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【発明の名称】 スライドレールのロック装置
【発明者】 【氏名】吉村 滋

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
陳列棚等の本体に固定される固定側レールと、固定側レールに対し摺動自在に配設された中間レールと、中間レールに対し摺動自在に配設された移動側レールよりなるスライドレールにおいて、固定側レールに中間レールと移動側レールが収納された状態をロックするロック姿勢と、固定側レールに対して中間レールと移動側レールが前方に摺動可能なロック解除姿勢に変移可能に、ロック部材が、中間レールの先端部に、上下方向に回動自在に設けられている事を特徴とするスライドレールのロック装置。
【請求項2】
ロック部材は、移動側レールが中間レールに収納された状態で、移動側レールに形成された移動側レールストッパーに外側から係止する移動側レール係止部と、移動側レールが中間レールと共に固定側レールに収納された状態で固定側レールに形成された中間レールストッパーに内側から係止する中間レール係止部を有する事を特徴とする請求項1に記載のスライドレールのロック装置。
【請求項3】
移動側レールストッパーは、移動側レール収納時ストッパーを兼用し、中間レールストッパーは中間レール伸長時ストッパーを兼用している事を特徴とする請求項2に記載のスライドレールのロック装置。
【請求項4】
ロック部材は、中間レールに対して移動側レールが摺動可能状態である時、移動側レールストッパーと中間レールストッパーの係止位置から変移した移動側レール係止部と中間レール係止部を、変移位置に維持させる変移状態維持部を有する事を特徴とする請求項2又は請求項3に記載のスライドレールのロック装置。
【請求項5】
移動側レール係止部は、上下方向に対応して一対形成され、中間レールに対して移動側レールが摺動可能状態である時、移動側レールストッパーと中間レールストッパーの係止位置から変移した位置を維持させる変移状態維持部が、下側の移動側レール係止部で兼用している事を特徴とする請求項2又は請求項4に記載のスライドレールのロック装置。
【請求項6】
変移状態維持部は、移動側レールが中間レールに収納された状態で、移動側レールの一部が嵌入可能で、移動側レールの移動によるロック部材の上方への回動が阻止される嵌入部を有する事を特徴とする請求項5に記載のスライドレールのロック装置。
【請求項7】
ロック部材は、移動側レールが中間レールと共に固定側レールに収納された状態で、固定側レールに形成された中間レールストッパーに内側から係止する中間レール係止部と、中間レール係止部が、中間レールストッパーの係止位置から変移した位置を維持させる変移状態維持部を有し、変移状態維持部は、移動側レールが中間レールに収納された状態で、移動側レールの一部が嵌入可能で、移動側レールの前方への移動によるロック部材の上方への回動が阻止される嵌入部を有する事を特徴とする請求項1に記載のスライドレールのロック装置。
【請求項8】
中間レールストッパーは中間レール伸長時ストッパーを兼用している事を特徴とする請求項7に記載のスライドレールのロック装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、陳列棚等の棚板類を本体内に収納した状態を維持するスライドレールのロック装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、抽斗あるいは陳列棚の棚板類を本体内に収納した状態で維持するスライドレールとして、固定側レールの端部を内方に折り曲げて形成した抜止ストッパーに弾性体からなる山形の係合突部を有するはね返り防止部材をとりつけ、該係合突部を移動側レールの端部を内方に折り曲げてもうけたストッパーに係合せしめる事により、移動側レールが固定側レールに最も収納された状態を維持したり(例えば、実開昭57ー189450号)、あるいは、固定側レールの基板の後端の一部を弾性を付与して移動側レール側に突出せしめてはね返り防止突片を形成すると共に、移動側レールの後端内面にはね返り防止突片の後端が弾性的に当接するストッパー部を形成したもの(実開昭60ー187633号)が提供されてきた。
