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【発明の名称】 大豆粉から豆乳を製造する方法
【発明者】 【氏名】原田 洋志
【氏名】原田 晴一郎
【課題】大豆粉末から豆乳製造しようとするのは、工程等が簡単であり、豆乳の舌触りを、従来の丸大豆を洗浄、浸漬、磨り潰し、煮沸後濾布で濾過して製造された豆乳のような、繊維質(オカラ)を除去した口当たりの良い豆乳は出来ないかと考えたものである。

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
大豆粉末1部に対し、水3〜9部加え、攪拌混合し、40℃〜110℃で3〜6分程度加熱した大豆粉末液を、濾布で、繊維質(オカラ)を分離させ、豆乳を製造する方法。
【請求項2】
大豆粉末の粒度を740ミクロン〜50ミクロンのものを使用して、製造するようにした特許請求の範囲第1項記載の製造方法。
【請求項3】
選別大豆を品温40℃〜120℃で加熱し豆を柔らかくする加熱工程と、大豆の皮をずらすことにより大豆の皮に亀裂を生じさせる補助脱皮工程と、大豆の剥皮を行う剥皮工程と、剥皮された皮を除去する風選工程と、風選処理された大豆混合物から脱皮されなかった丸大豆と半割れ子葉及び胚芽の混合物とに分離する第一篩分け工程と、半割れ子葉及び胚芽の混合物を子葉と胚芽とに分離する第二篩分け工程と、第二篩分け工程により分離された子葉を冷却し、冷却処理された子葉の剥皮を行う再剥皮工程により、細菌数が300個/g以下となる無菌全脂脱皮大豆を得ることができる。この無菌全脂脱皮大豆を乾燥、粉砕し740ミクロン〜50ミクロンの粒度に分級した無菌全脂脱皮大豆粉を使用して、製造するようにした特許請求の第1項、第2項の製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は、大豆粉から豆乳を製造する方法に関するものである。
【従来の技術】
1 丸大豆から豆乳を作る方法(旧来の豆腐の製造要領)
まず丸大豆を洗浄し、浸漬した丸大豆を磨り潰す、磨り潰した液を煮沸した後、濾布で濾過し、オカラを除去して、豆乳を作成した。
この後、豆乳に苦汁を加え豆腐が出来る。
2 大豆粉から直接豆乳を作る方法(原料の大豆等を全量豆乳に変換)
イ 特開2002−345425、特開2000−102357、特開平11−137202は大豆粉から、オカラを発生させないで、豆乳を作成する製造方法が開示されている。
ロ その他として
脱皮大豆利用した方法として、脱皮大豆を低温粉砕して微細な大豆粉を得て、これに分離大豆蛋白を混合し加水、加熱を行い豆乳を作る方法(特開平7−51016)と全粒の大豆または剥皮した大豆を微粉砕して得た生の大豆粉を水と混合し、この液を乳化した後加熱、あるいは加熱した後に乳化を行い豆乳を製造する方法(特開2002−345425)がある。
以上、丸大豆からオカラと豆乳を、大豆粉等から全量豆乳を製造する方法があるが、オカラ(繊維分)を分離していない大豆粉からの方法では、舌触りにおいてざらつきがあった。
【0003】
【特許文献1】特開2002−345425
【特許文献2】特開2000−102357
【特許文献3】特開平11−137202
【特許文献4】特開平7−51016
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】
大豆粉末から豆乳製造しようとするのは、工程等が簡単であり、豆乳の舌触りを、従来の丸大豆を洗浄、浸漬、磨り潰し、煮沸後濾布で濾過して製造された豆乳のような、繊維質(オカラ)を除去した口当たりの良い豆乳は出来ないかと考えたものである。
【0005】
【問題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果740ミクロン〜50ミクロンに粉砕した大豆粉あるいは無菌全脂脱皮大豆粉を使用し、その大豆粉末液を濾布で濾過することにより、簡単で家庭でも従来の丸大豆から製造したと同じような舌触りの良い豆乳が作れることを見出し、本発明に至った。
【0006】
上記無菌全脂脱皮大豆粉は、選別大豆を品温40℃〜120℃で加熱し豆を柔らかくする加熱工程と、大豆の皮をずらすことにより大豆の皮に亀裂を生じさせる補助脱皮工程と、大豆の剥皮を行う剥皮工程と、剥皮された皮を除去する風選工程と、風選処理された大豆混合物から脱皮されなかった丸大豆と半割れ子葉及び胚芽の混合物とに分離する第一篩分け工程と、半割れ子葉及び胚芽の混合物を子葉と胚芽とに分離する第二篩分け工程と、第二篩分け工程により分離された子葉を冷却し、冷却処理された子葉の剥皮を行う再剥皮工程により、細菌数が300個/g以下となる無菌全脂脱皮大豆を得ることができる。この無菌全脂脱皮大豆を乾燥、粉砕し740ミクロン〜50ミクロンの粒度に分級して無菌全脂脱皮大豆粉を得ることが出来る。
