| 【発明の名称】 |
注射薬調製システム |
| 【発明者】 |
【氏名】大村 司郎 【住所又は居所】東京都大田区東糀谷3丁目13番7号 株式会社トーショー内
【氏名】伊藤 博公 【住所又は居所】東京都大田区東糀谷3丁目13番7号 株式会社トーショー内
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| 【要約】 |
【課題】投薬・施用管理に対して均一適正の薬品管理と調製作業指示を行う。
【解決手段】注射薬処方箋データを入力する手段10と、その注射薬処方箋データに基づいて印刷情報の作成処理を行う情報処理装置50と、その印刷情報を印刷するプリンタ30とを備えた注射薬調製システムにおいて、印字発行される調製指示書53に、薬剤調製の作業手順または作業指示を記載させる。これにより、作業内容の明白な指示箋等が発行されることとなる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 注射薬処方箋データを入力する手段と、前記注射薬処方箋データに基づいて印刷情報の作成処理を行う情報処理装置と、前記印刷情報を印刷する手段とを備えた注射薬調製システムにおいて、前記情報処理装置が、前記注射薬処方箋データから薬剤調製の対象部分を抽出し、その薬剤調製の作業手順または作業指示を前記印刷情報に含ませて、注射薬処方箋または指示箋もしくは作業指示書に関する印字発行処理を行うものであることを特徴とする注射薬調製システム。 【請求項2】 注射薬処方箋データを入力する手段と、前記注射薬処方箋データに基づいて印刷情報の作成処理を行う情報処理装置と、前記印刷情報を印刷する手段とを備えた注射薬調製システムにおいて、前記情報処理装置が、前記注射薬処方箋データから薬剤調製の対象部分を抽出し、これで得た調製薬剤情報に加えて前記薬剤調製の作業手順または作業指示を前記印刷情報に含ませて、注射薬処方箋または指示箋もしくは作業指示書に関する印字発行処理を行うものであることを特徴とする注射薬調製システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 この発明は、注射薬の調製に役立つ注射薬調製システムに関し、詳しくは、調製作業者向け印刷書面を作成する注射薬調製システムに関する。 【0002】 【従来の技術】 図3(a)にブロック構成図を示した注射薬調製システムは、薬剤調製作業の適正な遂行と作業者の負担軽減を図るべく、印刷書面として注射薬処方箋31(図3(b)参照)や調剤指示箋32(図3(c)参照)を発行するようになっている。そのため、この注射薬調製システムには、注射薬処方箋データを入力する入力装置10(入力手段)と、その注射薬処方箋データに基づいて印刷情報の作成処理を行う情報処理装置20と、その印刷情報を注射薬処方箋31や調剤指示箋32の用紙に印刷するプリンタ30(印刷手段)とが具えられている。なお、規模の大きな注射薬調製システムには作業台や薬品棚などの調製作業関連設備さらには薬剤払出装置などの調剤機器も連結して又は並置して設けられることもあるが、ここでは最小規模の注射薬調製システムについて述べる。 【0003】 情報処理装置20は、汎用のコンピュータ等からなり、これには、各種薬剤と調剤装置等との対応関係を例えば二次元配列データ等で示す分類テーブル21と、分類テーブル21にアクセスしながら注射薬処方箋データを調剤時期や調剤種別等の基準で分類して注射薬処方箋データから薬剤調製の対象部分を抽出する抽出ルーチン22と、その抽出にて得られた調製薬剤情報を印刷情報に含ませてそれをプリンタ30に送出する発行ルーチン23とがインストールされている。 【0004】 そして、注射薬処方箋31を発行するときには、入力した注射薬処方箋データがそのまま印刷され、混注作業(即ち注射薬の混合を伴う作業)など一纏まりの薬剤調製の部分についての注射薬処方箋31を発行するときには、注射薬処方箋データから薬剤調製の対象部分が抽出されて印刷される。そのような注射薬処方箋31には、対象の薬品名とそのオーダー値とが調製薬剤情報として記載される。また、調剤指示箋32を発行するときには、各薬剤毎にオーダー値が払出単位値で払出量に変換され、対象の薬品名とその払出量とが調製薬剤情報として記載される。 【0005】 このようにして、該当分の調製薬剤情報を記載した指示箋等が発行されて薬剤調製作業者の利用に供されている。