| 【発明の名称】 |
排熱利用システム |
| 【発明者】 |
【氏名】田島 敦也 【住所又は居所】愛知県名古屋市熱田区桜田町19番18号 東邦瓦斯株式会社内
【氏名】伊藤 好晴 【住所又は居所】愛知県名古屋市熱田区桜田町19番18号 東邦瓦斯株式会社内
【氏名】中村 義弘 【住所又は居所】愛知県名古屋市熱田区桜田町19番18号 東邦瓦斯株式会社内
【氏名】清水 敏春 【住所又は居所】愛知県名古屋市熱田区桜田町19番18号 東邦瓦斯株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】ガスタービンの排気ガスを排熱利用機器に供給するよう構成された排熱利用システムにおいて,ガスタービンが停止状態であっても排熱利用機器を運転することができる排熱利用システムを提供すること。
【解決手段】熱媒ガスとなるタービン排ガスを排出するガスタービン10と,熱媒ガスの熱を利用するよう構成された吸収式冷温水機20とを備えた排熱利用システム1において,ガスタービン20と吸収式冷温水機20との間を接続する接続流路40には,熱媒ガスを加熱するためのダクトバーナー30が配設されている。そして,ガスタービン20とダクトバーナー30とを接続する接続流路40には,導入ダクト50が接続してある。さらに,吸収式冷温水機20から排出される機器排ガスの出口である流出口28には,機器排ガスを吸い込むための排気ブロワ60が配設されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 熱媒ガスとなるタービン排ガスを排出するガスタービンと,上記熱媒ガスの熱を利用するよう構成された排熱利用機器とを備えた排熱利用システムにおいて, 上記ガスタービンにおける排気口と上記排熱利用機器に上記熱媒ガスを供給するための供給口との間を接続する接続流路には,燃料ガスを燃焼して上記熱媒ガスを加熱するためのダクトバーナーが配設されており, 上記排熱利用機器から排出される機器排ガスの出口である流出口には,上記機器排ガスを吸い込むための排気ブロワが配設されており, かつ,上記接続流路における上記排気口と上記ダクトバーナーとの間には,上記熱媒ガスを増量するための追加ガスを上記接続流路へ導入する導入ダクトが接続してあることを特徴とする排熱利用システム。 【請求項2】 請求項1において,上記ガスタービンは,出力300kW未満のガスタービンであることを特徴とする排熱利用システム。 【請求項3】 請求項1又は2において,上記追加ガスは外気であって,上記排熱利用システムは,上記排気ブロワに吸い込まれた上記機器排ガスを上記接続流路に再供給することなく,外部へ排出するシリーズフロー方式の熱媒ガス流路を有していることを特徴とする排熱利用システム。 【請求項4】 請求項3において,上記導入ダクトは,外気の導入量を制御するための導入ダンパを有していることを特徴とする排熱利用システム。 【請求項5】 請求項4において,上記導入ダンパは,上記ガスタービンの上記排気口と上記ダクトバーナーとの間の上記接続流路における上記熱媒ガスの圧力に基づいて開度が制御されるよう構成されていることを特徴とする排熱利用システムの制御方法。 【請求項6】 請求項1又は2において,上記導入ダクトは,上記排気ブロワの吐き出し口に接続されており,上記排熱利用システムは,上記機器排ガスを上記追加ガスとして上記接続流路に再供給する循環ダクトフロー方式の熱媒ガス流路を有していることを特徴とする排熱利用システム。 【請求項7】 請求項6において,上記ダクトバーナーには,燃焼用の外気を導入すると共に,その導入量を変更するための燃焼エアダンパを有する燃焼エア流路が接続してあり,上記燃焼エアダンパは,上記ガスタービンが運転しているか否かを示す運転状態及び,上記ダクトバーナーへ供給する上記燃料ガスの供給量に基づいて開度が制御されるよう構成されていることを特徴とする排熱利用システムの制御方法。 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項において,上記ダクトバーナーに供給する上記燃料ガスの供給圧は,2.5kPa未満であることを特徴とする排熱利用システム。 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項において,上記排熱利用機器は,吸収式冷温水機であることを特徴とする排熱利用システム。 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項において,上記燃料ガスを上記ダクトバーナーに供給するガス供給路には,上記燃料ガスの流量を制御するための流量制御装置が設けられており,該流量制御装置は,上記ダクトバーナーから上記排熱利用機器に至る上記熱媒ガスの温度及び,上記排熱利用機器の運転負荷に従動して変化する負荷値に基づいて上記燃料ガスの流量を制御するよう構成されていることを特徴とする排熱利用システム。 【請求項11】 請求項10において,上記流量制御装置は,流量を制御するための1又は2以上の制御弁を含む装置であることを特徴とする排熱利用システム。 【請求項12】 請求項11において,上記流量制御装置は,直列に接続された第1制御弁及び第2制御弁を有しており,該第1制御弁は,上記ダクトバーナーから上記排熱利用機器に至る上記熱媒ガスの温度に基づいて開度が制御され,上記第2制御弁は,上記排熱利用機器の運転負荷に従動して変化する上記負荷値に基づいて開度が制御されるよう構成されていることを特徴とする排熱利用システム。 【請求項13】 請求項10〜12のいずれか1項において,上記排熱利用機器は,吸収式冷温水機であって,上記負荷値は,上記吸収式冷温水機の熱媒の温度であることを特徴とする排熱利用システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【技術分野】 本発明は,ガスタービンを利用した排熱利用システムに関する。 【0002】 【従来技術】 排熱利用システムは,ガスなどを燃料とするガスタービン等を運転して発電等を行うと共に,その排ガス等が有する熱を積極的に回収するシステムである。このシステムは,エネルギー利用効率が非常に高く,省エネルギー効果に優れたシステムである。ガスタービンの排気ガス等の熱を利用した排熱利用システムは,吸収式冷温水機,デシカント空調機や給湯器等の排熱利用機器と組み合わせられてビル空調や給湯等に活用されている。 