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【発明の名称】 管状体保持装置
【発明者】 【氏名】梶山 隆
【住所又は居所】山口県下関市小月小島1−4−7 株式会社シマノ下関工場内

【氏名】河本 浩一
【住所又は居所】山口県下関市小月小島1−4−7 株式会社シマノ下関工場内

【氏名】馬場 通明
【住所又は居所】山口県下関市小月小島1−4−7 株式会社シマノ下関工場内

【要約】 【課題】管状体の径に関わらず軸方向の位置を統一して管状体を保持し得る保持装置を提供する。

【解決手段】保持部2は、台座1の長手方向両端にそれぞれ配置される一対の受け部2a,2bとからなる。受け部2bは、円筒型の本体部10と、本体部10内に収納された円錐型コーン11と、本体部10内に収納されこのコーン11を受け部2a方向(竿体R側)に付勢するコイルバネ12とから基本的に構成されている。本体部10は一端側の開口に直径方向にバー10aが形成されている。バー10aは本体部10の一端側の開口端面に面一化されており、竿体Rの他端が当接する部分となる。受け部2aによって全体として受け部2b側に付勢されている竿体Rでは、その他端の径に関わらず、竿体Rの他端側端面がバー10aに押しつけられることになる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管状体を保持するための保持装置であって、
前記管状体の長手方向に延びる基盤部と、
前記基盤部上に設けられ前記管状体の軸方向の一端に当接し前記管状体を他端方向に付勢する第1受け部と、前記基盤部上に設けられ前記管状体の軸方向の他端に当接し前記管状体を一端方向に付勢する第2受け部とを備え、
前記第2受け部は、前記一端方向に開口し前記開口の直径方向に前記開口に面一化されたバーが延設された本体部と、前記本体部内に配置される略円錐乃至角錐型部材であり前記バーに噛合する割りが前記略円錐乃至角錐の頭頂から形成されているコーンと、前記本体部内に配置され前記コーンを前記開口方向に付勢する付勢手段とを有している、保持装置。
【請求項2】
前記第1受け部は、前記基盤部を前記管状体の軸方向に移動自在であり且つ任意の位置に固定可能である、請求項1に記載の保持装置。
【請求項3】
前記第2受け部の本体部は、開口に直径方向に延びる2つのバーがそれぞれ直行して形成されている、請求項1又は2に記載の保持装置。
【請求項4】
前記第1受け部と、前記第2受け部との間に前記管状体に接離自在に配置された受け部をさらに備えている、請求項1〜3の何れかに記載の保持装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、釣竿を構成する竿体やゴルフクラブなどの様々な径の管状体において、その径に関わらず、管状体の一端側端部を一定の位置に揃えて保持し得る保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の釣竿を構成する竿体やゴルフクラブなどの管状体は、炭素繊維強化樹脂等からなるプリプレグ素材を焼成して形成されている。そして、その周面には耐候性等のための塗装を行うと共に、さらに、意匠性を高めるための種々の塗装も施されている。このような管状体の周面の塗装手法には様々な手法があり、塗装用の機械を用いたスプレー塗装や、シゴキ板を用いたシゴキ塗装(例えば、特許文献1参照)やスプレーによる塗装等が行われている。
【0003】
このような手法乃至機械による管状体の周面の塗装作業のためには、管状体を一定の姿勢で保持することが必要となる。このため、従来、万力等で管状体の一部分を挟んで管状体を保持したり、又は、管状体の周面を一対の保持部材で保持し軸方向に管状体を挟み込みながら管状体を保持する等の手法が採用されてきた。具体的には、一対の略円錐状のコーンを準備し、このコーンを頭端から管状体の軸方向の両端にそれぞれ差し込み、管状体を安定した状態で軸方向に挟み込んで保持している(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−299884号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平7−79668号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、管状体の周面への塗装は、周面全体に統一的に行うものばかりではなく、意匠性を高め一部にアクセントを付ける等のために、周面の一部に部分的に行われるものもある。このような部分的な塗装においては、その塗装位置を確定するために(塗装箇所の軸方向位置を確定するために)、基準となる原点を確定することが必要不可欠である。具体的には、管状体の軸方向一端が原点(ゼロ点)とされる。
