動させるとともに、トラクタを前進動させる。トラクタが前進動すると、湛水田に存在する藁Bはフロントレーキ体30の傾斜部33cの上側から下側に沿って移動して湛水田の内部に導かれる。一方、フロントレーキ体30により導かれなかった藁は、回収レーキ体40の押圧部40cに押圧されて、回収レーキ体40とともに前側に移動する。また、トラクタの車輪80によりタイヤ跡が形成された耕土は、図5(a)に示す板状部材38によりタイヤ跡が崩される。 【0052】 フロントレーキ体30により湛水田の内部に導かれた藁Bは、代かきロータ10の回転動に伴って、代かき爪13により攪拌された耕土K内の下部にすき込まれるとともに、代かき爪13より回転半径が大きい直刃20により耕土Kのより深い位置にすき込まれる。即ち、藁Bは、図3に示す直刃20の先端部が下死点に移動した位置P1の近傍位置にすき込まれる。その結果、攪拌された耕土Kの深い位置に藁Bをすき込むことができる。 【0053】 耕土Kの深い位置にすき込まれた藁Bは、代かきロータ10の後方側に配設された第1レーキ53及び第2レーキ56により上部から押圧されて、藁Bの浮き上がりが防止される。このため、耕土K内の下部の深い位置に藁Bを確実にすき込むことができる。また、第1レーキ体53及び第2レーキ体56は、側面視において、斜め下方に傾斜して交差する方向に配設されているので、代かきロータ10から後方側に送り出された藁Bの流れはより下方側になり、藁Bのすき込み性をより向上させることができる。 【0054】 また、代かきロータ10により上方へ持ち回された湛水田の水Wは、遮蔽板70に当接してその向きを変えて下方へ流れる。その結果、代かきロータ10により攪拌された耕土Kや藁Bが代かきロータ10の回転とともに上方へ引きずられる持ち回りを防止することができ、藁Bのすき込み性の低下を防止することができる。さらに、遮蔽板70の下方に持ち回された耕土K’を堆積させることができ、その結果、この耕土K’の下部に後から続く攪拌された耕土Kを流すことができる。このため、代かきされた湛水田の表面の均平性を向上させることができる。また、前述したように、トラクタの車輪80により耕土の表面にタイヤ跡が形成されても、図5(a)に示す板状部材38によりタイヤ跡が崩されるので、代かきされた湛水田の表面の均平性をより向上させることができる。 【0055】 また、フロントレーキ体30は、前述したようにシールドカバー60に対して代かきロータ10の幅方向及び上下方向に調整可能であるとともに、傾斜部33cの傾斜角度が調整可能であるので、湛水田に存在する藁Bの状態に応じてフロントレーキ体30の位置調整を行なうことで、耕土内の深い位置にすき込まれる藁のすき込み性を向上させることができる。 【0056】 また、図5(a)に示すように、フロントレーキ体30は正面視において隣接する直刃20の間に配設されているので、表土上の藁Bが代かきロータ10の幅方向に延びている場合、この藁Bはフロントレーキ体30により先ず強制的に表土内に押し込まれる一方、フロントレーキ体30により表土内に導かれなかった藁Bは、直刃20により耕土内にすき込まれる。このため、幅方向に延びる藁Bの全体を耕土内の下部の深い位置に確実にすき込むことができ、藁Bのすき込み性をより向上させることができる。 【0057】 さらに、回収レーキ体40は、前述したように固定部31の幅方向に位置調整が可能であるので、表土上に存在する藁Bの状況に応じて回収レーキ体40の数や隣接する回収レーキ体40の間隔を調整することができる。このため、耕土内にすき込まれずに残された藁Bを確実に水田の所望位置に集めて回収することができる。従って、藁Bが表土上に浮いて田植え作業に支障をきたす虞を防止することができる。また代かきロータ10による代かき作業前に余分な藁が取り除かれるので、余分な藁Bの存在よりすき込まれるはずの藁Bがすき込まれ難くなる事態が抑制され、藁Bのすき込み性の低下を防止することができる。 【0058】 なお、前述した実施の形態では、板状部材38は図1に示す車輪80の後方位置に配置された場合を示したが、これら板状部材38の内側にさらに別の板状部材を配設してもよい。追加する板状部材は後側が内側に傾斜するように配置する。このように板状部材をさらに追加することで、代かきロータ10により代かきされる耕土の耕幅内に湛水田に存在する藁Bを導き入れることができ、藁Bのすき込み性をより向上させることができる。また、板状部材38が取り付けられる第2フロントレーキ本体部35が弾性を有した材料製にしてもよい。第2フロントレーキ本体部35を弾性材料製にすることで、耕土内に存在する根石等が板状部材38に衝突したときに第2フロントレーキ本体部35が弾性変形して板状部材38が根石等に引っ掛かって損傷する虞を未然に防止することができる。 