また、具体的説明や図示等は割愛したが、不適切な薬剤調製の未然防止等のために患者毎の用量確認や配合禁忌の確認などの情報処理も行われた場合には、その結果が指示箋等にも記載される。これらの記載は、薬剤調製作業の適正遂行や作業者の負担軽減等に役立っているが、調製対象物そのもの又は調製結果物に関する事項に止まり、調製作業に際して作業者の採るべき行為を直接的に示してはいない。また、調製作業中に作業者がどのような順序で作業を進めれば良いのか案内するものでもない。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】 このような従来の注射薬調製システムでは、指示箋等に調製薬剤情報は記載されても作業指示や作業手順は記載されなかった。そのため、調製作業者は個人の知見や技量等に基づいて調製薬剤情報から具体的な作業内容を推し量らなければならないが、推量には個人差がある。 しかしながら、患者に対して、担当する主治医・看護婦がいてもその容態に対し適正かつ一定の投薬・施用管理が難しいなか、ましてその担当医師・看護婦が時間帯・日付により、ままに代わることは当然のように行われている。本出願の目的は投薬・施用管理に対して均一適正の薬品管理と調製作業指示を行う為の、薬剤情報と調製作業指示をするためのものである。 【0007】 また、混注作業には深い知見や高度な技量が要求されることから頼れる作業者が不足しがちなうえ、抗癌薬等の被曝から作業者を保護する目的や院内感染の予防を強化する目的などで作業場所が無菌環境等に限定されると、作業者が判断に迷ったときに具体的な作業手順等の確認を仰ぐにも手間取り勝ちなため、特に、薬剤調製作業の効率向上と調製内容の適正化とを両立させることが難しい。 そこで、調製作業者に掛かる作業内容推量の負担を軽減すべく、指示箋等への記載がより具体的になるようシステムを改良することが技術的な課題となる。 この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、作業内容の明白な指示箋等を発行する注射薬調製システムを実現することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】 このような課題を解決するために発明された注射薬調製システムは、出願当初の請求項1に記載の如く、注射薬処方箋データを次の情報処理装置に入力する手段と、前記注射薬処方箋データに基づいて印刷情報の作成処理を行う情報処理装置と、前記印刷情報を印刷する手段とを備えた注射薬調製システムにおいて、前記情報処理装置が、前記印刷情報を調製することで注射薬処方箋または指示箋もしくは作業指示書に関する印字発行処理を行うものであって、その際に、前記注射薬処方箋データから薬剤調製の対象部分を抽出し、この抽出にて得られた調製薬剤情報を前記印刷情報に含ませるとともに又は含ませずに、前記薬剤調製の作業手順または前記薬剤調製の作業指示を前記印刷情報に含ませるようになっている、というものである。 【0009】 ここで、作業手順の記載は、調製作業中に作業者がどのように作業を進めれば良いのか順序立てて指示するものであり、作業指示の記載は、調製作業に際して作業者の採るべき行為を直感でも判るよう直接的に指示するものである。何れも、薬剤数量など静的状態の薬剤情報に止まらず、薬剤調製に関する作業者の行為を表現する動的事項を記載している。 【0010】 このような注射薬調製システムにあっては、注射薬の調製に関する指示箋等の印刷書面に作業手順または作業指示が記載される。 これにより、調製薬剤情報から作業内容を推定するのに比べて推定・推量の余地が狭まり又は無くなって、作業者は、より具体的かつ直截的に作業内容を把握することができるようになる。しかも、それは適正で均質なものとなる。 したがって、この発明によれば、作業内容の明白な指示箋等を発行する注射薬調製システムを実現することができる。そして、その結果、投薬・施用管理に対して均一適正の薬品管理と調製作業指示が行われることとなる。 【0011】 【発明の実施の形態】 このような解決手段で達成された本発明の注射薬調製システムについて、これを実施するための形態を幾つか説明する。なお、上述した注射薬処方箋・指示箋・作業指示書などの書面は、以下、調製指示書と呼ぶ。 