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【発明の名称】 薬害軽減剤及びその利用
【発明者】 【氏名】五島 敏男

【氏名】白倉 伸一

【氏名】市原 照之

【氏名】ルツツ・アースマン

【氏名】ロルフ・ポンツエン

【要約】 【課題】薬害軽減剤及びそれを含有する除草剤組成物を提供すること。

【解決手段】イソチアゾールカルボキサミド類を有効成分して含有する薬害軽減剤、並びに該薬害軽減剤と除草性化合物を有効成分として含有する薬害軽減された除草剤組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】

【化1】


[式中、
Rは式
【化2】


の基を表し、ここで
はシアノ、フェニル又は3〜7個の炭素原子を有するシクロアルキルを表すか、
あるいは
Rは式
【化3】


の基を表し、ここで
は−C(CH、−CH(C、−CH(CH)C、3〜7個の炭素原子を有するシクロアルキル又は−CH−S−R(ここで、Rは1〜6個の炭素原子を有するアルキル又は場合によりハロゲン及び/又は1〜6個の炭素原子を有するアルキルで置換されていてもよいフェニルを表す)を表すか、
あるいは
Rは式
【化4】


の基を表し、ここで
は水素又は各アルキル部分に1〜4個の炭素原子を有するN,N−ジアルキルアミノメチルを表すか、
あるいは
Rは式
【化5】


の基を表し、ここで
は水素又は1〜4個の炭素原子を有するアルコキシを表し、そして
は1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ、1〜6個の炭素原子を有するアルキル、場合によりハロゲンで置換されていてもよいフェニル又は場合によりハロゲンで置換されていてもよいフェノキシを表すか、
又は
は場合によりハロゲンで置換されていてもよいフェノキシを表し、そして
は水素を表すか、
あるいは
Rは式
【化6】


又は−CH−CH−O−Rの基を表し、ここで
は1〜4個の炭素原子を有するアルキルを表し、
は1〜4個の炭素原子を有するアルキルを表し、そして
は水素又は式
【化7】