【0003】
しかし、これらはいずれも、移動側レールが固定側レールに収納された状態で、移動側レールが弾性的に固定側レールと係止されているだけであるので、輸送途中、あるいは地震等で本体が、傾いたり揺動したりすると、不測に棚板等が飛び出す恐れがあった。
【0004】
この為、固定側レールの後端部に収納時ストッパーを上方に突出せしめ、移動側レールの後端部に移動側レールが最も収納された状態で、前記収納時ストッパーの後端に係止するストッパー部材を回動自在に設け、ストッパー部材に回動操作軸を連設せしめ、回動操作軸の先端を移動側レールの前端部まで延出せしめ、移動側レールの前側で回動操作軸を回動させる事によりを収納時ストッパーとストッパー部材の係止状態を解除する手段も提供されてきた(実公昭62ー8761号)が、部品点数が多く、又製作上スライドレール自体に溶接等の加工が必要となり、コストアップの要因となっていた。
【0005】
そして、近年、上記欠点を解決する方法として、移動側レールの収納時、固定側レール前端ストッパーが係合する係合孔が形成された案内傾斜片と案内傾斜片の前端に連設され、移動側レールの前方に突出する操作突片が、弾性を有する材料にて一体に形成された移動側レールロック部材を、移動側レールの先端部に設けたものが提供されてきた。(特開2001−190347号)
これは、部品点数も少なく安価に製作出来る反面、移動側レールを最も引き出した状態で、操作突片が前方に飛び出した状態となるので、商品の補充や商品の配置がえ、あるいは、その他様々な作業を行う時に、飛び出した操作突片に衣服を引っ掛けたり、或いは、ロック部材を破損させたりする事があった。
【0006】
さらに、係合孔と固定側レール前端ストッパーの係合はスライドレールの厚み方向で係合する構成となっているので、引出し或いは棚板の幅寸法が小さめに形成されていると、棚板等と連結された左右の移動側レールは、互いに内側方向に引きつけられ(固定側レールと移動側レールが所定寸法より若干離間する)、係合孔と固定側レール前端ストッパーの係合状態が一定せず、場合によっては、ロックがかからないと云う問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記欠点を解決する事を課題とし、簡単な構造で、棚板等の寸法の影響を受けず、確実なロック状態が維持され、移動側レールを最も引き出した状態では、ロック部材が移動側レールの前方に飛び出す事がなく、安全に作業を行う事が出来る、スライドレールのロック装置を提供する事を目的とする。
【0008】
【課題を解決する為の手段】
上記課題を解決する為、本発明が手段とする第1の特徴は、陳列棚等の本体に固定される固定側レールと、固定側レールに対し摺動自在に配設された中間レールと、中間レールに対し摺動自在に配設された移動側レールよりなるスライドレールにおいて、固定側レールに中間レールと移動側レールが収納された状態をロックするロック姿勢と、固定側レールに対して中間レールと移動側レールが前方に摺動可能なロック解除姿勢に変移可能に、ロック部材が、中間レールの先端部に、上下方向に回動自在に設けられているものである。
【0009】
次に本発明が手段とする第2の特徴は、上記第1の特徴に加え、ロック部材は、移動側レールが中間レールに収納された状態で、移動側レールに形成された移動側レールストッパーに外側から係止する移動側レール係止部と、移動側レールが中間レールと共に固定側レールに収納された状態で固定側レールに形成された中間レールストッパーに内側から係止する中間レール係止部を有するものである。
【0010】
次に本発明が手段とする第3の特徴は、上記第2の特徴に加え、移動側レールストッパーは、移動側レール収納時ストッパーを兼用し、中間レールストッパーは中間レール伸長時ストッパーを兼用しているものである。
【0011】
次に本発明が手段とする第の4特徴は、上記第3の特徴に加え、 ロック部材は、中間レールに対して移動側レールが摺動可能状態である時、移動側レールストッパーと中間レールストッパーの係止位置から変移した移動側レール係止部と中間レール係止部を、変移位置に維持させる変移状態維持部を有するものである。
【0012】