【0012】 [第1の実施の形態] 本発明の第1の実施形態は、処方箋データを入力する手段と、クリーンベンチ等の無菌調製作業用装置を用いて行うべき薬の混合等の薬剤調製に関する調製指示書の発行処理を前記処方箋データに基づいて行う情報処理装置と、前記調製指示書を印刷する手段とを備えた注射薬調製システムにおいて、前記情報処理装置が、前記処方箋データから調製対象分を抽出した薬剤情報に加えて前記薬剤調製の作業手順も前記調製指示書に記載するものであることを特徴とする注射薬調製システム。 この場合、作業場所に無菌環境が想定されているので、顕著な効果が期待される。また、調製指示書に作業手順が記載されるので、複雑な混注手順を伴う抗癌剤の調製作業にも十分に役立つ。 【0013】 [第2の実施の形態] 本発明の第2の実施形態は、クリーンベンチ等の無菌調製作業用装置と、これを用いて行われる薬の混合等の薬剤調製に関する調製指示書を発行する情報処理装置とを備えた注射薬調製システムにおいて、前記情報処理装置が前記調製指示書に前記薬剤調製の作業手順を記載するものであり、且つ、その作業手順を表示する表示装置が前記無菌調製作業用装置に付設されていることを特徴とする注射薬調製システム。 この場合、作業場所が無菌環境に限定されているので、本発明の適用による効果が顕著なものとなる。また、調製指示書の記載にて予め把握した作業手順を表示装置の表示にて無菌作業中でも簡便に確認することができる。 【0014】 [第3の実施の形態] 本発明の第3の実施形態は、上述した解決手段や実施形態の注射薬調製システムであって、前記情報処理装置が、各種薬剤について主剤か溶解剤か希釈液かを示すデータを含む解析用テーブルを記憶保持するとともに、前記作業手順の作成処理に際し前記解析用テーブルにアクセスして溶解剤およびその液量の決定と希釈液およびその液量の決定とを行うようになっている、というものである。 これにより、溶解や希釈に関する作業が手順まで具体的に決定される。 【0015】 [第4の実施の形態] 本発明の第4の実施形態は、上述した第3実施形態の注射薬調製システムであって、前記解析用テーブルに、希釈液の容器を調製後の支給容器として使用可能か否かを示すデータが含まれており、前記情報処理装置が、前記作業手順の作成処理に際し前記解析用テーブルにアクセスして支給容器の選定を行うようになっている、というものである。 これにより、支給容器の選定が的確になされる。 【0016】 [第5の実施の形態] 本発明の第5の実施形態は、上述した第4実施形態の注射薬調製システムであって、前記情報処理装置が、前記作業手順の作成処理に際し、選定した支給容器の重量測定を指示する手順を含めるとともに、その指示に品名を明記しておくようになっている、というものである。 これにより、支給容器の選定に関する作業結果が確認される。 【0017】 [第6の実施の形態] 本発明の第6の実施形態は、上述した第4実施形態,第5実施形態の注射薬調製システムであって、前記情報処理装置が、前記作業手順の作成処理に際して、支給容器への混入を促す指示を含める度に、その支給容器の重量測定を促す指示も含めるようになっている、というものである。 これにより、混注ミス等を早期に発見することができる。 【0018】 [第7の実施の形態] 本発明の第7の実施形態は、上述した解決手段や実施形態の注射薬調製システムであって、前記情報処理装置が又はそれと協働する他の装置が、前記薬剤調製の作業に対応した監査用情報を提示するものであり、その際、前記調製指示書に容量で記載した薬剤に関する情報提示が重量で行われるようになっている、というものである。 これにより、後で行われる監査にも、有用な情報が、利用し易い態様で、提供される。 【0019】 このような解決手段や実施形態で達成された本発明の注射薬調製システムについて、これを実施するための具体的な形態を、以下の第1,第2実施例により説明する。 図1に示した第1実施例は、上述した解決手段を具現化したものであり、図2に示した第2実施例は、上述した第1〜第7の実施形態を具現化したものである。 なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、回路素子や,配線,フレーム,ボルト等の締結具,ヒンジ等の連結具などは図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものを中心に図示した。 