| 【発明の名称】 |
釣竿 |
| 【発明者】 |
【氏名】今井 満男 【住所又は居所】東京都東久留米市前沢3丁目14番16号ダイワ精工株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】グリップ性を格段に向上させて釣竿操作の快適性を向上させることを目的とする。
【解決手段】リール装着部の前側のグリップ部14において、グリップ部側面に長手方向に並んだ複数個の凹部kと凸部tを有する側面凹凸部と、上下面側の少なくとも一方に、前記側面凹凸部の凹部の平均的幅δよりも広い凹部Kを隔てて長手方向に並んだ3個以上の凸部T1,T2,T3,T4;T1’,T2’,T3’,T4’を有する上下面凹凸部とが、夫々集合した手前側グリップ領域Z1と前方側グリップ領域Z2とを有し、上下面凹凸部の凹部幅Δは、夫々の領域を把持した場合に各指が各凹部K;K’に夫々収まる幅である |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 リール装着部の前側のグリップ部において、グリップ部側面に長手方向に並んだ複数個の凹凸を有する側面凹凸部と、上下面側の少なくとも一方に、前記側面凹凸部の凹部の平均的幅よりも広い凹部を隔てて長手方向に並んだ3個以上の凸部を有する上下面凹凸部とが、夫々集合した手前側グリップ領域と前方側グリップ領域とを有し、上下面凹凸部の凹部幅は、夫々の領域を把持した場合に各指が各凹部に夫々収まる幅であることを特徴とする釣竿。 【請求項2】 前記手前側グリップ領域と前方側グリップ領域との間に、左右幅がこれら領域の左右幅よりも狭く、上下幅は概ね同じである横断面を有する中間領域を具備する請求項1記載の釣竿。 【請求項3】 前記上下面側の両方に上下面凹凸部が設けられている請求項1又は2記載の釣竿。 【請求項4】 リール装着部の後側のグリップ部において、上下面側の少なくとも一方に、長手方向に並んだ複数個の凸部を有する上下面凹凸部が設けられている請求項1〜3の何れか1記載の釣竿。 【請求項5】 前記上下面凹凸部の他に、後側グリップ部の側面に長手方向に並んだ複数個の凹凸を有する側面凹凸部が設けられており、上下面凹凸部の複数個の凸部は、側面凹凸部の凹部の平均的幅よりも広い凹部を隔てて長手方向に並んでいる請求項4記載の釣竿。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、リール装着部の前後にグリップ部を有する釣竿に関する。 【0002】 【従来の技術】 リール装着部の前後にグリップ部を設けた釣竿の、グリップ性を向上させて釣り操作を快適に行うため、本出願人による下記2つの特許文献等に滑り止め突起や膨出部を設けた構造が開示されている。 【特許文献1】 特開平9−294510号公報 【特許文献2】 実開平4−43967号公報 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 上記文献1では、滑り止めに関してはグリップ部の側面に設けることが開示されている。通常の把持力の場合はこれで問題は無いが、ポンピング操作や遠くへの投擲操作のように手に強い力を入れる場合では、グリップ部の側面部よりも、主に下面部に滑り止めのあることが、釣竿操作の快適性に貢献することが分ってきた。文献2には釣竿の下面側に膨出部を位置させた状態が開示されているが、必ずしも把持した手の各指の収まり状態との関連性での開示はなされていない。 【0004】 依って本発明は、グリップ性を格段に向上させて釣竿操作の快適性を向上させることを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】 上記目的に鑑みて本発明は、リール装着部の前側のグリップ部において、グリップ部側面に長手方向に並んだ複数個の凹凸を有する側面凹凸部と、上下面側の少なくとも一方に、前記側面凹凸部の凹部の平均的幅よりも広い凹部を隔てて長手方向に並んだ3個以上の凸部を有する上下面凹凸部とが、夫々集合した手前側グリップ領域と前方側グリップ領域とを有し、上下面凹凸部の凹部幅は、夫々の領域を把持した場合に各指が各凹部に夫々収まる幅であることを特徴とする釣竿を提供する。 【0006】 グリップ部を把持した場合、特に前側グリップ部を把持すれば、把持した手の、少なくとも中指と薬指は、それらの基部がグリップ部の下面側に位置し、その先部は手前側に向かって傾斜指向する。