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【発明の名称】 物品の方向規制装置
【発明者】 【氏名】村田 庸
【住所又は居所】大阪府東大阪市藤戸新田1丁目4−15 村田精工株式会社内

【要約】 【課題】大径部と小径部を有する略円錐台形状の物品を同一方向に一列に配列する物品の方向規制装置を提供する。

【解決手段】上下方向一列、かつ小径部Abの位置が無秩序に保持された物品送りパイプ3と、その最下の物品を順次1個づつ受取り、物品Aを90度方向転換して、選別手段4側に送り出す物品送り手段5と、送り出された物品Aの小径部Abが前に位置する場合は、物品径選別体38とスライド板37との間すり抜けると共に、物品Aの小径部Abが後に位置する場合は、同物品Aが物品径選別体38により前進を阻止された後、落下パイプ6に導かれる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
大径部と小径部を有する略円錐台形状の物品を同一方向に一列に配列する物品の方向規制装置であって、上下方向一列、かつ小径部の位置が無秩序に保持された物品送りパイプと、前記物品送りパイプ内の最下の物品を順次1個づつ受取り、同物品を略90度方向転換して、前記物品を水平方向に位置させて、前記物品を選別手段側に送り出す物品送り手段と、送り出された物品を支持する通路を形成すると共に、同物品の進行方向に対して略直角の方向に摺動して前記通路による物品の支持を解除するスライド板と、前記スライド板で物品を支持して、その上方に配された物品径選別体により物品の小径部の方向を選別する選別手段とを有し、前記選別手段は、前記物品送り手段により送り出された物品の小径部が前に位置する場合は、前記スライド板と物品径選別体との間を前記物品の小径部がすり抜けると共に、物品の大径部が前に位置する場合は、同物品が物品径選別体により前進を阻止され、その後、前記スライド板と物品押棒の後退によって物品の小径部を下にして落下し、全ての物品が小径部を下にして落下パイプに導かれることを特徴とする物品の方向規制装置。
【請求項2】
大径部と小径部を有する略円錐台形状の物品を同一方向に一列に配列する物品の方向規制装置であって、物品を上下方向(z方向)に一列、かつ小径部の位置が無秩序に保持された物品送りパイプと、前記物品送りパイプ内の物品を同じ上下方向(z方向)のまま受取る物品受空間を有し、水平方向(x方向)を回転中心軸として、前記物品受空間に収容した物品を90度回転させて前記物品を水平方向(x方向)に方向転換する物品受回動体と、この物品受回動体を回動させると共に、回動を終えて物品受回動体の物品受空間に保持され、水平位置にある物品を前記物品受回動体を貫通して選別手段側に送り出す物品押棒を具備したシリンダ等の駆動手段とを有し、前記選別手段は、前記駆動手段に設けた物品押棒によって物品を前進させる方向に対向して位置させた物品径選別体と、この物品径選別体に選別された後、落下して物品を下方の落下パイプに導く小径側通路と大径側通路とを有する通路体と、前記通路体の上部開口を閉塞すると共に、物品を下から支持して同物品の通路を形成するスライド板とを有し、前記物品径選別体とスライド板の隙間は、物品が水平方向(x方向)に前進する際、前記物品の小径部より若干大に調整されており、前記物品の小径部が前側に位置して移動する場合は、同物品は、小径側通路の上方に送られると共に、物品の大径部が前側に位置して移動する場合は、前記物品の大径部が前記物品径選別体に当接して物品の前進を阻止し、大径側通路の上方で止まり、その後、前記スライド板が後退して前記通路体の上部開口を開放すると、物品は大径側通路あるいは小径側通路から小径部を下方に向けて落下させるように構成したことを特徴とする物品の方向規制装置。
【請求項3】
前記物品径選別体は上下方向に摺動自在に備えられ、前記スライド板と物品径選別体との隙間高さを調整できる請求項1または2に記載の物品の方向規制装置。
【請求項4】
