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【発明の名称】 植物栽培領域のボーダー部処理構造
【発明者】 【氏名】吉田 稔

【要約】 【課題】植物栽培コンテナ群の外周縁の美観を損なうことがなく、且つ施工容易な植物栽培領域のボーダー部処理構造を提供する。

【解決手段】植物育成材が詰められ植物が植栽されており、敷設面上に所要数敷設されている植物栽培コンテナからなる植物栽培コンテナ群と、植物栽培コンテナ群の外周縁から所定間隔を置いて設けられている仕切部材と、植物栽培コンテナ群の外周縁と仕切部材との間に敷設されている仕上材とからなる植物栽培領域のボーダー部処理構造。前記植物栽培コンテナ群の外周縁と前記仕切部材との間に敷設されている前記仕上材の下方にボーダー下地材を配設する、或いは前記植物栽培コンテナ群の外周縁付近で前記仕切部材から所定幅寸法内に位置する植物を除去し、その除去部分に仕上材を敷設すると好適である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
敷設面上に所要数敷設されている植物栽培コンテナからなる植物栽培コンテナ群と、該植物栽培コンテナ群の外周縁から所定間隔を置いて設けられている仕切部材と、該植物栽培コンテナ群の外周縁と該仕切部材との間に敷設されている仕上材とからなる植物栽培領域のボーダー部処理構造において、該植物栽培コンテナ群の外周縁と該仕切部材との間で、且つ敷設面上に直接該仕上材を敷設すると共に、該仕上材を、少なくとも該植物栽培コンテナ群の外周縁の高さ若しくは該仕切部材の高さの何れか一方と略同一面となるように敷設することを特徴とする植物栽培領域のボーダー部処理構造。
【請求項2】
敷設面上に所要数敷設されている植物栽培コンテナからなる植物栽培コンテナ群と、該植物栽培コンテナ群の外周縁から所定間隔を置いて設けられている仕切部材と、該植物栽培コンテナ群の外周縁と該仕切部材との間に敷設されている仕上材とからなる植物栽培領域のボーダー部処理構造において、該植物栽培コンテナ群の外周縁と該仕切部材との間で、且つ敷設面上に直接該仕上材を敷設すると共に、該仕上材の内部に給水管を配設することを特徴とする植物栽培領域のボーダー部処理構造。
【請求項3】
敷設面上に所要数敷設されている植物栽培コンテナからなる植物栽培コンテナ群と、該植物栽培コンテナ群の外周縁から所定間隔を置いて設けられている仕切部材と、該植物栽培コンテナ群の外周縁と該仕切部材との間に敷設されている仕上材とからなる植物栽培領域のボーダー部処理構造において、該植物栽培コンテナに植物育成材を詰めて植物を植栽し、該植物栽培コンテナ群の外周縁付近で該仕切部材から所定幅寸法内に位置する植物を除去し、該除去部分に該仕上材を敷設すると共に、該植物栽培コンテナ群の外周縁と該仕切部材との間で、且つ敷設面上に直接該仕上材を敷設することを特徴とする植物栽培領域のボーダー部処理構造。
【請求項4】
平面視多角形状の植物栽培コンテナで植物栽培コンテナ群を構成し、前記仕上材により、植物栽培コンテナ群の凹凸形状の外周部分を吸収処理する、若しくは前記仕上材により、植物栽培領域の外周を曲線形状に形成することを特徴とする請求項1、2又は3記載の植物栽培領域のボーダー部処理構造。
【請求項5】
前記仕上材の少なくとも表面をバインダー処理することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の植物栽培領域のボーダー部処理構造。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、屋上、ベランダ等における緑化対策の一環として使用する施工性に優れた植物栽培コンテナに係り、高度な美感を実現し、且つ施工が容易な植物栽培領域のボーダー部処理構造に関する。
【背景技術】
【0002】
現代社会における都市部には自然が不足しているが、人間の自然に対する希求に応えて自然不足を補うべく、都市部における緑化対策が図られている。かかる緑化対策は、ビルの屋上、ベランダ、室内(アトリウム)、イベント会場などを人工的に緑化することで行われるが、具体的には例えば、潅水に優れたプランターなどの植物栽培コンテナに植物育成材を詰めて植物を栽培する等の方法で行うと良好である。
【0003】
しかし、ビルの屋上、ベランダ等の規定範囲内に植物栽培コンテナを敷設して植物を栽培する場合、高い施工性を実現しつつ、その植物栽培領域の周囲外観をいかに美しく処理するかが、非常に難しい問題となっている。