各指の基部は先部よりも太く、また、このように傾斜状になるため、各指基部を収めることになる上下面側の凹部は側面の凹部よりも広い必要がある。凹部幅が広過ぎては、隣接した指が隣接した凹部に収まり難いため、把持した場合に各指が各凹部に夫々(快適に)収まる(適当な)幅という要件を設けている。 【0007】 こうして、中指と薬指を釣竿の下面側凹部に快適に収めることができるため、特に力の入る操作の場合に滑り難くて操作が快適になる。 上下面凹凸部は、上下面側の一方だけに設けられている場合、それが釣竿の下側か上側かを決めるのは、使用するリールの種類による。即ち、リール装着部のリール載置面とは径方向の反対側に設けられている場合は、両軸受け型リールやこれに類似のリールを使用する場合に上下面凹凸部が下面側となって、上記の作用効果を奏する。また、リール載置面とは径方向の同じ側に設けられている場合は、スピニングリールを使用する際に下面側となり、上記の作用効果を奏する。 【0008】 請求項2では、前記手前側グリップ領域と前方側グリップ領域との間に、左右幅がこれら領域の左右幅よりも狭く、上下幅は概ね同じである横断面を有する中間領域を具備する請求項1記載の釣竿を提供する。 上記の中間領域を具備すれば、釣竿操作に都合のよい位置にある手前側か前方側のグリップ領域を把持して釣竿操作を行っていて、操作途中でその適切な位置から不用意に外れた場合、視認しなくても把持感によって位置ズレが認識できる。 【0009】 請求項3では、前記上下面側の両方に上下面凹凸部が設けられている請求項1又は2記載の釣竿を提供する。 両方に設けられていれば、両軸受けタイプのリールとスピニングリールの何れを使用しても、把持した手の指基部の収まりがよく、強い力を入れた操作が快適となる。 【0010】 請求項4では、リール装着部の後側のグリップ部において、上下面側の少なくとも一方に、長手方向に並んだ複数個の凸部を有する上下面凹凸部が設けられている請求項1〜3の何れか1記載の釣竿を提供する。 投擲操作等の場合には、前後両方のグリップ部を把持して操作を行う。特に投擲操作の後半では、前後の手共に釣竿の前方移動に対向すべく、各部位を指で握持して滑りを防止しようとする。従って、後側グリップ部において、複数個の凸部を有する上下面凹凸部が設けられていることが好ましい。 【0011】 請求項5では、前記上下面凹凸部の他に、後側グリップ部の側面に長手方向に並んだ複数個の凹凸を有する側面凹凸部が設けられており、上下面凹凸部の複数個の凸部は、側面凹凸部の凹部の平均的幅よりも広い凹部を隔てて長手方向に並んでいる請求項4記載の釣竿を提供する。 投擲操作等の場合には、前後両方のグリップ部を把持して操作を行う。特に投擲操作の後半では、前後の手共に釣竿の前方移動に対向すべく、各部位を指で握持して滑りを防止しようとする。従って、後側グリップ部においても、前側グリップ部と類似の構造が更に好ましい。 【0012】 【発明の実施の形態】 以下、本発明を添付図面に示す実施形態例に基づき、更に詳細に説明する。 図1は本発明に係る釣竿の側面図、図2は図1の要部拡大側面図、図3は図2の要部の下面図である。継竿か1本竿かに関わらず、竿杆10の後方部にリール装着部12を設け、その前側領域を前側グリップ部14とし、後側領域を後側グリップ部16としている。竿杆10は、エポキシ樹脂等の合成樹脂をマトリックスとし、炭素繊維等の強化繊維で強化した繊維強化樹脂製である。 【0013】 この例でのリール装着部は後方側に固定フード12Bを設け、前方側に移動フード12Aを設け、移動フードの直前にナット部材12Nを設けている。このリール装着部の前側の前側グリップ部14は、この例では3つの領域Z1,Z2,Z3を設けている。即ち、手前側グリップ領域Z1と、前方側グリップ領域Z2と、これらの間にある中間領域Z3とを有している。本願では、グリップ領域Z1,Z2の何れかが存在すればよい。前記竿杆10の外周の左右側面に、図4の(a)に平面図を、(b)に矢視Eによる端面図を示す形態の側面用シート部材20を使用して、側面凹凸部k,t;k’,t’を設けている。 【0014】 側面用シート部材20は、細く輪郭を円弧状に形成された中央部を除いた前後の領域に、中心軸線CL1の左右に複数個の足部L;L’を区画形成した形状をしている。