【0007】
しかし、竿体やゴルフクラブなどには様々な長さ・径を有するものが存在する。従来のような管状体を保持する手段では、径の異なる筒状体を保持する度に保持する位置が異なり、原点が統一できない。即ち、上述のようなコーンを管状体の端部に挿入して管状体を保持する場合、管状体の径に従ってコーンが管状体内に挿入される程度が異なり、管状体を保持する位置が変位してしまう。
【0008】
本発明の課題は、様々な径の管状体であっても、軸方向の一端を統一した一定の位置において容易に保持し得る保持装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
発明1の保持装置は、管状体を保持するための保持装置であって、管状体の長手方向に延びる基盤部と、基盤部上に設けられ管状体の軸方向の一端に当接し管状体を他端方向に付勢する第1受け部と、基盤部上に設けられ管状体の長手方向の他端に当接し管状体を一端方向に付勢する第2受け部とを備える。この第2受け部は、一端方向に開口し開口の直径方向に開口に面一化したバーが延設された本体部と、本体部内に配置される略円錐乃至角錐型部材でありバーに噛合する割りが略円錐乃至角錐の頭頂から形成されているコーンと、本体部内に配置されコーンを開口方向に付勢する付勢手段とを有している。
【0010】
この保持装置においては、管状体を基盤部上において軸方向の一端を第1受け部に、他端を第2受け部に当接させ、軸方向に管状体を挟持して保持することになる。
第1受け部は管状体を他端側方向に付勢しているので、管状体の他端側は、第2受け部において、その径に関わらず管状体の他端側端面がバーに押しつけられる。よって、管状体の他端側端部が本体部の開口端面位置に必ず位置する。また、略円錐乃至角錐状のコーンは管状体の径方向中心も一定の位置に位置決めしている。一方、第2受け部のコーンは付勢手段により開口方向に付勢されており、割りにバーを噛み合わせながら、その頭頂を管状体の一端内に挿入させる。そして、第1受け部と第2受け部とによって管状体は軸方向に挟まれて挟持される。
【0011】
発明2の保持装置は、発明1の装置であり、第1受け部は、基盤部を管状体の軸方向に移動自在であり且つ任意の位置に固定可能である。
管状体には様々な軸方向長さを有するものがある。そこで、管状体を保持するに当たっては、まず、管状体の他端を第2受け部に当接させておき、第1受け部を軸方向に変位させて管状体の軸方向長さに合わせて調整する。
【0012】
発明3の保持装置は、発明1又は2の装置であって、第2受け部の本体部は、開口に直径方向に延びる2つのバーがそれぞれ直行して形成されている。
ここでは、2つのバーが直交して形成されており、コーンが安定した状態で本体部内に収納されている。
発明4の保持装置は、発明1〜3の何れかの装置であって、
前記第1受け部と、前記第2受け部との間に前記管状体に接離自在に配置された受け部をさらに備えている。
【0013】
軸方向に長い管状体を保持する場合、管状体の両端の第1受け部と第2受け部とのみで挟持すると、軸方向中央付近において管状体にたわみが生じ易い。また、軸方向において径が変化するようなテーパが施された管状体においては、安定した状態で管状体を保持しがたい。ここでは、受け部が管状体を軸方向の途中で支えており、安定的に管状体を保持し得る。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
以下に説明する塗装機は、本発明にかかる保持装置を含む管状体用の塗装機である。この塗装機は、竿体やゴルフクラブなどの管状体の周面に塗装を施すための機械である。ここでは、管状体の一例としてヘラ竿の竿体Rを例にして説明する。
【0015】
図1及び図2に示すように、この塗装機は、上面を水平面とする台座1と、台座1の上面に竿体Rを水平方向に保持する保持部2と、竿体Rを周方向に回転させる回転機構3と、台座1の上面の長手方向に平行に並んで伸びるレール部4と、レール部4上でレールの長さ方向に移動自在な塗料噴出部5とから構成されている。また、レール部4に並んで塗料噴出部5の下方には長手方向に持上機構6が配置されている。
【0016】
