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【発明の名称】 緑化舗装工法および緑化舗装
【発明者】 【氏名】北川 勝男

【要約】 【課題】本発明は発芽、生育に手数がかからず、雑草の生育を効率よく抑制して、維持、管理が低コストで容易にでき、美観の向上を図ることができる緑化舗装工法および緑化舗装を得るにある。

【解決手段】建設汚泥や建設発生土等を強アルカリ性になるように加工した改良土を分離帯花壇部、車道と歩道の間の花壇部、交差緑地部、路肩、路肩法面部等の地面に下部から植物が出てくるのを阻止できる所定厚さに押し圧固定した改良土層を形成する改良土層形成工程と、この改良土層形成工程後に改良土層の上面にセダムの発芽、生育が可能で、雑草等の生育を抑制できる厚さの培土層を形成する培土層形成工程と、この培土層形成工程時あるいは後でセダム苗あるいはセダム種子を植え付けるセダム植え付け工程とで緑化舗装工法を構成している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建設汚泥や建設発生土等を強アルカリ性になるように加工した改良土を分離帯花壇部、車道と歩道の間の花壇部、交差緑地部、路肩、路肩法面部等の地面に、下部から植物が出てくるのを阻止できる所定厚さに押し圧固定した改良土層を形成する改良土層形成工程と、この改良土層形成工程後に改良土層の上面にセダムの発芽、生育が可能で、雑草等の生育を抑制できる厚さの培土層を形成する培土層形成工程と、この培土層形成工程時あるいは後でセダム苗あるいはセダム種子を植え付けるセダム植え付け工程とを含むことを特徴とする緑化舗装工法。
【請求項2】
建設汚泥や建設発生土等に生石灰系固化剤を添加混合してPHが10〜12の強アルカリ性に加工した改良土を分離帯花壇部、車道と歩道の間の花壇部、交差緑地部、路肩、路肩法面部等の地面に、下部から植物が出てくるのを阻止できる15cm以上の厚さに押し圧固定した改良土層を形成する改良土層形成工程と、この改良土層形成工程後に改良土層の上面にセダムの発芽、生育が可能で、雑草等の生育を抑制できる4cm以下の厚さの培土層を形成する培土層形成工程と、この培土層形成工程時あるいは後でセダム苗あるいはセダム種子を植え付けるセダム植え付け工程とを含むことを特徴とする緑化舗装工法。
【請求項3】
培土層は自然土壌、廃棄物利用の有機堆肥と固化剤を主成分とするセダム専用培土で形成することを特徴とする請求項1、2いずれかに記載の緑化舗装工法。
【請求項4】
セダム植え付け工程はガーゼや和紙等のシート本体にセダム苗をのり付けしたセダム植え付けシートを用いて行なうことを特徴とする請求項1、2、3いずれかに記載の緑化舗装工法。
【請求項5】
セダム植え付け工程はガーゼと和紙の間に3種のセダム苗をのり付けしたセダム植え付けシートを用いて行なうことを特徴とする請求項1、2、3いずれかに記載の緑化舗装工法。
【請求項6】
分離帯花壇部、車道と歩道の間の花壇部、交差緑地部、路肩、路肩法面部等の地面にブロック等を用いて形成された型枠と、この型枠内に下部から植物が出てくるのを阻止できる、所定厚さに押し圧固定された建設汚泥や建設発生土等を強アルカリ性になるように加工した改良土を用いて形成された改良土層と、この改良土層の上面に培土をセダムの発芽、生育が可能で、雑草等の生育を抑制できる厚さに形成された培土層と、この培土層に植え付けられたセダム苗あるいはセダム種子とからなることを緑化舗装。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は分離帯花壇部、車道と歩道の間の花壇部、交差緑地部、路肩、路肩法面部等の地面の緑化舗装工法および緑化舗装に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の緑化舗装は型枠内に植物の発芽、生育が可能な土を入れ、植物を植え付けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の緑化舗装は植物の発芽生育のために、肥料や灌水を定期的に行なわなければならず、その作業に手数がかかり、コスト高になるという欠点があった。
また、植え付けた植物以外の雑草も生育し、見苦しくなるとともに、雑草の除去作業にコストがかかるという欠点があった。