前記スライド板の上方に、物品をエアーにより下方に圧送するエアー供給部を設けた請求項1から3のいずれかに記載の物品の方向規制装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、椎茸栽培に用いる種駒等の、大径部と小径部を有する略円錐台形状の物品を無秩序に並べた状態から一方向に整列した状態にして種駒打込機等に供給する物品の方向規制装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、椎茸栽培は、原木に穴を多数穿設し、この穴に椎茸菌を含んだ種駒を打ち込むことによって行われるが、種駒は原木の穴に入りやすいように、円錐台形状となっている。そして、このような形状の種駒を機械的に打ち込むようにするには、上記種駒を一個づつ並べ、かつ種駒の傾斜部を前方にして一列に整列させた上で、種駒の打込機に供給する必要がある。
【0003】
このような椎茸栽培における種駒の方向規制装置としては、従来より、特許文献1に示すような構成のものがある。これは、図10(a)、(b)に示すように、上下方向に無秩序に種駒A、B、C・・・が並べられた駒送りパイプ100の下方に種駒1個を受ける駒受部101を有する反転ボックス102が一体に設けられている。そして前記駒受部101に落下した種駒Aを左方向に押出すための駒押部103が左右摺動自在に設けられている。反転ボックス102の下方には、漏斗状のホッパー104が一体に設けられ、このホッパー104の下端に、方向が下向きに整列した種駒を1列に保持する落下パイプ105が設けられている。そして、前記駒押部103が左方向に移動することによって、その挿通孔103aの側壁が種駒Aの上部を左方に押して転倒させながら、駒押壁103bで移動させ、下方に落下させる。そして、種駒Aは、落下パイプ105に至る落下の途中に設けられた2本の平行な駒受棒106に係止する。すなわち、前記駒受棒106の間隔が、図9に示す円錐台形状をなす種駒Aの大径部Aaより若干狭い寸法に形成されているため、前記種駒Aは、大径部Aaが上向き、下向きあるいは横向きのいずれの方向を向いて落下しても、種駒の自重により、前記種駒Aは、その小径部Abを下にして、平行な駒受棒106にひっかり、係止することになる。従って、その後、開却プレート108で駒受棒106をスプリング107の付勢力に抗して広げれば、全ての種駒は、同一方向を向いて、すなわち種駒Aの小径部Abを下にして落下し、前記落下パイプ7内に整列することになる。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−343345号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成は、構造が複雑で動作不安定という問題があった。さらに種駒が2本の平行な駒受棒に係止する際に水平状態を保たなければ駒詰りが生じるという問題があった。これは構造が複雑であることに加え、例えば駒受棒が、これらを連結するスプリング107が下方に、開却プレート108が上方になるように傾いていた場合、送り込まれた種駒はスプリング107側の駒受棒に係止し、この状態で開却プレート108が駒受棒を押し広げたとしてもスプリング107側の駒受棒は十分に広がらず、種駒は駒受棒に係止したまま落下パイプに落下しないためと考えられる。
【0006】
本発明は、上記従来技術の問題点を解消し、構造が複雑でなく、動作も安定し、確実に方向規制する整列装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、大径部と小径部を有する略円錐台形状の物品を同一方向に一列に配列する物品の方向規制装置であって、上下方向一列、かつ小径部の位置が無秩序に保持された物品送りパイプと、前記物品送りパイプ内の最下の物品を順次1個づつ受取り、同物品を略90度方向転換して、前記物品を水平方向に位置させて、前記物品を選別手段側に送り出す物品送り手段と、送り出された物品を支持する通路を形成すると共に、同物品の進行方向に対して略直角の方向に摺動して前記通路による物品の支持を解除するスライド板と、前記スライド板で物品を支持して、その上方に配された物品径選別体により物品の小径部の方向を選別する選別手段とを有し、前記選別手段は、前記物品送り手段により送り出された物品の小径部が前に位置する場合は、前記スライド板と物品径選別体との間を前記物品の小径部がすり抜けると共に、物品の大径部が前に位置する場合は、同物品が物品径選別体により前進を阻止され、その後、前記スライド板と物品押棒の後退によって物品の小径部を下にして落下し、全ての物品が小径部を下にして落下パイプに導かれることを特徴とする。
