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【発明の名称】 植物栽培用容器に対する化粧カバーの連結金具
【発明者】 【氏名】小野 龍馬
【住所又は居所】岐阜県岐阜市神田町9丁目25番地 岐阜プラスチック工業株式会社内

【氏名】竹島 裕
【住所又は居所】愛知県名古屋市港区汐止町12番地 ニチハ株式会社内

【要約】 【課題】客土の保持や排水機構を簡単に行える植物栽培用容器に対して、化粧カバーを見栄えよく簡単に取り付けることができて、この化粧カバーの動きを強力な風に対しても阻止することのできる連結金具を簡単な構造によって提供すること。

【解決手段】植物栽培用容器の側壁21の外側に、略逆L字状の化粧カバーを一体的に連結するための連結金具10であって、側壁21の上端に形成された、植物栽培用容器の底壁と略平行なフランジ22に対して固定されるフランジ取付部11と、このフランジ取付部11から上方に立ち上がって、化粧カバーの上部裏面に形成した係合溝33に係止される立ち上がり突条12とにより構成し、フランジ22に固定された連結金具10の立ち上がり突条12に、化粧カバー側に形成した係合溝33を係止させて、各化粧カバーを植物栽培用容器に連結できるようにしたこと。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物栽培用容器の側壁の外側に、略逆L字状の化粧カバーを一体的に連結するための連結金具であって、
この連結金具を、前記側壁の上端に形成された、前記植物栽培用容器の底壁と略平行なフランジに対して固定されるフランジ取付部と、このフランジ取付部から上方に立ち上がって、前記化粧カバーの上部裏面に形成した係合溝に係止される立ち上がり突条とにより構成し、
前記フランジに固定された連結金具の立ち上がり突条に、前記化粧カバー側に形成した係合溝を係止させて、各化粧カバーを前記植物栽培用容器に連結できるようにしたことを特徴とする植物栽培用容器に対する化粧カバーの連結金具。
【請求項2】
前記化粧カバーが、その載置部の端部を、前記植物栽培用容器のフランジの内側端部よりも内側に位置させたものである場合に適用されることを特徴とする請求項1に記載の化粧カバーの連結金具。
【請求項3】
前記立ち上がり突条の形成位置を、前記フランジの中心より内側となるようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の植物栽培用容器に対する化粧カバーの連結金具。
【請求項4】
前記フランジ取付部の外側端部に、前記フランジの外側面に当接し得る垂下部を一体的に形成したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の植物栽培用容器に対する化粧カバーの連結金具。
【請求項5】
前記フランジ取付部の外端に補強突条を形成したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の植物栽培用容器に対する化粧カバーの連結金具。
【請求項6】
前記垂下部の下端に補強突条を形成したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の植物栽培用容器に対する化粧カバーの連結金具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、花壇や屋上に設置される植物栽培用容器の側壁の外側に、この側壁の化粧を行う化粧カバーを連結するための連結金具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
地面や建物の屋上で花や木等の植物を栽培しようとする場合、当然土が必要になるが、屋上では当然のことながら、地面においても場所や状態によっては十分な客土が行えない場合がある。このため、出願人等は、大きな植物栽培用容器を合成樹脂等を使用して人工的に形成し、この容器の中に客土して植物の栽培を行うことを考えたのである。
【0003】
ところが、人工的に形成した植物栽培用容器は、そのままでは「人工的」なものとしか見えないため、出願人等は、植物栽培用容器の側壁の外側に「化粧カバー」を取り付けて、自然物に近い、あるいは人が見て美しいと感ずるようにすることに思い至ったのである。
【0004】