次に本発明が手段とする第5の特徴は、上記第4の特徴に加え、移動側レール係止部は、上下方向に対応して一対形成され、中間レールに対して移動側レールが摺動可能状態である時、移動側レールストッパーと中間レールストッパーの係止位置から変移した位置を維持させる変移状態維持部が、下側の移動側レール係止部で兼用しているものである。
【0013】
次に本発明が手段とする第6の特徴は、上記第5の特徴に加え、移状態維持部は、移動側レールが中間レールに収納された状態で、移動側レールの一部が嵌入可能で、移動側レールの移動によるロック部材の上方への回動が阻止される嵌入部を有するものである。
【0014】
次に本発明が手段とする第7の特徴は、上記第1の特徴に加え、ロック部材は、移動側レールが中間レールと共に固定側レールに収納された状態で、固定側レールに形成された中間レールストッパーに内側から係止する中間レール係止部と、中間レール係止部が、中間レールストッパーの係止位置から変移した位置を維持させる変移状態維持部を有し、変移状態維持部は、移動側レールが中間レールに収納された状態で、移動側レールの一部が嵌入可能で、移動側レールの前方への移動によるロック部材の上方への回動が阻止される嵌入部を有するものである。
【0015】
次に本発明が手段とする第8の特徴は、上記第7の特徴に加え、中間レールストッパーは中間レール伸長時ストッパーを兼用しているものである。
【0016】
【実施例】
スライドレールの基本的構成を(図7)に基づいて説明する。 スライドレール100は、陳列棚等の本体の内面に連結ネジ等で連結される固定側レール1と、固定側レール1に対し、ボール保持板3に回転自在に保持された複数個のボール30・・・を介して摺動自在に設けられた中間レール4と、中間レール4に対し、ボール保持板5に回転自在に保持された複数個のボール50・・・を介して摺動自在に設けられた移動側レール2より構成され、移動側レール2が固定側レール1に収納された状態を保持するロック部材6が、中間レール4の、固定側レール1側の内面前端部に設けられている。
【0017】
固定側レール1は、金属製の細長条板の短手両端部を外向き円弧状に折り曲げて形成された内面長手方向(摺動方向)にボール案内溝を有する折曲縁11、11と、基板12より断面略C字形をなし、摺動方向前端部に、基板12の一部が移動側レール2方向に突出し、中間レール4等を介して、移動側レール2を最大引き出した状態で停止させ、スライドレール100を最大伸長となす移動側レール伸長時ストッパー13(中間レールストッパー130)と、摺動方向後端部に、基板12を移動側レール2方向に突出し、中間レール4等を介して、移動側レール2が最も収納された状態で停止させ、スライドレール100を最大縮小状態となす固定側レール後端ストッパー(図示せず。)が形成されている。
【0018】
移動側レール2は、固定側レール1とほぼ同等の長さで、金属製の細長条板の短手両端部を外向き円弧状に折り曲げて形成された内面長手方向(摺動方向)にボール案内溝を有する折曲縁21、21と、基板22より固定側レール1に対向する断面略C字形に形成されている。
そして、基板22の前端部には、前記固定側レール1方向に突出し、移動側レール2の収納時に中間レール4の前端に当接する移動側レール収納時ストッパー221(移動側レールストッパー220)が形成され、基板22の後端部には、スライドレール100の最大伸長状態でボール保持板5の後端に当接する移動側レール後端ストッパー(図示せず。)が形成されている。
【0019】
中間レール4は、帯状金属板にて上記固定側レール1と移動側レール2とに挿入可能な大きさに形成されている。
すなわち、金属製の細長条板の短手両端部を内向き円弧状に折り曲げて形成された上下折曲縁42、42と基板41からなる断面略C字形に形成された2つの部材が、背中合わせで、摺動方向にずらして固着された、上下左右両折曲縁42、42、43、43を有する断面略I字形で、固定側レール1及び移動側レール2とほぼ同長に形成されている。
【0020】
そして、中間レール4の基板41の後端部に固定側レール1側に突出し、移動側レール2の引き出し時、ボール保持板3の後端部に当接し、移動側レール2の収納時、固定側レール1の固定側レール後端ストッパー(図示せず。)の内面に当接する中間レール後端ストッパー(図示せず。)が形成され、基板41の前端部に移動側レール2側に突出し、移動側レール2の引き出し時、ボール保持板5の前端部が内面に当接し、移動側レール2の収納時、前記収納時ストッパー221の内面が当接する中間レール前端ストッパー44が形成されている。