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、発芽、生育に手数がかからず、雑草の生育を効率よく抑制して、維持、管理が低コストで、容易にでき、美観の向上を図ることができる緑化舗装工法および緑化舗装を提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は建設汚泥や建設発生土等を強アルカリ性になるように加工した改良土を分離帯花壇部、車道と歩道の間の花壇部、交差緑地部、路肩、路肩法面部等の地面に、下部から植物が出てくるのを阻止できる所定厚さに押し圧固定した改良土層を形成する改良土層形成工程と、この改良土層形成工程後に改良土層の上面にセダムの発芽、生育が可能で、雑草等の生育を抑制できる厚さの培土層を形成する培土層形成工程と、この培土層形成工程時あるいは後でセダム苗あるいはセダム種子を植え付けるセダム植え付け工程とで緑化舗装工法を構成している。
【0007】
また、本発明は分離帯花壇部、車道と歩道の間の花壇部、交差緑地部、路肩、路肩法面部等の地面にブロックを用いて形成された型枠と、この型枠内に下部から植物が出てくるのを阻止できる、所定厚さに押し圧固定された建設汚泥や建設発生土等を強アルカリ性になるように加工した改良土を用いて形成された改良土層と、この改良土層の上面に培土をセダムの発芽、生育が可能で、雑草等の生育を抑制できる厚さに形成された培土層と、この培土層に植え付けられたセダム苗あるいはセダム種子とで緑化舗装を構成している。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態により、本発明を詳細に説明する。
【0009】
図1ないし図8に示す本発明の第1の実施の形態において、1は分離帯花壇2となる地面3にブロック4を用いて型枠5を設置する型枠設置工程で、この型枠設置工程1は従来から一般に行なわれている方法によって行なう。
【0010】
6は前記型枠設置工程1で設置された型枠5内に、改良土7を下部から植物が出てくるのを阻止できる所定厚さに押し圧固定した改良土層8を形成する改良土層形成工程で、この改良土層形成工程6で使用される改良土7は建設汚泥や建設発生土等に生石灰固化剤を添加混合してPHが10〜12の強アルカリ性に加工したものである。
また、改良土層8は押し圧強度等によっても異なるが、約15〜20cmの厚さで、中央部よりも両側部が下方に位置する傾斜面9に形成し、雨水を型枠5のブロック4、4間の目地部10の上部に形成された目地切りによる水抜き孔11より排水できるようにする。
なお、改良土層8を形成する場合の押し圧は機械を用いた押し圧や、手作業で行なう押し圧であってもよい。
また、改良土7は建設汚泥や建設発生土等に生石灰固化剤以外のコンクリート粉砕物や破砕物、石炭火力発電所で発生するクリンカアッシュと称される産業廃棄物や他の焼却灰等の強アルカリ性剤を添加混合してPHが10〜12の強アルカリ性に加工したものを用いても良い。
【0011】
12は前記改良土層8の上面に培土13をセダムの発芽、育成が可能で、雑草等の育成を抑制できる厚さに培土層14を形成する培土層形成工程で、この培土層形成工程12で使用される培土13は自然土壌と廃棄物利用の有機性堆肥と固化剤とを主成分としたセダム専用培土が使用される。
また、培土層14の厚さは雑草等の育成を抑制できる4cm以下、最適には3cm〜2cmの厚さになるようにする。
【0012】
15は前記培土層14にセダム苗16あるいはセダム種子17を植え付けるセダム植え付け工程で、このセダム植え付け工程15は前記培土層形成工程12時あるいは後で行なうもので、本発明は培土層14形成後にガーゼ18と和紙19間にセダム苗16あるいはセダム種子17を配置し、ふのり等ののりを用いて接着固定したセダム植え付けシート20を用いて行なう。
この場合、セダム植え付けシート20の強風での移動を阻止するために、複数本の樹脂ピンや竹串21を打ち込み固定する。
【0013】
上記のような工法で設置された緑化舗装22は、改良土層8が強アルカリ性であるため、地中の種、茎、根からの雑草の発芽作用を強力に抑制する。
また、培土層14に植え付けられたセダム苗16あるいはセダム種子17はベンケイソウ科マンネングサ属の総称で、多肉植物のサボテンに近い植物で、海岸や岩場等、他の植物が生育できないような過酷な地盤にコロニー(固体の群落)で生息する多年層の植物で、厚さ1cm程度の土があれば、寒暖の差が大きくても、水がほとんどなくても育つ(耐暑・寒・塩・アルカリ・乾等の種々の特性を持っている)が、飛来した雑草等の種子は発芽しても培土層14の厚さや、水分が十分にないため、生育を効率よく抑制することができる。