このように、人工的なものに「化粧カバー」を取り付けて、花壇等の植物栽培場所を美しいものとする技術としては、例えば特許文献1にて提案されているようなものがある。
【0005】
【特許文献1】特開平9−205886号公報、要約、図5
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この特許文献1に記載された技術は、図12にも示すように、「周壁に複数の貫通穴3を有する枠体1と、この枠体1の外面に取り付けられる外装材2との組合せからなり、地面の根掘りに枠体1を設置して内部にコンクリートを打設し、該枠体1の外面に貫通穴3を利用してボルト6で外装材2を取り付け」るようにしたものであり、これにより、「花壇や門柱を簡単に構築でき、美しい仕上がりが得られる」ものである。(特許文献1の要約の記載)
また、この特許文献1に記載された技術では、枠体1の外面に外装材2を取り付けるにあたって、図13に示すように、「外装材2は、枠体1の各面に対応する大きさに形成され、上端縁と下端縁に係止用凹溝7が設けられ、枠体1の外面で上下数カ所の位置に取付金具8が固定される」ものである。(段落0037)しかしながら、この特許文献1に示された技術は、施工を簡単にするという目的でなされたものであるが、上述したように重くて施工作業が種々必要な部材によって実施できるものであり、例えば、この技術を建物の屋上緑化に適用しようとしても、資材の搬入の困難性や設置場所の確保が難しい等の問題が予測される。
【0007】
特に、「枠体1の外面で上下数カ所の位置に取付金具8が固定される」ものであるということは、外装材2の固定という面では十分かもしれないが、そのような施工作業は大変であり、例えば、この特許文献1の「取付金具8」を枠体1の外面下側に取り付ける作業を考えてみると、屋上に設置される本願発明に係る合成樹脂製の大きな植物栽培用容器の場合では、殆ど不可能に近いこととなるのである。
【0008】
それだけでなく、この特許文献1に記載されている技術では、枠体1の底部分に敷いた敷石を通して排水する構造となっているため、通常は排水できないコンクリート面となっている屋上には、そもそも施工することができないものである。
【0009】
そこで、本発明者等は、屋上や花壇等への客土を保持させながら、排水については側面にて行い、通常の花壇は勿論、屋上緑化を行う植物栽培用容器について、その側面装飾を確実に行うことができて、そのための施工も容易かつ簡単に行えるようにするにはどうしたらよいか、について種々検討を重ねてきた結果、建物の屋上にあっては、強い風が当たることも考慮しておかなければならないことに気づき、本発明を完成したのである。
【0010】
すなわち、本発明の目的とするところは、客土の保持や排水機構を簡単に行える植物栽培用容器に対して、化粧カバーを見栄えよく簡単に取り付けることができて、この化粧カバーの動きを強力な風に対しても阻止することのできる連結金具を簡単な構造によって提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、まず、請求項1に係る発明の採った手段は、後述する実施の形態の説明中で使用する符号を付して説明すると、
「植物栽培用容器20の側壁21の外側に、略逆L字状の化粧カバー30を一体的に連結するための連結金具10であって、
この連結金具10を、側壁21の上端に形成された、植物栽培用容器20の底壁23と略平行なフランジ22に対して固定されるフランジ取付部11と、このフランジ取付部11から上方に立ち上がって、化粧カバー30の上部裏面に形成した係合溝33に係止される立ち上がり突条12とにより構成し、
フランジ22に固定された連結金具10の立ち上がり突条12に、化粧カバー30側に形成した係合溝33を係止させて、各化粧カバー30を植物栽培用容器20に連結できるようにしたことを特徴とする植物栽培用容器20に対する化粧カバー30の連結金具10」
である。
【0012】
すなわち、この請求項1に係る連結金具10は、図1〜図5に示すように、植物栽培用容器20の側壁21の外側に、略逆L字状の化粧カバー30を一体的に連結するものであって、側壁21の上端に形成された、植物栽培用容器20の底壁23と略平行なフランジ22に対して固定されるフランジ取付部11と、このフランジ取付部11から上方に立ち上がって、化粧カバー30の上部裏面に形成した係合溝33に係止される立ち上がり突条12とにより構成したものである。