【0004】
即ち、従来の植物栽培コンテナには、平面視方形、三角形、六角形などの多角形等種々の形状があり、一種類若しくは種々の形状・大きさの植物栽培コンテナを所要数組み合わせて、ビルの屋上、ベランダなどの所定範囲内に敷設し、敷き詰めた植物栽培コンテナ群の外周縁に単に縁石を並べて、そのボーダー部分を処理している。
【0005】
従って、植物栽培コンテナ群の外周縁に突出した角部の体栽が好ましくなく、植物栽培領域の外観が落ち着かないものとなる。このため、直線処理或いは円弧処理すべき植物栽培コンテナ群の外周縁の外側に並ぶ縁石は、凹凸の連続処理となって美感を損なうと共に、規定範囲内への施工作業が困難なものとなり、顧客の要望に充分応えられない。
【0006】
上記問題点を従来の縁石を用いるボーダー部処理構造で解決するためには、通常、平面視方形、三角形、種々の角度の円弧形等、多種多様の植物栽培コンテナを準備する必要があり、このような多様な植物栽培コンテナを使用してボーダー部を処理する構造では、現実にはコスト等の観点から上記問題点に対処するのは難しい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記問題点を解決するため、従来の技術思想を離れ別の観点から技術開発されたもので、平面視一種類若しくは数種の形状又は大きさの多角形植物栽培コンテナを組み合わせ、ビルの屋上などの規定範囲内に植物栽培コンテナ群を敷設する場合に、外観上、植物栽培コンテナ群の外周縁の美観を損なうことがなく、且つ施工容易な植物栽培領域のボーダー部処理構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による植物栽培領域のボーダー部処理構造は、敷設面上に所要数敷設されている植物栽培コンテナからなる植物栽培コンテナ群と、該植物栽培コンテナ群の外周縁から所定間隔を置いて設けられている仕切部材と、該植物栽培コンテナ群の外周縁と該仕切部材との間に敷設されている仕上材とからなることを特徴とする。即ち、植物栽培コンテナ群の外周縁と仕切部材との間に形成された空間部に仕上材を敷設する。なお植物栽培コンテナ群の外周縁から所定間隔を置いて設けられる仕切部材は、前記外周縁の全周に亘って或いは所要箇所に設けられている。
【0009】
更に、植物栽培コンテナ群の外周縁と仕切部材との間で、且つ敷設面上に直接仕上材を敷設すると共に、仕上材を、少なくとも植物栽培コンテナ群の外周縁の高さ若しくは仕切部材の高さの何れか一方と略同一面となるように敷設することを特徴とする。
【0010】
更に、上記植物栽培領域のボーダー部処理構造において、前記植物栽培コンテナ群の外周縁と前記仕切部材との間に敷設されている前記仕上材の下方にボーダー下地材が配設されていることを特徴とする。従って、前記ボーダー下地材の上方に形成される空間部に仕上材が敷設されることになる。また、仕上材は敷設面上に直接敷設してもよい。
【0011】
更に、上記植物栽培領域のボーダー部処理構造において、前記植物栽培コンテナに植物育成材が詰められ植物が植栽されていると共に、前記植物栽培コンテナ群の外周縁付近で前記仕切部材から所定幅寸法内に位置する植物が除去され、該除去部分に仕上材が敷設されていることを特徴とする。従って、前記除去部分や植物栽培コンテナ群の外周縁と仕切部材との間に、前記仕上材が敷設されることになる。
【0012】
更に、上記植物栽培領域のボーダー部処理構造において、前記除去部分における前記植物育成材の表面に嫌根部材が埋設され、該嫌根部材の上面に前記仕上材が敷設されていることを特徴とする。従って、前記嫌根部材の上面や植物栽培コンテナ群の外周縁と仕切部材との間に、前記仕上材が敷設されることになる。
【0013】
更に、上記植物栽培領域のボーダー部処理構造において、前記仕上材の少なくとも表面がバインダー処理されていることを特徴とする。
【0014】
更に、上記植物栽培領域のボーダー部処理構造において、前記仕切部材が縁石若しくは建物の壁若しくはパラペットであることを特徴とする。
【0015】
更に、上記植物栽培領域のボーダー部処理構造において、前記植物栽培コンテナ群の外周縁と前記仕切部材の外周縁との間に給水管が配設されていることを特徴とし、好適には仕上材の内部に給水管を配設するとよい。
【0016】
また、上記植物栽培領域のボーダー部処理構造において、前記植物栽培コンテナ群の外周縁と前記仕切部材の外周縁との間に給排水機構が設けられていることを特徴とする。例えば、上記のような給水管を配設する、前記仕切部材や前記ボーダー下地材の一方或いは双方の所要箇所に切欠部を形成する等により、前記給排水機構を設ける。
