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【発明の名称】 アミン化合物および該化合物を含有する有機電界発光素子
【発明者】 【氏名】戸谷 由之
【住所又は居所】千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株式会社内

【氏名】島村 武彦
【住所又は居所】千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株式会社内

【氏名】田辺 良満
【住所又は居所】千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株式会社内

【氏名】塚田 英孝
【住所又は居所】千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株式会社内

【要約】 【課題】

【解決手段】一般式(1)で表されるアミン化合物、および一対の電極間に一般式(1)で表されるアミン化合物を少なくとも1種含有する層を少なくとも一層挟持してなる有機電界発光素子。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1)(化1)で表されるアミン化合物。
【化1】


〔式中、Ar、Ar、ArおよびArは置換または未置換のアリール基を表し、ArとArおよびArとArは互いに結合して含窒素複素環を形成していてもよく、ZおよびZは、ハロゲン原子または−(O)n−Z基(式中Zは、置換または未置換の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基、あるいは置換または未置換のアリール基を表し、nは0または1を表す)を表し、Rは直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基あるいは置換または未置換のアリール基を表し、aおよびbは0〜4の整数を表し、nは0〜10の整数を表し、a、bおよびnが2以上の場合、それぞれのZ、ZおよびRは同一でも異なっていても良くまた、互いに結合して環構造を形成していても良く、Ar〜Arの少なくとも一つは置換または未置換のフェナントリル基を表す〕
【請求項2】
ArおよびArが置換または未置換のフェナントリル基である請求項1記載のアミン化合物。
【請求項3】
一対の電極間に、請求項1または2記載のアミン化合物を少なくとも1種含有する層を少なくとも一層挟持してなる有機電界発光素子。
【請求項4】
請求項1または2記載のアミン化合物を含有する層が、正孔注入輸送層である請求項3記載の有機電界発光素子。
【請求項5】
請求項1または2記載のアミン化合物を含有する層が、発光層である請求項3記載の有機電界発光素子。
【請求項6】
一対の電極間に、さらに、発光層を有する請求項3〜5のいずれかに記載の有機電界発光素子。
【請求項7】
一対の電極間に、さらに、電子注入輸送層を有する請求項3〜6のいずれかに記載の有機電界発光素子。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なアミン化合物および該アミン化合物を含有してなる有機電界発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、アミン化合物は各種色素の製造中間体、あるいは各種の機能材料として使用されてきた。
機能材料としては、例えば、電子写真感光体の電荷輸送材料に使用されてきた。最近では、発光材料に有機材料を用いた有機電界発光素子(有機エレクトロルミネッセンス素子:有機EL素子)の正孔注入輸送材料として有用であることが提案されている〔例えば、特許文献1〕。
有機電界発光素子は蛍光性有機化合物を含む薄膜を、陽極と陰極間に挟持した構造を有し、該薄膜に電子および正孔(ホール)を注入して、再結合させることにより励起子(エキシントン)を生成させ、この励起子が失活する際に放出される光を利用して発光する素子である。有機電界発光素子は、数V〜数十V程度の直流の低電圧での発光が可能であり、また、蛍光性有機化合物の種類を選択することにより、種々の色(例えば、赤色、青色、緑色)の発光が可能である。このような特徴を有する有機電界発光素子は種々の発光素子、表示素子等への応用が期待されている。しかしながら、一般に、有機電界発光素子は、安定性、耐久性に乏しいなどの欠点を有している。有機電界発光素子の蛍光性有機化合物を含む薄膜への正孔の注入輸送を効率よく行う目的で、正孔注入輸送材料として、4,4’−ビス〔N−フェニル−N−(3”−メチルフェニル)アミノ〕ビフェニルを用いることが提案されている〔非特許文献2〕。
また、正孔注入輸送材料として、例えば、9,9−ジアルキル−2,7−ビス(N,N−ジフェニルアミノ)フルオレン誘導体〔例えば、9,9−ジメチル−2,7−ビス(N,N−ジフェニルアミノ)フルオレン〕を用いることも提案されている〔特許文献1〕。
しかしながら、これらのアミン化合物を正孔注入輸送材料として使用した有機電界発光素子も、安定性、耐久性に乏しい、駆動電圧がまだなお高いなどの問題点があった。
現在では、安定性、耐久性に優れ、且つ耐熱性に優れ、低電圧駆動可能な有機電界発光素子が求められており、そのため、有機電界発光素子の構成材料として使用した際に優れた特性を示す新規なアミン化合物が望まれている。
【0003】
【非特許文献1】Appl.Phys.lett.,51,913(1987)
【非特許文献2】Jpn.J.Appl.Phys.,27,L269(1988)
【特許文献1】特開平5−25473号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、アミン化合物および該化合物を含有する有機電界発光素子を提供することである。さらに詳しくは、有機電界発光素子の正孔注入輸送材料等に適した、耐熱性の高いアミン化合物、および該アミン化合物を使用した、安定性、耐久性に優れ、且つ耐熱性に優れ、低電圧駆動可能な有機電界発光素子を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために、種々のアミン化合物および有機電界発光素子に関して鋭意検討を行った結果、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、 ▲1▼:一般式(1)(化2)で表されるアミン化合物、
【0006】
【化2】


【0007】
〔式中、Ar、Ar、ArおよびArは置換または未置換のアリール基を表し、ArとArおよびArとArは互いに結合して含窒素複素環を形成していてもよく、ZおよびZは、ハロゲン原子または−(O)n−Z基(式中Zは、置換または未置換の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基、あるいは置換または未置換のアリール基を表し、nは0または1を表す)を表し、Rは直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基あるいは置換または未置換のアリール基を表し、aおよびbは0〜4の整数を表し、nは0〜10の整数を表し、a、bおよびnが2以上の場合、それぞれのZ、ZおよびRは同一でも異なっていても良くまた、互いに結合して環構造を形成していても良く、Ar〜Arの少なくとも一つは置換または未置換のフェナントリル基を表す〕
▲2▼:ArおよびArが置換または未置換のフェナントリル基である▲1▼記載のアミン化合物、
▲3▼:一対の電極間に、▲1▼または▲2▼記載のアミン化合物を少なくとも1種含有する層を少なくとも一層挟持してなる有機電界発光素子、
▲4▼:▲1▼または▲2▼記載のアミン化合物を含有する層が、正孔注入輸送層である▲3▼記載の有機電界発光素子、
▲5▼:▲1▼または▲2▼記載のアミン化合物を含有する層が、発光層である▲3▼記載の有機電界発光素子、
▲6▼:一対の電極間に、さらに、発光層を有する▲3▼〜▲5▼のいずれかに記載の有機電界発光素子、
▲7▼:一対の電極間に、さらに、電子注入輸送層を有する▲3▼〜▲6▼のいずれかに記載の有機電界発光素子に関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に関し詳細に説明する。
本発明のアミン化合物は一般式(1)(化3)で表される化合物である。
【0009】
【化3】


