| 【発明の名称】 |
合金鋼または炭素鋼の連続鋳造用モールドパウダー |
| 【発明者】 |
【氏名】河本 達也 【住所又は居所】兵庫県姫路市飾磨区中島字一文字3007番地 山陽特殊製鋼株式会社内
【氏名】山田 宗平 【住所又は居所】兵庫県姫路市飾磨区中島字一文字3007番地 山陽特殊製鋼株式会社内
【氏名】大塲 康英 【住所又は居所】兵庫県姫路市飾磨区中島字一文字3007番地 山陽特殊製鋼株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】連続鋳造による鋳片の表面性状を改善するため、連続鋳造時の鋳型内におけるモールドパウダーの途切れを無くし、鋳片の凝固シェルの均一冷却および均一凝固を図ることができるモールドパウダーを提供する。
【解決手段】合金鋼または炭素鋼の連続鋳造用のモールドパウダーにおいて、鋳型内の溶融モールドパウダーの1300℃における粘度は1.5Pa・s以上であり、溶融モールドパウダーは凝固時に結晶を生成することなく非晶質化しているモールドパウダーである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 合金鋼または炭素鋼の連続鋳造用のモールドパウダーにおいて、鋳型内の溶融モールドパウダーの1300℃における粘度は1.5Pa・s以上であることを特徴とする連続鋳造用モールドパウダー。 【請求項2】 鋳型内の溶融モールドパウダーは凝固時に結晶を生成することなく非晶質化することを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造用モールドパウダー。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 連続鋳造において合金鋼や炭素鋼の鋳造時に発生する鋳片の表面欠陥を低減し、かつ、ブレークアウトの発生を防止することができるモールドパウダーに関する。 【0002】 【従来の技術】 合金鋼を連続鋳造で製造する場合、鋳型と鋳片の凝固シェル間の潤滑を確保するために、粘度が0.5Pa・s以下のモールドパウダーを使用して鋳造している。しかし、粘度の低いモールドパウダーの場合、鋳型と鋳片の凝固シェル間へのモールドパウダーの流入が不均一になり、鋳片にパウダーストリークやデプレッションなどの表面欠陥が発生する。特に凝固温度の高い肌焼鋼についてはその傾向が顕著に見られる。 【0003】 これらの対策として、1300℃で0.3Pa・s以上のモールドパウダーを使用し、かつ、鋳型内の溶湯を電磁撹拌する方法がある(例えば、特許文献1参照)。さらに、鋳造初期には低粘度のモールドパウダーを使用し、定常時になると高粘度のモールドパウダーを使用する方法がある(例えば、特許文献2参照)。さらに、0.5Pa・s以上のモールドパウダーを使用し、かつ、トータルカーボン量を一定値以上とする方法がある(例えば、特許文献3参照)。 【0004】 【特許文献1】 特開2000−280051号公報 【特許文献2】 特開2002−178115号公報 【特許文献3】 特開2001−334351号公報 【0005】 【発明が解決しようとする課題】 鋳型内でモールドパウダーフィルムが破断すると、溶鋼とモールドが直接接触し、焼き付きを起こして鋳片の表面欠陥に繋がる。さらに、粘性が低いモールドパウダーの場合には、鋳型コーナー部に過剰流入を起こしやすく、このため均一冷却が出来なくなる。 【0006】 そこで、本発明が解決しようとする課題は、連続鋳造による鋳片の表面性状を改善するために、連続鋳造時の鋳型内におけるモールドパウダーの途切れを無くし、鋳片の凝固シェルの均一冷却および均一凝固を図ることのできるモールドパウダーを提供することである。 【0007】 【課題を解決するための手段】 モールドパウダーの粘度を1300℃で1.5Pa・s以上の高粘度とし、モールドパウダーフィルムの破断を防止し、鋳型内のコーナー部、面央部の流入差を少なくし凝固シェルの均一冷却を図る。さらに、モールドパウダーフィルムを結晶を生成しない非晶質化タイプにすることで抜熱の均一化を図るものである。 【0008】 すなわち、上記の課題を解決するための本発明の手段は、請求項1の発明では、合金鋼または炭素鋼の連続鋳造用のモールドパウダーにおいて、鋳型内の溶融モールドパウダーの1300℃における粘度は1.5Pa・s以上であることを特徴とする連続鋳造用モールドパウダーである。 【0009】 請求項2の発明では、鋳型内の溶融モールドパウダーは凝固時に結晶を生成することなく非晶質化することを特徴とする請求項1の手段の連続鋳造用モールドパウダーである。 【0010】 【発明の実施の形態】 本発明の実施の形態を以下の実施例に基づきに説明する。 【0011】 【実施例】 粘性を変えた2種類のモールドパウダーを用いて鉛含有の肌焼鋼を連続鋳造で鋳造し、鋳片の表面性状あるいは鋳片の疵状況などを調査した。表1に示す組成および物性を有する連続鋳造用モールドパウダーの本発明品並びに従来品を用いて、380mm×490mmのサイズのモールドで鋳造した。 【0012】 鉛含有の肌焼鋼の対象材はSCM420として鋳造速度Vc:0.45m/minで連続鋳造した。 【0013】 【表1】
【0014】 得られた連鋳片の表面性状について表2に示す。 【0015】 【表2】
【0016】 表2に見られるとおり、従来品のモールドパウダーの鋳片疵の発生率を1とするとき、本発明品は0.6で、約4割も疵の発生が少ない。モールドパウダーの使用量は本発明品では原単位で従来品の約66%である。振動鋳型による鋳片表面のオシレーションマークの乱れは従来品ではコーナー付近で多いが、本発明品ではオシレーションマークの乱れ自体が少なく、かつ、オシレーションマーク深さ指数も従来品を1としたときに0.64と浅くなっている。さらにオシレーションマークの谷部の偏析発生率も従来品が38%であったが、本発明品は33%であった。 【0017】 【発明の効果】 以上に説明したように、合金鋼または炭素鋼の連続鋳造において、本発明におけるモールドパウダーを用いることにより、連続鋳造時の鋳型内におけるモールドパウダーの途切れを無くし、モールドパウダー原単位を大幅に低減でき、鋳片表面性状の改善が図られ、さらに鋳片の表面疵の改善効果が大幅に得られ、またさらに、ブレークアウトなどの操業異常やモールドパウダーの噛み込みなどの品質異常も見られないなど、鋳片の凝固シェルの均一冷却および均一凝固を図ることができ、本発明は従来にない優れた作用効果を奏するものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000180070 【氏名又は名称】山陽特殊製鋼株式会社 【住所又は居所】兵庫県姫路市飾磨区中島字一文字3007番地
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| 【出願日】 |
平成15年3月7日(2003.3.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100101085 【弁理士】 【氏名又は名称】横井 健至
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| 【公開番号】 |
特開2004−268093(P2004−268093A) |
| 【公開日】 |
平成16年9月30日(2004.9.30) |
| 【出願番号】 |
特願2003−62427(P2003−62427) |
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