| 【発明の名称】 |
畦塗り機 |
| 【発明者】 |
【氏名】遠藤 忠治 【住所又は居所】岡山県岡山市中畦684番地 小橋工業株式会社内
【氏名】中谷 公紀 【住所又は居所】岡山県岡山市中畦684番地 小橋工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】畦塗り機の構造を簡略化し、走行機体から作業部に伝達される駆動力の低下を防止する。
【解決手段】畦塗り機1は、走行機体の後部に取り付けられたオフセットフレーム5の後端部に設けられた作業部20を有する。作業部20は、旧畦U0の上部を切り崩す天場処理部21と切り崩した土の土盛りを行なう前処理部31と盛られた土を旧畦上に塗り付ける整畦部41を有する。これら各部は、走行機体からの駆動力を受けて回転駆動する回転軸10を覆う回転軸ケース11に、対応する天場動力伝達ケース90、前処理動力伝達ケース50、整畦動力伝達ケース60を介して一体的に取り付けられる。各伝達ケース内には、回転軸10からの駆動力を伝達する天場動力伝達機構95、前処理動力伝達機構53及び整畦動力伝達機構63が内蔵される。前処理部31の回転中心軸32は平面視において整畦部41の回転中心軸42と交差し且つ非直交する方向に延びる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体に装着され、該走行機体の走行位置に対して側方にオフセットした位置に配置され、旧畦を切り崩して土盛りを行なう前処理部及び盛られた土を切り崩された旧畦上に塗り付ける整畦部を備え、前記走行機体の前進動とともに畦塗り作業を行なう畦塗り機であって、 上下方向に延びて回転動自在に支持されて前記走行機体からの駆動力を受けて回転動する回転軸を内部に収容する回転軸ケースと、 一端側が該回転軸ケースに接続されて他端側が前記前処理部に接続され、該前処理部を支持するとともに前記回転軸からの動力を前記前処理部に伝達可能な前処理動力伝達機構を内部に有してなる前処理動力伝達ケースと、 一端側が前記回転軸ケースに接続されて他端側が前記整畦部に接続され、該整畦部を支持するとともに前記回転軸からの動力を前記整畦部に伝達可能な整畦動力伝達機構を内部に有してなる整畦動力伝達ケースとを有し、 前記回転軸ケース、前記前処理動力伝達ケース及び前記整畦動力伝達ケースが一体的に形成され、 前記前処理部の回転中心軸は、平面視において前記整畦部の回転中心軸と交差する方向に延びることを特徴とする畦塗り機。 【請求項2】 前記前処理部の回転中心軸は、平面視において前記整畦部の回転中心軸と交差する方向に且つ非直交する方向に延びることを特徴とする請求項1に記載の畦塗り機。 【請求項3】 前記前処理部は、その先端部が旧畦に対向した位置にあるときに、該先端部が旧畦の上部から下部側へ移動する方向に回転動することを特徴とする請求項1又は2に記載の畦塗り機。 【請求項4】 走行機体に前端側が回動自在に取り付けられて後端側が左右方向に旋回動可能なオフセットフレームと、 該オフセットフレームの後端部に水平方向に回動自在な作業部を有し、 該作業部は、 前記オフセットフレームの後端部に設けられた請求項1に記載の回転軸ケースに一体的に形成された請求項1に記載の前処理動力伝達ケースに接続された請求項1から3のいずれかに記載の前処理部と、 前記回転軸ケースに一体的に形成された請求項1に記載の整畦動力伝達ケースに接続された請求項1に記載の整畦部を有してなることを特徴とする畦塗り機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、畦塗り機に関し、特に、旧畦を切り崩して土盛りを行なう前処理部及び盛られた土を切り崩された旧畦上に塗り付ける整畦部を備えてなる畦塗り機に関する。 【0002】 【従来の技術】 このような畦塗り機は、トラクタ等の走行機体に装着されて、走行機体の走行位置に対して側方にオフセットした位置で畦塗り作業を行なう。畦塗り機は、旧畦を切り崩して土盛りを行なう前処理部と、盛られた土を切り崩された旧畦上に塗り付ける整畦部を備え、走行機体の前進動とともに畦塗り作業を行なう(特許文献1参照)。 【0003】 この畦塗り機の前処理部及び整畦部は、走行機体の後部に装着された箱状の機枠の側部に前後方向に所定間隔を有して側方に突設された一対のブラケットにそれぞれが取り付けられる。