| 【発明の名称】 |
簡易ハウス |
| 【発明者】 |
【氏名】大渡 保雄
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| 【要約】 |
【課題】内部の断熱機能を損なうことなく、内部の熱が上面部に良く伝達されるようにし、簡易ハウスの上面部に積もった雪が融け易くなるようにして、雪による障害の防止を図った簡易ハウスを提供する。
【解決手段】骨組1に透光性の樹脂シート2を被覆して構築され、上面部3及び側面部4で囲まれる内部空間5を形成してなり、内部空間5であって骨組1の上側に上面部3に対向する骨材6を架設し、骨材6に黒色のシート7を張設して天井8を形成し、天井8と上面部3との間に天井裏空間9を形成し、天井8に断熱材10を吹き付けて設け、天井8に天井裏空間9に連通する通気孔12を形成し、天井裏空間9に温風を送給する温風送給機14を備えた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 骨組にシートを被覆して構築され、上面部及び側面部で囲まれる内部空間を形成してなる簡易ハウスにおいて、 上記内部空間であって上記骨組の上側に上記上面部に対向する骨材を架設し、該骨材にシートを張設して天井を形成し、該天井と上記上面部との間に天井裏空間を形成し、上記天井に断熱材を設けたことを特徴とする簡易ハウス。 【請求項2】 上記天井に天井裏空間に連通する通気孔を形成したことを特徴とする請求項1記載の簡易ハウス。 【請求項3】 上記天井裏空間に温風を送給する温風送給機を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の簡易ハウス。 【請求項4】 上記骨組に被覆されるシートを透光性の樹脂シートで構成し、上記天井の上記上面部側の面を黒色にしたことを特徴とする請求項1,2または3記載の簡易ハウス。 【請求項5】 上記断熱材を、樹脂材を吹き付けることにより形成したことを特徴とする請求項1,2,3または4記載の簡易ハウス。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、畜舎用や野菜等の植物栽培用等に用いられる簡易ハウスに係り、特に、骨組にシートを被覆して構築される簡易ハウスに関する。 【0002】 【従来の技術】 従来の簡易ハウスには、例えば、特開平8−228608号公報に記載の技術が知られている(特許文献1参照)。 図5に示すように、この簡易ハウス100は、椎茸等の茸類やもやし等の比較的暗いところで栽培する植物の栽培用ハウスであり、アーチ状の骨組101をコンクリート102の床に固定し、この骨組101の外側をシート103で被覆して構成されている。そして、シート103の内側に断熱材104を所定の厚さに固着させている。この断熱材104は、硬質ウレタンあるいは発泡合成ゴム等の材料で構成され、シート103に吹き付けて固着されている。 【0003】 【特許文献1】 特開平8−228608号公報 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 ところで、この従来の簡易ハウス100においては、断熱材104が設けられているので、保温効果が向上し、茸栽培等に適した温度条件を作り出すことには優れているが、反面、この簡易ハウス100が降雪地帯で用いられ、冬季に簡易ハウス100の上面部に雪が積もった場合、断熱材104があることから内部の熱が上面部にほとんど伝わらないので雪が融けにくくなり、簡易ハウス100はアーチ状の骨組101とシート103で形成された簡易な構造なので、雪の重みで強度を保持できずに簡易ハウスが倒壊してしまう虞があるという問題があった。 【0005】 本発明は上記の問題点に鑑みて為されたもので、内部の断熱機能を損なうことなく、内部の熱が上面部に良く伝達されるようにし、簡易ハウスの上面部に積もった雪が融け易くなるようにして、雪による障害の防止を図った簡易ハウスを提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】 このような目的を達成するための本発明の技術的手段は、骨組にシートを被覆して構築され、上面部及び側面部で囲まれる内部空間を形成してなる簡易ハウスにおいて、上記内部空間であって上記骨組の上側に上記上面部に対向する骨材を架設し、該骨材にシートを張設して天井を形成し、該天井と上記上面部との間に天井裏空間を形成し、上記天井に断熱材を設けた構成としている。 【0007】 これにより、冬場において、天井裏空間の空気が暖かいと、上面部には断熱材がないので、上面部に内部の熱が伝わりやすくなる。そのため、上面部に降りかかる雪が融かされ、また、上面部に積雪しても、積雪した雪の塊に熱が伝達されるので融け易くなる。このため、簡易ハウスの雪による倒壊などの支障が防止される。一方、天井には、断熱材が設けられているので、内部空間の保温効果が損なわれる事がなく、茸栽培等の使用条件に適した温度条件を作り出すことができる。 【0008】 そして、必要に応じ、上記天井に天井裏空間に連通する通気孔を形成した構成としている。これにより、内部空間から通気孔を通して暖かい空気を天井裏空間に流入させることができる。