| 【発明の名称】 |
折り紙 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 章 【住所又は居所】大阪市平野区西脇2丁目8番26号 スズキ紙工株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】廃棄した後に環境に悪影響を及ぼす恐れが少なく、子供が口に入れても安全なプラスチック折り紙を提供する。
【解決手段】本発明の折り紙1はフィルム層2と着色層3aからなる。フィルム層2は、例えばポリ乳酸など環境や人体に害の少ない物質に分解されるプラスチックフィルムである。着色層3aは、フィルム層2に着色料を塗布してできた層である。折り紙は子供の遊び道具になるので、着色層3aに使用する着色料には、食品衛生法で認可された着色料など、口に入れても害の無いものを用いることが望ましい。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 分解性プラスチックを主な原料とするプラスチックフィルムからなる折り紙。 【請求項2】 前記分解性プラスチックはポリ乳酸であることを特徴とする、請求項1に記載の折り紙。 【請求項3】 前記プラスチックフィルムは着色料により着色されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の折り紙。 【請求項4】 前記プラスチックフィルムの表面に着色層を形成したことを特徴とする、請求項1又は2に記載の折り紙。 【請求項5】 前記着色層は、互いに異なる色で前記プラスチックフィルムの両面に形成されていることを特徴とする、請求項4に記載の折り紙。 【請求項6】 不透明に着色されていることを特徴とする、請求項3、4又は5に記載の折り紙。 【請求項7】 前記着色料又は前記着色層は、口に入れても無害な着色料を用いていることを特徴とする、請求項3、4、5又は6に記載の折り紙。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、折り紙に関する。 【0002】 【背景技術】 昨今の折り紙は、単に着色された紙というだけではなく、和紙やカラーフォイル、プラスチックフィルムなど素材に特色を持たせたものが種々出回っており、作製するもののイメージに合わせて素材を選ぶことができる。 【0003】 特に、プラスチックフィルムの折り紙は、近年になって出回るようになったため目新しさがあり、また、透明で特有の艶を有することから、紙素材の折り紙による作品とは異なる斬新なイメージの作品を作り出せ、商品としての可能性を秘めている。 【0004】 一方、折り紙は、子供の遊び道具としてや、比較的短い時間の装飾のためによく利用され、利用した後は破棄されてしまうことが多い。例えば石油を原料とした汎用プラスチックの折り紙を可燃ゴミとして捨てると、焼却炉の燃焼温度によっては塩素系ガスなど有毒ガスの発生の原因となり、酸性雨やダイオキシンを発生させたり、環境ホルモン(内分泌攪乱化学物質)を発生させて生態系に悪影響を与える恐れがある。また、再利用に回されない不燃ゴミとして捨てた場合にも、その過程で液体や薬品等に触れて変質し土壌汚染の原因となったり、水鳥等の生物が餌と間違えて食べてしまい生態系に悪影響をもたらす恐れもある。 【0005】 特に折り紙という玩具は、子供達の遊び道具になるので、その遊び道具が将来の地球環境を害する恐れのあるものであってはならず、折り紙を提供する製造者、販売者は商人道徳をもってこれを提供する義務がある。 【0006】 また、子供は手に持ったものを口に入れてしまうことが多いので、口に入れてしまったときの安全性も配慮しなければならず、また、折り紙としての折り易さも当然備えていなければならないので、単に美しさや目新しさだけで折り紙にする素材を選ぶことはできない。 【0007】 以上のことを勘案し、本願発明者は今までの折り紙のイメージとは異なる新しい質感を有する素材であって、廃棄された後に環境に悪影響を及ぼす恐れが少なく、口に入れても安全で、折り目が付けやすいような材料を検討し、新規な折り紙を発明した。 【0008】 【発明の開示】 請求項1に記載の折り紙は、分解性プラスチックを主な原料とするプラスチックフィルムからなることを特徴としている。 【0009】 ここで、分解性プラスチックとは、例えば土の中に埋めておいたり、海水につけておくことによって、最終的に微生物分解される生分解性プラスチックや、太陽光線(特に紫外線領域の光)の照射によって分解される光分解性プラスチックなどをいう。このように分解されるプラスチックであれば、不要になって廃棄された後に、長期間そのままの形状で放置されるようなことがなく、地球環境に悪影響を与える恐れが少ない。 【0010】 この様な分解性プラスチックの一つとして、熱や湿気によって加水分解し、その後微生物分解して水と炭酸ガスになるポリ乳酸を挙げることができる。