【0013】
この連結金具10は、金属板等の薄くても剛性が確保できる材料(後述する実施形態では、ガルタイト10)によって、図2に示すように、植物栽培用容器20のフランジ22の長さ方向に沿って十分の長さで延在させることのできる程度の長さを有したものとして一体的に形成されるものである。また、この連結金具10は、植物栽培用容器20の側壁21の外側に、略逆L字状の化粧カバー30を一体的に連結するものであるため、植物栽培用容器20のフランジ22上に固定されるフランジ取付部11と、化粧カバー30側の載置部31に形成してある係合溝33に係合される立ち上がり突条12とを有するものであって、例えば図8の(a)に示すような端面形状を有したものとしたものである。
【0014】
この連結金具10がフランジ取付部11と立ち上がり突条12とを有したものであることが必要なため、図8の(a)に示すような端面形状を有したものの他に、図9の(a)〜(f)に示すような態様のものが考えられる。図9の(a)に示した連結金具10は、平板状のフランジ取付部11の略中央に立ち上がり突条12を垂直に立設したものであり、図9の(b)に示した連結金具10は、フランジ取付部11と立ち上がり突条12の他、この立ち上がり突条12の一端に補強突条14を形成したものである。また、図9の(c)に示した連結金具10は、フランジ取付部11と、その一端に例えば折曲形成した立ち上がり突条12とを有する他、フランジ取付部11の他端部に垂下部13を一体成形したものである。
【0015】
さらに、図9の(d)に示した連結金具10は、フランジ取付部11と立ち上がり突条12とを有することは当然として、立ち上がり突条12の両端に垂下部13を折曲等の手段によって一体的に形成したものであり、図9の(e)に示した連結金具10は、図9の(c)に示した垂下部13の下端に対して補強突条14を一体的に形成したものである。そして、図9の(f)に示した連結金具10は、フランジ取付部11と立ち上がり突条12とを有して、植物栽培用容器20内に入り込むことになる垂下部13をフランジ取付部11の一端に形成し、この垂下部13の下端に補強突条14を一体形成したものである。
【0016】
ところで、以上の図9の(a)、(b)及び(d)等に示した連結金具10を構成している立ち上がり突条12は、これをフランジ取付部11とは別体のものとして形成しておいて、フランジ取付部11の上面に溶接等の手段により一体化してもよいが、この立ち上がり突条12は、例えば幅広なフランジ取付部11を折曲加工することにより形成するようにしてもよい。
【0017】
これに対して、当該連結金具10が使用される植物栽培用容器20は、図2に示すように、合成樹脂によって一体成形した概略箱状のものであり、底壁23から上広がり状態で形成した側壁21と、この側壁21の上端に一体成形したフランジ22とを有するものである。各フランジ22は、互いに連続したものとして形成したものであり、例えば図5に示すような垂下部25がその外端に一体成形してある。つまり、この植物栽培用容器20内には植物のための客土がなされるものであるから、客土の重量によって側壁21やフランジ22が外側に膨らまないようにするために、側壁21の上端をフランジ22と垂下部25とによって補強しているのである。
【0018】
また、この植物栽培用容器20の側壁21には、図2に示すように、給排水管24が取り付けられるのであり、この給排水管24の端部は、当該植物栽培用容器20内に連通させたり、別の給排水パイプに連結されるのである。図2に示した給排水管24は、各植物栽培用容器20の底部に位置することになる貯水部の連結を行っているものであり、各給排水管24内の水量が一定となるようにするものである。
【0019】
当該連結金具10によって上記植物栽培用容器20に取り付けられることになる化粧カバー30は、図4に示すように、植物栽培用容器20のフランジ22上に載置されることになる載置部31と、この載置部31の外端から垂下する垂下部32と、載置部31の下面に形成した係合溝33とを有したものである。勿論、この化粧カバー30の表面には、図1にも示したような装飾が施されるものである。
【0020】
