| 【発明の名称】 |
コウイカ科のイカの甲羅を原料とする研磨材 |
| 【発明者】 |
【氏名】山口 貴志
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| 【要約】 |
【課題】研磨効果に優れた安価な研磨材を製造する。
【解決手段】生のコウイカ科のイカから甲羅11を取り出して、天日により2〜7日間程度乾燥させて甲羅11の軟質部13を固形化して研磨材とする。固形化した研磨材を粉末状にしてもよい。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 コウイカ科のイカの甲羅を乾燥させて硬化させたコウイカ科のイカの甲羅を原料とする研磨材。 【請求項2】 請求項1において、甲羅は天日で2〜7日間乾燥させたものである研磨材。 【請求項3】 請求項1又は2において、所定形状の容器に甲羅の軟質部を収容して乾燥硬化させた研磨材。 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項において、乾燥させた甲羅の軟質部を粉末状又は粒子状にした研磨材。 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項において、コウイカ科のイカは、石灰質系の舟形の甲羅をもつコウイカである研磨材。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、コウイカ科のイカの甲羅を原料とする研磨材に関するものである。 【0002】 【従来の技術】 従来、コウイカ科のイカの甲羅は健康食品の材料として用いられている。(特許文献1参照) 又、乾燥粉砕したものを家畜の飼料に混入して用いる例もある。 【0003】 さらに、イカ甲殻をパウダー状にしたものを添加した洗剤として用いる方法も提案されている。(特許文献2参照)この特許文献2に示された技術は、石けんや合成洗剤にイカ甲殻パウダーを1%〜3%添加することにより、洗剤が水に含まれるカルシウムやマグネシウムと反応する。そして、生成される金属石けんが洗浄時の髪、食器、浴槽、洗面器等に再付着する前に、当該のイカの甲殻パウダーに付着し、そのまま流れるようにしたものである。 【0004】 【特許文献1】 特開平06−296476 【特許文献2】 特開2001−107086 【0005】 【発明が解決しようとする課題】 ところが、特許文献1又は特許文献2に示された発明には、コウイカ科のイカの甲羅が研磨材としての用途を有する点について示唆あるいは開示されていない。 【0006】 飲食店で分別されるコウイカ科のイカの甲羅の殆んどは生ゴミとともに廃棄されているのが現状である。 本発明は、コウイカの甲羅を乾燥して固形物化したものが各種物品の研磨材として効果があることを発見してなされたものであって、その目的は簡単かつ低コストで製造することができるコウイカ科のイカの甲羅を原料とする研磨材を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】 上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、コウイカ科のイカの甲羅を乾燥させて硬化させたことを要旨とする。 【0008】 請求項2に記載の発明は、請求項1において、甲羅は天日で2〜7日間乾燥させたものであることを要旨とする。 請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、所定形状の容器に甲羅の軟質部を収容して乾燥硬化させたことを要旨とする。 【0009】 請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項において、乾燥させた甲羅の軟質部を粉末状又は粒子状にしたことを要旨とする。 請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項において、コウイカ科のイカは、石灰質系の舟形の甲羅をもつコウイカであることを要旨とする。 【0010】 【発明の実施の形態】 以下、本発明を具体化したコウイカ科のイカの甲羅を原料とする研磨材の一実施形態を図1に従って説明する。 【0011】 生のコウイカ科のイカの甲羅を例えば調理等の解体の際に体内から取り出す。この甲羅11は、図1に示すように裏面側の層状の硬質層12と、この硬質層12の上面に接着された軟質部13とにより形成されている。甲羅11を2〜7日間、望ましくは3日間程度、天日によって乾燥する。この乾燥は日陰で行うが、直射日光を当ててもよい。 【0012】 乾燥された甲羅11は、硬化されて研磨材となる。 研磨材の軟質部13の主成分は80〜85重量%の炭酸カルシウムで、残りは燐酸マグネシウム、燐酸カルシウム、塩化ナトリウム及びにかわ質で、全体で15〜20重量%となっている。 【0013】 図3に示すように、前記研磨材の軟質部13は断面構造が薄い層状になっている。 甲羅11を有するコウイカ科のイカの種類としては、例えば石灰質系の舟形の甲羅をもつコウイカがある。コウイカ科のイカの具体例として、以下に示すものがある、この群のなかから少なくとも一種類が選択される。 【0014】 カミナリイカ、コウイカ(マイカ)、ハリイカ(コウイカモドキ)、ウズベニコウイカ、ヒョウモンコウイカ、テナガコウイカ、ウデボソコウイカ、トサウデボソコウイカ、シシイカ、ヒメコウイカ、エゾハリイカ、ハクテンコウイカ、スジコウイカ、コノハコウイカ、ボウズコウイカ、ハナイカ、トラフコウイカ、コブシメ、アミモンコウイカ、アジアコウイカ、バンダコウイカ、シャムコウイカ、ペルシャコウイカ、アラビアコウイカ、サビニコウイカ、ウサギコウイカ、オーストラリアコウイカ、ミナミハナイカ、ミナミコウイカ、ガマノセコウイカ、クシノハコウイカ、モザンビークコウイカ、ヨーロッパコウイカ、オルビニコウイカ、ヨーロツパヒメコウイカ、ヤセコウイカ、シリヤケイカ、ミナミシリヤケイカ、アフリカシリヤケイカ、トグロコウイカ。 