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【発明の名称】 T・I水路を利用した立体水耕栽培
【発明者】 【氏名】池城 辰雄

【要約】 【課題】水耕栽培をオートメーション化して各工程を効率化し、農業の再生、活性化を促進し、自給率を向上させる事が出来、且つ低コストで大量生産が可能であり、又、ゲノム解読作物のテスト栽培や産業目的の大量生産に最適な生産方式を提供する。

【解決手段】自然環境の激変や悪天候にも左右されない密閉式高層T・Iハウス内で、オートメーション化した細長いT・I水路1を利用することによりハウス空間全容積で作物を栽培する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長い栽培床、水路を上下左右に立体的に組立て、栽培作物の大きさ容積等に合わせて固定する。一ブロックずつ同方向に勾配を付け養液を流す。
(反収当たりの飛躍的な増大)
細長い栽培床、T・I水路(1)の片側で育苗T・IパケットII(12)の移植投入を行い、反対側で収穫する方式では、直上段と直下段は基準ブロックの反対方向へ勾配を付けて養液を流し、水上で上段から受け、水下へ流した後に、下段の水上へ排出する。
(発芽苗と収穫物を交互に配置する事により上下方向の無駄なスペースの削減)
【請求項2】
T・I水路(1)の構造は上部(2)を養液通水路にして下部(3)は補助光設置場所にする。
GV型水路上部(2’)の底部には仕切り板(4)また充填材(発泡スチロール等)(5)を入れ、上流では浅く、下流では順次深くする。
(根毛の段階的発育促進及び通水量、運転重量の削減)
T・I水路上部(2)サイドには凹面部(10)をもうける。
(オーバー水量の調整)
凹面部(10)上部にはT・IパッケトII(12)の誘導支持具(13)用の誘導路(11)を付ける。
(パケットの転倒防止、及びオーバー水量の調整)
補助光用下部(3)は断熱構造(6)とし、電線(7)を線路(8)に入線し通電、制御用接点(9)を付ける。
(水路水温上昇の防止、照明光線量の制御、水路の水勾配の反対側へ排熱の自動回収)
【請求項3】
作物は一塊りの集団として生育、移動、梱包等を行う。
T・IパケットII(12)には浮力体(14)(発泡スチロール等)を入れ育苗用穴(15)を開ける。浮力体(14)はサイドから脱着可能にする。
(パッケト移送時の浮力による駆動力軽減、浮力体汚れ時の掃除の容易化及び経年取替時の経費削減)
また、底部に磁石(16)を装着することが出来る。
(パッケト間隙の制御及び養液のイオン化による発育促進)
T・IパケットII(12)に押さえドア(17)を付けて、養生カバーの下部を固定する。
(末端消費者へ生産者の氏名等の明示及び移動時のカバー抜け防止)
養生カバーは成長に応じて上方を自動的に吊り上げる。
(養生カバーを付ける事により、下葉の折損防止、繕い、結束等の収穫時の過重労働の削減)
浮力体育苗用穴(15)は円型、角型等とし、上部に種子入れを容易にする拡大した誘導口(15−1)を開け、穴は一つ又は複数開口ける。また、他にすじ状溝穴(18)を開ける。GV型水路、(2’)の葉菜向きなどの場合はすじ状複数溝穴(18’)を開ける。
(密植防止、植物間の切磋琢磨による成長促進及び収量増加)
【請求項4】
T・I水路(1)両端でT・Iパケット投入及び収穫する方式では水上に端末給水継手(19)を取り付け、養液導入口(19’)から給水する。底部に微調整できる開口したスライド板(20)を挿入する。また、補助光の排熱自動回収用の排気口(21)を付ける。
(給水量の均等化、調整)
水下には端末排水継手(22)を付けて、養液排水口(22’)から下段へ排水する。オーバーブロー板(23)を立て、その底部に残水排水口(24)を開口する。またオーバーブロー板(23)の手前にフイルター(25)を挿入する。
(養水量の水位調整、欠損根毛の除去、間欠運転時の全排水による毛細管の呼吸促進)
【請求項5】
T・I水路(1)の途中から異なる養液に切り替え、水上と水下とで栄養成分を変えられる様にする。
(果菜類の成長時と結実時の養液成分変更、有機肥料等の添加による食味の改善等)
