| 【発明の名称】 |
搾乳機のティートカップシェル |
| 【発明者】 |
【氏名】松沢 実 【住所又は居所】長野県須坂市大字幸高246番地 オリオン機械株式会社内
【氏名】渡辺 英敏 【住所又は居所】長野県須坂市大字幸高246番地 オリオン機械株式会社内
【氏名】岩崎 博行 【住所又は居所】長野県須坂市大字幸高246番地 オリオン機械株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】比較的軽量で強度が高く、特に搾乳時にティートカップユニットが床に落下した場合でも割れ、傷、不都合な変形等が起こりにくい形状の搾乳機のティートカップシェルを提供する。
【解決手段】ステンレス製のティートカップシェル本体において、先端から25mm程度の部分の肉厚を2.0mm、隣接する中間部の肉厚を1.2mm、後端部及びニップル部分を通常の肉厚とし、中間部1bの両端とその前後の隣接部分で外径をそろえ、シェル外側が滑らかとなるようにする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シェル本体とニップルとからなる真空配管式の搾乳機のティートカップシェルにおいて、シェル本体の先端部を相対的に肉厚のステンレス鋼で構成し、少なくともその後側の隣接部分を相対的に肉薄のステンレス鋼で構成したことを特徴とするティートカップシェル。 【請求項2】 前記先端部の肉厚を2.0mm以上とし、前記隣接部分の肉厚を1.5mm以下としたことを特徴とする請求項1記載の搾乳機のティートカップシェル。 【請求項3】 さらに前記シェル本体の後端部及びニップルを中間部に比べて肉厚のステンレス鋼で構成したことを特徴とする請求項1ないし3記載の搾乳機のティートカップシェル。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、真空配管式搾乳機のティートカップに関し、特に改良されたティートカップシェルの構造に関する。 【0002】 【従来の技術】 真空配管式の搾乳機のティートカップとしては、第4図のようなものが一般に用いられている。このティートカップは、略円筒状の硬いシェル本体1と該シェル本体の後端部付近に接合されたニップル2とからなるシェルに、軟質ゴムで形成され先端部付近に折り返し部を有する略管状のライナー3を嵌装してなり、ニップル2は搾乳用の真空源に、ライナー3の後端部はミルククローにそれぞれ接続して使用する。 【0003】 ティートカップは乳牛に直接取付けて使用するものであるから、乳牛の個体差に応じて最適な重量とすることが望ましい。そこでティートカップの重量を調節する方法として、シェル本体の内側に円筒形のインナーウエイトを取付ける実公平7−37487のティートカップシェルや、リング状ウエイトをシェル本体の外側の所望の位置に取付ける特開平7−203791号のティートカップシェルが提案されている。ウエイトを取付けるベース構造としては実公平7−37487はステンレス鋼のシェル本体、特開平7−203791号はプラスチック樹脂製のシェルを用いている。 【0004】 【発明が解決すべき課題】 搾乳ユニットは、ユニットの運搬などの搾乳作業の労力を減らすため軽量化が求められており、ティートカップもなるべく軽量化することが望ましい。また、省力化のため自動離脱装置を用いて搾乳終了時にミルククロー及びティートカップ(ティートカップユニット)を引き上げることが行われているが、何らかの原因で引上げ前にユニットが床に落下しティートカップが牛に踏みつけられ、シェルが変形して乳頭に取付けにくくなったり、シェルとライナーの間の気密が失われて使用不能になるおそれがある。そこでティートカップは軽量であると共になるべく圧縮強度が高く変形に強い構造とする必要がある。 【0005】 実公平7−37487のようにシェル本体をステンレス鋼で構成すると重量がかさみ、軽量化のためには十分薄くする必要があるので十分な圧縮強度が得られず、特に牛の踏み付け時に変形のおそれがあった。例えば軽量化のためにシェル本体の肉厚を1.2mmとしたものは2.0mmのものに比べて圧縮強度が低く、変形のおそれが生じていた。一方、特開平7−203791のようにシェル本体をポリカーボネイト等の樹脂製としたり樹脂製部分とステンレス鋼部分を組み合わせた場合、牛の踏み付けや落下時に割れや傷が生じるおそれがあった。 【0006】 本発明は、上記の問題を解決するため、比較的軽量で強度が高く、特に搾乳時にティートカップユニットが床に落下した場合でも割れ、傷、不都合な変形等が起こりにくい形状の搾乳機のティートカップシェルを提供することを目的とする。また本発明は、軽量・堅牢であるとともに構造が簡単で製造しやすいティートカップシェルを提供することを他の目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】 本出願の請求項1の発明は、シェル本体とニップルとからなる真空配管式の搾乳機のティートカップシェルにおいて、シェル本体の先端部を相対的に肉厚のステンレス鋼で構成し、少なくともその後側の隣接部分を相対的に肉薄のステンレス鋼で構成したことを特徴とするティートカップシェルにより、上記の課題を解決する。すなわち応力のかかり易い先端部に十分強度を持たせ、応力のかかりにくい中間部等は薄肉化して、変形防止と軽量化の両立を図った。 【0008】 発明者は、ティートカップシェルの落下時には、特に横向きになったシェルの先端開口部を乳牛に踏みつけられて開口部が長円形につぶれる場合が多いということを発見し、開口部の周囲を特に肉厚のステンレス鋼で構成することによってこのような変形を防止したものである。 【0009】 本出願の請求項2記載の発明は、請求項1記載の搾乳機のティートカップシェルにおいて、前記先端部の肉厚を2.0mm以上とし、前記隣接部分の肉厚を1.5mm未満としたものである。