| 【発明の名称】 |
口部材およびそれを備える薬液容器 |
| 【発明者】 |
【氏名】沖山 忠
【氏名】立石 勇
【氏名】森本 康史
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| 【要約】 |
【課題】中空針等の穿刺部材を刺し通した状態で穿刺部材85の開口部88や、穿刺部材85と栓体12との隙間などから液が漏れたりするのを防止できる口部材10と、口部材10を口部に備える薬液容器とを提供することである。
【解決手段】(i) 略筒状の口部材本体11と、(ii)口部材本体11の開口端11aを封止する弾性体からなる栓体12と、(iii) 栓体12よりも容器の口部側にて口部材本体11の内壁面に接続されてなる、略筒状または略漏斗状の可撓性を有する穿刺部材保持部13と、を備え、かつ栓体12と穿刺部材保持部13との間に空間を設けてなる部材を、容器の口部に取り付けてその注入/排出部を区画する口部材10とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 容器の口部に取り付けられてその注入/排出部を区画する口部材であって、 略筒状の口部材本体と、 当該口部材本体の開口端を封止する弾性体からなる栓体と、 当該栓体よりも容器の口部側にて上記口部材本体の内壁面に接続されてなる、略筒状または略漏斗状の可撓性を有する穿刺部材保持部と、を備え、かつ、 上記栓体と上記穿刺部材保持部との間に空間を設けてなる口部材。 【請求項2】 上記穿刺部材保持部が、上記口部材本体と一体成形されてなるものである請求項1記載の薬液容器の口部材。 【請求項3】 容器の口部に取り付けられてその注入/排出部を区画する口部材であって、 略筒状の口部材本体と、 当該口部材本体の開口端を封止する弾性体からなる第1の栓体と、 当該栓体よりも容器の口部側にて上記口部材本体の内部に設けられた弾性体からなる第2の栓体と、を備え、かつ、 上記第1の栓体と上記第2の栓体との間に空間を設けてなる口部材。 【請求項4】 容器の口部に取り付けられてその注入/排出部を区画する口部材であって、 略筒状の口部材本体と、 当該口部材本体の開口端を封止する弾性体からなる栓体と、 当該栓体よりも容器の口部側にて上記口部材本体の内部に設けられた薄膜と、を備え、かつ、 上記栓体と上記薄膜との間に空間を設けてなる口部材。 【請求項5】 上記薄膜が、上記口部材本体と一体成形されてなるものである請求項4記載の薬液容器の口部材。 【請求項6】 口部に、請求項1〜5のいずれかに記載の口部材を備える薬液容器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、中空針等の穿刺部材を栓体に刺し通す際の液漏れを防止するための口部材と、それを備える薬液容器とに関する。 【0002】 【従来の技術】 点滴や静脈注射等に用いられる輸液バッグ、輸液ボトル等の薬液容器における口部には、例えば図10に示すように、ゴム、エラストマー等の弾性体からなる栓体82を備える口部材80が設けられている。 しかしながら、口部材80の栓体82はゴムやエラストマーからなる柔軟な弾性部材であることから、医療用中空針等の穿刺部材を刺し通した時にぐらつきが生じるなど、使用時の穿刺部材の安定性が乏しいという問題がある。栓体の厚みを大きくして穿刺部材の保持性を高めることも考えられるが、この場合には穿刺部材の刺通性が著しく低下するという別の問題が生じる。なお、図10中、符号81は口部材本体を、符号83は外枠体を、それぞれ示す。 【0003】 ところで、医療用中空針等の一般的な穿刺部材は、例えば図11(a),(b) に示すように、その先端部分86を鋭くするために軸方向に対して斜めに切り欠いたものが一般的である。このような穿刺部材85は、先端の切欠面87の広い範囲にわたって開口部88が現れることとなる。 従って、このような穿刺部材85を栓体81にゆっくり刺し通すと、完全に刺し通された状態(図11(b) )に至るまでに、口部材80の外部と内部とが穿刺部材85の中空部88を介して連通した状態(図11(a) 中に矢印を付した線で示す。)