保持部2は、台座1の長手方向両端にそれぞれ配置される一対の受け部2a,2bとからなる。受け部2aは、円錐型のコーンと、このコーンを受け部2b方向に付勢するコイルバネとから基本的に構成されている。受け部2aはコーンの頭端を他方の受け部2b側に向けており、竿体Rの一端を差し込んだ状態で竿体Rの一端を保持する。受け部2aは長手方向にスライド移動可能にし、且つ任意の場所に固定可能なロック手段を設けておく。また、この受け部2aは周方向に回転自在なものとする。後述のように、竿体Rの周方向回転に伴って回転するためである。
【0017】
図3〜図5に示すように、他方の受け部2bは、円筒型の本体部10と、本体部10内に収納された円錐状のコーン11と、本体部10内に収納されこのコーン11を受け部2a方向(竿体R側)に付勢するコイルバネ12とから基本的に構成されている。本体部10は一端側の開口に直径方向にバー10aが形成されている。バー10aは本体部10の一端側の開口端面に面一化されており、竿体Rの他端が当接する部分となる。受け部2aによって全体として受け部2b側に付勢されている竿体Rでは、その他端の径に関わらず、竿体Rの他端側端面がバー10aに押しつけられることになる。
【0018】
コーン11は円錐状の頭端を受け部2a方向に向けている。円錐の頭端から底面に至らない位置にまで、上記バー10aに噛み合い得る割りが形成されている。コーン11はこの割りにバー10aを差し込んだ状態で本体部10内に収納される。
なお、ここではコーンについて割りが一つの直径方向のみに形成されたものを示しているが、図6に示すように、本体部100の開口の円に直径方向に2つ相互に直交するようにバー100aを形成し、4つ割りのコーン110を用いることも当然に可能である。4つ割のコーン110を用いる場合、2つの直行するバー100aによりコーン110が案内されるので、コーン110の安定性が向上する。また、バー100aに当接する竿体Rの端面の安定性にも資する。また、コーンは円錐に代えて三角〜多角錐型の部材を利用してもよい。頭端に向けて径が小径化するような形状であれば、保持するべき管状体の周方向の位置決めもなしえる。
【0019】
コイルバネ12は、コーン11の底面側に隣接して本体部10内に収納されている。コーン11を頭端側(即ち、受け部2a側)に向かって付勢しており、コーン11は本体部10の軸方向に移動自在となっている。
この受け部2bにおいては、図3及び図5に示すように、竿体Rの他端をコーン11の頭端に差し込んだ状態で、竿体Rを本体部10側に押し込むと、コーン11がコイルバネ12に反して本体部10内に押し込められる。竿体Rの他端はバー10aに当接し、必ずバー10a即ち本体部10の開口端面を基準位置(原点)とする。そして、この竿体Rの他端が原点をとった状態で、コーン11がコイルバネ12により付勢され、竿体Rを保持することになる(図3(b)参照)。
【0020】
保持部2は、このような一対の受け部2aと受け部2bとで竿体Rを挟み込んで、竿体Rを安定した状態で保持している。なお、この一対の受け部2a,2bの間には竿体Rを受け止めて支持する受けローラ20を、一カ所乃至軸方向に間隔を隔てて複数箇所に設けても良い。受けローラ20は、ローラの位置を竿体Rの径に応じて変更するべく上下方向に(竿体Rに対して接離自在に)変更するシリンダに載置されている。この受けローラ20は、保持部2に保持する竿体Rには様々な軸方向長さを有するものがあることから、台座1上を長手方向に任意に移動自在とするのが好ましい。このような受けローラ20を配置することで、先細りテーパの施された軸方向で径の異なる管状体である竿体Rなども安定した状態で保持部2に保持することが可能となる。
【0021】
回転機構3は、竿体Rを周方向に回転させるためのものである。上記一方の受け部2bと受け部2bを回転駆動するモータM(図1も参照)とからなる。上記保持部2の一方の受け部2bは、具体的には、図7に示すように、本体部10に回動軸乃至モータMが順次連結されており、モータMの駆動力が受け部2bに伝達される。モータMの回転速度は任意に調整可能となっている。
【0022】
レール部4は、竿体Rに平行に台座1の上面に配置された一対の平行なレールからなる。後述の塗料噴出部5がこの一対のレールに噛み合っており、レール部4の長手方向に沿ってスライド移動する。そして、一対のレール部間に軸方向の位置決め用アクチュエータが配置され、このアクチュエータにより塗料噴出部5の軸方向が決定されることになる。
【0023】