これに液分離継手(27)等を使う。水下への新養液は給水口(28)から行い、自由に開閉する片開きドア(30)を付ける。
(水上への新養液の逆流防止及びパケット通過をスムーズに)
水上からの養液は排水口(29)からタンクへ還す。仕切り板(4)及び充填材(5)上を流れて来た液を同上の開口部(4−1)(5−1)で誘導出来なかった分は濾過板(31)のすき間(31’)から導入する。液分離しないときは排水板(32)を開口し、排水口(29)を閉鎖し、水路水下へ流す。
又、T・I水路(1)同士の延長接続には中間接合継手(26)を使う。
【請求項6】
T・I水路(2)内の作物は生長に伴って前後の作物間隔を順次、間隔拡大しつつ、T・IパッケトII(12)を移送する。
(平面積上のスペースの有効利用及び増収、光合成の最適化)
機械的輸送式の時はT・I輸送メカ(33)を使い、幅決定輪(34)内の回転軸棒(35)の回転径、横幅量だけ移動する。水下の回転軸棒(35)位置は外側に広げ回転移動量を拡大する。水上の回転軸棒(35)と水下の回転軸棒(35−1)を連結板(36)で結び、移動量調整ピン(37)の間隔で各パッケト移動量を調節する。
移動受バー(38)は移動量調整ピン(37)を受け、移動受バー誘導路(39)に沿って移動して、上の養生カバー受(40)と下のパケット移動受(41)を定位置まで移動する。
作物間隔を順次、間隔拡大する為にパッケト間の水路が露出するので遮蔽する。
(水路内藻発生の防止、毛根の乾燥防止)
遮蔽シート(42)はパケット移動受(41)に巻き込んだ状態で固定し、片方を後方パッケトに架ける。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、立体水耕栽培に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
既存の水耕栽培技術は殆ど平面式(M式等)である。立体式に2種類あり、一つは人の身長程の高さの発泡スチールをAの字型に組み立て、両サイドの固定穴に苗を差し込み、下から養液を噴霧する方式と、もう一つはチェーンブロック方式がある。前者はオートメーション化は困難で、収量にも限界がある。後者は膨大な初期投資を必要とし、空間利用に立体式のメリットが生かされず広大な設備の割には増収が望めない。
【0003】
しかし、「T・I水路(1)を利用した立体水耕栽培装置」は設備投資にM式等の平面式より若干割高にはなるが、生産量が桁違いに多いうえにオートメーション化やランニングコストの安さ等既存の技術にない新規性があり、工場的食料生産技術として大量生産、及びコストダウンが可能です。
【0004】
現状の日本農業では食料の安定的供給は望みようも有りません。人類が生命維持するのに不可欠なのが食料です。市場の規模は全人類が相手です。市場の安定性や継続性に関しても人間が生きていく限り安定、拡大していきます。しかしながら、人件費の高い国内では、この発明以外に日本農業を再生し、自給率を向上させる事は困難です。
【0005】
この改善策として、内部を軽量化した細長い水路を上下左右に立体的に組立て、栽培作物の大きさ容積等に合わせて固定し、太陽光を併用して省エネを図り、機械的輸送式のT・I輸送メカ(33)等でオートメーション化して効率化を行い、完全無農薬の野菜等を低価格で大量生産します。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
▲1▼解決しようとする問題点は、既存の水耕栽培は儲かる農業ではなく、採算性を無視したコスト高の方式で、輸入野菜に対抗できず、廃業の憂き目に合っています。
21世紀には世界規模の飢餓状態が到来します。T・I方式は農業の再生、活性化、及び人類の生命維持に不可欠な「食料生産量の確保」に関する問題を解決します。
▲2▼作物の遺伝子、ゲノムの解読は完了しました。しかし、最適な生産方式が無い為に産業に結びつける事が出来てないのが現状です。省エネの複合換気空調システムを備え、多重壁構造の密閉式T・Iハウス内で、T・I水路(1)を利用した立体水耕栽培装置なら花粉の飛散で他の作物に影響与える事も無く、昆虫の飛来もなく、「ゲノム解読作物に最適な生産方式」です。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、自然環境の激変や悪天候にも左右されない密閉式高層T・Iハウス内で、オートメーション化した細長いT・I水路(1)を利用する事によりハウス空間全容積で作物を栽培します。
