トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 釣り用衣服及びその防水ケース
【発明者】 【氏名】白石 万里子
【住所又は居所】大阪府堺市老松町3丁77番地 株式会社シマノ内

【要約】 【課題】防水性を有することにより、雨等は無論、釣り人が川の中に立ち入る際のように水中に入る場合であっても、携帯電話等の貴重品を濡らすのを防止することができる釣り用衣服及びその防水ケースを提供することを課題とする。

【解決手段】衣服本体と、該衣服本体に取り付けられ且つ収納部を有するケース本体を備えた防水ケースと、前記収納部に被収納物を出し入れすべくケース本体に形成された開口を、開閉自在に密封するための防水手段とを備え、前記ケース本体が防水性を有するシートから袋状に形成されてなることにある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣服本体と、該衣服本体に取り付けられ且つ収納部を有するケース本体を備えた防水ケースと、前記収納部に被収納物を出し入れすべくケース本体に形成された開口を、開閉自在に密封するための防水手段とを備え、前記ケース本体が防水性を有するシートから袋状に形成されてなることを特徴とする釣り用衣服。
【請求項2】
前記防水ケースを衣服本体に着脱自在に取り付ける取付手段が設けられた請求項1に記載の釣り用衣服。
【請求項3】
前記防水手段は、防水ケースのケース本体の上部側を衣服本体側の内側に数回折り畳むための複数本の折れ目と、ケース本体側と前記折り畳まれた部分との間に、互いに係合又は解除自在に設けられた係止手段とからなる請求項1又は2に記載の釣り用衣服。
【請求項4】
防水性シートにより収納部を有するように形成され且つ釣り用衣服本体に着脱自在に取り付け可能なケース本体と、前記収納部に被収納物を出し入れすべくケース本体に形成された開口を、開閉自在に密封するための防水手段とを備えてなることを特徴とする釣り用衣服の防水ケース。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、釣り用のベストや、レインスーツ等の釣り用衣服及びその防水ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、釣り用衣服としての釣り用ベストや、レインスーツ等についているポケットは、防水性を備えておらず、雨等、上からの水の浸入を防止するような構造のもの(雨蓋付など)が存在する程度であった。また、近年では、携帯電話等の貴重品をベスト等のポケットに収納した状態で釣りを行う場合が多くなってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来のポケットは、雨等のように上からの水の浸入は防止できるが、鮎、渓流釣りのように、川の中に立ち入る際や、海釣で海に落水した際には、ポケットの中に水が浸入してしまい、ポケットの中の貴重品を濡らしてしまうおそれがあった。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、防水性を有することにより、雨等は無論、釣り人が川の中に立ち入る際等のように水中に入る場合であっても、携帯電話等の貴重品を濡らすのを防止することができる釣り用衣服及びその防水ケースを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために釣り用衣服及びその防水ケースとしてなされたもので、釣り用衣服としての特徴は、衣服本体と、該衣服本体に取り付けられ且つ収納部を有するケース本体を備えた防水ケースと、前記収納部に被収納物を出し入れすべくケース本体に形成された開口を、開閉自在に密封するための防水手段とを備え、前記ケース本体が防水性を有するシートから袋状に形成されてなることにある。
【0006】
そして、使用者(釣り人)がベストを装着した際に、ケース本体は、防水性を有すると共に、防水手段により開口は密封されていることから、防水ケースは、雨等の上からの水の浸入を防止すると共に、鮎、渓流釣りのように、川の中に立ち入る際や、海釣でも海に落水した際であっても、ケース本体内に水が浸入することはなく、収納部内の貴重品を濡らすのを防止できる。
【0007】
更に、前記防水ケースを衣服本体に着脱自在に取り付ける取付手段が設けられるのが好ましい。かかる場合には、被収納物は防水ケースを衣服本体から取り外した状態で出し入れすることができ便利になると共に、衣服本体を装着しない場合であっても、防水ケースのみを使用することができる。