【0014】
このため、分離帯花壇2にセダム16Aが5〜15cmに生育した状態にでき、美観の向上を図ることができるとともに、従来のように肥料や灌水を定期的に行なったり、雑草の除去作業をほとんどしなくてもよく、維持管理がほとんど不要で、コストの低減を図ることができる。
なお、本発明の実施の形態では型枠5の上面に培土層14の上面が位置するものに付いて説明したが、本発明はこれに限らず、型枠5の上面に改良土層8の上面が位置するようにし、型枠5の上面より排水できるようにしても良い。
【0015】
【発明の異なる実施の形態】
次に、図9ないし図19に示す本発明の異なる実施の形態につき説明する。なお、これらの本発明の異なる実施の形態の説明に当って、前記本発明の第1の実施の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0016】
図9ないし図13に示す本発明の第2の実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と主に異なる点は、車道と歩道の間の花壇部、交差緑地部、路肩等の地面3に設置した型枠5内に上面が平坦となるように透水性の改良土層あるいは改良土層8A、本発明の実施の形態では改良土層8Aを形成する改良土層形成工程6Aと、ガーゼ18と和紙19との間に3種のセダム16、16A、16Bをのり付けしたセダム植え付けシート20Aを用いてセダム植え付け工程15Aを行なった点で、このような改良土層形成工程6Aやセダム植え付け工程15Aを用いた緑化舗装工法で緑化舗装22Aを行なっても、前記本発明の第1の実施の形態と同様な作用効果が得られる。
なお、セダム植え付けシート20Aはガーゼや和紙以外の腐食するシート材や日時が経つと崩壊するシート材を用いてもよい。
また、透水性の改良土層を形成する場合には改良土を粒状に形成したものを用いたり、改良土層の所々に排水孔を形成したり、上面に溝を形成し、該溝部分の所々に排水孔を形成し、該排水孔の上面を布地等のフイルターで覆ったりすることで行う。
【0017】
図14ないし図16に示す本発明の第3の実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と主に異なる点は、路肩法面部の地面3Aに該地面3Aの傾斜と同じ傾斜となるように改良土層8Bを形成する改良土層形成工程6Bを行なった点で、このような改良土層形成工程6Bを用いた緑化舗装工法で緑化舗装22Bを行なっても、前記本発明の第1の実施の形態と同様な作用効果が得られる。
なお、本発明の実施の形態ではブロック4を用いて型枠5を設置するものに付いて説明したが、本発明はこれに限らず、地面に改良土層形成凹部を形成し、該改良土層形成凹部に改良土層8Bを形成しても良い。
この場合、改良土層8Bの外周部よりも外方に突出するように培土層14あるいはセダム植え付けシート20を位置させることにより、改良土層8Bの外周部よりも外方に突出した培土層14あるいはセダム植え付けシート20に生える雑草の根によって、培土層14の強風での移動を阻止するピン等の役目をさせることができる。
【0018】
図17ないし図19に示す本発明の第4の実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と主に異なる点は、培土層形成工程12時にセダム種子17を撒いてセダム植え付け工程15Bを行なった点で、このようなセダム植え付け工程15Bを用いた緑化舗装工法で緑化舗装22Cを行なっても、前記本発明の第1の実施の形態と同様な作用効果が得られる。
【0019】
なお、前記本発明の各実施の形態ではセダム専用培土を培土13として使用して培土層14を形成するものについて説明したが、本発明はこれに限らず、自然土壌、自然土壌の有機性堆肥を混合した土壌、自然土壌に科学肥料を混合した土壌等を倍土として使用してもよい。
また、本発明の実施の形態ではセダム植え付けシート20、20Aを用いてセダム苗の植え付け工程を行なうものについて説明したが、本発明のこれに限らず、セダム植え付けシートを用いることなく、セダム苗16を培土層14に直接植え付けてもよい。
さらに、前記本発明の各実施の形態ではセダム植え付けシート20、20Aを用いた培土層14の強風での移動を阻止するために、複数本の樹脂ピンや竹串21を用いて固定するものに付いて説明したが、本発明はこれに限らず、培土層14の表面を大きなメッシュのネットで覆い、該ネットを所々複数本の樹脂ピンや竹串21を用いて固定しても良く、また、培土層14の外周部寄りの部位に針金、細い竹材、樹脂棒等の棒材を配置し、該棒材を所々複数本の樹脂ピンや竹串21を用いて固定しても良い。