図8に詳しく示すように、塗料噴出部5は、上記レール部4に噛み合って載置されている基体31と、基体31上にレール部4の長手方向に対して直交する面に於いて回動自在に連結されている可動部32と、可動部32上に連結されている塗料タンク33及び塗料タンク33から供給される塗料を噴出する金属製ノズルパイプ34とを有している。また、基体31と可動部32との間にはコイルバネ35が連結されている。
【0024】
基体31は、アクチュエータに連結されレール部4上をその長手方向にスライド移動する部分である。予め基体31乃至塗料噴出部5の軸方向位置をアクチュエータの制御部に入力しておくことで、塗料噴出部5を任意の軸方向位置に位置合わせする。
可動部32は、基体31のレール部4の長手方向に延びる回動軸を介して基体31に連結されておりレール部4に直行する方向に回動する。基体31と可動部32とはコイルバネ35で連結されており、コイルバネ32が基体31側に引き寄せる方向に可動部32を付勢している。コイルバネ35と回動軸を中心として対称な側において、可動部32には金属ノズルパイプ34が配置されており、金属ノズルパイプ34は基本的にX方向(図7参照)に付勢されている。
【0025】
金属ノズルパイプ34は、その内径が0.15〜0.90mm程度、外径が0.40〜1.30mm程度のノズルパイプであり、ある程度の屈曲性が認められる。竿体Rの周面に当接しながら頭端から所定の塗料を噴出する。金属ノズルパイプ34は塗料タンク33に連通しており、塗料タンク33内の塗料が供給されてくる。この塗料タンク33はエアタンク(図示せず)に連結されており、エアタンクからの空気供給量に応じて、塗料タンク33から金属ノズルパイプ34に塗料が必要量だけ供給され、塗料が頭端から噴出される。なお、金属ノズルパイプ34にはさらに独立してエアタンクからの空気の供給を受けており、この独立して供給される空気量によっても、塗料の噴出量が微調整可能である。この際の塗料の塗出圧力は、気温,湿度,塗料の粘度,竿体Rの径等によって任意の調整が要求されるが、例えば、0.3〜0.8Mpa程度に設定する。
【0026】
持上機構6は上記可動部32を回動させるための機構である(図1参照)。具体的には、上記可動部32の下方の台座1上に長手方向に延びる持ち上げバー6aとこの持ち上げバー6aを上下方向に移動させる油圧若しくは気圧シリンダ6bとからなる。図8に示すように、上記可動部32には下方向に持上棒32aが延びている。この持上棒32aは、可動部32のコイルバネ35と回動軸を中心として対称な側にある。そして、持ち上げバー6aが上方向(図8のY方向)に持ち上がると、持ち上げバー6aが持ち上げ棒32aに当てってこれを押し上げ、コイルバネ35に反する方向に可動部32を回動させる。この可動部32の回動によって、金属ノズルパイプ34が竿体Rから離間する。なお、ここでは、一例を示しているのであって、コイルバネ35の付勢方向〜可動部32の回動方向を逆方向に設定することも当然に可能である。
【0027】
次に、この塗装機による、竿体Rに対する段塗り塗装の手順を説明する。
この塗装機によって段塗り塗装を施す竿体Rは、例えば、図9に示すような、ヘラブナ釣り用に用いるヘラ竿を構成する竿体Rである。ヘラ竿を構成する竿体Rは、炭素繊維乃至ガラス繊維などの強化繊維に合成樹脂を含浸させたプリプレグ素材を焼成してなるものである。この竿体Rは外径を天然竹に似せるべく、竹の節の形状や模様等が形成乃至塗装されている。さらに、このような竿体Rの周面に軸方向に間隔を隔てて任意の箇所に段塗り塗装(図9のP部分参照、さらに図10参照)を施すことになる。この段塗り塗装は、竿体Rの周面が部分的に段付きのリング状になるように塗料を肉厚に塗布するものである。詳しくは、通常、竿体Rの周面に必要な下地塗装や一般的な周面塗装を施した後、その周面塗装の上に段塗り塗装を行うことになる。
【0028】
具体的手順を、図12を参照しつつ説明する。
まず、段塗り塗装を施す竿体Rを保持部2に保持させる。詳しくは、一対の受け部2aと受け部2bとが竿体Rの両端を挟み込んで竿体Rを保持する。受け部2aは竿体Rの軸方向長さに合わせて任意の軸方向位置に調整する。受け部2bは、既に説明したように、竿体Rの径に関わらず本体部10の開口面を原点(ゼロ点)として、竿体Rの軸方向位置を決定する。
【0029】
一般に、竿体Rの軸方向の複数の位置に段塗り塗装を施す。このため、段塗り塗装を行う複数の軸方向位置を上記原点(ゼロ点)からの軸方向として、アクチュエータの制御部に入力する(S1)。この際に、個々の段塗り塗装を行う際の塗装幅も入力する。入力後、アクチュエータによって、塗料噴出部5が自動にスタートしレール部4上を移動する(S2)。この軸方向移動時においては、持上機構6によって塗料噴出部5の金属ノズルパイプ34は竿体Rから離間している。
