| 【発明の名称】 |
ポット菜園 |
| 【発明者】 |
【氏名】市橋 映二 【住所又は居所】東京都中央区日本橋小網町4番13号 日本デルモンテ株式会社内
【氏名】小西 千秋 【住所又は居所】東京都中央区日本橋小網町4番13号 日本デルモンテ株式会社内
【氏名】高橋 春巳 【住所又は居所】東京都中央区日本橋小網町4番13号 日本デルモンテ株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】栽培が難しいと言われる野菜を、ベランダ(ぬれ縁)、室内など非常に小さな場所で、種苗の前処理、農地(またはプランター)の準備、施肥(または追肥)処理および薬剤散布処理などに、高度の熟練と経験知識を必要とすることなく(初心者でも)、非常に簡単に栽培を行うことを可能とするポット菜園を、長期間安定に保存するための方法を提供する。また、長期間(例えば2ヶ月間)保存しても、高品質の野菜を収量良く得るポット菜園を得る。
【解決手段】包装容器内に培養土と種苗とを充填し開口部を閉鎖した後、該容器を冷蔵庫で保存する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 包装容器内に培養土と種苗とを充填し開口部を閉鎖した後、該容器を冷蔵庫で保存してなるポット菜園。 【請求項2】 包装容器内に培養土と種苗とを充填し開口部を閉鎖し、該容器全体を遮光性を有する資材で被覆した後、これを冷蔵庫で保存してなるポット菜園。 【請求項3】 包装容器内に培養土を充填し、該培養土の所定位置に種苗を埋設し、開口部を閉鎖した後、これを冷蔵庫で保存してなるポット菜園。 【請求項4】 遮光性を有する包装容器内に培養土と種苗とを充填し開口部を閉鎖した後、これを冷蔵庫で保存してなるポット菜園。 【請求項5】 遮光性を有する包装容器内に培養土を充填し、該培養土の所定位置に種苗を埋設し、開口部を閉鎖した後これを冷蔵庫で保存してなるポット菜園。 【請求項6】 冷蔵庫で保存が、冷蔵庫で品温20℃以下に保持してなる請求項1〜請求項5のいずれかに記載のポット菜園。 【請求項7】 遮光性を有する包装容器が、黒色、青色、茶色あるいは緑色をした外周壁、またはアルミ箔の外周壁を有する包装容器である請求項1〜請求項6のいずれかに記載のポット菜園。 【請求項8】 包装容器が、合成樹脂製包装用袋または合成樹脂製包装用箱である請求項1〜請求項7のいずれかに記載のポット菜園。 【請求項9】 種苗が、野菜、果樹または草花の種苗である請求項1〜請求項8のいずれかに記載のポット菜園。 【請求項10】 種苗が、栄養繁殖植物体またはその一部である請求項9に記載のポット菜園。 【請求項11】 栄養繁殖植物体が、里芋、ショウガおよびミョウガなどの地下塊茎植物、アスパラガス、ウドおよびミツバなどの塊根植物、フキなどの地下茎植物、ヤマイモおよびコンニャクなどの塊根植物、またはニンニクなどの球根植物である請求項10に記載のポット菜園。 【請求項12】 包装容器内に培養土と種苗とを充填し開口部を閉鎖した後、該容器を冷蔵庫で保存してなるポット菜園の、該容器の所定位置を開封し、これに水やり、射光、遮光又は保温して栽培することを特徴とするポット菜園による植物の栽培法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、家庭の庭、ベランダ(ぬれ縁)、軒下、テラス、室内など非常に狭い場所で、栽培が難しいと言われる野菜や園芸植物を、熟練や経験を必要とせずに(初心者でも)、非常に簡単に栽培を行うことが可能なポット菜園の改良に関し、特に、ポット菜園を長期間安定に保存するための方法に関する。また、長期間(例えば2ヶ月間)保存しても、高品質の野菜を収量良く得るポット菜園に関する。 なお、本発明でいう「ポット菜園」とは、包装容器内に培養土と種苗とを充填し、開口部を閉鎖した包装体を意味する。 【0002】 【従来の技術】 本発明者らは、このたび上述した内容のポット菜園を開発した。すなわち、包装容器内に培養土と種苗とを充填し開口部を閉鎖してなるポット菜園、および包装容器内に培養土を充填し、予め該培養土の所定位置に種苗を埋設し、開口部を閉鎖してなるポット菜園、および遮光性を有する包装容器内に培養土と種苗とを充填し開口部を閉鎖してなるポット菜園である。 