【0010】
〔式中、Ar、Ar、ArおよびArは置換または未置換のアリール基を表し、ArとArおよびArとArは互いに結合して含窒素複素環を形成していてもよく、ZおよびZは、ハロゲン原子または−(O)n−Z基(式中Zは、置換または未置換の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基、あるいは置換または未置換のアリール基を表し、nは0または1を表す)を表し、Rは直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基あるいは置換または未置換のアリール基を表し、aおよびbは0〜4の整数を表し、nは0〜10の整数を表し、a、bおよびnが2以上の場合、それぞれのZ、ZおよびRは同一でも異なっていても良くまた、互いに結合して環構造を形成していても良く、Ar〜Arの少なくとも一つは置換または未置換のフェナントリル基を表す〕
一般式(1)で表されるアミン化合物において、Ar、Ar、ArおよびArは、置換または未置換のアリール基を表し、ArとArおよびArとArは互いに結合して含窒素複素環を形成していてもよい。好ましくは、未置換、もしくは、置換基として、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、あるいはアリール基で単置換または多置換されてもよい総炭素数6〜20の炭素環式芳香族化合物または総炭素数3〜20の複素環式芳香族基であり、より好ましくは、未置換、もしくは、ハロゲン原子、炭素数1〜14のアルキル基、炭素数1〜14のアルコキシ基、あるいは炭素数6〜10のアリール基で単置換または多置換されていてもよい総炭素数6〜20の炭素環式芳香族基であり、さらに好ましくは、未置換、もしくは、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、あるいは炭素数6〜10のアリール基で単置換あるいは多置換されていてもよい総炭素数6〜16の炭素環式芳香族基であり、Ar〜Arの少なくとも一つは置換または未置換のフェナントリル基を表す。
Ar、Ar、ArおよびArの具体例としては、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、9−メチル−10−アントラセニル基、9−フェニル−10−アントラセニル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基、9−メチル−10−フェナントリル基、9−フェニル−10−フェナントリル基、1−メチル−9−フェナントリル基、1−フェニル−9−フェナントリル基、2−メチル−9−フェナントリル基、2−フェニル−9−フェナントリル基、1,8−ジメチル−9−フェナントリル基、1,8−ジフェニル−9−フェナントリル基、2−クロロ−9−フェナントリル基、2−フルオロ−9−フェナントリル基、2,7−ジクロロ−9−フェナントリル基、2,7−ジメチル−9−フェナントリル基、2,7−ジフェニル−9−フェナントリル基、2,7,9−トリメチル−10−フェナントリル基、2,7,9−トリフェニル−10−フェナントリル基、
4−キノリニル基、1−ピレニル基、4−ピリジニル基、3−ピリジニル基、2−ピリジニル基、3−フラニル基、2−フラニル基、3−チエニル基、2−チエニル基、2−オキサゾリル基、2−チアゾリル基、2−ベンゾオキサゾリル基、2−ベンゾチアゾリル基、2−ベンゾイミダゾリル基、4−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、2−エチルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、2−イソプロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−イソブチルフェニル基、4−sec−ブチルフェニル基、2−sec−ブチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、3−tert−ブチルフェニル基、2−tertブチルフェニル基、4−n−ペンチルフェニル基、4−イソペンチルフェニル基、2−ネオペンチルフェニル基、4−tert−ペンチルフェニル基、4−n−ヘキシルフェニル基、4−(2’−エチルブチル)フェニル基、4−n−ヘプチルフェニル基、4−n−オクチルフェニル基、4−(2’−エチルヘキシル)フェニル基、4−tert−オクチルフェニル基、4−n−デシルフェニル基、4−n−ドデシルフェニル基、4−n−テトラデシルフェニル基、4−シクロペンチルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−(4’−メチルシクロヘキシル)フェニル基、4−(4’−tert−ブチルシクロヘキシル)フェニル基、3−シクロヘキシルフェニル基、2−シクロヘキシルフェニル基、4−エチル−1−ナフチル基、6−n−ブチル−2−ナフチル基、2,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、2,4−ジエチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、2,5−ジイソプロピルフェニル基、2,6−ジイソブチルフェニル基、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル基、2,5−ジ−tert−ブチルフェニル基、4,6−ジ−tert−ブチル−2−メチルフェニル基、5−tert−ブチル−2−メチルフェニル基、4−tert−ブチル−2,6−ジメチルフェニル基、
4−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、2−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、3−エトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、4−n−プロポキシフェニル基、3−n−プロポキシフェニル基、4−イソプロポキシフェニル基、3−イソプロポキシフェニル基、2−イソプロポキシフェニル基、4−n−ブトキシフェニル基、4−イソブトキシフェニル基、2−sec−ブトキシフェニル基、4−n−ペンチルオキシフェニル基、4−イソペンチルオキシフェニル基、2−イソペンチルオキシフェニル基、4−ネオペンチルオキシフェニル基、2−ネペンチルオキシフェニル基、4−n−ヘキシルオキシフェニル基、2−(2’−エチルブチルオキシ)フェニル基、4−n−オクチルオキシフェニル基、4−n−デシルオキシフェニル基、4−n−ドデシルオキシフェニル基、4−n−テトラデシルオキシフェニル基、4−シクロヘキシルオキシフェニル基、2−シクロヘキシルオキシフェニル基、2−メトキシ−1−ナフチル基、4−メトキシ−1−ナフチル基、4−n−ブトキシ−1−ナフチル基、5−エトキシ−1−ナフチル基、6−メトキシ−2−ナフチル基、6−エトキシ−2−ナフチル基、6−n−ブトキシ−2−ナフチル基、6−n−ヘキシルオキシ−2−ナフチル基、7−メトキシ−2−ナフチル基、7−n−ブトキシ−2−ナフチル基、2−メチル−4−メトキシフェニル基、2−メチル−5−メトキシフェニル基、3−メチル−5−メトキシフェニル基、3−エチル−5−メトキシフェニル基、2−メトキシ−4−メチルフェニル基、3−メトキシ−4−メチルフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、2,5−ジメトキシフェニル基、2,6−ジメトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、3,5−ジエトキシフェニル基、3,5−ジ−n−ブトキシフェニル基、2−メトキシ−4−エトキシフェニル基、2−メトキシ−6−エトキシフェニル基、3,4,5−トリメトキシフェニル基、4−フェニルフェニル基、3−フェニルフェニル基、2−フェニルフェニル基、4−(4’−メチルフェニル)フェニル基、4−(3’−メチルフェニル)フェニル基、4−(4’−メトキシフェニル)フェニル基、4−(4’−n−ブトキシフェニル)フェニル基、2−(2’−メトキシフェニル)フェニル基、4−(4’−クロロフェニル)フェニル基、3−メチル−4−フェニルフェニル基、3−メトキシ−4−フェニルフェニル基、4−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、2−フルオロフェニル基、4−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、2−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、3−ブロモフェニル基、2−ブロモフェニル基、4−クロロ−1−ナフチル基、4−クロロ−2−ナフチル基、6−ブロモ−2−ナフチル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2,5−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、2,3−ジクロロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、2,5−ジブロモフェニル基、2,4,6−トリクロロフェニル基、2,4−ジクロロ−1−ナフチル基、1,6−ジクロロ−2−ナフチル基、2−フルオロ−4−メチルフェニル基、2−フルオロ−5−メチルフェニル基、3−フルオロ−2−メチルフェニル基、3−フルオロ−4−メチルフェニル基、2−メチル−4−フルオロフェニル基、2−メチル−5−フルオロフェニル基、3−メチル−4−フルオロフェニル基、2−クロロ−4−メチルフェニル基、2−クロロ−4−メチルフェニル基、2−クロロ−5−メチルフェニル基、2−クロロ−6−メチルフェニル基、2−メチル−3−クロロフェニル基、2−メチル−3−クロロフェニル基、2−メチル−4−クロロフェニル基、3−メチル−4−クロロフェニル基、2−クロロ−4,6−ジメチルフェニル基、2−メトキシ−4−フルオロフェニル基、2−フルオロ−4−メトキシフェニル基、2−フルオロ−4−エトキシフェニル基、2−フルオロ−6−メトキシフェニル基、3−フルオロ−4−エトキシフェニル基、3−クロロ−4−メトキシフェニル基、2−メトキシ−5−クロロフェニル基、3−メトキシ−6−クロロフェニル基、5−クロロ−2,4−ジメトキシフェニル基を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
ArとArおよびArとArは互いに結合して含窒素複素環を形成する場合、一般式(1)におけるArArN−基および−NArAr基は、例えば、置換または未置換のN−カルバゾリル基(例えば、N−カルバゾリル基、2−メチル−N−カルバゾリル基、3−メチル−N−カルバゾリル基、4−メチル−N−カルバゾリル基、3−n−ブチル−N−カルバゾリル基、3−n−ヘキシル−N−カルバゾリル基、3−n−オクチル−N−カルバゾリル基、3−n−デシル−N−カルバゾリル基、3,6−ジメチル−N−カルバゾリル基、2−メトキシ−N−カルバゾリル基、3−エトキシ−N−カルバゾリル基、3−イソプロピルオキシ−N−カルバゾリル基、3−n−ブチルオキシ−N−カルバゾリル基、3−n−オクチルオキシ−N−カルバゾリル基、3−n−デシルオキシ−N−カルバゾリル基、3−フェニル−N−カルバゾリル基、3−(4’−メチルフェニル)−N−カルバゾリル基、3,6−ジフェニル−N−カルバゾリル基、3,6−ビス(4’−シクロヘキシルフェニル)−N−カルバゾリル基、3,6−ビス(4’−フェニルフェニル)−N−カルバゾリル基、3−クロロ−N−カルバゾリル基)、置換または未置換のN−フェノチアジニル基(例えば、N−フェノチアジニル基、2−メチル−N−フェノチアジニル基、2−クロロ−N−フェノチアジニル基、2−フェニル−N−フェノチアジニル基、2−メトキシ−N−フェノチアジニル基、2−トリフルオロメチル−N−フェノチアジニル基)、置換または未置換のN−フェノキサジニル基(例えば、N−フェノキサジニル基、2−メチル−N−フェノキサジニル基、2−クロロ−N−フェノキサジニル基)、置換または未置換のN−ジベンゾ[b,f]アゼピニル基、置換または未置換のN−10,11−ジヒドロジベンゾ[b,f]アゼピニル基等を挙げることができる。
【0011】
一般式(1)で表されるアミン化合物において、ZおよびZは、ハロゲン原子または−(O)n−Z基(式中Zは、置換または未置換の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基、あるいは置換または未置換のアリール基を表し、nは0または1を表す)を表し、好ましくは、ハロゲン原子または−(O)n−Z基(式中Zは、置換または未置換の炭素数1〜16の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基、あるいは置換または未置換の炭素数4〜12のアリール基を表し、nは0または1を表す)を表し、より好ましくは、ハロゲン原子または−(O)n−Z基(式中Zは、置換または未置換の炭素数1〜8の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基、あるいは置換または未置換の炭素数6〜12のアリール基を表し、nは0または1を表す)を表し、さらに好ましくは、ハロゲン原子、置換または未置換の炭素数1〜8の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基を表す。