ポリ乳酸は医療現場で生体埋植材料として利用されていることから分かるように、非常に安全性が高い物質である。ポリ乳酸の分解中間物質であるオリゴ乳酸は植物の成長を促進するものであり、乳酸は医薬品や、食品工業などで広く利用され、人間の体内にも存在している。したがって、ポリ乳酸は子供の玩具である折り紙の主な原料にするのに適した材料であると言える。また、ポリ乳酸で作られたフィルムには、シャープな折り目が付け易いので、このことからも折り紙の主な原料にするのに適した材料であることが言える。 【0011】 折り紙としては、いろいろな色のものを用意する必要があるが、そのためには、プラスチックフィルム自体を着色料によって着色してもよい。前記プラスチックフィルムを形成する前の、粉末又は未硬化の状態のプラスチック原料に着色料を混ぜて着色しておけば、プラスチックの有する質感をそのまま生かした折り紙にすることができる。その際、プラスチックフィルムは透明又は半透明に着色してもよいし、不透明に着色しても良い。 【0012】 また、前記プラスチックフィルムの表面に着色料を塗布して着色層を形成するようにしてもよい。プラスチックフィルムの一方の表面にのみ着色層を形成すれば、折り紙の着色層を形成した側の面と、プラスチックフィルムの面とで質感が異なるため、作品のイメージに合わせていずれの面を表側にするか使い分けることができる。 【0013】 また、前記着色層は、互いに異なる色で前記プラスチックフィルムの両面に形成してもよいし、透明又は半透明な着色層であっても不透明に着色された層であってもよい。 【0014】 また、前記着色料又は前記着色層は、食品衛生法により認可されている着色料など、口に入れても無害な着色料を用いれば、子供の遊び道具としての安全性も高く、また、廃棄された後に地球環境に悪影響を及ぼす恐れも少ない。 【0015】 【発明の実施の形態】 (第1の実施形態) 図1は本発明の折り紙1aの概略断面図である。図1に示す折り紙1aは、着色されたフィルム層2で構成されている。フィルム層2は、分解性プラスチックであって、例えば土の中に埋めておけば人体に害のない物質に分解し、かつ、折り目が付けやすいものであることが望ましい。 【0016】 分解性プラスチックには、微生物によって分解される生分解性プラスチックや、太陽光(特に紫外線領域のエネルギーの高い光)によって分解される光分解性プラスチックがある。生分解性プラスチックには、澱粉系のもの、セルロース系のものなどがある。また、高分子であるために直接微生物分解されないが、加水分解などで低分子量化された後、微生物分解されるものも含まれる。光分解性プラスチックは、光エネルギーを取り込むことによって分解(光化学)反応を起こすような、例えば、−N=N−、−CH=N−、−CH=CH−、−C=C−NH−NH−、−S−、−NH−、−O−、>C=Oといった官能基を持つプラスチックや、光増感材などの感光性試薬を添加物として加えたプラスチックのことである(分解性プラスチックの開発; 普及版第1版 2000年6月26日 株式会社シーエムシー発行 土肥義治監修 第146頁参照)。 【0017】 本発明の折り紙1aのフィルム層2の好適材料としては、プラスチックの一つであるポリ乳酸を挙げることができる。ポリ乳酸は、トウモロコシやジャガイモ、サトウキビなどの植物から抽出した糖質から生成される乳酸の重合体であり、抗菌性があり、防カビ効果もあるので、折り紙遊びをしている子供が口に入れてしまった場合にも安全である。また、ポリ乳酸で作ったフィルム(ポリ乳酸フィルム)は折り紙にするのに適度な硬度や脆性(樹脂としては、比較的硬度が高く、脆い)を有しており、しわが付きにくく、かつ、折ったときにスプリングバックしにくく、シャープな折り目が付けられるので、作品の形を作り上げやすい。 【0018】 ポリ乳酸フィルムは、透明で艶を有しているので、紙製の折り紙とは異なる斬新なイメージの作品を作ることができる。また、ポリ乳酸フィルムは、汎用プラスチックフィルムと見た目は似ているが、温度や湿度などの一定条件を満たすと加水分解を受け、その後酵素分解(微生物分解)されることによって炭酸ガスと水に分解されるので、破棄された後に汎用プラスチックのように有毒ガスを発生させたり、餌と誤って食べた野生生物の体内に蓄積されることがなく、環境に悪影響を及ぼす恐れが少ない。特に土中のような比較的高温多湿下においては、ポリ乳酸の分解が急速に進み、一週間以内の極めて短い時間で分解させることもできる。また、燃焼カロリーはポリエチレン等のプラスチックと比較して約1/3〜1/2であるので、可燃ゴミとして廃棄しても焼却炉への負担を軽減させることができる。 【0019】 図1に示す折り紙1aは、ポリ乳酸をフィルム状に形成する以前の段階の未硬化な状態のときに、または、未硬化にする以前の粉末原料に、着色料を混ぜ込んで着色しており、透明感の美しいカラーフィルムにすることができる。