このシート部材は、天然又は人工のコルクやゴム、或いは軟質塩化ビニル樹脂等で形成されたシート本体部材20Aと、その裏面に粘着層を介して貼り付けられた離形紙20Bとからなる。離形紙を剥がしたシート本体部材20Aを、その中心線CL1が釣竿のリール装着面の中心線と一致するように竿杆10に貼り付ける。また、同じサイズの他のシート本体部材20Aを、リール装着面側とは径方向反対側(以下では、下面ということもある。)に同様に貼り付ける。これら上下のシート本体部材は、その各足の先端同士が当接し合うように寸法を設定している。従って、足数に合った凸部t;t’が形成され、これらの凸部間が凹部(図2において矩形状に図示されている部位)k;k’となっている。この例ではシート本体部材は、ハイカコルク(商品名)というコルクの混在したゴム部材である。 【0015】 釣竿のリール装着面側とは径方向反対側にシート本体部材20Aを貼り付けた後から、図5(a)に平面図を、(b)に側面図を示す形状の上下面用シート部材30の離形紙30Bを剥がし、中心線CL2がリール装着面の中心線と径方向反対側に位置するようにして台紙30Aの粘着層側を釣竿下面領域に貼り付ける。台紙は丈夫な適当な材質でよく、この上には等間隔に並んだ4個の平面視矩形状の凸部TT1,TT2,TT3,TT4が一体化されている。この凸部は、天然又は人工のコルクやゴム、或いは軟質塩化ビニル樹脂等で形成されている。実施例は、ハイカコルク(商品名)というコルクの混在したゴム部材である。 【0016】 凸部の高さは0.5〜2.0mm程度が好ましい。上記4個の凸部の並んだ台紙30Aを、前側グリップ部の手前側グリップ領域Z1と中間領域Z3と前方側グリップ領域Z2とに貼り付ける。領域Z1では、前方から4個の凸部T1,T2,T3,T4のための基本部が形成され、領域Z2では前方から4個の凸部T1’,T2’,T3’,T4’の基本部が、領域Z3では前方から4個の凸部T1”,T2”,T3”,T4”の基本部が、夫々形成される。 【0017】 こうして各シート部材20,30を使用して凹凸を形成した上に、シート本体部や台紙の周囲縁部の剥れを防止してグリップ部を補強するために、前側グリップ部全体を熱収縮チューブで覆っている。この例での材質はエチレンプロプレンゴムであるが、塩化ビニル樹脂やポリエチレンテレフタレート等でもよい。チューブは熱収縮を起こした後では、その厚さは0.3〜2.0mm程度がよい。なお、熱収縮チューブで覆う前に、グリップ部に接着剤、例えば、ゴム系の接着剤を塗布し、その上から被せてもよい。こうすれば、チューブがより確実に固定できる。 【0018】 以上のようにして成形した前側グリップ部14の手前側領域Z1では、下面側の4個の凸部の間の3個の各凹部Kの幅Δは一定であり、側面凹凸部の凹部kの幅δよりも大きい。具体的には、この例では幅δも一定の8.5mmであり、幅Δは17mmであって、幅δの2倍に形成している。前方側領域Z2でも同様であり、凸部間凹部K’の幅は、側面凹凸部の凹部k’の幅よりも大きく、この例では2倍である。また、中間領域Z3には、側面凹凸部は形成しておらず、上下面凹凸部のみであり、凸部間凹部K”の幅は、領域Z1,Z2の各凹部K,K’の幅と同じである。各領域Z1,Z2,Z3の各3個の凹部には、人差し指と中指と薬指、又は中指と薬指と小指の各基部を収めることができるが、3個の凸部間の2個の凹部でもよい。上記の幅の相違は2倍には限らないが、2倍程度が好ましい。 【0019】 更には、前側グリップ部の中間領域の左右幅d3は、上下幅D3よりも狭く、横断面は上下に長い輪郭形状に形成されている。他の領域Z1,Z2は前記上下幅D3を直径とする概ね円形である。手前側領域や前方側領域を適切な部位として把持して釣り操作をしていた場合に、不用意に把持位置がずれても、この中間領域Z3の存在により把持感が変化し、これにより視認することなく把持位置のずれたことが判る。 【0020】 リール装着部12に両軸受けタイプのリールを装着した釣りにおいて、ポンピング等魚とのやりとりや仕掛けの回収時等の竿操作を行う場合は、手前側領域Z1を把持し、投擲操作では前方側領域Z2を把持することが普通である。このように釣りにおいて必要な複数箇所のグリップ領域に、夫々効果的な滑り止め凹凸部を施しているため、釣り操作が快適となる。また、腕の長さ等に個人差があるため、前記各領域Z1又はZ2を適宜位置として把持する場合にも、中間領域にまで至る場合があり、該中間領域はそうした調節領域としての役目もある。 