尚、ZおよびZの−(O)n−Z基のZである置換または未置換のアリール基の具体例としては、例えば、Ar、Ar、ArおよびArの具体例として挙げた置換または未置換のアリール基を挙げることができる。
およびZの(O)n−Z基のZである直鎖、分岐または環状のアルキル基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、4−メチル−2−ペンチル基、2−エチルブチル基、n−ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、n−オクチル基、1−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、2−プロピルペンチル基、n−ノニル基、2,2−ジメチルヘプチル基、2,6−ジメチル−4−ヘプチル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、n−デシル基、1−エチルオクチル基、n−ウンデシル基、1−メチルデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、1−ヘキシルヘプチル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、1−ヘプチルオクチル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、1−オクチルノニル基、n−オクタデシル基、1−ノニルデシル基、1−デシルウンデシル基、n−エイコシル基、n−ドコシル基、n−テトラコシル基、シクロヘキシルメチル基、(1−イソプロピルシクロヘキシル)メチル基、2−シクロヘキシルエチル基、ボルネル基、イソボルネル基、1−ノルボルニル基、2−ノルボルナンメチル基、1−ビシクロ〔2.2.2〕オクチル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、3−ノルアダマンチル基、1−アダマンチルメチル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、1−メチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、3−メチルシクロヘキシル基、2−メチルシクロヘキシル基、2,3−ジメチルシクロヘキシル基、2,5−ジメチルシクロヘキシル基、2,6−ジメチルシクロヘキシル基、3,4−ジメチルシクロヘキシル基、3,5−ジメチルシクロヘキシル基、2,4,6−トリメチルシクロヘキシル基、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル基、2,6−ジイソプロピルシクロヘキシル基、4−tert−ブチルシクロヘキシル基、3−tert−ブチルシクロヘキシル基、4−フェニルシクロヘキシル基、2−フェニルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基、シクロドデシル基、シクロテトラデシル基、
【0012】
メトキシメチル基、エトキシメチル基、n−ブトキシメチル基、n−ヘキシルオキシメチル基、(2−エチルブチルオキシ)メチル基、n−オクチルオキシメチル基、n−デシルオキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−n−プロポキシエチル基、2−イソプロポキシエチル基、2−n−ブトキシエチル基、2−n−ペンチルオキシエチル基、2−n−ヘキシルオキシエチル基、2−(2’−エチルブチルオキシ)エチル基、2−n−ヘプチルオキシエチル基、2−n−オクチルオキシエチル基、2−(2’−エチルヘキシルオキシ)エチル基、2−n−デシルオキシエチル基、2−n−ドデシルオキシエチル基、2−n−テトラデシルオキシエチル基、2−シクロヘキシルオキシエチル基、2−メトキシプロピル基、3−メトキシプロピル基、3−エトキシプロピル基、3−n−プロポキシプロピル基、3−イソプロポキシプロピル基、3−(n−ブトキシ)プロピル基、3−(n−ペンチルオキシ)プロピル基、3−(n−ヘキシルオキシ)プロピル基、3−(2’−エチルブトキシ)プロピル基、3−(n−オクチルオキシ)プロピル基、3−(2’−エチルヘキシルオキシ)プロピル基、3−(n−デシルオキシ)プロピル基、3−(n−ドデシルオキシ)プロピル基、3−(n−テトラデシルオキシ)プロピル基、3−シクロヘキシルオキシプロピル基、4−メトキシブチル基、4−エトキシブチル基、4−n−プロポキシブチル基、4−イソプロポキシブチル基、4−n−ブトキシブチル基、4−n−ヘキシルオキシブチル基、4−n−オクチルオキシブチル基、4−n−デシルオキシブチル基、4−n−ドデシルオキシブチル基、5−メトキシペンチル基、5−エトキシペンチル基、5−n−プロポキシペンチル基、6−エトキシヘキシル基、6−イソプロポキシヘキシル基、6−n−ブトキシヘキシル基、6−n−ヘキシルオキシヘキシル基、6−n−デシルオキシヘキシル基、4−メトキシシクロヘキシル基、7−エトキシヘプチル基、7−イソプロポキシヘプチル基、8−メトキシオクチル基、10−メトキシデシル基、10−n−ブトキシデシル基、12−エトキシドデシル基、12−イソプロポキシドデシル基、テトラヒドロフルフリル基、
【0013】
2−(2’−メトキシエトキシ)エチル基、2−(2’−エトキシエトキシ)エチル基、2−(2’−n−ブトキシエトキシ)エチル基、3−(2’−エトキシエトキシ)プロピル基、2−アリルオキシエチル基、2−(4’−ペンテニルオキシ)エチル基、3−アリルオキシプロピル基、3−(2’−ヘキセニルオキシ)プロピル基、3−(2’−ヘプテニルオキシ)プロピル基、3−(1’−シクロヘキセニルオキシ)プロピル基、4−アリルオキシブチル基、
【0014】
ベンジルオキシメチル基、2−ベンジルオキシエチル基、2−フェネチルオキシエチル基、2−(4’−メチルベンジルオキシ)エチル基、2−(2’−メチルベンジルオキシ)エチル基、2−(4’−フルオロベンジルオキシ)エチル基、2−(4’−クロロベンジルオキシ)エチル基、3−ベンジルオキシプロピル基、3−(4’−メトキシベンジルオキシ)プロピル基、4−ベンジルオキシブチル基、2−(ベンジルオキシメトキシ)エチル基、2−(4’−メチルベンジルオキシメトキシ)エチル基、
【0015】
フェニルオキシメチル基、4−メチルフェニルオキシメチル基、3−メチルフェニルオキシメチル基、2−メチルフェニルオキシメチル基、4−メトキシフェニルオキシメチル基、4−フルオロフェニルオキシメチル基、4−クロロフェニルオキシメチル基、2−クロロフェニルオキシメチル基、2−フェニルオキシエチル基、2−(4’−メチルフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−エチルフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−メトキシフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−クロロフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−ブロモフェニルオキシ)エチル基、2−(1’−ナフチルオキシ)エチル基、2−(2’−ナフチルオキシ)エチル基、3−フェニルオキシプロピル基、3−(2’−ナフチルオキシ)プロピル基、4−フェニルオキシブチル基、4−(2’−エチルフェニルオキシ)ブチル基、5−(4’−tert−ブチルフェニルオキシ)ペンチル基、6−(2’−クロロフェニルオキシ)ヘキシル基、8−フェニルオキシオクチル基、10−フェニルオキシデシル基、10−(3’−クロロフェニルオキシ)デシル基、2−(2’−フェニルオキシエトキシ)エチル基、3−(2’−フェニルオキシエトキシ)プロピル基、4−(2’−フェニルオキシエトキシ)ブチル基、
【0016】
n−ブチルチオメチル基、n−ヘキシルチオメチル基、2−メチルチオエチル基、2−エチルチオエチル基、2−n−ブチルチオエチル基、2−n−ヘキシルチオエチル基、2−n−オクチルチオエチル基、2−n−デシルチオエチル基、3−メチルチオプロピル基、3−エチルチオプロピル基、3−n−ブチルチオプロピル基、4−エチルチオブチル基、4−n−プロピルチオブチル基、4−n−ブチルチオブチル基、5−エチルチオペンチル基、6−メチルチオヘキシル基、6−エチルチオヘキシル基、6−n−ブチルチオヘキシル基、8−メチルチオオクチル基、2−(2’−メトキシエチルチオ)エチル基、4−(3’−エトキシプロピルチオ)ブチル基、2−(2’−エチルチオエチルチオ)エチル基、2−アリルチオエチル基、2−ベンジルチオエチル基、3−(4’−メチルベンジルチオ)プロピル基、4−ベンジルチオブチル基、2−(2’−ベンジルオキシエチルチオ)エチル基、3−(3’−ベンジルチオプロピルチオ)プロピル基、
2−フェニルチオエチル基、2−(4’−メトキシフェニルチオ)エチル基、2−(2’−フェニルオキシエチルチオ)エチル基、3−(2’−フェニルチオエチルチオ)プロピル基、
【0017】
フルオロメチル基、3−フルオロプロピル基、6−フルオロヘキシル基、8−フルオロオクチル基、トリフルオロメチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロエチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−プロピル基、1,1,3−トリヒドロ−パーフルオロ−n−プロピル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ブチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ペンチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ヘキシル基、6−フルオロヘキシル基、4−フルオロシクロヘキシル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−オクチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−デシル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ドデシル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−テトラデシル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ヘキサデシル基、パーフルオロ−n−ヘキシル基、ジクロロメチル基、2−クロロエチル基、3−クロロプロピル基、4−クロロシクロヘキシル基、7−クロロヘプチル基、8−クロロオクチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、
【0018】
2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基、6−ヒドロキシヘキシル基、5−ヒドロキシヘプチル基、8−ヒドロキシオクチル基、10−ヒドロキシデシル基、12−ヒドロキシドデシル基、2−ヒドロキシシクロヘキシル基などの置換または未置換の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0019】
およびZのハロゲン原子の具体例としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子を挙げることができる。
【0020】
一般式(1)で表されるアミン化合物において、Rは、直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基、置換または未置換のアリール基、あるいは、置換または未置換のアラルキル基を表し、好ましくは、炭素数1〜16の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基、炭素数4〜16の置換または未置換のアリール基、あるいは、炭素数5〜16の置換または未置換のアラルキル基を表し、より好ましくは、炭素数1〜8の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基、炭素数6〜12の置換または未置換のアリール基、あるいは、炭素数7〜12の置換または未置換のアラルキル基を表す。
Rの直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基の具体例としては、ZおよびZの具体例として挙げた直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基を挙げることができる。Rの置換または未置換のアリール基の具体例としては、Ar、Ar、ArおよびArの具体例として挙げた置換または未置換のアリール基を挙げることができる。
【0021】
一般式(1)で表されるアミン化合物において、aおよびbは0〜4の整数を表し、好ましくは、0〜2の整数を表し、より好ましくは、0又は1を表す。
一般式(1)で表されるアミン化合物において、nは0〜10の整数を表し、好ましくは、0〜6の整数を表し、より好ましくは、0〜3の整数を表す。
【0022】
本発明に係る一般式(1)で表されるアミン化合物の具体例としては、例えば、以下に示す化合物(化4〜化17)を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0023】
【化4】