【0021】
ボール保持板3は帯条金属板にて中間レール4より所定寸法短くした、固定側レール1と中間レール4間に挿入可能な大きさの基板31と、固定側レール1と中間レール4の各折曲縁11、11、42、42間に位置する突出縁32、32より断面略コ字形に形成され、突出縁32、32の長手方向(摺動方向)数個所でボール30・・・を回転自在に保持している。
【0022】
ボール保持板5は帯条金属板にて中間レール4より所定寸法短くした、移動側レール2と中間レール4間に挿入可能な大きさの基板51と、移動側レール2と中間レール4の各折曲縁21、21、43、43間に位置する突出縁52、52より断面略コ字形に形成され、突出縁52、52の長手方向(摺動方向)数個所でボール50・・・を回転自在に保持している。
【0023】
スライドレール100は上記の如く構成され、移動側レール2が固定側レール1に最も収納された状態(中間レール後端ストッパーが固定側レール1の後端ストッパーの内面に当接し、移動側レール2の収納時ストッパー221が中間レール前端ストッパー44の内面に当接した状態)から、移動側レールロック部材6のロック状態を解除して、移動側レール2を前方に引き出していくと、移動側レール2の移動距離の2分の1ボール保持板5は移動し、中間レール4の移動距離の2分の1ボール保持板3は移動する事により、ボール保持板5の前端が中間レール4の中間レール前端ストッパー44の内面に当接し、同時に移動側レール後端ストッパーの内面がボール保持板5の後端に当接し、ボール保持板3の前端が、固定側レール1の移動側レール伸長時ストッパー13の内面に当接し、中間レール4の中間レール後端ストッパーの内面がボール保持板3の後端に当接して、移動側レール2は最大次に伸長状態で停止する。
【0024】
次に、第1実施例を図1〜図6に基づいて説明する。
第1実施例のロック部材6は、中間レール4の基板41の先端部で固定側レール1側内面に、取付孔60、取付ピン600等を介して回動自在に連結される取付基板61と、取付基板61の前方に連設され、中間レール4の前方に突出する操作用突片62と、固定側レール1の基板12方向に突出して、取付基板61の後端上下端部に連設された中間レール係止部63、63と、中間レール係止部63、63の所定寸法前方で、移動側レール2の基板方向に突出して、取付基板61の上下端部に連設された移動側レール係止部64、64と、移動側レール2の折曲縁21、21方向に突出して移動側レール係止部64、64の端部側に連設された変移状態維持部65、65より形成されている。
符号650、650は、ロック部材6の前部が移動側レール2の前方に突出した時、移動側レール2の下側の折曲縁21の前端内面に当接して、ロック部材6が必要以上下方に回動するのを防止する回動規制部を示している。
上記、中間レール係止部63、63、移動側レール係止部64、64、変移状態維持部65、65、回動規制部650、650が上下方向に一対設けられているのは、ロック部材6を取りつけた同一のスライドレール100を左右兼用で使用するためである。
【0025】
中間レール係止部63、63の間隔は移動側レール伸長時ストッパー13の高さ寸法よりやや大き目の寸法に形成され、中間レール4が移動側レール2と共に固定側レール1に収納されて、下方の変移状態維持部65が移動側レール2の前端より前方に突出する事でロック部材6が、自重によって、下方に回動した時、上方の中間レール係止部63の前端部が、移動側レール伸長時ストッパー13の上端部内面に係止するよう構成されている。
すなわち、実施例では、中間レール係止片63の前端部が係止する中間レールストッパー130を新たに固定側レール1に形成するのではなく、スライドレール100の基本構造の一部として設けられている移動側レール伸長時ストッパー13が中間レールストッパー130を兼用している。
【0026】
移動側レール係止部64、64の間隔は、収納時ストッパー221の高さ寸法よりやや大き目の寸法に形成され、移動側レール2が中間レール4に収納されて、下方の変移状態維持部65が移動側レール2の前端より前方に突出する事でロック部材6が、自重によって下方に回動した時、上方の移動側レール係止部64の後端部が、移動側レール収納時ストッパー221の上端部内面に係止するよう構成されている。