しかしながら、上記ポット菜園を詳細に検討した結果、本品を市場に常温で流通しようとするとき、種苗が発芽増殖し、商品価値が低下する欠点を有することが判明した。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 本発明は、ポット菜園を長期間安定に保存するための方法を提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】 本発明者らは、このような課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、遂に本発明を完成した。すなわち本発明は、包装容器内に培養土と種苗とを充填し開口部を閉鎖した後、該容器を冷蔵庫で保存してなるポット菜園を提供する。 【0005】 また本発明は、包装容器内に培養土と種苗とを充填し開口部を閉鎖し、該容器全体を遮光性を有する資材で被覆した後、これを冷蔵庫で保存してなるポット菜園を提供する。 【0006】 また本発明は、包装容器内に培養土を充填し、該培養土の所定位置に種苗を埋設し、開口部を閉鎖した後、これを冷蔵庫で保存してなるポット菜園を提供する。 【0007】 また本発明は、遮光性を有する包装容器内に培養土と種苗とを充填し開口部を閉鎖した後、これを冷蔵庫で保存してなるポット菜園を提供する。 【0008】 また本発明は、遮光性を有する包装容器内に培養土を充填し、該培養土の所定位置に種苗を埋設し、開口部を閉鎖した後これを冷蔵庫で保存してなるポット菜園を提供する。 【0009】 また本発明は、冷蔵庫で保存が、冷蔵庫で品温20℃以下に保持してなる前記のポット菜園を提供する。 【0010】 また本発明は、遮光性を有する包装容器が、黒色、青色、茶色あるいは緑色をした外周壁、またはアルミ箔の外周壁を有する包装容器である前記のポット菜園を提供する。 【0011】 また本発明は、包装容器が、合成樹脂製包装用袋または合成樹脂製包装用箱である前記のポット菜園を提供する。 【0012】 また本発明は、種苗が、野菜、果樹または草花の種苗である前記のポット菜園を提供する。 【0013】 また本発明は、種苗が、栄養繁殖植物体またはその一部である前記のポット菜園を提供する。 【0014】 また本発明は、栄養繁殖植物体が、里芋、ショウガおよびミョウガなどの地下塊茎植物、アスパラガス、ウドおよびミツバなどの塊根植物、フキなどの地下茎植物、ヤマイモおよびコンニャクなどの塊根植物、またはニンニクなどの球根植物である前記のポット菜園を提供する。 【0015】 また本発明は、包装容器内に培養土と種苗とを充填し開口部を閉鎖した後、該容器を冷蔵庫で保存してなるポット菜園の、該容器の所定位置を開封し、これに水やり、射光、遮光又は保温して栽培することを特徴とするポット菜園による植物の栽培法を提供する。 【0016】 【発明の実施の形態】 以下本発明を詳細に説明する。 【0017】 まず、本発明のポット菜園は、包装容器内に培養土と種苗とを充填し開口部を閉鎖することにより得られる。 【0018】 本発明において用いられる培養土としては、栽培する野菜、果樹、または草花などに適した窒素、燐酸、カリウムまたはカルシウム等の要素の少なくとも1つ、または化成肥料や有機質肥料等の即効性肥料、緩効性肥料、遅効性肥料、または即効性肥料と緩効性肥料との混合肥料の少なくとも1つ、を含有させたパーライト、ピートモス、ココピート、または通常の培養土等の吸湿性のある園芸用土資材が挙げられる。または上記培養土に必要により化成肥料および/または有機質肥料を施肥した培養土、または園芸用土資材に窒素、燐酸、カリウム、カルシウム、マグネシウム、化成肥料または有機質肥料の少なくとも1つを添加含有せしめた培養土などが挙げられる。 【0019】 次に本発明において用いられる種苗としては、野菜、果樹、花卉などの種苗が挙げられるが、その中で、栄養繁殖植物体またはその一部(例えば、その株分けしたもの、切断処理したものなど)の利用が本発明の効果をよりよく奏するので好ましい。 