【0059】 また、前述した実施の形態では、直刃20は代かき軸11の軸方向に隣接する代かき爪13の間に配設される場合を示したが、代かき爪13の軸方向に同位置に直刃20をさらに配設してもよい。 【0060】 また、前述した実施の形態では、直刃20は、図2(b)に示すように、直線状に延びる形状を示したが、図7(a)及び(b)に示すように、直刃20は、直刃20の先端が一方側へ屈曲してわずかに延びる横刃24を有して形成してもよい。横刃24は、縦刃23の側面と略直交する方向に延びるとともに、回転方向前側から後側へ直線状に延びる。横刃24の縦刃の側面からの突出量は縦刃の長さと比較して短い。このように直刃20の先端に横刃24を形成することで、耕土内にすき込まれる藁と横刃24との接触面積を大きくすることができ、藁のすき込み性をより向上させることができる。 【0061】 また、第2フロントレーキ本体部36は、図8(a)(側面図)及び図8(b)(前面図)に示すように、側面視において所定幅Eを有した板状部材で形成されてもよい。第2フロントレーキ本体部36は、弾性変形可能な材料製(例えば、鉄、ステンレス製)であり、固定部31に取り付けられて上方へ延びる取付部36aと、取付部36aの上部に繋がって前側に屈曲して円弧状に延びて下側に屈曲して下方へ延びる連結部36bと、連結部36bの先端部に繋がって後側に屈曲し、平面視において図8(c)(平面図)に示す代かきロータ10の代かき軸11と交差する方向、即ち、代かきロータ10方向に斜めに延びる傾斜部36cを有してなる。取付部36a及び連結部36bは、図8(c)に示すように、代かきロータ10方向に斜めに延びる。なお、取付部36a及び連結部36bは平面視において代かきロータ10方向に傾斜せずに前後方向に延び、傾斜部36cのみが代かきロータ10方向に傾いて延びてもよい。 【0062】 第2フロントレーキ本体部36の固定部31への固定は、図8(a)に示すように、固定部31の一対の突出部31b間に挿入可能な押圧部材44及び押圧部材44を固定部31に締結する締結手段45により行なわれる。押圧部材44は、側面視においてコ字状に形成されて固定部31の延伸方向に沿って延びる。締結手段45は、押圧部材44の側面に形成された挿通孔(図示せず)に挿通されるボルト46と、固定部31の側板部31aの内側に固着されたナット47を有してなる。 【0063】 第2フロントレーキ本体部36の固定部31への固定方法は、先ず、第2フロントレーキ本体部36の取付部36aを、一対の突出部31bに形成された取付孔(図示せず)に上方から挿通する。そして、一対の突出部31b間に押圧部材44を挿入し、挿通孔にボルト46を通してこれをナット47に螺合させ、押圧部44を固定部31の側板部31a側へ移動させる。そして、さらにボルト46をナット47に螺合させて、押圧部材44の端部と側板部31aとの間に取付部36aを挟持させて、第2フロントレーキ本体部36を固定部31に固定する。なお、固定部31に対する取付部36aの上下位置を調整することで、傾斜部36cの上下位置調整を行なうことができる。 【0064】 このように第2フロントレーキ本体部36を構成することで、図1に示すトラクタの車輪80により耕土にタイヤ跡が形成された場合、このタイヤ跡を板状の傾斜部36cの側面により崩して均すことができる。即ち、図5(a)に示す第2フロントレーキ本体部35に取り付けられた板状部材38と同様の効果を得ることができる。また、第2フロントレーキ本体部36は弾性変形可能な材料製であるので、第2フロントレーキ本体部36が耕土内に存在する石等の障害物に当接しても、第2フロントレーキ本体部36は弾性変形して障害物を乗り越えることができる。このため、第2フロントレーキ本体部36が損傷する事態を未然に防止することができる。また、第2フロントレーキ本体部36は固定部31に対して上下位置調整が可能であるので、タイヤ跡を形成する土の寄り具合に応じて第2フロントレーキ本体部36の上下位置を調整することで、耕土の均平性をより向上させることができる。 【0065】 【発明の効果】 以上説明したように、本発明に係わる耕耘装置によれば、代かき軸の軸方向に代かき爪と同位置若しくは所定間隔を有して配置される直刃を設けるとともに、代かきロータの前方位置に複数のフロントレーキ体を設けることで、表土上に存在する藁をフロントレーキ体により強制的に表土内に押し込むことができ、直刃により表土内に押し込められた藁を耕土内の下部の深い位置にすき込むことができる。このため、藁を耕土の下部の深い位置にすき込む藁のすき込み性を向上させることができる。また、フロントレーキ体により藁は強制的に表土内に押し込められるので、直刃による藁の耕土内へのすき込み動作をし易くして、藁のすき込み性をより向上させることができる。 