トップ :: A 生活必需品 :: A61 医学または獣医学;衛生学




【発明の名称】 MRI装置
【発明者】 【氏名】五十嵐 勉
【住所又は居所】東京都北区赤羽2丁目16番4号 東芝医用システムエンジニアリング株式会社内

【要約】 【課題】天板の動きやガントリの摺動に極力影響を受けずに、予めRFコイルを適正な位置に設定しておくことができるMRI装置を提供する。

【解決手段】MRI装置において、天板12及び傾斜磁場コイルユニット5を備えたガントリ1と独立してRFコイルユニット4を支持する支持アーム15を設ける。また、支持アーム15には、制御部6の制御に基づいて、伸縮自在な支持アーム接続部9がを設けられており、これによりRFコイルユニット4を被検体に対して遠近方向に移動させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体を載せる天板を備えた寝台と、前記被検体に静磁場を印加する静磁場コイルと、前記被検体に傾斜磁場を印加する傾斜磁場コイルと、前記被検体にRF磁場を印加するRFコイルと、を備えたMRI装置において、前記寝台、前記静磁場コイルおよび前記傾斜磁場コイルに対して、独立して前記RFコイルを支持するRFコイル支持手段を備えたことを特徴とするMRI装置。
【請求項2】
前記RFコイルは、前記静磁場コイルから被検体に印加される静磁場の略中心に設けられることを特徴とする請求項1記載のMRI装置。
【請求項3】
前記傾斜磁場コイルを真空状態に保つ真空保持手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載のMRI装置。
【請求項4】
前記寝台、前記静磁場コイルおよび前記傾斜磁場コイルは床に設置され、前記RFコイルは前記RFコイル支持手段を介して天井に支持されることを特徴とする請求項1記載のMRI装置。
【請求項5】
前記寝台、前記静磁場コイルおよび前記傾斜磁場コイルは床に設置され、前記RFコイルは前記RFコイル支持手段を介して壁に支持されることを特徴とする請求項1記載のMRI装置。
【請求項6】
前記静磁場コイルに対して前記傾斜磁場コイルを独立して支持する傾斜磁場コイル支持手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載のMRI装置。
【請求項7】
前記RFコイル支持手段は、前記RFコイルを前記被検体に対する遠近方向に移動可能に支持することを特徴とする請求項1記載のMRI装置。
【請求項8】
前記RFコイル支持手段は、前記RFコイルを重力に対して略垂直な方向に移動可能に支持することを特徴とする請求項7記載のMRI装置。
【請求項9】
前記RFコイル支持手段は、前記RFコイルを重力に対して略水平な方向に移動可能に支持することを特徴とする請求項7記載のMRI装置。
【請求項10】
前記RFコイルと前記被検体との距離を検知する検知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項7記載のMRI装置。
【請求項11】
前記RFコイル支持手段は、前記検知手段で検知された前記RFコイルと前記被検体との距離に応じて、前記RFコイルを移動させることを特徴とする請求項10記載のMRI装置。
【請求項12】
前記被検体の第1の領域にRF磁場を印加し第1のMR信号を得た後、前記天板を移動させ、前記第1の領域とは異なる第2の領域にRF磁場を印加し第2のMR信号を得る制御を行う制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項11記載のMRI装置。
【請求項13】
前記RFコイル支持手段は、
前記RFコイルに接続されるアーム部と、
前記アーム部に取り付けられ伸縮可能な接続部と、
を備えることを特徴とする請求項7記載のMRI装置。
【請求項14】
前記RFコイルの位置と前記接続部の伸縮量とを対応させて記憶する記憶手段をさらに備えたことを特徴とする請求項13記載のMRI装置。
【請求項15】
前記RFコイルは、表面コイルを備えることを特徴とする請求項1記載のMRI装置。
【請求項16】
前記RFコイルは、前記表面コイルを複数備え、前記被検体に対して略水平方向及び略垂直方向から前記RF磁場を印加することを特徴とする請求項15記載のMRI装置。
【請求項17】
前記RFコイル支持手段は、前記複数の表面コイルをそれぞれの独立して移動可能に支持することを特徴とする請求項16記載のMRI装置。
【請求項18】
被検体を載せる天板を備えた寝台と、前記被検体に静磁場を印加する静磁場コイルと、前記被検体に傾斜磁場を印加する傾斜磁場コイルと、前記被検体にRF磁場を印加するRFコイルと、を備えたMRI装置において、
