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【発明の名称】 魚介類輸送用の発泡スチロール製蓋付き容器
【発明者】 【氏名】竹井 勝志
【住所又は居所】大阪市平野区加美南4丁目3番26号 トーホー工業株式会社内

【要約】 【課題】容器と一体形成された凹部空間に配置されエアーポンプから供給される空気を容器内の水溶液中に噴き出しながら魚介類を輸送するための発泡スチロール製蓋付き容器において、ポンプ室への浸水を回避し、エアーポンプが水を被って損傷を受けることを防止する。

【解決手段】エアーポンプ13が配置されるポンプ室と成る凹部空間4を形成する容器1と一体形成の隔壁10の上端面に排水溝11を設ける。または、凹部空間4を囲むように容器1と一体形成した隔壁により排水室を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水溶液とともに魚介類を入れ、容器と一体形成された凹部空間に配置されエアーポンプから供給される空気を容器内の水溶液中に噴き出しながら魚介類を輸送する発泡スチロール製蓋付き容器であって、
前記エアーポンプが配置される凹部空間を形成する容器と一体形成の隔壁上端面に、容器の外部に排水可能な排水溝を設け、
前記凹部空間は排水構造のないポンプ室と成り、容器に蓋を被せた状態で蓋内面が前記隔壁上端面に当接し、水溶液とともに魚介類が入れられた容器の水槽側から前記凹部空間に水が浸入しないような構造としたことを特徴とする魚介類輸送用の発泡スチロール製蓋付き容器。
【請求項2】
水溶液とともに魚介類を入れ、容器と一体形成された凹部空間に配置されエアーポンプから供給される空気を容器内の水溶液中に噴き出しながら魚介類を輸送する発泡スチロール製蓋付き容器であって、
前記エアーポンプが配置される凹部空間を容器のコーナー部に容器と一体形成した隔壁により形成し、この凹部空間は排水構造のないポンプ室と成り、
前記凹部空間を囲むように容器と一体形成した隔壁により容器の外部に排水可能な排水室を設置し、
容器に蓋を被せた状態で蓋内面が前記両隔壁上端面に当接し、
前記ポンプ室を前記排水室により、水溶液とともに魚介類が入れられる容器の水槽と隔離し、ポンプ室に水が浸入しないような構造としたことを特徴とする魚介類輸送用の発泡スチロール製蓋付き容器。
【請求項3】
前記エアーポンプの給気用チューブを、ポンプ室から、前記凹部空間を形成する隔壁を迂回し、容器の箱壁を通って容器の水槽内に間接配置したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の魚介類輸送用の発泡スチロール製蓋付き容器。
【請求項4】
前記ポンプ室の上部を覆うように、該ポンプ室を区画形成する隔壁及び容器の箱壁の各上端面を含んで防水シールを貼付したことを特徴とする請求項3に記載の魚介類輸送用の発泡スチロール製蓋付き容器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、魚介類輸送用の発泡スチロール製蓋付き容器に関し、特に、容器内に空気を給気するためのエアーポンプが配置される凹部空間に水が浸入しないようにする。
【0002】
【従来の技術】
従来の魚介類を入れて輸送する発泡スチロール製蓋付き容器を図6、図7に示す。この容器1は、水溶液とともに魚介類が入れられる内部空間である水槽3と、エアーポンプ13を収納配置するために容器1と一体形成された隔壁10と箱壁9により形成された凹部空間4(ポンプ室となる)とを備え、容器1の上面開口には蓋(図示なし)が装着される。容器1の箱壁9は、その上端内周部が蓋嵌合用に凸条5に形成され、また、エアーポンプ13の吸気及び排水のための孔8が設けられている。エアーポンプ13が内蔵の電池電源により駆動されると、外部から吸気して、給気用チューブ14を経て給気口15より水槽3内に給気する。この容器を用いることで、魚介類を活かして輸送することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のこの種の容器は、水槽3とポンプ室である凹部空間4とが壁を隔てて直接配置された構造であるため、水槽壁と蓋間の隙間や、給気用チューブ14とその通路の隙間を通って水槽側からポンプ室が浸水し易いものとなっていた。そのため、凹部空間4には、浸入した水を排出する孔を必要とするばかりか、エアーポンプ13が水を被って損傷を受け易いものとなっていた。なお、図6及び図7において、浸水領域を網掛けで示している。