【0020】 なお、上記栄養繁殖植物体としては、里芋、ショウガ、およびミョウガ等の地下塊茎植物、アスパラガス、ウドおよびミツバ等の塊根植物、フキ等の地下茎植物、ジネンジョ、ナガイモ、イチョウイモおよびコンニャクなどの塊根植物、およびニンニク等の球根植物などが好ましい。 【0021】 本発明において、上記栄養繁殖植物体は、そのまま、または乾燥させた後に使用することができるが、乾燥させた後に用いると、保存性が良くなるので好ましい。また、種苗を殺菌剤で処理してから用いると、保存中および栽培中において病原菌の浸入予防と、浸入した病原菌の殺菌をすることができるので好ましい。 【0022】 次に、本発明において用いられる包装容器としては、培養土と種苗とを充填し開口部を閉鎖し得る任意の包装容器が挙げられる。 例えば、防水加工した紙製袋、木製、石製(天然石、石膏ボード、セメントなど)、金属製、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレンまたはプラスチック等の合成樹脂製、ガラス製など任意の素材でできた可撓性(あるいはフィルム状)の袋状包装容器、非可撓性(堅牢性)の包装用箱、非可撓性(堅牢性)包装用瓶、非可撓性(堅牢性)包装用缶などが挙げられる。 【0023】 これらの包装容器は、無色透明〜着色不透明の素材まで任意の素材で作られているものが採用できる。 しかし、種苗の品種によっては、例えばアスパラガス、ウド、ネギ、ミツバなどにおいては、遮光性を有する包装容器を用いて栽培すると、収穫野菜の可食部の肌(外表面)が淡色、または白色になって、外観が美しくなり、しかも食感が軟らかくなるので、非常に好ましい。また、遮光性包装容器を用いるときは、外から容器内培養土が見えにくく、あるいは見えないので、包装容器全体の外観が美しくなるので好ましい。 【0024】 この場合、遮光性を有する包装容器としては、黒色、青色、茶色あるいは緑色をした外周壁、またはアルミ箔の外周壁を有する包装容器が挙げられる。 【0025】 また本発明は、包装容器内に培養土を充填した後、該培養土に種苗を埋設するが、その際、予め所定位置に種苗を埋設する。すなわち、種苗によって埋設適所が相違するので、埋設の深さ位置、種苗相互間の間隔などを好適化することは、期待通りの栽培成績を得るために重要となる。反対に埋設適所を無視した場合は、期待通りの栽培成績は得られない欠点を有する。 例えば、アスパラガスは、培養土表面より20〜25cm、ウドおよび里芋は8〜13cmが好ましい。 【0026】 本発明は、上述のポット菜園において、包装容器内に培養土と種苗とを充填し開口部を閉鎖した後、該容器を冷蔵庫で保存することを最も特徴とするものである。このように種苗を冷蔵すると、種苗の発芽増殖を抑制することが可能となりポット菜園の使用期限を延長し、しかも冷蔵庫保存による品質、収量の低下は殆ど防止される。 【0027】 種苗を冷蔵庫で保管する場合の品温は、目的とする野菜の発芽増殖を抑制することができる品温であれば限定されない。暖地野菜、寒冷地野菜、耐寒性の有無および個々の品種の特性に合わせて設定することが好ましい。 一般的には、品温20℃以下、好ましくは15℃以下、さらに好ましくは10℃以下である。このように冷蔵庫で保存すると、その間における種苗の発芽を効果的に抑制することが可能となる。 【0028】 このように冷蔵庫にて保存したポット菜園を用いて植物を栽培するには、上記ポット菜園の、該容器の所定位置を開封し、これに、水やり、射光、遮光または保温などして植物を栽培する。 【0029】 【実施例】 以下実施例を示して本発明をより具体的に説明する。 【0030】 実施例1 (アスパラガス作物のポット菜園の作成) 晩秋の11月28日、37×15×57cmの大きさで、厚さ0.07mmの、緑色に着色したポリエチレン製のフィルム状袋容器(底面が楕円形のスタンデイングパウチ)に、培養土(ホーネンアグリ社製ポットミックス)約8Lを入れ、これに畑より掘り取りしたアスパラガスの根株3株、約1kgを発芽方向を上にして包装容器の底部付近に埋設し(根株を包埋し)、次いで容器内の空気を抜きながら該袋の開口部をヒートシールして密封し、アスパラガス作物のポット菜園を得た。該包装容器を5℃の冷暗所で2ヶ月保管した。 