【0020】 【第1実施例】 本発明の注射薬調製システムの第1実施例について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1(a)はそのブロック構成図である。 【0021】 この注射薬調製システムは、従来と同様に入力装置10と情報処理装置50とプリンタ30とを具備しているが、従来の情報処理装置20に無かった解析用テーブル51と解析ルーチン52とが情報処理装置50に追加インストールされている点で従来と相違する。 【0022】 入力装置10は、処方データを情報処理装置50に入力できるものであれば一台でも良く複数台並設されていても良い。例えば、操作入力用のキーボード11や、半自動での入力が可能なOCR等の読取装置12、全自動でダウンロードできる上位の処方オーダリングシステム13などが該当する。 情報処理装置50は、プログラマブルな演算装置からなり、充分なデータ処理能力と記憶容量とを具えていれば、汎用コンピュータに限らず、パーソナルコンピュータやマイクロプロセッサシステム等でも良い。情報処理専用に限らず、兼用でも良く例えば図示しない自動調剤装置のコントローラであっても良い。 プリンタ30は、調剤指示箋32等を印刷できるものであれば大抵そのまま使用できる。 【0023】 抽出ルーチン22は、解析ルーチン52の導入に伴って、調製薬剤情報の引渡先が一部変更されている。すなわち、処方データには、注射薬処方箋データ以外のものが含まれていても良く、それが抽出ルーチン22によって抽出されたときには、それが従来通り発行ルーチン23に引き渡されるが、注射薬処方箋データが入力されてそれが抽出ルーチン22によって抽出されたときには、発行ルーチン23よりも先に解析ルーチン52に引き渡されるようになっている。あるいは、抽出ルーチン22から発行ルーチン23へ引き渡されるデータが総て一旦は解析ルーチン52を経由するようになっている。 【0024】 解析用テーブル51は、調製手順解析の対象となる各薬剤について、薬品名または薬品コードと、混注作業の手順決定に必要な情報たとえば剤種データや剤形データなどと、付随して前後に行うべき作業があればそのデータと、調製作業に際して作業者の採るべき行為たとえば冷暗所への保管指示などに関するデータとを、検索容易な形式で保持している。 【0025】 解析ルーチン52は、抽出ルーチン22から調製薬剤情報を受け取ると、それに含まれる注射薬と溶解液や希釈液などについて、解析用テーブル51を検索して、それらの混合に最適な一連の作業手順を付随作業も含めて決定し、それを印刷情報に追加する。また、その検索によって、調製作業に際して作業者の採るべき行為が見出されたときには、その作業指示も印刷情報に追加するようになっている。 【0026】 この第1実施例の注射薬調製システムについて、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図1(b)は印刷された調製指示書53の記載例である。 【0027】 医師によって処方箋が作成され、それが本システムの管理対象となる注射薬調製を含むものである場合、その処方データ即ち注射薬処方箋データは、運用規則等に従って手動で又はオンラインデータ伝送等にて自動的に入力装置10を介して、情報処理装置50に入力される。そして、抽出ルーチン22によって注射薬処方箋データから薬剤調製の対象部分が抽出され、この調製薬剤情報が解析ルーチン52に引き渡される。すると、解析ルーチン52によって、調製薬剤情報の各薬剤について解析用テーブル51の検索が行われ、剤種などに応じて混注作業の手順が決定されるとともに、各工程の前後に付随して行う作業も作業手順として選定される。また、何れか一つの工程に対応させる又は絡ませるのが適当で無い或いは難しいという作業項目が上記検索等によって見出されたとき、それは作業指示として選出・決定される。これらの作業手順および作業指示は何れも印刷可能な文字列データで得られる又は最終的には文字列データにされる。 【0028】 それから、それらの作業手順および作業指示が調製薬剤情報と共に発行ルーチン23によってプリンタ30に送出されて、調製指示書53の印刷が行われる。この調製指示書53には、対象の薬品名とそのオーダー値とその払出量とが調製薬剤情報として記載されるのに加えて、作業手順と、作業指示も、記載される。