【0008】
また本発明は、大径部と小径部を有する略円錐台形状の物品を同一方向に一列に配列する物品の方向規制装置であって、物品を上下方向(z方向)に一列、かつ小径部の位置が無秩序に保持された物品送りパイプと、前記物品送りパイプ内の物品を同じ上下方向(z方向)のまま受取る物品受空間を有し、水平方向(x方向)を回転中心軸として、前記物品受空間に収容した物品を90度回転させて前記物品を水平方向(x方向)に方向転換する物品受回動体と、この物品受回動体を回動させると共に、回動を終えて物品受回動体の物品受空間に保持され、水平位置にある物品を前記物品受回動体を貫通して選別手段側に送り出す物品押棒を具備したシリンダ等の駆動手段とを有し、前記選別手段は、前記駆動手段に設けた物品押棒によって物品を前進させる方向に対向して位置させた物品径選別体と、この物品径選別体に選別された後、落下して物品を下方の落下パイプに導く小径側通路と大径側通路とを有する通路体と、前記通路体の上部開口を閉塞すると共に、物品を下から支持して同物品の通路を形成するスライド板とを有し、前記物品径選別体とスライド板の隙間は、物品が水平方向(x方向)に前進する際、前記物品の小径部より若干大に調整されており、前記物品の小径部が前側に位置して移動する場合は、同物品は、小径側通路の上方に送られると共に、物品の大径部が前側に位置して移動する場合は、前記物品の大径部が前記物品径選別体に当接して物品の前進を阻止し、大径側通路の上方で止まり、その後、前記スライド板が後退して前記通路体の上部開口を開放すると、物品は大径側通路あるいは小径側通路から小径部を下方に向けて落下させるように構成したことを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、大径部と小径部を有する略円錐台形状の物品を乱雑な姿勢の集合から機械的に物品の姿勢を1方向に1列に整列する装置を提供できる。そして、1つの駆動装置で、物品の水平方向への方向転換と物品の選別手段への移動を可能にすると共に、物品を水平方向に移動させてスライド板と物品径選別体との間を通過できるか否かで物品の方向性を選別することができ、簡単な構成で、確実な方向規制を行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施形態の種駒方向規制装置を図1〜図9に基づいて説明する。
【0011】
本実施形態に用いられる種駒(物品)は、図9に示すような大径部Aaと小径部Abを有する円錐台形状の木駒に菌種を充填してなる種駒Aである。
【0012】
本実施形態における種駒方向規制装置1は、図1に示すように、前記種駒Aを整列することなく、多数収容するホッパー状の種駒収容部2と、前記種駒収容部2の下端から下方に種駒Aを1列に並べた駒送りパイプ3と、この駒送りパイプ3内の種駒Aの最下のものから順に1個づつ受け取り、略90度方向転換して、種駒Aを水平方向に、選別手段4(後記)側に送り出す駒送手段5と、この駒送手段5により種駒Aが、その小径部Abを前側に、もしくは後側にして、水平方向に送られてきた種駒Aを選別して、いずれの種駒Aも全て小径部Abが下向きになるよう作業する前記選別手段4と、この選別手段4の下端に連結し、同選別手段4により、種駒Aの小径部Abを下向きに整列して1列に保持する落下パイプ6とから構成されており、前記種駒収容部2と前記選別手段4の一部ならびに前記落下パイプ6以外はボックス体7に収められている。
【0013】
すなわち、種駒Aは、種駒収容部2の上開口8から整列されることなく、無造作に投入され、前記種駒収容部2の下端に連通する駒送りパイプ3内に種駒Aの小径部Abが上向きか、あるいは下向きに無秩序に落下する。また種駒収容部2は、前記ボックス体7の上面に回転自在に取り付けられており、ベルト9を介してモータ10の駆動により回転する。この回転により種駒収容部2に収容されている種駒Aはスムーズに駒送りパイプ3に送り出される。
【0014】
前記駒送りパイプ3は、図2、図3に示すように、その下端近傍でO型のパイプ支持部材11によって固定され、駒送りパイプ3の下端開口の下方には、前記駒送りパイプ3内の最下の種駒Aを受取り、方向転換する円柱状の駒受回動体16に形成され、種駒A1個分を保持できるよう切欠かれた駒受部12が位置するように構成されている。また前記パイプ支持部材11は、前記ボックス体7(図1参照)の一部を形成する基板13上の支持体14に締結具15で固定されている。
