| 【発明の名称】 |
植物育成用マットおよびその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】梅津 光三郎 【住所又は居所】青森県八戸市大字長苗代字内舟渡45番地1 株式会社プラム・エコ・プロジェクト内
|
| 【要約】 |
【課題】原木等を主原料として生分解性を有するとともに、製造工程を大幅に簡素化し、それによる製造コスト低減・利用拡大を容易に実現することができる、植物育成用マットおよびその製造方法を提供すること。
【解決手段】植物育成用マット10を、原木または木材を砕いてなる木材破砕物1を主原料とし、これを、熱硬化性樹脂系等の接着剤を用いて固結させることにより形成し、かつ、原料組成において該木材破砕物1を含む全原料よりなる単一の層から構成されるものととする。原料として、粒状炭3、葉に対する肥効成分を有する接着剤4を加えることができる。また、加熱条件によってマット上部1Aとマット下部1Bの物性を変え、植物の根の根着き促進やマット外部への根の突出抑制を制御することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 原木または木材を砕いてなる破砕物(以下、まとめて「木材破砕物」という。)を主原料とし、これを接着剤を用いて固結させることにより形成されており、原料組成において該木材破砕物を含む全原料よりなる単一の層から構成されており、植物の育成が可能であることを特徴とする、植物育成用マット。 【請求項2】 前記木材破砕物には樹皮が含まれ、前記接着剤は合成樹脂系接着剤であることを特徴とする、請求項1に記載の植物育成用マット。 【請求項3】 前記単一の層は、植物種子の播種がなされるマット上部においてはマット下部におけるよりも破断強度が小さく、これにより上部においては播種された植物が根着くのに充分な物性を有し、一方下部においては植物の根のマット底面への突出を抑制し得る物性を有するものであることを特徴とする、請求項2に記載の植物育成用マット。 【請求項4】 前記木材破砕物に係る樹種は杉等の針葉樹であり、これに含まれる樹皮の体積比率は0.3ないし1.0%であり、該木材破砕物の含水率は25重量%以下であることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の植物育成用マット。 【請求項5】 前記木材破砕物に係る樹種は杉等の針葉樹であり、これに含まれる樹皮の体積比率は0.5ないし0.7%であり、該木材破砕物の含水率は23重量%以下であることを特徴とする、請求項4に記載の植物育成用マット。 【請求項6】 前記原料として粒子状炭が含まれることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載の植物育成用マット。 【請求項7】 前記原料として、育成される植物の葉の生育に対する肥効成分を有する物質が含まれることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載の植物育成用マット。 【請求項8】 前記肥効成分を有する物質は、尿素樹脂接着剤またはその他の接着剤であることを特徴とする、請求項7に記載の植物育成用マット。 【請求項9】 請求項1ないし8に記載の植物育成用マット中に植物種子が混合されていることを特徴とする、種子播種済み植物育成用マット。 【請求項10】 原木を砕いてなる木材破砕物と、該木材破砕物を固結させるための接着剤とを少なくとも含む原料を混合攪拌して混合物とする攪拌工程と、該攪拌工程により得られた該混合物に対して加圧することにより該木材破砕物を圧着させて板状体の植物育成用マットを形成する圧着工程と、を備えてなる、植物育成用マットの製造方法。 【請求項11】 前記接着剤として熱可塑性樹脂系または熱硬化性樹脂系の接着剤を用い、前記圧着工程は、併せて前記混合物に対する加熱がなされて前記木材破砕物の固結がなされる加熱圧着工程であることを特徴とする、請求項10に記載の植物育成用マットの製造方法。 【請求項12】 前記加熱圧着工程においては、前記混合物の上下双方向から加熱がなされ、植物種子の播種がなされるマット上部となる側における加熱温度が、マット下部となる側における加熱温度よりも低いことを特徴とする、請求項11に記載の植物育成用マットの製造方法。 【請求項13】 前記マット上部となる側における加熱温度は、その熱源において100℃ないし140℃であり、一方マット下部となる側における加熱温度は、その熱源において120℃ないし170℃であることを特徴とする、請求項11に記載の植物育成用マットの製造方法。 【請求項14】 前記原料には粒子状炭が含まれることを特徴とする、請求項10ないし13のいずれかに記載の植物育成用マットの製造方法。 【請求項15】 前記原料の重量組成は、木材破砕物400ないし500重量部、接着剤80ないし130重量部、粒子状炭30ないし60重量部であることを特徴とする、請求項14に記載の植物育成用マットの製造方法。