前記RFコイルを前記被検体に対する遠近方向に移動可能に支持するRFコイル支持手段を備えたことを特徴とするMRI装置。
【請求項19】
前記RFコイルは、表面コイルを備えることを特徴とする請求項18記載のMRI装置。
【請求項20】
前記RFコイルは、前記被検体に対して略水平方向及び略垂直方向から前記RF磁場を印加する複数の表面コイルを備えることを特徴とする請求項19記載のMRI装置。
【請求項21】
前記RFコイル支持手段は、前記複数の表面コイルをそれぞれの独立して移動可能に支持することを特徴とする請求項20記載のMRI装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、天板に載せられた被検体を撮影するMRI装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
MRI装置は、静磁場空間に配置された被検体に対し、傾斜磁場を印可した状態で、励起用磁場用コイル(送信RFコイル)から励起用磁場(RF磁場)を印加すると共に、核磁気共鳴信号用コイル(受信RFコイル)核磁気共鳴信号(MR信号)を取得する。この取得されたMR信号に基づき、当該被検体に関するMRI画像(断層像)を再構成する。これによれば、X線CT装置のように、取得可能な断層像がX線検出器の設置状況によって自ずと制限されてしまうのとは異なり、被検体に関して自由な断面を想定し、その断層像の取得が可能となる等、多くの利点を有するものである。
従来、このようなMRI装置において、RFコイルは、一般的に天板に設けられていた。(例えば特許文献1参照。)このようなMRI装置では、RFコイルの位置設定は、例えば被検体を天板に載せ、その状態でRFコイルの位置を設定していた。
【0003】
また、この他にも、従来、ホールボディコイルと呼ばれるRFコイルが、被検体に傾斜磁場を印可する傾斜磁場コイルと共にガントリに設けられたMRI装置もある。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−95777号公報(第4頁、第1図)
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように、天板上にRFコイルが設けられている場合には、天板の動きに伴ってRFコイルも動くことになり、天板をガントリの開口部に挿入する前に予めRFコイルの位置を適正な個所(例えば静磁場の中心近辺)に設置しておくことができず、患者を天板に載せた状態で、RFコイルの位置を設定しなければならないため、準備に時間がかかるという問題点がある。また、天板を移動させながら、撮影を行うような場合には、天板の摺動によりRFコイルも伴って摺動してしまい、撮影上影響を受ける問題がある。
また、ホールボディコイルの場合は、天板の摺動に対しての影響は少ないが、ガントリに設けられる傾斜磁場コイルの振動を強く受け、やはり撮影上影響を受ける問題がある。
そこで、本発明は上記課題を解決し、天板の動きやガントリの摺動に極力影響を受けずに、予めRFコイルを適正な位置に設定しておくことができるMRI装置を提供することを目的する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、被検体を載せる天板を備えた寝台と、前記被検体に静磁場を印加する静磁場コイルと、前記被検体に傾斜磁場を印加する傾斜磁場コイルと、前記被検体にRF磁場を印加するRFコイルと、を備えたMRI装置において、前記寝台、前記静磁場コイルおよび前記傾斜磁場コイルに対して、独立して前記RFコイルを支持するRFコイル支持手段を備えたことを特徴とする。
また、請求項18に記載の発明は、被検体を載せる天板を備えた寝台と、前記被検体に静磁場を印加する静磁場コイルと、前記被検体に傾斜磁場を印加する傾斜磁場コイルと、前記被検体にRF磁場を印加するRFコイルと、を備えたMRI装置において、前記RFコイルを前記被検体に対する遠近方向に移動可能に支持するRFコイル支持手段を備えたことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るMRI装置の種々の実施の形態について、図1ないし図3を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るMRI装置のガントリ1の横断面図、図2はMRI装置のガントリ1の縦断面図、図3はMRI装置のブロック図をそれぞれ示している。なお、被検体Pの体軸方向をZ方向、重力と平行な方向をY方向、Z方向と垂直な方向でかつをY方向とも垂直な方向をX方向とする。