の基を表すか、
あるいは
Rは式
【化8】


の基を表し、ここで
10はハロゲン、1〜4個の炭素原子を有するアルキル又は1〜4個の炭素原子を有するアルコキシを表し、そして
nは0〜3の整数である]
で示されるイソチアゾールカルボキサミド類を有効成分として含有する薬害軽減剤。
【請求項2】
(a) 請求項1に記載の式(I)で示されるイソチアゾールカルボキサミド類と、
(b) アセトラクテートシンターゼ阻害作用を有する除草性化合物、
光合成電子伝達系IIの阻害作用を有する除草性化合物、
p−ヒドロキシフェニルピルベートジオキシゲナーゼ阻害作用を有する除草性化合物、
長鎖脂肪酸生合成阻害作用を有する除草性化合物、
脂質合成阻害作用を有する除草性化合物、
プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ阻害作用を有する除草性化合物、
ジベレリン生合成阻害作用を有する除草性化合物、
アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害作用を有する除草性化合物、
グルタミンシンセターゼ阻害作用を有する除草性化合物、
5−エノールピルビルシキメート 3−ホスフェートシンターゼ阻害作用を有する除草性化合物、
オーキシン様作用を有する除草性化合物、
フィトエンデサチュラーゼ阻害作用を有する除草性化合物、
生体内発生の活性酸素による細胞破壊作用を有する除草性化合物、
細胞有糸分裂阻害作用を有する除草性化合物、及び
セルロース合成阻害作用を有する除草性化合物
よりなる群から選ばれる少なくとも1種の除草性化合物
を有効成分として含有する薬害軽減された除草剤組成物。
【請求項3】
(a) 請求項1に記載の式(I)で示されるイソチアゾールカルボキサミド類と、
(b) ピラゾスルフロン−エチル、イマゾスルフロン、エトキシスルフロン、シクロスルファムロン、アジムスルフロン、プリミスルフロン、プロスルフロン、リムスルフロン、ハロスルフロン、ニコスルフロン、チフェンスルフロン、トリトスルフロン、ホラムスルフロン、アミドスルフロン、ベンスルフロン−メチル、クロルスルフロン、ヨードスルフロン、メトスルフロン−メチル、スルホスルフロン、フラザスルフロン、クロリムロン−エチル、トリフルスルフロン−メチル、オキサスルフロン、スルホメツロン−メチル、トリフロキシスルフロン−ナトリウム、フルピルスルフロン−メチル−ナトリウム、イマザモックス、イマゼタピル、イマザキン、イマザピル、イマザピック、フルカルバゾン−ナトリウム、プロポキシカルバゾン−ナトリウム、ビスピリバック−ナトリウム、ピリフタリド、ピリチオバックナトリウム塩、KUH 021、ピリミノバック−メチル、フルメツラム、ペノクスラム、メトスラム、ピリデート、ピリダホル、アトラジン、テルブチラジン、シマジン、テルブトリン、ブロモキシニル、アイオキシニル、メトリブジン、ベンタゾン、プロパニル、レナシル、ブロマシル、デスメディファム、フェンメディファム、メタミトロン、シメトリン、プロメトリン、ジメタメトリン、ジウロン、イソウロン、リニュロン、シデュロン、クロロトルロン、ベンゾビシクロン、ベンゾフェナップ、ピラゾキシフェン、ピラゾレート、イソキサフルトール、イソキサクロルトール、メソトリオン、スルコトリオン、ベンゾイルヘキサジオン類、ブタクロール、プレチラクロール、テニルクロール、メフェナセット、フルフェナセット、フェントラザミド、カフェンストロール、インダノファン、ピペロホス、アニロホス、メトラクロール、メタザクロール、アラクロール、プロパクロール、ジメテナミド、アセトクロール、ナプロパミド、モリネート、チオベンカーブ、エトフメセート、ベンフレセート、エスプロカルブ、プロスルホカルブ、ダラポン、ブチレート、ペントキサゾン、オキサジアゾン、オキサジアルギル、ピラゾジル、オキシフルオルフェン、アシフルオルフェン、ビフェノックス、ピラフルフェン−エチル、フルアゾレート、フルチアセット−メチル、ブタフェナシル、ベンズフェンジゾン、カルフェントラゾン、スルフェントラゾン、フルミオキサジン、アクロニフェン、フルミクロラック、プロヘキサジノン、セトキシジム、アロキシジム、クレソジム、テプラロキシジム、フェノキサプロップ−P−エチル、ジクロホップ−メチル、フルアジホップ−P−ブチル、キザロホップ−P−エチル、グリホサート、ビアラホス、グリホシネート、スルホサート、ジカンバ、キンクロラック、ピクロラム、トリクロピル、クロメプロップ、MCPB、MCPA、メコプロップ、ジクロルプロップ、2,4−D、フルルタモン、ピコリナフェン、フルリドン、ノルフルラゾン、ジフルフェニカン、ベフルブタミド、フルロクロリドン、パラコート、ペンディメタリン、ブタミホス、トリフルラリン、チアゾピル、ジチオピル、アミプロホス−メチル、イソキサベン、ジクロベニル、フルポキサム、クロルチアミド、フルチアミド、ブロモブチド、ダイムロン、ペラルゴン酸、オキサジクロメホン及びクロマゾンよりなる群から選ばれる少なくとも1種の除草性化合物
を有効成分として含有する薬害軽減された除草剤組成物。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は薬害軽減剤及びその利用に関する。より詳しくは、本発明はイソチアゾールカルボキサミド類を有効成分とする薬害軽減剤、並びに該薬害軽減剤と既知の各種除草性化合物を含んでなる薬害軽減された除草剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】
イソチアゾールカルボキサミド類が植物病害防除活性を有することは知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
作物栽培において、病害虫防除と同様に雑草防除は極めて重要であり、作物生産の上で必須条件である。しかしながら、除草性化合物がもつそれぞれの特性から、これらの活性化合物の多くは、作物に対してある程度の生長阻害等の生理活性作用、いわゆる薬害を呈することがよく知られている。
【0004】
したがって、除草剤の開発においては、薬害の防止対策も重要な課題である。
【0005】
【特許文献1】特表2001−522840公報
【0006】
【課題を解決するための手段】
今回、本発明者らは、特許文献1に記載された下記式(I)で示されるイソチアゾールカルボキサミド類が除草性化合物の薬害に対し軽減作用を有していることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
かくして、本発明は、式
【0008】
【化9】