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は植物育成用マットおよびその製造方法に関し、特に、原木等を主原料とし生分解性を有するとともに、製造工程を簡素化することができる、植物育成用マットおよびその製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】 ゴルフ場、テニス場その他の運動場や公園等における芝生育成、都市緑化あるいは土壌保全等の目的による植物の育成が、従来より行われている。このうち、ゴルフ場、テニス場その他の運動場等において芝生を育成させるには、地面に直接芝生を育成させるか、または既に芝生がある程度育成した平面状の土塊を土壌上に敷設し、これにさらに芝生の種子を散布することが行われていた。しかし近年、芝生種子散布作業労力の軽減化等を目的に、併せて木材製造工程において発生する木屑、大鋸粉、樹皮粉等廃棄物の有効利用策として、地面上に敷設できる芝生育成用マットの技術が提案されている(特許文献1、2、3)。 【0003】 該提案の要点は、樹皮粉に芝の種子を混入させ、かつこれらを接着剤によって接合した上側層、木屑・麦藁・稲藁等クッション性を有する有機材料のいずれかを接着剤によって接合させ、かつ該有機材料を圧接したことによる中間層、水が透過しかつ芝の根が通過するための隙間を有するかまたは経年変化に伴って隙間を有するに至る下側層から、芝生育成用マットを構成することである。 【0004】 そのために、糸状木屑貯蔵部、大鋸粉貯蔵部、樹皮粉貯蔵部をそれぞれ別個に設け、これらから供給された樹皮粉、および大鋸粉に接着剤を混入させて撹拌することによって上側層および下側層の素材をそれぞれ形成し、別途供給された糸状木屑および大鋸粉に接着剤を混入させて撹拌しロールによって圧接させることによって中間層を形成し、これに、先の上側層ならびに下側層を接着させ、最後に所定の大きさに切断する、という各工程からなる製造方法も提案されている。 【0005】 【特許文献1】 特許第2087391号「芝生育成用マット」。明細書、発明の詳細な説明(段落番号0003ないし0019、0020ないし0052)。図面(図1ないし6)。自由技術。 【特許文献2】 特許第2596883号「マット製造方法」。明細書、発明の詳細な説明(段落番号0005ないし0023)。図面(図1ないし3)。 【特許文献3】 特許第2087392号「糸状木屑製造方法」。明細書、発明の詳細な説明(段落番号0007ないし0015)。図面(図1、2)。自由技術。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】 しかし上記提案の方法には、以下のような問題点がある。 1.特許文献1および2に開示された発明は、その製造に多くの設備を要し、かつ工数が多く、しかも製造工程が複雑であり、根本的な改善が必要であること。 2.つまり、製造コスト上も相当に不利であること。 【0007】 3.クッション性を重視するために、糸状木屑等の使用を要件としているが、このうち糸状木屑は必ずしも木材製造工程において常時発生するものではなく、むしろ、回転鋸に特別な作動機構を付加してわざわざ製造するなど、特別に原料調製・調達が必要であること。 4.木屑等は、国産材により発生するものよりも、むしろ輸入木材の製材屑が多用される環境にあり、輸入木材の問題点である防虫剤・薫蒸処理材等の環境負荷のおおきい化学物質や、海中貯木による高含有塩分が、マットの土壌化過程において原土壌を汚染する可能性が大きいこと。 【0008】 また、ゴルフ場等の芝生育成のみならず、前述したように幅広く都市緑化、土壌保全の手段提供を目的として、あるいはさらに農林業における栽培上の手段提供等をも目的として、様々な植物・菌類の育成に簡易に使用・採用することのできるマットがあれば、便利である。 【0009】 本発明の課題はこれら従来技術の欠点を解決し、特に、原木等を主原料として生分解性を有するとともに、製造工程を大幅に簡素化し、それによる製造コスト低減・利用拡大を容易に実現することができる、植物育成用マットおよびその製造方法を提供することである。 【0010】 【課題を解決するための手段】 本願発明者は上記課題について鋭意検討した結果、原木等を破砕した木材破砕物を固結させた単一層のマットとして構成することにより、これを解決できることを見出し、本発明に至った。すなわち、上記課題を解決するための手段として本願で特許請求される発明は、以下のとおりである。 【0011】 (1)原木または木材を砕いてなる破砕物(以下、まとめて「木材破砕物」という。)を主原料とし、これを接着剤を用いて固結させることにより形成されており、原料組成において該木材破砕物を含む全原料よりなる単一の層から構成されており、植物の育成が可能であることを特徴とする、植物育成用マット。 【0012】 (2) 前記木材破砕物には樹皮が含まれ、前記接着剤は合成樹脂系接着剤であることを特徴とする、(1)に記載の植物育成用マット。 【0013】 (3) 前記単一の層は、植物種子の播種がなされるマット上部においてはマット下部におけるよりも破断強度が小さく、これにより上部においては播種された植物が根着くのに充分な物性を有し、一方下部においては植物の根のマット底面への突出を抑制し得る物性を有するものであることを特徴とする、(2)に記載の植物育成用マット。 