である程度の時間が経過することとなり、穿刺部材85先端の開口部87から液が漏れ出すという問題を招いてしまう。特に、薬液容器は、実際の医療現場においてその口部材を下向きにして吊り下げた状態で用いられることが多いことから、図11(a) に示す状態で液漏れを生じる可能性が高い。栓体81の穿刺部位にスリットが設けられているものについては、その可能性がより一層高い。 【0004】 そこで、かかる問題を解決するために、有底略円筒状のプラスチック製キャップ本体と、当該本体の底部に一体成形によって設けられた、両端が封止された熱可塑性エラストマー製の可撓性チューブとを備えるキャップが提案されている(特許文献1参照)。 このキャップによれば、中空針を刺し通している状態で可撓性チューブとの間に隙間が生じにくいことから、液漏れを生じるおそれを極めて少なくすることができる。しかしながら、その効果は、外径が可撓性チューブの内径と同等な中空針を用いることによって得られるものであって、太さが大きく異なる中空針では所期の効果が得られなかったり、かかるキャップに使用できなかったりする問題がある。 【0005】 【特許文献1】 特開2001−252332号公報(図1、図3、段落〔0014〕〜〔0018〕) 【0006】 【発明が解決しようとする課題】 そこで、使用する穿刺部材の径に拘わらず、穿刺時の液漏れを防止することのできる口部材と、かかる口部材を備える薬液容器を得ることが求められている。 本発明の目的は、中空針等の穿刺部材を刺し通した状態で穿刺部材先端の開口部や、穿刺部材と栓体との隙間などから液が漏れたりするのを防止できる口部材と、当該口部材を口部に備える薬液容器とを提供することである。 【0007】 【課題を解決するための手段および発明の効果】 上記課題を解決するための本発明に係る第1の口部材は、容器の口部に取り付けられてその注入/排出部を区画するものであって、 略筒状の口部材本体と、 当該口部材本体の開口端を封止する弾性体からなる栓体と、 当該栓体よりも容器の口部側にて上記口部材本体の内壁面に接続されてなる、略筒状または略漏斗状の可撓性を有する穿刺部材保持部と、を備え、かつ、 上記栓体と上記穿刺部材保持部との間に空間を設けてなる ことを特徴とする。 【0008】 上記課題を解決するための本発明に係る第2の口部材は、容器の口部に取り付けられてその注入/排出部を区画するものであって、 略筒状の口部材本体と、 当該口部材本体の開口端を封止する弾性体からなる第1の栓体と、 当該栓体よりも容器の口部側にて上記口部材本体の内部に設けられた弾性体からなる第2の栓体と、を備え、かつ、 上記第1の栓体と上記第2の栓体との間に空間を設けてなる ことを特徴とする。 【0009】 上記課題を解決するための本発明に係る第3の口部材は、容器の口部に取り付けられてその注入/排出部を区画するものであって、 略筒状の口部材本体と、 当該口部材本体の開口端を封止する弾性体からなる栓体と、 当該栓体よりも容器の口部側にて上記口部材本体の内部に設けられた薄膜と、を備え、かつ、 上記栓体と上記薄膜との間に空間を設けてなる ことを特徴とする。 【0010】 上記第1、第2および第3の口部材は、従来の口部材と同様に、口部材本体の開口端が栓体によって封止されていることから、容器に収容された内容液を取り出したりする際には、まず、この栓体を穿刺部材で刺し通す操作が必要となる。 さらに、上記第1の口部材では、栓体よりも容器の口部側において、可撓性を有する略筒状または略漏斗状の穿刺部材保持部が口部材本体の内壁面に連設されていることから、容器に収容された内容液を取り出したりする際には、口部材本体の栓体を刺し通すだけでなく、穿刺部材を上記穿刺部材保持部内に貫通させる必要が生じる。 【0011】 ここで、第1の口部材における口部材本体の栓体を貫通した穿刺部材の先端は、栓体と穿刺部材保持部との間の空間を通過して、穿刺部材保持部内に収納される。