トップ :: A 生活必需品 :: A61 医学または獣医学;衛生学




【発明の名称】 医用画像診断装置
【発明者】 【氏名】長谷川 美穂子
【住所又は居所】東京都千代田区内神田1丁目1番14号 株式会社日立メディコ内

【氏名】長嶋 克成
【住所又は居所】東京都千代田区内神田1丁目1番14号 株式会社日立メディコ内

【氏名】伊藤 幸雄
【住所又は居所】東京都千代田区内神田1丁目1番14号 株式会社日立メディコ内

【要約】 【課題】撮影された大量の画像から必要な画像のみを短時間で、かつ簡単な操作性で選択できる医用画像診断装置を提供することにある。

【解決手段】位置決め画像11上のスライス位置を選択することで、選択されたスライス位置での画像を選択画像12とする。また、スライス位置を選択する際に、選択対象のスライス位置で撮影された画像10を常にディスプレイ上の固定した位置に表示してあるように選択対象である画像およびその周辺の画像を表示させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医用画像を計測し、計測された医用画像をフィルムに出力する医用画像診断装置において、
前記医用画像の位置決め画像上のスライス位置を指定することで、指定されたスライス位置から撮影された画像を選択する手段と、該選択された画像を所定の表示位置に表示するとともに、選択された画像と少なくとも隣接するスライス位置の画像を前記表示位置を除く表示位置に表示する手段とを備えたことを特徴とする医用画像診断装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気共鳴イメージング(MRI)装置などの医用画像診断装置に係り、特に撮影した画像の中から必要な画像を選択する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来医用画像診断装置では、表示画像として少なくとも一枚以上の画像を選択し、並べて表示することができる。表示画像として選択した画像の枚数が多くなってディスプレイ上に表示しきれない場合は、ディスプレイ上に表示する画像を変更することで、ディルプレイ上に表示しきれなかった画像を表示することができる。
【0003】
上記医用画像診断装置で行う、撮影画像の選択は、操作者が前記ディスプレイ上に表示された画像または複数の画像を見て、必要な画像を一枚一枚選択している。
【0004】
また、同様にディスプレイ上の一枚の画像を選択することで、その画像が属するシリーズ全てを選択している。
また、ディスプレイ上に表示しきれない画像も含めて、表示画像として選択した全ての画像を選択している。
また、シリーズ内の画像を縮小してディスプレイ上に並べて表示し、マウス及びコントロールなどで必要な画像を選択している。
また、大量の断層画像から任意に加算画像を選択して効率的にフィルムに出力するものとして[特許文献1]がある。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−229537号公報
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】
しかし、一日に数十人の患者において数十枚から数百枚にも及ぶ大量の画像撮影を行っている、病院などでは、撮影する患者が、数十分単位で予約が行われているため、画像選択のための操作に時間をかけることは難しく、大量の撮影された画像から、フィルム出力や診断などに必要な画像だけをすばやく選択する必要がある。
【0007】
画像選択の手段として、撮影された画像及び複数の画像から一枚一枚選択する手段がある。この手段を用いると、確実に必要な画像のみを選択することが可能である。しかし、労力・時間がともにかかり操作性が悪い。
【0008】
また、シリーズ全ての画像を選択する手段や、表示画像として選択された画像全てを選択する手段では、複数枚の画像を一度に選択することができるが、必要ではない画像も含まれることになる。
【0009】
また、シリーズ内の画像をディスプレイ上に縮小して並べて表示し、そこから必要な画像のみを選択する手段では、画像が小さく読影しながら選択することができないため、必要な画像であるかを識別することが難しい。
【0010】
また[特許文献1]の技術は有用だが加算画像より簡便な手法が求められていた。
【0011】
本発明の目的は、撮影された大量の画像から、必要な画像のみを短時間で、かつ簡単な操作性で選択できる医用画像診断装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、医用画像を計測し、計測された医用画像をフィルムに出力する医用画像診断装置において、前記医用画像の位置決め画像上のスライス位置を指定することで、指定されたスライス位置から撮影された画像を選択する手段と、該選択された画像を所定の表示位置に表示するとともに、選択された画像と少なくとも隣接するスライス位置の画像を前記表示位置を除く表示位置に表示する手段によって達成される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係わる実施形態について、図面を参照して説明する。