【0014】 (4) 前記木材破砕物に係る樹種は杉等の針葉樹であり、これに含まれる樹皮の体積比率は0.3ないし1.0%であり、該木材破砕物の含水率は25重量%以下であることを特徴とする、(1)ないし(3)のいずれかに記載の植物育成用マット。 【0015】 (5) 前記木材破砕物に係る樹種は杉等の針葉樹であり、これに含まれる樹皮の体積比率は0.5ないし0.7%であり、該木材破砕物の含水率は23重量%以下であることを特徴とする、(4)に記載の植物育成用マット。 【0016】 (6) 前記原料として粒子状炭が含まれることを特徴とする、(1)ないし(5)のいずれかに記載の植物育成用マット。 【0017】 (7) 前記原料として、育成される植物の葉の生育に対する肥効成分を有する物質が含まれることを特徴とする、(1)ないし(6)のいずれかに記載の植物育成用マット。 【0018】 (8) 前記肥効成分を有する物質は、尿素樹脂接着剤またはその他の接着剤であることを特徴とする、(7)に記載の植物育成用マット。 【0019】 (9) (1)ないし(8)に記載の植物育成用マット中に植物種子が混合されていることを特徴とする、種子播種済み植物育成用マット。 【0020】 (10) 原木を砕いてなる木材破砕物と、該木材破砕物を固結させるための接着剤とを少なくとも含む原料を混合攪拌して混合物とする攪拌工程と、該攪拌工程により得られた該混合物に対して加圧することにより該木材破砕物を圧着させて板状体の植物育成用マットを形成する圧着工程と、を備えてなる、植物育成用マットの製造方法。 【0021】 (11) 前記接着剤として熱可塑性樹脂系または熱硬化性樹脂系の接着剤を用い、前記圧着工程は、併せて前記混合物に対する加熱がなされて前記木材破砕物の固結がなされる加熱圧着工程であることを特徴とする、(10)に記載の植物育成用マットの製造方法。 【0022】 (12) 前記加熱圧着工程においては、前記混合物の上下双方向から加熱がなされ、植物種子の播種がなされるマット上部となる側における加熱温度が、マット下部となる側における加熱温度よりも低いことを特徴とする、(11)に記載の植物育成用マットの製造方法。 【0023】 (13) 前記マット上部となる側における加熱温度は、その熱源において100℃ないし140℃であり、一方マット下部となる側における加熱温度は、その熱源において120℃ないし170℃であることを特徴とする、(11)に記載の植物育成用マットの製造方法。 【0024】 (14) 前記原料には粒子状炭が含まれることを特徴とする、(10)ないし(13)のいずれかに記載の植物育成用マットの製造方法。 【0025】 (15) 前記原料の重量組成は、木材破砕物400ないし500重量部、接着剤80ないし130重量部、粒子状炭30ないし60重量部であることを特徴とする、(14)に記載の植物育成用マットの製造方法。 【0026】 本発明において木材破砕物とは、原木または木材を砕いてなる破砕物をいう。主として原木や木材を破砕処理して得られる一片あるいは一粒(以下、これらを適宜「破砕粒子」ともいう。)が集合してなる集合物を指すが、説明中、適宜、該破砕粒子と同義に用いる場合もある。 【0027】 また粒子状炭とは、たとえばサイズがμmレベルの粉状といえるもの、mmレベルの粒状ともいえるものなど、特に粒径に限定されず、広く、微細化された炭をいうものとする。また、植物の葉の生育には、葉色に示される生育を含み、したがって葉の生育に対する肥効成分とは、たとえば葉色を「青々としている」状態にするような肥効成分をいう。また、植物育成用マットが育成できるものは植物のみならずきのこ等の菌類も含まれるが、原則としてこれを含めて植物として説明する。 【0028】 【発明の実施の形態】 以下、本発明を図面により詳細に説明する。 図1は、本発明の植物育成用マットの断面構成を示す概念図である。図において本植物育成用マット10は、原木または木材を砕いてなる破砕物1(木材破砕物1)を主原料とし、これを接着剤を用いて固結させることにより形成されており、原料組成において該木材破砕物1を含む全原料よりなる単一の層から構成されていることを基本とする(請求項1)。ここで木材破砕物1は原木を出発材料としても、また木材を出発材料としてもよい。出発材料として間伐材を用いることができる。木材には、木材製造過程において発生する端材等も、これに該当する。 【0029】 該木材破砕物1は原木や木材を切削・粉砕処理用の適宜の機械を用いて破砕処理して得られるものであるため、これを構成する破砕粒子はその形状やサイズは様々なものを得られ、また破砕の際の切削粒度を調整することにより、その粒度分布を制御することができる。そして、該木材破砕物1は均一な形状・サイズの破砕粒子によって構成されるのではなく、その形状・サイズは様々なものが集合してなる。たとえば該木材破砕物1を構成する個々の破砕粒子は、0.2mm以下の粉状といえるサイズのものから、2cm以上の片状といえるサイズのものまで含むことができ、該木材破砕物1は相当の粒度分布をもったものを用いることができる。しかし、かかる粒度分布は一例であり、粒度分布がより狭いものとして該木材破砕物1を構成することも、あるいはサイズの種類が限定されたものとして構成することもでき、本発明の植物育成用マットに係る木材破砕物がかかる粒度分布によって限定されるものではなく、適宜の、原木または木材の破砕物を用いることができる。 