それゆえ、たとえ上記栓体を穿刺部材の先端が貫通した状態になったとしても、そのことによって直ちに容器の内部とその外部(口部材の外部)とが連通することにはならず、液漏れの発生を防止することができる。 また、穿刺部材の先端で開口部が広い範囲にわたって現れていたとしても、穿刺部材の構造上、その程度にはおのずと制限があること、さらに、上記栓体と穿刺部材保持部との間には空間が設けられていることから、穿刺部材をさらに押入して穿刺部材保持部内を貫通させたとしても、栓体と穿刺部材保持部とを跨いで容器内部と外部とが連通するという事態には至らない。 【0012】 一方、上記第2の口部材では第1の栓体よりも容器の口部側に第2の栓体が、上記第3の口部材では栓体よりも容器の口部側に薄膜が、それぞれ口部材本体を封止するように設けられていることから、容器に収容された内容液を取り出したりする際には、口部材本体の開口端における(第1の)栓体を刺し通すだけでなく、第2の口部材ではその第2の栓体に、第3の口部材ではその薄膜に、それぞれ穿刺部材を貫通させる必要が生じる。 【0013】 第2および第3の口部材における口部材本体の(第1の)栓体を貫通した穿刺部材の先端は、空間を通過して、第2の口部材では第2の栓体に、第3の口部材では薄膜に、それぞれ当接する。ここで、穿刺部材をさらに押入して、当該第2の栓体または薄膜を貫通させたときにも、口部材本体の開口端における(第1の)栓体と、当該第2の栓体または薄膜との間には空間が設けられていることから、穿刺部材の先端で開口部が広い範囲にわたって現れていたとしても、(第1の)栓体と、第2の栓体または薄膜とを跨いで容器内部と外部とが連通するという事態には至らない。それゆえ、上記第2および第3の口部材によれば、たとえ栓体に穿刺部材をゆっくり刺し通したとしても、液漏れの問題を生じることがない。 【0014】 さらに、上記第1、第2および第3の口部材における穿刺部材保持部、第2の栓体および薄膜は、いずれも(第1の)栓体との間に空間を隔てて設けられていることから、これらに穿刺部材を貫通させたときに、穿刺部材を保持し、ぐらつきが生じるのを防止する効果を発揮する。また、穿刺部材を保持する効果は、穿刺部材保持部、第2の栓体または薄膜の大きさや形状に拘わらず、(第1の)栓体や、穿刺部材保持部、第2の栓体または薄膜を刺通可能な穿刺部材であれば、いずれの場合も同様に発揮される。 それゆえ、本発明に係る第1、第2および第3の口部材によれば、たとえ栓体に穿刺部材をゆっくり刺し通したとしても液漏れの問題を生じることがなく、しかも、穿刺部材の径や口部材本体の径に拘わらず、穿刺時の液漏れを防止することができる。 【0015】 本発明に係る第1の口部材は、その穿刺部材保持部が、口部材本体と一体成形されてなるものであるのが好ましい。また、本発明に係る第3の口部材は、その薄膜が、口部材本体と一体成形されてなるものであるのが好ましい。 口部材本体と、第1の口部材における穿刺部材保持部または第3の口部材における薄膜とを一体成形によって形成したときには、本発明に係る口部材の製造方法を簡易なものとすることができる。 【0016】 本発明の薬液容器は、口部に、本発明の口部材を備えることを特徴とする。 上記の薬液容器によれば、本発明に係る第1、第2および第3の口部材についての効果と同様に、たとえ口部材の栓体(第2の口部材を備える場合は、その第1の栓体)に穿刺部材をゆっくり刺し通したとしても液漏れの問題を生じることがなく、しかも、穿刺部材の径や口部材本体の径に拘わらず、穿刺時の液漏れを防止することのできる薬液容器を得ることができる。 【0017】 【発明の実施の形態】 次に、本発明の口部材およびそれを備える薬液容器について、図面を参照しつつ詳細に説明する。 【0018】 〔第1の口部材およびそれを備える薬液容器〕 本発明に係る第1の口部材の一実施形態を図1および図2に、本発明に係る薬液容器の一実施形態を図3に、それぞれ示す。