【0024】
【化5】


【0025】
【化6】


【0026】
【化7】


【0027】
【化8】


【0028】
【化9】


【0029】
【化10】


【0030】
【化11】


【0031】
【化12】


【0032】
【化13】


【0033】
【化14】


【0034】
【化15】


【0035】
【化16】


【0036】
【化17】


本発明の一般式(1)で表されるアミン化合物は其自体公知の方法により製造することができる。
一般式(1)で表されるアミン化合物の製造(化18)
【0037】
【化18】


【0038】
〔式中、Ar、Ar、Ar、Ar、Z、Z、R、a、bおよびnは一般式(1)と同様の意味を表し、LおよびLは塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子またはトリフルオロメタンスルホニルオキシ基等の脱離基を表す〕
すなわち、一般式(A)で表される化合物に、一般式(B)および/または一般式(B’)で表される化合物を反応させることにより製造することができる。
尚、一般式(A)で表される化合物と一般式(B)および/または一般式(B’)で表される化合物の反応は▲1▼塩基(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム)および銅触媒の存在下に、所望により極性溶媒(例えば、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルイミダゾリジノン、o−ジクロロベンゼン)中で、一般式(A)で表される化合物と一般式(B)および/または一般式(B’)で表される化合物を反応させる方法、▲2▼塩基(例えば、tert−ブトキシナトリウム、tert−ブトキシカリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム)およびパラジウム触媒〔例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、パラジウム/炭素、酢酸パラジウム/トリ−tert−ブチルホスフィン、酢酸パラジウム/ジシクロヘキシルフェニルホスフィン、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム/トリ−tert−ブチルホスフィン〕の存在下に、一般式(A)で表される化合物と一般式(B)および/または一般式(B’)で表される化合物を反応させる方法により実施することができる。
さらに、一般式(1)において、Ar、Ar、ArおよびArが同一である化合物の場合、例えば、以下に示す工程(化19)に従い製造することもできる。
【0039】
【化19】