【0020】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0021】
(1)建設汚泥や建設発生土等を強アルカリ性になるように加工した改良土を分離帯花壇部、車道と歩道の間の花壇部、交差緑地部、路肩、路肩法面部等の地面に、下部から植物が出てくるのを阻止できる所定厚さに押し圧固定した改良土層を形成する改良土層形成工程と、この改良土層形成工程後に改良土層の上面にセダムの発芽、生育が可能で、雑草等の生育を抑制できる厚さの培土層を形成する培土層形成工程と、この培土層形成工程時あるいは後でセダム苗あるいはセダム種子を植え付けるセダム植え付け工程とからなるので、改良土層の下部の地面から雑草等が出てくるのを押し圧固定された強アルカリ性の改良土層で強力に抑制することができる。
【0022】
(2)前記(1)によって、培土層はセダムの発芽、生育が可能で、雑草等の生育を抑制できる厚さであるので、雑草等の種子が飛来して発芽しても、育成するための培土がなく、大きくなることなく、水分不足等によって枯れさせることができる。
したがって、培土層にはセダムだけで育成して、美観の向上を図ることができる。
【0023】
(3)前記(1)によって、培土層にセダム苗あるいはセダム種子を植え付けるだけで、セダムを発芽、育成させることができる。
したがって、肥料や灌水等を定期的に行なう必要がなく、維持管理がほとんど不要で、コストの低減を図ることができる。
【0024】
(4)前記(1)によって、改良土として建設汚泥や建設発生土等を用いるので、従来、産業廃棄物として処理している建設汚泥や建設発生土等の有効利用を図ることができるとともに、改良土も安価に製造したものを使用でき、改良土層を安価に設置することができる。
【0025】
(5)請求項2、3、4、5も前記(1)〜(4)と同様な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の工程図。
【図2】本発明の第1の実施の形態の型枠の設置状態の説明図。
【図3】本発明の第1の実施の形態の改良土層形成工程の説明図。
【図4】本発明の第1の実施の形態の培土層形成工程の説明図。
【図5】本発明の第1の実施の形態のセダム植え付け工程の説明図。
【図6】本発明の第1の実施の形態のセダム植え付けシートの説明図。
【図7】本発明の第1の実施の形態の平面図。
【図8】図7の8−8線に沿う断面図。
【図9】本発明の第2の実施の形態の工程図。
【図10】本発明の第2の実施の形態の改良土層形成工程の説明図。
【図11】本発明の第2の実施の形態のセダム植え付け工程の説明図。
【図12】本発明の第2の実施の形態のセダム植え付けシートの説明図。
【図13】本発明の第2の実施の形態の断面図。
【図14】本発明の第3の実施の形態の工程図。
【図15】本発明の第3の実施の形態の改良土層形成工程の説明図。
【図16】本発明の第3の実施の形態の断面図。
【図17】本発明の第4の実施の形態の工程図。
【図18】本発明の第4の実施の形態のセダム植え付け工程の説明図。
【図19】本発明の第4の実施の形態の断面図。
【符号の説明】
1:型枠設置工程、 2:分離帯花壇部、
3、3A:地面、 4:ブロック、
5:型枠、
6、6A、6B:改良土層形成工程、
7:改良土、 8、8A:8B:改良土層、
9:傾斜面、 10:目地部、
11:水抜き孔、 12:培土層形成工程、
13:培土、 14:培土層、
15、15A、15B:セダム植え付け工程、
16:セダム苗、 17:セダム種子、
18:ガーゼ、 19:和紙、
20、20A:セダム植え付けシート、
21:竹串、
22、22A、22B、22C:緑化舗装。
【出願人】 【識別番号】503065221
【氏名又は名称】辰村道路株式会社
【識別番号】503065232
【氏名又は名称】北川 勝男
【出願日】 平成15年2月18日(2003.2.18)
【代理人】 【識別番号】100080838
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 光康

【公開番号】 特開2004−248513(P2004−248513A)
【公開日】 平成16年9月9日(2004.9.9)
【出願番号】 特願2003−39064(P2003−39064)