すなわち、実施例では、上方の移動側レール係止片64の前端部が係止する移動側レールストッパー220を新たに固定側レール1に形成するのではなく、スライドレール100の基本構造の一部として設けられている移動側レール収納時ストッパー221が移動側レールストッパー220を兼用している。
【0027】
ロック部材6が所定範囲下方に回動して、上側の中間レール係止部63の前端が固定側レール1の中間レールストッパーの上部内面に係止し、同時に、上側の移動側レール係止部64の後端が移動側レール2の移動側レールストッパーの外面に係止した状態(図3に示す状態)から、操作用突片62を指先で上方に回動して、上側の中間レール係止部63と上側の移動側レール係止部64を上方に移動させた(係止位置を変移させた)後、移動側レール2を前方に摺動させた状態で、操作突片62から指先を放しても、移動側レール2の下側の折曲縁21の内面に下側の変移状態維持部65の下端が当接し、中間レール係止部63と移動側レール係止部64の変移位置は維持される。
この状態で、固定側レール1に対し、中間レール4、移動側レール2は相互に摺動自在となる。
【0028】
第1実施例のロック部材6は上記の如く形成され、移動側レール2が最大伸長状態(引出し、棚板等が最も引き出された状態)から移動側レール2を収納していくと、固定側レール1に対して中間レール4が先に収納されたり、或いは、中間レール4に対し移動側レール2が先に収納されたり、さらには、移動側レール2の中間レール4に対する収納と、固定側レール1に対する中間レール4の収納が同時に行われたりする。
【0029】
しかしながら、中間レール4に対する移動側レール2の収納が完了しない限り、変移状態維持部65の下端が移動側レール2の下側の折曲縁21の内面に当接しているので、ロック部材6は下方に回動せず(図6に示す状態)、中間レール4に移動側レール2が収納された時点で、変移状態維持部65の下端が移動側レール2の下側の折曲縁21の前方に位置し(図3に示す状態)下方に回動して、上側の移動側レール係止部64の後端が移動側レールストッパー221(移動側レール収納時ストッパー220)の前側に係止する。
【0030】
この状態で、移動側レール2は中間レール4に対して、摺動する事がない。
次に、移動側レール係止部64の後端が移動側レールストッパー221(移動側レール収納時ストッパー220)の前側に係止した状態で。中間レール4と移動側レール2が固定側レール1に収納されると、固定側レール1の移動側レール伸長時ストッパー13(中間レールストッパー130)の上端に、後方が上方に傾斜した中間レール係止部63の下面が接触して、中間レールの移動と共に、ロック部材6を上方に回動させながら、収納方向に移動し、中間レール係止部63が移動側レール伸長時ストッパー13(中間レールストッパー130)を通過して、ロック部材6が下方に回動して、移動側レール伸長時ストッパー13(中間レールストッパー130)の上部内面に上側の中間レール係止部63が係止し、中間レール4と移動側レール2は固定側レール1にロック状態となり、ロック部材7を操作しない限り、中間レール4と移動側レール2は摺動しない。
【0031】
次に第2実施例を図8〜図13に基づいて説明する。
第2実施例のロック部材7は、中間レール4の基板41の先端部で固定側レール1側内面に、取付孔70、取付ピン700等を介して回動自在に連結される取付基板71と、取付基板71の前方に連設され、中間レール4の前方に突出する操作用突片72と、固定側レール1の基板12方向に突出して、取付基板71の後端上下端部に連設された中間レール係止部73、73と、中間レール係止部73、73の所定寸法前方で、移動側レール2の基板方向に突出し、さらに、移動側レール2の折曲縁21、21方向に突出して形成された変移状態維持部75、75より形成されている。
【0032】
そして、変移状態維持部75、75には移動側レール2が中間レール4に収納された状態で、移動側レール2の下側の折曲縁21の前端が嵌入可能で、移動側レール2の移動によるロック部材7の上方への回動を阻止する嵌入部751、751が形成されている。