機枠には回転動自在に支持されて走行機体からの駆動力が伝達される主軸が設けられ、この主軸には、主軸と前処理部間及び主軸と整畦部間を繋ぐ回転機構がそれぞれに接続されている。このため、前処理部及び整畦部は、主軸及び回転機構を介して走行機体からの駆動力が伝達される。 【0004】 【特許文献1】 特開平11−243706号公報(第2頁、第2図) 【0005】 【発明が解決しようとする課題】 ここで、前処理部を支持するブラケットと前処理部に駆動力を伝達する回転機構は別個に配設され、また整畦部を支持するブラケットと整畦部に駆動力を伝達する回転機構も別個に配設されている。このため、従来の畦塗り機は、構造が複雑になり、大型化するという問題が生じる。 【0006】 また、回転機構は外部に露出しているので、畦塗り作業時において、土が回転機構に付着して前処理部や整畦部に伝達される動力を低下させる。このため、従来の畦塗り機では畦塗り作業が不十分になったり、露出した回転機構が破損する虞があるという問題が生じる。そこで、土が回転機構に付着しても、前処理部や整畦部による畦塗り作業が十分に行なえるようにするため、走行機体に搭載されるエンジンを高馬力のものにすればよいが、既存の走行機体に搭載されたエンジンを高馬力のものに取り替えたり、高馬力のエンジンを搭載した走行機体を新たに用意したりするのは、極めて非経済的である。 【0007】 本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、旧畦を切り崩して土盛りを行なう前処理部と、盛られた土を切り崩された旧畦上に塗り付ける整畦部を備えた畦塗り機において、畦塗り機の構造を簡略化して小型化するとともに、走行機体から前処理部や整畦部に伝達される動力を低下せない畦塗り機を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために本発明に係わる畦塗り機は、走行機体に装着され、該走行機体の走行位置に対して側方にオフセットした位置に配置され、旧畦を切り崩して土盛りを行なう前処理部及び盛られた土を切り崩された旧畦上に塗り付ける整畦部を備え、走行機体の前進動とともに畦塗り作業を行なう畦塗り機であって、上下方向に延びて回転動自在に支持されて走行機体からの駆動力を受けて回転動する回転軸を内部に収容する回転軸ケースと、一端側が該回転軸ケースに接続されて他端側が前処理部に接続され、該前処理部を支持するとともに回転軸からの動力を前処理部に伝達可能な前処理動力伝達機構を内部に有してなる前処理動力伝達ケースと、一端側が該回転軸ケースに接続されて他端側が整畦部に接続され、該整畦部を支持するとともに回転軸からの動力を整畦部に伝達可能な整畦動力伝達機構を内部に有してなる整畦動力伝達ケースとを有し、回転軸ケース、前処理動力伝達ケース及び整畦動力伝達ケースが一体的に形成され、前処理部の回転中心軸は、平面視において整畦部の回転中心軸と交差する方向に延びる。 【0009】 上記構成の畦塗り機によれば、回転軸ケース、前処理動力伝達ケース及び整畦動力伝達ケースを一体的に形成することで、前処理部を支持する部分と前処理部に駆動力を伝達する部分を近接した位置に配置することができ、整畦部を支持する部分と整畦部に駆動力を伝達する部分を近接した位置に配置することができる。このため、畦塗り機の構造を簡略化して小型化することができる。また、回転軸ケース内に回転軸が収容され、前処理動力伝達ケース内に前処理動力伝達機構が収容され、整畦動力伝達ケース内に整畦動力伝達機構が収容されるので、畦塗り機による畦塗り作業時において、土が回転軸、前処理動力伝達機構及び整畦動力伝達機構に付着することはない。このため、走行機体から回転軸に伝達される駆動力が前処理部及び整畦部に伝達されるまでの間において、この駆動力が小さくなる事態を未然に防止することができ、また各伝動機構が損傷する虞を防止することができる。さらに、前処理部の回転中心軸を平面視において整畦部の回転中心軸と交差する方向に延ばすことで、前処理部により土盛りされる土の流れの方向を整畦部側にすることができる。このため、整畦部に供給される土の流れがスムースになり、前処理部から旧畦上に供給される土を効率的に旧畦上に塗り付けることができる。 