また、第1の口部材の他の実施形態(設計変更例)を図4に、薬液容器の他の実施形態を図5に、それぞれ示す。 図1に示す口部材10および図4に示す口部材10’は、略筒状の口部材本体11と、略円盤状の栓体12と、略漏斗状の穿刺部材保持部13,13’と、略筒状の外枠体14と、を備える。 【0019】 口部材本体11は、第1の口部材10,10’を容器の口部に取り付けた場合において、その注入/排出路を区画するものである。 栓体12は、口部材本体11の開口端11aを封止するものである。口部材本体11の内部がこの栓体12によって封止されていることから、口部材10,10’を備える容器から収容液を取り出したりする際には、まず、この栓体12を穿刺部材で刺し通す操作が必要となる。栓体12は、穿刺部材の抜き差しを行なうこと、ならびに穿刺部材を刺し通した状態で栓体12との間に液漏れを生じる程度の隙間が形成されるのを防止することの観点から、ゴム、エラストマー等の弾性体によって形成される。 外枠体14は、栓体12を口部材本体11に固定するための部材であって、栓体12を把持した状態で口部材本体11と接着される。 穿刺部材保持部13,13’は、栓体12よりも容器の口部側において口部材本体11の内壁面に連設されてなるものであって、可撓性を有することを特徴とする。穿刺部材保持部は図1に示す形状に限定されるものではなく、弾性体12を刺し通した穿刺部材の先端部分86を保持し、その周囲を取り囲んだ状態とすることができるものであれば、例えば図4に示すように、漏斗状の裾部分を有しない穿刺部材保持部13’であってもよい。 【0020】 図2(a) は穿刺部材85を栓体12に刺し通した状態を示す断面図であって、同図(b) は穿刺部材85を栓体12と穿刺部材保持部13との双方に刺し通した状態を示す断面図である。 栓体12を貫通した穿刺部材85の先端部分86は、図2(a) に示すように、まず、穿刺部材保持部13内に収納される。この状態では穿刺部材85が栓体12を貫通しているものの、穿刺部材85の先端部分86は穿刺部材保持部13に取り囲まれた状態となっている。この穿刺部材保持部13は口部材本体11の内壁面に連設されたものであることから、図2(a) に示す状態では口部材10の外部と内部(容器の内部側)とが連通しておらず、それゆえ、穿刺部材85の開口部88からの液漏れが防止される。 穿刺部材85をさらに押入して、図2(b) に示すように、穿刺部材保持部13内を貫通させたときには、穿刺部材85の外径に応じて穿刺部材保持部13が変形する。口部材10の外部と内部(容器の内部側)とが連通した状態となることから、口部材10を備える容器からその収容液を取り出したりする操作を行なうことができる。 【0021】 図1に示す第1の口部材10には、口部材本体11の、容器の口部に接続される側に略偏平なフランジ部11bが設けられている。そこで、この口部材10を薬液容器20の口部21に取り付ける際には、例えば図3に示すように、フランジ部11bを容器本体22の両面で取り囲むようにして固定すればよい。図3中、符号23は収容液を示す。 フランジ部の形状は図1に示す形状に限定されるものではなく、例えば図4に示すように、口部材本体11の外周面に沿って突起を設けたような略円形状のフランジ部11cであってもよい。かかる口部材10’は、例えば図5に示すように、例えば輸液ボトル等の薬液容器25における筒状の口部26のフランジ部27に直接固着するなどして取り付けることができる。 【0022】 本発明に係る第1の口部材10およびそれを口部に備える薬液容器は、図1〜図5に示すものに限定されるものではなく、前述の作用効果を損なわないものであれば、種々の設計変更を施すことが可能である。 【0023】 〔第2の口部材およびそれを備える薬液容器〕 本発明に係る第2の口部材の一実施形態を図6および図7に示す。 図6に示す口部材30は、略筒状の口部材本体31と、略円盤状の第1の栓体32および第2の栓体33と、略筒状の外枠体34aおよび内枠体34bと、を備える。 