【0004】
本発明は、上記問題を解消するものであり、ポンプ室の浸水を回避可能な構造とし、エアーポンプが水を被って損傷を受けることを防止できる魚介類輸送用の発泡スチロール製蓋付き容器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するのための手段】
本発明は、水溶液とともに魚介類を入れ、容器と一体形成された凹部空間に配置されエアーポンプから供給される空気を容器内の水溶液中に噴き出しながら魚介類を輸送する発泡スチロール製蓋付き容器であって、前記エアーポンプが配置される凹部空間を形成する容器と一体形成の隔壁上端面に、容器の外部に排水可能な排水溝を設け、前記凹部空間は排水構造のないポンプ室と成り、容器に蓋を被せた状態で蓋内面が前記隔壁上端面に当接し、水溶液とともに魚介類が入れられた容器の水槽側から前記凹部空間に水が浸入しないような構造としたものである。
また、本発明は、水溶液とともに魚介類を入れ、容器と一体形成された凹部空間に配置されエアーポンプから供給される空気を容器内の水溶液中に噴き出しながら魚介類を輸送する発泡スチロール製蓋付き容器であって、前記エアーポンプが配置される凹部空間を容器のコーナー部に容器と一体形成した隔壁により形成し、この凹部空間は排水構造のないポンプ室と成り、前記凹部空間を囲むように容器と一体形成した隔壁により容器の外部に排水可能な排水室を設置し、容器に蓋を被せた状態で蓋内面が前記両隔壁上端面に当接し、前記ポンプ室を前記排水室により、水溶液とともに魚介類が入れられる容器の水槽と隔離し、ポンプ室に水が浸入しないような構造としたものである。
また、上記において、エアーポンプの給気用チューブを、ポンプ室から、凹部空間を形成する隔壁を迂回し、容器の箱壁を通って容器の水槽内に間接配置したものとすればよい
また、前記ポンプ室の上端部を覆うように、該ポンプ室を区画形成する隔壁及び容器の箱壁の各上端面を含んで防水シールを貼付したものとしてもよい。
【0006】
【発明を実施するための形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は発泡スチロール製蓋付き容器の全体構成を示し、図2は第1実施形態の容器を示す。第1実施形態に係る容器1は、発泡スチロール製であって、その内部空間に水溶液とともに魚介類が入れられる水槽3と、容器1のコーナー部に一体形成された隔壁10により区画された凹部空間4とが形成され、この凹部空間4には電池を具備したエアーポンプ13が配置される。容器1の上面開口には、蓋2が被せられる。エアーポンプ13は、容器1の水槽3に水とともに魚介類を入れて輸送する時に、外部空気を吸気し、給気用チューブ14を経て給気口15より水槽3内の水溶液中に噴き出すためのものである。なお、容器1と蓋2とは、互いに上下に積み重ねたときに嵌まり合う凸部6と凹部7とが形成されている。
【0007】
上記凹部空間4を形成する隔壁10の上端面に、容器1の外部に排水可能な排水溝11を設け、凹部空間4は排水構造のないポンプ室としている。排水溝11の一端側は容器外に開口して、排水口12を成している。容器1の箱壁9の上端内周部及び隔壁10の上端面には、凸条5が形成される一方、蓋2の下面には、蓋2を容器1に被せたとき、凸条5に嵌合される凹凸部18が一体に形成されている。容器1に蓋2を被せた状態で、蓋2の内面が箱壁9及び隔壁10の上端面に当接し、かつ、蓋2の凸部が凹部空間4を区画する隔壁10及び箱壁9の凸条5の内方に嵌合する。
【0008】
また、容器1の箱壁9の上編部近傍には、エアーポンプ13の動作時に外部空気を吸気する吸気口8と、給気用チューブ14を水槽3内へ導くための溝9aが設けられている。この溝9aは凸条5を貫通し、かつ、その外側根元部に沿って形成されている。このように溝9aが設けられていることで、給気用チューブ14は隔壁10を迂回して配置され、水槽3内に間接配置されたものとなる。