【0030】 図において本植物育成用マット10は、前記木材破砕物1には樹皮が含まれ、前記接着剤は合成樹脂系接着剤である構成とすることができる(請求項2)。原木を出発材料としこれを破砕処理する場合は、樹皮を木材破砕物1の一部として容易に含ませることができる。接着剤としては、本発明の植物育成用マットは澱粉製の接着剤や膠等の天然接着剤の使用を除外するものではないが、後述する熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を原料とした適宜の合成樹脂系接着剤の使用が簡易かつ好適である。 【0031】 該接着剤の含有量は、木材破砕物400ないし500重量部に対して、接着剤80ないし130重量部とすることができる(請求項15)。したがって一例として、木材破砕物450重量部に対して、接着剤100重量部としてもよい。 【0032】 【作用】 図1において、本発明の植物育成用マット10は上述のように、原木または木材を砕いてなる木材破砕物1が接着剤によって固結、形成されて構成されるため、該マット10中には空隙が形成された状態であり、植物種子が播種された場合、植物の発根、根の生育が妨げられず、植物の好適な育成がなされる。また、該木材破砕物1は原木または木材を原料とし、したがって、セルロース、ヘミセルロース、リグニンといった天然由来の木質構成物質を主として構成されるため、前記形成される空隙とも相まって保水性がよく、本マット10になされた灌水や自然の降水による水は、マット10中に保水され、播種される植物に供給され、その好適な生育がなされる。さらに木材の吸水性により、空隙中に余分な水が存在する場合は、木材破砕物1によって吸水されて蓄えられる。また、余分な水が存在する場合は、空隙が連なってなる水路によっての排水もなされる。 【0033】 また、本植物育成用マット10の木材破砕物1は上記天然由来の木質構成物質を主として構成されるため、時間の経過にしたがって苔の発生やミミズ等の分解者の発生が盛んになるなど、生分解が好適に進行する状況となる。そしてかかる生分解性により、時間の経過にしたがってその分解が進み、本植物育成用マット10は最終的には腐葉土のような肥効や特性を有する土壌へと変化させることができる。変化途上のものは、堆肥として用いることもできる。およそ5〜6年程度以上の継続使用により、本植物育成用マット10はその形状が崩れ、さらに数年程度以上の時間経過により、完全な土壌化を得ることができる。 【0034】 また、本植物育成用マット10は、原料組成において該木材破砕物1を含む全原料よりなる単一の層から構成されているため、後述するようにその製造方法は、複数の層を別途構成した上でこれらを結合させるという従来の製造方法と比べて、大幅に簡素化される。該木材破砕物1は原木を出発材料としても、また木材を出発材料としてもよいため、原木を出発材料とした場合は、伐採された原木を、所定の乾燥処理等を経た後、そのまま切削、粉砕処理にかけることができ、一層製造工程の簡略化を実現することができる。また、出発材料として間伐材を利用できるため、問題となっている放置間伐材対策の一助とすることができ、森林育成に寄与することができる。また、木材製造過程において発生する端材等を用いる場合は、飼料用途以外は廃棄されることの多い端材等の有効利用策とすることができる。 【0035】 また、本発明の植物育成用マット10は、原料組成において該木材破砕物1を含む全原料よりなる単一の層から構成されているため、従来の複数層を重畳してなる構成と比較して全体の厚さをより薄くすることができる。したがって、単一層構成であっても、後述するように種子播種済みマットを構成することができる。たとえば本植物育成用マットでは、その厚さを、最小2cm程度にまですることができ、かかる場合には種子播種済みマットの構成はより容易となる。厚さは5cm程度の厚さとすることも、またより厚く10cm程度とすることもできる。また、植物育成用マットの全体重量も軽減できることにより、用途拡大を図ることができる。たとえば、厚さを5cmとする場合、植物播種前の本マットの重量は、10kg/m2以下である。これは、たとえば東京都条例において、敷設用の平面上土塊の重量を72kg/m2以下と定めていることに照らせば、相当軽量化することができ、したがって運搬その他取り扱い性がよく、それにより用途拡大を図るためにも有利である。 【0036】 また、本植物育成用マット10は、前記木材破砕物1に樹皮を含めることができるため、樹皮の備える凹凸に富む形状や、樹皮の有する植物体防御機構を構成するような成分等により、マット10に通気性、および抗菌性を付与することができる。樹皮は、原木を出発材料としこれを破砕処理する場合は、樹皮を木材破砕物1の一部として容易に含ませることができる。 【0037】 また、適宜の合成樹脂系接着剤を用いた場合は、本植物育成用マット10の製造を簡易かつ好適に行うことができる。 