【0040】
〔式中、Z、Z、R、a、bおよびnは一般式(1)と同様の意味を表し、Lは塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子またはトリフルオロメタンスルホニルオキシ基等の脱離基を表し、Arはフェナントリル基を表す〕
すなわち、一般式(C)で表されるジアミン化合物に一般式(D)で表される化合物を反応させることにより製造することができる。尚、一般式(C)で表されるジアミン化合物と一般式(D)で表される化合物との反応は、前記の▲1▼または▲2▼に記載の方法により実施することができる。
【0041】
次に本発明の有機電界発光素子ついて説明する。本発明の有機電界発光素子は、一対の電極間に、一般式(1)で表されるアミン化合物を少なくとも1種含有する層を少なくとも一層挟持してなるものである。有機電界発光素子は、通常一対の電極間に少なくとも1種の発光成分を含有する発光層を少なくとも一層挟持してなるものである。発光層に使用する化合物の正孔注入および正孔輸送、電子注入および電子輸送の各機能レベルを考慮し、所望に応じて、正孔注入成分を含有する正孔注入輸送層および/または電子注入輸送成分を含有する電子注入輸送層を設けることもできる。
例えば、発光層に使用する化合物の正孔注入機能、正孔輸送機能および/または電子注入機能、電子輸送機能が良好な場合には、発光層が正孔注入輸送層および/または電子注入輸送層を兼ねた型の素子構成として一層型の素子構成とすることができる。また、発光層が正孔注入機能および/または正孔輸送機能に乏しい場合には発光層の陽極側に正孔注入輸送層を設けた二層型の素子構成、発光層が電子注入機能および/または電子輸送機能に乏しい場合には発光層の陰極側に電子注入輸送層を設けた二層型の素子構成とすることができる。さらには発光層を正孔注入輸送層と電子注入輸送層で挟み込んだ構成の三層型の素子構成とすることも可能である。
また、正孔注入輸送層、電子注入輸送層および発光層のそれぞれの層は、一層構造であっても多層構造であってもよく、正孔注入輸送層および電子注入輸送層は、それぞれの層において、注入機能を有する層と輸送機能を有する層を別々に設けて構成することもできる。
本発明の有機電界発光素子において、一般式(1)で表されるアミン化合物で表されるアミン化合物は、正孔注入輸送層および/または発光層の構成成分として使用することが好ましく、正孔注入輸送層の構成成分として使用することがより好ましい。
本発明の有機電界発光素子において、一般式(1)で表されるアミン化合物で表されるアミン化合物は、単独で使用してもよく、また複数併用してもよい。
【0042】
本発明の有機電界発光素子の構成としては、特に限定されるものではないが、例えば、(EL−1)陽極/正孔注入輸送層/発光層/電子注入輸送層/陰極型素子(図1)、(EL−2)陽極/正孔注入輸送層/発光層/陰極型素子(図2)、(EL−3)陽極/発光層/電子注入輸送層/陰極型素子(図3)、(EL−4)陽極/発光層/陰極型素子(図4)、などを挙げることができる。さらには、発光層を電子注入輸送層で挟み込んだ形の(EL−5)陽極/正孔注入輸送層/電子注入輸送層/発光層/電子注入輸送層/陰極型素子(図5)とすることもできる。また、(EL−4)の型の素子構成としては、発光層として発光成分を一層形態で一対の電極間に挟持させた型の素子、(EL−6)発光層として正孔注入輸送成分、発光成分および電子注入成分を混合させた一層形態で一対の電極間に挟持させた型の素子(図6)、(EL−7)発光層として正孔注入輸送成分および発光成分を混合させた一層形態で一対の電極間に挟持させた型の素子(図7)、(EL−8)発光層として発光成分および電子注入成分を混合させた一層形態で一対の電極間に挟持させた型の素子(図8)のいずれであってもよい。
【0043】
本発明の有機電界発光素子は、これらの素子構成に限定されるものではなく、それぞれの型の素子において、正孔注入輸送層、発光層、電子注入輸送層を複数設けることも可能である。また、それぞれの型の素子において、正孔注入輸送層を発光層との間に、正孔注入輸送成分と発光成分の混合層および/または発光層と電子注入輸送層との間に、発光成分と電子注入輸送成分の混合層を設けることもできる。
【0044】
好ましい有機電界発光素子の構成は、(EL−1)型素子、(EL−2)型素子、(EL−5)型素子、(EL−6)型素子または(EL−7)型素子であり、より好ましくは、(EL−1)型素子、(EL−2)型素子または(EL−7)型素子である。
【0045】
以下、本発明の有機電界発光素子の構成要素に関し、詳細に説明する。なお、例として(図1)に示す(EL−1)陽極/正孔注入輸送層/発光層/電子注入輸送層/陰極型素子を取り上げて説明する。
【0046】
(図1)において、1は基板、2は陽極、3は正孔注入輸送層、4は発光層、5は電子注入輸送層、6は陰極、7は電源を示す。
本発明の有機電界発光素子は基板1に支持されていることが好ましく、基板としては、特に限定されるものではないが、透明ないし半透明である基板が好ましく、材質としては、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラス等のガラスおよびポリエステル、ポリカーボネート、、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の透明性高分子が挙げられる。また、半透明プラスチックシート、石英、透明セラミックスあるいはこれらを組み合わせた複合シートからなる基板を使用することもできる。さらに、基板に、例えば、カラーフィルター膜、色変換膜、誘電体反射膜を組み合わせて、発光色をコントロールすることもできる。
陽極2としては、仕事関数の比較的大きい金属、合金または導電性化合物を電極材料として使用することが好ましい。陽極に使用する電極材料としては、例えば、金、白金、銀、銅、コバルト、ニッケル、パラジウム、バナジウム、タングステン、酸化インジウム(In)、酸化錫(SnO)、酸化亜鉛、ITO(インジウム・チン・オキサイド:Indium Tin Oxide)、ポリチオフェン、ポリピロールなどを挙げることができる。これらの電極材料は単独で使用してもよく、あるいは複数併用してもよい。
陽極は、これらの電極材料を、例えば、蒸着法、スパッタリング法等の方法により、基板の上に形成することができる。
また、陽極は一層構造であってもよく、あるいは多層構造であってもよい。陽極のシート電気抵抗は、好ましくは、数百Ω/□以下、より好ましくは、5〜50Ω/□程度に設定する。
陽極の厚みは使用する電極材料の材質にもよるが、一般に、5〜1000nm程度、より好ましくは、10〜500nm程度に設定する。
正孔注入輸送層3は、陽極からの正孔(ホール)の注入を容易にする機能、および注入された正孔を輸送する機能を有する化合物を含有する層である。
本発明の電界発光素子の正孔注入輸送層は、一般式(1)で表される化合物および/または他の正孔注入輸送機能を有する化合物(例えば、フタロシアニン誘導体、トリアリールアミン誘導体、トリアリールメタン誘導体、オキサゾール誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、ピラゾリン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾールなど)を少なくとも1種使用して形成することができる。
正孔注入輸送機能を有する化合物は、単独で使用してもよく、または複数併用してもよい。
【0047】
本発明の有機電界発光素子は、好ましくは、正孔注入輸送層に一般式(1)で表されるアミン化合物を含有する。本発明の有機電界発光素子において使用することができる本発明の一般式(1)で表されるアミン化合物以外の正孔注入輸送機能を有する化合物としては、トリアリールアミン誘導体(例えば、4,4’−ビス〔N−フェニル−N−(4”−メチルフェニル)アミノ〕ビフェニル、4,4’−ビス〔N−フェニル−N−(3”−メチルフェニル)アミノ〕ビフェニル、4,4’−ビス〔N−フェニル−N−(3”−メトキシフェニル)アミノ〕ビフェニル、4,4’−ビス〔N−フェニル−N−(1”−ナフチル)アミノ〕ビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ビス〔N−フェニル−N−(3”−メチルフェニル)アミノ〕ビフェニル、1,1−ビス〔4’−[N,N−ジ(4”−メチルフェニル)アミノ]フェニル〕シクロヘキサン、9,10−ビス〔N−(4’−メチルフェニル)−N−(4”−n−ブチルフェニル)アミノ〕フェナントレン、3,8−ビス(N,N−ジフェニルアミノ)−6−フェニルフェナントリジン、4−メチル−N,N−ビス〔4”、4”’−ビス[N’,N’−ジ(4−メチルフェニル)アミノ]ビフェニル−4−イル〕アニリン、N,N’−ビス〔4−(ジフェニルアミノ)フェニル〕−N,N’−ジフェニル−1,3−ジアミノベンゼン、N,N’−ビス〔4−(ジフェニルアミノ)フェニル〕−N,N’−ジフェニル−1,4−ジアミノベンゼン、5,5”−ビス〔4−(ビス[4−メチルフェニル]アミノ〕フェニル−2,2’:5’,2”−ターチオフェン、1,3,5−トリス(ジフェニルアミノ)ベンゼン、4,4’,4”−トリス(N−カルバゾリイル)トリフェニルアミン、4,4’,4”−トリス〔N,N−ビス(4”’−tert−ブチルビフェニル−4””−イル)アミノ〕トリフェニルアミン、1,3,5−トリス〔N−(4’−ジフェニルアミノ〕ベンゼンなど、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体がより好ましい。
【0048】
一般式(1)で表されるアミン化合物と他の正孔注入機能を有する化合物を併用する場合、正孔注入輸送層中に占める一般式(1)で表されるアミン化合物の含有量は、好ましくは、0.1重量%以上、より好ましくは、0.5〜99.9重量%、さらに好ましくは3〜97重量%である。
発光層4は、正孔および電子の注入機能、それらの輸送機能、正孔と電子の再結合により励起子を生成させる機能を有する化合物を含有する層である。
発光層は、一般式(1)で表されるアミン化合物および/または他の発光機能を有する化合物を少なくとも一種用いて形成することができる。
一般式(1)で表されるアミン化合物以外の発光機能を有する化合物としては、例えば、アクリドン誘導体、キナクリドン誘導体、ジケトピロロピロール誘導体、多環芳香族化合物〔例えば、ルブレン、アントラセン、テトラセン、ピレン、ペリレン、クリセン、デカサイクレン、コロネン、テトラフェニルシクロペンタジエン、ペンタフェニルシクロペンタジエン、9,10−ジフェニルアントラセン、9,10−ビス(フェニルエチニル)アントラセン、1,4−ビス(9’−エチニルアントセニル)ベンゼン、4,4’−ビス(9”−エチニルアントラセニル)ビフェニル、ジベンゾ[f,f]ジインデノ[1,2,3−cd:1’,2’,3’−lm]ペリレン誘導体〕、トリアリールアミン誘導体(例えば、正孔注入輸送機能を有する化合物として前述した化合物を挙げることができる)、有機金属錯体〔例えば、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム、ビス(10−ベンゾ[h]キノリノラート)ベリリウム、2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾールの亜鉛塩、4−ヒドロキシアクリジンの亜鉛塩、3−ヒドロキシフラボンの亜鉛塩、5−ヒドロキシフラボンのベリリウム塩、5−ヒドロキシフラボンのアルミニウム塩〕、スチルベン誘導体〔例えば、1,1,4,4−テトラフェニル−1,3−ブタジエン、4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル、4,4’−ビス[(1,1,2−トリフェニル)エテニル]ビフェニル〕、クマリン誘導体(例えば、クマリン1、クマリン6、クマリン7、クマリン30、クマリン106、クマリン138、クマリン151、クマリン152、クマリン153、クマリン307、クマリン311、クマリン314、クマリン334、クマリン338、クマリン343、クマリン500)、ピラン誘導体(例えば、DCM1、DCM2)、オキサゾン誘導体(例えば、ナイルレッド)、ベンゾチアゾール誘導体、ベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾイミダゾール夕動体、ピラジン誘導体、ケイ皮酸エステル誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリフェニレンおよびその誘導体、ポリフルオレンおよびその誘導体、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリビフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリターフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリナフチレンビニレンおよびその誘導体、ポリチエニレンビニレンおよびその誘導体等を挙げることができる。一般式(1)で表されるアミン化合物以外の発光機能を有する化合物としては、アクリドン誘導体、キナクリドン誘導体、多環芳香族化合物、トリアリールアミン誘導体、有機金属錯体およびスチルベン誘導体が好ましく、多環芳香族化合物、有機金属錯体がより好ましい。本発明の有機電界発光素子は、発光層に一般式(1)で表されるアミン化合物を含有していることが好ましい。