【0015】 前記研磨材は、例えば流し台のステンレス製の容器の表面や、食器、鍋、浴槽、鏡板あるいは車両のホイール等の表面の研磨に用いられる。 研磨材として、研磨作用に寄与する物質は主として軟質部13を構成する炭酸カルシウムである。軟質部13を食器等の被研磨物に摺動接触させると、固形化していた炭酸カルシウム、燐酸マグネシウム及び燐酸カルシウム等が細かい粒子となって被研磨物に作用するので、この粒子が被研磨物の表面の汚れを研磨することになる。 【0016】 研磨材による研磨作業に先立って、研磨材に水分を含浸させると、研磨作業が滑らかになり被研磨物の表面に対する損傷も軽減される。 コウイカ科のイカの甲羅はイカの大きさによってそれぞれ大きさが異なるが、大型の甲羅から製造した研磨材の粒子は小型の甲羅から製造した研磨材の粒子の粒径よりも大きい。このため、小型の甲羅を原料とする研磨材は、きめの細かい研磨を行う際に用いるのが望ましい。 【0017】 上記実施形態のコウイカ科のイカの甲羅を原料とする研磨材によれば、以下のような特徴を得ることができる。 (1)上記実施形態では、飲食店等で大量に廃棄されるコウイカ科のイカの甲羅11を天日により乾燥させるだけで研磨作用に優れた研磨材を容易に製造することができ、研磨材を安価に提供することができる。この研磨材は、植物繊維や化学繊維等の亀の子束子と金属束子との中間的な研磨作用を呈し、亀の子束子よりも研磨(清掃)効果が高い。 【0018】 特に、上記実施形態では、軟質部13が薄い層状になっているので、研磨作業時に表層の軟質層から順に少しづつ適度に剥がれて粒子状又は粉末状となり研磨作業を円滑かつ効率的に行うことができる。 【0019】 (2)上記実施形態では、舟形状のコウイカの甲羅を用いて、ほぼそままの状態で甲羅11を乾燥させて研磨材としたので、後工程で二次加工を行わなくてもよく製造を容易に行うことができる。 【0020】 (3)上記実施形態では、コウイカの甲羅を用いて製造された研磨材は、研磨作業に使用した後に粒子又は粉末となって廃棄されるが、これは自然の物質であるため環境を汚損することはない。 【0021】 なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。 ○ 図2に示すように、硬質層12から剥離した軟質部13のみを容器14に収容して、天日により乾燥してもよい。この場合には硬質層12がない研磨材が得られるとともに、研磨材の形状を例えば平面四角形として研磨作業を行い易くすることができる。 【0022】 ○ 図3に示すように硬質層12を扁平状態にして甲羅11を乾燥させてもよい。この場合には軟質部13を研磨作業に有効に使用することができる。 ○ 研磨材にキーホルダー等のホルダーを取り付けておき、携帯に便利なようにしてもよい。 【0023】 ○ 生の甲羅11の端に孔を開けて、そこにキーホルダーの例えばリングを貫通させるようにしてもよい。この場合には乾燥した研磨材にキーホルダーを連結するのと比較して研磨材に容易にキーホルダーを連結することができる。 【0024】 ○ 生の甲羅11の軟質部13を円筒状の容器に収容したり、三角筒状の容器に収容したりして、乾燥された研磨材の外形形状を所望する形状にするようにしてもよい。 【0025】 ○ 生の甲羅11の軟質部13を加圧容器に収容するとともに、軟質部13に圧力を加えた状態で乾燥を行い、密度の高い研磨材を製造するようにしてもよい。 【0026】 ○ 天日による乾燥に代えて、加熱乾燥機を用いてもよい。この場合には製造に要する時間を短縮することができる。 ○ 研磨剤の軟質部13を粉砕機にかけて粒径寸法が例えば1μ〜1mm、望ましくは3〜100μの粉末状又は粒子状の研磨材としてもよい。この研磨材は例えば布巾に付着させた状態で、食器等の研磨に用いることができる。 【0027】 【発明の効果】 以上詳述したように、この発明は、研磨効果に優れた研磨材をコウイカ科のイカの甲羅から簡単かつ安価に製造することができる。 【図面の簡単な説明】 【図1】この発明を具体化した研磨材の一実施形態を示す斜視図。 【図2】研磨材の別の製造方法を説明するための断面図。 【図3】研磨材の別の製造方法を説明するための断面図。 【符号の説明】11…甲羅、13…軟質部、14…容器。
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| 【出願人】 |
【識別番号】302056918 【氏名又は名称】株式会社山口商事
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| 【出願日】 |
平成14年10月7日(2002.10.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068755 【弁理士】 【氏名又は名称】恩田 博宣
【識別番号】100105957 【弁理士】 【氏名又は名称】恩田 誠
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| 【公開番号】 |
特開2004−122344(P2004−122344A) |
| 【公開日】 |
平成16年4月22日(2004.4.22) |
| 【出願番号】 |
特願2002−294070(P2002−294070) |
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