なお、以下に示す実施形態の化粧カバー30では、図3に示すように、垂下部32の下部裏面にも下側係合溝34を形成するようにしており、この下側係合溝34に、ベース部材40に固定した第2連結金具50の突条51を係合させことができるようにもしている。また、この化粧カバー30は、約3.6キログラムの重さを有したものである。
【0021】
以上のように構成した連結金具10を使用して、上述した植物栽培用容器20に化粧カバー30を取り付けるには、次のようにする。まず、各連結金具10のフランジ取付部11を、図2に示すように、植物栽培用容器20の側壁21の上端に形成してあるフランジ22に固定する。この固定は、連結金具10のフランジ取付部11が平らなものであるため、種々な手段が採用できるが、以下に示す実施形態では、このフランジ取付部11に取付穴11aが形成してあるから、この取付穴11aを利用して、例えば図4に例示するようなネジ15による固定を行うのである。勿論、このネジ15による固定は、一本の連結金具10に対して複数の個所で行うのがよい。
【0022】
フランジ取付部11を介して連結金具10がフランジ22に固定されれば、図3及び図4に示すように、フランジ取付部11から立ち上がり突条12が上方に立ち上がった状態となる。そこで、この立ち上がり突条12に化粧カバー30側に形成してある係合溝33を、図3及び図4に示すように、係止させながら、化粧カバー30の載置部31を植物栽培用容器20のフランジ22上に載置するのである。そして、化粧カバー30の垂下部32を静かに降ろせば、各化粧カバー30は植物栽培用容器20に連結されることになるのである。
【0023】
以上の連結金具10を介して植物栽培用容器20に取り付けられた化粧カバー30は、その自重によって図1に示したような状態を維持することになるが、この化粧カバー30に風による負圧が掛かってその垂下部32が浮き上がろうとしても、この化粧カバー30の載置部31は連結金具10の立ち上がり突条12によってフランジ22側に取り付けられているのであるから、その垂下状態が維持され、浮き上がることはないのである。勿論、この化粧カバー30自体の重量も、その浮き上がり阻止に役立っていることは言うまでもない。
【0024】
なお、後述する実施形態の化粧カバー30の垂下部32は、内側に僅かに傾斜するようにしてある。そのようにしたのは、当該化粧カバー30の自重によって内側に傾き易くして、取付施工を容易にするとともに、侵入した雨水等が流れ落ちて汚さないようにするためである。
【0025】
従って、この請求項1に係る連結金具10は、客土の保持や排水機構を簡単に行える植物栽培用容器20に対して、化粧カバー30を見栄えよく簡単に取り付けることができて、この化粧カバー30の浮き上がりを強力な風に対しても十分阻止することができるのである。
【0026】
また、上記課題を解決するために、請求項2に係る発明の採った手段は、上記請求項1に記載の植物栽培用容器20に対する化粧カバー30の連結金具10に関連して、
「化粧カバー30が、その載置部31の端部を、植物栽培用容器20のフランジ22の内側端部よりも内側に位置させたものである場合に適用されること」
である。
【0027】
つまり、この請求項2の連結金具10は、化粧カバー30の載置部31の端部が、植物栽培用容器20のフランジ22の内側端部よりも内側に位置させたものである場合に適用したものであり、化粧カバー30の風による浮き上がり阻止をより一層高めるようにしたものである。
【0028】
換言すれば、化粧カバー30の垂下部32が浮き上がろうとしたときには、この垂下部32全体が力点となり、立ち上がり突条12が支点で化粧カバー30の載置部31が作用点となる「梃子」が考えられるのであるが、この載置部31が形成する作用点が植物栽培用容器20のフランジ22の内側端部よりも内側に位置することになる。これにより、垂下部32を力点とする梃子は、支点である立ち上がり突条12から遠くになった載置部31には、その破損や動きが阻止できる小さな力しか係らないことになる。
【0029】
さらに、このようにした化粧カバー30によれば、上記のような梃子を形成することになるのであるから、この化粧カバー30を連結金具10から外す場合の梃子としても考えることができるのであり、その外し操作は、化粧カバー30の垂下部32の下端部を持ち上げることにより比較的簡単に、かつ効果的に行えるものとしているのである。換言すれば、この請求項2の連結金具10の存在によって、載置部31の端部を、植物栽培用容器20のフランジ22の内側端部よりも内側に位置させた化粧カバー30の、メンテナンスのための取り外しを容易に行えるようにしているのである。