このような調製指示書53は、薬品名とオーダー値との列記部分に着目すると注射薬処方箋であり、薬品名と払出量との列記部分に着目すると調剤指示箋であり、作業手順の列記部分や作業指示の単記又は列記部分に着目すると作業指示書と言える。 【0029】 調製指示書53の作業手順の欄には、手順が分かり易いよう各工程に即ち作業項目毎に一連番号が付され、溶解・希釈等の混合作業や,重量測定等の確認作業,ラベル貼付等の付随作業などが、作業者に向けた文言で列記される。偶然を除けば作業手順の並び順は調製薬剤情報の欄における薬品名と払出量などの並び順と異なるものとなり、作業手順の各項目には、複数の薬品名が含まれたり、薬品名が全く含まれなかったりする。また、調製指示書53の作業指示の欄には、作業者が積極的に採るべき行為に限らず、作業者が消極的に採るべき行為も記載される。例えば、積極的行為には、調製した薬剤を冷暗所に運んで保存することなど、作業者が体を動かして行う単刀直入な行為が、典型例として挙げられる。これに対し、消極的行為には、アルミニウム製の器具の使用を回避させることなど、作業者に対し禁止的表現や否定的表現を伴って限定を課した行為が、典型例として挙げられる。 【0030】 このような調製指示書53は注射薬の調製作業に先だって作業者に提供されるので、作業者は、混注作業の準備段階から作業終了まで何時でも、調製指示書53を参照することで、ほとんど推測や判断を交えることなく、手際よく而も適切に、一連の薬剤調製作業を遂行することができる。 したがって、この注射薬調製システムを導入した病院や薬局では、医師や薬剤師など高度な知見を具えた者はもちろん、それ以外の者であっても、一般に難しいとされる混注作業を的確に而も効率良く遂行することができるようになり、その結果、均一で適正な調製作業や薬品管理の実現が可能となる。 【0031】 【第2実施例】 本発明の注射薬調製システムの第2実施例について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。抗癌薬の混注作業をクリーンルーム内のクリーンベンチで行う無菌環境への適用を想定しており、図2(a)がクリーンルーム内の平面配置図、同図(b)がクリーンベンチの斜視図である。 【0032】 この注射薬調製システムが上述した第1実施例のものと相違するのは、情報処理装置50がクリーンベンチ60(無菌調製作業用装置)と信号ケーブル等で交信可能に又は制御等可能に接続されている点である。情報処理装置50は、図示のようにクリーンベンチ60と一緒にクリーンルーム40内に設置されていても良く、図示は割愛したがクリーンルーム40の外に設置されていても良い。プリンタ30には、しばしば、クリーンルーム40内での使用に適した無塵紙がセットされる。その他、クリーンルーム40内には、不足薬剤の迅速供給や高度自動化等のため、手作業用の薬品棚41や、自動で必要な薬剤を払い出す払出装置42等が設置されることもある。 【0033】 クリーンベンチ60は、手作業用清浄空間であるクリーンエリア61が正面向きに開口している一般的なクリーンベンチを本体として、それにディスプレイ63(表示装置)と電子天秤64(重量測定手段)とバーコードリーダ65(識別番号読取手段)と操作パネル66とが付加されたものである。ディスプレイ63は、作業手順を文字列で表示しうる例えば液晶ディスプレイ等からなり、混注作業中にも見易いところ例えばクリーンエリア61の内奥壁面等に装着されている。電子天秤64は、重量測定を行い易いようクリーンエリア61の内底等に配備され、バーコードリーダ65や操作パネル66は、前面パネル等に装備されている。 【0034】 これらの追加部材63〜66は、クリーンベンチ60のローカルコントローラを介して間接的に、又はそれを介することなく直接的に、情報処理装置50の制御下におかれる。そして、操作パネル66の操作やバーコードリーダ65での調製指示書53の識別番号の読取に応じて、該当する作業手順をディスプレイ63に表示するとともに、電子天秤64で測定した重量値を収集して、調製記録書や、調製記録データ、監査用情報などの作成に供するようになっている。また、そのような制御やデータ処理も行うよう情報処理装置50のプログラムが拡張されている。 【0035】 さらに、情報処理装置50は、以下の幾つかの機能も追加されている。