【0010】 上記構成の畦塗り機において、前処理部の回転中心軸は、平面視において整畦部の回転中心軸と交差する方向に且つ非直交する方向に延ばしてもよい。 【0011】 上記構成の畦塗り機によれば、前処理部の回転中心軸は、平面視において整畦部の回転中心軸と交差する方向に且つ非直交する方向に延びることで、前処理部により土盛りされる土の流れの方向を確実に整畦部側にすることができる。このため、整畦部に供給される土の流れがよりスムースになり、前処理部から旧畦上に供給される土を効率的に旧畦上に塗り付けることができる。 【0012】 上記構成の畦塗り機において、前処理部は、その先端部が旧畦に対向した位置にあるときに、該先端部が旧畦の上部から下部側へ移動する方向に回転動するようにしてもよい。 【0013】 上記構成の畦塗り機によれば、前処理部の回転方向を前処理部の先端部が旧畦の上部から下部側へ移動する方向にすることで、前処理部により切り崩された土は前処理部の回転動に沿って旧畦の下部から一旦離反する側に移動した後に上方に移動し、旧畦の上方位置から旧畦の上部に供給される。このため、切り崩された土は無駄なく旧畦に土盛りされ、必要な盛土量を容易に確保することができ、堅牢な新畦を形成することができる。 【0014】 本発明に係わる畦塗り機は、走行機体に前端側が回動自在に取り付けられて後端側が左右方向に旋回動可能なオフセットフレームと、該オフセットフレームの後端部に水平方向に回動自在な作業部を有し、該作業部は、オフセットフレームの後端部に設けられた請求項1に記載の回転軸ケースに一体的に形成された請求項1に記載の前処理動力伝達ケースに接続された請求項1から3のいずれかに記載の前処理部と、回転軸ケースに一体的に形成された請求項1に記載の整畦動力伝達ケースに接続された請求項1に記載の整畦部を有してなる。 【0015】 上記構成の畦塗り機によれば、オフセットフレームの後端部に作業部を水平方向に回動自在に設け、作業部は、請求項1に記載の回転軸ケースに一体的に形成された請求項1に記載の前処理動力伝達ケースに接続された請求項1から3のいずれかに前処理部と、回転軸ケースに一体的に形成された請求項1に記載の整畦動力伝達ケースに接続された請求項1に記載の整畦部を有してなることで、前処理部及び整畦部を支持する部分とこれらに動力を伝達する部分を近接した位置に配置することができ、オフセットフレーム及び作業部を有してなる畦塗り機の構造を簡略化して小型化することができる。また前処理部及び整畦部に動力を伝達する伝動機構が前処理動力伝達ケース及び整畦動力伝達ケース内に収容されるので、畦塗り作業時の土が伝達機構に付着することはなく、走行機体から回転軸に伝達される駆動力が前処理部及び整畦部に伝達されるまでの間において、この駆動力が小さくなる事態を未然に防止することができ、また各伝動機構が障害物当に接触して損傷する虞を防止することができる。さらに、前処理部の回転中心軸を平面視において整畦部の回転中心軸と交差する方向に延ばすことで、整畦部に供給される土の流れがスムースになり、前処理部から旧畦上に供給される土を効率的に旧畦上に塗り付けることができる。 【0016】 【発明の実施の形態】 以下、本発明の好ましい実施の形態を図1から図6に基づいて説明する。本実施の形態は、畦塗り機の一例として、天場処理部、前処理部及び整畦部を備えてなる作業部が水平方向に回動可能である畦塗り機の態様を示す。なお、説明の都合上、図1(斜視図)に示す矢印の方向を前後方向及び左右方向として以下説明する。 【0017】 畦塗り機1は、図2(b)(平面図)に示すように、トラクタ等の走行機体80の後部に配設された三点リンク連結機構81に着脱可能に装着されるヒッチフレーム3に前端側が回動自在に取り付けられて後端側が左右方向に旋回動可能なオフセットフレーム5と、オフセットフレーム5の後端部に水平方向に回動可能に連結された作業部20を有してなる。 【0018】 ヒッチフレーム3の左右方向の中央下部には、図1(斜視図)に示すように、ギアボックス6が設けられている。ギアボックス6の入力軸6aには図2に示す走行機体80のPTO軸(図示せず)から図示しない中間フレームの伝動軸を介して動力が伝達される。