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【発明の名称】 シロアリ防除剤
【発明者】 【氏名】伊藤 高明
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友化学工業株式会社内

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
N−2,6−ジフルオロベンゾイル−N’−[2−クロロ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ウレアと乾燥酵母とを含有するシロアリ防除剤。
【請求項2】
N−2,6−ジフルオロベンゾイル−N’−[2−クロロ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ウレアと乾燥酵母とセルロースとを含有するシロアリ防除剤。
【請求項3】
請求項1又は2記載のシロアリ防除剤をシロアリの生息場所に施用することを特徴とするシロアリの防除方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、シロアリ防除剤及びシロアリの防除方法に関する。
【背景技術】
【0002】
N−2,6−ジフルオロベンゾイル−N’−[2−クロロ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ウレアが殺虫剤の有効成分として知られている。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】特表2000−514782号公報(WO98/00394)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は高い効力を有するシロアリ防除剤及びシロアリの防除方法を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、式(1)


で示されるN−2,6−ジフルオロベンゾイル−N’−[2−クロロ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア(一般名:ビストリフルロン;以下、本化合物と記す。)と乾燥酵母とを含有する組成物が高いシロアリ防除効力を発揮すること、及び本化合物と乾燥酵母とセルロース素材を含有する組成物がさらに高いシロアリ防除効力を発揮することに基づくものである。
【0006】
即ち、本発明は以下のものである。
1.本化合物と乾燥酵母とを含有するシロアリ防除剤。
2.本化合物と乾燥酵母とセルロース素材とを含有するシロアリ防除剤。
3.1.又は2.記載のシロアリ防除剤をシロアリの生息域に施用することを特徴するシロアリの防除方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明のシロアリ防除剤は、高いシロアリ防除効果を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明のシロアリ防除剤は、本化合物と乾燥酵母とを含有し、場合によりさらにセルロース素材を含有するものである。
本化合物は特許文献1(特表2000−514782号公報)に記載された化合物であり、例えば該公報に記載された方法に従って製造することができる。
【0009】
本発明に用いられる酵母としては、例えばSaccharomyces属の酵母、Candida属の酵母、Pichia属の酵母、Hansenulaの酵母、及びTorulopsisの酵母が挙げられる。Saccharomyces属としては、例えばSaccharomyces cerevisiae、及びSaccharomyces rouxiiが挙げられ、Candida属としては、例えばCandida utilis、及びCandida lipolyticaが挙げられる。さらに、Saccharomyces cerevisiaeに属するものとしては、例えばアルコール酵母、ビール酵母、パン酵母、及び清酒酵母が挙げられる。
【0010】
本発明において乾燥酵母とは、酵母を粉末状又は顆粒状になる程度まで乾燥(水分含量が通常10重量%以下、好ましくは8重量%以下)させたものをいう。また、本発明に使用される乾燥酵母は、酵母が生存しているものであっても、酵母が生存していないものであってもよいが、本発明の保存安定性の点から酵母が生存していないものを使用することが好ましい。
【0011】
本発明に用いられる乾燥酵母としては、例えば乾燥ビール酵母、ドライイースト、及びインスタントドライイーストが挙げられる。本発明には、市販の乾燥酵母をそのまま用いることができ、このような乾燥酵母としては、具体的には例えばアサヒフードアンドヘルスケア株式会社から市販されている乾燥ビール酵母である「乾燥酵母エビオス」が挙げられる。
【0012】
本発明に用いられるセルロースとは、セルロースそのものでもセルロースを主成分として含有する素材(例えば紙、パルプ、おがくず)でもよい。セルロースの形状は特に限定されず、例えば粉末状、繊維状、及びフィルム状のものが挙げられる。本発明のシロアリ防除剤の製剤化の便宜からは、セルロース粉末が好適に用いられる。
【0013】
本発明のシロアリ防除剤において本化合物と乾燥酵母との重量比は、通常100:1〜1:1000、好ましくは1:1〜1:20である。
また、本発明のシロアリ防除剤がセルロース素材を含有するものである場合には、該セルロース素材の量は本化合物1重量部に対して、通常5〜10000重量部、好ましくは100〜500重量部の割合である。
【0014】
本発明のシロアリ防除剤は、本化合物、乾燥酵母、及び場合によりセルロース素材を含有するが、さらに他の担体や補助剤を含有していてもよい。本発明のシロアリ防除剤は、本化合物、乾燥酵母、及び場合によりセルロース素材を混合し、さらに必要に応じて他の担体や補助剤を混合して、製剤化されている。