一般式(1)で表されるアミン化合物と一般式(1)で表されるアミン化合物以外の発光機能を有する化合物を併用する場合、発光層中に占める一般式(1)で表される化合物の割合は、好ましくは、0.001〜99.999重量%に調節する。
また、発光層は、J.Appl.Phys.,65、3610(1989)、特開平5−214332号公報に記載のように、ホスト化合物とゲスト化合物(ドーパント)から形成することも可能である。
一般式(1)で表されるアミン化合物は発光層のホスト化合物として使用することもでき、またゲスト化合物として使用することも可能である。一般式(1)で表されるアミン化合物をホスト化合物として発光層を形成する場合、ゲスト化合物としては、例えば、前記のほかの発光機能を有する化合物を挙げることができ、中でも多環芳香族化合物は好ましい。
一般式(1)で表されるアミン化合物をホスト化合物として発光層を形成する場合、一般式(1)で表されるアミン化合物に対して、ゲスト化合物は、好ましくは、0.001から40重量%、より好ましくは、0.01〜30重量%、さらに好ましくは0.1〜20重量%使用する
発光層は、一般式(1)で表されるアミン化合物をホスト材料として、一般式(1)で表されるアミン化合物以外の発光機能を有する化合物を少なくとも1種ゲスト材料として使用して形成することができる。
本発明の有機電界発光素子は、好ましくは、発光層に一般式(1)で表されるアミン化合物をホスト材料として含有する。
一般式(1)で表されるアミン化合物ホスト材料として、他の発光機能を有する化合物と併用する場合、発光層中に占める一般式(1)で表されるアミン化合物は、好ましくは、40.0%〜99.9%であり、より好ましくは、60.0〜99.9重量%である。
ゲスト材料の使用量は、一般式(1)で表されるアミン化合物に対して0.001〜40重量%、好ましくは、0.05〜30重量%、より好ましくは、0.1〜20重量%である。また、ゲスト材料は、単独で使用してもよく、複数併用してもよい。
【0049】
一般式(1)で表されるアミン化合物を、ゲスト材料として用いて発光層を形成する場合、ホスト材料としては、多環芳香族化合物、トリアリールアミン誘導体、有機金属錯体およびスチルベン誘導体が好ましく、多環芳香族化合物、有機金属錯体がより好ましい。
一般式(1)で表されるアミン化合物をゲスト材料として使用する場合、一般式(1)で表されるアミン化合物を、好ましくは、0.001〜40重量%、より好ましくは、0.01〜30重量%、さらに好ましくは、0.1〜20重量%使用する。
電子注入輸送層5は、陰極からの電子の注入を容易にする機能および/または注入された電子を輸送する機能を有する化合物を含有する層である。
電子注入輸送層に使用される電子注入機能を有する化合物としては、例えば、有機金属錯体、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、トリアジン誘導体、ペリレン誘導体、キノリン誘導体、キノキサリン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、ニトロ置換フルオレノン誘導体、チオピランジオキサイド誘導体などを挙げることができる。また、有機金属錯体としては、例えば、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム等の有機アルミニウム錯体、ビス(10−ベンゾ[h]キノリノラート)ベリリウム等の有機ベリリウム錯体、5−ヒドロキシフラボンのベリリウム塩、5−ヒドロキシフラボンのアルミニウム塩等を挙げることができる。好ましくは、有機アルミニウム錯体であり、より好ましくは、置換または未置換の8−キノリノラート配位子を有する有機アルミニウム錯体である。 置換または未置換の8−キノリラート配位子を有する有機アルミニウム錯体としては、例えば、一般式(a)〜一般式(c)で表される化合物を挙げることができる。
【0050】
(Q)−Al (a)
(式中、Qは置換または未置換の8−キノリノラート配位子を表す)
(Q)−Al−O−L’ (b)
(式中、Qは置換または未置換の8−キノリノラート配位子を表し、O−L’はフェノラート配位子を表し、L’はフェニル基を有する炭素数6〜24の炭化水素基を表す)
(Q)−Al−O−Al−(Q) (c)
(式中、Qは置換または未置換の8−キノリノラート配位子を表す)
置換または未置換の8−キノリノラート配位子を有する有機アルミニウム錯体の具体例としては、例えば、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(4−メチル−8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(3,4−ジメチル−8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(4,5−ジメチル−8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(4,6−ジメチル−8−キノリノラート)アルミニウム、
ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(フェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2−メチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(3−メチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(4−メチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2−フェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(3−フェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(4−フェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2,3−ジメチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2,6−ジメチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(3,4−ジメチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(3,5−ジメチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(3,5−ジ−tert−ブチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2,6−ジフェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2,4,6−トリフェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2,4,6−トリメチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2,4,5,6−テトラメチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(1−ナフトラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2−ナフトラート)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)(2−フェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)(3−フェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)(4−フェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)(3,5−ジメチルフェノラート)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)(3,5−ジ−tert−ブチルフェノラート)アルミニウム、
ビス(2−メチル−8−キノリノラート)アルミニウム−μ−オキソ−ビス(2−メチル−8−キノリノラート)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)アルミニウム−μ−オキソ−ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−4−エチル−8−キノリノラート)アルミニウム−μ−オキソ−ビス(2−メチル−4−エチル−8−キノリノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−4−メトキシ−8−キノリノラート)アルミニウム−μ−オキソ−ビス(2−メチル−4−メトキシ−8−キノリノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)アルミニウム−μ−オキソ−ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラート)アルミニウム−μ−オキソ−ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラート)アルミニウムを挙げることができる。
電子注入機能を有する化合物は単独で使用してもよく、また複数併用してもよい。
陰極6としては、比較的仕事関数の小さい金属、合金または導電性化合物を電極材料として使用することが好ましい。陰極に使用する電極材料としては、例えば、リチウム、リチウム−インジウム合金、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、カルシウム、マグネシウム、マグネシウム−銀合金、マグネシム−インジウム合金、インジウム、ルテニウム、チタニウム、マンガン、イットリウム、アルミニウム、アルミニウム−リチウム合金、アルミニウム−カルシウム合金、アルミニウム−マグネシウム合金、グラファイト薄を挙げることができる。これらの電極材料は単独で使用してもよく、また複数併用してもよい。
陰極はこれらの電極材料を、例えば、蒸着法、スパッタリング法、イオン蒸着法、イオンプレーティング法、クラスターイオンビーム法により電子注入輸送層の上に形成することができる。
また、陰極は一層構造であってもよく、多層構造であってもよい。陰極のシート電気抵抗は数百Ω/□以下とするのが好ましい。陰極の厚みは、使用する電極材料にもよるが、通常5〜1000nm、好ましくは、10〜500nmとする。本発明の有機電界発光素子の発光を高率よく取り出すために、陽極または陰極の少なくとも一方の電極は、透明ないし半透明であることが好ましく、一般に、発光光の透過率が70%以上となるように陽極または陰極の材料、厚みを設定することが好ましい。
また、本発明の有機電界発光素子は、正孔注入輸送層、発光層および電子注入輸送層の少なくとも一層中に、一重項酸素クエンチャーを含有していてもよい。一重項酸素クエンチャーとしては、特に限定されるものではないが、例えば、ルブレン、ニッケル錯体、ジフェニルイソベンゾフランが挙げられ、好ましくは、ルブレンである。
一重項酸素クエンチャーが含有されている層としては、特に限定されるものではないが、好ましくは、発光層または正孔注入輸送層であり、より好ましくは、正孔注入輸送層である。尚、正孔注入輸送層に一重項酸素クエンチャーを含有させる場合、正孔注入輸送層中に均一に含有させてもよく、正孔注入輸送層と隣接する層(例えば、発光層、発光機能を有する電子注入輸送層)の近傍に含有させてもよい。
一重項酸素クエンチャーの含有量としては、含有される層(例えば、正孔注入輸送層)を構成する全体量の0.01〜50重量%、好ましくは、0.05〜30重量%、より好ましくは、0.1〜20重量%である。
正孔注入輸送層、発光層、電子注入輸送層の形成方法に関しては、特に限定されるものではなく、例えば、真空蒸着法、イオン化蒸着法、溶液塗布法(例えば、スピンコート法、キャスト法、デイップコート法、バーコート法、ロールコート法、ラングミュア・ブロジェット法、インクジェット法)を使用することができる。真空蒸着法により正孔注入輸送層、発光層、電子注入輸送層等の各層を形成する場合、真空蒸着の条件は、特に限定されるものではないが、通常、10−5Torr程度以下の真空下で、50〜500℃程度のボート温度(蒸着源温度)、−50〜300℃程度の基板温度で、0.005〜50nm/sec程度の蒸着速度で実施することが好ましい。この場合、正孔注入輸送層、発光層、電子注入輸送層等の各層は、真空下で、連続して形成することが好ましい。連続で形成することにより諸特性に優れた有機電界発光素子を製造することが可能となる。真空蒸着法により、正孔注入輸送層、発光層、電子注入輸送層等の各層を、複数の化合物を使用して形成する場合、化合物を入れた各ボートを個別に温度制御して、共蒸着することが好ましい。
