| 【発明の名称】 |
農業用抗菌資材 |
| 【発明者】 |
【氏名】加藤 吉成
【氏名】亀嶋 哲
【氏名】百町 満朗
【氏名】田口 義広
【氏名】渡辺 秀樹
【氏名】堀之内 勇人
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| 【要約】 |
【課題】病原菌の蔓延を可及的に防止できる農業用抗菌資材を提供する。
【解決手段】銀又は及び銅の成分をイオン交換法により担持した無機材料である無機系抗菌剤を、全部又は必要な部分に均一に分散させ、この無機系抗菌剤の液体への成分溶出量が50ppb以下とした農業用抗菌資材。資材の全部又は必要とされる部分に均一に分散させた無機抗菌剤の成分の液体中への溶出量が50ppb以下であることにより、安定した効果が長く持続することができる。また、使用後の廃液はクリーンであり、環境に与える悪影響も無い。さらに、無機系抗菌剤を銀又は及び銅の成分をイオン交換法により担持した無機材料としたから、細菌類や真菌類に対し非常に高い抗菌効果を得ることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 無機系抗菌剤を、全部又は必要な部分に均一に分散したことを特徴とする農業用抗菌資材。 【請求項2】 前記無機系抗菌剤の液体への成分溶出量が50ppb以下であることを特徴とする請求項1に記載の農業用抗菌資材。 【請求項3】 前記無機系抗菌剤は、銀又は及び銅の成分をイオン交換法により担持した無機材料であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の農業用抗菌資材。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は稲、花き、果物等の農作物の栽培に用いる農業用抗菌資材に関するものである。 【0002】 【従来の技術】 農作物の栽培において、病害の発生防止は非常に重要である。現在は農作物の地上部への農薬散布、地下部へは養液中への農薬注入により対処している。地上部での病害については、発病が目視により直ちに判断可能な為、ほぼ同時にその対策を施すことが可能である。ところが、地下部(根部)での病害については、たん液栽培を除いてその発病状況を即座に把握することは不可能に近い。この為、定期的に養液中に農薬を注入しなければならない。しかし常に病害防除された状態でない為、最悪の場合系列全体が病害により全滅する例も見られる。地下部(根部)の病害発生の原因は、病害菌の培地への侵入である。すなわち、空気中、養液中からの病害菌の侵入、或いはもともと種子(苗)中又は培地中に病害菌が存在していたかのどれかに該当する。これらの場合について、全て完全に無菌状態とする為には、無菌管理された種子や培地を用い、無菌状態の閉鎖空間で無菌化した養液を使用しなければならない。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、完全に無菌状態を達成することはコスト的に不可能である。このため、現状では病害が発生することはやむを得ないものとし、その被害を最小限に食い止めるように隣接株に伝染して病害が蔓延するのを防止する方策の確立が望まれている。 本発明は上記した点に鑑みてなされたもので、病原菌の蔓延を可及的に防止できる農業用抗菌資材を提供することを目的とするものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するための請求項1に記載の農業用抗菌資材は、無機系抗菌剤を、全部又は必要な部分に均一に分散したことを特徴とする。 【0005】 請求項2に記載の農業用抗菌資材は、請求項1の構成において、前記無機系抗菌剤の液体への成分溶出量が50ppb以下であることを特徴とする。 【0006】 請求項3に記載の農業用抗菌資材は、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記無機系抗菌剤は、銀又は及び銅の成分をイオン交換法により担持した無機材料であることを特徴とする。 【0007】 【発明の作用及び効果】 請求項1に記載された農業用抗菌資材によれば、無機系抗菌剤が資材の全部又は必要とされる部分に均一に分散している為、使用する無機抗菌剤が最少で所要の抗菌効果を得ることが可能となる。 【0008】 請求項2に記載された農業用抗菌資材によれば、資材の全部又は必要とされる部分に均一に分散させた無機抗菌剤の成分の液体中への溶出量が50ppb以下であることにより、安定した効果が長く持続することができる。また、使用後の廃液はクリーンであり、環境に与える悪影響も無い。 【0009】 請求項3に記載された農業用抗菌資材によれば、無機系抗菌剤を銀又は及び銅の成分をイオン交換法により担持した無機材料としたから、細菌類や真菌類に対し非常に高い抗菌効果を得ることができる。 【0010】 【発明の実施の形態】 (実施例) 10%濃度に調整した水溶性フェノール樹脂溶液に、無機銀系抗菌剤を均一に分散し処理液を作成した。無機銀系抗菌剤としては、結晶化ガラスを担体としイオン交換法により銀を3重量%担持した粉末を用いた。作成した処理液を、目付け500gのポリプロピレン製フェルトに含浸した。その後、余分な処理液を除去した。そして、100℃で5時間乾燥して抗菌フェルトを得た。この抗菌フェルトに含まれる無機銀系抗菌剤の量は、5重量%であった。又、得られた抗菌フェルトからの無機銀系抗菌剤の成分溶出量は5ppbであった。 【0011】 (比較例1) 比較例1は、使用した無機銀系抗菌剤の担体が溶解性ガラスを用いた無機銀系抗菌剤であること以外は実施例と同様とした。この比較例1の抗菌フェルトからの無機銀系抗菌剤の成分溶出量は100ppbであった。 【0012】 (比較例2) 比較例2は、使用した無機銀系抗菌剤の銀担持方法が、物理担持であること以外は実施例と同様とした。この比較例2の抗菌フェルトからの無機銀系抗菌剤の成分溶出量は5ppbであった。 【0013】 (実施例、比較例1及び比較例2に対する評価) 実施例及び比較例1及び比較例2で得られた抗菌フェルトを500mm×500mmの大きさに切り出し、図1に示すように根腐れ菌P.helicoidesを摂取・発病したミニバラポットを中心として健全なミニバラポットをその周りに配置し病害の伝染性を観察した。冠水は2回/日で地上部より行った。 【0014】 1回の栽培を1ヶ月として、計3回の栽培を繰り返し、発病したミニバラポットの周りに配置した健全なミニバラポットへの病害の伝染性を観察し、抗菌効果の持続性を評価した。そして、フェルトの表面は1回の栽培終了後毎に水洗し汚れを落とした。各回の結果を表1〜表3に示す。 【0015】 【表1】
【0016】 【表2】
【0017】 【表3】
【0018】 上記表1〜表3に示すように、実施例の抗菌フェルトである農業用抗菌資材によれば、病害発生株から健全株への病害伝染を効果的に抑制することが可能である。このため、水耕栽培に用いられている給水マットや栽培ポットなどの病害菌の通路となる部分の構成資材として病原菌の蔓延を可及的に防止できる。 尚、上記実施例では無機銀系抗菌剤を用いたが、無機銅系抗菌剤単体若しくは無機銀系抗菌剤と無機銅系抗菌剤の併用の場合でも、同様の病害伝染抑制効果を期待できる。 【図面の簡単な説明】 【図1】実施例及び比較例の評価方法を示した説明図である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000244176 【氏名又は名称】明智セラミックス株式会社
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| 【出願日】 |
平成15年5月23日(2003.5.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090239 【弁理士】 【氏名又は名称】三宅 始
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| 【公開番号】 |
特開2004−346024(P2004−346024A) |
| 【公開日】 |
平成16年12月9日(2004.12.9) |
| 【出願番号】 |
特願2003−145797(P2003−145797) |
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