本発明の実施方法については、図1〜図10を用いて説明する。
【0014】
図1は、画像の選択を行う前の初期状態についての表示例である。ディスプレイ上には、撮影された画像10の表示が行われている。また、表示された画像の位置決め画像11も同時に表示している。
【0015】
図2には、画像の選択を行う前の初期状態までの処理の流れ図を示す。図2の処理の流れにそって、図1の表示例を説明していく。処理21において、位置決め画像がディスプレイ上に表示する。処理22において、既に選択された画像12がある場合は、処理23において対応するスライス位置が他のスライス位置と区別して表示する。図1では、選択されていた画像に対するスライス位置の色を変えて、選択されていないスライス位置と区別する例を示す。また、処理24においてディスプレイ上の画像に対しても、選択された画像、選択されていない画像を区別して表示する。図1では、選択されていた画像12の周りを破線で囲み、選択されていない画像との区別を行っている。
【0016】
図3には、位置決め画像上で選択対象になっているスライス位置に対応する画像が、常にディスプレイ上の固定した位置に表示されていることを、表示例を用いて説明する。図3の表示例では、マウスカーソルがスライス位置上にあるとき、選択対象として見なしている。
【0017】
図4には、選択対象になっているスライス位置に対応する画像が常にディスプレイ上の指定した位置に表示される処理の流れ図を示す。図4の処理の流れに沿って、図3の表示例を説明していく。図3の(イ)では、画像を選択する前の初期状態を示している。処理41において、操作者は、選択を行いたい画像を決定する。図3(ロ)では、図3の(イ)の状態からマウスを操作して、画像112のスライス位置上にカーソルを移動して、画像112を選択対象画像としている。処理42において、選択対象であるスライス位置により撮影された画像がディスプレイ上の固定された位置に表示されていなければ、処理43において、固定された位置になるように、ディスプレイ上の画像の表示位置を変更する。図3(ロ)のように、初期状態では、ディスプレイ上に表示されていない画像のスライス位置が選択対象になった場合でも、そのスライス位置に対応する画像を中心に表示するように、ディスプレイ上の画像表示を変更している。また、処理44において、現在選択対象である画像とそうでない画像とを区別させて表示する。
【0018】
図5には、位置決め画像上のスライス位置から画像を一枚選択する実施例を説明する。図5(イ)は、画像を一枚選択する前を現すの図である。図5(ロ)は、画像を選択した後を現す図である。
【0019】
図6には、位置決め画像上のスライス位置から画像を一枚選択する処理の流れ図を示す。図6の処理の流れに沿って、図5の表示例を説明していく。処理61において操作者は、位置決め画像上のスライス位置を選択する。この時、図4でも説明した通り、スライス位置が選択対象状態であった場合はディスプレイ上に選択対象画像が表示されているため、操作者は、その画像を読影した上で、選択することが可能である。処理62において、位置決め画像上の選択されたスライス位置をそうでないスライス位置と区別して表示する。図5(ロ)では、選択されたスライス位置が破線として表示されている。処理63において選択されたスライス位置により撮影された画像を選択画像としてそうでない画像と区別する。図5(ロ)では、選択された画像の周りが破線で囲まれ、選択された画像とそうでない画像との区別を行っている。
【0020】
図7には、位置決め画像上のスライス位置から画像を一枚削除する表示例を説明する。図7(イ)には、選択解除を行う前を現す図である。図7(ロ)には、選択解除後を現す図である。
【0021】
図8には、位置決め画像上のスライス位置から画像を一枚削除する処理の流れ図を示す。図8の処理の流れに沿って、図7の表示例を説明する。処理81において。操作者は、位置決め画像上の選択解除を行いたい画像に対応するスライス位置の選択を行う。このとき処理82において選択されたスライス位置に対応する画像は選択状態にあるかを判断する。選択状態にあった場合、処理83において、位置決め画像上のスライス位置を非選択状態にする。また、処理84において、ディスプレイ上の画像を非選択状態にする。
【0022】
図9には、位置決め画像上のスライス位置から画像を複数枚選択する実施例を説明する。
【0023】
図10には、位置決め画像上のスライス位置から画像を複数枚選択する処理の流れ図を示す。図10の処理の流れに沿って、図9の表示例を説明する。図10の実施例では、マウスによって選択を行う例である。処理101において、操作者は複数枚選択の最初のスライス位置を選択する。図9(イ)では、マウスで位置決め画像上の複数枚選択したい最初のスライス位置を選択にしている。処理102において、複数枚選択の最後のスライス位置を選択する。図9(ロ)では、マウスを移動させ、複数枚選択を行いたい最後の画像に対応するスライス位置にカーソルを移動させ、選択する。処理103において、処理101と処理102で選択されたスライス位置、およびその間のスライス位置により撮影された画像選択する。処理104において、新たに選択されたスライス位置を選択状態にする。処理105において、新たに選択された画像を選択状態にする。図9(ハ)では、以上の処理により選択された画像を色を変えて表示している。
