| 【発明の名称】 |
色時計植物 |
| 【発明者】 |
【氏名】梨本 正之
【氏名】皆川 麻子
【氏名】高久 洋暁
【氏名】高木 正道
【氏名】小林 義典
【氏名】平岡 昇
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| 【要約】 |
【課題】植物の遺伝子の概日リズムを利用した色時計植物の提供。
【解決手段】前記色時計植物では、蛍光蛋白質により遺伝子組換えが行われている。前記植物としてシロイヌナズナ、イネ、ユリ、シクラメン及びラベンダーよりなる群から選ばれた少なくとも1種の植物が使用される。前記蛍光蛋白質として、緑色蛍光蛋白質、赤色蛍光蛋白質、黄色蛍光蛋白質及び青色蛍光蛋白質よりなる群から選ばれた少なくとも1種の蛋白質が使用される。更には前記植物からの香りの発散状況が変化する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 植物において概日リズムを持つ蛍光蛋白質により遺伝子組換えが行われていることを特徴とする色時計植物。 【請求項2】 前記植物としてシロイヌナズナ、イネ、ユリ、シクラメン及びラベンダーよりなる群から選ばれた少なくとも1種の植物を使用してなる請求項1に記載の色時計植物。 【請求項3】 前記蛍光蛋白質として、緑色蛍光蛋白質、赤色蛍光蛋白質、黄色蛍光蛋白質及び青色蛍光蛋白質よりなる群から選ばれた少なくとも1種の蛋白質を使用してなる請求項1又は2に記載の色時計植物。 【請求項4】 前記植物からの香りの発散状況が変化する請求項1〜3のいずれかに記載の色時計植物。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は色時計植物に関する。 【0002】 【従来の技術】 現在、人類は分刻みのスケジュールに追われて生活している。そのスケジュールを守るために金属又はプラスチックから構成される時計を使用している。 【0003】 このような人類の生活をもっとゆったりしたものにしようとして、時刻の表示方法においてこれまでの時計とは全く様子の異なる時計が求められている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 本発明の目的は、上記の課題を解決するためのものであり、概日リズム(circadian rhythm)を持つ蛍光蛋白質を利用した色時計植物を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】 従って本発明は、植物において概日リズムを持つ蛍光蛋白質により遺伝子組換えが行われていることを特徴とする色時計植物である。 【0006】 本発明の好ましい態様を以下に示す。 【0007】 前記植物としてシロイヌナズナ、イネ、ユリ、シクラメン及びラベンダーよりなる群から選ばれた少なくとも1種の植物が使用される。 【0008】 前記蛍光蛋白質として、緑色蛍光蛋白質、赤色蛍光蛋白質、黄色蛍光蛋白質及び青色蛍光蛋白質よりなる群から選ばれた少なくとも1種の蛋白質が使用される。 【0009】 前記植物からの香りの発散状況が変化する。 【0010】 【発明の実施の形態】 本発明の色時計植物には、色時計植物、色香時計植物が含まれる。このうち色時計植物は、時間と共に葉や花の色が周期的に変化して時計として機能するものである。また、色香時計植物は、色時計植物の性質に加えて、発散する香りが周期的に変化し時計として機能することができる。 【0011】 色に着目すれば、例えば、朝起きたとき緑色をしていた植物が、お昼には黄色に変わり、夕方には赤色になり、寝る頃には青色に変化する。この色の変化は、植物の概日リズムに応じて、毎日、時計のように規則正しく起こる。人類はこの色の変化を介して時刻を知ることができる。 【0012】 香りに着目すれば、例えば、朝起きたときラベンダーの香りを発していた植物が、お昼にはジャスミンの香りを発し、夕方にはユリの香りを発し、寝る頃にはシクラメンの香りを発する。この香りの変化は、植物の概日リズムに応じて、毎日、時計のように規則正しく起こる。人類はこの香りの変化を介して時刻を知ることができる。 【0013】 色及び香りの2つに着目すれば、例えば、上記の2つの機能を発揮する植物が挙げられる。 【0014】 前記植物としてシロイヌナズナ、イネ、ユリ、シクラメン及びラベンダーよりなる群から選ばれた少なくとも1種の植物が使用される。これらの植物は単なる例示であり、ほとんどすべての植物、具体的には概日リズムを有する遺伝子を保有する植物は本発明に適用できると考えられる。 【0015】 概日リズムを有する遺伝子として、シロイヌナズナの疑似レスポンスレギュレーター遺伝子群、CCA1遺伝子、LHY遺伝子、TOC1遺伝子などが知られている(非特許文献1)。このような遺伝子はシロイヌナズナに限らず、ほとんどすべての植物に存在すると考えられる。 【0016】 【非特許文献1】 蛋白質・核酸・酵素(2002) Vol.47、1421−1428 【0017】 色時計用に使用される植物(色時計植物;Color Clock Plant 略してCCPという。)