【0030】
従って、この請求項2の連結金具10は、これに適用される化粧カバー30の載置部31が上記の通りであるから、化粧カバー30の垂下部32が受ける負圧を最適に分散し得るだけでなく、メンテナンスを容易にすることのできるものとなっているのである。
【0031】
さらに、請求項3に係る発明の採った手段は、上記請求項1または請求項2に記載の化粧カバー30の連結金具10について、
「立ち上がり突条12の形成位置を、フランジ22の中心より内側となるようにしたこと」
である。
【0032】
すなわち、この請求項3の連結金具10は、立ち上がり突条12の形成位置を、図3あるいは図4、及び図5に示すように、フランジ22の中心より内側となるようにしたのであるが、これにより、上述した「梃子」の支点の位置が常に立ち上がり突条12の上端になるようにしているのである。このように、立ち上がり突条12の上端が常に支点となるのであるから、化粧カバー30の垂下部32にこれを浮き上がらせようとする負圧が係ったときに、化粧カバー30の載置部31の内端はフランジ22の内側に位置することになって、上記請求項2で述べたと同様な効果を発揮し、結果的に化粧カバー30の浮き上がりを防止し、かつ化粧カバー30の強度を維持することにもなるのである。
【0033】
従って、この請求項3の連結金具10は、上記請求項1及び2と同様な機能を発揮する他、化粧カバー30の保護をも行うものとなっているのである。
【0034】
上記課題を解決するために、請求項4に係る発明の採った手段は、上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の植物栽培用容器20に対する化粧カバー30の連結金具10について、
「フランジ取付部11の外側端部に、フランジ22の外側面に当接し得る垂下部13を一体的に形成したこと」
である。
【0035】
すなわち、この請求項4の連結金具10では、図3〜図5に示すように、フランジ取付部11の外側端部に垂下部13を一体的に形成し、この垂下部13をフランジ22の外側面に当接し得るものとしたものである。
【0036】
このように垂下部13を形成した結果、この請求項4の連結金具10は、支点となったときの立ち上がり突条12や、これを支持しているフランジ取付部11が撓もうとすると、この垂下部13がフランジ22の外面にての支えの機能を発揮することになり、フランジ取付部11や立ち上がり突条12の撓みを防止することになるのである。
【0037】
この垂下部13とフランジ取付部11とを同じ長さにすると、材料の使用を最小限に止めることができ、強度を十分確保できることから好ましい。
【0038】
従って、この請求項4の連結金具10は、上記請求項1〜3と同様な機能を発揮する他、垂下部13が化粧カバー30の受ける風圧に対して一種の抵抗となるため、各化粧カバー30の支持をより一層強固にするものとなっているのである。
【0039】
さらに、請求項5に係る発明の採った手段は、上記請求項1〜3のいずれかに記載の植物栽培用容器20に対する化粧カバー30の連結金具10について、
「フランジ取付部11の外端に補強突条14を形成したこと」
である。
【0040】
すなわち、この請求項5に係る連結金具10は、図9の(b)に示すように、フランジ取付部11の外端に補強突条14を形成したものである。
【0041】
このように、フランジ取付部11の外端に補強突条14を形成した結果、この請求項5の連結金具10は、支点となったときの立ち上がり突条12や、これを支持しているフランジ取付部11が撓もうとすると、この補強突条14がフランジ22の外面にての支えの機能を発揮することになり、フランジ取付部11や立ち上がり突条12の撓みを防止することになるのである。また、この補強突条14は、フランジ取付部11の補強も果たすのであるから、フランジ取付部11の変形を防止することは勿論、植物栽培用容器20の側壁21の外側への膨らみも防止するのである。
【0042】