【0008】
前記防水手段は、防水ケースのケース本体の上部側を衣服本体側の内側に数回折り畳むための複数本の折れ目と、ケース本体側と前記折り畳まれた部分との間に、互いに係合又は解除自在に設けられた係止手段とからなることにある。前記ケース本体の上部側は、衣服本体側の内側に数回折り畳まれ、しかも、その状態を係止手段が維持するため、開口は確実に密封された状態で閉塞される。また、係止手段の係合を解除した後に、ケース本体の折り畳まれた部分を巻き戻して被収納物を容易に出し入れすることができる。
【0009】
防水ケースとしての特徴は、防水性シートにより収納部を有するように形成され且つ釣り用衣服本体に着脱自在に取り付け可能なケース本体と、前記収納部に被収納物を出し入れすべくケース本体に形成された開口を、開閉自在に密封するための防水手段とを備えてなることにある。
【0010】
そして、前記防水ケースは、川の中に立ち入る際等に、釣り用衣服本体に適宜取り付けて使用することができると共に、不要の際には、釣り用衣服本体から取り外しておくことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1〜図5は、本発明の一実施形態の釣り用衣服として釣り用ベストを例示する。釣り用ベスト1は、図1に示す如く、左右一対の前身ごろ2a,2bと、後ろ身ごろ3とから構成されたベスト本体(衣服本体)5を備え、両前身ごろ2a,2bは前合わせ部にそれぞれ設けられたファスナー6a,6bで開閉可能に構成されたものである。更に、両前身ごろ2a,2bの表裏の適宜位置には、ポケット7,8,10がそれぞれ設けられている。
【0012】
前記右側の前身ごろ2aの裏側で且つ下部に設けられた前記ポケット10は、着脱自在な防水ケースからなり、ポリ塩化ビニール等のプラスチックシートや、ゴアテックス等の防水性を有する生地に完全に目止めを施した防水性を有するシートから袋状に形成されたケース本体11と、防水手段17を備えている。ケース本体11は、収納部13を有するように例えば2枚の略矩形状を呈するシートの両側縁及び底縁を熱シール等により固着したものである。ケース本体11の上部には、図3及び図4に示す如く、例えば、携帯電話等の貴重品等の被収納物12を収納部13に収容したり、収容部13から出したりするための開口15が設けられている。そして、かかる開口15は、前記防水手段により防水(密封)された状態で閉塞される。
【0013】
前記防水手段17は、図4及び図5に示す如く前記開口15から収納部13の上端までの位置に所定間隔で形成された複数本(本実施の形態では3本)の折れ目18a,18b,18cと、この折れ目18a,18b,18cに沿ってケース本体11の上部側を折り曲げ、その状態を維持するための係止手段20からなる。尚、折れ目18a,18b、18cにより、ケース本体11の上部側には、下方から第一折曲部19a、第二折曲部19b及び第三折曲部19cが形成されている。折れ目18a,18b、18cは、シートを熱融着等することにより形成することができる。
【0014】
このときの第一折曲部19a、第二折曲部19b及び第三折曲部19cの折り畳み状態は、図3に示す如くケース本体11側と第一折曲部19aとで第二折曲部19b及び第三折曲部19cを包むようにしている。また、ケース本体11側と第一折曲部19aとを区画する折れ目18aが上側に位置し、第一折曲部19aがケース本体11の内方側に位置すると共に下向きとなる。ここで、ケース本体11の内側とは、右側の前身ごろ2aの裏面に対向する側をいう。
【0015】
前記係止手段20は、例えば一対の面ファスナーからなり、一方の面ファスナー20aは、ケース本体11の外面側で折れ目18a,18bの間(第一折曲部19a)に設けられている。また、他方の面ファスナー20bは、ケース本体11の内面側に舌片21を介して取り付けられている。
【0016】
前記ケース本体11の下部は、第一取付手段23により、右側の前身ごろ2aに着脱自在に取り付けられている。第一取付手段23としては、例えば、ケース本体11の内面側と、右側の前身ごろ2aの裏側とに設けられた止金具(ドットボタン)23a,23bからなり、両方のドットボタン23a,23bが嵌合又は離脱できるようになっている。尚、ケース本体11側のドットボタン23aは、シートの両側の熱シール部分にそれぞれ設けられており、収納部13の密封性に支障となることはない。
【0017】