【0009】
[式中、
Rは式
【0010】
【化10】


【0011】
の基を表し、ここで
はシアノ、フェニル又は3〜7個の炭素原子を有するシクロアルキルを表すか、
あるいは
Rは式
【0012】
【化11】


【0013】
の基を表し、ここで
は−C(CH、−CH(C、−CH(CH)C、3〜7個の炭素原子を有するシクロアルキル又は−CH−S−R(ここで、Rは1〜6個の炭素原子を有するアルキル又は場合によりハロゲン及び/又は1〜6個の炭素原子を有するアルキルで置換されていてもよいフェニルを表す)を表すか、
あるいは
Rは式
【0014】
【化12】


【0015】
の基を表し、ここで
は水素又は各アルキル部分に1〜4個の炭素原子を有するN,N−ジアルキルアミノメチルを表すか、
あるいは
Rは式
【0016】
【化13】


【0017】
の基を表し、ここで
は水素又は1〜4個の炭素原子を有するアルコキシを表し、そして
は1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ、1〜6個の炭素原子を有するアルキル、場合によりハロゲンで置換されていてもよいフェニル又は場合によりハロゲンで置換されていてもよいフェノキシを表すか、
又は
は場合によりハロゲンで置換されていてもよいフェノキシを表し、そして
は水素を表すか、
あるいは
Rは式
【0018】
【化14】


【0019】
又は−CH−CH−O−Rの基を表し、ここで
は1〜4個の炭素原子を有するアルキルを表し、
は1〜4個の炭素原子を有するアルキルを表し、そして
は水素又は式
【0020】
【化15】


【0021】
の基を表すか、
あるいは
Rは式
【0022】
【化16】


【0023】
の基を表し、ここで
10はハロゲン、1〜4個の炭素原子を有するアルキル又は1〜4個の炭素原子を有するアルコキシを表し、そして
nは0〜3の整数である]
で示されるイソチアゾールカルボキサミド類を有効成分として含有する薬害軽減剤を提供するものである。
【0024】
また、上記式(I)のイソチアゾールカルボキサミド類は、各種生理活性作用を有する除草性化合物、例えば、アセトラクテートシンターゼ阻害作用、光合成電子伝達系IIの阻害作用、p−ヒドロキシフェニルピルベートジオキシゲナーゼ阻害作用、長鎖脂肪酸生合成阻害作用、脂質合成阻害作用、プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ阻害作用、ジベレリン生合成阻害作用、アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害作用、グルタミンシンセターゼ阻害作用、5−エノールピルビルシキメート 3−ホスフェートシンターゼ阻害作用、オーキシン様作用、フィトエンデサチュラーゼ阻害作用、生体内発生の活性酸素による細胞破壊作用、細胞の有糸分裂阻害作用、セルロース合成阻害作用等の作用を有する除草性化合物と併用することにより、かかる除草性化合物の現わす作物に対しての薬害作用を軽減する効果を発現することができる。
【0025】
したがって、本発明は、また、前記式(I)のイソチアゾールカルボキサミド類と、上記各種の生理活性を有する除草性化合物を有効成分として含有する薬害軽減された除草剤組成物を提供するものでもある。
【0026】
本発明によれば、意外にも、驚くべきことに、従来植物病害防除活性を有する化合物として知られていた前記式(I)のイソチアゾールカルボキサミド類は、除草性化合物による作物への薬害に対し軽減作用を現わし、そして各種の生理活性を有する除草性化合物と併用することにより、これまで除草剤の施用が困難であった作物栽培地域においても、それを可能にすることができるという極めて有用な効果を有していることが判明した。
【0027】
前記式(I)のイソチアゾールカルボキサミド類の代表例としては下記のものを挙げることができる:
【0028】
【化17】


