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【発明の名称】 表面実装用の水晶発振器
【発明者】 【氏名】幕田 俊勝
【住所又は居所】埼玉県狭山市大字上広瀬1275番地の2            日本電波工業株式会社狭山事業所内

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内壁に上下の段部を有する凹状とした矩形状の容器本体と、前記容器本体の底面に配置されて下段の導電パッドにワイヤーボンディングによって接続したICチップと、前記容器本体1の上段に水晶片の一端部両側を固着して他端部を載置した表面実装用の水晶発振器において、前記ICチップと前記下段とのワイヤーボンディングの接続方向を前記凹状容器の短辺方向としたことを特徴とする水晶発振器。
【請求項2】
前記容器本体の平面外形寸法は7×5mmである請求項1の水晶発振器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は表面実装用の水晶発振器(以下、表面実装発振器とする)を産業上の技術分野とし、特に耐衝撃性及び生産性に富んだ表面実装発振器に関する。
【0002】
【従来の技術】
(発明の背景)表面実装発振器は小型・軽量であることから、特に携帯機器等に周波数や時間の基準源として適用される。このようなものの一つに、同期信号源としての表面実装発振器所謂SPXOがあり、平面外形寸法を7×5mmとしたものが主流をなしている。
【0003】
(従来技術の一例)第2図は一従来例を説明する表面実装発振器の図で、同図(a)は断面図、同図(b)は平面図、同図(c)は水晶片の平面図である。
表面実装発振器は、7×5mmとした容器本体1とICチップ2と水晶片3と図示しないカバーとからなる。容器本体1は積層セラミックからなり、内壁に上下段4(ab)を有する。ここでは、底壁層1a、第1及び第2中間層1(bc)、上壁層1dの4層構造として、内壁の上下段4(ab)は第1、第2中間層1(bc)及び上壁層4dの開口面積を順次大きくして形成される。なお、上段4aは長手方向の両端側が、下段4bは長手及び短辺方向の両側が段差を有する。そして、上段の一端側は中央で分割されている。
【0004】
ICチップ2は、図示しない発振用増幅器やコンデンサ等が集積化され、水晶片3とともに発振回路を構成する。そして、電源、アース、出力等の各端子(未図示)を一主面の両端側に有し、他主面が容器本体1の凹部底面(底壁層)に固着される。そして、金線5を用いたワイヤーボンディングによって、容器本体1の長手方向の下段4bに設けられた導電パッド(未図示)とICチップ2の各端子とが接続される。ここでのICチップ2の大きさは1.2×1.3mmである。
【0005】
水晶片3は例えば5×3mmとし、両主面に励振電極6を有して一端部両側に引出電極7を延出する。そして、容器本体1の一端側の上段(分割段部)4aに引出電極7の延出した一端部両側を導電性接着剤8によって固着され、他端部を他端側の上段4aに載置される。
【0006】
このようなものでは、ワイヤーボンディングの金線5を容器本体1の長手方向の両端側で接続するので、比較的スペースもあり、例えばワイヤーボンディング装置のキャピラリを下段に誘導しやすい。また、水晶片3の他端部を上段4aに載置するので、一端部両側を導電性接着剤8によって固着しやすい。また、衝撃時において、他端部の上下方向への遥動を小さくして破損等を防止する。したがって、作業性及び耐衝撃性を良好に維持する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
(従来技術の問題点)しかしながら、上記構成の表面実装発振器では、高周波化(例えば100〜170MHz)に伴い、水晶片(ATカット)3の厚みが小さくなるため、破損しやすくなる問題があった。なお、水晶片3は厚みが小さくなるほど、振動周波数が高くなる。このため、例えば図示しないカバーの他端部に絶縁性の接着剤を塗布して突起を設け、水晶片3の他端部の揺れ幅を小さくすることも考えられた。しかし、これらの場合は作業工程を増したり、両端部ともに固定されて水晶片3の中央に応力が集中して同部分での破損のおそれもあって、現実的ではない問題があった。
【0008】