前記ケース本体11の上部側は、第二取付手段25により着脱自在に保持される。具体的には、第二取付手段25は例えばバックルからなり、バックル25の一方の係止部25aは、連結部材26を介して右側の前身ごろ2aの裏面に連結されている。他方の係止部25bは、連結部材27を介してケース本体11の外面に連結されている。該連結部材27は、ケース本体11の幅方向(水平方向)の中途部で且つ前記面ファスナー20bが取り付けられた舌片21よりも下方の位置に補強シート28を介して連結されている。
【0018】
従って、第二取付手段25は、ケース本体11の上部側で且つ幅方向の中央部分を外側から被うようになっていることから、ケース本体11の上部側を確実に保持できる。尚、30は図1〜図3に示す如く、第二取付手段25により保持されたケース本体11の上部側を被覆するカバーシートで、その下方が開口されている。
【0019】
以下、上記構成からなる釣り用ベストの使用方法について説明する。防水ケース10に携帯電話等の被収納物12を収納する際には、先ず、ケース本体11の開口15を開き、その開口15から携帯電話等の被収納物12を収納部13に収納する。そして、ケース本体11を折れ目18a,18b、18cを介して折り曲げて、ケース本体11の上部を数回折り畳んだ後に、面ファスナー20a,20b同士を粘着させることで開口15を密閉する(図3参照)。このときのケース本体11の第一折曲部19a、第二折曲部19b及び第三折曲部19cの折り畳み状態は、ケース本体11側と第一折曲部19aとで第二折曲部19b及び第三折曲部19cを包むようになっているため、ケース本体11のそれぞれ折り曲げ部分が密着し、防水性を維持することができる。
【0020】
前記被収納物12をケース本体11に収納する作業は、ケース本体11をベスト本体5から完全に取り外した状態(止金具23及びバックル25を解除した状態)であっても、図5に示す如くケース本体11の下部を、ベスト本体5に取り付けた状態(止金具23を係合させ、バックル25を解除した状態)で行っても良い。ケース本体11をベスト本体5から完全に取り外した状態で被収納物12をケース本体11に収納した場合には、その後に、止金具23及びバックル25を係合させる。また、ケース本体11の下部を、ベスト本体5に取り付けた状態で行った場合には、その後に、バックル25を係合させだけで良い。
【0021】
そして、釣り人がベスト1を装着した際に、ケース本体自体は、防水性を有すると共に、防水手段により開口15は密封されていることから、防水ケース10は、雨等の上からの水の浸入を防止する。しかも、鮎、渓流釣りのように、川の中に立ち入る際や、仮に海釣で海に落水した際には、水圧等でケース本体11が押圧されることとなる。このとき、折り畳まれた容器本体11の上部側は、収納部13内の空気圧により巻き戻されようとするが、この折り畳み部分を巻き戻す力は、舌片21を上方に緊張させて面ファスナー20a,20b同士を接触させる方向に作用するため、面ファスナー20a,20b同士の係合がより確実なものとなる。この結果、面ファスナー20a,20b同士の係合が解除されて防水機能が不用意に低下することはなく、開口15を介して収納部13内に水が浸入して貴重品を濡らしてしまうことはない。
【0022】
次に、被収納物12を防水ケース10から取り出す場合について説明する。先ず、ベスト1の右側の前身ごろ2を適宜開き、その内に手を入れてバックル25の係合を解除し、そして、係止手段20の係合を解除してケース本体11の折り畳み部分を巻き戻す。具体的には、右手でケース本体11に舌片21を介して取り付けられている他方の面ファスナー20bを把持し、且つ、左手で一方のファスナー20aを有する折り畳み部分を把持し、他方の面ファスナー20bと、折り畳み部分部分とを離間させることにより、両方の面ファスナー20a,20b同士を剥離させ係合を解除する。
【0023】
更に、左手で折り畳み部分を巻き戻すのであるが、かかる巻き戻し作業は、右側の前身ごろ2aが邪魔にならない左手で、右側の前身ごろ2aが障害とならない外側(ケース本体1の外側)に巻き戻せるので、その作業が容易に行える(図5参照)。被収納物12を防水ケース10から取り出した後に、ケース本体11の開口15を再び閉塞する場合には、前記と反対にケース本体11の上部を巻き取るのであるが、かかる作業も右側の前身ごろ2が邪魔になることはなく容易に行える。更に、バックル25を係合すると共に、ケース本体11の上部をカバーシート30内に収納する。