溶液塗布法により各層を形成する場合、各層を形成する成分あるいはその成分とバインダー樹脂等とを、溶媒に溶解または分散させて塗布液とする。溶媒としては、例えば、有機溶媒(ヘキサン、オクタン、デカン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、1−メチルナフタレン等の炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、乳酸エチル等のエステル系溶媒、メタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコール等のアルコール系溶媒、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、アニソール等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒)、水を挙げることができる。溶媒は単独で使用してもよく、また複数併用してもよい。正孔注入輸送層、発光層、電子注入輸送層の各層の成分を溶媒に分散させる場合には、分散方法として、例えば、ボールミル、サンドミル、ペイントシェーカー、アトライター、ホモジナイザー等を使用して微粒子状に分散する方法を使用することができる。
また、正孔注入輸送層、発光層、電子注入輸送層等の各層に使用しうるバインダー樹脂としては、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアリーレート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリシロキサン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリパラキシレン、ポリエチレン、ポリフェニレンオキサイド、ポリエーテルスルホン、ポリアニリンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリフルオレンおよびその誘導体、ポリチエニレンビニレンおよびその誘導体などの高分子化合物を挙げることができる。バインダー樹脂は単独で使用してもよく、また、複数併用してもよい。塗布液の濃度は、特に限定されるものではないが、実施する塗布法により所望の厚みを作製するに適した濃度範囲に設定することができ、通常、0.1〜50重量%、好ましくは、1〜30重量%に設定する。バインダー樹脂を使用する場合、その使用量は特に限定されるものではないが、通常、正孔注入輸送層、発光層、電子注入輸送層等の各層を形成する成分とバインダー樹脂の総量に対してバインダー樹脂の含有率が(一層型の素子を形成する場合には各成分の総量に対して)、5〜99.9重量%、好ましくは、10〜99重量%となるように使用する。
正孔注入輸送層、発光層、電子注入輸送層等の各層の膜厚は、特に限定されるものではないが、通常、5nm〜5μmとする。
また、上記の条件で作製した本発明の有機電界発光素子は、酸素や水分等との接触を防止する目的で、保護層(封止層)を設けたり、また、素子を不活性物質中(例えば、パラフィン、流動パラフィン、シリコンオイル、フルオロカーボン油、ゼオライト含有フルオロカーボン油)に封入して保護することができる。保護層に使用する材料としては、例えば、有機高分子材料(例えば、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、エポキシシリコーン樹脂、ポリスチレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリパラキシレン、ポリエチレン、ポリフェニレンオキサイド)、無機材料(例えば、ダイアモンド薄膜、アモルファスシリカ、電気絶縁性ガラス、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属硫化物)、さらには、光硬化性樹脂を挙げることができる。保護層に使用する材料は単独で使用してもよく、また複数併用してもよい。保護層は一層構造であってもよく、また多層構造であってもよい。
また、本発明の有機電界発光素子は、電極に保護膜として金属酸化物膜(例えば、酸化アルミニウム膜)、金属フッ化膜を設けることもできる。
本発明の有機電界発光素子は、陽極の表面に界面層(中間層)を設けることもできる。界面層の材質としては、有機リン化合物、ポリシラン、芳香族アミン誘導体、フタロシアニン誘導体等を挙げることができる。
さらに、電極、例えば、陽極はその表面を、酸、アンモニア/過酸化水素、あるいはプラズマで処理して使用することもできる。
【0051】
本発明の有機電界発光素子は、通常、直流駆動型の素子として使用することができるが、交流駆動型の素子としても使用することができる。また、本発明の有機電界発光素子は、セグメント型、単純マトリック駆動型等のパッシブ駆動型であってもよく、TFT(薄膜トランジスタ)型、MIM(メタル−インスレーター−メタル)型等のアクティブ駆動型であってもよい。駆動電圧は通常、2〜30Vである。本発明の有機電界発光素子は、パネル型光源(例えば、時計、液晶パネル等のバックライト)、各種の発光素子(例えば、LED等の発光素子の代替)、各種の表示素子〔例えば、情報表示素子(パソコンモニター、携帯電話・携帯端末用表示素子)〕、各種の標識、各種のセンサーなどに使用することができる。
【0052】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0053】
実施例1:例示化合物16の製造
▲1▼ビス(4’−ブロモフェニル)−1、1−シクロヘキサンの製造
ビス(4’−アミノフェニル)−1,1−シクロヘキサン266g(1.0mol)および48%臭化水素酸600ml(5.0mol)を氷浴により0℃に冷却し、ここに、NaNO138g(2.0mol)および250mlよりなる溶液を滴下してジアゾ化を行った。次に、48%臭化水素酸160mlと臭化銅(I)157g(1.1mol)よりなる混合物を加熱し、ジアゾ化物を少量ずつ添加した。その後、有機物をトルエンにて抽出し、トルエン層を中和、水洗した後、トルエン層からトルエンを減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、目的とするビス(4’−ブロモフェニル)−1,1−シクロヘキサンを216g得た。
▲2▼N−(9−フェナントリル)アニリンの製造
アニリン37.2g(0.4mol)、9−ブロモフェナントレン102.8g(0.4mol)、tert−ブトキシナトリウム50.4g(0.525mol)、〔1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン〕ジクロロパラジウム(II)・ジクロロメタン錯体0.38g、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン0.84gおよびテトラヒドロフラン120gよりなる混合物を、窒素雰囲気下、60℃に加熱し、同温度で8時間加熱攪拌した。その後、反応混合物を室温に冷却し、テトラヒドロフラン300gを添加し、セライトろ過し、ろ液からテトラヒドロフランを減圧下に留去した。残渣をトルエンから2回再結晶し、目的とするN−(9−フェナントリル)アニリン89.3gを得た。
▲3▼例示化合物16の製造
ビス(4’−ブロモフェニル)−1,1−シクロヘキサン3.94g(0.01mol)、N−(9−フェナントリル)アニリン6.45g(0.024mol)、tert−ブトキシナトリウム2.5g(0.026mol)およびトルエン30gよりなる混合物に、窒素気流下、酢酸パラジウム45mgおよびトリ−tert−ブチルホスフィン0.12mlを添加し、110℃で6時間加熱攪拌した。その後、反応混合物を室温に冷却し、トルエン相を水洗した。トルエン相から減圧下にトルエンを留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、その後、トルエン/n−ヘキサン=3/1(vol/vol)で2回再結晶し、目的とする例示化合物16の化合物を淡黄色結晶として2.64g得た。
【0054】
実施例2:例示化合物17の製造
▲1▼N−(9’−フェナントリル)−1−ナフチルアミンの製造
実施例1の▲2▼において、アニリン37.2g(0.4mol)を使用する代わりに、1−ナフチルアミン57.2g(0.4mol)を使用した以外は、実施例1の▲2▼に記載の操作に従い、N−(9’−フェナントリル)−1−ナフチルアミン103.4gを得た。
▲2▼例示化合物17の製造
実施例1の▲3▼において、N−(9−フェナントリル)アニリン6.45g(0.024mol)を使用する代わりに、N−(9’−フェナントリル)−1−ナフチルアミン7.66g(0.024mol)を使用した以外は、実施例1の▲3▼に記載の操作に従い、例示化合物17を淡黄色結晶として4.54g得た。
【0055】
実施例3:例示化合物26の製造
▲1▼N−(9’−フェナントリル)−4−フェニルアニリンの製造
実施例1の▲2▼において、アニリン37.2g(0.4mol)を使用する代わりに、4−フェニルアニリン67.6g(0.4mol)を使用した以外は、実施例1の▲2▼に記載の操作に従い、N−(9’−フェナントリル)−4−フェニルアニリン96.4gを得た。
▲2▼例示化合物26の製造
実施例1の▲3▼において、N−(9−フェナントリル)アニリン6.45g(0.024mol)を使用する代わりに、N−(9’−フェナントリル)−4−フェニルアニリン8.28g(0.024mol)を使用した以外は、実施例1の▲3▼に記載の操作に従い、例示化合物26を淡黄色結晶として3.28g得た。
【0056】
実施例4:例示化合物56の製造
1,1−ビス(4−アミノフェニル)シクロヘキサン5.32g(0.02mol)、9−ブロモフェナントレン22.62g(0.088mol)、tert−ブトキシナトリウム8.64g(0.09mol)、酢酸パラジウム90mg、トリ−tert−ブチルホスフィン0.24mlおよびトルエン60gよりなる混合物をアルゴン気流下で、100℃に加熱し、同温度で10時間加熱攪拌した。その後、反応混合物を室温に冷却し、メタノールに排出した。生成した固体を水洗、メタノール洗浄し、さらにトルエン/n−ヘキサンから3回再結晶して例示化合物56のの化合物を淡黄色結晶として3.62g得た。
【0057】
実施例5:有機電界発光素子の作製
厚さ200nmのITO透明電極(陽極)を有するガラス基板を、中性洗剤、セミコクリーン(フルウチ化学製)、超純水、アセトン、エタノールを用いて超音波洗浄した。この基板を窒素ガスを用いて乾燥し、さらにUV/オゾン洗浄した後、蒸着装置の基板ホルダーに固定し、蒸着槽を3×10−6Torrに減圧した。先ず、ITO透明電極上に、例示化合物16の化合物を蒸着速度0.2nm/secで75nmの厚さに蒸着し、正孔注入輸送層を形成した。次に、正孔注入輸送層の上にトリス(8−キノリノラート)アルミニウムを蒸着速度0.2nm/secで50nmの厚さに蒸着し、電子注入輸送層を兼ね備えた発光層を形成した。さらに、その上に、陰極としてマグネシウムと銀を蒸着速度0.2nm/secで200nmの厚さに共蒸着(重量比10:1)して陰極とし、有機電界発光素子を作製した。尚、蒸着は、蒸着槽の減圧状態を保ったまま実施した。作製した有機電界発光素子に直流電圧を印加し、50℃、乾燥雰囲気下、10mA/cmの定電流密度で連続駆動させた。初期には、5.0V、輝度530cd/mの緑色の発光が確認された。輝度の半減期は960時間であった。
さらに、該素子を100℃で1時間放置し、発光特性に大きな変化が無いことを確認した。
【0058】
実施例6〜8:有機電界発光素子の作製
実施例5において、正孔注入輸送層の形成に際して、例示化合物16の化合物を使用する代わりに、例示化合物17の化合物(実施例6)、例示化合物26の化合物(実施例7)、例示化合物56の化合物(実施例8)を使用した以外は、実施例5に記載の操作に従い、有機電界発光素子を作製した。各素子からは緑色の発光が確認された。さらにその特性を調べ、結果を第1表(表1)に示した。また、各素子は100℃で1時間放置した後でも発光特性には大きな変化は確認されなかった。
【0059】
比較例1:
実施例5において、正孔注入輸送層の形成に際して、例示化合物16の化合物を使用する代わりに、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3”−メチルフェニル)−4,4’−ジアミノビフェニルを使用した以外は、実施例5に記載の操作に従い、有機電界発光素子を作製した。素子からは緑色の発光が確認された。さらにその特性を調べ、結果を第1表(表1)に示した。また、該素子を100℃で1時間放置したところ、素子からの発光は確認できない程度減少していた。
【0060】
比較例1:
実施例5において、正孔注入輸送層の形成に際して、例示化合物16の化合物を使用する代わりに、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,1−ビス(4’−アミノフェニル)シクロヘキサンを使用した以外は、実施例5に記載の操作に従い、有機電界発光素子を作製した。各素子からは緑色の発光が確認された。さらにその特性を調べ、結果を第1表(表1)に示した。また、該素子を100℃で1時間放置したところ、素子からの発光は確認できない程度減少していた。
【0061】
【表1】