【0015】
前記駒送手段5は、駒送りパイプ3内の多数の種駒Aのうち、最下の種駒1個を受取った後、約90度方向転換して前記種駒Aを選別手段4側に送り出すものであって、図2、図3に示すように、駒受回動体16と、駒押棒17及び回動体押棒18と、種駒Aを水平方向に支持する位置にある駒受部12から選別手段4側に連続して種駒Aの移動を支持する駒通路体19とから構成されている。
【0016】
前記駒受回動体16は、図4に示すように、駒受空間20を形成する切欠き21を有した円柱体22と、この円柱体22を図に示すy方向を軸心に回動自在となるようにベアリング23を介して支持する回動体支持体24と、円柱体22と一体に突設されたローラ支持部25とから構成されている。なおローラ支持部25には、前記回動体押棒18の先端が押接し得るローラ26が取付けられると共に、円柱体22を所定の回転位置にするために付勢するバネ27が設けられ、一端がバネ係合部28に係止されている。そして円柱体22は、通常時において、バネ27の付勢力によって前記駒送りパイプ3の下端開口と前記切欠き21の駒受空間20とが連通状態となる回転位置に戻るように構成されている。なおこのときの前記ローラ26は、円柱体22の中心より若干右手方向(x方向)に位置している。
【0017】
前記駒押棒17及び回動体押棒18は、図2〜図4に示すように、それぞれx方向に平行となるように配されており、回動体押棒18は、駒押棒17に比べて若干長く形成されている。また駒押棒17と回動体押棒18は、L字状の棒支持部材29を介して、両者をx方向に摺動させるシリンダ30に連結されている。なおシリンダ30はシリンダ支持部材31によって基板13に固定されている。また図2に示す32は押棒ガイド体であって、その上面には、前記駒押棒17の摺動をガイドするガイド溝33が形成されている。また押棒ガイド体32に近接して設けられた前記支持体14のほぼ中央にはガイド穴34が貫通しており、このガイド穴34は、駒押棒17が通過することができる。そして、駒押棒17及び回動体押棒18の摺動によって、一方の回動体押棒18の先端が前記ローラ26に押接しながら円柱体22を付勢力に抗して回動させると同時に、他方の駒押棒17は前記ガイド溝33、ガイド穴34を通過する。そして駒押棒17がガイド穴34を通過するころには、図5に示すように、前記ローラ26は回動体押棒18の押接により回動体押棒18がさらに前進すると、ローラ26と回動体押棒18の押接がはずれ、回動体押棒18の下面35に押し込まれた状態となって、円柱体22は約90度回動する。すると円柱体22の前記駒受空間20と前記ガイド穴34とが連通した状態となっているので、駒押棒17は、この駒受空間20をさらに通過することができる。
【0018】
前記駒通路体19は、図2、図3に示すように、前記円柱体22の下方に位置し、基板13に取付けられている。また駒通路体19は、円弧状の切欠きを有し、この切欠き内に前記円柱体22の一部が近接して位置している。そして、この円弧状切欠きの一部と円柱体22の前記駒受空間20が、前記駒送りパイプ3より送り込まれた種駒Aを受ける駒受部12を形成することになる。なお駒通路体19の上面は、種駒A及び駒押棒17の通路面36を形成する。
【0019】
前記選別手段4は、駒送手段5より送り込まれた種駒Aを、その大径部Aaあるいは小径部Abのいずれかの側から送り込まれたのかを選別することで、無秩序な方向で供給された種駒Aをその小径部Abを下向きにした姿勢で落下パイプ6へ落下させるものである、そして、選別手段4は、図2に示すように、スライド板37と、駒径選別体38を備えた選別体70と、小径側通路40および大径側通路41を形成する通路体42とから構成されている。なお図に示す39は小径側通路40と大径側通路41を区分けする通路区分体である。
【0020】