上記、中間レール係止部73、73、変移状態維持部75、75が上下方向に一対設けられているのは、ロック部材7を取りつけた同一のスライドレール100を左右兼用で使用するためである。
【0033】
中間レール係止部73、73の間隔は、移動側レール伸長時ストッパー13の高さ寸法よりやや大き目の寸法に形成され、中間レール4が移動側レール2と共に固定側レール1に収納されて、下方の変移状態維持部75が移動側レール2の前端より前方に突出する事でロック部材7が、自重によって、下方に回動した時、上方の中間レール係止部73の前端部が、移動側レール伸長時ストッパー13の上端部内面に係止するよう構成されている。
すなわち、実施例では、中間レール係止片73の前端部が係止する中間レールストッパー130を新たに固定側レール1に形成するのではなく、スライドレール100の基本構造の一部として設けられている移動側レール伸長時ストッパー13が中間レールストッパー130を兼用している。
【0034】
ロック部材7が、所定範囲下方に回動して、上側の中間レール係止部73の前端が固定側レール1の中間レールストッパー130の上部内面に係止し、移動側レール2の下側の折曲縁の前端が嵌入部751に嵌入した状態(図10に示す状態)から、操作用突片72を指先で上方に回動して、上側の中間レール係止部73を上方に移動させた(係止位置を変移させた)後、移動側レール2を前方に摺動させた状態で、操作突片72から指先を放しても、移動側レール2の下側の折曲縁21の内面に下側の変移状態維持部75の下端が当接し、中間レール係止部73の変移位置は維持される。
この状態で、固定側レール1に対し、中間レール4、移動側レール2は相互に摺動自在となる。
【0035】
第2実施例のロック部材7は上記の如く形成され、移動側レール2が最大伸長状態(引出し、棚板等が最も引き出された状態)から移動側レール2を収納していくと、固定側レール1に対して中間レール4が先に収納されたり、或いは、中間レール4に対し移動側レール2が先に収納されたり、さらには、移動側レール2の中間レール4に対する収納と、固定側レール1に対する中間レール4の収納が同時に行われたりする。
【0036】
しかしながら、中間レール4に対する移動側レール2の収納が完了しない限り、変移状態維持部75の下端が移動側レール2の下側の折曲縁21の内面に当接しているので、ロック部材7は下方に回動しない。(図13に示す状態)
すなわち、中間レール4に移動側レール2が収納された時点で、変移状態維持部75の下端が移動側レール2の下側の折曲縁21の前方に位置し(図12に示す状態)、同時にロック部材7は下方に回動して、嵌入部751に移動側レール2の折曲縁21の前端が嵌入する。
【0037】
この状態で、移動側レール2は中間レール4に対して、摺動する事がない。
次に、嵌入部751に移動側レール2の折曲縁21の前端が嵌入した状態で、中間レール4と移動側レール2が固定側レール1に収納されると、固定側レール1の移動側レール伸長時ストッパー13(中間レールストッパー130)の前端に、後方が上方に傾斜した中間レール係止部73の下面が接触して、中間レールの移動と共に、ロック部材7を上方に回動させながら、収納方向に移動し、中間レール係止部73が移動側レール伸長時ストッパー13(中間レールストッパー130)を通過して、ロック部材7が下方に回動して、移動側レール伸長時ストッパー13(中間レールストッパー130)の上部内面に上側の中間レール係止部73が係止し、中間レール4と移動側レール2は固定側レール1にロック状態となり、ロック部材7を操作しない限り、中間レール4と移動側レール2は摺動しない。
【0038】
【発明の効果】
特許請求の範囲の請求項1に記載の発明によれば、ロック部材が中間レールの先端部に上下方向に回動自在に設けられているので、移動側レールが最もひきだされた状態では、移動側レールの前方にロック部材が突出する事がないので、商品の補充や、商品の配置変えなど、陳列棚の棚板等を最も引き出した状態で(移動側レールが最もひきだされた状態で)、様々な作業を行う場合でもロック部材が全く邪魔にならず、又、収納された状態では、ロック部材の一部がスライドレールより突出するので、ロック状態を解除する作業が容易であり、しかも、上下方向の回動によって、ロック状態と非ロック状態が選択されるので、係止範囲を大きくとる事が可能となり、製作誤差によって、棚板等の内寸が小さめ目に形成されて、左右の移動側レール、中間レールが内側に引き寄せられていても、係止状態に影響をおよぼす事がなく、安定したロック状態を得る事ができる。