【0038】 このように構成される本発明植物育成用マット10は、育成物としては、芝生育成用、その他単子葉植物育成用、双子葉植物育成用、きのこ等の菌類栽培育成用など、種々の植物・菌類育成用として、また使用場所としては、ゴルフ場・テニス場・その他の運動場、公園、学校、花壇、ビオトープ、庭園、その他の屋外植栽、土の上、構造物等のコンクリートの上、道路等のアスファルトの上、傾斜地の法面、事業所や一般住居における屋内植栽、植物・菌類生産現場あるいは工場用として、用途目的としては、環境美化、環境整備、都市緑化、植栽、敷地・運動場等の整備、土地保全、農林業分野の栽培・園芸、エクステリア、インテリア等、幅広く利用することができる。 【0039】 また本発明の植物育成用マット10は、これを地面上に敷設することによって、該地面における除草対策とすることもできる。 【0040】 図2は、本発明の植物育成用マットについて、別の断面構成を示す概念図である。図において本植物育成用マット12では、上述した原料組成上の単一の層が、植物種子の播種がなされるマット上部1Aにおいてはマット下部1Bにおけるよりも破断強度が小さい構成とする(請求項3)。ここで破断強度が小さいとは、一定の荷重をかけた際により破断・破壊しやすい、あるいはより軟らかいことの少なくとも一方を指す。またマット上部1Aとマット下部1Bの深さ方向位置は、概念図である図中の記載には限定されず、相対的に前者はよりマット上面に近い領域であり、植物種子が播種され得る領域である。一方後者はよりマット底面に近い領域であり、育成される植物の根のマット底面への突出の有無が観念される領域である。 【0041】 【作用】 図2において本植物育成用マット12は上述のように構成されるため、前記マット上部1Aに播種された植物種子が発根し、根が成長する過程で、該マット上部1Aはより破断しやすいか、あるいは軟らかいため、発根や根の成長が妨げられずに、本植物育成用マット12での植物育成に充分な根着きをさせることができる。一方、前記マット下部1Bはより破断しにくいか、あるいは硬いため、植物の根のマット底面への突出を抑制させることができる。すなわち、図2に示した本発明の植物育成用マット12を用いれば、原料組成としては単一の層により構成されながら、上部と下部の物性の相違によって、根着きのよさの効果とマット底面からの根のはみ出し防止の効果を、同時に得ることができる。かかる物性の相違は、後述するようにマットの上部側、下部側における加熱条件を相違させることによって構成することができる。 【0042】 図1、2において本発明の植物育成用マット10、12は、前記木材破砕物1に係る樹種としては杉等の針葉樹を用い、これに含まれる樹皮の体積比率を0.3ないし1.0%とし、該木材破砕物1の含水率は25重量%以下とすることができる(請求項4)。樹種は特に限定されないが、特に杉を始めとした針葉樹の原木、木材を用いることができる。特に杉は本発明の植物育成用マットの原料としては、保水性、抗菌性を有する点、原料確保が容易である点、破砕処理が容易である等の点から、芝生育成用などに好適である。さらに国産杉原木の利用により、上述したような輸入木材の有する化学物質による土壌汚染や海中貯木により含有される塩分による土壌汚染の危険性をなくすことができる。 【0043】 木材破砕物に占める樹皮の体積比率は、その通気作用、抗菌作用の好適な発揮を得るために、0.3ないし1.0%を加えることとすることができるが、原木をそのまま破砕処理する際に一般的に含まれることとなる0.5ないし0.7%、あるいは約0.6%の量を加えることとしてもよい(請求項5)。 【0044】 また、木材破砕物1の含水率は25重量%以下とすることができるが、さらに23重量%以下にする構成をとることもできる(請求項5)。 【0045】 一般に、原木・木材の含水率は高いが、これを破砕処理する際に摩擦熱等により約10%程度の水分が蒸発する。そのとき、原木・木材の木管には膜が形成されて一時的に木管内の成分物質が外部に露出しにくい状態となっている。そこで、後述するマット製造における加熱工程(加熱圧着工程)の前に、一度これを乾燥させ、木材破砕物中の水分をさらに蒸発させる。その後に加熱処理を施すことによって、木管中に閉じ込められていた成分物質が外部に出やすい状態となり、マット中において原木・木材中の成分物質を充分に利用し得る状態とすることができる。 【0046】 本発明の植物育成用マットを構成する木材破砕物に係る樹種は、広葉樹であってもよい。この場合、たとえばきのこ栽培用の培地として本植物育成用マットを用いるのに、広葉樹の使用好適である。木材破砕物としては、たとえば、ブナやナラの原木・木材を用いることができ、きのこ栽培で良好な育成を得ることができる。 【0047】 図3は、原料として粒子状炭を含む本発明の植物育成用マットの断面構成を示す概念図である。図において本植物育成用マット13は、原料として前記木材破砕物1に加え、粒子状炭3が含まれる構成をとる(請求項6)。該粒子状炭3のサイズは、前述のとおり粉状といえるμmレベルのものから、粒状といえるmmレベルのものまで幅広い範囲のものが該当する。炭には水質を浄化する作用があるため、粒状炭3が含まれる植物育成用マット13においては、マット中に保水される水の水質浄化がなされ、育成される植物の好適な生育に効果がある。炭にはその他、土壌改良作用等もあり、これらの作用も発揮されて、マット上に育成される植物の好適な生育に効果がある。 