【0030】
上記入力した軸方向位置に塗料噴出部5が至ると、持上機構6のシリンダ6bが下降して持ち上げバー6aも下降し、塗料噴出部5の金属ノズルパイプ34が竿体Rの周面に当接する(S4)。そして、塗料タンク33がエアタンクからの空気供給量に応じて、金属ノズルパイプ34に塗料を供給し、金属ノズルパイプ34が塗料の塗出を開始する(S5)。竿体Rは回転機構3によって回転しており、金属ノズルパイプ34は竿体Rに当接したまま、その周面を荒らし、且つ、塗料を周面に載せて(塗布して)ゆく。既に竿体Rの周面に下塗り塗装などが行われていても、金属ノズルパイプ34がその竿体Rの周面を荒らしながら塗料を塗布するので、塗料が竿体Rの周面に載りやすい。そして、このように金属ノズルパイプ34は竿体Rに当接したまま軸方向に移動し(S6)、一定の幅で塗料を竿体Rの周面に塗布する(図11参照)。
【0031】
この塗料は、エポキシ樹脂塗料とウレタン樹脂塗料とを予め2液混合した塗料を用いるのが好ましい。このような2液混合型の塗料を用いることで比較的厚肉に塗料を竿体R上に塗布し得る。金属ノズルパイプ34の竿体Rに対する当接角度は、竿体の周の接線方向に対し0〜70度程度に設定する。好ましくは30〜60度程度に設定する。竿体Rの回転数は、塗料の噴出量等との関連で任意に調整するべきものであるが、凡そ50〜1000rpm、好ましくは、200〜500rpm程度である。
【0032】
段塗り塗装に必要な軸方向幅だけ移動した金属ノズルパイプ34は、塗料の塗出を終了する(S7)。そして、持上機構6が塗料噴出部5の金属ノズルパイプ34を竿体Rの周面から離間させる。さらに、別の竿体Rの軸方向位置において段塗り塗装を施す場合には、次の塗装開始位置をアクチュエータ制御部が確認し(S8)、その塗装開始位置に塗料噴出部5を移動させる(S3)。塗装予定位置の塗装を全て終えれば、作業を終了する。さらに段塗り塗装を厚肉に行うためには、一度段塗り塗装を竿体Rに施し塗料を乾燥させた後に、再度、同一箇所に段塗り塗装を繰り返してもよい。
【0033】
なお、この実施形態では、所定の保持部2を塗装機に用いた場合を示しているが、本発明は塗装機のみに限定して用いられるものではない。例えば、管状体である竿体の軸方向の所定の部分にシールを貼り付ける装置や、他の部材を装着する装置などに応用することも当然に可能である。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、本発明にかかる保持装置によれば、管状体の径に関わらず、一定の軸方向位置に揃えて管状体を保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる保持部2を組み込んだ塗装機の上面図。
【図2】図1の塗装機の正面図。
【図3】保持部2の一方の受け部2bを示した図。
【図4】図3の受け部2bの正面図。
【図5】図3の受け部2bの参考図。
【図6】受け部2bの変形例を示した図。
【図7】受け部2b付近を示した図。
【図8】塗料噴出部5を示した図。
【図9】竿体Rを示した図。
【図10】図9の竿体Rの段塗り塗装部分Pを拡大した図。
【図11】段塗り塗装の状態を示した図。
【図12】本発明の塗装機の作業を示したフローチャート。
【符号の説明】
1 基体
2 保持部
2a,2b 受け部
3 回転機構
4 レール部
5 塗料噴出部
6 持上機構
10 本体部
11 コーン
12 コイルバネ
【出願人】 【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
【住所又は居所】大阪府堺市老松町3丁77番地
【出願日】 平成15年3月20日(2003.3.20)
【代理人】 【識別番号】100094145
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 由己男

【識別番号】100109450
【弁理士】
【氏名又は名称】關 健一

【識別番号】100111187
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 秀忠

【公開番号】 特開2004−283063(P2004−283063A)
【公開日】 平成16年10月14日(2004.10.14)
【出願番号】 特願2003−77934(P2003−77934)