【0017】
更に、平面視多角形状の植物栽培コンテナで植物栽培コンテナ群を構成し、前記仕上材により、植物栽培コンテナ群の凹凸形状の外周部分を吸収処理する、若しくは前記仕上材により、植物栽培領域の外周を曲線形状に形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明による植物栽培領域のボーダー部処理構造は、植物栽培コンテナの組み合わせ、ビルの屋上等の規定範囲内に植物栽培コンテナ群を敷設する場合に、敷設した植物栽培コンテナ群の外周部分を仕上材により、優れた美観を有する外観に処理することを可能とし、且つ高度な施工性を実現できるという効果を奏する。
【0019】
即ち、本発明の植物栽培領域のボーダー部処理構造は、敷設面上で該植物栽培コンテナ群の外周縁と仕切部材との間に空間部を形成し、該空間部に仕上材を敷き詰め、望ましくは植物栽培コンテナ群の外周縁の高さと略同一面になるように仕上材を敷き詰めることで、成長した植物の枝、葉等は仕切部材を乗り越えることがなく、仕上材の上面に乗ることになり、高い施工性を有しつつ植物栽培領域の美観を損なうことがない。特に、芝生等の地被植物の栽培領域においては、極めて有効である。
【0020】
更に、本発明の植物栽培領域のボーダー部処理構造は、植物栽培コンテナ群の外周縁の凹凸部分に左右されることなく、仕上材を敷き詰めることにより、植物栽培コンテナ群の外周縁の凹凸部分を吸収処理することができ、円弧等の曲線形成も容易な高い施工性を有しつつ、植物栽培領域の外観体栽を整えることができる。
【0021】
また、ボーダー下地材を配設する上記植物栽培領域のボーダー部処理構造においても、植物栽培コンテナ群の外周縁の所要箇所における敷設面上にボーダー下地材を配設し、そのボーダー下地材の上方に空間部を形成し、その空間部に望ましくは植物栽培コンテナ群の外周縁の高さまで仕上材を敷き詰めるので、上記と同様に成長した植物の枝・葉等は仕切部材を乗り越えることがなく、仕上材の上面に乗ることになり、高い施工性を有しつつ植物栽培領域の美観を損なうことがない。特に芝生等の地被植物の栽培領域において極めて有効である。
【0022】
そして、この場合にも植物栽培コンテナ群の凹凸部分に沿って切断加工容易なボーダー下地材を配設し、植物栽培コンテナ群の凹凸部分を吸収処理することができ、その上部に敷き詰める仕上材によって、円弧等の曲線形成も容易な高い施工性を有しつつ、植物栽培領域の外観体栽を整えることができる。
【0023】
また、植物栽培コンテナ群の外周縁付近の植物を除去するボーダー部処理構造では、植物栽培コンテナ群の外周縁の上端部及び前記空間部が望ましくは前記仕切部材と略同一面上となるように仕上材で覆われることになるので、植物栽培コンテナの上端部が露出することがなく、美観を損なうことがない。このとき、芝生等の地被植物の栽培領域においては、植物栽培コンテナ群の外周縁に目土をする必要がなく、植栽・施工作業が容易となる。この場合も、上記同様に植物栽培コンテナ群の凹凸部分を吸収処理でき、円弧等の曲線形成も極めて容易に行える。
【0024】
また、嫌根部材を使用する上記植物栽培領域のボーダー部処理構造では、仕切部材から植物栽培領域にかけて所定幅寸法内に位置する植物栽培コンテナ内の栽培植物を除去し、この除去部分の植物育成材の表面に嫌根部材を埋設するので、該嫌根部材の内側に位置する栽培植物の根が嫌根部材の周囲に根張りするのを抑制できる。特に、芝生等の地被植物に対しては極めて有効である。尚、上記嫌根部材の上面には望ましくは、前記仕切部材と略同一面となるように仕上材が敷き詰められているので、外観上の美観を損なうことがない。
【0025】
また、仕上材の少なくとも表面をバインダー処理することで、外力に対して仕上材が散乱することがなく、長期間に亘って前記美観を維持することができる仕上材として様々なものが考えられるが、例えば玉砂利等の粒体を使用する場合に、少なくとも敷き詰められた仕上材の表面をバインダー処理し、雨風、人等の外からの力により、散乱することがなく、長期間に亘って美観を維持することが可能となる。
【0026】
