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【発明の名称】 スピニングリールの往復移動装置
【発明者】 【氏名】森瀬 泰生
【住所又は居所】大阪府堺市老松町3丁77番地 株式会社シマノ内

【要約】 【課題】スピニングリールの往復移動機構において、大径ギアの支持強度を高く維持しながら、小径ギアの歯底径を十分に確保する。

【解決手段】スピニングリールのオシレーティング機構6は、減速ギア方式のオシレーティング機構であって、マスターギア軸に形成された駆動ギアと、段付きギア13と、従動ギアを有する移動機構とを備えている。段付きギア13は、駆動ギアに噛み合う大径ギア19と、大径ギア19と同芯に配置され従動ギアに噛み合う小径ギア20とを有するギアである。大径ギア19及び小径ギア20は、大径ギア軸18aと、大径ギア軸18aの先端に一体成形された小径ギア軸18bに回転可能に装着されている。小径ギア軸18bの径Bは、大径ギア軸18aの径Aより小さくなっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スピニングリールのリール本体に設けられたハンドルの回転に連動してスプールを前後に往復移動させるスピニングリールの往復移動装置であって、
前記ハンドルの回転に連動して回転する駆動ギアと、
前記リール本体に設けられた大径ギア軸に少なくとも一部が装着され前記駆動ギアに噛み合う大径ギアと、前記大径ギア軸の先端に設けられ前記大径ギア軸より小径の小径ギア軸に装着され前記大径ギアと同芯に配置され前記大径ギアと一体回転する小径ギアとを有する段付きギアと、
前記小径ギアに噛み合う従動ギアを有し、前記従動ギアの回転により前記スプールを往復移動させる移動手段と、
を備えたスピニングリールの往復移動装置。
【請求項2】
前記駆動ギアは、前記リール本体に前後移動自在に装着され先端に前記スプールが装着されたスプール軸回りに回転するピニオンギアであり、
前記移動手段は、
前記スプール軸と平行に配置され、前記従動ギアが回転不能に装着され、表面に螺旋状の交差する溝が形成された螺軸と、
前記リール本体に前後移動自在に装着され、前記螺線状の溝に係合する係合部材を有する摺動子とを有し、
前記スプール軸が前記摺動子に少なくとも前後移動不能に装着されている、請求項1に記載のスピニングリールの往復移動装置。
【請求項3】
前記駆動ギアは、前記ハンドルと一体回転するように前記リール本体に回転自在に装着されたメインギア軸に設けられており、
前記移動手段は、
前記従動ギアの側面に突出して設けられたカムピンと、
前記リール本体に前後移動自在に装着され、前記カムピンに係合するカム溝を有する摺動子とを有し、
前記リール本体に前後移動自在に装着され先端に前記スプールが装着されたスプール軸が前記摺動子に少なくとも前後移動不能に装着されている、請求項1に記載のスピニングリールの往復移動装置。
【請求項4】
前記大径ギア軸は前記小径ギア軸と一体成形されている、請求項1から3のいずれかに記載のスピニングリールの往復移動装置。
【請求項5】
前記大径ギア軸の軸方向長さは前記小径ギア軸の軸方向長さより小さい、請求項1から4のいずれかに記載のスピニングリールの往復移動装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、往復移動装置、特に、ハンドルの回転に連動してスプールを前後に往復移動させるスピニングリールの往復移動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スピニングリールの減速ギア方式のオシレーティング機構(往復移動装置の一例)は、ハンドルの回転に連動して回転する駆動ギアと、段付きギアと、移動手段とを備えたものが知られている。段付きギアは、駆動ギアに噛み合う大径ギアと、大径ギアと同芯に配置され大径ギアと一体回転する小径ギアとを有している。大径ギア及び小径ギアは、同芯に配置されており、リール本体に設けられたギア軸に装着されている。移動手段は、従動ギアの回転によりスプールを往復移動させる手段である(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
この往復移動装置では、ハンドルが回転すると、それに連動して駆動ギアが回転する。駆動ギアが回転するとその回転が段付きギアの大径ギアに伝達され、大径ギアとともに小径ギアが回転する。小径ギアが回転するとその回転が従動ギアに伝達され、移動手段によってスプールが往復移動する。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−321041号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の往復移動装置では、段付きギアは、特に大径ギアに大きな力が作用するので、大径ギアの支持強度を高く維持するために、リール本体に設けられたギア軸を太く形成することが考えられる。しかし、ギア軸を太く形成すると、大径ギアと同芯に配置された小径ギアのギア軸も太く形成されてしまう。小径ギアのギア軸が太く形成されると、小径ギアの歯底径が不足してしまうおそれが生じる。