【0029】
【化18】


【0030】
【化19】


【0031】
【化20】


【0032】
【化21】


【0033】
【化22】


【0034】
【化23】


【0035】
本発明の薬害軽減剤は、薬害を抑制することを希望する除草性化合物と併用することにより、該除草性化合物の薬害を軽減することができる。
【0036】
本発明において、前記式(I)のイソチアゾールカルボキサミド類と併用しうる各種の生理活性の除草性化合物の具体例としては以下のものが挙げられる。
(1) アセトラクテートシンターゼ阻害作用を有する除草性化合物:
ピラゾスルフロン−エチル、イマゾスルフロン、エトキシスルフロン、シクロスルファムロン、アジムスルフロン、プリミスルフロン、プロスルフロン、リムスルフロン、ハロスルフロン、ニコスルフロン、チフェンスルフロン、トリトスルフロン、ホラムスルフロン、アミドスルフロン、ベンスルフロン−メチル、クロルスルフロン、ヨードスルフロン、メトスルフロン−メチル、スルホスルフロン、フラザスルフロン、クロリムロン−エチル、トリフルスルフロン−メチル、オキサスルフロン、スルホメツロン−メチル、トリフロキシスルフロン−ナトリウム、フルピルスルフロン−メチル−ナトリウム、イマザモックス、イマゼタピル、イマザキン、イマザピル、イマザピック、フルカルバゾン−ナトリウム、プロポキシカルバゾン−ナトリウム、ビスピリバック−ナトリウム、ピリフタリド、ピリチオバックナトリウム塩、KUH 021、ピリミノバック−メチル、フルメツラム、ペノクスラム、メトスラム等。
(2) 光合成電子伝達系IIの阻害作用を有する除草性化合物:
ピリデート、ピリダホル、アトラジン、テルブチラジン、シマジン、テルブトリン、ブロモキシニル、アイオキシニル、メトリブジン、ベンタゾン、プロパニル、レナシル、ブロマシル、デスメディファム、フェンメディファム、メタミトロン、シメトリン、プロメトリン、ジメタメトリン、ジウロン、イソウロン、リニュロン、シデュロン、クロロトルロン等。
(3) p−ヒドロキシフェニルピルベートジオキシゲナーゼ阻害作用を有する除草性化合物:
ベンゾビシクロン、ベンゾフェナップ、ピラゾキシフェン、ピラゾレート、イソキサフルトール、イソキサクロルトール、メソトリオン、スルコトリオン、ベンゾイルヘキサジオン類等。
(4) 長鎖脂肪酸生合成阻害作用の除草性化合物:
ブタクロール、プレチラクロール、テニルクロール、メフェナセット、フルフェナセット、フェントラザミド、カフェンストロール、インダノファン、ピペロホス、アニロホス、メトラクロール、メタザクロール、アラクロール、プロパクロール、ジメテナミド、アセトクロール、ナプロパミド等。
(5) 脂質合成阻害作用の除草性化合物:
モリネート、チオベンカーブ、エトフメセート、ベンフレセート、エスプロカルブ、プロスルホカルブ、ダラポン、ブチレート等。
(6) プロトポルフィノーゲンオキシダーゼ阻害作用を有する除草性化合物:
ペントキサゾン、オキサジアゾン、オキサジアルギル、ピラゾジル、オキシフルオルフェン、アシフルオルフェン、ビフェノックス、ピラフルフェン−エチル、フルアゾレート、フルチアセット−メチル、ブタフェナシル、ベンズフェンジゾン、カルフェントラゾン、スルフェントラゾン、フルミオキサジン、アクロニフェン、フルミクロラック等。
(7) ジベレリン生合成阻害作用を有する除草性化合物:
プロヘキサジノン等。
(8) アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害作用を有する除草性化合物:
セトキシジム、アロキシジム、クレソジム、テプラロキシジム、フェノキサプロップ−P−エチル、ジクロホップ−メチル、フルアジホップ−P−ブチル、キザロホップ−P−エチル等。
(9) グルタミンシンセターゼ阻害作用を有する除草性化合物:
グリホシネート、ビアホラス等。