【0062】
実施例9:有機電界発光素子の作製
厚さ200nmのITO透明電極(陽極)を有するガラス基板を、中性洗剤、セミコクリーン(フルウチ化学製)、超純水、アセトン、エタノールを用いて超音波洗浄した。この基板を窒素ガスを用いて乾燥し、さらにUV/オゾン洗浄した後、蒸着装置の基板ホルダーに固定し、蒸着槽を3×10−6Torrに減圧した。
先ず、ITO透明電極上に、ポリ(チオフェン−2,5−ジイル)を蒸着速度0.1nm/secで、20nmの厚さに蒸着し、第1正孔注入輸送層を形成した。次いで、例示化合物26の化合物を蒸着速度0.2nm/secで55nmの厚さに蒸着し、第2正孔注入輸送層を形成した。次に、正孔注入輸送層の上にトリス(8−キノリノラート)アルミニウムを蒸着速度0.2nm/secで50nmの厚さに蒸着し、電子注入輸送層を兼ね備えた発光層を形成した。さらに、その上に、陰極としてマグネシウムと銀を蒸着速度0.2nm/secで200nmの厚さに共蒸着(重量比10:1)して陰極とし、有機電界発光素子を作製した。尚、蒸着は、蒸着槽の減圧状態を保ったまま実施した。作製した有機電界発光素子に直流電圧を印加し、乾燥雰囲気下、10mA/cmの定電流密度で連続駆動させた。初期には、5.3V、輝度540cd/mの緑色の発光が確認された。輝度の半減期は1800時間であった。
さらに、該素子を100℃で1時間放置し、発光特性に大きな変化が無いことを確認した。
【0063】
実施例10:有機電界発光素子の作製
厚さ200nmのITO透明電極(陽極)を有するガラス基板を、中性洗剤、セミコクリーン(フルウチ化学製)、超純水、アセトン、エタノールを用いて超音波洗浄した。この基板を窒素ガスを用いて乾燥し、さらにUV/オゾン洗浄した後、蒸着装置の基板ホルダーに固定し、蒸着槽を3×10−6Torrに減圧した。先ず、ITO透明電極上に、4,4’,4”−トリス〔N−(3”−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ〕トリフェニルアミンを蒸着速度0.1nm/secで、50nmの厚さに蒸着し、第1正孔注入輸送層を形成した。次いで、例示化合物16の化合物とルブレンを、異なる蒸着源から、蒸着速度0.2nm/secで20nmの厚さに共蒸着(重量比10:1)し、第2正孔注入輸送層を兼ね備えた発光層を形成した。次いで、その上にトリス(8−キノリノラート)アルミニウムを蒸着速度0.2nm/secで50nmの厚さに蒸着し、電子注入輸送層を兼ね備えた発光層を形成した。さらに、その上に、陰極としてマグネシウムと銀を蒸着速度0.2nm/secで200nmの厚さに共蒸着(重量比10:1)して陰極とし、有機電界発光素子を作製した。作製した有機電界発光素子に直流電圧を印加し、乾燥雰囲気下、10mA/cmの定電流密度で連続駆動させた。初期には、5.2V、輝度640cd/mの黄色の発光が確認された。輝度の半減期は1500時間であった。さらに、該素子を100℃で1時間放置し、発光特性に大きな変化が無いことを確認した。
【0064】
実施例11:有機電界発光素子の作製
厚さ200nmのITO透明電極(陽極)を有するガラス基板を、中性洗剤、セミコクリーン(フルウチ化学製)、超純水、アセトン、エタノールを用いて超音波洗浄した。この基板を窒素ガスを用いて乾燥し、さらにUV/オゾン洗浄した後、蒸着装置の基板ホルダーに固定し、蒸着槽を3×10−6Torrに減圧した。先ず、ITO透明電極上に、ポリ(チオフェン−2,5−ジイル)を蒸着速度0.1nm/secで、20nmの厚さに蒸着し、第1正孔注入輸送層を形成した。蒸着槽を大気圧下に戻した後、再び蒸着槽を3×10−6Torrに減圧した。次いで、例示化合物56の化合物とルブレンを、異なる蒸着源から、蒸着速度0.2nm/secで55nmの厚さに共蒸着(重量比10:1)し、第2正孔注入輸送層を兼ね備えた発光層を形成した。減圧状態を保ったまま、次に、その上にトリス(8−キノリノラート)アルミニウムを蒸着速度0.2nm/secで50nmの厚さに蒸着し、電子注入輸送層を形成した。減圧状態を保ったまま、さらに、その上に、陰極としてマグネシウムと銀を蒸着速度0.2nm/secで200nmの厚さに共蒸着(重量比10:1)して陰極とし、有機電界発光素子を作製した。作製した有機電界発光素子に直流電圧を印加し、乾燥雰囲気下、10mA/cmの定電流密度で連続駆動させた。初期には、5.1V、輝度540cd/mの黄色の発光が確認された。輝度の半減期は1900時間であった。さらに、該素子を100℃で1時間放置し、発光特性に大きな変化が無いことを確認した。
【0065】
実施例12:有機電界発光素子の作製
厚さ200nmのITO透明電極(陽極)を有するガラス基板を、中性洗剤、セミコクリーン(フルウチ化学製)、超純水、アセトン、エタノールを用いて超音波洗浄した。この基板を窒素ガスを用いて乾燥し、さらにUV/オゾン洗浄した後、蒸着装置の基板ホルダーに固定し、蒸着槽を3×10−6Torrに減圧した。先ず、ITO透明電極上に、例示化合物17を蒸着速度0.1nm/secで、20nmの厚さに蒸着し、第1正孔注入輸送層を形成した。蒸着槽を大気圧下に戻した後、再び蒸着槽を3×10−6Torrに減圧した。次いで、例示化合物56の化合物とルブレンを、異なる蒸着源から、蒸着速度0.2nm/secで55nmの厚さに共蒸着(重量比10:1)し、第2正孔注入輸送層を兼ね備えた発光層を形成した。次に、その上にトリス(8−キノリノラート)アルミニウムを蒸着速度0.2nm/secで50nmの厚さに蒸着し、電子注入輸送層を形成した。さらに、その上に、陰極としてマグネシウムと銀を蒸着速度0.2nm/secで200nmの厚さに共蒸着(重量比10:1)して陰極とし、有機電界発光素子を作製した。尚、蒸着は、蒸着槽の減圧状態を保ったまま実施した。作製した有機電界発光素子に直流電圧印加し、乾燥雰囲気下、10mA/cmの定電流密度で連続駆動させた。初期には、5.0V、輝度640cd/mの黄色の発光が確認された。輝度の半減期は1900時間であった。さらに、該素子を100℃で1時間放置し、発光特性に大きな変化が無いことを確認した。
【0066】
実施例13:有機電界発光素子の作製
厚さ200nmのITO透明電極(陽極)を有するガラス基板を、中性洗剤、セミコクリーン(フルウチ化学製)、超純水、アセトン、エタノールを用いて超音波洗浄した。この基板を窒素ガスを用いて乾燥し、さらにUV/オゾン洗浄した。次に、ITO透明電極上に、ポリカーボネート(重量平均分子量39000)と例示化合物26の化合物を重量比100:50の割合で含有する3重量%ジクロロエタン溶液を用いてスピンコート法により、40nmの正孔注入輸送層を形成した。次にこの正孔注入輸送層を有するガラス基板を、蒸着装置の基板ホルダーに固定し、蒸着層を3×10−6Torrに減圧した。次に、その上にトリス(8−キノリノラート)アルミニウムを蒸着速度0.2nm/secで50nmの厚さに蒸着し、電子注入輸送層を兼ね備えた発光層を形成した。さらに、その上に、陰極としてマグネシウムと銀を蒸着速度0.2nm/secで200nmの厚さに共蒸着(重量比10:1)して陰極とし、有機電界発光素子を作製した。作製した有機電界発光素子に乾燥雰囲気下、10Vの直流電圧を印加したところ、97mA/cmの電流が流れた。輝度920cd/mの緑色の発光が確認された。輝度の半減期は360時間であった。
実施例14:有機電界発光素子の作製
厚さ200nmのITO透明電極(陽極)を有するガラス基板を、中性洗剤、セミコクリーン(フルウチ化学製)、超純水、アセトン、エタノールを用いて超音波洗浄した。この基板を窒素ガスを用いて乾燥し、さらにUV/オゾン洗浄した。次に、ITO透明電極上に、ポリメチルメタクリレート(重量平均分子量25000)、例示化合物17の化合物、トリス(8−キノリノラート)アルミニウムをそれぞれ重量比100:50:0.5の割合で含有する3重量%ジクロロエタン溶液を用いてスピンコート法により、100nmの発光層を形成した。次にこの発光層を有するガラス基板を、蒸着装置の基板ホルダーに固定し、蒸着層を3×10−6Torrに減圧した。発光層の上に、陰極としてマグネシウムと銀を蒸着速度0.2nm/secで200nmの厚さに共蒸着(重量比10:1)して陰極とし、有機電界発光素子を作製した。作製した有機電界発光素子に乾燥雰囲気下、10Vの直流電圧を印加したところ、89mA/cmの電流が流れた。輝度530cd/mの緑色の発光が確認された。輝度の半減期は510時間であった。
【0067】
【発明の効果】
本発明により、新規なアミン化合物、および発光寿命が長く、耐久性に優れ、且つ耐熱性が高く、低電圧駆動可能な有機電界発光素子を提供することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機電界発光素子の一例の断面概略図である。
【図2】有機電界発光素子の一例の断面概略図である。
【図3】有機電界発光素子の一例の断面概略図である。
【図4】有機電界発光素子の一例の断面概略図である。
【図5】有機電界発光素子の一例の断面概略図である。
【図6】有機電界発光素子の一例の断面概略図である。
【図7】有機電界発光素子の一例の断面概略図である。
【図8】有機電界発光素子の一例の断面概略図である。
【符号の説明】
1:基板
2:陽極
3:正孔注入輸送層
3a:正孔注入輸送成分
4:発光層
4a:発光成分
5:電子注入輸送層
5”:電子注入輸送層
5a:電子注入輸送成分
6:陰極
7:電源
【出願人】 【識別番号】000005887
【氏名又は名称】三井化学株式会社
【住所又は居所】東京都港区東新橋一丁目5番2号
【出願日】 平成15年5月26日(2003.5.26)
【代理人】
【公開番号】 特開2004−346048(P2004−346048A)
【公開日】 平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願番号】 特願2003−147386(P2003−147386)