【0003】 排熱利用システムにおいて,発電負荷に応じてガスタービンを運転する場合,その発電負荷が低くなりガスタービンの発電出力が小さくなると,上記の排熱利用機器が必要とする熱量に対してガスタービンの排気ガスの熱が不足する状況を生じることがある。このような状況において,排熱利用機器を適切に運転するため,補助熱源を追加した排熱利用システムが提案されている。 【0004】 上記補助熱源としては,上記の排熱利用システムとの組み合わせが容易なダクトバーナーが適用される場合がある。該ダクトバーナーは,排気ガスの流路となるダクト内に燃焼用のバーナーを配設し,ダクト内の排気ガスを加熱できるよう構成されている。このダクトバーナーは,上記のシステムにおいて,ガスタービンから排熱利用機器へ排気ガスを供給する経路中に設置される。 【0005】 このようなダクトバーナーを補助熱源として用いた排熱利用システムにおいては,発電出力が低い状態にあるガスタービンから排出され,その温度が十分に上昇していない排気ガスを,上記ダクトバーナーにより加熱して排熱利用機器に供給することができる。そのため,上記ガスタービンの発電負荷状況によらず,上記排熱利用機器を,空調負荷等の負荷状況に合わせて適切に運転させることができる。 【0006】 【解決しようとする課題】 しかしながら,上記の従来のガスコージェネレーションシステムにおいては,次のような問題がある。すなわち,ダクトバーナーによりガスタービンの排気ガスを加熱するシステムであっても,ガスタービンが停止しているときは排気ガスの供給がないため排熱利用機器を運転することができない。 【0007】 また、一般にタービン回転数制御を行うガスタービンでは、発電出力の減少に応じてガスタービンからの排ガス量は減少する。ガスタービンの低負荷時においてダクトバーナーに供給する排ガスの風速が低下すると、バーナー火炎の拡散によりダクトバーナーの内壁面を損傷するおそれがある。 【0008】 また,排ガスの風量が低下した場合、排熱利用機器における必要な熱量を確保するため,供給する排ガスの温度を上昇させる必要がある。しかし,排熱利用機器に供給できる排ガス温度の制約のため,必要な熱量を排熱利用機器に供給できない場合がある。 【0009】 さらにまた,ダクトバーナー内部には、ダクトバーナーから排熱利用機器を経て排気されるまでの流路における圧力損失に相当する圧力を生じる。特に,ガスタービンは排ガスの量が多いという特徴があるため、ダクトバーナー内部の圧力は高くなる傾向にある。そのため,ダクトバーナー内部の圧力のため,該ダクトバーナーへの燃料ガスあるいは燃焼空気を安定して供給できないおそれがある。 【0010】 ダクトバーナーとして,燃料ガスと燃焼用空気を,燃料ガスを噴出するバーナーノズル部で混合する先混合方式のダクトバーナーを適用する場合には,そのガス供給圧は,ダクトバーナー内部の圧力以上である必要がある。一方,ガス供給圧が十分でないと,バーナーノズルからのガス噴出量が減り、ダクトバーナーにおける最大燃焼量が低下する等,燃焼に悪影響を生じる。この点,ガス供給圧が十分でない民生向けに上記排熱利用システムを普及させていく上での障壁である。 【0011】 また,ダクトバーナーとして,燃料ガスと燃焼エアを予混合し、その混合気をバーナーノズルに供給する予混合方式のダクトバーナーによれば,ガス供給圧の問題を回避できる。すなわち,予混合方式においては、燃焼用エアブロアにより高い圧力のエアをベンチュリーミキサーに供給する際に得られるベンチュリー効果によって低圧の燃料ガスを吸引し、数kPaという高圧の混合気を形成できる。 【0012】 しかし、ベンチュリーミキサーを用いた予混合方式では、該ベンチュリーミキサーの能力の制約により,ダクトバーナーにおける最大燃焼と最低燃焼との比であるターンダウン比を大きく設定できない。また,予混合方式のダクトバーナーは,先混合方式のダクトバーナーに比べて部品点数が多くコストが高いため,上記排熱利用システムに適用することは難しい。 【0013】 本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,ガスタービンの排気ガスを,排熱利用機器に供給するよう構成された排熱利用システムにおいて,ガスタービンの運転状態に関わらず排熱利用機器の運転負荷に応じて運転することができ,かつ,低いガス供給圧による上記ダクトバーナーの燃焼を可能とした排熱利用システムを提供しようとするものである。 【0014】 【課題の解決手段】 本発明は,熱媒ガスとなるタービン排ガスを排出するガスタービンと,上記熱媒ガスの熱を利用するよう構成された排熱利用機器とを備えた排熱利用システムにおいて, 上記ガスタービンにおける排気口と上記排熱利用機器に上記熱媒ガスを供給するための供給口との間を接続する接続流路には,燃料ガスを燃焼して上記熱媒ガスを加熱するためのダクトバーナーが配設されており, 上記排熱利用機器から排出される機器排ガスの出口である流出口には,上記機器排ガスを吸い込むための排気ブロワが配設されており, かつ,上記接続流路における上記排気口と上記ダクトバーナーとの間には,上記熱媒ガスを増量するための追加ガスを上記接続流路へ導入する導入ダクトが接続してあることを特徴とする排熱利用システムにある(請求項1)。 【0015】 本発明による排熱利用システムは,上記排熱利用機器の上記流出口側に,排熱利用機器から流出される機器排ガスを吸い込む上記排気ブロワを有している。該排気ブロワにより,上記ガスタービン及び上記排熱利用機器を接続する接続流路内の圧力を低くくされる。そのため,内部の圧力を低くされた上記ダクトバーナーに対しては,より低いガス供給圧のもと燃料ガスを供給して良好な燃焼を実現できる。 【0016】 発電負荷に対しタービンの回転数を変えて追従するガスタービンでは,発電負荷が低く上記タービン排ガスの量が少ない場合には,上記接続流路内の圧力はさらに低くなる。該接続流路のうち,上記ガスタービンとダクトバーナーとの間の接続流路には,上記追加ガスを接続流路へ導入する上記導入ダクトが接続されている。そのため,上記ガスタービンとダクトバーナーとの間の接続流路内の圧力が上記追加ガスの圧力よりも低くなった場合には,該導入ダクトを介して追加ガスを導入し,上記熱媒ガスを増量できる。 【0017】 すなわち,ガスタービンの発電負荷が低く,該ガスタービンから発生するタービン排ガスが少ないときには,上記導入ダクトから流入する上記追加ガスにより上記熱媒ガスを増量できる。そして,増量された熱媒ガスによれば,その温度を過熱させることなく十分な熱量を確保して上記排熱利用機器を十分に運転できる。 【0018】 好ましくは,ダクトバーナーを通過する上記熱媒ガスの量が略一定となるよう上記追加ガスを導入することが良い。