| 【発明の名称】 |
マイクロ波発振器 |
| 【発明者】 |
【氏名】石原 和弘 【住所又は居所】東京都千代田区九段南4丁目7番15号 健和ビル 日本電業工作株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】発振周波数以外の周波数域において負性抵抗を減少させ、不要な発振を防止し、安定して発振させることが可能なマイクロ波発振器を提供する。
【解決手段】トランジスタのコレクタに接続され、発振周波数でコレクタを高周波的に接地する先端開放線路と、一端がトランジスタのコレクタに接続され、他端が接地される抵抗器と、一端がトランジスタのエミッタに接続され、他端に負電圧が印加される第1の線路と、一端がトランジスタのエミッタに接続され、他端が出力端となり、トランジスタのエミッタから見て発振周波数で高インピーダンスとなる出力結合回路と、一端がトランジスタのベースに接続され、他端にバイアス電圧が印加される第2の線路と、発振周波数を決定する共振器と、共振器に結合されるとともに、一端がトランジスタのベースに接続され、他端が直流阻止コンデンサを介して終端抵抗器に接続される第3の線路とを有する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 トランジスタ(1)と、 前記トランジスタ(1)のコレクタに接続され、発振周波数で前記コレクタを高周波的に接地する先端開放線路(2)と、 一端が前記トランジスタ(1)のコレクタに接続され、他端が接地される抵抗器(3)と、 一端が前記トランジスタ(1)のエミッタに接続されるとともに、他端に負電圧が印加され、前記発振周波数の電流の通過を阻止するチョークコイルとして機能する第1の線路(4)と、 一端が前記トランジスタ(1)のエミッタに接続されるとともに、他端が出力端となり、前記トランジスタ(1)のエミッタから見て発振周波数で高インピーダンスとなる出力結合回路(5)と、 一端が前記トランジスタ(1)のベースに接続されるとともに、他端にバイアス電圧が印加され、前記発振周波数の電流の通過を阻止するチョークコイルとして機能する第2の線路(7)と、 発振周波数を決定する共振器(8)と、 前記共振器(8)に結合されるとともに、一端が前記トランジスタ(1)のベースに接続され、他端が直流阻止コンデンサ(10)を介して終端抵抗器(11)に接続される第3の線路(9)とを有し、 λoを前記発振周波数の波長とするとき、前記先端開放線路(2)の長さ(L)が、0.5×λo/4≦L≦1.2×λo/4を満足することを特徴とするマイクロ波発振器。 【請求項2】 前記抵抗器(3)の他端に正電圧を印加するとともに、前記抵抗器(3)の他端をコンデンサ(12)を介して接地し、 前記第1の線路(4)の他端を接地したことを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波発振器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、マイクロ波発振器に係わり、特に、アップ、ダウンコンバータなどの周波数変換器の基準発振器に使用されるマイクロ波発振器に関する。 【0002】 【従来の技術】 図5は、従来のコレクタ接地型マイクロ波発振器の回路構成を示す回路図である。 図5に示す従来のマイクロ波発振器は、コレクタ接地型増幅回路を構成するnpnトランジスタ(以下、トランジスタと称する。)1を使用し、正帰還回路としてトランジスタの内部容量を利用した変形コルピッツ回路である。 図5に示す従来のマイクロ波発振器では、npnトランジスタ1のコレクタが接地される。 トランジスタ1のエミッタには、他端に負電圧(VEE)が印加され、発振周波数の電流の通過を阻止するチョークコイルとして機能する線路4と、トランジスタ1のエミッタから見て発振周波数で高インピーダンスとなる出力結合回路5とが接続される。出力結合回路5の他端は、直流阻止コンデンサ6を介して出力端に接続される。 また、トランジスタ1のベースには、他端にバイアス電圧(VB)が印加され、発振周波数の電流の通過を阻止するチョークコイルとして機能する線路7と、発振周波数を決定する共振器(例えば、誘電体共振器など)8に結合される線路9とが接続される。 この線路9の他端は、直流阻止コンデンサ10を介して終端抵抗器11に接続される。 【0003】 変形コルピッツ回路は、よく知られているように、LC共振回路の損失を増幅器の負性抵抗で相殺して発振を持続させる発振回路である。 図5に示す変形コルピッツ回路では、増幅器の負性抵抗として、コレクタ接地型増幅回路を構成するトランジスタ1の負性抵抗を利用している。 即ち、図5に示す従来のマイクロ波発振器では、トランジスタ1のエミッタに接続され、トランジスタ1のエミッタから見て発振周波数で高インピーダンスとなる出力結合回路5により、トランジスタ1のベースからみた負性抵抗が発振周波数で大きくなるように動作させ、トランジスタのベースに接続された線路9と結合する共振器8により発振させる。 なお、発振周波数は、線路9のトランジスタlのベースから見た位相が180°で、共振器8で反射された信号が、トランジスタ1のベースに正帰還される周波数で決定される。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 図5に示す従来のマイクロ波発振器において、発振状態においては、トランジスタ1のコレタタを高周波的(または、交流的)に接地する必要があるが、発振周波数が高い場合には寄生インピーダンスのため高周波的に接地するのが難しく、不要な周波数で発振しやすいという問題点があった。 