ガントリ1は、その中央部に略略円筒形状の撮影領域21を有し、この撮影領域21にそれぞれ静磁場、傾斜磁場、RF磁場を印可する静磁場コイルユニット3、傾斜磁場コイルユニット5、RFコイルユニット4を備えている。静磁場磁石ユニット3は、超伝導タイプであれば、超伝導コイルと、その超伝導コイルを収容する液体ヘリウム容器と、さらに液体ヘリウム容器を収容する真空容器とを備える。また、傾斜磁場コイルユニット5は、主コイルの外側をシールドコイルで囲んだいわゆるアクティブシールド型傾斜磁場コイルを用いると良い。この傾斜磁場コイルユニット5は、その振動による騒音を外側に伝搬させないように、真空容器41に収容されている。この真空容器41の内部空気を、真空配管61を介して真空ポンプ71により強制排出することにより、真空容器41内部を真空状態に維持するようになっている。なお、この真空容器41の真空度は、完全真空は必要ではなく、空気伝播を遮音する程度、例えば数トル(torr)程度で良い。なお、遮音効果Sは、真空容器3の真空度をP1とすると、S=20log10(P1/760)で与えられ、真空度P1を7トルとすると、約40dBの遮音効果が得られることになる。この約40dBという十分な遮音効果が得られる7トルを真空容器41の内部圧力が越えないように、真空ポンプ71の動作が制御されている。また、傾斜磁場コイルユニット5は、さらにその振動の伝播を防ぐため、傾斜磁場コイル支持ユニット13を介して、静磁場磁石ユニット3とは独立して直接床22に設けられている。
【0007】
RFコイルユニット4は、撮影領域21に載置された被検体PにRF磁場を印加すると共に、被検体から放出されるMR信号を検出する。なお、RF磁場を印可するRFコイルとMR信号を検出するRFコイルは同一のコイルでも良いし、別々のコイルを用いても良い。RFコイルユニット4は、静磁場磁石ユニット3及び傾斜磁場コイルユニット5とは独立してRFコイル支持ユニットを介して、直接天井23に取り付けられている。なお、RFコイルユニット4は、この状態で、静磁場コイルユニット3から被検体Pに印加された静磁場の略中心に配置される。RFコイル支持ユニットは、8本の支持アーム15、支持アーム15同士をそれぞれ接続する4つの支持アーム接続部9、支持アーム15を天井に取り付ける4つの支持アーム取付部14、支持アーム15をRFコイルユニット4に取りつける4つの支持アーム取付部16を備える。より具体的に説明すると、RFコイルユニット4は、Z方向の両端にそれぞれ2箇所の合計4箇所で支持されている。なお、Z方向の両端それぞれの取付け方はほぼ対称であるため、ここではZ方向の一端の2箇所の取りつけのみについて説明する。図2に示すように、RFコイルユニット4には、それぞれ支持アーム取付部16を介して、XY平面上で略10時と略2時の位置に、2本の支持アーム15が取りつけられる。この支持アーム取付部16は、支持アーム15がXY平面上で回転可能な構成、いわゆる回転軸受けを備えている。それぞれの支持アーム15は、支持アーム接続部9の一端に取り付けられている。また、支持アーム接続部9の他端には支持アーム15が取り付けられており、さらに支持アーム取付部14を介して、天井23に取り付けられている。この支持アーム接続部9は例えば、油圧式の機構を備え、後述する制御部6の制御によりその圧力を変化させることができる。また、支持アーム取付部14も、同様にXY平面上で支持アーム15を回転可能なように回転軸受けを備えている。つまり、支持アーム接続部9の油圧を変化させることにより、RFコイルユニット4の位置を上下、左右に変化させることができる。
【0008】
次に、図3を参照して、MRI装置の全体構成について説明する。MRI装置は、上記したガントリ1の傾斜磁場コイルユニット5に所定のタイミングで電力を供給するための傾斜磁場電源2、RFコイルユニット4に所定のタイミングで電力を供給する送信器8、RFコイルユニット4から所定のタイミングでMR信号を受信する受信器22を備える。また、傾斜磁場電源2、送信器8及び受信器22には、これらのタイミングを一括して制御するためのシーケンサ7が接続されている。また、寝台10には、天板12の駆動を制御する寝台駆動部81が接続されている。さらに収集されたMR信号から再構成されたMRI画像を表示するための表示手段Dが設けられている。シーケンサ7、支持アーム接続部9、寝台駆動部81、表示手段Dには、これらを一括して制御するための制御部6が設けられている。なお、制御部6は、収集したMR信号から画像を再構成する機能も備えている。また、制御部6には、操作者が各種の設定を行うための情報を入力する入力部82が接続されている。
【0009】
次に、本実施形態に係るMRI装置の動作に関して、図3乃至図5を参照して、撮影の前に操作者が行う設定に関する動作と撮影中の動作についてそれぞれ説明する。撮影の前に操作者は、撮影の種類、撮影範囲、RFコイルの位置などの設定を入力部82を介して行う。ここで撮影の種類とは、例えば、パルスシーケンスの種類が含まれる。また、撮影範囲とは撮影される被検体の範囲を示すものである。