(10) 5−エノールピルビルシキメート 3−ホスフェートシンターゼ阻害作用を有する除草性化合物:
グリホサート、スルホサート等。
(11) オーキシン様作用を有する除草性化合物:
ジカンバ、キンクロラック、ピクロラム、トリクロピル、クロメプロップ、MCPB、MCPA、メコプロップ、ジクロルプロップ、2,4−D等。
(12) フィトエンデサチュラーゼ阻害作用を有する除草性化合物:
フルルタモン、ピコリナフェン、フルリドン、ノルフルラゾン、ジフルフェニカン、ベフルブタミド、フルロクロリドン等。
(13) 生体内発生の活性酸素による細胞破壊作用を有する除草性化合物:
パラコート等。
(14) 細胞有糸分裂阻害作用を有する除草性化合物:
ペンディメタリン、ブタミホス、トリフルラリン、チアゾピル、ジチオピル、アミプロホス−メチル等。
(15) セルロース合成阻害作用を有する除草性化合物:
イソキサベン、ジクロベニル、フルポキサム、クロルチアミド等。
(16) さらに、不確定の生理活性阻害作用を有する除草性化合物として、例えば、
フルチアミド、ブロモブチド、ダイムロン、ペラルゴン酸、オキサジクロメホン、クロマゾン等
を挙げることができる。
【0037】
これらの除草性化合物(一般名又は誘導体名表記)は、そのほとんどが例えば、The Pesticide Manual 第12版(British Crop Protection Council 発行、2000年)に記載されているか、もしくはすでによく知られた公知のものである。
【0038】
また、ベンゾイルシクロヘキサジオン類は、WO 98/29406、WO 00/21924、WO 01/07422等の刊行物に記載された化合物である。
【0039】
本発明の薬害軽減された除草剤組成物において、式(I)のイソチアゾールカルボキサミド類と除草性化合物との混合比は、除草性化合物の種類、該組成物の適用時期、適用地域、施用方法等に応じて比較的広い範囲内で変えることができるが、一般には、式(I)のイソチアゾールカルボキサミド類1重量部当たり、除草性化合物0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜5重量部の割合で使用することができる。
【0040】
本発明の薬害軽減された除草剤組成物の最も好ましい特徴は、作物−雑草間の選択的除草作用を現わすことができることである。そしてこのような選択的除草作用により、本発明の該組成物は、下記の植物との間で使用することができる。
【0041】
双子葉雑草の属:カラシ(Sinapis)、マメグンバイナズナ(Lepidium)、ヤエムグラ・キヌタソウ(Galium)、ハコベ(Stellaria)、アカザ・アリタソウ(Chenopodium)、イラクサ(Urtica)、ハンゴンソウ・ノボロギク・キオン(Senecio)、ヒユ・ハゲイトウ(Amaranthus)、スベリヒユ・マツバボタン(Portulaca)、オナモミ(Xanthium)、アサガオ(Ipomoea)、ミチヤナギ(Polygonum)、ブタクサ(Ambrosia)、ノアザミ・フジアザミ(Cirsium)、ノゲシ(Sonchus)、ナス・ジャガイモ(Solanum)、イヌガラシ(Rorippa)、オドリコソウ(Lamium)、クワガタソウ・イヌノフグリ(Veronica)、チョウセンアサガオ(Datura)、スミレ・パンジー(Viola)、チシマオドロ(Galeopsis)、ケシ(Papaver)、ヤグルマギク(Centaurea)、ハキダメギク(Galinsoga)、キカシグサ(Rotala)、アゼナ(Lindernia)等。
【0042】