オフセットフレーム5は内部が中空な箱状部材であり、オフセットフレーム5の後端部には上下方向に延びて回転動自在に支持された駆動軸7が設けられている。この駆動軸7は、ギアボックス6の入力軸6a及びオフセットフレーム5内に配設されたチェーン伝動機構(図示せず)を介して走行機体からの駆動力が伝達されるように構成されている。 【0019】 オフセットフレーム5は、一端部がオフセットフレーム5の後側上部に枢結され他端部がヒッチフレーム3の上部に枢結された旋回シリンダ8の伸縮動作により左右方向に旋回動可能である。 【0020】 オフセットフレーム5の後端下部には、図3(断面図)に示すように、図1に示す駆動軸7の下部に連結されて垂直下方へ延びる回転軸10が設けられている。なお、図3は、図2(a)のII−II矢視に相当する部分の断面図を示す。 回転軸10は図1に示す駆動軸7と同軸上に配置されている。回転軸10の外側には回転軸10を覆う円筒状の回転軸ケース11が配設され、その上端部はオフセットフレーム5の後端下部に回動自在に接続されている。回転軸ケース11は、図1に示すように、一端部がオフセットフレーム5の側部に枢結されて他端部が回転軸ケース11に枢結された回動シリンダ13の伸縮動作により水平方向に回動可能である。このため、回転軸ケース11に接続される作業部20は、回動シリンダ13の伸縮動作により回転軸ケース11を介して水平方向に回動可能である。 【0021】 回転軸ケース11に取り付けられる作業部20は、圃場の周辺に沿って形成された旧畦の上部を切り崩す天場処理部21と、切り崩した土の土盛りを行なう前処理部31と、盛られた土を切り崩された旧畦上に塗り付ける整畦部41を有してなる。 【0022】 前処理部31は、図4(部分断面図)に示すように、前後方向に延びて回転動自在に支持された回転中心軸32と、回転中心軸32の外周に放射状に取り付けられた複数の耕耘爪34を有してなる。なお、図4は、図2(a)のII’−II’矢視に相当する部分の部分断面図を示す。前処理部31には、これを回転自在に支持する前処理動力伝達ケース50が接続されている。前処理動力伝達ケース50は回転軸ケース11側へ延び、その後端部は回転軸ケース11の側部にボルト等の締結手段51により固定されている。前処理動力伝達ケース50は円筒状であり、前処理動力伝達ケース50内には回転軸10からの動力を前処理部31に伝達可能な前処理動力伝達機構53が設けられている。 【0023】 前処理動力伝達機構53は、図3に示すように、シャフト伝動機構であり、前側端部が前処理部31の回転中心軸32に連結されて後側端部が回転軸ケース11に回転動自在に支持された前処理動力伝達シャフト54を有する。前処理動力伝達シャフト54は図示しないギアを介して回転軸10からの駆動力が伝達可能に構成されている。このため、前処理部31は、前処理動力伝達シャフト54を介して回転軸10からの駆動力が伝達可能である。前処理部31の回転方向は、図5に示すように、耕耘爪34の先端部が旧畦U0に対向した位置にあるときに、該先端部が旧畦U0の上部から下部側へ移動する方向、即ち、図5の矢印Aの示す方向である。なお、図3に示す前処理動力伝達機構53はシャフト伝動機構に限るものではなく、チューン伝動機構でもよい。 【0024】 前処理部31の回転中心軸32は、図3に示すように、平面視において整畦部41の回転中心軸42と交差する方向に且つ非直交する方向に延びる。傾斜する回転中心軸32を備える前処理部31の作動については後述する。前処理部31には、この上側を覆う前処理カバー35が設けられている。 【0025】 整畦部41は、図4に示すように、左右方向に延びて回転動自在に支持された回転中心軸42と、回転中心軸42に取り付けられ内側に進むに従って径が拡開する多面体ドラム43と、多面体ドラム43の右側端部に取り付けられて水平方向に延びる円筒部44を有してなる。多面体ドラム43は新畦U1の法面Ufを形成し、円筒部44は新畦U1の天場Utを形成する。整畦部41の作動については後述する。整畦部41には、これを回転動自在に支持する整畦動力伝達ケース60が接続されている。