【0024】 口部材本体31と内枠体34bとは、第2の口部材30を容器の口部に取り付けた場合において、その注入/排出路を区画するものである。 第1の栓体32は、口部材本体31の開口端31aを封止するものである。口部材本体31の内部がこの第1の栓体32によって封止されていることから、口部材30を備える容器から収容液を取り出したりする際には、まず、この第1の栓体32を穿刺部材で刺し通す操作が必要となる。栓体32は、第1の口部材における栓体12と同様の観点から、ゴム、エラストマー等の弾性体によって形成される。 【0025】 外枠体34aは、第1の栓体32を口部材本体31に固定するための部材であって、第1の栓体32を把持した状態で口部材本体31と接着される。 内枠体34bは、口部材本体31内で第2の栓体33が軸方向に摺動しないように固定するための部材であって、口部材本体31内に第2の栓体33を配置した上で口部材本体31に嵌装される。内枠体34bは口部材本体31内に嵌装させた状態で固定させるほか、口部材本体31と接着することによって固定させてもよい。 【0026】 第2の栓体33は、第1の栓体32よりも容器の口部側に配置されるものである。第2の栓体33には、穿刺部材を貫通させ易いように、あらかじめスリット35または小さな孔を設けておくのが好ましい。 【0027】 図7(a) は穿刺部材85を第1の栓体32に刺し通した状態を示す断面図であって、同図(b) は穿刺部材85を第1の栓体32と第2の栓体33との双方に刺し通した状態を示す断面図である。 第1の栓体32を貫通した穿刺部材85の先端部分86は、図7(a) に示すように、まず、第2の栓体33に突き当たる。この状態では穿刺部材85が第1の栓体32を貫通しているものの、穿刺部材85の先端部分86は第2の栓体33を貫通した状態とはなっていない。ここで、第2の栓体33は口部材本体31の内部を封止するものであることから、図7(a) に示す状態では口部材30の外部と内部(容器の内部側)とが連通しておらず、それゆえ、穿刺部材85の開口部88からの液漏れが防止される。 穿刺部材85をさらに押入して、図7(b) に示すように、第2の栓体33を貫通させたときには、口部材30の外部と内部(容器の内部側)とが連通した状態となることから、口部材30を備える容器からその収容液を取り出したりする操作を行なうことができる。 【0028】 図6に示す第2の口部材30には、口部材本体31の、容器の口部に接続される側に略偏平なフランジ部31bが設けられている。そこで、この口部材30を薬液容器の口部に取り付ける際には、図1に示す第1の口部材10の場合と同様に、フランジ部31bを容器本体の両面で取り囲むようにして固定すればよい。 フランジ部の形状は図6に示す形状に限定されるものではなく、例えば口部材本体31の外周面に沿って突起を設けたような略円形状であってもよい。かかる口部材は、例えば輸液ボトル等における筒状の口部に直接固着するなどして取り付けることができる。 【0029】 本発明に係る第2の口部材30およびそれを口部に備える薬液容器は、前述のものに限定されるものではなく、前述の作用効果を損なわないものであれば、種々の設計変更を施すことが可能である。 【0030】 〔第3の口部材およびそれを備える薬液容器〕 本発明に係る第3の口部材の一実施形態を図8および図9に示す。 図8に示す口部材40は、略筒状の口部材本体41と、略円盤状の栓体42と、略円盤状の薄膜43と、略筒状の外枠体44と、を備える。 口部材本体41は、第3の口部材40を容器の口部に取り付けた場合において、その注入/排出路を区画するものである。 【0031】 栓体42は、口部材本体41の開口端41aを封止するものである。口部材本体41の内部がこの栓体42によって封止されていることから、口部材40を備える容器から収容液を取り出したりする際には、まず、この栓体42を穿刺部材で刺し通す操作が必要となる。栓体42は、第1の口部材における栓体12と同様の観点から、ゴム、エラストマー等の弾性体によって形成される。 