【0031】 実施例2 (2ヶ月保管後アスパラガスのポット菜園によるアスパラガスの栽培法) 1月27日に実施例1で得たアスパラガス作物のポット菜園の包装容器を開封し、約2Lの水やりをした。水やり後は、萌芽までの期間、該容器の開口部を洗濯バサミで閉じ、昼間は日照下のベランダに置いて、該作物の保温性と保湿性を高め、また、夜間は室内に取り込んで栽培した。そして、水やりから2週間後、アスパラガスの萌芽が始まると同時に洗濯バサミを外して、該ポット菜園の袋を開けた状態に保って、その栽培を継続した。 なお、比較として、掘り取ったアスパラガスの根株3株、1kgを用いて、 実施例1と同様な方法でアスパラガスのポット菜園を作成し、そして、すぐに実施例2と同様に栽培した。 【0032】 (栽培試験結果:アスパラガスの収穫量) その結果、5℃の冷暗所に約2ヶ月間保管後の、本発明のポット菜園では、3週間目より、伸長したアスパラガスが収穫できるようになり、全体として、32本、260gの収穫物が得られた。一方、作成後、すぐに栽培を開始した本発明のポット菜園では、アスパラガスが39本、288gが得られた。 よって、5℃で2ヶ月間保管した後に栽培したものは、そうでないものと同程度の収量が得られ、アスパラガスのポット菜園は、冷蔵庫で2ヶ月保存しても収量よく栽培できることが判る。 【0033】 実施例3 (アスパラガスのポット菜園の作成) 晩秋の11月26日、30×55cmの大きさで、厚さ0.04mmの黒色のビニール袋(フィルム状袋容器)に、太平洋パーライト社製の肥料を全く添加しない園芸用土資材「パーライトM−1」約1Lを入れ、これを16×16×17cmの大きさで、厚さ0.2mmの、透明のポリプロピレン製の包装用箱に、収納し、フィルム状袋容器の形状を包装用箱内部の形状に一致させた後、培養土に対しアスパラガスの根株1株、約600gを底部から2cm間隔をおいて上方向でほぼ中央部位置に埋設し、次いでフィルム状袋容器内の空気を抜きながら、該袋をヒートシールして密封し、包装用箱に外側から蓋をして、アスパラガスの箱型ポット菜園を得た。そしてこの菜園を5℃の冷暗所に2ヶ月保管した。 【0034】 実施例4 (アスパラガスのポット菜園によるアスパラガスの栽培法) 実施例3で得たアスパラガス作物のポット菜園を2ヶ月保管した後(立春少し前の1月30日)に、包装用箱の上蓋と、内袋の上端部をそれぞれ開封し、これに約0.5Lの水やりをした。水やり後は、輪ゴムで内袋を閉じて、部屋の中のテーブル上で、栽培を開始した。この栽培期間中は、当該内袋中のパーライトM−1が乾燥しないように定期的に霧吹きで散水した。そして、2週間目には、可食部の表面の肌が白く、食感が軟らかい(すなわち軟化した)ホワイトアスパラガスが収穫できるようになり、高品質のホワイトアスパラガスを合計で21本、220gを収穫した。 【0035】 【発明の効果】 以上の結果から、本発明によれば、栽培が難しいと言われるアスパラガス作物の栽培を、ベランダ(ぬれ縁)、室内など非常に小さな場所で、種苗の前処理、農地(またはプランター)の準備、施肥(または追肥)処理および薬剤散布処理などに、高度の熟練と経験知識を必要とすることなく(初心者でも)、非常に簡単に栽培を行うことができるポット菜園を、長期間保存できることが判る。また長期間(例えば2ヶ月間)保存しても、高品質の野菜を収量良く得るポット菜園を得ることが判る。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000104559 【氏名又は名称】日本デルモンテ株式会社 【住所又は居所】東京都中央区日本橋小網町4番13号
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| 【出願日】 |
平成15年3月31日(2003.3.31) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2004−298073(P2004−298073A) |
| 【公開日】 |
平成16年10月28日(2004.10.28) |
| 【出願番号】 |
特願2003−95026(P2003−95026) |
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