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【発明の名称】 動物用運動制御装置
【発明者】 【氏名】藤井 謙一

【要約】 【課題】引きひもによる動物の運動制御は、腕の筋肉の弱っている人や腕の機能を失っている人間にとり、困難を伴う作業である。また、普通の人間でも、動物の力が強いと逆に引かれたりする場合があり、人間が歩行中の事故に遭う危険性も存在している。犬などの動物の運動を人間が自在に遠隔操作できれば、上記の困難や危険を回避しつつ、動物の散歩や運動が可能となる。

【解決手段】本発明では、ひも状もしくは帯状の部材を動物の手足に固定するか、巻き付け、そのひも状部材を巻き上げるか引き込む装置を備え、その巻き上げるか引き込む長さを遠隔制御する制御器を具備してなる動物用運動制御装置を実現した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ひも状もしくは帯状の部材を動物の手足に固定するか、巻き付け、そのひも状部材を巻き上げるか引き込む装置を備え、その巻き上げるか引き込む長さを遠隔制御する制御器を具備してなる動物用運動制御装置。
【請求項2】
ひも状部材を巻き上げるか引き込む装置が動物の首輪と一体化してなる動物用運動制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、家庭で飼育される犬やその他一般に手足を有する動物の運動を外部から制御するための装置に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
現在、家庭で飼育される犬を散歩や運動させる場合、首輪に引きひもやロープを付け、一端を飼い主の人間が保持しつつ行うのがごく普通である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した引きひもによる動物の運動制御は、腕の筋肉の弱っている人や腕の機能を失っている人間にとり、困難を伴う作業である。また、普通の人間でも、犬の力が強いと逆に引かれたりする場合があり、人間が歩行中の事故に遭う危険性も存在している。犬などの動物の運動を人間が自在に遠隔操作できれば、上記の困難や危険を回避しつつ、散歩や運動が可能となる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
犬などの動物にその運動を制限する装置を取り付け、その装置を有線、無線、赤外線、電波などで人間が制御できるようにすれば、上記課題を解決する有効な手段となる。即ち人間は引きひもから解放され、遠隔制御器のスイッチを押すだけで、動物の運動を停止させたり、歩行速度を強制的に遅くしたりできるようになる。本発明では、ひも状もしくは帯状の部材を動物の手足に固定するか、巻き付け、そのひも状部材を巻き上げるか引き込む装置を備え、その巻き上げるか引き込む長さを遠隔制御する制御器を具備してなる動物用運動制御装置を実現した。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0006】
(実施の形態1)
図1.に本発明の第1の実施の形態であるを動物用運動制御装置示す。図1.は動物に装着した状態を正面から見た図である。1は犬などの動物、2はモーター、3はモーター用制御器兼遠隔信号受信部、4はひもを巻き上げるローラー、5はひも、6はひもを動物の手足に固定するためのバンド状部材、7はひもの巻き上げを滑らかにするための補助ローラーである。巻き上げ装置は首輪に固定している。もしくは、首からぶら下げるか、胴体に乗せるか固定する方法でも良い。通常はひもの長さに余裕があり、動物の運動に支障が無いよう調整しておく。動物の運動を制限したい時は、遠隔操作用のリモコンを作動させ、モーター2を廻して、ローラー4を廻し、ひも5を巻き上げる。すると、ひもが引き込まれていくので、動物は手足の動きに制限を受け、徐々に運動が制限される。そして最後には、手足の自由度が奪われ、運動の停止を余儀なくされる。
【0007】
(実施の形態2)
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。本発明の第2の実施の形態とは、本発明の第1の実施の形態とひもの使用方法を変更したものである。図2.に示す様に、この場合はひもの一端を足に固定せず、前足2本をくくりつけるように設定されている。ひもを巻き上げていけば、やはり、足の自由度が奪われ、運動が制限できるのは、本発明の第1の実施の形態と同様である。
【0008】
(実施の形態3)