双子葉栽培植物の属:ワタ(Gossypium)、ダイズ(Glycine)、フダンソウ・サトウダイコン(Beta)、ニンジン(Daucus)、インゲンマメ・アオイマダ(Phaseolus)、エンドウ(Pisum)、ナス・ジャガイモ(Solanum)、アマ(Linum)、サツマイモ・アサガオ(Ipomoe)、ソラマメ・ナンテンハギ(Vicia)、タバコ(Nicotiana)、トマト(Lycopersicon)、ナンキンマメ(Arachis)、アブラナ・ハクサイ・カブラ・キャベツ(Brassica)、アキノノゲシ(Lactuca)、キュウリ・メロン(Cucumis)、カボチャ(Cucurbita)等。
【0043】
単子葉雑草の属:ヒエ(Echinochloa)、エノコロ・アワ(Setaria)、キビ(Panicum)、メヒシバ(Digitaria)、アワガエリ・チモシー(Phleum)、イチゴツナギ・スズメノカタビラ(Poa)、ウシノケグサ・トボシガラ(Festuca)、オヒシバ・シコクビエ(Eleusine)、ドクムギ(Lolium)、キツネガヤ・イヌムギ(Bromus)、カラスムギ・オートムギ(エンバク)(Avena)、カヤツリグサ・パピルス・シチトウイ・ハマスゲ(Cyperus)、モロコシ(Sorghum)、カモジグサ(Agropyron)、コナギ(Monochoria)、テンツキ(Fimbristylis)、オモダカ・クワイ(Sagittaria)、ハリイ・クログワイ(Eleocharis)、ホタルイ・ウキヤグラ・フトイ(Scirpus)、スズメノヒエ(Paspalum)、カモノハシ(Ischaemum)、ヌカボ(Agrostis)、スズメノテッポウ(Alopecurus)、ギョウギシバ(Cynodon)等。
【0044】
単子葉栽培植物の属:イネ(Oryza)、トウモロコシ・ホップコーン(Zea)、コムギ(Triticum)、オオムギ(Hordeum)、カラスムギ・オートムギ(エンバク)(Avena)、ライムギ(Secale)、モロコシ(Sorghum)、キビ(Panicum)、サトウキビ・ワセオバナ(Saccharum)、パイナップル(Ananas)、アスパラガス(Asparagus)、ネギ・ニラ(Allium)等。
【0045】
更に、本発明の該組成物は、上記植物間に限定されることはなく、他の植物に対しても同様に適用することができる。
【0046】
また、本発明の該組成物は、多年性植物栽培において、雑草防除のために使用することができ、例えば、植林、観賞用植林、果樹園、ブドウ園、カンキツ果樹園、ナッツ果樹園、バナナ栽培場、コーヒー栽培場、茶栽培場、ゴム栽培場、ギネアアブラヤシ栽培場、ココア栽培場、小果樹園、ホップ栽培地等に適用することができ、さらに、一年生植物栽培において、選択的雑草防除のために適用できる。
【0047】
本発明の該組成物は、雑草の防除のために使用するに際して、通常の製剤形態にすることができる。その製剤形態としては、例えば、液剤、エマルジョン、水和剤、懸濁剤、粉剤、可溶性粉剤、粒剤、懸濁エマルジョン濃厚物、固型剤(ジャンボ剤)、浮遊性粒剤、重合体物質中のマイクロカプセル等を挙げることができる。
【0048】
これらの製剤はそれ自体既知の方法によって調製することができる。例えば、前記の式(I)の化合物及び除草性化合物を、拡展剤、即ち、液体希釈剤及び/又は固体希釈剤、必要な場合には、界面活性剤、即ち、乳化剤及び/又は分散剤及び/又は泡沫形成剤を用いて、混合することによって本発明に従う製剤を調製することができる。
【0049】
拡展剤として水を用いる場合には、例えば有機溶媒を補助溶媒として使用することができる。液体希釈剤としては、例えば、芳香族炭化水素類(例えば、キシレン、トルエン又はアルキルナフタレン等)、クロル化芳香族又はクロル化脂肪族炭化水素類(例えば、クロロベンゼン類、塩化エチレン類、塩化メチレン等)、脂肪族炭化水素類[例えば、シクロヘキサン等又はパラフィン類(例えば鉱油留分、鉱物及び植物油等)]、アルコール類(例えば、ブタノール、グリコール及びそれらのエーテル及びエステル等)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)、強極性溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等)などの有機溶媒及び水を挙げることができる。
