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【発明の名称】 鋳鉄製品切削屑よりなる消臭材
【発明者】 【氏名】張 博

【要約】 【課題】従来、鋳鉄製品の鋳造時に原料に配合し使用する以外に用途のなかった鋳鉄製品の仕上げ工程で発生する切削屑の有効利用を図る。

【解決手段】鋳鉄製品の切削屑を、そのまま、または粉末にして通気性のある紙袋などの容器に収納するか、プレスなどで固形化し、または500〜900℃で焼成した後、そのまま,または粉末化,固形化し、消臭材として製品化する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋳鉄製品の製造工程で発生した鋳鉄製品切削屑よりなる消臭材。
【請求項2】
鋳鉄製品の製造工程で発生した鋳鉄製品切削屑を500〜900℃で焼成してなる鋳鉄製品切削屑よりなる消臭材。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、産業廃棄物である鋳鉄製品、主としてねずみ鋳鉄,ダクタイル鋳鉄,可鍛鋳鉄,CV黒鉛鋳鉄などで鋳造した鋳鉄製品の製造工程で発生する切削屑の有効利用に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鋳鉄製品は、日本工業規格にねずみ鋳鉄(JIS G5501),球状黒鉛鋳鉄(JIS G5502),黒心可鍛鋳鉄(JIS G5702),パーライト可鍛鋳鉄(JIS G5704)などが規格化されており、含有される黒鉛の形状により区分され、多くの工業製品、建設・構築用資材の製品がこれらの規格により鋳造されている。一般に鋳鉄製品は、鋳造後完成品に仕上げるに際し、湯口・バリなどを切断除去した後、切削用の工作機械を使用して切削加工することが行なわれているが、湯口・バリなどは鋳造の原料として再利用されるが、切削加工時に発生する切削屑も同様鋳造時の原料に配合することにより再利用されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来鋳造用の原料に配合して再使用する以外に用途の無く、脆く粉末になりやすく、その取り扱いには塵埃が混入しないよう、また、赤錆が発生しやすいので、再生利用するにも保管、輸送などに注意が必要であった鋳鉄製品の切削屑の有効利用を図ることを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の如く従来鋳造時に原料の一部としてしか用途の無かった切削屑の有効利用を図ろうとするもので、その成分である鉄および黒鉛の持つ消臭作用を利用した消臭材を提供しようとするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明は、鋳鉄製品の仕上加工である切削加工時に発生する切削屑を、そのまま容器に収納し、または取り扱いの容易な大きさに固形化し、消臭材とせるものである。
【0006】
切削屑の固形化は、プレスなどで成型すればよく、成型時にバインダーとしてステアリン酸亜鉛などを配合しても良い。
【0007】
また、切削屑は、そのままでは鋳鉄が空気中の酸素により酸化され酸化鉄となり赤錆が発生し、商品的価値が損なわれ、また他の物品を汚す恐れがあるので、500〜900℃で加熱処理して安定性のある酸化鉄とすることが望ましい。
【0008】
なお、切削屑は通気性のある袋などの容器に収納し、消臭材として使用するも差し支えない。
【0009】
【実施例】
実施例について説明すると、
(実施例1) 建設機材のマンホールなど地下構築物の出入り口に設けられるダクタイル鋳鉄(球状黒鉛鋳鉄FCD)で鋳造された鋳鉄蓋の仕上げ時に発生する切削屑を、約7t/cmの圧力で直径約50mm、厚さ約15mmの円盤状に固形化し製品とした。
【0010】
得られた製品を冷蔵庫の消臭材として用いたところ、従来使用していた活性炭製品に遜色のない脱臭効果がえられた。
【0011】
(実施例2) また、ねずみ鋳鉄(片状黒鉛鋳鉄FC)で鋳造された製品より発生した切削屑を、約800℃で加熱処理後、上記実施例同様固形化し、消臭材とした。
【0012】
上記、実施例1.の製品同様に脱臭効果が認められるとともに、上記実施例1.の製品は赤錆が発生したが、加熱処理せる本実施例の製品は赤錆が発生せず、効果が実施例1.の製品よりも持続した。
【0013】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0014】
従来、同じ鋳鉄製品の鋳造の原料としてのみ用途が無かった切削屑を、付加価値の高い製品として提供できる。
【出願人】 【識別番号】302039612
【氏名又は名称】有限会社張技術事務所
【出願日】 平成14年7月29日(2002.7.29)
【代理人】
【公開番号】 特開2004−57780(P2004−57780A)
【公開日】 平成16年2月26日(2004.2.26)
【出願番号】 特願2002−257177(P2002−257177)