【0024】
次に本発明を採用する医用画像診断装置としてMRI装置を例に説明する。
MRI装置は、NMR現象を利用して被検体中の所望の検査部位における原子核スピンの密度分布や緩和時間分布等を計測して、その計測から被検体の任意の断面を画像表示するものである。図11はその模式図である。
【0025】
図11において、被検体に静磁場を与える静磁場コイル111と、被検体に傾斜磁場を与える傾斜磁場コイル112と傾斜磁場電源113と、被検体の生態組織を構成する原子の原子核にNMR現象を起こす高周波パルスを所定のパルスシーケンスで繰り返し印加する照射コイル117と、この照射コイルからの高周波パルスにより被検体に高周波磁場を照射する送信系115と、NMR現象による放出されるエコー信号を検出する受信コイル116と受信系114と、この受信系で検出したエコー信号を用いて画像再構成演算を行う信号処理系と画像を表示する表示手段(ディスプレイ)と、これらに動作条件を与えるための操作卓とデータを蓄積する記憶装置を備た画像処理部118を有している。傾斜磁場は、エコー信号に位置情報を与えるために与えられるもので、直行する3軸方向の傾斜磁場がそれぞれ所定のパルスシーケンスにより印加される。これらの装置により、被検体119の任意の断面を得る。
【0026】
また、図12に図11の画像処理部の詳細を説明する。
121はCPU、122は主メモリ、123は磁気ディスク、124は表示メモリ、125はCRT、126はコントローラ、127はマウス、128はキーボード、12Aは通信インターフェースで、これらは共通バス129に接続されている。
【0027】
磁気ディスク123には、複数の断層像および本発明方法の実行のためのプログラムなどが格納されている。CPU121は、これら複数の断層像及び本発明の実行のためのプログラムを読み出し、主メモリ122を用いて3次元画像処理などの画像処理を行い、その結果を表示メモリ124に送り、CRTモニタ125に表示させる。コントロール126に接続されたマウス127、キーボード128を用い、ユーザが本発明の操作を行う。
12Aはローカルエリアネット等の通信インターフェースであり、MRI装置と通信し、画像データを取得するのに使用する他、DICOMプリンタへの出力を行うのにも使用する。
【0028】
本実施形態によれば、例えばマウス操作による画像の選択では、マウスカーソルを位置決め画像上のスライス位置に移動させるだけで表示切り替えが可能であり、かつ選択したい画像に対してマウスクリックで選択が可能であるため、少ない操作で画像の表示切り替えが可能になり、操作数の少ない操作環境を提供できる。そのため、選択処理の処理時間を短縮できる。
また、選択を行う画像を常に同じ位置に表示するため、視点移動が少なくて済み、かつ選択する画像の前後の画像も表示されるため、前後関係の判断がし易い。また、選択しながら読影が行えるため、必要な画像であることの判断がし易い。
【発明の効果】
本発明は、撮影された大量の画像から必要な画像のみを短時間かつ簡便な操作性で選択できるというえ効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における初期状態の実施例の説明図。
【図2】本発明の初期状態までの処理のフロー図。
【図3】選択対象であるスライス位置に対応する画像が、常にディスプレイ上の中心付近に表示されることの実施例の説明図。
【図4】選択対象であるスライス位置に対応する画像が、常にディスプレイ上の中心付近に表示されている処理のフロー図。
【図5】位置決め画像上のスライス位置を選択することで、一枚の画像を選択する実施例の説明図。
【図6】位置決め画像上のスライス位置を選択することで、一枚の画像を選択する処理のフロー図。
【図7】位置決め画像上の一つのスライス位置を選択することで、一枚の選択された画像の選択を解除する実施例の説明図である。
【図8】位置決め画像上の一つのスライス位置を選択することで、一枚の選択された画像の選択を解除する処理のフロー図。
【図9】位置決め画像上の複数のスライス位置を選択することで、複数の画像を選択する実施例の説明図。
【図10】位置決め画像上の複数のスライス位置を選択することで、複数の画像を選択する処理のフロー図。
【図11】本発明の医用画像診断装置の一例を説明するブロック図。
【図12】図11の画像処理部。
【符号の説明】
10 撮影装置、11 位置決め画像、121 CPU、125 CRT、127 マウス、128 キーボード
【出願人】 【識別番号】000153498
【氏名又は名称】株式会社日立メディコ
【住所又は居所】東京都千代田区内神田1丁目1番14号
【出願日】 平成14年11月29日(2002.11.29)
【代理人】
【公開番号】 特開2004−180734(P2004−180734A)
【公開日】 平成16年7月2日(2004.7.2)
【出願番号】 特願2002−348172(P2002−348172)