シェル本体の全長140mmのティートカップシェルにおいて先端部の長さを25mm、厚さを2.0mmとし、他の部分の厚さを1.2mmとしたとき、全体の厚さを1.2mmとしたものに比べて質量の増加は約22gであり、圧縮強度も問題のないレベルであった。 【0010】 本出願の請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の搾乳機のティートカップシェルにおいて、さらに前記シェル本体の後端部及びニップルを、先端部と隣接する中間部に比べて肉厚のステンレス鋼で構成したものである。先端部に次いで応力のかかりやすい後端部及びニップルも肉厚にすることで十分な強度を持たせ、踏みつけられた場合にこの部分が変形するのを防ぐ。一方、応力のかかりにくい中間部は薄肉にして軽量化する。 【0011】 このような構成のシェル本体において、先端部、後端部、ニップルの肉厚を通常の厚さとし、中間部の肉厚を1.0mmないし1.2mm程度とすれば、重量、強度とも満足できるティートカップの構造となる。 【0012】 【発明の実施の形態】 以下、図を参照しつつ本発明の代表的な実施例を説明する。図1は本発明に係る搾乳機のティートカップの全体の断面図を示す。この実施例のティートカップシェルは先端がやや拡大した略円筒形をなすシェル本体1と、その後端部付近から分岐するニップル2で構成されている。シェル本体1はステンレス鋼からなる先端部1a、中間部1b、及び後端部1cからなる。本実施例は全長140mm程度のうち先端部1aが約25mmを占めている。先端部1a、後端部1c及びニップル2の肉厚はそれぞれ2.0mm、中間部の肉厚は1.2mmである。 【0013】 本実施例のティートカップシェルを製造するには、鋼管より先端部1a、中間部1b、後端部1cを個別に成形したのち端部を突き合わせて周囲を溶接し、シェル本体1を得る。また後端部の付近に小孔を形成し、その周囲にニップル2の端部を溶接する。本実施例においては、中間部1bの両端とその前後の隣接部分で、外径が等しくなるようにしている。このようにするとティートカップの外側に凹凸が生じないことから、床への落下時等にゴミが付着しにくく衛生的であり、また清拭、洗浄等も容易となる利点がある。 【0014】 上記のように製造したティートカップシェルの先端側より、軟質ゴムで形成され先端部付近に折り返し部3aを有する略管状のライナー3を嵌装し、折り返し部をシェル本体の先端部1aに係合させることにより一体化したティートカップを得る。 【0015】 図2はシェル本体1の別の製造方法を示す。この方法では先端部1a,中間部1b、後端部1cの全てを個別に成形するのでなく、例えば先端部1aと中間部1bを加えた長さのステンレス鋼管のうち中間部1bに対応する部分を切削して所望の肉厚とする。その後この部品と後端部1cの端部を溶接する。逆に中間部1bと後端部1cを先に成形してもよい。この場合、部品数が減るので製造が簡単になる等の利点がある。 【0016】 図3はシェル本体1のさらに別の製造方法を示す。この方法ではシェル本体1において、先端側より先端部1a、中間部1bに対応する部分を肉厚1.2mm程度のステンレス鋼管を用い、上記部品の内径より若干大きい外径を有する肉厚1.8mmのステンレス鋼のウエイトリング4を先端側から圧入して、肉厚1.2mmの中間部1bと、肉厚2.0mmの先端部1aを得る。この方法は、シェル本体1の製造に溶接を要せず、部品数も少ないという利点を有する。ウエイトリング4はティートカップの内側に装着されるから、衛生上の問題を生じる心配がない。 【0017】 【発明の効果】 本発明の搾乳機のティートカップシェルでは、変形防止に必要な強度を確保しつつユニットの軽量化が果たせるため、ユニットの運搬などの搾乳作業の労力を軽減できる効果がある。 【0018】 本発明のティートカップシェルでティートカップ全体をステンレス鋼製とすることができるため、床への落下や擦れ等による割れや傷が生じにくい。従来、樹脂とステンレス鋼を組み合わせた製品では表面の継ぎ目に牛舎の汚れが付着したり、清拭、洗浄がしにくいなどの問題があったが、本発明のシェルは全体が同一の材質であり、表面の継ぎ目もなくすことができるため、衛生的である。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施例に係るティートカップシェルのニップル中心軸を含む縦断面図である。 【図2】本発明の他の実施例に係る同様の断面図である。 【図3】さらに別の実施例に係る断面図である。 【図4】従来のティートカップのニップル中心軸を含む縦断面図である。 【符号の説明】 1 シェル本体 1a 先端部 1b 中間部 1c 後端部 2 ニップル 3 ライナー 4 ウエイトリング
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| 【出願人】 |
【識別番号】000103921 【氏名又は名称】オリオン機械株式会社 【住所又は居所】長野県須坂市大字幸高246番地
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| 【出願日】 |
平成15年4月1日(2003.4.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062373 【弁理士】 【氏名又は名称】稲木 次之
【識別番号】100110906 【弁理士】 【氏名又は名称】加藤 和彦
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| 【公開番号】 |
特開2004−298142(P2004−298142A) |
| 【公開日】 |
平成16年10月28日(2004.10.28) |
| 【出願番号】 |
特願2003−97645(P2003−97645) |
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