本発明のシロアリ防除剤は、本化合物を通常0.01〜10重量%含有する。
【0015】
本発明のシロアリ防除剤に用いることができる担体としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等の樹脂、小麦粉、米粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ等の固体担体が挙げられる。
他の補助剤としては、例えば安息香酸、安息香酸ナトリウム、オルトフェニルフェノール、オルトフェニルフェノールナトリウム塩、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム等の防腐剤;BHT、BHA、エリソルビン酸、アスコルビン酸、没食子酸プロピル、トコフェロール等の酸化防止剤;シリカゲル等の乾燥剤が挙げられる。
【0016】
本発明のシロアリ防除剤の製剤としては、例えば本化合物、乾燥酵母及び固体担体、さらに必要により他の成分を混合して得られる粉末状の製剤、及び本化合物、乾燥酵母及び固体担体、さらに必要により他の成分を混合してから加圧成形することにより得られる錠剤が挙げられる。
【0017】
本発明のシロアリ防除剤が効力を有するシロアリとは、ムカシシロアリ科、オオシロアリ科、レイビシロアリ科、シュウカクシロアリ科、ミゾガシラシロアリ科、ノコギリシロアリ科、シロアリ科に属する等翅目昆虫をいい、具体的には例えばヤマトシロアリ、イエシロアリ、アメリカカンザイシロアリ、ダイコクシロアリ、タイワンシロアリ、コウシュンシロアリ、サツマシロアリ、ナカジマシロアリ、カタンシロアリ、コダマシロアリ、クシモトシロアリ、オオシロアリ、コウシュウイエシロアリ、アマミシロアリ、キアシシロアリ、カンモンシロアリ、タカサゴシロアリ、ニトベシロアリ、ムシャシロアリ、イースタンサブテラニアンターマイト、ウエスタンサブテラニアンターマイト、ダークサザンサブラテニアンターマイト、アリッドランドサブテラニアンターマイト、デザートサブテラニアンターマイト、及びネバダダンプウッドターマイトが挙げられる。
【0018】
本発明のシロアリ防除方法は、本発明のシロアリ防除剤をシロアリの生息域に施用することにより行われる。具体的には例えば、本発明のシロアリ防除剤をシロアリの通り道、家屋の床下、家屋周辺の土壌等のシロアリが生息している場所又はシロアリが侵入する場所に本発明のシロアリ防除剤をそのまま又は適当な容器に収納して設置することにより行われる。
【0019】
本発明のシロアリ防除剤の施用量は、シロアリを防除しようとする対象場所の面積1mあたりの本化合物量で通常0.001〜20gである。
【実施例】
【0020】
次に、製剤例、試験例等により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0021】
まず、製剤例を示す。なお、部は重量部を表す。
製剤例1
本化合物0.5部、日本薬局方乾燥酵母(アサヒフードアンドヘルスケア株式会社製乾燥ビール酵母、商品名:乾燥酵母エビオス)5部、及び小麦粉94.5部を混合し、そのうち2.5gを加圧打錠器で加圧成形して円柱形(直径2cm、高さ約6mm)の本発明のシロアリ防除剤(以下、本発明防除剤1と記す。)を得た。
【0022】
製剤例2
本化合物0.5部、日本薬局方乾燥酵母(アサヒフードアンドヘルスケア株式会社製乾燥ビール酵母、商品名:乾燥酵母エビオス)5部、及びセルロース粉末(KCフロック(商品名)、日本製紙株式会社製、セルロース100%)94.5部を混合し、そのうち2.5gを加圧打錠器で加圧成形して円形(直径2cm、高さ約6mm)の本発明のシロアリ防除剤(以下、本発明防除剤2と記す。)を得た。
【0023】
製剤例3
本化合物0.5部、パン酵母(スーパーカメリアドライイースト(商品名)、日清フーズ株式会社、顆粒状ドライイースト)5部、及びセルロース粉末(KCフロック(商品名)、日本製紙株式会社製、セルロース100%)94.5部を混合し、そのうち2.5gを加圧打錠器で加圧成形して円形(直径2cm、高さ約6mm)の本発明のシロアリ防除剤を得る。
【0024】
比較製剤例1
本化合物0.5部、及びセルロース粉末(KCフロック(商品名)、日本製紙株式会社製、セルロース100%)99.5部を混合し、そのうち2.5gを加圧打錠器で加圧成形して円形(直径2cm、高さ約6mm)のシロアリ防除剤(以下、比較防除剤1と記す。)を得た。
【0025】
次に、本発明のシロアリ防除剤の効力を試験例により示す。
試験例
本発明防除剤1、本発明防除剤2、及び比較防除剤1をそれぞれシャーレ(直径9cm)中央部に置いた。このシャーレにイエシロアリ働蟻20頭を放し、湿度95%の雰囲気下で放置した。供試したイエシロアリの生死数を毎日観察した。供試したイエシロアリのうち18頭(90%)が死亡するまでに要した日数を表1に示す。
【0026】
【表1】


【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明のシロアリ防除剤は、優れたシロアリ防除に有用である。
【出願人】 【識別番号】000002093
【氏名又は名称】住友化学株式会社
【住所又は居所】東京都中央区新川二丁目27番1号
【出願日】 平成16年4月26日(2004.4.26)
【代理人】 【識別番号】100093285
【弁理士】
【氏名又は名称】久保山 隆

【識別番号】100113000
【弁理士】
【氏名又は名称】中山 亨

【識別番号】100119471
【弁理士】
【氏名又は名称】榎本 雅之

【公開番号】 特開2004−346063(P2004−346063A)
【公開日】 平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願番号】 特願2004−129505(P2004−129505)