【0007】
この無菌全脂脱皮大豆粉あるいは大豆粉1部に対し、水を3〜9部加え、攪拌混合し、40℃〜110℃で3〜6分程度加熱した大豆粉末液を、濾布で、繊維質(オカラ)を分離させ、豆乳を製造する方法である。
【0008】
本発明は、740ミクロン〜50ミクロンに粉砕した無菌全脂脱皮大豆粉、あるいは740ミクロン〜50ミクロンに粉砕した大豆粉を使用することと、その大豆粉末液を濾布で濾過し豆乳をつくることに特徴を有する。
大豆粉末を50ミクロンよりも細かい粉末にすると、大豆粉末液は濾布をそのまま通り抜けて豆乳の中に入り、いわゆるオカラが混入したと同じ状態となり、舌触りが悪い豆乳となる。又、740ミクロンよりも大きな粉末になると、水和に時間がかかり、完全に大豆粉末中に水が吸収されるのに時間がかかり、手軽に豆乳を作ることは困難である。
【0009】
豆腐を製造しようとすれば、出来た豆乳を今一度80℃〜100℃に加熱し、80℃まで冷却後、凝固剤を添加すれば従来と同じ舌触りの良い豆腐を作ることができる。
【0010】
【作用】
1 大豆粉末を水で溶き、加温した大豆粉末液を繊維質(オカラ)と豆乳に分離したため、なめらかな豆乳となる。
2 大豆粉を使用するために、丸大豆から製造するような工程が必要なく、簡単になる。
【0011】
【実施例】
以下実施例を挙げて本発明を、さらに詳しく説明する。
実施例−1
選別大豆を品温40℃〜120℃で加熱し豆を柔らかくする加熱工程と、大豆の皮をずらすことにより大豆の皮に亀裂を生じさせる補助脱皮工程と、大豆の剥皮を行う剥皮工程と、剥皮された皮を除去する風選工程と、風選処理された大豆混合物から脱皮されなかった丸大豆と半割れ子葉及び胚芽の混合物とに分離する第一篩分け工程と、半割れ子葉及び胚芽の混合物を子葉と胚芽とに分離する第二篩分け工程と、第二篩分け工程により分離された子葉を冷却し、冷却処理された子葉の剥皮を行う再剥皮工程により、細菌数が300個/g以下となる無菌全脂脱皮大豆を得ることができる。この無菌全脂脱皮大豆を乾燥、粉砕し740ミクロン〜50ミクロンの粒度に分級して無菌全脂脱皮大豆粉を得ることが出来る。上記無菌全脂脱皮大豆粉を3kg、水を21kg加え、3分間攪拌混合する。その後100℃に加熱し、濾布で濾過し豆乳を作った。
【0012】実施例−2
上記実施例−1で使用した740ミクロン〜50ミクロンの無菌全脂脱皮大豆粉280gを包装パックにし、3gの凝固剤(にがりとグルコノデルタラクトン)をフィルムパックし、消泡剤0.8gをフィルムパックとし、さらに濾布を添付し、材料セットとする。これを開封しステンレスボールに1500ccの水を入れ添付大豆粉を投入攪拌する。充分に水と大豆粉が混ぜ合わさったところで、消泡剤を投入する。再度混合攪拌し4分間沸騰させる。5分間放置した後濾布で濾過し豆乳を作った。
【0013】比較例−1
実施例−1で使用した無菌全脂脱皮大豆粉を使用し、濾布にて濾過する工程を省いては実施例−1と全く同様にして豆乳を作った。
【0014】比較例−2
20ミクロンに粉砕した無菌全脂脱皮大豆粉を使用して実施例−1と全く同じ工程で豆乳を作った。
【0015】比較例−3
実施例−2において濾布にて濾過する工程を省いては実施例−2と同じ工程で豆乳を作った。
【0016】比較例−4
20ミクロンに粉砕した無菌全脂脱皮大豆粉を使用して実施例−2と同じ工程で豆乳を作った。
これを15名のパネラーにより、官能テストを行った。結果を表−1及び表−2に示す。
【0017】


【0018】


【0019】
【効果】
以上、本発明により大豆粉から製造した豆乳を風味において改良し、また家庭でも手軽に舌触りの良い豆乳を作ることを可能としたものである。
【出願人】 【識別番号】390009874
【氏名又は名称】株式会社ペリカン
【出願日】 平成15年4月24日(2003.4.24)
【代理人】
【公開番号】 特開2004−321150(P2004−321150A)
【公開日】 平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願番号】 特願2003−153511(P2003−153511)