従って、この請求項5の連結金具10は、上記請求項1〜3と同様な機能を発揮する他、補強突条14が化粧カバー30の受ける風圧に対して一種の抵抗となるため、各化粧カバー30の支持をより一層強固にするものとなっているだけでなく、植物栽培用容器20の変形も防止するのである。
【0043】
そして、請求項6に係る発明の採った手段は、上記請求項1〜4のいずれかに記載の植物栽培用容器20に対する化粧カバー30の連結金具10について、
「垂下部13の下端に補強突条14を形成したこと」
である。
【0044】
すなわち、この請求項6に係る連結金具10は、図9の(e)及び(f)に示すように、垂下部13の下端に補強突条14を形成したものであり、その結果、この請求項6の連結金具10は、支点となったときの立ち上がり突条12や、これを支持しているフランジ取付部11が撓もうとすると、この補強突条14がフランジ22にての支えの機能を発揮することになり、フランジ取付部11や立ち上がり突条12の撓みを防止することになるのである。また、この補強突条14は、フランジ取付部11の補強も果たすのであるから、フランジ取付部11の変形を防止することは勿論、植物栽培用容器20の側壁21の外側への膨らみも防止するのである。
【0045】
この場合、垂下部13とフランジ取付部11とを同じ長さにすると、材料の使用を最小限に止めることができ、強度を十分確保できることから好ましいし、補強突条14と立ち上がり突条12の傾斜角度を同じにすれば、端面形状が点対称のものとなるから、方向性がなくなって取付作業を簡単に行うことができる。
【0046】
従って、この請求項6の連結金具10は、上記請求項1〜4と同様な機能を発揮する他、補強突条14が化粧カバー30の受ける風圧に対して一種の抵抗となるため、各化粧カバー30の支持をより一層強固にするものとなっているだけでなく、植物栽培用容器20の変形も防止するのである。
【0047】
【発明の実施の形態】
次に、上記のように構成した各請求項に係る発明を、図面に示した実施の形態である連結金具10について説明するが、この実施形態の連結金具10は、上記各発明を実質的に含むものであるため、以下ではこの実施形態の連結金具10を中心に説明することとする。
【0048】
図1には、本発明に係る連結金具10を採用して、屋上に多数並べられた植物栽培用容器20に、多数の化粧カバー30を取り付けた状態が示してある。
【0049】
そこで、この連結金具10の対象物である植物栽培用容器20と化粧カバー30について先に説明すると、まず、植物栽培用容器20は、図2に示したように、合成樹脂によって一体成形した概略箱状のものであり、底壁23から上広がり状態で形成した側壁21と、この側壁21の上端に一体成形したフランジ22とを有している。各フランジ22は、互いに連続したものとして形成してあり、図5に示したように、垂下部25がその外端に一体成形してある。なお、この実施形態の植物栽培用容器20の側壁21には、図2に示したように、給排水管24が取り付けられるのであり、この給排水管24の端部は、当該植物栽培用容器20内に連通させたり、別の給排水パイプに連結されるのである。
【0050】
当該連結金具10によって上記植物栽培用容器20に取り付けられることになる化粧カバー30は、図3、図4及び図6に示したように、植物栽培用容器20のフランジ22上に載置されることになる載置部31と、この載置部31の外端から垂下する垂下部32と、載置部31の下面に形成した係合溝33とを有したものである。勿論、この化粧カバー30は、各植物栽培用容器20のコーナーや、複数の植物栽培用容器20の接続個所には、図7に示したようなものが採用される。つまり、この化粧カバー30は、そのコーナーに該当する部分が互いに直交して合わせられるようにするための、45度に切り落とした端面を有したものである。
【0051】
なお、図3に示した実施形態の化粧カバー30では、垂下部32の下部裏面にも下側係合溝34を形成するようにしており、この下側係合溝34に、ベース部材40に固定した第2連結金具50の突条51を係合させことができるようにしている。この第2連結金具50は、本発明に係る連結金具10と略同じ形態のものである。また、ベース部材40には、他の植物栽培用容器10の底が載置されることになる突出部を形成して、この突出部上に容器10を載置することにより、当該ベース部材40の安定化が図れるようにしてある。
【0052】