また、給水管を配設する植物栽培領域のボーダー部処理構造では、仕上材内部又はボーダー下地材の上部、内部或いは下部又は仕切部材の内部或いは下部に給水管を配設することになるため、その給水管の所要箇所よりT分岐して植物栽培コンテナ群内の植物育成材に水分を供給する構造とすることが極めて容易となる。即ち、仕上材内部又はボーダー下地材の領域内又は仕切部材の領域内を給水管配設領域として利用するものであり、潅水に優れた構造を効率よく良好な作業性で実現することができる。
【0027】
また、切欠部を形設する上記植物栽培領域のボーダー部処理構造では、かかる切欠部が溝状に植物栽培コンテナ群の外周縁に連通するように形成された場合は、植物栽培領域内への給水管の導入口、或いは植物栽培領域内の余剰水の排出溝として役割を果たし、効果的である。尚、植物栽培コンテナ群の外周縁と最外側に配設した仕切部材との間の空間部を仕上材のみで処理した場合は、降雨等による余剰水は仕上材の透き間を伝わって敷設面に達するので、仕切部材にのみ溝状の切欠部を形成すればよい。
【0028】
また、切欠部をボーダー下地材の植物栽培コンテナ群との接触面の下部、或いは仕切部材との接触面の下部に形成した場合は、敷設面に伝わった余剰水の排水を予め複数設けられた前記仕切部材の切欠部の内の何れの切欠部を介しても外方へ導くことができ、排水効果を向上し、効果的である。また、前記仕切部材に設けられた切欠部とボーダー下地材に設けられた切欠部とを合わせる必要がなく、施工性に優れ、効果的である。
【0029】
また、切欠部が溝状に仕切部材の内方側面、或いはボーダー下地材の所要箇所に植物栽培コンテナ群の外周縁に沿って形成された場合は、給水管配設用切欠部として空間が形成され、給水管の配設場所としての役割を果たし、効果的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明を具体的な実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる実施形態によって限定されるものではない。
【0031】
本発明による植物栽培領域のボーダー部処理構造の第一実施形態を図1に示す。本ボーダー部処理構造は、ビルの屋上、ベランダ等の敷設面20上に植物栽培コンテナ1を所要数敷設し、所要数の敷設で形成された植物栽培コンテナ群10の外周に所定間隔を置いて仕切部材2を配設し、植物栽培コンテナ群10の外周縁10aと仕切部材2との間に形成される空間部に仕上材3を敷き詰めることで構成される。尚、第一実施形態のボーダー部処理構造の各種材質及び基本構成は後述する実施形態においても同様である。
【0032】
植物栽培コンテナ1は平面視方形状で、植物栽培コンテナ群10を構成する各植物栽培コンテナ1内には、人工軽量土壌等の植物育成材4(培土)が詰め込まれ、植物育成材4には植物5が植え込まれている。このような植物育成材4、植物5を有する植物栽培コンテナ群10は、全体として植物栽培領域を形成している。
【0033】
上記植物栽培領域形成のための植物栽培コンテナ1は、植物栽培コンテナ1を直接敷設面20に敷設する上面給水方式のものであるが、後述する下部に貯水トレーを敷いた方式のもの、全面潅水方式のもの、芯線などによる吸水媒体介在方式のものなど適宜で、かかるコンテナ方式に限定されるものではない。又、植物栽培コンテナ群10は、上面視形状が方形、三角形、六角形等の多角形の植物栽培コンテナ1で形成、或いは多種形状・大きさの植物栽培コンテナ1で形成されるなど適宜である。
【0034】
仕切部材2は、植物栽培コンテナ群10の外周の所要箇所で、植物栽培コンテナ群10の外周縁10aから所定間隔離れた外側に配設される。この所定間隔は、少なくとも植物栽培コンテナ群10の敷設で形成された凹凸部分により、距離を有することが必要である。周設された仕切部材2の高さは、植物栽培コンテナ群外周縁10aの上端部の高さと同一か、又はそれより高くなっている。仕切部材2の材質は、例えばコンクリート、レンガ、プラスチック、木材等で、風雨により移動しない重量があれば適宜である。
【0035】
仕上材3は、植物栽培コンテナ群10の外周縁10aと仕切部材2との間に位置する空間部に敷き詰められるが、望ましくは植物栽培コンテナ群外周縁10aの高さまで敷き詰めるとよい。この高さまで敷き詰めることにより、仕上材3の内側に位置する植物栽培コンテナ群外周縁10aの凹凸部分は仕上材3により吸収処理され、仕上材3の外側に位置する仕切部材2と相まって、最外側のボーダー部分を外観体栽よく仕上げることができる。
【0036】