この場合には,ダクトバーナーにおいて加熱された上記熱媒ガスの温度を調節することにより、上記排熱利用機器に供給する熱量を的確に制御でき,制御性が良好である。 【0019】 ガスタービンの停止時に排熱利用機器のみ運転する場合には,上記ガスタービンと上記ダクトバーナーとを接続する上記接続流路内の圧力はさらに低くなり,上記導入ダクトを介してさらに多くの追加ガスを導入できる。そのため,上記熱媒ガスが不足することがなく,上記排熱利用システムによれば,ガスタービンが停止中であっても上記排熱利用機器を運転できる。 【0020】 また,上記熱媒ガスを上記追加ガスにより増量することにより,上記排熱利用機器における必要な熱量を,より低い熱媒ガスの温度により確保できる。そのため,上記排熱利用システムは,上記排熱利用機器に供給する熱媒ガスの温度を低めに抑制して,長期間にわたって上記ダクトバーナーや上記廃熱利用機器の性能を維持できる優れたシステムである。 【0021】 このように,本発明の排熱利用システムによれば,ガスタービンの排気ガスを,排熱利用機器に供給するよう構成された排熱利用システムにおいて,ガスタービンの運転状態に関わらず排熱利用機器を,その負荷に追従させ適切に運転することができ,かつ,低供給圧の燃料ガスを利用できる。 【0022】 【発明の実施の形態】 本発明においては,上記ガスタービンは,出力300kW未満のガスタービンであることが好ましい(請求項2)。 この場合には,上記ガスタービンは,比較的小,中規模の事業所,小売店,ホテル,病院等に設置する上記排熱利用システムに適用するガスタービンの規模として適切である。一方,出力が300kW以上であると,上記ガスタービンは大型となり,このような大型のガスタービンを適用した上記排熱利用システムを導入できる事業所等が限定されるおそれがある。 【0023】 また,上記追加ガスは外気であって,上記排熱利用システムは,上記排気ブロワに吸い込まれた上記機器排ガスを上記接続流路に再供給することなく,外部へ排出するシリーズフロー方式の熱媒ガス流路を有していることが好ましい(請求項3)。 この場合には,上記熱媒ガスを,上記追加ガスである外気により増量できる。外気によれば,上記排熱利用システムへの安定供給が可能である。 【0024】 上記シリーズフローの場合には、上記排気ブロワの容量すなわち送風能力を,次のように選定することが好ましい。すなわち,タービン排ガスの量が最大となるガスタービンの最大出力時における上記ガスタービンの排気口と上記ダクトバーナーとの間の接続流路内の圧力が,大気圧より低くなるように上記排気ブロワの容量を選定するのが良い。この場合には,上記導入ダクトから外部への,タービン排ガスの逆流を未然に防止することができる。 【0025】 また,上記導入ダクトは,外気の導入量を制御するための導入ダンパを有していることが好ましい(請求項4)。 この場合には,上記導入ダンパの開閉により,上記導入ダクトから外部への上記タービン排ガスの逆流を抑制することができる。そのため,上記ガスタービンと上記ダクトバーナーとの間の接続流路内の圧力を大気圧以下に維持する必要がなく,上記排気ブロワの容量を小さくすることができる。 【0026】 排気ブロワの容量は,例えば,ダクトバーナーが良好な燃焼を行うためのダクトバーナー内圧力の許容範囲に対して,ガスタービンが最大出力状態のあるとき上記ダクトバーナー内部の圧力が,上記許容範囲の上限値となるよう選定することができる。この場合には,排気ブロワの容量を最小化して,その消費電力等をさらに抑制することができる。 【0027】 そして好ましくは,導入ダンパは,次のように制御する。すなわち、上記ガスタービンの排気口と上記ダクトバーナーとの間の接続流路内の圧力P1と,大気圧との比較において,P1が大気圧以上であるときには導入ダンパは閉とし、ガスタービンが運転状態にあり,かつ,P1が大気圧よりも低いときには、導入ダンパを開にして、外気を導入する。この場合には,上記導入ダクトから,上記タービン排ガスが逆流するのを確実に防止できる。 さらに,上記導入ダンパによれば,上記ガスタービンのタービン排ガスが流出するのを防止できるため,上記ガスタービンのタービン排ガスの熱を無駄にすることがなく,上記排熱利用システムの効率を,さらに向上できる。 【0028】 また,上記導入ダンパは,上記ガスタービンの上記排気口と上記ダクトバーナーとの間の上記接続流路における上記熱媒ガスの圧力に基づいて開度が制御されるよう構成されていることが好ましい(請求項5)。 この場合には,上記熱媒ガスの圧力に応じて,上記導入ダンパの開度を制御することにより,上記導入ダクトから導入する上記追加ガスの量を調節することができる。そのため,上記追加ガスにより増量した上記熱媒ガスの量をさらに適切にして,さらに適切に上記排熱利用機器を運転することができる。 【0029】 また,上記導入ダクトは,上記排気ブロワの吐き出し口に接続されており,上記排熱利用システムは,上記機器排ガスを上記追加ガスとして上記接続流路に再供給する循環ダクトフロー方式の熱媒ガス流路を有していることが好ましい(請求項6)。 この場合には,上記排熱利用機器から排出される上記機器排ガスを再循環させて,該機器排ガスが有する熱をより有効に利用できる。そして,上記の排熱利用システムの効率を,さらに高くすることができる。 さらに,この場合には,上記導入ダクトを開閉する導入ダンパ等の機構を不要とすることもでき、上記排熱利用システムをさらに簡略化して,そのコストを抑制できる可能性がある。 【0030】 また,上記ダクトバーナーには,外気を導入すると共に,その導入量を変更するための燃焼エアダンパを有する燃焼エア流路が接続してあり,上記燃焼エアダンパは,上記ガスタービンが運転しているか否かを示す運転状態及び,上記ダクトバーナーへ供給する上記燃料ガスの供給量に基づいて開度が制御されるよう構成されていることが好ましい(請求項7)。 【0031】 この場合には,上記機器排ガスを再循環させて上記排熱利用システムを運転する場合に,上記ダクトバーナーにおける燃焼に必要となる外気を,適切に導入することができる。特に,ガスタービンの運転状態及び,上記燃料ガスの供給量に基づいて,上記燃焼エアダンパの開度を制御することにより,ガスタービンやダクトバーナーの運転状況に応じて,常に,適切な量の外気を導入することができる。そのため,上記排熱利用システムにおいて,上記ダクトバーナーを,さらに効率良く運転させることができる。 