【0009】
上記のように構成されていることにより、凹部空間4すなわちポンプ室と水槽3とは隔離されたものとなる。このため、凹部空間4が排水構造のないポンプ室でありながら、従来のように、蓋2と水槽3の壁との隙間や、給気用チューブ14とその通路の隙間を通って、水槽3側から凹部空間4に水が浸入してくることがなくなる。従って、エアーポンプ13が水を被って損傷を受けるようなことが防止される。
【0010】
図3は第2実施形態の容器を示す。本実施形態に係る容器1においては、エアーポンプ13が配置される凹部空間4を囲むように容器1と一体形成した隔壁10,20により排水室21を設置した点が、上記実施形態とは主に相違する。この排水室21には、容器1の外部に排水するための排水口22が容器1の側面に開口している。エアーポンプ13の給気用チューブ14の配置は、上記第1実施形態と同様であってもよいが、ここでは排水室21を貫通する形で配置されたものを示している。容器1に蓋2を被せた状態で、蓋2内面が排水室21を区画する隔壁10,20の上端面に当接し、かつ、凹凸部18が嵌り込む。
【0011】
この構成においても、ポンプ室である凹部空間4と水槽3との間に排水室21を設置することにより、ポンプ室と水槽3側とを隔離している。これにより、ポンプ室に水が浸入しないものとなる。
【0012】
図4は第3実施形態の容器を示す。本実施形態に係る容器1においては、ポンプ室である凹部空間4の上端部を覆うように、ポンプ室を区画形成する隔壁10及び容器1の箱壁9の各上端面を含んで防水シール23を貼付したものである。本実施形態においても、上記と同等の効果が得られるが、第1又は第2実施形態の構成との併用が好ましい。
【0013】
図5は第4実施形態の容器を示す。本実施形態に係る容器1においては、給気用チューブ14を隔壁10を迂回して配置し、水槽3内に間接配置したものである。本実施形態においても、上記と同等の効果が得られるが、第1又は第2実施形態の構成との併用が好ましい。なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られることなく、種々の変形が可能である。
【0014】
【発明の効果】
以上のように本発明の魚介類輸送用の発泡スチロール製蓋付き容器によれば、エアーポンプが配置される凹部空間を形成する容器と一体形成の隔壁上端面に排水溝を設けたので、ポンプ室への浸水を回避することができ、エアーポンプが水を被って損傷を受けることがなくなる。
また、ポンプ室と成る凹部空間を囲むように容器と一体形成した隔壁により排水室を設けたので、上記と同等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による蓋付き容器の外観図。
【図2】(a)(b)は本発明の第1実施形態による容器の平面図及び側面面。
【図3】本発明の第2実施形態による容器の平面図及び側面面。
【図4】本発明の第3実施形態による容器の平面図及び側面面。
【図5】本発明の第4実施形態による容器の平面面。
【図6】従来の容器の平面図。
【図7】従来の容器の平面図。
【符号の説明】
1 容器
2 蓋
3 水槽
4 凹部空間
5 凸条
9 箱壁
9a 溝
10 隔壁
11 排水溝
13 エアーポンプ
14 給気用チューブ
20 隔壁
21 排水室
23 防水シール
【出願人】 【識別番号】593025619
【氏名又は名称】トーホー工業株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市平野区加美南4−3−26
【出願日】 平成14年6月18日(2002.6.18)
【代理人】 【識別番号】100084375
【弁理士】
【氏名又は名称】板谷 康夫

【公開番号】 特開2004−16125(P2004−16125A)
【公開日】 平成16年1月22日(2004.1.22)
【出願番号】 特願2002−176667(P2002−176667)