操作者は、入力部82を用いて、上記撮影の種類、撮影範囲の設定を行う。設定された撮影の種類、及び撮影範囲は、制御部6において、一連のパルスシーケンスとしての信号に変換され、一時的に保存される。
また、RFコイルの位置調整とは、RFコイルユニット4の位置を事前に調整することをいう。操作者は、被検体Pが天板12に載る前、あるいは載った後、被検体Pの体格に合わせて、被検体Pがガントリの開口部に挿入された場合でも、RFコイルユニット4にぶつからないように、RFコイルユニット4の位置を目視しながら調整する。なお、この調整においては、入力部82に設けられた例えば上下左右のボタンを備えた十字キーにより行うことができる。ここで、更に詳しくRFコイルユニット4の位置調整について図4を参照して説明する。なお、図4(a)乃至(c)は、それぞれ支持アーム接続部9の伸縮動作によるRFコイルユニット4の動きを体軸方向Zから見た場合の概略図である。各図における点線円は移動前のRFコイルユニット4の位置、矢印は移動方向、実線円は移動後のRFコイルユニット4の位置を示している。なお、支持アーム接続部9は、上記のように、合計4つの箇所に設けられているが、同じX・Y位置にある支持アーム接続部9(Z方向のみ異なる)は同様の動きを行うため、ここでは2つの支持アーム接続部9のみについて説明する。図4(a)は、図2において、紙面左側の支持アーム接続部9の動きを固定し、紙面右側の支持アーム接続部9のみを伸ばした場合のRFコイルユニット4の動きを示している。この場合、RFコイルユニット4は、左側の支持アーム接続部9の動きを固定しているため、支点Cの位置は変わらない。一方、右側の支持アーム接続部9が伸びる動作を行うため、支点Dは支点D’へ移動する。この結果、RFコイルユニット4は、紙面で左下側へ動くことになる。より具体的には、支点Cを中心とし、CD=CD’の関係を保つ円弧運動を行うことになる。次にこの状態で、図4(b)に示すように、右側の支持アーム接続部9の伸縮運動を固定し、一方左側の支持アーム接続部9を縮ませる動作を行うと、支点D’を中心にCD’=C’D’という関係を保ちながら、同様に円弧運動を行い、矢印で示すような上側へ移動することになる。結果として、これら図4(a)及び(b)の動作を組み合わせると、図4(c)に示すように、RFコイルユニット4は矢印で示すように左側に移動したことになる。つまり、支持アーム接続部9の伸縮動作でRFコイルユニット4を上下左右方向へ移動させることができる。
【0010】
ある所定の初期位置を図5に示すように、X位置=0、Y位置=0とおき、この時の右及び左側の支持アーム接続部9の伸縮量を0とする。この状態からRFコイルユニット4のX方向およびY方向へ移動させ、その移動量と、それぞれの支持アーム接続部9の伸縮量を、実験又は計算により求め、記憶テーブルとして例えば制御部6に記憶しておくと良い。なお、図5にはパターン1乃至4が示されている。制御部6は、各支持アーム接続部9の伸縮量をチェックし、この伸縮量と操作者が入力部82を介して希望する移動量から伸縮量を決定する。
より具体的には、例えば、操作者が入力部82を介してRFコイルユニット4の上側に1cmの移動を指示すると、制御部6は現状の各支持アーム接続部9の伸縮量をチェックする。例えば、この時左側の支持アーム接続部9の伸縮量が+1.2cm、右側が−1.4cm(パターン2)だとすると、X位置は1cm、Y位置は0cmであることになる。操作者はY方向に1cmの移動を希望しており、つまり、結果としてX位置が1cm、Y位置が1cm、左側伸縮量−1.5cm、右側伸縮量−1.5cm(パターン3)となればよい。従って、左側の支持アーム接続部9は、2.7cm縮める動作を行うことになり、一方右側の支持アーム接続部9は、−0.1cm縮める動作を行うことになる。
【0011】
このように、RFコイルユニット4とそれぞれの支持アーム接続部9の関係を示した記憶テーブルを作成しておくことにより、より適正な移動制御を行うことが可能となる。
次に、本実施形態に係るMRI装置の撮影中の動作について説明する。撮影の前の設定が終了すると、操作者は入力部82を介して、寝台駆動部81を介して、天板12を移動させ、被検体Pを初期位置に設定する。また、制御部6は、撮影前に設定された撮影の種類、及び撮影範囲を読み出し、シーケンサ7を介して、送信器8及び傾斜磁場電源2に所定のタイミングで信号を送信する。このタイミング信号を受けて、傾斜磁場コイルユニット5及びRFコイルユニット4から被検体Pに所定の傾斜磁場及びRF磁場が印加される。また、シーケンサ7からは受信器22に信号が送られ、上記傾斜磁場及びRF磁場の印加により発生したMR信号が受信される。MR信号が一旦受信された後、制御部6は寝台駆動部81を介して、天板12を移動させ、再度、傾斜磁場及びRF磁場を印加し、MR信号を得ることにより、被検体Pの広い範囲からMR信号を得る。受信されたMR信号は、制御部6へ送信され、MR画像が作成される。作成されたMR画像は表示手段Dで表示される。