【0032】 例えば,次のような制御方法により制御することにより,過剰な燃焼エアの供給を抑制して、排熱利用システムの熱効率をさらに高くすることができる。 一般的に,ダクトバーナーの良好な燃焼のためには、熱媒ガス中の酸素濃度には最低限の許容値がある。熱媒ガス中の酸素濃度が許容値を下回ると、ダクトバーナーにおける燃焼状態が悪化し,その燃焼する火炎が不安定になって失火する場合もある。 【0033】 上記循環ダクトフロー方式の場合,追加ガスは上記機器排ガスのみであるため、ダクトバーナーへの外気供給は,燃焼エアのみである。ガスタービンが運転中であって,そのタービン排ガスが供給される,いわゆる追い焚き運転時には、一定の酸素濃度を有するタービン排ガスにより上記熱媒ガス中の酸素濃度は許容最低値を確保できる。 【0034】 しかし,ガスタービンが運転を停止しており,上記熱媒ガスが上記機器排ガスの循環のみにより供給される,いわゆる直焚き運転時には,ダクトバーナーへ供給される熱媒ガス中の酸素濃度は許容最低値を下回り、燃焼が悪化する可能性がある。 そこで、循環ダクトフロー方式における直焚き運転時の場合には、熱媒ガス中の酸素濃度は許容最低値を確保するために、燃焼エアダンパの上限開度を大きくし、燃焼エア量の供給量を増やすよう制御する。 【0035】 また,上記ダクトバーナーに供給する上記燃料ガスの供給圧は,2.5kPa未満であることが好ましい(請求項8)。 この場合には,民生用に供給される低供給圧ガスを,上記排熱利用システムに適用することができる。一方,ダクトバーナーにおける燃焼に必要なガス供給圧が2.5kPa以上であると,民生用に供給される低供給ガスを上記排熱利用システムに適用することができないため,該排熱利用システムの用途が限定されるおそれがある。 【0036】 また,上記排熱利用機器は,吸収式冷温水機であることが好ましい(請求項9)。 この場合には,上記ガスタービンの上記タービン排ガスの温度と,上記吸収式冷温水機の作動温度とのマッチングが良好である。そのため,上記吸収式冷温水機によれば,上記ガスタービンの上記タービン排ガスの熱を,無理なく,さらに効率良く回収することができる。 なお,本熱利用システムは、上記吸収式冷温水機のほか,排ガス投入型吸収式冷温水機及び冷凍機、乾燥炉、蒸気及び温水ボイラ、デシカント空調機等の補助熱源をもたない排熱利用機器に幅広く適用可能である。 【0037】 また,上記燃料ガスを上記ダクトバーナーに供給するガス供給路には,上記燃料ガスの流量を制御するための流量制御装置が設けられており,該流量制御装置は,上記ダクトバーナーから上記排熱利用機器に至る上記熱媒ガスの温度及び,上記排熱利用機器の運転負荷に従動して変化する負荷値に基づいて上記燃料ガスの流量を制御するよう構成されていることが好ましい(請求項10)。 【0038】 この場合には,上記ダクトバーナーに供給される燃料ガスの流量を,上記流量制御装置を用いて制御することにより,上記ダクトバーナーにおいて,さらに適切に上記熱媒ガスを加熱することができる。すなわち,適切に加熱された熱媒ガスを供給することにより,上記排熱利用機器をさらに適切に運転することができる。 【0039】 そして,適切に温度管理された上記熱媒ガスによれば,上記ダクトバーナー,排熱利用機器や上記排気ブロワ等の機器を損傷させるおそれがない。そのため,これらの機器から構成される上記排熱利用システムは,その優れた初期性能を,さらに長期間にわたって発揮できる。 【0040】 また,上記排熱利用機器の運転負荷に従動して変化する上記負荷値に基づいて上記燃料ガスの流量を制御すれば,上記排熱利用機器に供給する熱媒ガスの熱量を,さらに適切にすることができる。そのため,上記ガスタービンから排出される上記タービン排ガスの熱量に関わらず,上記排熱利用機器を適切に運転できる。 【0041】 また,上記流量制御装置は,流量を制御するための1又は2以上の制御弁を含む装置であることが好ましい(請求項11)。 この場合には,上記制御弁の弁開度を変更することにより,上記ダクトバーナーに供給する上記燃料ガスの流量を,適切かつ簡単に制御することができる。 【0042】 例えば,上記流量制御装置が,1つの制御弁を含む装置である場合には,該制御弁を,以下のように制御するのが好ましい。すなわち,上記熱媒ガスの温度に基づいて算出された適切な燃料ガスの流量と,上記排熱利用機器の運転負荷に従動して変化する負荷値に基づいて算出された上記燃料ガスの流量とのうち,いずれか少ない方の流量が流れるよう制御する。 この場合には,上記燃料ガスの流量を適切に調整でき,上記ダクトバーナーにより加熱される上記熱媒ガスは,その許容温度を超えるようなことがない。それ故,過熱した熱媒ガスにより,上記ダクトバーナーや上記排熱利用機器等を損傷するようなことがない。 【0043】 また,上記流量制御装置は,直列に接続された第1制御弁及び第2制御弁を有しており,該第1制御弁は,上記ダクトバーナーから上記排熱利用機器に至る上記熱媒ガスの温度に基づいて開度が制御され,上記第2制御弁は,上記排熱利用機器の運転負荷に従動して変化する上記負荷値に基づいて開度が制御されるよう構成されていることが好ましい(請求項12)。 【0044】 この場合には,上記ダクトバーナーから上記排熱利用機器に至る上記熱媒ガスの温度に基づいて制御される上記第1制御弁と,上記排熱利用機器の上記負荷値に基づいて制御される上記第2制御弁との組み合わせにより,さらに適切に上記燃料ガスの流量を制御することができる。そして,適切に燃料ガスを供給される上記ダクトバーナーにおいては,上記熱媒ガスを,さらに適切に加熱することができる。 【0045】 特に,上記のごとく第1制御弁と第2制御弁とによる流量制御を組み合わせることにより,上記排熱利用機器の運転負荷が高い場合において第2制御弁が全開となっても、熱媒ガスの流量は,上記第1制御弁により適正に保持できる。そのため,上記ダクトバーナーにより加熱される上記熱媒ガスは,その許容温度を超えるようなことがない。それ故,過熱した熱媒ガスにより,上記ダクトバーナーや上記排熱利用機器等を損傷するようなことがない。 【0046】 また,上記排熱利用機器は,吸収式冷温水機であって,上記負荷値は,上記吸収式冷温水機の熱媒の温度であることが好ましい(請求項13)。 上記吸収式冷温水機の熱媒の温度は,該吸収式冷温水機の負荷状態と密接な関係を有している。この熱媒の温度に基づいて上記燃料ガスの流量を制御する場合には,上記吸収式冷温水機の運転負荷に応じて適切に,上記ダクトバーナーを運転できる。そして,ダクトバーナーにより加熱された熱媒ガスを,上記吸収式冷温水機に供給して,該吸収式冷温水機を適切に運転させることができる。 