【0021】 また、領域Z1又はZ2では、側面凹凸部よりも上下面凹凸部の方が、夫々後方側又は前方側に位置している。即ち、領域Z1では、上下面凹凸部の凹部Kの最後端位置はP1であるが、側面凹凸部の凹部kの最後端位置はP2であり、位置P1がより後方である。また、領域Z2では、上下面凹凸部の凹部K’の最前端位置はP1’であるが、側面凹凸部の凹部k’の最前端位置はP2’であり、位置P1’がより前方である。 【0022】 これは、領域Z1を把持してポンピング操作等を行っている場合に、把持した手に対する釣竿の前方へのずれに対して最も抵抗となる上下面凹凸部をより後方にまで設けているため、把持した手が領域Z1から後方に外れ難い。また、領域Z2を把持した投擲操作の場合に、後側の手で後側グリップ部16をも把持して操作するが、投擲の後半では後側の手を後方に引く。この際、上下面凹凸部をより前方にまで設けているため、前側の把持手が領域Z2から前方に外れ難い。 【0023】 以上では、リールは両軸受けタイプを使用した場合であり、リール載置面側を上にして使用している。スピニングリールを使用する場合は、リール載置面側を下にして使用するため、把持した手の指の基部を収めるには、上下面凹凸部を図2の釣竿の上面側に設ける必要がある。従って、この場合を想定した釣竿では、前側グリップ部の前記上面側に上下面凹凸部を設ける必要がある。両方のタイプのリールの使用を想定する場合は、上下面の両方に設ければよい。 【0024】 図1に示す釣竿の実施形態例では、図6に拡大図を示すように後側グリップ部16の表面には特別な凹凸部を設けなかったが、後側グリップ部にも前側グリップ部14と同様な凹凸部を設けてもよい。即ち、図7に示すように、後部グリップ部16’の側面には複数個の凹部kと凸部tとが竿の長手方向に交互に並んでおり、また、下面にも、凸部Tと凹部Kとが交互に複数個並んでいる。下面の凹部Kの幅は側面の凹部kの幅よりも広い。これにより、後側の把持した手が滑り難くなる。更には、側面には凹凸が無く、下面に凸部Tと凹部Kとが交互に複数個並んでいるだけでもよい。上面にも凸部と凹部とが交互に複数個並んでいてもよい。 各実施形態例において述べた変形例事項は、特に矛盾が無い限り他の実施形態例にも適用する。 【0025】 【発明の効果】 以上の説明から明らかなように本発明によれば、グリップ性を格段に向上させて釣竿操作の快適性を向上させることができる。 【図面の簡単な説明】 【図1】図1は本発明に係る釣竿の側面図である。 【図2】図2は図1の要部拡大図である。 【図3】図3は図2の要部の下面図である。 【図4】図4は図2,図3のグリップ部に使用している部材の図である。 【図5】図5は図2,図3のグリップ部に使用している他の部材の図である。 【図6】図6は図1の実施形態例の後部グリップ部付近の拡大図である。 【図7】図7は図6に代わる後部グリップ部付近の側面図である。 【符号の説明】 12 リール装着部 14 前側グリップ部 16 後側グリップ部 T1,・・・,T4 上下面凹凸部の凸部 K 上下面凹凸部の凹部 t 側面凹凸部の凸部 k 側面凹凸部の凹部 Δ 上下面凹凸部の凹部の幅 δ 側面凹凸部の凹部の幅
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002495 【氏名又は名称】ダイワ精工株式会社 【住所又は居所】東京都東久留米市前沢3丁目14番16号
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| 【出願日】 |
平成15年1月30日(2003.1.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100101421 【弁理士】 【氏名又は名称】越智 俊郎
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| 【公開番号】 |
特開2004−229567(P2004−229567A) |
| 【公開日】 |
平成16年8月19日(2004.8.19) |
| 【出願番号】 |
特願2003−22345(P2003−22345) |
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