整畦動力伝達ケース60は、右側端部が多面体ドラム43の内部に配置されて水平方向に延びる円筒状の第1整畦動力伝達ケース61と、第1整畦動力伝達ケース61の左側端部に接続されて前側に延びて前側端部が回転軸ケース11の左側端部にボルト等の締結手段51により固定された内部が中空な第2整畦動力伝達ケース62を有してなる。 【0026】 整畦動力伝達ケース60内には、回転軸10からの動力を整畦部41に伝達可能な整畦動力伝達機構が設けられている。整畦動力伝達機構63は、図3に示すように、第1整畦動力伝達ケース61内に配設されたシャフト伝動機構64と、第2整畦動力伝達ケース62内に設けられたチェーン伝動機構67と、第2整畦動力伝達ケース62の前端部内に設けられたシャフト伝動機構71を有する。第1整畦動力伝達ケース61内のシャフト伝動機構64は、第1整畦動力伝達ケース61内に回転動自在に支持された第1整畦動力伝達シャフト65を有する。第1整畦動力伝達シャフト65の右側端部は整畦部41の回転中心軸42に連結され、第1整畦動力伝達シャフト65の左側端部は第1整畦動力伝達ケース61から突出して第2整畦動力伝達ケース62内に延びる。 【0027】 第2整畦動力伝達ケース62の前端部内のシャフト伝動機構71は、右側端部が回転軸ケース11内に回転動自在に支持されて第2整畦動力伝達ケース62の前端部内に延びる第2整畦動力伝達シャフト72を有してなる。第2整畦動力伝達ケース62内のチェーン伝動機構67は、第1整畦動力伝達シャフト65の左側端部に取り付けられた第1スプロケット68と、第2整畦動力伝達シャフト72に取り付けられた第2スプロケット69と、第1スプロケット68及び第2スプロケット69間に掛け回されたチェーン70を有してなる。このため、整畦部41は、第2整畦動力伝達シャフト72、チェーン70及び第1整畦動力伝達シャフト65を介して回転軸10からの駆動力が伝達可能である。なお、第2整畦動力伝達ケース62内のチェーン伝動機構67はシャフト伝動機構にしてもよい。 【0028】 天場処理部21は、下部が開口したカバー部材22に水平方向に延びて回転動自在に支持された回転中心軸23と、回転中心軸23の外周に放射状に取り付けられた複数の削土爪24を有してなる。カバー部材22の左側端部には天場動力伝達ケース90が接続される。天場動力伝達ケース90は前処理部31を囲むようにして配置され、先端部が第2整畦動力伝達ケース62の前端部に接続されている。天場動力伝達ケース90は、カバー部材22に接続されて左側へ延びる円筒状の第1天場伝達ケース91と、第1天場伝達ケース91の左側端部に接続されて後方側へ延びて内部が中空な第2天場伝達ケース92と、第2天場伝達ケース92の後端部に接続されて第2整畦動力伝達ケース62の前端部に接続されて内部が中空な第3天場伝達ケース93を有してなる。 【0029】 天場動力伝達ケース90内には回転軸10の駆動力を天場処理部21に伝達可能な天場動力伝達機構95が設けられている。天場動力伝達機構95は、第1天場伝達ケース91内に配設されたシャフト伝動機構96と、第2天場伝達ケース92内に配設されたチェーン伝動機構99と、第3天場伝達ケース93内に配設されたシャフト伝動機構105を有する。第1天場伝達ケース91内のシャフト伝動機構96は、回転動自在に支持されて右側端部が天場処理部21の回転中心軸23に連結され、左側端部が第1天場伝達ケース91から突出して第2天場伝達ケース92内に延びる第1天場伝達シャフト97を有してなる。第3天場伝達ケース93内のシャフト伝動機構105は、第3天場伝達ケース93内に回転動自在に支持されて右側端部が第2整畦動力伝達シャフト72に連結された第2天場伝達シャフト106を有してなる。第2天場伝達シャフト106の左側端部は第3天場伝達ケース93から突出して第2天場伝達ケース92内に延びる。第2天場伝達ケース92内のチェーン伝動機構99は、第1天場伝達シャフト97の左側端部に取り付けられた第1スプロケット100と、第2天場伝達シャフト106に取り付けられた第2スプロケット101と、第1スプロケット100及び第2スプロケット101間に掛け回されたチェーン102を有してなる。このため、天場処理部21は、第2整畦動力伝達シャフト72、第2天場伝達シャフト106、チェーン102、第1天場伝達シャフト97を介して回転軸10からの駆動力が伝達される。 