すなわち、解析用テーブル51に、各種薬剤について主剤か溶解剤か希釈液かを示すデータが含められ、解析ルーチン52が、作業手順の作成処理に際して解析用テーブル51にアクセスして、溶解剤が処方されていれば又は溶解剤の選定が必要であればその剤種や液量を決定し、希釈液が処方されていれば又は希釈液の選定が必要であればその剤種や液量を決定するようになっている。また、解析用テーブル51に、希釈液の容器を調製後の支給容器として使用可能か否かを示すデータが含められ、解析ルーチン52が、作業手順の作成処理に際して解析用テーブル51にアクセスして、支給容器の適切な選定を行うようになっている。そのような薬剤調製の作業に対応した監査用情報も作り上げ、それを後で監査作業者に提示するためにデータ蓄積やデータ転送も行うようになっている。なお、それらの詳細については、以下の動作説明で例示する。 【0036】 この場合も、クリーンベンチ60を用いて薬剤調製作業を行うべき注射薬の処方が情報処理装置50に入力されると、上述のようにして、調製指示書53が発行されるが、この場合は、調製指示書53に識別番号のバーコード印刷も行われる。また、解析ルーチン52による典型的な手順解析は次のように行われる。すなわち、▲1▼抗癌薬の決定、▲2▼溶解剤の決定、▲3▼希釈液の決定、▲4▼支給容器の決定、▲5▼支給容器の重量測定の指示作成、▲6▼固形抗癌薬の溶解に関する指示作成、▲7▼液状抗癌薬の混注に関する指示作成、▲8▼溶解した固形抗癌薬の混注に関する指示作成が、その順になされる。 【0037】 詳述すると、▲1▼抗癌薬の決定に際しては、固形か液状かの区別や、複数抗癌薬処方時の併用禁忌チェック、払出量の計算などが行われる。▲2▼溶解剤の決定に際しては、溶解剤があれば溶解対象の固形抗癌薬が存在するか否かのチェックや、それらの組み合わせが許可されているか否かのチェック、使用する液量が十分かのチェック、払出量の計算などが行われる。▲3▼希釈液の決定に際しては、抗癌薬との配合可否チェックや、希釈液を溶解液としても使用する場合は溶解液量が十分か否かのチェック、希釈容器の混注可能量が十分か否かのチェック、払出量の計算などが行われる。▲4▼支給容器の決定に際しては、不都合がなければ希釈液の容器を支給容器として選定するが、それが支給容器としては使用出来ない旨の登録が解析用テーブル51のフラグ等にてなされている場合には注射筒を選定し、希釈液が複数本ある場合には輸液バックを選定する。 【0038】 それから、調製指示書53の作業手順の欄に記載される文字列が順次作成されるが、▲5▼支給容器の重量測定の指示作成に際しては、識別番号を印字したラベルを支給容器に貼付する指示が作成されるとともに、選定した支給容器の品名を明記して重量測定が指示される。▲6▼固形抗癌薬の溶解に関する指示作成に際しては、処方された固形抗癌薬について繰り返し、溶解前の固形抗癌薬の重量測定と、溶解液あるいは希釈液での固形抗癌薬の溶解と、溶解後の固形抗癌薬の重量測定と、支給容器から溶解したときには支給容器の重量測定とが指示される。▲7▼液状抗癌薬の混注に関する指示作成に際しては、処方された液状抗癌薬について繰り返し、液状抗癌薬を支給容器へ混注する指示と、それに続けて支給容器の重量測定を促す指示とが作成される。▲8▼溶解した固形抗癌薬の混注に関する指示作成に際しては、溶解した固形抗癌薬について繰り返し、支給容器へ混注する指示と、それに続けて支給容器の重量測定を促す指示とが作成される。 【0039】 このような調製指示書53の調製薬剤情報部分や,注射薬処方箋31,調剤指示箋32等を参照して、薬品棚41や薬剤払出装置42から必要な抗癌薬が集められ、あるいはクリーンルーム40外からクリーンルーム40内に持ち込まれて、それがクリーンベンチ60のところへ運ばれると、抗癌薬の調製準備が調う。そして、調製作業の開始に当たって、調製指示書53記載の識別番号をバーコードリーダ65で読み取るか又は操作パネル66から打鍵入力すると、調製指示書53記載の作業手順や作業指示がディスプレイ63にも表示される。 【0040】 そこで、作業者は、その表示や記載を見ながら、指示された通り、混注や重量測定の作業を逐次進める。そうすると、電子天秤64での測定結果がデータ収集され、それが解析ルーチン52の解析結果に組み合わせられて、実際の薬剤調製作業に対応した抗癌薬調製記録やその監査用情報が作り上げられる。