【0048】 該粒状炭3のサイズ範囲は上述のように幅が広いが、炭の水質浄化効果等をより高めるためには、サイズは一般的に小さい方が望ましい。一方、かかる効果の持続性が重視される場合は、サイズは一般的に大きい方が望ましい。これらを勘案し、適宜サイズのものを調製し用いることができる。 【0049】 該粒状炭3の含有量は、木材破砕物400ないし500重量部に対して、粒子状炭30ないし60重量部(なお、同様にして接着剤80ないし130重量部。)とすることができる(請求項15)。したがって一例として、木材破砕物450重量部に対して、粒状炭40重量部としてもよい。 【0050】 該粒状炭3として用いる炭は、広葉樹の炭が好適である。中でも、効果の持続性が優れている点で、ナラを用いて製造するナラ炭の使用がより望ましい。 【0051】 図4は、原料として肥効成分を有する物質を含む本発明の植物育成用マットの断面構成を示す概念図である。図において本植物育成用マット14は、前記原料として、育成される植物の葉の生育に対する肥効成分を有する物質4が含まれる構成をとる(請求項7)。該肥効成分を有する物質4としては、尿素樹脂接着剤、またはその他の窒素肥料と転化し得る接着剤を用いることができる(請求項8)。一般に植物の葉の生育を特に促進させるには、窒素を主たる肥効成分とする窒素肥料が用いられ、そのために葉肥ともいわれるが、たとえば接着剤として用いる合成樹脂系の接着剤として尿素樹脂系の接着剤を採用した場合は、使用開始後の分解の過程で、かかる葉肥の作用をも兼ねさせることができる。特に芝生育成用として本植物育成用マット14を用いる場合、葉の緑色を安定的に生成、呈色させることができ、美観を高め、それにより、環境美化・敷地整備その他の用途において商業的価値を高めることができる。 【0052】 図5は、図2、3、4に示した各構成要素をすべて備えた場合の本発明植物育成用マット15の構成を示す概念図である。図示するように植物育成用マット15は、植物種子の播種がなされるマット上部1Aにおいてはマット下部1Bにおけるよりも破断強度が小さく、これにより該マット上部1Aにおいては播種された植物が根着くのに充分な物性を有し、一方該マット下部1Bにおいては植物の根のマット底面への突出を抑制し得る物性を有し、また原料として木材破砕物1に加えて粒子状炭3、および育成される植物の葉の生育に対する肥効成分を有する物質4(尿素樹脂系接着剤等)が含まれる構成をとることができる。 【0053】 図6は、本発明の種子播種済み植物育成用マットの構成を示す概念図である。図において本マット19は、上述したいずれかの植物育成用マット16中に、植物種子6が混合されている構成をとる(請求項9)。かかる構成により、本種子播種済み植物育成用マット19には種子を播種する必要がなく、これを適宜の場所に載置して灌水することにより、または自然降水を得る状態とすることにより、簡易に植物を生育させることができる。 【0054】 なお、該種子播種済み植物育成用マットを製造するには、種子発芽率に及ぼす加熱処理の影響を考慮し、非加熱性の接着剤を用いるか、あるいは熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂系の接着剤を用いる場合は、たとえばある植物種においては、75℃程度での乾燥熱処理であれば数日間に亘る処理であっても発芽率に影響がないという知見(農林水産省 野菜・茶業試験場開設のホームページより。URL:http://www.afftis.or.jp/shingi/01.htm )等により、加熱による発芽障害を防止・軽減するのに適した温度による加熱処理を施すことにより、製造することができる。 【0055】 図7は、本発明の植物育成用マットの製造方法を示すフロー図である。図において本製造方法は、原木を砕いてなる木材破砕物1と、該木材破砕物1を固結させるための接着剤5とを少なくとも含み、その他必要な材料からなる原料を混合攪拌して混合物9とする攪拌工程P1と、該攪拌工程P1により得られた該混合物9に対して加圧処理を施すことにより該木材破砕物1を圧着させて、板状体の植物育成用マット10を形成する圧着工程P2と、を基本工程として備えてなり、各工程を経ることによって、本発明の植物育成用マット10を製造することができる(請求項10)。攪拌工程P1の混合攪拌処理、圧着工程P2の圧着処理にはそれぞれ、適宜の攪拌用装置、加圧用装置を用いることができる。 【0056】 【作用】 図において本製造フローは上述のように構成されるため、攪拌工程P1において、原木を砕いてなる木材破砕物1と、該木材破砕物1を固結させるための接着剤5とを少なくとも含む原料が混合攪拌されて混合物9が得られ、ついで圧着工程P2において、該混合物9に対して加圧処理が施されて該木材破砕物1が圧着させられ、板状体の植物育成用マット10が形成される。基本的なフローはかかる簡易な構成であるため、製造工程は従来と比較して大幅に簡素化され、製造コスト低減に寄与できる。 【0057】 図8は、圧着工程を加熱圧着工程とした本発明の植物育成用マットの製造方法を示すフロー図である。