【0030】 このように、本発明に係わる畦塗り機1の作業部20を構成する天場処理部21、前処理部31及び整畦部41は、内部に動力伝達機構を内蔵した伝達ケースを介して回転軸ケース11の周りに一体的に形成されている。このため、天場処理部21、前処理部31及び整畦部41の各部を支持する部分と、各部に駆動力を伝達する部分を近接した位置に配置することができ、畦塗り機1の構造を簡略化して小型にすることが可能である。 【0031】 また、天場動力伝達ケース90内に天場動力伝達機構95が収容され、前処理動力伝達ケース50内に前処理動力伝達機構53が収容され、整畦動力伝達ケース60内に整畦動力伝達機構63が収容されているので、畦塗り機1による畦塗り作業時において、土が天場動力伝達機構95、前処理動力伝達機構53及び整畦動力伝達機構63に付着することはない。このため、回転軸10から天場処理部21、前処理部31及び整畦部41に伝達される動力が小さくなる事態を未然に防止することができる。その結果、図2(b)に示すように、走行機体80に馬力の大きなエンジンを載せ替える必要がなくなり、また馬力が大きいエンジンを搭載した新たな走行機体を用意する必要がなく、既存の走行機体の継続使用が可能となり極めて経済的である。 【0032】 また、図3に示すように、前処理部31の回転中心軸32の延びる方向は、前述したように整畦部41の回転中心軸42に交差する方向且つ非交差する方向であり、また前処理部31の回転方向は前処理部31の先端部が旧畦U0の上部から下部側へ移動する方向である。このため、畦塗り機1により矩形状の圃場の一辺を畦塗りする場合、畦塗り機1を一辺に沿って前側に移動させると、天板処理部21により旧畦U0の上部の土や草等が削り取られて圃場内に飛ばされる。そして、図5に示すように、前処理部31により旧畦U0の内側法面Ufが上部から下部に向かって切り崩され、切り崩された土は前処理部31の回転動に沿って旧畦U0の下部から一旦離反する側に移動した後に上方に移動し、さらに切り崩された土は前処理カバー35に案内されて旧畦U0の上方位置から旧畦U0の上部に供給される。このため、切り崩された土が旧畦U0の上部に移動されるまでの流れをスムースにすることができる。その結果、切り崩された土を無駄なく旧畦U0に土盛りすることができ、必要な盛土量を容易に確保することができ、堅牢な新畦U1を形成することができる。 【0033】 なお、前処理部31は、図6(部分断面図)に示すように、前処理部31の回転中心軸32の延びる方向と整畦部41の回転中心軸42の延びる方向とのなす角度θが鋭角をなす方向に配置してもよい。また、前処理部31に設けられた耕耘爪34はその先端部が多面体ドラム43の近傍位置まで延びるように形成してもよい。このように前処理部31を構成することで、図4に示す前処理部31と同様の効果を得ることができる。なお、図6に示す前処理動力伝達ケース50内に収容される伝達機構はチューン伝達機構である。 【0034】 また、前述した実施の形態では、図3に示すように、回転軸ケース11に天場処理部21、前処理部31及び整畦部41を一体的に取り付けてなる作業部20を有した畦塗り機1を示したが、図4に示すように、天場処理部21を省略して、回転軸ケース11に前処理部31及び整畦部41を一体的に取り付けた作業部20を有した畦塗り機であってもよい。 【0035】 さらに、前述した実施の形態では、図2(b)に示すように、作業部20は左右方向に旋回道自在なオフセットフレーム5の後端部に回動自在に設けられている場合を示したが、これに限るものではなく、左右方向に旋回動不能な畦塗り機本体部(図示せず)に一体化された作業部20を、畦塗り機本体部の一方側のオフセット位置と、この位置とは畦塗り機本体部に対して反対側のオフセット位置に移動可能に取り付けるようにしてもよい。 【0036】 【発明の効果】 以上説明したように、本発明に係わる畦塗り機によれば、回転軸ケース、前処理動力伝達ケース及び整畦動力伝達ケースを一体的に形成することで、前処理部を支持する部分と前処理部に駆動力を伝達する部分を近接した位置に配置することができ、また整畦部を支持する部分と整畦部に駆動力を伝達する部分を近接した位置に配置することができる。このため、畦塗り機の構造を簡略化して小型化することができる。