仕上材3の材質としては、粒状のものであれば玉砂利、粗砂、人工石、ゴムチップ、バークチップ、ガラス玉等、板状のものであればコンクリート、レンガ、プラスチック、木材、ゴム、ガラスや、前記粒状のものを予めバインダー処理したもの等、又は人工芝、造花等をユニット化したもの等が考えられ、美的感覚を有し、表装材の役割を果たすものであれば適宜である。特に上記粒状の仕上材3を使用する場合は、風雨により移動しない重量のものを使用するか、少なくとも表面をバインダー処理することが望ましい。このバインダー処理する場合は、敷き詰められた仕上材3の表面にバインダー溶液(エポキシ樹脂等)を散布し、又は、予めバインダー溶液と混合しておいた仕上材3を敷き詰め、自然或いは強制乾燥させることにより行うことができる。また、上記板状のものを使用する場合は、表面を彫刻、絵画、写真、広告等様々な装飾を付すことにより、装飾性を向上させると好適である。
【0037】
尚、図示例で仕上材3の中に埋設して鎖線で示したのは、所要箇所に配設する給水管6であり、後述する給水用本管からの導水を各植物栽培コンテナ1内に給水するものである。
【0038】
上記ボーダー部処理構造とすることにより、成長した植物の枝、葉、芝生等の地被植物等は仕切部材2を乗り越えることがなく、仕上材3の上面に乗ることになるので、高い施工性を有しつつ植物栽培領域の高度な美観を実現しうる。更に、植物栽培コンテナ群10の外周縁10aの凹凸部分を吸収処理することができ、植物栽培領域の外観体栽を整えることができる。
【0039】
ここで、上記ボーダー部処理構造を変形し、図2示例の第二実施形態の如く構成してもよい。
【0040】
本実施形態では、仕切部材2から植物栽培領域にかけて、所定幅寸法以内に位置する各植物栽培コンテナ1内の植物5を除去している。植物5を除去した部分で植物育成材4の表面には、栽培植物5の根が周囲に根張りすることを抑制する嫌根部材7を埋設する。嫌根部材7の材質としては、軟質塩化ビニル、天然ゴム、シール材などカッターナイフ等で容易に切断可能な材質であることが好ましく、その使用に当たっては栽培植物5との相性を適宜考慮する。
【0041】
そして、植物栽培コンテナ群10の外周縁10aと仕切部材2との間に位置する空間に仕上材3を敷き詰められると共に、栽培植物5を除去した植物育成材4(培土)の表面で嫌根部材7の上面にも仕上材3を敷き詰められ、これら敷き詰められた仕上材3の上面は略同一平面に形成されている。このとき、植物栽培コンテナ群10の外周縁10a上端部分も、仕上材3で覆われる構成である。この仕上材3の表面は前記仕切部材2の上端面と略同一平面に形成されると好適である。
【0042】
このように、植物栽培コンテナ群10の外周縁10aの上端部は仕上材3で覆われるので、植物栽培コンテナ1の上端部が露出することなく、美観を損なうことがない。特に、芝生等の地被植物の栽培領域においては、植物栽培コンテナ群10の外周縁10a付近に目土をする必要がなくなり、植栽・施工作業が容易となる。又、植物栽培コンテナ群10の外周部分に形成される凹凸を吸収処理でき、従って円弧等の曲線形状でボーダー部を形成することも極めて容易となる。
【0043】
又、栽培植物5の除去部分において植物育成材4に嫌根部材7を埋設するので、嫌根部材7の内側に位置する栽培植物5の根が嫌根部材7の周囲に根張りすることを抑制できる。これは、特に芝生などの地被植物に対しては極めて有効である。嫌根部材7の上面には仕上材3が敷き詰められるので、外観上の美観を損なうこともない。
【0044】
さらに、ボーダー下地材を使用する第三実施形態のボーダー部処理構造について説明する(図3)。
【0045】
本実施形態の植物栽培コンテナ群10は、底面潅水方式の植物栽培領域を形成しており、図3に示す如く、ビルの屋上・ベランダ等の敷設面上に上面が開口した方形の貯水トレー1aを敷き詰め、その上部に同一外形の方形植物栽培コンテナ1を配設して植物栽培コンテナ群10を形成し、植物栽培コンテナ群10内には植物育成材4(人工軽量土壌などの培土)を詰め込み、植物育成材4に植物5を植え込んでいる。
【0046】
そして、植物栽培コンテナ群10の外周縁10aに近接或いは接して、所要箇所に所定形状のボーダー下地材8を配設する。ボーダー下地材8の高さは、植物栽培コンテナ群10の外周縁10a上端部の高さを超えないものであれば好適である。ボーダー下地材8の材質としては、プラスチック製の発泡材(例えば、発泡ウレタン、発泡スチロール、発泡ゴムなど)、プラスチック材、天然ゴム材、種々薄いものを適宜選定して積層させたもの等で、カッターナイフ等で容易に切断可能な材質であれば適宜である。
【0047】