として、概日リズム(circadian rhythm)に従って発現が制御されている遺伝子のプロモーター(promoter)で、蛍光蛋白質の遺伝子を制御するように組換えたDNAを用いて、遺伝子組換え植物を作る。 【0018】 より具体的には、遺伝子組換え植物の作り方としては、導入したい遺伝子を含むプラスミドDNAをエレクトロポレーション法、パーティクルガン法、アグロバクテリウム法などにより、植物胚のカルス等に導入する。そのカルスを培養し、植物体を得る方法が例示される。 【0019】 蛍光蛋白質には、緑色蛍光蛋白質(green fluorescent protein; GFP)、赤色蛍光蛋白質(red fluorescent protein; RFP)、黄色蛍光蛋白質(yellow fluorescent protein; YFP)、青色蛍光蛋白質(cyan fluorescent protein; CFP)などを用いる。概日リズムの位相の違うプロモーター(promoter)を利用することによって、4色の蛍光の変化を生み出せる。蛍光蛋白質は一般にかなり安定に存在するので、色の変化を鮮明にするためには、蛍光蛋白質の分解を促進するための配列を付加する必要があるかもしれない。この遺伝子組換え植物は、公知の既に確立された方法を用いて、容易に作ることができる(非特許文献2及び非特許文献3)。 【0020】 【非特許文献2】 モデル植物の実験プロトコール(秀潤社) 【非特許文献3】 Methods in Plant Molecular Biology: A Laboratory Course Manual (Cold Spring Harbor Laboratory Press) 【0021】 前記蛍光蛋白質として、緑色蛍光蛋白質、赤色蛍光蛋白質、黄色蛍光蛋白質及び青色蛍光蛋白質よりなる群から選ばれた少なくとも1種の蛋白質が使用される。これらの蛋白質は概日リズムを持つものである。 【0022】 色時計用に使用される植物(色時計植物)は、蛍光蛋白質によってだけでなく、花の色の基になるアントシアニン(anthocyanin)の合成酵素系を概日リズムのプロモーター(概日リズムを持つ蛋白質のもの)で制御することによっても作ることができる。 【0023】 香時計用に使用される植物(香時計植物; Flavor Clock Plant略してFCPという。)は、基本的に色時計植物と同様に、概日リズムのプロモーターでラベンダーやジャスミンの香りの合成酵素系を制御することによって作ることができる。 【0024】 色香時計用に使用される植物(色香時計植物; Color/Flavor Clock Plant略してCFCPという。)は、上記したような色時計植物と香時計植物の両方の機能を併せ持つ植物である 3種類の遺伝子(遺伝子a、遺伝子b、遺伝子c)の発現状況を図1に示す。図1には、各遺伝子が周期的に発現を繰り返す様子が示されている。発現状況の測定は、例えば、mRNA量についてはノーザン解析(northern解析,RT−PCR法)により、蛋白質量についてはウエスタン解析(western解析)により行うことができる。横軸は時間を表し、縦軸はmRNA量を表し、蛋白質量で表すこともできる。本発明ではこの発現状況を示す植物を栽培して時計として使用する。 【0025】 【実施例】 実施例1 赤色蛋白質遺伝子、青色蛋白質遺伝子、緑色蛋白質遺伝子を用いてDNAの遺伝子組換えを行い、植物を栽培する。植物としてシロイヌナズナを使用する。 【0026】 得られる植物は図2に示すように緑色、青色、赤色の発色を繰り返し示す。図2において横軸は時間を示し、縦軸はmRNA量を表し、蛋白質量または色の濃さで表すこともできる。 【0027】 【発明の効果】 本発明によれば、植物の遺伝子の概日リズム(circadian rhythm)を持つ蛍光蛋白質を利用した色時計植物が提供される。 【図面の簡単な説明】 【図1】3種類の遺伝子(遺伝子a、遺伝子b、遺伝子c)の発現状況を示す図である。 【図2】緑色、青色、赤色の発色を繰り返し示す色時計植物の概要を示す図である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】503143286 【氏名又は名称】新潟バイオリサーチパーク推進機構株式会社
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| 【出願日】 |
平成15年4月17日(2003.4.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100065385 【弁理士】 【氏名又は名称】山下 穣平
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| 【公開番号】 |
特開2004−313095(P2004−313095A) |
| 【公開日】 |
平成16年11月11日(2004.11.11) |
| 【出願番号】 |
特願2003−112925(P2003−112925) |
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