【0006】
本発明の課題は、スピニングリールの往復移動機構において、大径ギアの支持強度を高く維持しながら、小径ギアの歯底径を十分に確保することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明1に係るスピニングリールの往復移動装置は、スピニングリールのリール本体に設けられたハンドルの回転に連動してスプールを前後に往復移動させるスピニングリールの往復移動装置であって、駆動ギアと、段付きギアと、移動手段とを備えている。駆動ギアはハンドルの回転に連動して回転するギアである。段付きギアは、リール本体に設けられた大径ギア軸に少なくとも一部が装着され駆動ギアに噛み合う大径ギアと、大径ギア軸の先端に設けられ大径ギア軸より小径の小径ギア軸に装着され大径ギアと同芯に配置され大径ギアと一体回転する小径ギアとを有するギアである。移動手段は、小径ギアに噛み合う従動ギアを有し、従動ギアの回転によりスプールを往復移動させる手段である。
【0008】
この往復移動装置では、ハンドルが回転すると、それに連動して駆動ギアが回転する。駆動ギアが回転するとその回転が段付きギアの大径ギアに伝達され、大径ギアとともに小径ギアが回転する。小径ギアが回転するとその回転が従動ギアに伝達され、移動手段によってスプールが往復移動する。そして、大径ギアは大径ギア軸に装着され、小径ギアは大径ギア軸より小径の小径ギア軸に装着されている。ここでは、大径ギアは大径ギア軸に少なくとも一部が装着されているので、大径ギアの支持強度を高く維持できる。さらに、小径ギアは大径ギア軸より小径の小径ギア軸に装着されているので、小径ギアの歯底径を十分に確保できる。
【0009】
発明2に係るスピニングリールの往復移動装置は、発明1に記載の装置において、駆動ギアは、リール本体に前後移動自在に装着され先端にスプールが装着されたスプール軸回りに回転するピニオンギアであり、移動手段は、スプール軸と平行に配置され、従動ギアが回転不能に装着され、表面に螺旋状の交差する溝が形成された螺軸と、リール本体に前後移動自在に装着され、螺線状の溝に係合する係合部材を有する摺動子とを有し、スプール軸が摺動子に少なくとも前後移動不能に装着されている。この場合、駆動ギアである前後に延びるピニオンギアの回転軸と段付きギアの回転軸と螺軸とが平行に配置されるので、これらを上下に並べることによって薄型化を図ることができる。また、これらを左右に並べることによって上下の寸法を小型化することができる。
【0010】
発明3に係るスピニングリールの往復移動装置は、発明1に記載の装置において、駆動ギアは、ハンドルと一体回転するようにリール本体に回転自在に装着されたメインギア軸に設けられている。移動手段は、従動ギアの側面に突出して設けられたカムピンと、リール本体に前後移動自在に装着されカムピンに係合するカム溝を有する摺動子とを有し、リール本体に前後移動自在に装着され先端にスプールが装着されたスプール軸が摺動子に少なくとも前後移動不能に装着されている。この場合、カムピンをカム溝に係合させることにより、簡単な構成で回転を往復移動に変換することができる。
【0011】
発明4に係るスピニングリールの往復移動装置は、発明1から3いずれかに記載の装置において、大径ギア軸は小径ギア軸と一体成形されている。この場合、大径ギア軸及び小径ギア軸の形成が容易になるとともに、強度を比較的に高く維持できる。
発明5に係るスピニングリールの往復移動装置は、発明1から4のいずれかに記載の装置において、大径ギア軸の軸方向長さは小径ギア軸の軸方向長さより小さい。この場合、小径ギアの装着が容易になる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を採用したスピニングリールは、図1及び図2に示すように、ハンドル1を回転自在に支持され釣竿に装着されるリール本体2と、ロータ3と、スプール4とを備えている。ロータ3は、スプール4に釣り糸を巻き付けるものであり、リール本体2の前部に回転自在に支持されている。スプール4は、外周面に釣り糸を巻き取るものであり、ロータ3の前部に前後移動自在に配置されている。なお、ハンドル1は、図1及び図2に示すリール本体2の左側に装着されているが、リール本体2の右側にも装着可能である。
【0013】
リール本体2は、図2から図5に示すように、ロータ3やスプール4を支持する本体部材2aと、本体部材2aに着脱自在に装着され後述する竿取付脚部36を含む蓋部材2bとを有している。本体部材2a及び蓋部材2bは、後方に向かって先細り形状に形成されている。また、本体部材2a及び蓋部材2bの背面下部には、カバー部材38が後方から装着されている。