(発明の目的)本発明は、耐衝撃性を良好にして生産性を高めた表面実装発振器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(着目点及びその問題点)本発明は水晶片の厚みが小さくなれば、その平面外形を小さくしても振動特性は良好に維持される。そして、小さくなれば、物理的に破損しにくいとの点に着目した。しかし、この場合には、ワイヤーボンディング用の金線が容器本体の長手方向の下段に接続されるので、水晶片の他端部を上段に載置できなくなる問題があった。
【0010】
(解決手段)本発明は、ICチップを90度回転して凹部底面に配置し、ワイヤーボンディングの接続方向を容器本体の短辺方向にした。これにより、水晶片を小さくしても他端部を上段に載置できる。以下、本発明の一実施例を説明する。
【0011】
【実施例】
第1図は本発明の一実施例を説明する表面実装発振器の図で、同図(a)は断面図、同図(b)は平面図である。なお、前従来例と同一部分には同番号を付与してその説明は簡略又は省略する。
表面実装発振器は、前述同様に7×5mmとした容器本体1内にICチップ2と水晶片3とを収容し、密閉封入してなる。そして、この実施例では水晶片3の大きさを3×1.4mmとする。容器本体は従来同様に底壁層1a、第1及び第2中間層1(bc)、上壁層の4層構造として、ここでは第1及び第2中間層1(ab)の長手方向の両端側を互いに内方に延出し、特に上段4aを互いに接近させる。すなわち、水晶片3の両端部が搭載される程度に接近させる。そして、容器本体の幅方向の両下段4bには導電パッド(未図示)が形成される。
【0012】
ICチップ2は前述と同じものを使用し、従来例とは90度回転して凹部底面に配置する。すなわち、ICチップ2の両端側に設けられた端子が長手方向に整列して固着される。そして、容器本体1の幅方向の両下段4bに設けられた導電パッドとICチップ2の端子とがワイヤーボンディングによる金線5によって接続される。すなわち、容器本体1の導電パッドとICチップ2の端子との接続方向を容器本体1の短辺方向にする。
【0013】
このような構成であれば、水晶片3の外形を約5×3から3×1.4mmとしたので、面積比で約1/3.6となる。したがって、物理的な観点から衝撃時の破損を基本的に抑止する。また、面積を小さくしても、振動周波数が高いので厚みに対する板面面積を確保して振動特性を良好にする。
【0014】
また、容器本体1の上段4aを接近させたので、水晶片3の他端部を載置できる。したがって、固着時の作業性を維持し、衝撃時の遥動を抑制して耐衝撃性を維持する効果をも維持する。
【0015】
なお、ICチップ2の端子と容器本体1の導電パッドが近接してワイヤーボンディング装置のキャピラリが挿入しにくくなる点は、キャピラリの先端側を先細にすることによって解消できた。
【0016】
そして、これらにより、付随的に、水晶片3の大きさを小さくすることによって1枚のウェハーからの取り数が大幅に増加する。また、ワイヤーボンディングの金線5も短くなり、その消費量も少なくなる。これらにより、生産性も大幅に向上できる。
【0017】
【発明の効果】
本発明では、ワイヤーボンディングの接続方向を容器本体の短辺方向にしたので、水晶片を小さくしても他端部を上段に載置でき、耐衝撃性を良好にして生産性を高めた表面実装発振器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を説明する表面実装発振器の図で、同図(a)は断面図、同図(b)は平面図である。
【図2】従来例を説明する表面実装発振器の図で、同図(a)は断面図、同図(b)は平面図、同図(c)は水晶片の平面図である。
【符号の説明】
1 容器本体、2 ICチップ、3 水晶片、4a 上段、4b 下段、5 金線、6 励振電極、7 引出電極、8 導電性接着剤.
【出願人】 【識別番号】000232483
【氏名又は名称】日本電波工業株式会社
【住所又は居所】東京都渋谷区西原1丁目21番2号
【出願日】 平成14年6月6日(2002.6.6)
【代理人】
【公開番号】 特開2004−15441(P2004−15441A)
【公開日】 平成16年1月15日(2004.1.15)
【出願番号】 特願2002−166273(P2002−166273)