【0066】 また、本発明に係わる耕耘装置によれば、代かき軸の軸方向に代かき爪と同位置若しくは所定間隔を有して配置される直刃を設けるとともに、代かきロータの前方位置に先端部が表土側へ延びる回収レーキ体を設けることで、表土上に存在する藁を直刃により耕土内の下部の深い位置にすき込むことができ、またすき込まれずに残された藁を代かきロータの前側移動に応じて回収レーキ体により湛水田の所望位置に運ぶことができる。従って、藁が表土上に浮いて田植え作業に支障をきたす虞を防止することができる。また代かきロータによる代かき作業前に余分な藁が取り除かれるので、余分な藁の存在よりすき込まれるはずの藁がすき込まれ難くする事態が抑制されて、藁のすき込み性の低下を防止することができる。 【0067】 さらに、本発明に係わる耕耘装置によれば、代かき軸の軸方向に代かき爪と同位置若しくは所定間隔を有して配置される直刃を設け、代かきロータの後方位置にリヤレーキ体を設けることで、直刃により耕土内の下部にすき込まれた藁をリヤレーキ体により上部から押し付けることができる。このため、耕土内の下部にすき込まれた藁の浮き上がりを防止して、藁のすき込み性の低下を抑制することができる。 【0068】 また、本発明に係わる耕耘装置によれば、代かき軸の軸方向に代かき爪と同位置若しくは所定間隔を有して配置される直刃を設け、代かきロータの前方位置に複数のフロントレーキ体を設け、代かきロータの後方位置に先端部が代かきロータの回転領域外側の回転領域上下幅内に配置されるリヤレーキ体を設けることで、表土上の藁はフロントレーキ体により強制的に表土内に押し込まれ、この押し込まれた藁は直刃により耕土内の底部の深い位置にすき込まれ、すき込まれた藁はリヤレーキ体により上部から押し付けられる。このため、表土上の藁を耕土内の深い位置にすき込む藁のすき込み性を確実に向上させることができる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施の形態に係わる耕耘装置の側面図を示す。 【図2】この耕耘装置に用いられる直刃を示し、同図(a)は直刃の側面図であり、同図(b)は直刃の裏面図である。 【図3】この直刃の動作を説明するための直刃の側面図を示す。 【図4】耕耘装置に搭載されるフロントレーキ体を示し、同図(a)はフロントレーキ体の側面図であり、同図(b)はフロントレーキ体の裏面図である。 【図5】このフロントレーキ体を示し、同図(a)はフロントレーキ体の正面図であり、同図(b)はフロントレーキ体の側面図である。 【図6】耕耘装置に搭載される回収レーキ体を示し、同図(a)は回収レーキ体の側面図であり、同図(b)はフ回収レーキ体の裏面図である。 【図7】本発明に係わる耕耘装置に用いられる直刃を示し、同図(a)は直刃の側面図であり、同図(b)は直刃の裏面図である。 【図8】第2フロントレーキ本体部を示し、同図(a)は第2フロントレーキ本体部の側面図であり、同図(b)は第2フロントレーキ本体部の前面図であり、同図(c)は第2フロントレーキ本体部の平面図である。 【符号の説明】 1 耕耘装置 10 代かきロータ 11 代かき軸 13 代かき爪 20 直刃 23 排絡刃縁 24 横刃 30 フロントレーキ体 36 第2フロントレーキ本体部(フロントレーキ体) 38 板状部材 40 回収レーキ体 53 第1レーキ体(リヤレーキ体) 56 第2レーキ体(リヤレーキ体) 70 遮蔽板 B 藁 D 回転領域
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| 【出願人】 |
【識別番号】390010836 【氏名又は名称】小橋工業株式会社 【住所又は居所】岡山県岡山市中畦684番地
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| 【出願日】 |
平成15年6月23日(2003.6.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100063565 【弁理士】 【氏名又は名称】小橋 信淳
【識別番号】100118898 【弁理士】 【氏名又は名称】小橋 立昌
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| 【公開番号】 |
特開2005−13008(P2005−13008A) |
| 【公開日】 |
平成17年1月20日(2005.1.20) |
| 【出願番号】 |
特願2003−178021(P2003−178021) |
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