そのため、天井裏空間を積極的に暖めることができ、断熱材のない上面部に熱を確実に伝えることができ、融雪効率が向上させられる。 【0009】 また、必要に応じ、上記天井裏空間に温風を送給する温風送給機を備えた構成としている。天井裏空間を強制的に暖めることができ、気温の低いとき等でも、断熱材のない上面部に熱をより確実に伝えることができ、融雪効率が向上させられる。 【0010】 更に、必要に応じ、上記骨組に被覆されるシートを透光性の樹脂シートで構成し、上記天井の上記上面部側の面を黒色にした構成としている。 これによれば、冬場において、特に、日照があるときには、上面部から日光が差し込むので、天井裏空間の空気を加温することができ、また、天井の上面部側の面は黒色なので、熱の吸収がよく天井裏空間の空気の加暖効率が向上させられる。 【0011】 更にまた、必要に応じ、上記断熱材を、樹脂材を吹き付けることにより形成した構成としている。施工を容易にすることができる。 【0012】 【発明の実施の形態】 以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態に係る簡易ハウスについて詳細に説明する。 図1及び図2には、本発明の実施の形態に係る簡易ハウスHを示す。簡易ハウスHは、畜舎用や野菜等の植物栽培用等に用いられるもので、地面あるいは地面に形成したコンクリートの床上に、アーチ状の骨組1を設け、この骨組1に透明もしくは半透明の透光性の樹脂シート2を被覆して構築され、上面部3及び側面部4で囲まれる内部空間5を形成して構成されている。 【0013】 また、内部空間5であって骨組1の上側には、上面部3に対向するパイプなどで形成された骨材6が格子状に架設されている。この骨材6には、シート7が張設されて、天井8が形成され、この天井8と上面部3との間に天井裏空間9が形成されている。シート7としては、天井8の上面部3側の面が黒色に着色されるように、黒色の樹脂シートが用いられる。 【0014】 また、この天井8には、断熱材10が設けられている。この断熱材10は、硬質ウレタンあるいは発泡合成ゴム等の樹脂材料で構成され、シート7に吹き付けて固着されている。更に、断熱材10の表面には樹脂製の表面材11が吹き付けにより被覆されている。 【0015】 更にまた、天井8には、天井裏空間9に連通する通気孔12が、適宜の位置に複数形成されている。通気孔12は、パイプ13で形成され、表面材11,断熱材10及びシート7を貫通して設けられている。 【0016】 また、実施の形態では、天井裏空間9に温風を送給する温風送給機14が設けられている。この温風送給機14は、例えば、電気ヒータ(図示せず)で加温された空気を送風するファン(図示せず)を備えて構成されている。15は温風送風機のダクトであり、表面材11,断熱材10及びシート7を貫通して設けられている。 更に、内部空間5には、暖房あるいは冷房を行なうエアーコンディショナー16が設けられている。尚、上記温風送給機14の機能を、エアーコンディショナー16の暖房機能で行なうようにしても良い。 【0017】 従って、この実施の形態に係る簡易ハウスHを、例えば、降雪地帯で使用する場合は、以下のようになる。 先ず、通常は、夏場冬場を問わず、内部空間5を所定温度範囲に保持するようにする。この場合、エアーコンディショナー16の冷暖房機能により、内部空間5の室温調整を行なう。特に、気温が低いような場合には、エアーコンディショナー16のみならず温風送給機14も作動させればよい。これにより、天井裏空間9の空気が加温されるとともに、この加温された空気は、通気孔12を通って内部空間5にも流入する。そのため、この温風送給機14によっても内部空間5を暖めることが可能になる。 【0018】 そして、冬場において、特に、日照があるときには、上面部3から日光が差し込むので、天井裏空間9の空気が加温される。この場合、シート7は黒色なので、熱の吸収がよく天井裏空間9の空気の加暖効率が良い。 この加温された空気は、通気孔12を通って内部空間5にも流入する。そのため、温風送給機14やエアーコンディショナー16を作動させなくても、内部空間5を暖めることが可能になり、熱効率が向上させられる。また、日照があるにもかかわらず気温が低いような場合には、温風送給機14やエアーコンディショナー16を作動させればよい。この温風送給機14を作動させた場合は、天井裏空間9の空気が加温されるとともに、この加温された空気は、通気孔12を通って内部空間5にも流入する。そのため、この温風送給機14によっても内部空間5を暖めることが可能になる。 【0019】 また、図3に示すように、降雪のときにおいて、夜間等の気温が比較的暖かい場合には、温風送給機14を使用しないで対処することができる。この際には、内部空間5の暖かい空気が通気孔12を通って天井裏空間9に流入する。これによって天井裏空間9が暖められることにより上面部3に熱が伝わる。上面部3には断熱材がないので、上面部3に内部の熱が伝わりやすくなる。そのため、上面部3に降りかかる雪が融かされ、また、上面部3に積雪しても、積雪した雪Sの塊に熱が伝達されるので融け易くなる。