特に、発振周波数が、トランジスタ1のトランジション周波数(fT)に近い場合で、安定な発振を行わせるために、トランジスタ1の負性抵抗を大きくすると、図6に示すように、低い周波数域でも負性抵抗が極めて大きくなってしまい、不要な発振を起してしまうという間題があった。 なお、図6は、図5に示す回路におけるトランジスタ1の負性抵抗の状態の一例を示す図である。 本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、発振周波数以外の周波数域において負性抵抗を減少させ、不要な発振を防止し、安定して発振させることが可能となるマイクロ波発振器を提供することにある。 本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。 【0005】 【課題を解決するための手段】 本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。 即ち、本発明は、マイクロ波発振器であって、トランジスタ(1)と、前記トランジスタ(1)のコレクタに接続され、発振周波数で前記コレクタを高周波的に接地する先端開放線路(2)と、一端が前記トランジスタ(1)のコレクタに接続され、他端が接地される抵抗器(3)と、一端が前記トランジスタ(1)のエミッタに接続されるとともに、他端に負電圧が印加され、前記発振周波数の電流の通過を阻止するチョークコイルとして機能する第1の線路(4)と、一端が前記トランジスタ(1)のエミッタに接続されるとともに、他端が出力端となり、前記トランジスタ(1)のエミッタから見て発振周波数で高インピーダンスとなる出力結合回路(5)と、一端が前記トランジスタ(1)のベースに接続されるとともに、他端にバイアス電圧が印加され、前記発振周波数の電流の通過を阻止するチョークコイルとして機能する第2の線路(7)と、発振周波数を決定する共振器(8)と、前記共振器(8)に結合されるとともに、一端が前記トランジスタ(1)のベースに接続され、他端が直流阻止コンデンサ(10)を介して終端抵抗器(11)に接続される第3の線路(9)とを有し、λoを前記発振周波数の波長とするとき、前記先端開放線路(2)の長さ(L)が、0.5×λo/4≦L≦1.2×λo/4を満足する。 また、本発明は、前記抵抗器(3)の他端に正電圧を印加するとともに、前記抵抗器(3)の他端をコンデンサ(12)を介して接地し、前記第1の線路(4)の他端を接地する。 【0006】 【発明の実施の形態】 以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。 なお、実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。 [実施の形態1] 図1は、木発明の実施の形態のマイクロ波発振器の回路構成を示す回路図である。 本実施の形態のマイクロ波発振器は、トランジスタ1のコレクタに、発振周波数でトランジスタ1のコレクタを高周波的に接地する先端開放線路2と、他端に接地電圧が印加される抵抗器3とを接続した点で、図5に示す従来のマイクロ波発振器と相違する。 以下、本実施の形態のマイクロ波発振器を、図5に示す従来のマイクロ波発振器との相違点を中心に説明する。 【0007】 なお、図1に示すマイクロ波発振器において、トランジスタ1のエミッタに接続され、他端に負電圧(VEE)が印加される線路4が、本発明の第1の線路を意味する。 また、トランジスタ1のベースに接続され、他端にバイアス電圧(VB)が印加される線路7が、本発明の第2の線路を意味する。 なお、前述したように、線路4と線路7とは、発振周波数の電流の通過を阻止するチョークコイルとして機能する。 さらに、トランジスタ1のベースに接続される線路9が、本発明の第3の線路を意味する。 なお、トランジスタ1のエミッタから見て発振周波数で高インピーダンスとなる出力結合回路5は、長さ(L)が約(λo/4)である。ここで、λoは、発振周波数の波長である。 前述したように、本実施の形態のマイクロ波発振器においても、発振周波数は、線路9のトランジスタlのベースから見た位相が180°で、共振器8で反射された信号が、トランジスタ1のベースに正帰還される周波数で決定される。 【0008】 前述したように、図1に示す変形コルピッツ回路が、発振器として動作するためには、正帰還される周波数において、トランジスタ1が負性抵抗を示すことが必要である。 しかしながら、発振周波数が、トランジスタ1のトランジション周波数(fT)近辺になると、トランジスタ1の内部インダクタンスなどの寄生インピータンスのため、トランジスタ1の内部での帰還が不十分となり、発振に必要な負性抵抗が得られないことがある。 そのため、本実施の形態では、トランジスタ1が、発振周波数で負性抵抗を示すように、トランジスタ1のコレクタに、長さが(λo/4)の先端開放線路2を接続し、発振周波数でコレクタを高周波的に最適接地している。 なお、先端開放線路2の長さは、必ずしも(λo/4)である必要はなく、先端開放線路2の長さ(L)は、0.5×λo/4≦L≦1.2×λo/4を満足すればよい。 【0009】 図4は、図1に示す変形コルピッツ回路において、抵抗器3を省略し、先端開放線路2により、コレクタを高周波的に接地した場合の、トランジスタ1の負性抵抗の状態の一例を示す図である。 