前記スライド板37は、通路区分体39との干渉を避けるための切り欠き71を有するコ字状板からなり、図に示すy方向に摺動自在に設けられている。このスライド板37の摺動によって、その下方に位置する前記通路体42の大径側開口43および小径側開口44(詳しくは後述)の開閉を行う。このスライド板37の摺動は、図4に示すシリンダ48の駆動により行われ、スライド板37はスライド板支持部材50を介してシリンダ48に取付けられている。またシリンダ48はシリンダ支持部材49によって基板13に固定されている。またスライド板37の上面は、図3に示すように、駒通路体19の上面、すなわち種駒A及び駒押棒17の通路面36と同一面となるように配されている。
【0021】
前記選別体70は、図1に示すように、スライド板37の上方のボックス体7に固定されたシリンダ72と、前記シリンダ72の下端に取付られ、これにより上下動する駒径選別体38とから構成されている。駒径選別体38は図7に示すように、その下面に種駒Aの大径部Aaを引っ掛けることができるように係合面74が傾斜したアーチ状の係止片73が下方に突設されている。なお、図に示す75は前記シリンダ72と連結するための連結孔である。そして係止片73とスライド板37との隙間高さは、送り込まれる種駒Aの大径部Aaの径より若干小となるように調整される。そしてこの係止片73によって駒送手段5から送り込まれた種駒Aが大径部Aa側から送り込まれた場合には、その大径部Aaが係止片73とスライド板37との間に係合して種駒Aがそれ以上進むことができないように、また種駒Aが小径部Ab側から送り込まれた場合には、その小径部Abが係止片73とスライド板37との間に係合することなく進むことができるようになっている。さらに、駒径選別体38は前記シリンダ72により上下動することで、スライド板37と係止片73との距離、すなわちスライド板37と駒径選別体38との隙間高さを調整することができ、種々の径の種駒Aに対応することができる。
【0022】
前記通路体42は、図3に示すように、基板13の下方に備えた一対の壁部45と、基板13に固定され、縦断面が略六角形状に形成された通路区分体39とから構成されている。この通路体42の上方開口は、前記通路区分体39によって2つに分割され、一方は大径側開口43で、他方は小径側開口44である。また前記通路区分体39と壁部45との間には、大径側通路41と小径側通路40が形成されており、通路区分体39の下方において、両通路40、41が合流して落下パイプ6に連通している。そして図6に示すように、種駒Aが小径部Ab側から送り込まれた場合には、その小径部Abが前記駒径選別体38に係合することなくスライド板37と駒径選別体38の隙間をすり抜けて進み、種駒Aはスライド板37の摺動(開閉動)を待って、小径側開口44より小径側通路40へ落下する。また種駒Aが大径部Aa側から送り込まれた場合には、その大径部Aaが前記駒径選別体38に係合して、種駒Aはその位置に止まり、スライド板37の摺動(開閉動)を待って、大径側開口43より大径側通路41へ落下する。
【0023】
なお、図6に示す76、77は、前記大径側開口43、前記小径側開口44の上方の選別体70の下面に設けられたエアー供給部であって、種駒Aが通路体42をスムーズに通過させるために下方にエアーを出射している。このエアー供給部76、77は外部のエアー源(図示せず)と接続されたホース78、79(図5参照)よりエアーが送り込まれている。
【0024】
また前記落下パイプ6は、図示しない種駒を原木に植え込むための装置(例えば、電気ドリルやハンマーなどを備えた装置であって、原木への穴あけと種駒の打ち込みを連続して行なうことができる種駒打込機)に連通している。
【0025】
以上の構成において、本実施形態の種駒方向規制装置の動作を説明する。
本装置が作動していない状態においては、駒送手段5の駒受回動体16は、その切欠き部、すなわち駒受部12の駒受空間20は、上下方向(z方向)を向いており、駒送りパイプ3内で、種駒A、・・・が方向無秩序に並んでおり、その最下の種駒Aが駒受空間20に落ち込み、次の位置にある種駒Aは、先の種駒Aの上端に乗っている状態になる。
【0026】