また、不透明に着色すれば、折り紙が透けないので折りやすくなる場合もある。折り紙は子供の遊び道具になるので、使用する着色料には、食品衛生法で認可された着色料など、口に入れても害の無いものを用いることが望ましい。 【0020】 各色に着色されたカラーフィルムは、ロール状に巻き取られる。そして、図2に示すように、赤色フィルム4a、橙色フィルム4b、黄色フィルム4c、黄緑フィルム4d、緑色フィルム4e・・・といった一セットの折り紙を構成するような順に断裁テーブル6の上で重ねられ、商品となる折り紙の大きさに合わせてカッター5で切断される。 【0021】 石油を原料とする汎用プラスチックフィルムを多数枚重ねて折り紙の大きさに断裁する場合、カッターの刃が押しつけられることによって重ねたプラスチックフィルムがずれてしまい、所望するサイズに断裁できずに不良品が生じたり、ずれたプラスチックフィルムを揃え直すことに労力を要していた。これに対して、ポリ乳酸フィルムの折り紙1aは、比較的大きさな摩擦係数を有しており、カッター5の刃を押し当てたときにもフィルム同士がずれず、所望するラインで断裁できるので、製造効率を向上させることができる。なお、断裁した折り紙を入れる商品包装袋(折り紙セットの外袋)も分解性プラスチックで形成した袋にすることが望ましい。 【0022】 (第2の実施形態) 図3は、本発明のさらに別の実施形態による折り紙1bの概略断面図である。図3に示す折り紙1bは、フィルム層2と着色層3aとから構成されている。フィルム層2は、第1の実施形態で説明したように、分解性プラスチックであって、例えば土の中に埋めておけば人体に害のない物質に分解し、かつ、折り目が付けやすいものであることが望ましい。 【0023】 第1の実施形態で説明した折り紙1aは、フィルム層2に着色料を添加することで着色したものであるが、本実施形態の折り紙1bは、フィルム層2の上に着色料を塗布して着色層3aを形成したものである。また、第1の実施形態で説明したように、着色料を添加したフィルム層2の上に同じ色又は異なる色で着色層3aを形成してもよい。折り紙は子供の玩具にもなるので、着色料は食品衛生法で認可されたものなど、口に入れても害の無いものであることが望ましい。また、透明なフィルム層2の表面に形成する着色層3aが不透明であれば、折り紙が透けなくなって折りやすくなる。 【0024】 フィルム層2と着色層3aとでは光沢や透明度などの質感が異なるため、本実施形態の折り紙1bのようにフィルム層2の片面に着色層3aを形成したものであれば、フィルム層2側を表にして折るか、着色層3a側を表にして折るかによって、同じ作品を作ってもイメージを異ならせることができ、作製する作品の幅を広げることができる。 【0025】 また、図4に示す折り紙1cのように、フィルム層2の両面に同じ色又は異なる色の着色層3a,3bを形成するようにしてもよい。 【0026】 【発明の効果】 本発明の折り紙は、環境に悪影響を及ぼす恐れの低い物質に分解される分解性プラスチックを主原料にしているので、破棄された後に自然環境に悪影響を及ぼす恐れが少ない。また、本願発明の折り紙の着色料に、口に入れても無害なインクを用いれば、子供の遊び道具としても安全である。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の折り紙の概略断面図である。 【図2】本発明の折り紙の一製造工程を示す図である。 【図3】本発明の折り紙の別の実施形態を示す概略断面図である。 【図4】図3に示す折り紙の別の実施態様を示す概略断面図である。 【符号の説明】 1a 折り紙 1b 折り紙 1c 折り紙 2 フィルム層 3a 着色層 3b 着色層
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| 【出願人】 |
【識別番号】392015170 【氏名又は名称】スズキ紙工株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市平野区西脇2丁目8番26号
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| 【出願日】 |
平成14年11月18日(2002.11.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100094019 【弁理士】 【氏名又は名称】中野 雅房
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| 【公開番号】 |
特開2004−166828(P2004−166828A) |
| 【公開日】 |
平成16年6月17日(2004.6.17) |
| 【出願番号】 |
特願2002−334163(P2002−334163) |
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