【0050】
固体希釈剤としては、例えば、アンモニウム塩及び粉砕天然鉱物(例えば、カオリン、クレー、タルク、チョーク、石英、アタパルガイト、モンモリロナイト、珪藻土等)粉砕合成鉱物(例えば、高分散ケイ酸、アルミナ、ケイ酸塩等)などを挙げることができる。また、粒剤のための固体担体としては、例えば、粉砕且つ分別された岩石(例えば、方解石、大理石、軽石、海泡石、白雲石等)、無機及び有機物粉の合成粒、有機物質細粒体(例えば、おがくず、ココやしの実のから、とうもろこしの穂軸、タバコの茎等)などを使用することができる。
【0051】
乳化剤及び/又は泡沫剤としては、非イオン及び陰イオン乳化剤[例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル類(例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル類、アルキルスルホン酸塩類、アルキル硫酸塩類、アリールスルホン酸塩類等)]、アルブミン加水分解生成物等を挙げることができる。
【0052】
分散剤としては、例えば、リグニンサルフアイト廃液及びメチルセルロースが適当である。
【0053】
固着剤も、製剤(粉剤、粒剤、乳剤)に使用することができ、該固着剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、天然及び合成ポリマー(例えば、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート類等)、天然燐脂質類(例えば、セファリン類及びレシチン類)、合成燐脂質類等を挙げることができる。更に、添加剤として鉱物油及び植物油類も使用することができる。
【0054】
着色剤を使用することもでき、該着色剤としては、無機顔料類(例えば、酸化鉄、酸化チタン、プルシアンブルー等)、アリザリン染料、アゾ染料又は金属フタロシアニン染料のような有機染料類、そして更に、鉄、マンガン、ボロン、銅、コバルト、モリブデン及び亜鉛の塩のような微量要素を挙げることができる。
【0055】
製剤は、一般に、(a)成分と(b)成分を合計で0.1〜95重量%、好ましくは0.5〜90重量%の濃度で含有することができる。
【0056】
本発明の組成物は、雑草を防除するためにそのままあるいはその製剤の形態で使用することができ、また、使用時にタンク混合することも可能であり、更に、他の公知の活性化合物、特に通常使用される活性化合物、例えば、殺菌剤、殺虫剤、植物生長調整剤、植物栄養剤、土壌改良剤、肥料等を配合することも可能である。
【0057】
本発明の組成物は、そのまま、あるいはそれら製剤の形態で、又は該製剤から更に希釈して調製した施用形態、例えば、散布用調製液(ready−to−use solution)、乳剤、懸濁剤、粉剤、水和剤又は粒剤の形態で使用することができる。これらの形態のものは通常の方法、例えば、液剤散布(watering)、噴霧(spraying,atomizing)、散粉、散粒等の方法で水田に施用することができる。
【0058】
本発明において、施用しうる該組成物の量は実質的な範囲で変えることができる。その施用量は、例えば、式(I)の化合物と除草性化合物の合計量として0.01〜10kg/ha、好ましくは0.5〜5kg/haの範囲内とすることができる。
【0059】
本発明による組成物の優れた効果を以下の実施例によりさらに具体的に説明する。しかし、本発明はこれらのみに限定されるべきものではない。
【0060】
【実施例】
生物試験例及び製剤例
(供試化合物)
薬害軽減剤:前記化合物No.I−1、No.I−2、No.I−3、No.I−4、No.I−5、No.I−6及びNo.I−7
除草性化合物:
【0061】
【化24】