【0014】
本体部材2aは、合成樹脂製の部材であって、図2及び図4に示すように、側部に開口25が形成され、内部に収納空間26が形成されている。収納空間26には、図2に示すように、ロータ3を回転させるためのロータ駆動機構5と、スプール4を前後移動させて釣り糸を均一に巻き取るためのオシレーティング機構6とが設けられている。
【0015】
本体部材2aの側部には、ハンドル1を支持するための第1ハンドル支持部27が形成されている。第1ハンドル支持部27の下方には、図1及び図4に示すように、注油や水抜き等のメンテナンス用の孔部を閉塞するボルト部材29が装着されている。本体部材2aの下部には、図1及び図2に示すように、後述する逆転防止機構50の操作レバー52が取り付けられている。
【0016】
蓋部材2bは、たとえばアルミニウム合金やマグネシウム合金等の金属製の部材であって、図1から図5に示すように、カバー部35と、カバー部35から上方に一体的に延びる竿取付脚部36とを有している。
カバー部35は、図3から図5に示すように、内部に空間を形成しながら本体部材2aの開口25を覆う部材である。カバー部35の側部には、ハンドル1を支持するための第2ハンドル支持部28が形成されている。本実施形態では、ハンドル1が第1ハンドル支持部27に装着されているため、第2ハンドル支持部28には、図3及び図4に示すように、ハンドル1の代わりにハンドルキャップ39が装着されている。
【0017】
竿取付脚部36は、図1から図4に示すように、略T字状の中実の厚肉部材である。竿取付脚部36の先端部分は、前後両側に延びており、図示しない釣竿が装着可能である。竿取付脚部36の中腹部分には、軽量化を図りながら、意匠性を向上させるために、側部を貫通する孔部37が形成されている。孔部37は、竿取付脚部36の下部において、竿取付脚部36の上下方向に沿って形成された段付きの長穴である。カバー部材38は、たとえばABS樹脂などの合成樹脂にめっき処理したり、ステンレス合金を用いたりして傷つきにくくした断面が略U字状の部材である。
【0018】
本体部材2a及び蓋部材2bは、図1、図2及び図4に示すように、側部に露出する竿取付脚部36側の合わせ部Sが曲線になるように形成されている。合わせ部Sは、竿取付脚部36側と逆側方向、すなわち下方向に向けて凸状に湾曲して形成されている。合わせ部Sは、前方に向けて竿取付脚部36側、すなわち前方に向けて上方に傾斜するように形成されている。
【0019】
本体部材2a及び蓋部材2bは、図2及び図4に示すように、本体部材2aの周縁部である後部において本体部材2a側からねじ70によりねじ止めされ、本体部材2aの上部及び下部において蓋部材2bからタッピングねじ71、72によりそれぞれねじ止めされることにより、装着固定されている。
ねじ70は、図9に拡大して示すように、後述するガイド軸23を抜け止めするための抜け止め部材24とともに本体部材2aの孔部に形成された図示しない雌ねじにねじ止めされている。抜け止め部材24は、ガイド軸23と交差するねじ70の軸芯を中心として回動可能であり、抜け止め部材24を回動させることにより、ガイド軸23の抜け止め及び抜け止め解除を行うことができる。ここでは、抜け止め部材24をねじ70により装着したので、従来のようにガイド軸23装着方向に形成していた抜け止め部材24固定用の孔部や別の取り付けねじを設ける必要がなくなる。
【0020】
タッピングねじ71は、図10に拡大して示すように、やや先細り形状に形成された比較的長いねじである。タッピングねじ71は、合成樹脂製の本体部材2aにタッピングねじ71よりやや小径に形成されたタッピング孔73に、金属製の本体部材2a側からねじ込むことによって固定している。なお、タッピングねじ72のねじ止め構成は、タッピングねじ71と同様であるので省略する。
【0021】
ロータ3は、図1及び図2に示すように、筒状部30と、筒状部30の側方に互いに対向して設けられた第1ロータアーム31及び第2ロータアーム32とを有している。筒状部30と第1ロータアーム31及び第2ロータアーム32とは一体成形されている。筒状部30の前部には、図示しない貫通孔を有する壁部が形成されており、図2に示すように、ピニオンギア12及びスプール軸15が貫通している。
【0022】