その情報処理は、情報処理装置50によって又は協動する他の装置によって遂行され、一時的に又は恒久的に保存や蓄積される。そのうち監査用情報は、後の監査時に、監査支援装置の画面等に表示される。その際、調製指示書53に「mL」等の容量で記載した薬剤情報は、電子天秤64の計測単位と同じ「mg」等の重量で行われる。 こうして、クリーンルーム40内であっても、注射薬調製システムを利用することにより、混注作業が効率良く而も的確に遂行される。 【0041】 【その他】 なお、上記の各実施例では、調製指示書53に調製薬剤情報と作業手順と作業指示とが総て印字されたが、印刷書面は、そのような一葉のものに限られる訳でなく、任意の組み合わせで複葉に分かれていても良い。 また、解析用テーブル51は、上述のように独立している必要は無く、例えば、分類テーブル21と一体化されていても良く、他の薬品マスターテーブル等に組み入れられていても良い。 さらに、本発明の適用は、上述した第2実施例の如くクリーンベンチやクリーンルーム内での作業に格別の効果をもたらすが、それに限定されるもので無く、病棟のナースセンターや病室などでの混注にも充分に役立つ。 【0042】 【発明の効果】 以上の説明から明らかなように、本発明の注射薬調製システムにあっては、作業者の行為を指示するようにしたことにより、作業内容が明白となり、その結果、投薬・施用管理に対して均一適正の薬品管理と調製作業指示を行うことができるようになったという有利な効果が有る。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の注射薬調製システムの第1実施例について、(a)がシステム構成のブロック図、(b)が印刷書面の記載例である。 【図2】本発明の注射薬調製システムの第2実施例について、(a)がクリーンルーム内の平面配置図、(b)がクリーンベンチの斜視図である。 【図3】従来の注射薬調製システムについて、(a)がシステム構成のブロック図、(b)及び(c)が印刷書面の記載例である。 【符号の説明】 10 入力装置(注射薬処方箋データの入力手段) 11 キーボード(操作入力手段) 12 読取装置(半自動入力手段) 13 処方オーダリングシステム(全自動入力手段) 20 情報処理装置(印刷情報作成手段) 21 分類テーブル(薬剤と調剤装置等との対応表) 22 抽出ルーチン(混注を伴う調製薬剤情報の抽出手段) 23 発行ルーチン(調製薬剤情報等の印字発行処理手段) 30 プリンタ(印字装置、印刷手段) 31 注射薬処方箋(印刷書面) 32 調剤指示箋(印刷書面) 40 クリーンルーム 41 薬品棚(手動装置、手動設備) 42 薬剤払出装置(自動装置、自動設備) 50 情報処理装置(印刷情報調製手段) 51 解析用テーブル(混注時役割や,優先順位,付加作業などの表) 52 解析ルーチン(混注を伴う薬剤調製手順等の解析手段) 53 調製指示書(注射薬処方箋・調剤指示箋・作業指示書、印刷書面) 60 クリーンベンチ(無菌調製作業用装置) 61 クリーンエリア(清浄空間、作業空間) 63 ディスプレイ(表示装置) 64 電子天秤(重量測定手段) 65 バーコードリーダ(調製指示書の識別番号の読取手段) 66 操作パネル
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| 【出願人】 |
【識別番号】000151472 【氏名又は名称】株式会社トーショー 【住所又は居所】東京都大田区東糀谷3丁目13番7号
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| 【出願日】 |
平成14年11月1日(2002.11.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100106345 【弁理士】 【氏名又は名称】佐藤 香
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| 【公開番号】 |
特開2004−148037(P2004−148037A) |
| 【公開日】 |
平成16年5月27日(2004.5.27) |
| 【出願番号】 |
特願2002−319413(P2002−319413) |
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