また、回転軸ケース内に回転軸が収容され、前処理動力伝達ケース内に前処理動力伝達機構が収容され、整畦動力伝達ケース内に整畦動力伝達機構が収容されるので、畦塗り機による畦塗り作業時において、土が回転軸、前処理動力伝達機構及び整畦動力伝達機構に付着することはない。このため、走行機体から回転軸に伝達される駆動力が前処理部及び整畦部に伝達されるまでの間において、この駆動力が小さくなる事態を未然に防止することができる。さらに、前処理部の回転中心軸を平面視において整畦部の回転中心軸と交差する方向に且つ非直交する方向に延ばすことで、前処理部により土盛りされる土の流れの方向を整畦部側にすることができる。このため、整畦部に供給される土の流れがスムースになり、前処理部から旧畦上に供給される土を効率的に旧畦上に塗り付けることができる。 【0037】 また、本発明に係わる畦塗り機によれば、オフセットフレームの後端部に作業部を水平方向に回動自在に設け、作業部は、請求項1に記載の回転軸ケースに一体的に形成された請求項1に記載の前処理動力伝達ケースに接続された請求項1から3のいずれかに前処理部と、回転軸ケースに一体的に形成された請求項1に記載の整畦動力伝達ケースに接続された請求項1に記載の整畦部を有してなることで、前処理部及び整畦部を支持する部分とこれらに動力を伝達する部分を近接位置に配置することができ、オフセットフレーム及び作業部を有してなる畦塗り機の構造を簡略化して小型化することができる。また前処理部及び整畦部に動力を伝達する伝動機構が前処理動力伝達ケース及び整畦動力伝達ケース内に収容されるので、畦塗り作業時の土が伝達機構に付着することはなく、走行機体から回転軸に伝達される駆動力が前処理部及び整畦部に伝達されるまでの間において、この駆動力が小さくなる事態を未然に防止することができ、また各伝動機構が障害物等に接触して損傷する虞を防止することができる。さらに、前処理部の回転中心軸を平面視において整畦部の回転中心軸と交差する方向に延ばすことで、整畦部に供給される土の流れがスムースになり、前処理部から旧畦上に供給される土を効率的に旧畦上に塗り付けることができる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施の形態に係わる畦塗り機の斜視図を示す。 【図2】この畦塗り機を示し、同図(a)は畦塗り機の裏面図であり、同図(b)は畦塗り機の平面図である。 【図3】図2(a)のII−II矢視に相当する畦塗り機の作業部の断面図を示す。 【図4】図2(a)のII’−II’矢視に相当する作業部の部分断面図を示す。 【図5】この前処理部の作動を説明するための畦の断面図を示す。 【図6】図2(a)のII’−II’矢視に相当する作業部の部分断面図を示す。 【符号の説明】 1 畦塗り機 5 オフセットフレーム 10 回転軸 11 回転軸ケース 20 作業部 31 前処理部 32、42 回転中心軸 41 整畦部 50 前処理動力伝達ケース 53 前処理動力伝達機構 60 整畦動力伝達ケース 63 整畦動力伝達機構 80 走行機体 U0 旧畦
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| 【出願人】 |
【識別番号】390010836 【氏名又は名称】小橋工業株式会社 【住所又は居所】岡山県岡山市中畦684番地
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| 【出願日】 |
平成15年6月9日(2003.6.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100063565 【弁理士】 【氏名又は名称】小橋 信淳
【識別番号】100118898 【弁理士】 【氏名又は名称】小橋 立昌
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| 【公開番号】 |
特開2005−6(P2005−6A) |
| 【公開日】 |
平成17年1月6日(2005.1.6) |
| 【出願番号】 |
特願2003−163655(P2003−163655) |
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