種駒方向規制装置を作動すると、シリンダー30が作動し、前記シリンダー30に結合した2本の棒、すなわち回動体押棒18と駒押棒17が一体になって前進し、まず回動体押棒18の先端が、駒受回動体16の駒受部12と一体に回動するローラ26に当接し、バネ27の付勢力に抗してローラ26を押圧し、前記駒受部12をその駒受空間20内に上下方向に収容されている種駒が水平方向になるまで略90度回動する。この作動の後、同じシリンダー30によって回動体押棒18と一体に作動する駒押棒17が回動体押棒18より短い先端を有しているため、駒受部12が回動して駒受空間20に収容されている種駒Aの長手方向と駒押棒17の前進方向とが一致した状態で、駒押棒17の先端が駒受部12に到達し、そのまま前記駒押棒17が所定位置まで前進し、駒受空間20内の種駒Aを選別手段4の位置まで移動させる。
【0027】
そして、駒押棒17により突き出されてきた種駒Aが小径部Abを前側にしている場合は、その小径部Abが前記駒径選別体38に係合することなくスライド板37と駒径選別体38の隙間をすり抜けて進み、種駒Aはスライド板37の摺動(開閉動)を待って、小径側開口44より小径側通路40へ落下する。
【0028】
次に、駒押棒17に突き出されて、種駒Aが大径部Aaが前側にある場合は、種駒Aの大径部Aaが前記駒径選別体38に係合して、種駒Aはその位置に止まり、スライド板37の摺動(開閉動)を待って、大径側開口43より大径側通路41へ落下し、落下パイプ6に入ることになる。
【0029】
これにより、駒送りパイプ3内に方向が整列ことなく、上下方向に並べられた種駒Aは、その小径部Abを前にして、移動してきても、あるいは小径部Abを後にしてきても、選別手段4ですべて種駒Aの小径部Abを下にして落下パイプ6に導かれることになり、種駒Aの方向規制が確実に行われることになる。
【0030】
なお、本実施形態においては、椎茸栽培における種駒の方向規制装置について示したが、種駒と同一の形状、すなわち、大径部と小径部を有する円錐台形状の物品であれば、本発明からなる方向規制装置を広く応用できるものである。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、大径部と小径部を有する略円錐台形状の物品を乱雑な姿勢の集合から機械的に物品の姿勢を1方向に1列に整列する装置を提供できる。そして、1つの駆動装置で、物品の水平方向への方向転換と物品の選別手段への移動を可能にすると共に、物品を水平方向に移動させてスライド板と物品径選別体との間を通過できるか否かで物品の方向性を選別することができ、簡単な構成で、確実な方向規制を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における種駒方向規制装置の構成説明図である。
【図2】同装置の要部斜視図である。
【図3】同装置の要部切欠正面図である。
【図4】同装置の要部平面図である。
【図5】同装置の駒送手段の要部拡大説明図である。
【図6】同装置の選別手段の要部拡大説明図である。
【図7】同装置の物品径選別体を示し、(a)はその上面図、(b)はその側面図、(c)はその一部切欠正面図、(d)はその斜視図をしめすものである。
【図8】同装置の要部切欠側面図である。
【図9】種駒の側面図である。
【図10】(a)、(b)は、従来の種駒方向規制装置の選別手段における断面図で、(a)は、種駒を一個受取る時の動き、(b)は、受取った一個の種駒を下方に落下させる時の動きを説明するものである。図8(c)は、前記従来の種駒方向規制装置に用いる種駒の形状を示すものである。
【符号の説明】
A 物品(種駒)
Aa 大径部
Ab 小径部
3 物品(駒)送りパイプ
4 選別手段
5 物品(駒)送手段
6 落下パイプ
16 物品(駒)受回動体
17 物品(駒)押棒
20 物品(駒)受空間
30 駆動手段(シリンダ)
37 スライド板
38 物品径選別体(駒径選別体)
40 小径側通路
41 大径側通路
42 通路体
76、77 エアー供給部
【出願人】 【識別番号】000203461
【氏名又は名称】村田精工株式会社
【住所又は居所】大阪府東大阪市藤戸新田1丁目4−15
【出願日】 平成15年4月11日(2003.4.11)
【代理人】 【識別番号】100080827
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 勝

【公開番号】 特開2004−313010(P2004−313010A)
【公開日】 平成16年11月11日(2004.11.11)
【出願番号】 特願2003−107218(P2003−107218)