【0024】
本実施の形態では、ケース本体11の下部は、一対のドットボタン23a,23bで迅速に、安定して取り付けたり、取り外したりすることができる。また、ケース本体11の上部は、幅方向の中央部分が単体のバックル25で保持されることとなるが、ケース本体11の上部は、折り畳まれていることから十分に強度を有するため、バックル25を中心にして外側に折れ曲がることはなく、しかも、ケース本体11の上部は、カバーシート30内に収納するため、単体のバックル25でケース本体11の上部側を確実に保持することが可能となる。しかも、被収納物12の出し入れに際しては、単体のバックル(第二取付手段)25を操作すれば良いので、被収納物12の出し入れ作業を迅速に行うことができる。また、防水ケース10をベスト1から取り外した後に、その防水ケース10内の被収納物を同様に取り出したり、収納したりすることも可能である。
【0025】
本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、例えば、第一取付手段及び第二取付手段は、面ファスナーであっても良く、前記のものに限定されるものではない。また、防水ケースを取り付ける位置もベスト1の任意の位置が可能である。例えば、右側の前身ごろ2aの表側に設けても良く、または、左側の前身ごろ2aの裏面及び/又は表面に設けても良く、左右の前身ごろの両方に設けても良い。
【0026】
防水ケース10を左側の前身ごろ2aに設けた場合には、前記とは反対に、左手でケース本体11に舌片21を介して取り付けられている他方の面ファスナー20bを把持し、右手で一方のファスナー20aを有する折り畳み部分を把持し、他方の面ファスナー20bと、折り畳み部分部分とを離間させることにより、両方の面ファスナー20a,20b同士を剥離させ係合を解除することとなる。しかも、釣り用ベスト以外にも、袖のあるジャケットタイプや丈の長いコートタイプの衣服等、種々の釣り用衣服にも無論対応可能である。
【0027】
【発明の効果】
本発明は、衣服本体と、該衣服本体に取り付けられ且つ収納部を有するケース本体を備えた防水ケースと、前記収納部に被収納物を出し入れすべくケース本体に形成された開口を、開閉自在に密封するための防水手段とを備え、前記ケース本体が防水性を有するシートから袋状に形成されているので、釣り人が川の中に立ち入る際等のように水中に入る場合であっても、携帯電話等の貴重品を濡らすのを防止することができ、非常に実用的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の一実施の形態としての衣服用ベストの正面を示す斜視図である。
【図2】同防水ケースを示す正面図である。
【図3】同要部を示す断面側面図である。
【図4】本発明の一実施の形態としての防水ケースを示す一部破断を含む斜視図である。
【図5】同防水ケースの折り曲げ部分を巻付け又は巻き戻す状態を示す全体概略断面図である。
【符号の説明】
1…釣り用ベスト(釣り用衣服)、5…ベスト本体(衣服本体)、12…被収納物、13…収納部、23…第一取付手段(取付手段)、25…第二取付手段(取付手段)、18a,18b,18c…折れ目、20…係止手段
【出願人】 【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
【住所又は居所】大阪府堺市老松町3丁77番地
【出願日】 平成14年11月14日(2002.11.14)
【代理人】 【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇

【識別番号】100109427
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 活人

【識別番号】100114421
【弁理士】
【氏名又は名称】薬丸 誠一

【識別番号】100114432
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 寛昭

【識別番号】100114410
【弁理士】
【氏名又は名称】大中 実

【識別番号】100117204
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 徳哉

【公開番号】 特開2004−159590(P2004−159590A)
【公開日】 平成16年6月10日(2004.6.10)
【出願番号】 特願2002−330792(P2002−330792)