第1ロータアーム31の先端の外周側には、図1及び図2に示すように、第1ベール支持部材40が揺動自在に装着されている。第1ベール支持部材40の先端には、図2に示すように、釣り糸をスプール4に案内するためにラインローラ41が装着されている。また、第2ロータアーム32の先端の外周側には、第2ベール支持部材42が揺動自在に装着されている。第1ベール支持部材40の先端のラインローラ41と第2ベール支持部材42との間にはベール43が設けられている。これらの第1ベール支持部材40、第2ベール支持部材42、ラインローラ41及びベール43によりベールアーム44が構成される。また、第1ベール支持部材40の内部には、図11及び図12に示すように、バランス部材80が装着されている。バランス部材80は、亜鉛合金等の金属からなる錘部材である。バランス部材80を装着した合成樹脂製の第1ベール支持部材40は、従来のアルミニウム合金等の金属製の第1ベール支持部材と同等の形状や重さとなっている。このため、第1ベール支持部材40が比較的軽量の合成樹脂製であっても、このようなバランス部材80を設けることにより、従来のアルミニウム合金等の金属製の第1ベール支持部材と設計や構成を同一にできるので、製造コストを抑えることができる。
【0023】
ロータ3の筒状部30の内部には、図4に示すように、ロータ3の逆転防止機構50が配置されている。逆転防止機構50は、ローラ型のワンウェイクラッチ51と、ワンウェイクラッチ51を作動状態及び非作動状態に切り換える操作レバー52とを有している。操作レバー52は、本体部材2aに揺動自在に装着されており、操作レバー52を揺動させることでワンウェイクラッチ51を作動状態及び非作動状態とに切り換えられる。このワンウェイクラッチ51が作動状態のときにロータ3が逆転不能になり、非作動状態のときロータ3が逆転可能になる。
【0024】
スプール4は、図1及び図2に示すように、ロータ3の第1ロータアーム31と第2ロータアーム32との間に配置されており、スプール軸15の先端に図示しないドラグ機構を介して装着されている。スプール4は、外周に釣り糸が巻き付けられる糸巻胴部4aと、糸巻胴部4aの後部に一体で形成されたスカート部4bと、糸巻胴部4aの前部に固定された前フランジ部4cとを有している。
【0025】
ロータ駆動機構5は、図2、図4及び図5に示すように、ハンドル1が固定されたマスターギア軸10とともに回転するフェースギアからなるマスターギア11と、このマスターギア11に噛み合うピニオンギア12とを有している。
オシレーティング機構6は、減速ギア方式のオシレーティング機構であって、図2、図4から図8に示すように、マスターギア11が一体的に形成されたマスターギア軸10に形成された駆動ギア10aと、段付きギア13と、移動機構17とを備えている。移動機構17は、従動ギア16と、従動ギア16に面して配置されるスライダ22とを有している。
【0026】
段付きギア13及び従動ギア16は、図4及び図5に示すように、本体部材2aの後部側壁の内側にそれぞれ回転自在に支持されている。段付きギア13及び従動ギア16の回転軸芯は、マスターギア軸10の回転軸芯と平行に配置されている。
段付きギア13は、図4及び図5に示すように、駆動ギア10aに噛み合う大径ギア19と、大径ギア19と同芯に配置され従動ギア16に噛み合う小径ギア20とを有するギアである。小径ギア20は、大径ギア19と一体成形されており、大径ギア19と一体回転する。
【0027】
大径ギア19及び小径ギア20は、図6に拡大して示すように、本体部材2aの後部側壁の内側に突出して形成された大径ギア軸18aと、大径ギア軸18aの先端に一体成形された小径ギア軸18bに回転可能に装着されている。小径ギア軸18bの径Bは、大径ギア軸18aの径Aより小さくなっている。また、大径ギア軸18aの軸方向長さCは、小径ギア軸18bの軸方向長さDより小さくなっている。大径ギア19は、大径ギア軸18aの全部と、小径ギア軸18bの一部に長さEだけ余裕をもって装着されている。このため、小径ギア20は、小径ギア軸18bの長さEを除く部分に装着されるので、小径ギア20の底面を長さEだけ軸方向外方に長くできる。したがって、小径ギア20の歯底径を十分に確保できるので、小径ギア20の強度を高く維持できる。
【0028】
従動ギア16の側面には、図7及び図8に拡大して示すように、スライダ22に向けて突出した別体のカムピン16aがかしめ固定されている。カムピン16aの先端部は、図7に示すように、歯底円16bより外方に突出して配置されており、このためギア径16cを維持したまま摺動ストロークを長くすることができる。また、従動ギア16は、従動ギア16の中央に設けられた軸支用の孔を有するボス部16dと、ボス部16dの外周に設けられ外周縁に複数の歯部を有する本体部16eとを有している。ボス部16dの軸方向長さFは、図8に示すように、本体部16eの軸方向長さG(従動ギア16の歯幅)より長くなっている。
【0029】
スライダ22は、本体部材2aに前後移動自在に支持されている。スライダ22は、スプール軸15の後端に回転不能かつ軸方向移動不能に連結されている。スライダ22の従動ギア16に対向する側面には、上下に長いカム溝22aが形成されている。このカム溝22aにカムピン16aが係合している。カム溝22aの長さは、カムピン16aの回転直径より少し大きい。