【0012】
本実施の形態におけるMRI装置は、RFコイルユニットを、天板及びガントリと独立して設けることにより、天板の動きやガントリの摺動に極力影響を受けずに、予めRFコイルを適正な位置に設定しておくことができる。
また、上記の実施の形態においては、RFコイルユニットを静磁場の略中心付近に設けることにより、より質の高い画像を得ることが可能となる。
なお、上記実施の形態においては、寝台、静磁場コイルおよび傾斜磁場コイルを床に設置し、RFコイルを天井に支持する場合について説明したが、このような構成とすることにより、特に、寝台、傾斜磁場コイルからRFコイルへの振動伝播を大きく防止することができ、非常に効果的である。
また、さらに、上記実施の形態では、RFコイルユニットを患者に対して遠近方向に移動させることが可能であり、これによりRFコイルユニットを極力患者に近づけることができ、撮影の精度が向上する。
【0013】
また、上記実施の形態においては、いわゆるムービングベッド機能を備えたMRI装置について説明したが、撮影中には天板を移動させずに固定するMRI装置に適応しても良い。
また、上記の実施の形態では、RFコイルユニット4に、XY平面上で略10時と略2時の位置に、2本の支持アーム15が取り付けられる場合を示したが、他の箇所に設けても良い。また、操作者の手動によって、RFコイルユニット4の移動を行う場合について説明したが、RFコイルユニット4にRFコイルユニット4と患者との距離を検知する、例えばタッチセンサ等を設け、被検体に接触しないように自動で調整を行っても良い。
さらにムービングベッド機能と距離検知機能を組み合わせると、RFコイルユニットを患者により近づけることができ、撮影の精度が向上する。具体的には、天板の移動時に患者とRFコイルユニットの距離を検知し、この距離に応じてRFコイルユニットの位置を調整する(極力患者にRFコイルを近づけた状態にする)と良い。
【0014】
以上、本発明における種々の実施の形態について説明を行ったが、本発明は、上記実施の形態を種々組みあせて用いても良く、また趣旨を一脱しない範囲での変形も考えられる。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、RFコイルを、天板及びガントリと独立して設けることにより、天板の動きやガントリの摺動に極力影響を受けずに、予めRFコイルを適正な位置に設定しておくことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態におけるMRI装置のガントリの横断面図である。
【図2】本発明に係る第1の実施の形態におけるMRI装置のガントリの縦断面図である。
【図3】本発明に係る第1の実施の形態におけるMRI装置のブロック図である。
【図4】本発明に係る第1の実施の形態におけるMRI装置のRFコイルユニットの動作を示す概略図である。
【図5】本発明に係る第1の実施の形態におけるMRI装置の支持アーム接続部の伸縮量とRFコイルユニット4の位置を示した表である。
【符号の説明】
1 ガントリ
2 傾斜磁場電源
3 静磁場コイルユニット
4 RFコイルユニット
5 傾斜磁場コイルユニット
6 制御部
7 シーケンサ
8 送信器
9 支持アーム接続部
10 寝台
11 基台
12 天板
13 傾斜磁場コイル支持ユニット
14 支持アーム取付部
15 支持アーム
16 支持アーム取付部
21 撮影領域
22 天井
23 床
41 真空容器
61 真空配管
71 真空ポンプ
81 寝台駆動部
82 入力部
【出願人】 【識別番号】594164531
【氏名又は名称】東芝医用システムエンジニアリング株式会社
【住所又は居所】栃木県大田原市下石上1385番地
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【住所又は居所】東京都港区芝浦一丁目1番1号
【出願日】 平成15年3月31日(2003.3.31)
【代理人】 【識別番号】100083161
【弁理士】
【氏名又は名称】外川 英明

【公開番号】 特開2004−298303(P2004−298303A)
【公開日】 平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願番号】 特願2003−93173(P2003−93173)