ボーダー下地材8の外側には、その側面に近接或いは接して、植物栽培コンテナ外周縁10aの上端部と同一か或いはそれ以上の高さを有する仕切部材2が配設されており、植物栽培コンテナ外周縁10aと仕切部材2との間に挟まれたボーダー下地材8の上方には空間部が形成され、この空間部に仕上材3が敷き詰められている。仕切部材2及び仕上材3の材質、及び植物栽培領域形成のための植物栽培コンテナ1の形状、種類、方式等については、第一実施形態で説明したものと同様である。
【0048】
ボーダー下地材8の上面には、凹形の給水管用切欠部8aが植物栽培コンテナ群10の外周縁10aに沿って形設されており、前記切欠部8aには仕上材3が敷き詰められる前に鎖線示の給水管6が配設される。この給水管6からT分岐した給水支管6aの端部は、貯水トレー1a内に配管され、ここから給水が行われる。
【0049】
上記ボーダー部処理構造では、底面潅水方式の植物栽培領域を形成した場合にも適切な給水を確保することが可能であり、更にボーダー下地材8は一般に軽量且つ安価であることから、これを使用することで敷き詰める仕上材3の量を節約して植栽設備コストを低減することができる。
【0050】
ここで、上記ボーダー部処理構造を変形し、図4示例の第四実施形態の如く構成してもよい。
【0051】
本実施形態は第二実施形態と同様に、仕切部材2から植物栽培領域にかけて、所定幅寸法以内に位置する各植物栽培コンテナ1内の植物5を除去しており、植物5を除去した部分で植物育成材4の表面には、栽培植物5の根が周囲に根張りすることを抑制する嫌根部材7が埋設されている。
【0052】
そして、植物栽培コンテナ群10の外周縁10aと仕切部材2との間に位置するボーダー下地材8の上方に空間部を形成し、この空間部に仕上材3が敷き詰められ、栽培植物5を除去した植物育成材4(培土)の表面で嫌根部材7の上面にも仕上材3を敷き詰められて、これら敷き詰められた仕上材3の上面は略同一平面に形成される。当然、植物栽培コンテナ外周縁10a上端部分も仕上材3で覆われる。
【0053】
ボーダー下地材8の上面には凹形の給水管用切欠部8aが植物栽培コンテナ群の10外周縁10aに沿って形設されており、前記切欠部8aには仕上材3が敷き詰められる前に鎖線示の給水管6が配設される。この給水管6からT分岐した給水支管6aの端部は、貯水トレー1a内に配管され、ここから給水が行われる。
【0054】
従って、図2示例と同様、嫌根部材7が配設されたことにより、嫌根部材7の内側に位置する栽培植物5の根が嫌根部材7の周囲に根張りすることを抑制できる。特に、芝生等の地被植物に対しては極めて有効である。嫌根部材7の上面には仕上材3が敷き詰められているので、外観上の美観を損なうこともない。
【0055】
また、第四実施形態の変形例として、ボーダー下地材8を二重とする場合を図5示例の第五実施形態の如く構成してもよい。
【0056】
本例では、植物栽培コンテナ群10と仕切部材2との間に位置するボーダー下地材8を二重としており、2つのボーダー下地材8の対向する内面の対応位置に、それぞれ略半円凹形の給水管用切欠部8aが形設され、重ね合わせた際には全体として略円筒形を形成する。前記切欠部8aで形成された円筒溝内には、鎖線示の如く給水管6を配設する。給水管6からT分岐して貯水トレー1aに給水する構成は、第三・第四実施形態と同様である。
【0057】
そして、この場合も図2、図4示例と同様、仕切部材2より植物栽培領域にかけて、所定幅寸法内に位置する植物栽培コンテナ1内の栽培植物5を除去した部分で、植物育成材4の表面部分に嫌根部材7を配設している。従って、嫌根部材7の内側に位置する栽培植物5の根が嫌根部材7の周囲に根張りすることを抑制でき、特に芝生等の地被植物に対しては極めて有効である。嫌根部材7の上方に位置する空間部には仕上材3が敷き詰められるので外観上の美観を損なうこともない。
【0058】
また、第五実施形態の変形例として、図6示例の第六実施形態の如く、ボーダー下地材8の上端部と植物栽培コンテナ群10の外周縁10aの上端部を略同一平面とし、ボーダー下地材8から嫌根部材7にかけての上方に位置する空間部に、板状体の仕上材3を敷き詰めるようにしてもよい。