図4に示すように、図1に示す変形コルピッツ回路において、抵抗器3を省略し、先端開放線路2によりコレクタを高周波的に接地した場合には、トランジスタ1の負性抵抗として、発振周波数領域において所定の負性抵抗が得られるが、発振周波数以外の周波数域(発振周波数よりも低い周波数領域)でも不要の負性抵抗が発生する。 そのため、他端にバイアス電圧が印加される線路7、あるいは、回路の寄生インピーダンスにより、発振周波数以外の周波数で不要な発振を起こす場合がある。 本実施の形態では、この不要発振を防止するために、この不要発振を引き起こす発振周波数領域以外の周波数域での負性抵抗を消滅させる目的で、トランジスタ1のコレクタに、他端が接地された抵抗器3を接続するようにしている。 【0010】 図3は、本実施の形態のトランジスタ1の負性抵抗の状態の一例を示す図である。 図3に示すように、本実施の形態では、発振周波数領域においてのみ、トランジスタ1の負性抵抗として所定の負性抵抗が得られる。 即ち、本実施の形態では、発振周波数以外の周波数域(発振周波数よりも低い周波数域)では、所定の負性抵抗が発生することがないので、回路の寄生インピーダンスなどにより、発振周波数以外の周波数で不要な発振が起きるのを防止することが可能となる。 このように、本実施の形態によれば、トランジスタ1のコレクタに接続された先端開放線路2により、発振周波数でコレクタを高周波的に最適接地し、かつ、トランジスタ1のコレクタに接続された抵抗器3により、発振周波数以外の周波数において負性抵抗を減少させるようにしたので、不要発振を防止して、安定して発振させることが可能となる。 【0011】 [実施の形態2] 図2は、本発明の実施の形態2のマイクロ波発振器の回路構成を示す回路図である。 本実施の形態のマイクロ波発振器は、前述の実施の形態1のマイクロ波発振器において、トランジスタ1のエミッタに一端が接続される線路4の他端を接地し、トランジスタ1のコレクタに一端が接続される抵抗器3の他端に正電圧(VCC)を印加するようにしたものである。 一般に、コレクタ接地型増幅回路を構成するトランジスタ1を用い、正帰還回路としてトランジスタの内部容量を利用した変形コルピッツ回路においては、トランジスタ1のコレクタを接地する必要がある。 しかしながら、前述の実施の形態1のマイクロ波発振器では、先端開放線路2により、トランジスタ1のコレクタを高周波的に接地することができるので、トランジスタ1のコレクタに正電圧(VCC)を印加することが可能となる。 なお、図2に示すコンデンサ12は、発振周波数領域以外の周波数を高周波的に接地するためのコンデンサである。 以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。 【0012】 【発明の効果】 本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。 本発明のマイクロ波発振器によれば、トランジスタのコレクタに接続された先端開放線路により、発振周波数でコレクタを高周波的に接地し、かつ、トランジスタのコレクタに接続された抵抗器により、発振周波数以外の周波数において負性抵抗を減少させるようにしたので、不要な発振を防止して、安定して発振させることが可能となる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施の形態1のマイクロ波発振器の回路構成を示す回路図である。 【図2】本発明の実施の形態2のマイクロ波発振器の回路構成を示す回路図である。 【図3】本発明の実施の形態1のnpn型トランジスタの負性抵抗の状態の一例を示す図である。 【図4】図1に示す回路において、抵抗器を省略し、先端開放線路によりトランジスタのコレクタを高周波的に接地した場合の、npn型トランジスタの負性抵抗の状態の一例を示す図である。 【図5】従来のコレクタ接地型マイクロ波発振器の回路構成を示す回路図である。 【図6】図5に示す回路における、npn型トランジスタの負性抵抗の状態の一例を示す図である。 【符号の説明】 1…トランジスタ1、2…先端開放線路、3…抵抗器、4,7…発振周波数の電流の通過を阻止するチョークコイルとして機能する線路、5…出力結合回路、6,10…直流阻止コンデンサ、8…共振器、9…線路、11…終端抵抗器、12…コンデンサ。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000232287 【氏名又は名称】日本電業工作株式会社 【住所又は居所】東京都千代田区九段南4丁目7番15号 健和ビル
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| 【出願日】 |
平成14年5月31日(2002.5.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083552 【弁理士】 【氏名又は名称】秋田 収喜
【識別番号】100103746 【弁理士】 【氏名又は名称】近野 恵一
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| 【公開番号】 |
特開2004−7125(P2004−7125A) |
| 【公開日】 |
平成16年1月8日(2004.1.8) |
| 【出願番号】 |
特願2002−158764(P2002−158764) |
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