【0047】 【実施例】 (実施例1) 本例の実施例にかかる排熱利用システム1について,図1〜図7を用いて説明する。 本例の排熱利用システム1は,図1に示すごとく,熱媒ガスとなるタービン排ガスを排出するガスタービン10と,熱媒ガスの熱を利用するよう構成された排熱利用機器とを備えたシステムである。 【0048】 この排熱利用システム1においては,ガスタービン10における排気口と排熱利用機器に熱媒ガスを供給するための供給口27との間を接続する接続流路40には,燃料ガスを燃焼して上記熱媒ガスを加熱するためのダクトバーナー30が配設されている。また,排熱利用機器から排出される機器排ガスの出口である流出口28には,機器排ガスを吸い込むための排気ブロワ60が配設されている。さらに,接続流路40における排気口とダクトバーナー30との間には,熱媒ガスを増量するための追加ガスを接続流路40へ導入する導入ダクト50が接続してある。 なお,本例の排熱利用システム1は,上記追加ガスとして外気を導入するシリーズフロー方式によるシステムである。以下に,この内容について詳しく説明する。 【0049】 上記排熱利用システム1は,図1に示すごとく,ガスタービン10から排出されるタービン排ガスの熱により,排熱利用機器である吸収式冷温水機20を運転し,空調を実施できるよう構成されたシステムである。 本例の排熱利用システム1に適用するガスタービン10は,出力28kWのマイクロガスタービンである。このガスタービン10は,ガス管105から供給されるガスを燃焼させ,その燃焼ガスにより,タービンを高速回転させて発電を実施できるよう構成されている。なお,本例の排熱利用システム1は,民生用ガスに対応できるよう構成されており,上記のガス管105から供給されるガスは,ガス供給圧2kPaという低圧の燃料ガスである。 【0050】 そして,本例の排熱利用システム1は,図1に示すごとく,上記のガスタービン10で発電された電力を,系統連系盤11により分配できるよう構成してある。該系統連系盤11は,通常は,発電された電力を施設内の電力負荷101に供給することができるよう構成してある。 【0051】 本例の排熱利用システム1に適用した吸収式冷温水機20は,図2に示すごとく,二重効用の水―臭化リチウム系サイクルによる吸収式冷温水機20である。この吸収式冷温水機20は,その供給口27から供給される上記熱媒ガスの熱を利用して運転し,空調配管215を介して接続された室内ユニット21における冷暖房を実施できるよう構成されている。なお,上記の吸収式冷温水機20の構成については,後で概説する。 【0052】 上記排気ブロワ60は,図1に示すごとく,上記吸収式冷温水機20から機器排ガスが排出される流出口28に接続してある。この排気ブロワ60の容量は,ガスタービン10が中負荷運転状態にあるとき,ガスタービン10とダクトバーナー30とを接続する接続流路40内の圧力が,大気圧Psよりも低くなるよう設定してある。 【0053】 すなわち,本例の排熱利用システム1は,上記のように選定した排気ブロワ60の容量により,ガスタービン10の運転負荷が中負荷運転状態よりも低い時は,ガスタービン10の排気口における圧力P1は大気圧Psよりも低くなり,ガスタービン10の運転負荷が高い時は,上記の圧力P1は大気圧Ps以上となるよう構成されている。 【0054】 上記ダクトバーナー30は,図1に示すごとく,ガスタービン10の排気口と,吸収式冷温水機20の供給口27とを接続する接続流路40の一部をなし,上記熱媒ガスを流通できるようダクトを有している。また,このダクトバーナー30は,先混合方式のバーナーヘッド35を有している。該バーナーヘッド35には,ガス管105から分岐するガス供給路321と,燃焼エアを供給するための燃焼エア流路322とが接続されている。 そして,このように構成されたダクトバーナー30は,バーナーヘッド35に火炎を形成して,ダクト内を流れる熱媒ガスを加熱できるよう構成してある。 【0055】 上記のガス供給路321には,バーナーヘッド35へ供給するガス流量Vgを計測するためのガス流量計37と,このガス流量Vgを制御するための第1制御弁351及び第2制御弁352とが配設されている。ここで,この第1制御弁351は,信号線555を介して,上記熱媒ガスのガス温度T1を入力する制御ユニット361と接続され,その開度が制御されるよう構成されている。また,上記第2制御弁352は,吸収式冷温水機20の空調配管215を流れる熱媒の温度T2に基づいて,その開度が制御されるよう構成されている。 さらに,上記の燃焼エア流路322には,上記燃焼エアをバーナーヘッド35に供給するための燃焼エアブロワ324と,供給される燃焼エアの量を調節するための燃焼エアダンパ323とが配設されている。 【0056】 上記ガスタービン10とダクトバーナー30とを接続する接続流路40には,図1に示すごとく,上記熱媒ガスを増量する上記追加ガスを導入するための導入ダクト50が接続してある。該導入ダクト50は,該導入ダクト50の開閉を行うための導入ダンパ51を介して,大気開放されている。そして,この導入ダンパ51は,信号線555を介して接続された制御ユニット52により,その開閉が制御されるよう構成してある。 【0057】 ここで,上記の吸収式冷温水機20の構成について概説する。該吸収式冷温水機20は,図2に示すごとく,室内ユニット21に接続された空調配管215を循環する熱媒との間で熱交換を行うための蒸発器25と,臭化リチウム濃縮液を再生し,その濃度を高める吸収器26とを中心に構成されている。 なお,本例の吸収式冷温水機に適用する上記熱媒は,水である。 【0058】 上記蒸発器25は,噴霧ノズル203から噴霧される液状態の水分を蒸発させて,その気化熱により空調配管215内の熱媒を冷却できるよう構成してある。 また,上記吸収器26は,上記の蒸発器25から生じた水蒸気を,濃縮液ノズル202から供給される臭化リチウム濃縮液に吸収させることができるよう構成してある。そして,上記蒸発器25と上記吸収器26とは,蒸発器25において生じた水蒸気を流通させる吸収用配管256により連結してある。 【0059】 上記のごとく噴霧ノズル203から噴霧される液状態の水分は,高温再生器22及び低温再生器23で発生し,それぞれ高温蒸気管223及び低温蒸気管234を経由した水蒸気を凝縮させるための凝縮器24から供給されるよう構成してある。 【0060】 上記の高温再生器22は,上記吸収器26において水分を得た希溶液が,希溶液管262を介して還流されるよう構成されている。