| 【発明の名称】 |
履物の中敷 |
| 【発明者】 |
【氏名】板垣 敏 【住所又は居所】埼玉県行田市向町20番15号株式会社力王内
|
| 【要約】 |
【課題】通気性及び適度のクッション性を備え、履き心地と形態安定性、取扱い性に優れた履物の中敷を提供する。
【解決手段】表層1に吸湿性シート、中間層2に椰子繊維製フェルト、裏層3に高分子シートを積層してなる履物の中敷であって、裏層3の高分子シートの賦形により少なくとも土踏まず部Aから踵部Bにかけての周縁に立上り部Cが形成されていることを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 表層に吸湿性シート、中間層に椰子繊維製フェルト、裏層に高分子シートを積層してなる履物の中敷であって、裏層の高分子シートの賦形により少なくとも土踏まず部から踵部にかけての周縁に立上り部が形成されていることを特徴とする履物の中敷。 【請求項2】 表層として厚手の綿布を用いたことを特徴とする請求項1記載の履物の中敷。 【請求項3】 裏層として通気性構造の熱可塑性樹脂シートを用いたことを特徴とする請求項1又は2記載の履物の中敷。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、通気性と適度のクッション性に富み、かつ履き心地の優れた、長靴を始めとする各種の履物に用いる、履物の中敷に関するものである。 【0002】 【従来の技術】 長靴等の防水性の履物にあっては、使用中に通気や換気が十分に行われないため、内部に熱や湿気が溜まり易く、長期間使用しているとこれらが内部に滞留して発汗し、これによって履き心地を著しく低下させる問題があった。 このため従来より、靴底の内部に通気や換気が行えるような構造を採用したり、吸湿性の材料を使用したり、あるいは内部に吸湿性材料を用いた中敷を内装させたりすることが行われている。 【0003】 上記の対策のうち、吸湿性材料を一部に使用した履物底や履物の中敷としては、高分子材料のほか天然繊維を用いる各種の提案がなされている。 その提案の一つとして特許文献1に示すように、椰子繊維を一部に使用する履物が知られている。 【0004】 【特許文献1】 特開平5―161503 【0005】 【発明が解決しようとする課題】 本発明は、特許文献1と同様に、椰子繊維のもつ通気性及び適度のクッション性に着目し、この材料の特性を如何なく発揮させると共に、さらに履き心地と、形態安定性及び取扱い性を容易にした履物の中敷を提供しようとするものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】 すなわち本発明の要旨とするところは、表層に吸湿性シート、中間層に椰子繊維製フェルト、裏層に高分子シートを積層してなる履物の中敷であって、裏層の高分子シートの賦形により少なくとも土踏まず部から踵部にかけての周縁に立上り部が形成されていることを特徴とする履物の中敷にある。 また本発明は、上記表層として厚手の綿布を使用すること、また裏層として通気性構造の熱可塑性樹脂シートを使用することも特徴とするものである。 【0007】 【発明の実施の態様】 以下、本発明の実施の態様を図面に基づいて説明する。 図1〜図3は本発明を長靴の中敷に適用した例を示しており、図1は中敷の一例を示す斜視図、図2は中敷の主要部を示す拡大断面図、図3は本発明に用いる高分子シートの一例を示す部分斜視図である。 図中Aは中敷の土踏まず部、Bは踵部、Cは立上り部、Dは爪先部を示しており、また図中1が吸湿性シートからなる表層、2が椰子繊維製フェルトからなる中間層、3は高分子シートが賦形されて立上り部Cが形成された裏層をそれぞれ示している。 【0008】 表層1、中間層2及び裏層3についてさらに詳細に説明すると、表層1は厚手の綿布、繊維製のフェルト等の吸湿性シートからなっていて、足裏から発生される熱や汗を吸湿し、中間層2に移行させる役割を果たしている。この層は、足によって常に押圧され、摩擦も受けるので、適度の強度と吸湿性を備えた厚手の綿布からなるものが特に好ましい。 【0009】 中間層2を形成する椰子繊維製フェルトは、椰子繊維をバインダー等を用いてフェルト状に形成したもので、3〜8mm程度の厚さのシート状を呈しているため、使用中に足に違和感を与えることがなく、しかも形態安定性もよく、取扱も容易である。この椰子繊維は、適度のクッション性、吸湿性及び通気性を備えているため、本発明の目的に適している。なお、この椰子繊維製フェルトには、通常行われる抗菌、防臭等の処理を施しておいても良い。 【0010】 裏層3を構成する高分子シートは、各種熱可塑性樹脂あるいはゴム等からなり、少なくとも土踏まず部Aから踵部Bにかけての周縁に立上り部Cが形成されている。この立上り部Cは、例えば長靴の内部に挿入した際、隅部に収まって、足に接する面が傾斜する立上り形状に賦形すると良い。このような立上り部Cを設けると、足を長靴内に安定よく収容できると共に、足を包み込むようして履き心地もよくなり好都合である。また、適度の柔軟性のある熱可塑性樹脂シートを用いると、衝撃吸収性の向上にも寄与させることができる。 なおこの立上り部は、断面楔形状にすることもでき、また若干低い立上り部を土踏まず部Aから爪先部Dにかけて賦形させることもできる。 【0011】 この高分子シート3は、椰子繊維製フェルトを用いるものでありながら、中敷に対して立上り部Cを設けるように賦形させることができるが、これは高分子シート3の賦形性能を巧みに使用するものである。この意味からすると、EVA樹脂等のビニル系、またはオレフィン系等の熱可塑性樹脂を用いてシート状に成形することが好ましい。 そして、この際の高分子シート3には、第3図に示す如く通気孔3Aを設けた構造にすると、中間層2の椰子繊維製フェルトの通気性とあいまって一層の通気性を得ることができる。通気性を備えた高分子シート3としては、上記の例に限定されるものではなく、網地状等適宜な構造のものが使用できる。また、通気性構造は踵部分の通気孔の大きさを他の部分より大きくするなど、部分的にその程度を変えることもできる。 【0012】 中敷の製造は、上記3つの層1、2、3を適宜接着剤等を介して積層し、これを加熱可能な型に装填し、裏層3に立上り部Cを形成するよう加熱成形することにより得ることができる。これによって3つの層は、互いに一体化され、強度、形態安定性及び取扱い性が向上する。なお図中4は、周縁に取付けた縁かがり片である。 【0013】 上記実施例については、長靴に適用した例を中心に説明したが、本発明は長靴以外に、一般の靴あるいは地下たび等広く履物の中敷として使用できるものである。 【0014】 【発明の効果】 本発明は以上詳述した如き構成からなるものであるから、椰子繊維のもつ独特な通気性能、吸湿性及び適度の強度と衝撃吸収性能を如何なく発揮させることができる共に、3つの層を積層して強度及び形態安定性を備え、かつ取扱い性も向上させることができ、性能の優れた履物の中敷を提供できる利点がある。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の履物の中敷の一例を示す斜視図である。 【図2】図1の要部を示す部分的な断面構造である。 【図3】本発明に用いる高分子シートの一例を示す部分的な斜視図である。 【符号の説明】 A 土踏まず部 B 踵部 C 立上り部 1 表層 2 中間層 3 裏層
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000155861 【氏名又は名称】株式会社力王 【住所又は居所】埼玉県行田市向町20番15号
|
| 【出願日】 |
平成15年5月26日(2003.5.26) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2004−344537(P2004−344537A) |
| 【公開日】 |
平成16年12月9日(2004.12.9) |
| 【出願番号】 |
特願2003−147066(P2003−147066) |
|