【0062】
H−2 ベンスルフロン−メチル
H−3 フェノキサプロップ−P−エチル
(供試薬剤の調製)
担体:アセトン5重量部
界面活性剤:ベンジルオキシポリグリコールエーテル1重量部
上記の担体及び界面活性剤と1重量部の活性化合物(薬害軽減剤又は除草性化合物)とを混合し、得られる製剤を水で希釈して所定薬量の供試薬剤を調製する。
試験例1
小麦に対する除草性化合物の薬害に対しての軽減作用効果試験:
(方法)
小麦(品種:農林61号)の種子をシャーレ内の予め調製された供試化合物の所定濃度の希釈液を含んだ脱脂綿上に播き、人工気象室中で育生した。5日後に薬害の程度、特に白化状態を観察し、0〜100%で評価した。
【0063】
0%=薬害なし
100%=完全な白化又は枯死状態
試験結果をコルビーの式で評価した。
【0064】
【数1】


【0065】
E:混合による薬害の期待値
X:一方の活性化合物による薬害の実測値
Y:もう一方の活性化合物による薬害の実測値
【0066】
【表1】


【0067】
試験例2
水稲に対する除草性化合物の薬害に対しての軽減作用効果試験:
(方法)
2〜2.5葉期の水稲苗(品種:日本晴)2本を湛水条件の下のプラスチックポットに移植深度0cmになるように移植した。化合物No.I−1の4%粒剤と除草性化合物の所定濃度の希釈液を水面に施用した。施用して3週間後に、薬害の程度を観察し、0〜100%で評価した。
【0068】
0%=薬害なし
100%=完全な枯死状態
【0069】
【表2】


【0070】
製剤例1
化合物No.I−1 7重量部、化合物H−1 2重量部、ベントナイト(モンモリロナイト) 30重量部、タルク(滑石) 58重量部及びリグニンスルホン酸塩 3重量部の混合物に、水 25重量部を加えて良く捏化し、押し出し式造粒機により10〜40メッシュの粒状とし、40〜50℃で乾燥して粒剤とする。
製剤例2
0.2〜2mmに粒径分布を有する粘土鉱物粒96重量部を回転混合機に入れ、回転下に液体希釈剤とともに化合物No.I−1 3.6重量部及びベンスルフロン 0.4重量部を噴霧し均等にしめらせた後、40〜50℃で乾燥して粒剤とする。
製剤例3
化合物No.I−1 6.5重量部、化合物H−1 1.5重量部、エチレングリコール 10重量部、ポリオキシアルキレントリスチリルフェニルエーテル 3重量部、キサンタンガム 10重量部、14%シリコーンオイルエマルジョン 0.5重量部及び水 68.5重量部の混合物をよく撹拌した後、粉砕機(ダイノーミルKDL型)で粉砕し、水性懸濁製剤とする。
製剤例4
化合物No.I−1 18重量部、フェノキサプロップ−P−エチル 2重量部、リグニンスルホン酸ナトリウム塩 30重量部、ベントナイト 15重量部及び焼成ケイソウ土粉末 35重量部を充分に混合し、これに水を加えてよく混練した後、0.3mmのスクリーンで押し出し乾燥して、顆粒状水和剤とする。
【0071】
【発明の効果】
本発明の薬害軽減剤は、前記試験例に示したとおり、除草性化合物の薬害作用を的確に抑制し、作物に対して優れた軽減作用を現わす。
【出願人】 【識別番号】302063961
【氏名又は名称】バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト
【出願日】 平成15年5月23日(2003.5.23)
【代理人】 【識別番号】100060782
【弁理士】
【氏名又は名称】小田島 平吉

【公開番号】 特開2004−346030(P2004−346030A)
【公開日】 平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願番号】 特願2003−146004(P2003−146004)