栓体(42)の下面には、必要に応じて、フィルム(46)を配置することができる(図8,図9参照)。 【0032】 外枠体44は、栓体42を口部材本体41に固定するための部材であって、栓体42を把持した状態で口部材本体41と接着される。 薄膜43は、栓体42よりも容器の口部側において口部材本体41の内壁面に連設されてなるものである。薄膜43には、穿刺部材を貫通させ易いように、あらかじめスリットまたは小さな孔45を設けておくのが好ましい。 【0033】 図9(a) は穿刺部材85を栓体42に刺し通した状態を示す断面図であって、同図(b) は穿刺部材85を栓体42と薄膜43との双方に刺し通した状態を示す断面図である。 栓体42を貫通した穿刺部材85の先端部分86は、図9(a) に示すように、まず、薄膜43に突き当たる。この状態では穿刺部材85が栓体42を貫通しているものの、穿刺部材85の先端部分86は薄膜43を貫通した状態とはなっていない。ここで、薄膜43は口部材41の内部を封止するものであることから、図9(a) に示す状態では口部材40の外部と内部(容器の内部側)とが連通しておらず、それゆえ、穿刺部材85の開口部88からの液漏れが防止される。 穿刺部材85をさらに押入して、図9(b) に示すように、薄膜43を貫通させたときには、口部材40の外部と内部(容器の内部側)とが連通した状態となることから、口部材40を備える容器からその収容液を取り出したりする操作を行なうことができる。 【0034】 図8に示す第3の口部材40には、口部材本体41の、容器の口部に接続される側に略偏平なフランジ部41bが設けられている。そこで、この口部材40を薬液容器の口部に取り付ける際には、図1に示す第1の口部材10の場合と同様に、フランジ部41bを容器本体の両面で取り囲むようにして固定すればよい。 フランジ部の形状は図8に示す形状に限定されるものではなく、例えば口部材本体41の外周面に沿って突起を設けたような略円形状であってもよい。かかる口部材は、例えば輸液ボトル等における筒状の口部に直接固着するなどして取り付けることができる。 【0035】 本発明に係る第3の口部材40およびそれを口部に備える薬液容器は、前述のものに限定されるものではなく、前述の作用効果を損なわないものであれば、種々の設計変更を施すことが可能である。 【0036】 〔口部材本体、外枠体および内枠体〕 口部材本体、外枠体および内枠体は、例えば従来公知の種々のプラスチックを用いて形成することができる。特に熱可塑性樹脂を用いたときは、口部材本体等を射出成形によって簡易に形成することができる。 本発明の口部材を薬液容器の口部に適用する場合には、口部材等の形成用樹脂として、例えば医療器具用として許容された従来公知の種々のプラスチック(ポリマー、エラストマーを含む)を用いればよい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチルペンテン〔例えば、三井化学(株)の商品名「TPX」〕、ポリテトラフルオロエチレン等のポリオレフィン;エチレン−テトラシクロドデセン共重合体〔例えば、三井化学(株)の商品名「アペル」〕等のポリ環状オレフィン;ポリアセタール(POM);アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS);ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアリレート等のポリエステル;ポリフェニレンサルファイド(PPS)等のベンゼン系重合体等が挙げられる。 【0037】 〔栓体〕 栓体は、例えば従来公知の種々のゴムやエラストマーを用いて形成することができる。特に熱可塑性エラストマーを用いたときは、栓体を射出成形によって形成することができ、二色成形等の成形技術を採用することによりも、口部材本体と一体的に成形することができる。 栓体の厚みは特に限定されるものではないが、通常、1〜10mmの範囲で、好ましくは1.5〜5mmの範囲で設定される。 