また,該高温再生器22には,上記供給口27及び上記流出口28とに接続された熱媒ガス流路210により熱媒ガスが導入され,高温再生器22内の希溶液との間で熱交換できるよう構成してある。 【0061】 また,上記低温再生器23は,上記高温再生器22において再生され,その濃度が高められた中間濃度の溶液が,中間濃度液管222を介して導入されるよう構成されている。また,該低温再生器23には,上記の高温蒸気管223が導入され,低温再生器23内にある中間濃度の溶液との間で熱交換できるよう構成されている。 なお,室内ユニット21を暖房運転するに当たっては,2つの三方切替弁201の切り替えにより,高温再生器22で発生した高温の水蒸気を上記蒸発器25に供給し,熱媒を加熱できるよう構成してある。 【0062】 上記のごとく,構成された排熱利用システム1において,上記吸収式冷温水機20を安定して運転するためには,導入ダクト50から導入する外気及びダクトバーナー30における燃焼状態を適切に制御することが必要である。 本例の排熱利用システム1においては,図4〜図7に示すごとく,ダクトバーナー30に供給するガス流量Vg及び燃焼エアの供給を制御して,該ダクトバーナー30を適切に運転する。 【0063】 上記ガス供給路321に配設された上記第1制御弁351は,図1及び図5に示すごとく,上記ダクトバーナー30で加熱された熱媒ガスのガス温度T1に基づいて,その開度を制御される。同図には,横軸に,熱媒ガスのガス温度T1を示し,縦軸には,第1制御弁351の弁開度を示してある。 本例においては,該ガス温度T1が300℃までは全開状態を維持し,300℃を超えたときは温度上昇に略比例させてその開度を閉じていき,420℃以上で全閉状態になるよう制御する。ここで,全閉状態とは,すなわち,ダクトバーナー30における火炎の燃焼を停止する状態である。 【0064】 また,同様にガス供給路321に配設された上記第2制御弁352は,図1及び,図6あるいは図7に示すごとく,吸収式冷温水機20の運転負荷に従動して変化する上記空調配管215を流れる熱媒の熱媒温度T2に基づいて,その開度を制御される。室内ユニット21が冷房運転状態にあるときには,図6に示すごとく制御される。また,暖房運転状態にあるときには,図7に示すごとく制御される。両図には,横軸に,熱媒温度T2を示し,縦軸には,第2制御弁352の弁開度を示してある。 【0065】 すなわち,冷房運転状態時には,図6に示すごとく,熱媒温度T2が6.25℃未満であるとき,その開度を全閉状態とし,7.75℃を超えたときに全開状態とする。そして,その中間の温度域においては,温度変化に略比例させて開度を制御する。 一方,暖房運転状態時には,図7に示すごとく,熱媒温度T2が60.75℃を超えるとき,その開度を全閉状態とし,59.25℃を下回ったときに全開状態とする。そして,その中間の温度域においては,温度変化に略比例させて開度を制御する。 【0066】 また,上記の燃焼エア流路322に配設された燃焼エアダンパ323は,図4に示すごとく,上記ガス流量計37により計測したガス流量Vgに基づいて,その開度を制御される。同図には,横軸に,上記のガス流量Vgを示し,縦軸には,燃焼エアダンパ323の弁開度を示してある。 ここでは,燃焼エアダンパ323は,ダクトバーナー30へ供給するガス流量Vgに略比例するよう,その開度が制御される。ガス流量Vgが,ゼロであるときには,燃焼エアダンパ323を閉止し,ガス流量Vgに略比例して弁開度を高くするよう制御する。 【0067】 一方,上記導入ダクト50に配設した導入ダンパ51を制御するに当たっては,図3に示すごとく,制御フローチャートに基づいて,その開閉を実施する。すなわち,ステップS110及びステップS120の判断ステップにおける判断に基づいて,導入ダンパ51を開けるか閉めるかを決定する。 【0068】 ステップS110においては,上記のダクトバーナー30が運転しているか否か判断する。停止状態にあるときには,ステップS140において導入ダンパ51を閉止して,導入ダクト50からの外気導入を停止する。 一方,ダクトバーナー30が運転状態にあるときには,ステップS120に移行する。このステップS120においては,ガスタービン10の排気口におけるタービン排ガスの圧力P1が,大気圧Ps以上であるか否かを判断する。 【0069】 そして,この圧力P1が大気圧Ps以上であるときには,導入ダクト50からタービン排ガスが流出するのを防止するため,ステップS140において導入ダンパ51を閉止する。一方,圧力P1が大気圧Ps未満であるときには,ステップS130において,導入ダンパ51を開放し,導入ダクト50から外気を導入する。そして,この外気を上記追加ガスとして,上記接続流路40内を流れる熱媒ガスの量を増量する。 【0070】 上記のごとく,本例の排熱利用システム1は,上記吸収式冷温水機20の流出口28に排気ブロワ60を有している。また,ガスタービン10とダクトバーナー30との間の接続流路40には,外気を導入するための導入ダクト50が接続されている。そのため,上記の排気ブロワ60により圧力を低くされた接続流路40内の空間へ,導入ダクト50を介して外気を導入することができる。 【0071】 特に,ガスタービン10が低負荷運転状態にあるときには,上記の接続流路40内の圧力はさらに低くなり,その圧力と大気圧Psとの差圧に応じた量の外気が導入される。すなわち,ガスタービン10から排出されるタービン排ガスの量が少なく,上記熱媒ガスが不足する場合にあっては,上記の外気の導入により熱媒ガスを増量できる。そして,この熱媒ガスの量を十分なものとしたうえ,上記のダクトバーナー30により加熱することができる。 【0072】 一方,ガスタービン10が高負荷運転状態にあり,ガスタービン10の排気口における圧力P1が高いときには,上記導入ダクト50の導入ダンパ51を閉止させる。そのため,導入ダクト50からタービン排ガスが流出するようなことがなく,上記排熱利用システム1の効率を低下させるようなことがない。 【0073】 したがって,上記の排熱利用システム1においては,上記ガスタービン10の運転状態に関わらず,吸収式冷温水機20を適切に運転させることができる。特に,上記排気ブロワ60により,ガスタービン10が停止している場合であっても,上記排気ブロワ60により外気を導入できる。そして,この外気を上記熱媒ガスとしてダクトバーナー30へ供給し,加熱した熱媒ガスにより吸収式冷温水機20を,常に適切に運転することができる。 