このため、簡易ハウスHの雪による倒壊などの支障が防止される。 【0020】 一方、図3に示すように、降雪のときにおいて、天井裏空間9の気温が低く、降雪量も多量の場合等には、温風送給機14を使用して対処する。この際には、温風送給機14から温風がダクト15を通って天井裏空間9に送給され、天井裏空間9の空気が加温される。この場合も、上面部3には断熱材がないので、上面部3に内部の熱が伝わりやすくなる。そのため、上面部3に降りかかる雪が融かされ、また、上面部3に積雪しても、積雪した雪Sの塊に熱が伝達されるので融け易くなる。このため、簡易ハウスHの雪による倒壊などの支障が防止される。 【0021】 次に、本発明の簡易ハウスHの変形例を、図4に示す。これは、温風送給機14を特に備えないで、通気孔12に内部空間5の空気を強制的に送給するファン17を備えている。このファン17により、天井裏空間9に内部空間5の暖かい空気を強制的に送給できるので、天井裏空間9を常時内部空間5と同等の温度に保持しておくことができ、そのため、上記と同様に、この天井裏空間9の熱により、上面部3に降りかかる雪が融かされ、また、上面部3に積雪しても、積雪した雪Sの塊に熱が伝達されるので融け易くなる。このため、簡易ハウスHの雪による倒壊などの支障が防止される。 【0022】 尚、上記実施の形態において、断熱材10は天井8のみに設けたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、側面部4にも設けるようにしてよく適宜変更して差支えない。また、実施の形態にかかる簡易ハウスの用途も、椎茸等の茸類やもやし等の比較的暗いところで栽培する植物の栽培用に限らず、畜舎用等どのような用途に用いても良い事は勿論である。 【0023】 【発明の効果】 以上説明したように、本発明の簡易ハウスによれば、天井裏空間を形成し、天井に断熱材を設けたので、上面部には断熱材がないことになることから、上面部に内部の熱が伝わりやすくなる。そのため、上面部に降りかかる雪が融かされ、また、上面部に積雪しても、積雪した雪の塊に熱が伝達されるので融け易くなり、簡易ハウスの雪による倒壊などの支障を防止することができる。 また、天井には、断熱材が設けられているので、内部空間の保温効果が損なわれる事がなく、茸栽培等に適した温度条件を作り出すことができる。 【0024】 また、天井に、天井裏空間に連通する通気孔を形成した場合には、内部空間の暖かい空気を天井裏空間に流入させることができ、天井裏空間を積極的に暖めることができ、断熱材のない上面部に熱を確実に伝えることができ、融雪効率を向上させる事ができる。 【0025】 更に、天井裏空間に温風を送給する温風送給機を備えた場合には、天井裏空間を強制的に暖めることができ、気温の低いとき等でも、断熱材のない上面部に熱をより確実に伝えることができ、融雪効率を向上させる事ができる。 【0026】 更に、骨組に被覆されるシートを透光性の樹脂シートで構成し、天井の上面部側の面を黒色にした場合には、冬場において、特に、日照があるときには、上面部から日光が差し込むので、天井裏空間の空気を加温することができ、また、天井の上面部側の面は黒色なので、熱の吸収がよく天井裏空間の空気の加暖効率を向上させることができる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施の形態に係る簡易ハウスを示す断面図である。 【図2】本発明の実施の形態に係る簡易ハウスを示す要部拡大断面図である。 【図3】本発明の実施の形態に係る簡易ハウスの作用を示す断面図である。 【図4】本発明の実施の形態に係る簡易ハウスの変形例を示す断面図である。 【図5】従来の簡易ハウスの一例を示す断面図である。 【符号の説明】 H 簡易ハウス S 積雪した雪 1 骨組 2 透光性の樹脂シート 3 上面部 4 側面部 5 内部空間 6 骨材 7 シート 8 天井 9 天井裏空間 10 断熱材 11 表面材 12 通気孔 13 パイプ 14 温風送給機 15 ダクト 16 エアーコンディショナー 17 ファン
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| 【出願人】 |
【識別番号】300068432 【氏名又は名称】有限会社大渡商事
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| 【出願日】 |
平成15年4月16日(2003.4.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100093148 【弁理士】 【氏名又は名称】丸岡 裕作
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| 【公開番号】 |
特開2004−313075(P2004−313075A) |
| 【公開日】 |
平成16年11月11日(2004.11.11) |
| 【出願番号】 |
特願2003−111263(P2003−111263) |
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