【0008】
【発明の実施の形態】
T・I水路(1)を南北方向に配置し、毎日の太陽光を有効に利用する。発芽育苗したT・IパケットII(12)の移植と作物収穫ブロックを上下に交互に重ねる事により、高さ方向の空間が有効活用でき、又、立体化する事によりスケールメリットが最大限に発揮出来ます。
【0009】
【実施例】
図1は、T・I水路(1)の実施例の側面図です。各T・I水路(1)に勾配を取り、交互に配置する事により養液の流れと補助光の排気を円滑に行う。
【0010】
図2はT・I水路(1)の正面図です。立体的に無駄なスペースが無く、生育新芽のすぐ上に補助光が有るので、光の分散が少なく、最適な光合成が行われる。
【0011】
図3は機械的輸送式のT・I輸送メカ(33)の側面図です。幅決定輪(34)を駆動する事によって回転軸棒(35)の回転径、横幅量だけ移動する。
【0012】
【発明の効果】
以上説明したようにT・I方式は農業の再生、活性化、及び自給率を向上させる事が出来ます。又、多重壁構造の密閉式ハウスなのでゲノム解読作物に最適な生産方式です。
【図面の簡単な説明】
【図1】T・I水路(1)装置の1実施例の側面図です。
【図2】T・I水路(1)装置の正面図です。
【図3】機械的輸送式のT・I輸送メカ(33)の側面図です。
【図4】T・I水路(1)のセット状態の断面図です。
【図5】T・IパケットII(12)の平面図です。
【図6】T・IパケットII(12)の断面図です。
【図7】端末給水継手(19)の平面図です。
【図8】端末給水継手(19)の断面図です。
【図9】端末給水継手(19)の側断面図です。
【図10】端末排水継手(22)の平面図です。
【図11】端末排水継手(22)の断面図です。
【図12】端末排水継手(22)の側断面図です。
【図13】液分離継手(27)の平面図です。
【図14】液分離継手(27)の断面図です。
【図15】液分離継手(27)の側断面図です。
【図16】中間接合継手(26)の平面図です。
【図17】中間接合継手(26)の断面図です。
【図18】中間接合継手(26)の側断面図です。
【図19】T・IパケットII(12)及び、パケット移動受(41)及び、遮蔽シート(42)の平面図です。
【図20】T・IパケットII(12)及び、パケット移動受(41)及び、遮蔽シート(42)の断面図です。
【図21】図3の機械的輸送式のT・I輸送メカ(33)の正面図です。
【符号の説明】
1 T・I水路
2 T・I水路上部養液通水路
2’GV型水路
3 T・I水路下部補助光設置場所
4 仕切り板
5 充填材
6 断熱材
7 電線
8 線路
9 通電、制御用接点
10 凹面部
11 誘導路
12 T・Iパッケト II
13 パッケト誘導支持具
14 浮力体
15 育苗用穴
16 磁石
17 押さえドア
18 すじ状溝穴
18’すじ状複数穴
19 端末給水継手
19’養液導入口
20 スライド板
21 排気口
22 端末排水継手
22’養液排水口
23 オーバーブロー板
24 残水排水口
25 フイルター
26 中間接合継手
27 液分離継手
28 給水口
29 排水口
30 片開きドア
31 濾過板
31’濾過板すき間
32 排水板
33 T・I輸送メカ
34 幅決定輪
35 回転軸棒
36 連結板
37 移動量調整ピン
38 移動受バー
39 移動受バー誘導路
40 養生カバー受
41 パケット移動受
42 遮蔽シート
【出願人】 【識別番号】593129685
【氏名又は名称】池城 辰雄
【出願日】 平成15年4月27日(2003.4.27)
【代理人】
【公開番号】 特開2004−321162(P2004−321162A)
【公開日】 平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願番号】 特願2003−157350(P2003−157350)