【0074】 また,上記排気ブロワ60によって,上記吸収式冷温水機20の流出口28から熱媒ガスを吸い出すことにより,ダクトバーナー30内の熱媒ガスの圧力を低くすることができる。そのため,本例の排熱利用システム1においては,上記ダクトバーナー30に供給する燃料ガスとして,2kPaという低いガス供給圧のもと燃料ガスを供給することが可能である。したがって,本例の排熱利用システム1には,ガス供給圧が低い燃料ガスを使用することができる。 【0075】 さらに,本例の排熱利用システム1においては,上記ダクトバーナー30のバーナーヘッド35に供給される燃料ガスは,ダクトバーナー30により加熱された熱媒ガスのガス温度T1及び上記室内ユニット21から吸収式冷温水機20に還流する熱媒温度T2により制御される。 そのため,熱媒ガスの過熱により,ダクトバーナー30や吸収式冷温水機20等を損傷するようなことがない。また,熱媒温度T2は,吸収式冷温水機20にの運転負荷を反映する物理量であるため,吸収式冷温水機20を,その負荷状態に応じて適切に運転することができる。 【0076】 さらにまた,燃焼エアは,上記のように燃料ガスのガス流量Vgに応じて制御される燃焼エアダンパ323を介して上記ダクトバーナー30に供給される。そのため,ダクトバーナー30において,そのバーナーヘッド35には,常に適切な空気量が供給され,良好な火炎が形成される。また、過剰な空気が供給されることないため、上記排熱利用システム1の効率を低下させるようなことがない。 【0077】 なお,より好ましくは,ガスタービン10からのタービン排ガスの減少分を導入ダクト50から流入する外気により増量し,ダクトバーナー30を流れる熱媒ガスの量を一定とすることが良い。この場合には,ガスタービン10の低負荷運転時においても,ダクトバーナー30の良好な燃焼に必要となる風速及び風量が確保でき、さらに,ダクトバーナー30における熱媒ガスの加熱温度が過温となることなく、吸収式冷温水機20に必要な熱量を確保できる。 【0078】 特に,タービン回転数を制御して発電出力を変更するガスタービン10においては,発電出力の減少に応じてガスタービン10のタービン排ガスの量は減少する。そして,ダクトバーナー30に供給する熱媒ガスの風速が低下すると、ダクトバーナー30における火炎が拡散して,ダクトバーナー30の内壁面等の耐久性を低下させるおそれがある。 【0079】 本例の排熱利用システムにおいては,タービン排ガスの量が減少した場合には,外気によりダクトバーナー30に供給する熱媒ガスを増量するため,上記のごとくダクトバーナー30における火炎が拡散して,ダクトバーナー30の耐久性を低下させるようなことがない。 なお,本例では,上記排熱利用機器として,吸収式冷温水機20を適用したが,これに限定されるものではない。この吸収式冷温水機20のほか,デシカント空調機,排熱駆動型冷凍機,蒸気ボイラ,乾燥炉等を適用することもできる。 【0080】 (実施例2) 本例は,実施例1の排熱利用システム1を基にして,上記排気ブロワ60の吸入圧を変更した例である。 本例の排熱利用システム1における上記排気ブロワ60の吸入圧は,ガスタービン10が最大出力時において,ガスタービン10の排気口におけるタービン排ガスの圧力が負圧になるように設定してある。 また,本例の排熱利用システム1における上記導入ダクト50は,図8に示すごとく,外気側に向けて貫通するダクトである。 【0081】 上記の排熱利用システム1においては,図8に示すごとく,ガスタービン10の最大出力時におけるガスタービン10とダクトバーナー30との間の接続流路40内の圧力が,大気圧Psよりも低くなるよう排気ブロワ60の容量を選定している。そのため,上記導入ダクト50から上記タービン排気ガスが流出するおそれがなく,その熱を無駄にすることおそれもない。 【0082】 また,ガスタービン10とダクトバーナー30とを接続する接続流路40内の圧力は,タービン排ガスの圧力と,上記排気ブロワ60の吸入圧との関係に依存する。そして,導入ダクト50を介して導入される外気量は,上記の接続流路40内の圧力と大気圧との差圧が高いほど多くなり,この差圧が低いほど少なくなる。 すなわち,ガスタービン10の運転負荷が高く,タービン排ガスの圧力と大気圧Psとの圧力差が小さいときには,導入される外気量が少なくなり,運転負荷が低く,タービン排ガスの圧力と大気圧Psとの圧力差が大きいときには,導入される外気量が多くなる。 【0083】 そのため,低負荷運転状態にあるガスタービン10から排出されるタービン排ガスが少なく,上記熱媒ガスの量が不足する場合には,上記導入ダクト50から外気が多く導入される。したがって,ガスタービン10が低負荷運転状態にあるときでも,吸収式冷温水機20による能力が不足するようなことがない。 また,本例によれば,実施例1における上記導入ダンパ51を省略して,システムをさらに簡略化することができる。 なお,その他の構成及び作用,効果については,実施例1と同様である。 【0084】 (実施例3) 本例は,実施例1の排熱利用システム1に基づいて,上記第1制御弁351及び上記第2制御弁352を1個の流量制御弁355に,上記制御ユニット361及び362を単一の制御ユニット365に置換した例である。 本例の排熱利用システム1における上記ダクトバーナー30には,図9に示すごとく,上記の制御ユニット365により制御される流量制御弁355を介して,燃料ガスが供給されるよう構成してある。 【0085】 上記の排熱利用システム1において,流量制御弁355は,図10に示すごとく,制御フローチャートに沿って制御する。 ここでは,まず,ステップS210により,実施例1において,上記第1制御弁351及び上記第2制御弁352の弁開度を算出したのと同様の方法により,それぞれ第1弁開度V1及び第2弁開度V2を算出する。 【0086】 そして,ステップS220においては,第1弁開度V1と第2弁開度V2との大小を比較する。その結果,第1弁開度V1が第2弁開度V2よりも小さい場合には,ステップS230において,上記流量制御弁355の弁開度VtをV1として制御する。一方,第1弁開度V1が第2弁開度V2以上である場合には,ステップS240において,上記流量制御弁355の目標弁開度VtをV2とする。 【0087】 上記のごとく,本例の排熱利用システム1は,より簡単かつ低コストなシステム構成により,実施例1と同様の制御を実施できる。 なお,その他の構成及び作用,効果は実施例1と同様である。 【0088】 (実施例4) 本例は,実施例1の排熱利用システム1を基にして,上記機器排ガスを再循環させるように変更した例である。 