栓体形成用のゴム/エラストマーとしては、薬液容器の口部用栓体として用いられている従来公知の種々の材料を用いることができる。具体的には、天然ゴム、シリコーンゴム等のゴムや、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー等の熱可塑性エラストマーが挙げられる。 【0038】 〔穿刺部材保持部〕 穿刺部材保持部は、口部材本体形成用の材料として例示したのと同様の、従来公知の種々のプラスチックを用いて形成することができる。特に熱可塑性樹脂を用いたときには、穿刺部材保持部を、射出成形によって口部材本体(または内枠体等)と一体的に、かつ簡易に形成することができる。 【0039】 〔薄膜〕 薄膜は、口部材本体形成用の材料として例示したのと同様の、従来公知の種々のプラスチックを用いて形成することができる。特に熱可塑性樹脂を用いたときには、穿刺部材保持部を、射出成形によって口部材本体(または内枠体等)と一体的に、かつ簡易に形成することができる。 【図面の簡単な説明】 【図1】(a) は本発明に係る口部材の一実施形態を示す断面図、(b) はその平面図である。 【図2】(a) は図1に示す口部材10に穿刺部材を刺し通す途中の状態を示す断面図、(c) は口部材10に穿刺部材を完全に刺し通した状態を示す断面図である。 【図3】本発明に係る薬液容器の一実施形態を示す部分欠截正面図である。 【図4】図1に係る口部材の設計変更例を示し、(a) はその断面図、(b) はその平面図である。 【図5】本発明に係る薬液容器の他の実施形態を示す部分欠截正面図である。 【図6】本発明に係る口部材の他の実施形態を示す断面図である。 【図7】(a) は図6に示す口部材30に穿刺部材を刺し通す途中の状態を示す断面図、(b) は口部材30に穿刺部材を完全に刺し通した状態を示す断面図である。 【図8】本発明に係る口部材のさらに他の実施形態を示す断面図である。 【図9】(a) は図8に示す口部材40に穿刺部材を刺し通す途中の状態を示す断面図、(b) は口部材40に穿刺部材を完全に刺し通した状態を示す断面図である。 【図10】従来の口部材の一例を示す断面図である。 【図11】図10に示す口部材80の栓体82に穿刺部材を刺し通した状態を示す断面図であって、(a) は穿刺部材を中途まで刺し通した状態を、(b) は穿刺部材を完全に刺し通した状態を、それぞれ示す。 【符号の説明】 10,10’,30,40 口部材 11,31,41 口部材本体 11a,31a,41a 開口端 12,42 栓体 13,13’ 穿刺部材保持部 20 薬液容器 21 口部 22 容器本体 25 薬液容器 26 口部 32 第1の栓体 33 第2の栓体 43 薄膜 85 穿刺部材
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| 【出願人】 |
【識別番号】000153030 【氏名又は名称】株式会社ジェイ・エム・エス 【識別番号】000149435 【氏名又は名称】株式会社大塚製薬工場
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| 【出願日】 |
平成14年10月10日(2002.10.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087701 【弁理士】 【氏名又は名称】稲岡 耕作
【識別番号】100101328 【弁理士】 【氏名又は名称】川崎 実夫
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| 【公開番号】 |
特開2004−129867(P2004−129867A) |
| 【公開日】 |
平成16年4月30日(2004.4.30) |
| 【出願番号】 |
特願2002−297907(P2002−297907) |
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