本例では、第五実施形態同様に植物栽培コンテナ群10と仕切部材2との間に位置するボーダー下地材8を二重としており、2つのボーダー下地材8の対向する内面の対応位置に、それぞれ略半円凹形の給水管用切欠部8aが形設され、重ね合わせた際には全体として略円筒形を形成する。前記切欠部8aで形成された円筒溝内には、鎖線示の如く給水管6を配設する。給水管6からT分岐して貯水トレー1aに給水する構成は、第三、第四及び第五実施形態と同様である。そして、この場合も図2、図4、図5示例同様、仕切部材2より植物栽培領域にかけて、所定幅寸法内に位置する植物栽培コンテナ1内の栽培植物5を除去した部分で植物育成材4の表面部分に嫌根部材7を配設している。
【0059】
従って、嫌根部材7の内側に位置する栽培植物5の根が嫌根部材7の周囲に根張りすることを抑制することができ、特に芝生等の地被植物に対しては極めて有効である。また嫌根部材7の上方に位置する空間部には仕上材3が敷き詰められるので外観上の美観を損なうこともない。
【0060】
さらに本例では、ボーダー下地材8の上端部を植物栽培コンテナ群10の外周縁10aの上端部とを略同一平面に形成し、この平面上に板状体の仕上材3を載置するよう構成されているが、前記仕上材3の上端面は、前記仕切部材2の上端面と略同一平面に形成することが好適であり、より外観上の美観に優れたボーダー部処理を行うことができる。また、仕上材3は板状体で形成されているため、外力に対して散乱することがなく、特にゴムチップ等を予めバインダー処理することにより形成されたゴム状の板状体であれば、植物栽培領域内での遊戯或いは歩行時の安全性を向上することができる。
【0061】
また、第四実施形態の変形例として、図7示例の第七実施形態の如く、前述の上下に二重に載置されたボーダー下地材8を一体形成して、このボーダー下地材8の植物栽培コンテナ群10との接触面に、植物栽培コンテナ群10の外周縁10aに沿って凹形の給水管用切欠部8aを形成し、前記切欠部8aを給水管6の配設用空間部とする構成してもよい。
【0062】
本例では、第五及び第六実施形態の植物栽培コンテナ群10と仕切部材2との間に位置する二重のボーダー下地材8を一体形成して、このボーダー下地材8の植物栽培コンテナ群10との接触面に、植物栽培コンテナ群10の外周縁10aに沿って凹形の給水管用切欠部8aが形成され、前記切欠部8aと植物栽培コンテナ群10の外周縁10aとの間に給水管6の配設用空間部が形成され、鎖線示の如く給水管6を配設する。給水管6からT分岐して貯水トレー1aに給水する構成は、第三、第四、第五、第六実施形態と同様である。
【0063】
そして、この場合も図2、図4、図5、図6示例同様、仕切部材2より植物栽培領域にかけて、所定幅寸法内に位置する植物栽培コンテナ1内の栽培植物5を除去した部分で、植物育成材の表面部分に嫌根部材7を配設している。従って、嫌根部材7の内側に位置する栽培植物5の根が嫌根部材7の周囲に根張りすることを抑制でき、特に芝生等の地被植物に対しては極めて有効である。嫌根部材7の上方に位置する空間部には仕上材3が敷き詰められるので外観上の美観を損なうこともない。
【0064】
また、図8示例の第八実施形態の如く、給水管6を配設するための凹形の配設用空間部を形成する場所を変更し、仕切部材2の内側側面において給水管用切欠部2cを植物栽培コンテナ群10の外周縁10aに沿って形成してもよい。
【0065】
本例では、第三実施形態と同様に、植物栽培コンテナ群10と仕切部材2との間にボーダー下地材8を配設し、前記仕切部材2の内側側面に凹形の給水管用切欠部2cを形成し、前記切欠部2cに鎖線示の如く給水管6を配設する。この給水管6からT分岐してボーダー下地材8上に配設された給水支管6aを介して貯水トレー1aに給水する。
【0066】
以上のように、第五乃至第八実施形態のボーダー部処理構造を使用することにより、給水管に対する外力を極力抑えることができ、長期に亘って給水を良好に行うことができるようになる。
【0067】
また、ボーダー下地材8に給水管用切欠部8aを形成すると共に、排水用切欠部を形成する場合について説明する。
【0068】
例えば、図9乃至図12示例の第九実施形態の如く、ボーダー下地材8の下部4辺に面取りを施した排水用切欠部8bを形成する。そして、図9に示すように下方に於いて断面略台形に排水用切欠部8bが形成されているボーダー下地材8を、図10に示すように、対向させて複数敷設する。このとき、ボーダー下地材8の接触面下方の前記排水用切欠部8bが対向することにより、略三角形の排水用凹路81が形成される。さらに図11及び図12に示すように、仕切部材2の下端にも略三角形の排水用凹路21を形成する。これにより、排水用空間部である排水用凹路81、21を介して植物栽培領域の排水が行われ、植物栽培領域からの排水効果が増大する。
【0069】