本例の排熱利用システム1においては,図11に示すごとく,上記導入ダクト50は,上記排気ブロワ60の吐き出し口61に接続してあり,該吐き出し口61と,ガスタービン10とダクトバーナー30との間の接続流路40とを連通するよう構成してある。 【0089】 排気ブロワ60には,外気に開放する機器排ガスダクト69が接続されている。したがって,排気ブロワ60から吐出する機器排ガスのうち,接続流路40へ再循環される量を差し引いた余剰分は,機器排ガスダクト69から排出されることとなる。なお,接続流路40へ再循環される機器排ガスの量は,排気ブロワ60の吐き出し口61における圧力と,ガスタービン10及びダクトバーナー30の間にある接続流路40内の圧力との差に応じて決まる。 【0090】 本例のごとく,機器排ガスを再循環させる循環フロー方式による場合には,ダクトバーナー30における火炎保持のためには、熱媒ガス中の酸素濃度を所定濃度以上とするよう維持することが必要である。 特に,マイクロガスタービン10を停止し,かつ,機器排ガスを再循環させるのみの状態においては,熱媒ガス中の酸素はダクトバーナー30の火炎により消費され,酸素濃度が上記所定濃度を下回るおそれがある。 【0091】 一方,マイクロガスタービン10においては,そのタービン排ガスの酸素濃度は18%程度と十分である。そのため,実施例1のごとく,タービン排ガス或いは外気を上記熱媒ガスとするシリーズフロー方式による場合には,ため,熱媒ガス中の酸素濃度が問題となる場合はない。 【0092】 そこで,上記のごとく構成された排熱利用システム1を運転するに当たっては,上記燃焼エア流路322に配設された燃焼エアダンパ323を,図12に示すごとく,制御フローチャートに沿って制御する。 本例では,ガスタービン10が停止し,タービン排ガスの供給がない,いわゆる直焚き運転時には、熱媒ガス中の酸素濃度は許容最低値を確保するために、燃焼エアダンパ323の上限開度を大きくし、燃焼エア量の供給量を増やすよう制御にすることが必要である。ここでは,ガスタービン10を停止し,熱媒ガスの再循環のみによって排熱利用システム1を運転するに当たって,ダクトバーナー30における火炎の形成に必要な燃焼エアを,外気から供給できるよう上記燃焼エアダンパ323を制御する。 【0093】 すなわち,ステップS310において,ダクトバーナー30の運転状態を判断する。停止状態にあれば,ステップS350において,燃焼エアダンパ323を閉止する。運転状態にあれば,ステップS320に移行する。 ステップS320においては,ガスタービン10の運転状態を判断する。ガスタービン10が運転しているときには,ステップS340において,実施例1と同様に燃焼エアダンパ323を制御する。 一方,ガスタービン10が停止している場合には,ダクトバーナー30への酸素供給が燃焼エアブロワ324のみにより行われる。そのため,ステップS330において,図13に示すごとく,燃焼エアダンパ323を上記のステップS340における弁開度の2倍として,より多くの燃焼エアが導入されるよう制御する。 【0094】 上記のごとく,制御される排熱利用システム1は,熱媒ガスを再循環させるため,上記タービン排ガスの有する熱を,さらに効率良く利用することができる。また,ガスタービン10が停止する状態においては,上記燃焼エアダンパ323の開度が大きくなるよう制御することにより,ダクトバーナー30における火炎の形成に必要な燃焼エアを十分に導入することができる。 なお,その他の構成及び作用,効果については実施例1と同様である。 【図面の簡単な説明】 【図1】実施例1における,排熱利用システムを示すシステムブロック図。 【図2】実施例1における,吸収式冷温水機を示すシステム図。 【図3】実施例1における,導入ダンパの制御手順を示すフロー図。 【図4】実施例1における,燃焼エアダンパの開度と,ガス流量Vgとの関係を示すグラフ。 【図5】実施例1における,第1制御弁の弁開度と,ダクトバーナー後のガス温度T1との関係を示すグラフ。 【図6】実施例1における,第2制御弁の弁開度と,冷房運転状態時における熱媒温度T2との関係を示すグラフ。 【図7】実施例1における,第2制御弁の弁開度と,暖房運転状態時における熱媒温度T2との関係を示すグラフ。 【図8】実施例2における,排熱利用システムを示すシステムブロック図。 【図9】実施例3における,排熱利用システムを示すシステムブロック図。 【図10】実施例3における,流量制御弁の制御手順を示すフロー図。 【図11】実施例4における,排熱利用システムを示すシステムブロック図。 【図12】実施例4における,燃焼エアダンパの制御手順を示すフロー図。 【図13】実施例4における,燃焼エアダンパの開度と,ガス流量Vgとの関係を示すグラフ。 【符号の説明】 1...排熱利用システム, 10...ガスタービン, 11...系統連系盤, 20...吸収式冷温水機, 21...室内ユニット, 22...高温再生器, 23...低温再生器, 25...蒸発器, 26...吸収器, 210...熱媒ガス流路, 215...空調配管, 27・・・供給口, 28...流出口, 30...ダクトバーナー, 35...バーナーヘッド, 40...接続流路, 401...ガス圧センサ, 50...導入ダクト, 60...排気ブロワ,
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| 【出願人】 |
【識別番号】000221834 【氏名又は名称】東邦瓦斯株式会社 【住所又は居所】愛知県名古屋市熱田区桜田町19番18号
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| 【出願日】 |
平成14年6月17日(2002.6.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079142 【弁理士】 【氏名又は名称】高橋 祥泰
【識別番号】100110700 【弁理士】 【氏名又は名称】岩倉 民芳
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| 【公開番号】 |
特開2004−19562(P2004−19562A) |
| 【公開日】 |
平成16年1月22日(2004.1.22) |
| 【出願番号】 |
特願2002−176248(P2002−176248) |
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