さて、この実施形態の連結金具10は、図1〜図5に示したように、側壁21の上端に形成された、植物栽培用容器20の底壁23と略平行なフランジ22に対して固定されるフランジ取付部11と、このフランジ取付部11から上方に立ち上がって、化粧カバー30の上部裏面に形成した係合溝33に係止される立ち上がり突条12とにより構成してある。
【0053】
この連結金具10は、金属板等の薄くても剛性が確保できる材料(例えば、ガルタイト10、厚さ0.5mm)によって、図2に示したように、植物栽培用容器20のフランジ22の長さ方向に沿って十分の長さで延在させることのできる程度の長さを有したものとして一体的に形成したものである。また、この連結金具10は、植物栽培用容器20のフランジ22上に固定されるフランジ取付部11と、化粧カバー30側の載置部31に形成してある係合溝33に係合される立ち上がり突条12とを有するものであって、例えば図8の(a)に示すような端面形状を有したものとしたものである。
【0054】
この連結金具10は、図8の(a)に示すような端面形状を有したものの他に、図9の(a)〜(f)に示すような態様のものが考えられる。図9の(a)に示した連結金具10は、平板状のフランジ取付部11の略中央に立ち上がり突条12を垂直に立設したものであり、図9の(b)に示した連結金具10は、フランジ取付部11と立ち上がり突条12の他、この立ち上がり突条12の一端に補強突条14を形成したものである。また、図9の(c)に示した連結金具10は、フランジ取付部11と、その一端に例えば折曲形成した立ち上がり突条12とを有する他、フランジ取付部11の他端部に垂下部13を一体成形したものである。
【0055】
さらに、図9の(d)に示した連結金具10は、フランジ取付部11と立ち上がり突条12とを有することは当然として、立ち上がり突条12の両端に垂下部13を折曲等の手段によって一体的に形成したものであり、図9の(e)に示した連結金具10は、図9の(c)に示した垂下部13の下端に対して補強突条14を一体的に形成したものである。そして、図9の(f)に示した連結金具10は、フランジ取付部11と立ち上がり突条12とを有して、植物栽培用容器20内に入り込むことになる垂下部13をフランジ取付部11の一端に形成し、この垂下部13の下端に補強突条14を一体形成したものである。
【0056】
補強突条14の、フランジ取付部11または垂下部13に対して傾斜した状態で形成するのが好ましく、その場合の傾斜角度は、フランジ取付部11または垂下部13に対して、30度〜150度の範囲であることが好ましい。つまり、この補強突条14の傾斜角度が、0度〜29度、あるいは151度〜180度であると、その本来の目的であるフランジ取付部11または垂下部13の補強を十分発揮させることができないのであり、補強の最大の効果が得られるのは、フランジ取付部11または垂下部13に対して90度の場合である。
【0057】
さらに、連結金具10を構成している立ち上がり突条12のフランジ取付部11に対する傾斜角度も、補強突条14の場合と同様に、30度〜150度の範囲であることが好ましい。この範囲を逸脱した場合には、この立ち上がり突条12に対する化粧カバー30の係止ができなかったり、そもそも係止作業が行えない状態となるのである。一方、この立ち上がり突条12の高さ、換言すれば化粧カバー30側の係合溝33の深さは、6mm〜30mmが好ましく、中でも、10mm〜15mmの範囲が最も好ましい。
【0058】
化粧カバー30の載置部31の厚さは、30mm〜50mmであることが好ましいが、中でも、35mm〜40mmの範囲が最も好ましい。そして、このような厚さの載置部31に対して、係合溝33の形成位置は、載置部31の内端部から6mm〜30mmの範囲が好ましく、中でも、10mm〜15mmであることが最も好ましい。何故なら、この載置部31の内端部は、前述した梃子の作用点となったときに、簡単に破損しないような十分な剛性が必要だからである。
【0059】
さて、図10には、各化粧カバー30に風が当たったときの(正)風圧力(a)と、30mの高さの建物の屋上で風の影響によって生じた負圧の風圧力と、そのときの化粧カバー30に係る(負)風圧力(b)とが示してある。例えば、沖縄地方での台風によると、最大風速46mとなることがあるが、この図10では、そのような場合も想定している。
【0060】