次に本発明の第3の実施の形態について説明する。第1と第2の本発明の実施の形態では、ひもの巻き上げ装置を首輪に取り付けたが、第3の実施の形態では、動物の背中に載せている。図3.が第3の実施の形態である。図3.では動物の頭部は省略して示している。動物によっては足の長さが短く、第1と第2の実施の形態では巻き上げ装置が地面に接近しすぎる場合がある。この場合は巻き上げ装置を背中に載せるほうが適切である。この場合も、第1と第2の実施の形態と同じく、ひもを巻き上げていけば動物の運動に制限を加えることが可能である。
【0009】
(実施の形態4)
次に本発明の第4の実施の形態について説明する。第1と第2と第3の本発明の実施の形態では、ひもの巻き上げ装置は回転ローラーを使用したが、第4の実施の形態では、モーターの回転運動を直線運動に変換する機構を使用している。図4.が第4の実施の形態に用いるひもの引き込み装置の平面図である。図4.で8はスライダーであり、モーターの回転により直線状に前後移動する機構になっている。図4.ではモーターの回転運動が直線運動に変換され、ひもを引き込んだり、弛めたりすることにより動物の運動を制限する。強力な引き込み力が得られる利点がある。動物への取り付けは、第1と第2と第3の本発明の実施の形態とほぼ同様である。
【0010】
(実施の形態5)
次に本発明の第5の実施の形態について説明する。第5の実施の形態では、ひも状部材を巻き上げるか引き込む装置が動物の首輪と一体化してなる動物用運動制御装置を実現している。図5.が第5の実施の形態の動物用運動制御装置の模式図であり、動物の首輪とひもの引き込み装置が一体化して構成されている。図5.で9は動物用首輪であり、普通の革製品や高強度の繊維やプラスチック製品を用いる。10はモーターや制御機器用の電源部である。11は電源部とモーター等を電気的に接続するための配線コードである。図5.に示す様に首輪上にひも部分以外の全ての必要な構成要素が備えられているので装置全体を小型化でき、かつ装置の無用な振動およびぐらつき等の不安定性を排除できる利点がある。第4の実施の形態で用いたひもの引き込み機構を用いて首輪と一体化することも可能である。
【0011】
以上の実施の形態で説明したように、本発明は、ひもを巻き上げたり、引き込んだりする方法で動物の運動を制限する。逆に運動の制限を解除する場合は、巻き戻したり、引き込みを逆転させるとよい。具体的にはモーターを逆回転させる。巻き上げ過ぎて動物の体を痛めてしまう事を避けるためには、リミットスイッチを設け、限度以上の巻き上げを自動停止させるとよい。本発明の実施の形態で用いたひもは、これに限らず帯やバンド状の部材でも問題ない。図1.の補助ローラー7などを用いてひもの巻き上げを滑らかにする工夫も様々考えられる。また、電波利用の無線リモコンに限らず、赤外線などの光線、有線によっても本発明は実施可能である。従来の引きひもと本発明を併用し、非常事態での強制停止手段として利用することも考えられる。また、家畜などに本発明の装置を装着し、放牧時に一定以上の距離範囲外に家畜が出たとき、自動的に本発明の装置を動作させ、家畜が逃げないようにする利用法もあり得る。
【0012】
【発明の効果】
本発明では、ひも状もしくは帯状の部材を動物の手足に固定するか、巻き付け、そのひも状部材を巻き上げるか引き込む装置を備え、その巻き上げるか引き込む長さを遠隔制御する制御器を具備させるという手段を用いる。この手段により、遠隔制御器のスイッチを押すだけで、動物の運動を停止させたり、歩行や運動の速度を強制的に遅くしたりできるようになるという効果が得られる。また、本発明の第2の請求項に示す発明では、この動物用運動制御装置が動物の首輪と一体化してなるが、この場合、首輪は通常胴体にしっかり固定されているので、首輪と一体化した巻き上げ装置もしっかり動物に固定されることになり、無駄なぐらつきや振動が抑制できるという効果が得られる。また、装置全体を小型化でき、見た目もすっきりし、美的感覚上も有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の動物用運動制御装置を動物に装着し、正面から見た図。
【図2】本発明の第2の実施の形態の動物用運動制御装置を動物に装着し、正面から見た図。
【図3】本発明の第3の実施の形態の動物用運動制御装置を動物に装着し、正面から見た図。
【図4】本発明の第4の実施の形態の動物用運動制御装置の平面図。
【図5】本発明の第5の実施の形態の動物用運動制御装置の平面図。
【符号の説明】
1  動物
2  モーター
3  モーター用制御器兼遠隔信号受信部
4  ローラー
5  ひも
6  固定用部材
7  補助ローラー
8  スライダー
9  首輪
10 電源部
11 配線コード
【出願人】 【識別番号】599135385
【氏名又は名称】藤井 謙一
【出願日】 平成14年8月2日(2002.8.2)
【代理人】
【公開番号】 特開2004−65219(P2004−65219A)
【公開日】 平成16年3月4日(2004.3.4)
【出願番号】 特願2002−260612(P2002−260612)