【0030】
このような構成の減速ギア方式のオシレーティング機構6では、マスターギア軸10が回転すると、段付きギア13を介して従動ギア16が回転し、カムピン16aが回転する。カムピン16aが回転すると、カムピン16aがカム溝22aに係合したスライダ22が前後に移動し、スプール4を前後移動させる。
このような構成のスピニングリールでは、大径ギア19は、小径ギア軸18bより大径の大径ギア軸18aに装着されているので、大径ギア19の支持強度を高く維持できる。さらに、小径ギア20は、大径ギア軸18aより小径の小径ギア軸18bに装着されているので、小径ギア20の歯底径を十分に確保することができる。
【0031】
〔他の実施形態〕
(a) スピニングリールの形態は前記実施形態に限定されるものではなく、ドラグ機構を有するものや、逆転防止機構に代えてブレーキレバーを有する制動機構を装着したものにも本発明を適用できる。
(b) 前記実施形態では、減速ギア方式のオシレーティング機構6であったが、トラバースカム方式のオシレーティング機構であってもよい。
【0032】
(c) 前記実施形態では、蓋部材2bは竿取付脚部36と一体成形されていたが、本体部材2aと竿取付脚部36とを一体成形してもよい。
(d) 前記実施形態では、小径ギア20は、大径ギア19と一体成形されていたが、それぞれ別体で形成してもよい。また、大径ギア19は、小径ギア軸18bの一部にも装着されていたが、大径ギア軸18aにのみ装着する構成にしてもよい。
【0033】
(e) 前記実施形態では、本体部材2aの上部及び下部において蓋部材2bからタッピングねじ71、72によりそれぞれねじ止めされていたが、本体部材2aの周縁部を除く部分の1又は複数箇所にタッピングしてもよい。また、本体部材2aの後部において本体部材2a側からねじ70によりねじ止めされていたが、本体部材2aの後部に限定されず、本体部材2aの下部等の周縁部であってもよい。
【0034】
(f) 前記実施形態では、本体部材2a及び蓋部材2bの側部に露出する竿取付脚部36側の合わせ部Sは、下方向に向けて凸状に湾曲し、前方に向けて上方に傾斜するように形成されていたが、これに限定されるものではなく、任意の曲線になるように形成できる。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、スピニングリールの往復移動機構において、大径ギアは大径ギア軸に少なくとも一部が装着されているので、大径ギアの支持強度を高く維持できる。さらに、小径ギアは大径ギア軸より小径の小径ギア軸に装着されているので、小径ギアの歯底径を十分に確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるスピニングリールの右側面図。
【図2】前記スピニングリールの左側面断面図。
【図3】前記スピニングリールの背面図。
【図4】リール本体の分解斜視図。
【図5】前記スピニングリールの背面断面図。
【図6】段付きギアの拡大断面図。
【図7】従動ギアの拡大平面図。
【図8】従動ギアの拡大断面図。
【図9】ねじ部分の拡大側面図。
【図10】タッピングねじ部分の拡大断面図。
【図11】第1ベール支持部材の拡大底面図。
【図12】図11のXII−XII断面図。
【符号の説明】
1 ハンドル
2 リール本体
2a 本体部材
2b 蓋部材
3 ロータ
4 スプール
5 ロータ駆動機構
6 オシレーティング機構
10 マスターギア軸
10a 駆動ギア
11 マスターギア
12 ピニオンギア
13 段付きギア
15 スプール軸
16 従動ギア
16a カムピン
17 移動機構
18a 大径ギア軸
18b 小径ギア軸
19 大径ギア
20 小径ギア
22 スライダ
22a カム溝
23 ガイド軸
24 抜け止め部材
25 開口
26 収納空間
35 カバー部
36 竿取付脚部
37 孔部
38 カバー部材
70 ねじ
71、72 タッピングねじ
73 タッピング孔
S 合わせ部
【出願人】 【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
【住所又は居所】大阪府堺市老松町3丁77番地
【出願日】 平成15年1月29日(2003.1.29)
【代理人】 【識別番号】100094145
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 由己男

【識別番号】100109450
【弁理士】
【氏名又は名称】關 健一

【識別番号】100111187
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 秀忠

【公開番号】 特開2004−229542(P2004−229542A)
【公開日】 平成16年8月19日(2004.8.19)
【出願番号】 特願2003−20764(P2003−20764)