そして、図11には、上記図10に示した風圧力が、本発明係る連結金具10によって植物栽培用容器20に支持した化粧カバー30に作用した場合(グラフ2及び4)と、植物栽培用容器20を介さないで載置した化粧カバー30に作用した場合(グラフ1及び3)に、化粧カバー30の短辺及び長辺の変位がどうなるかを実験したデータが示してある。この図11に示したグラフ1及び3では、30kgfまたは38kgfの風圧で、化粧カバー30の短辺が75mmまたは140mmの浮き上がりを示した後破壊したが、グラフ2及び4では、40kgfまたは90kgfの風圧で、化粧カバー30の長辺が95mm及び180mmの浮き上がりを示したことを表している。
【0061】
つまり、本発明に係る連結金具10を介して化粧カバー30を植物栽培用容器20に連結すれば、沖縄地方での強力な台風でも、当該化粧カバー30が外れてしまうようなことは全くないことを、この図11のグラフは示しているのである。
【0062】
【発明の効果】
以上、詳述した通り、本願発明においては、
「植物栽培用容器20の側壁21の外側に、略逆L字状の化粧カバー30を一体的に連結するための連結金具10であって、
この連結金具10を、側壁21の上端に形成された、植物栽培用容器20の底壁23と略平行なフランジ22に対して固定されるフランジ取付部11と、このフランジ取付部11から上方に立ち上がって、化粧カバー30の上部裏面に形成した係合溝33に係止される立ち上がり突条12とにより構成し、
フランジ22に固定された連結金具10の立ち上がり突条12に、化粧カバー30側に形成した係合溝33を係止させて、各化粧カバー30を植物栽培用容器20に連結できるようにしたこと」
にその主たる構成上の特徴があり、これにより、客土の保持や排水機構を簡単に行える植物栽培用容器20に対して、化粧カバー30を見栄えよく簡単に取り付けることができて、この化粧カバー30の動きを強力な風に対しても阻止することのできる連結金具10を簡単な構造によって提供することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る連結金具を使用して化粧カバーを植物栽培用容器に取り付けた状態の部分斜視図である。
【図2】同連結金具が対象としている植物栽培用容器の斜視図である。
【図3】同連結金具を介して化粧カバーを植物栽培用容器に取り付けている状態の拡大斜視図である。
【図4】図3の要部断面図である。
【図5】図4の要部拡大部分断面図である。
【図6】連結金具が対象としている化粧カバーを示すもので、(a)は全体斜視図、(b)は縦断面図である。
【図7】他の化粧カバーを示す斜視図である。
【図8】本発明に係る連結金具を示すもので、(a)は拡大端面図、(b)は平面図である。
【図9】同連結金具の他の実施例を、(a)〜(f)の6種類例示した断面図である。
【図10】風によって化粧カバーに係る力を示す表であり、(a)は正圧を、(b)は負圧をそれぞれ示している。
【図11】本発明に係る連結金具を使用しない場合と、使用した場合との、化粧カバーの短辺及び長辺に掛かる風力とその時の変位量の測定結果を示すグラフである。
【図12】従来の技術を示す一部破断正面図である。
【図13】従来の他の技術を示す断面図(a)と斜視図(b)である。
【符号の説明】
10 連結金具
11 フランジ取付部
11a 取付穴
12 立ち上がり突条
13 垂下部
14 補強突条
20 植物栽培用容器
21 側壁
22 フランジ
23 底壁
24 給排水管
25 垂下部
30 化粧カバー
31 載置部
32 垂下部
33 係合溝
34 下側係合溝
40 ベース部材
50 第2連結金具
51 突条
【出願人】 【識別番号】000010054
【氏名又は名称】岐阜プラスチック工業株式会社
【住所又は居所】岐阜県岐阜市神田町9丁目25番地
【識別番号】000110860
【氏名又は名称】ニチハ株式会社
【住所又は居所】愛知県名古屋市港区汐止町12番地
【出願日】 平成15年2月17日(2003.2.17)
【代理人】 【識別番号】100083932
【弁理士】
【氏名又は名称】廣江 武典

【公開番号】 特開2004−248512(P2004−248512A)
【公開日】 平成16年9月9日(2004.9.9)
【出願番号】 特願2003−38926(P2003−38926)