図において本製造方法は、原木を砕いてなる木材破砕物1と、該木材破砕物1を固結させるための熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂系の接着剤5とを少なくとも含み、その他必要な材料からなる原料を混合攪拌して混合物9とする攪拌工程P1と、該攪拌工程P1により得られた該混合物9に対して加圧処理を施すことにより該木材破砕物1を圧着させる圧着処理と併せて、該混合物9に対する加熱処理がなされて、前記木材破砕物1の固結がなされる加熱圧着工程P20とを備えて構成され、各工程を経ることによって、本発明の植物育成用マット20を製造することができる(請求項11)。加熱圧着工程P20の加熱圧着処理には、適宜の、加熱機能を備えた圧着用装置を用いることができるが、たとえば、加熱機能付きのプレス機を用いることができる。加熱方式としては、高周波加熱、ガス加熱など適宜の方式を用いることができる。 【0058】 すなわち、加熱圧着工程P20により、木材破砕物1等からなる前記混合物9は、該混合物9に対して加圧処理が施されるのと併せて、該混合物9に対する加熱処理がなされ、該混合物9中に含まれる熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂系の接着剤5が加熱により作用し、該木材破砕物1の固結がなされ、植物育成用マット20が製造される。なお、接着剤5がエチレン−酢酸ビニルなど熱可塑性樹脂系である場合は、該加熱圧着工程P20の後に、接着剤を硬化させ、木材破砕物1の固結を完了するための冷却工程(図示せず)が設けられる。接着剤5が尿素樹脂など熱硬化性樹脂系である場合は、該加熱圧着工程P20において接着剤の硬化、木材破砕物1の固結の完了がなされる。 【0059】 図8において、前記加熱圧着工程P20は、前記混合物9の上下双方向から加熱がなされ、植物種子の播種がなされるマット上部となる側における加熱温度が、マット下部となる側における加熱温度よりも低い条件で加熱処理される工程とすることができる(請求項12)。該混合物9の上下双方向からの加熱のためには、たとえばこれを載置する台を加熱処理可能な金属製の台とし、上方から加圧処理を施すための加熱処理可能な金属製板を設けた加熱・加圧装置を用いることができる。この場合、金属製の台および板はそれぞれ、加熱処理のための熱源となる。たとえば、加熱機能付きのプレス機を用いることができる。 【0060】 図において、前記加熱圧着工程P20では、前記マット上部となる側における加熱温度は、その熱源において100℃ないし140℃とし、一方マット下部となる側における加熱温度は、その熱源において120℃ないし170℃とすることができる(請求項13)。これらの温度範囲の中で、たとえば、該マット上部となる側における加熱温度を100℃ないし120℃(熱源で)とし、一方マット下部となる側における加熱温度を130℃ないし160℃(熱源で)とすることにより、マット上部とマット下部における物性を相違させた本発明植物育成用マットの製造を、良好に行うことができる。 【0061】 すなわち、上述のように加熱温度を相違させることにより、より低温の加熱処理が施される前記マット上部においては、前記木材破砕物1の固結を破断強度がより小さい状態でなさしめ、したがってより破断しやすい、あるいは軟らかい状態で構成し、播種される植物の発根や根の成長を促進することができる。一方、より高温の加熱処理が施される前記マット下部においては、前記木材破砕物1の固結を破断強度がより大きい状態でなさしめ、したがってより破断しにくい、あるいは硬い状態で構成し、マット底面への根の突出を抑制することができる。 【0062】 図7、8にそれぞれ示す製造フローにおいて、本発明の植物育成用マット製造方法では、前記原料として粒子状炭を含ませる(図示せず。)ことができる(請求項14)。粒子状炭を含ませることにより、上述のとおり植物育成用マットに水質浄化作用を付加することができる。 【0063】 【実施例】 以下、本発明を、実施例をもってさらに詳細に説明するが、本発明がこれら実施例により限定されるものではないことはいうまでもない。 【0064】 <実施例1> 芝生を育成するための植物育成用マットを、下記条件により製造した。 樹種:杉の間伐材。 木材粒子の形成手段:原木をそのまま機械により切削、粉砕して形成。 【0065】 原料混合条件: 木材破砕物(以下、「木材粒子」ともいう。) 4500g(本願出願人により製造供給されている、国産杉を樹種とする木材粒子製品。商標名「ビオグラン」。商標登録出願中。) ナラ炭による粉状炭 400g 尿素樹脂系接着剤 1000g 接着剤の効果を確実にするための硬化剤 22g 計 5922g 仕上がりサイズ:長さ 1000mm、幅 300mm、厚さ 50mm 仕上がり製品重量:5450g(工程中で水分の一部が蒸発、除去されるため、原料合計重量よりも減少する。) 【0066】 加熱圧着工程の手段:加熱型のプレス機を使用。 加熱方式:ガス加熱。 加熱条件:ガス加熱方式においては、急激な加熱よりも、一部余熱による保温処理を利用した、比較緩やかな加熱の方が接着程度が良好であるため、以下のような条件で加熱処理を行った。 