【0039】
特許請求の範囲の請求項2に記載の発明によれば、上記効果に加え、ロック部材を中間レール取付、ロック部材に、固定側レールと移動側レールに係止する、中間レール係止部と、移動側レール係止部を設けているので、部材点数の削減を計る事が可能で、安価に製作できる。
【0040】
特許請求の範囲の請求項3に記載の発明によれば、移動側レール前端ストッパーと中間レール伸長時ストッパーを、移動側レールストッパーと中間レールストッパーを兼用しているので、更に部材点数の削減を計る事が出来、スライドレール全体のコスト削減も可能となる。
【0041】
特許請求の範囲の請求項4に記載の発明によれば、中間レールと移動側レールが摺動可能状態である時、ロック部材を非ロック姿勢とする変移状態維持部をロック部材に有しているので、常に、ロック部材の前部が移動側レールより突出した状態でない限り(移動側レールが中間レールにロック状態とならない限り)、中間レールと固定側レールはロック状態とならないので、ロック部材を解除姿勢に操作する時は、ロック部材は常に指先のとどき易い視認出来る位置にあり操作が非常に容易である。
【0042】
特許請求の範囲の請求項5に記載の発明によれば、下側の移動側レール係止部が変移状態維持部をを兼用しているので、さらに構造が簡単で安価に製作できる。
【0043】
特許請求の範囲の請求項6に記載の発明によれば、上記効果に加え、変移状態維持部に移動レールの一部が嵌入する嵌入部を形成しているので、移動側レールのより確実なロック状態を得ることが出来る。
【0044】
特許請求の範囲の請求項7に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、変移状態維持部に移動側レールの一部が嵌入し、移動側レールの前方への移動によるロック部材の上方への回動を阻止する嵌入部を設けているので、ロック部材の構成要素が少なくてすみ、構造が簡単で安価に製作でき、移動側レールの確実なロック状態を得る事ができる。
【0045】
特許請求の範囲の請求項8に記載の発明によれば、上記効果に加え、中間レール伸長時ストッパーと中間レールストッパーを兼用しているので、更に部材点数の削減を計る事が出来、スライドレール全体のコスト削減も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のロック部材の斜視図である。
【図2】第1実施例の要部斜視図
【図3】ロック状態を示す第1実施例の要部側面図
【図4】図3のA部拡大図
【図5】ロック解除状態を示す第1実施例の要部側面図
【図6】移動側レールと中間レールが摺動状態の第1実施例の要部側面図。
【図7】図6のB−B線拡大断面図
【図8】本発明の第2実施例のロック部材の斜視図である。
【図9】第2実施例の要部斜視図
【図10】ロック状態を示す第2実施例の要部側面図
【図11】図10のC部拡大図
【図12】ロック解除状態を示す第2実施例の要部側面図
【図13】移動側レールと中間レールが摺動状態の第1実施例の要部側面図。
【符号の説明】
1        固定側レール
11       折曲縁
12       基板
13(130)  中間レール伸長時ストッパー(中間レールストッパー)
100      スライドレール
2        移動側レール
21       折曲縁
22       基板
221(220) 移動側レール収納時ストッパー(移動側レールストッパー)6        第1実施例のロック部材
61       取付基板
62       操作用突片
63       中間レール係止部
64       移動側レール係止部
65       変移状態維持部
651      嵌入部
【出願人】 【識別番号】390002255
【氏名又は名称】日本アキュライド株式会社
【出願日】 平成14年6月4日(2002.6.4)
【代理人】
【公開番号】 特開2004−8308(P2004−8308A)
【公開日】 平成16年1月15日(2004.1.15)
【出願番号】 特願2002−162669(P2002−162669)