【0067】 〔I〕木材粒子と接着剤、粉状炭等の原料を混合・攪拌してなる混合物を、プレス機の台(平板)上に載置し、該台は130〜160℃に加熱して、混合物を下方から加熱処理する。 〔II〕上方に備えられている加圧板を混合物上に降下させ、約1t/m2の圧力を加えて、混合物を板状に圧縮、成型する。 〔III〕加圧板は100〜120℃に加熱して、圧縮された混合物を上方から加熱する。上下からの加熱処理を、約10分程度継続する。 〔IV〕上下の各熱源(台と加圧板。)の加熱を停止し、余熱でもって10〜15分程度、緩やかに混合物の加熱を継続する。この処理により、熱がマットの中間部に緩やかに行き渡り、木材粒子の固結がなされる。 〔V〕余熱による加熱処理終了後、適宜冷却し、植物育成用マットとする。 【0068】 このようにして製造された芝生用の植物育成用マットに芝を播種したところ、適度の保水作用、根着きの良好さ、底面からの根の突出の抑制、および水質低下の防止の各効果が奏され、芝生の育成用として好適であった。芝が播種されるマット上部においては、木材粒子は比較的もろく、しかし取り扱い上は全く問題のなくマット全体の形状が剛性をもって保たれている状態で結合しており、発根や根の成長が阻害されず、根着きが良好であった。またマット下部においては、マット底面への根の突出が抑制された。 【0069】 <実施例2> 木材粒子に係る樹種としてブナを採用した他は、実施例1と同様の条件として、きのこ育成用の植物育成用マットを製造した。きのこ種菌としては、シイタケを選択した。 その結果、マット上でシイタケが良好に生育し、本発明の植物育成用マットは菌類栽培にも適することが示された。 【0070】 <実施例3> 実施例1の芝生育成用のマット製造において、加熱圧着工程に用いるプレス機の加熱方式を、ガス加熱ではなく高周波加熱とし、それ以外は実施例1と基本的に同様の条件として、芝生育成用の植物育成用マットを製造した。 その結果、高周波加熱の採用により、加熱圧着処理時間を大幅に短縮することができた。またさらに、加熱処理の均一性を高めることができ、大量生産に適していることが確認された。 【0071】 【発明の効果】 本発明の植物育成用マットおよびその製造方法は上述のように構成されているため、原木等を主原料として生分解性を有するとともに、製造工程を大幅に簡素化し、それによる製造コスト低減・利用拡大を容易に実現することができる。また、原料組成上単一層により構成することができるため、マットの厚さを薄くし、播種済みマットの構成を容易化するとともに、重量を軽減して用途拡大を図ることができる。 【0072】 また、国産原木・木材を使用する場合、化学物質汚染等により環境負荷の危険性が高い輸入木材と比較して、環境負荷のない土壌化がなされるマットとすることができる。間伐材の利用は、森林育成に寄与することができる。 【0073】 さらに粒状炭の利用により、マット内における水質低下防止を実現することができる。また接着剤として、尿素樹脂系接着剤など肥効成分たり得る窒素含有のものを用いることにより、植物の葉に対する生育効果を併せもたせることができ、植物育成の質を向上させることができる。 【0074】 加えて、マット製造工程における加熱処理条件により、マットの物性を設計し、播種される植物の根着きをよくするとともに、マット底面からの根の突出を抑制することができる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の植物育成用マットの断面構成を示す概念図である。 【図2】本発明の植物育成用マットについて、別の断面構成を示す概念図である。 【図3】原料として粒子状炭を含む本発明の植物育成用マットの断面構成を示す概念図である。 【図4】原料として肥効成分を有する物質を含む本発明の植物育成用マットの断面構成を示す概念図である。 【図5】図2、3、4に示した各構成要素をすべて備えた場合の本発明植物育成用マット15の構成を示す概念図である。 【図6】本発明の種子播種済み植物育成用マットの構成を示す概念図である。 【図7】本発明の植物育成用マットの製造方法を示すフロー図である。 【図8】圧着工程を加熱圧着工程とした本発明の植物育成用マットの製造方法を示すフロー図である。 【符号の説明】 1…木材破砕物 1A…マット上部 1B…マット下部 3…粒子状炭 4…葉の生育に対する肥効成分を有する物質 5…接着剤 6…種子 9…混合物 10、12、13、14、15、16、20…植物育成用マット 19…種子播種済み植物育成用マット P1…攪拌工程 P2…圧着工程 P20…加熱圧着工程
|
| 【出願人】 |
【識別番号】501251460 【氏名又は名称】株式会社プラム・エコ・プロジェクト 【住所又は居所】青森県八戸市大字長苗代字内舟渡45番地1
|
| 【出願日】 |
平成15年4月14日(2003.4.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100119264 【弁理士】 【氏名又は名称】富沢 知成
|
| 【公開番号】 |
特開2004−313049(P2004−313049A) |
| 【公開日】 |
平成16年11月11日(2004.11.11) |
| 【出願番号】 |
特願2003−109472(P2003−109472) |
|