図11及び図12示例は上記第三乃至第八実施形態示例同様に、仕切部材2と植物栽培コンテナ群10の外周縁10aとの間にボーダー下地材8を配設し、このボーダー下地材8の上方に空間部が形成され、この空間部に仕上材3が敷き詰められる構成であり、本例では特に、貯水トレー1aの外周縁とボーダー下地材8との間、及び仕切部材2とボーダー下地材8との間、及びボーダー下地材8相互の間に排水用空間部が形成され、この排水用空間部により、図示奥行き方向或いは手前方向に流水可能となっている。
【0070】
本例を使用することにより、排水効果が増大すると共に、仕切部材2に複数設けられた排水用凹路21等の排水用空間部の内の1つが詰まったりした場合でも、他の排水用凹路21等の排水用空間部へ流水可能であるため、排水口の詰まりによる排水不能状態を解消することができる。
【0071】
また、ボーダー下地材8の排水用切欠部8bからなる排水用凹路81と仕切部材2の排水用凹路21の位置を合わす必要がなく、また、複数敷設された貯水トレー1aのオーバーフローする場所を限定する必要がなく、どこからでもオーバーフローした排水を植物栽培領域外へ排出することが可能となり、施工性に優れたボーダー部処理構造を提供することができる。
【0072】
本例は、上記構成にすると好適であると言うだけであり、上記構成内の例えば図13示例の如く、ボーダー下地材8の排水用切欠部8bを一部に形成し、仕切部材2とボーダー下地材8との間の排水用空間部である排水用凹路81をなくす構成としてもよい。
【0073】
次に、上述したボーダー部処理構造の施工例について、幾つか説明する。
【0074】
図14は第三実施形態のボーダー部処理構造の施工例を示す一部切欠平面図である。本施工例では、平面形状方形の植物栽培コンテナ1及び貯水トレー1aを敷設面20に複数個敷き詰めて、全体として平面方形状の植物栽培コンテナ群10を形成している。この植物栽培コンテナ群10内には前記と同様に植物育成材4(培土)が詰め込まれ、適宜植物5(図示せず)が植え込まれ植物栽培領域が形成されている。
【0075】
そして、植物栽培コンテナ群10の全周に亘ってボーダー下地材8が設けられ、更にその外周に仕切部材2が配設されている。植物栽培コンテナ群10の外周縁10aと仕切部材2との間に位置するボーダー下地材8の上面には、仕上材3が敷き詰められ、仕上材3の上面は植物栽培コンテナ群10の外周縁10a上端部と略同一平面に形成されている。従って、上から視た外観上は、内側から順に植物栽培領域部分、その全周に仕上材3部分、更にその全周に仕切部材2部分が形成されている。
【0076】
仕上材3の下方に位置するボーダー下地材8の下部、及び仕切部材2の下部の所要適宜箇所には、植物栽培コンテナ群10の外周縁10aに連通する排水用の切欠からなる排水用凹路81、21が形成され、排水用空間部となっている。又、太線の鎖線示及び実戦示はボーダー下地材8の上面に形成された略凹形の給水管用切欠部8aに配設された給水管6であり、この給水管の本管6bは、ボーダー下地材8及び仕切部材2に連通して形成した給水管導通用切欠部9の適宜箇所から導通することができるようになっている。一方において排水用凹路81、21は、降雨などの余剰水の排水溝としての役割をも果たす。
【0077】
給水管6は、本図示例には示していないが、所要箇所において、図3乃至図8で鎖線示にて示したとおり、T分岐して給水支管6aの端部から貯水トレー1aに導水する構成である。
【0078】
また、図15は第四実施形態のボーダー部処理構造の施工例を示す一部切欠平面図である。本施工例では、敷設面20に平面形状方形の植物栽培コンテナ1及び貯水トレー1aを複数敷き詰め、全体として平面方形状の植物栽培コンテナ群10を形成している。この植物栽培コンテナ群10内には、前記施工例と同様に植物育成材4(培土)が詰め込まれ、適宜植物5(図示せず)が植え込まれて植物栽培領域が形成されている。
【0079】
そして、植物栽培コンテナ群10の全周に亘ってボーダー下地材8が設けられ、更にその外周に仕切部材2が配設されている。植物栽培コンテナ群10の外周縁10aと仕切部材2との間に位置するボーダー下地材8の上部に空間部が形成され、この空間部及び植物栽培コンテナ群10内の栽培植物5を除去した植物育成材4(培土)の上面部に亘って、仕上材3が敷き詰められ、その上面は略同一平面に形成されている。当然、植物栽培コンテナ外周縁10aの上端部も仕上材3で覆われる。従って、上から視た外観上は、内側から順に植物栽培領域部分、その全周に仕上材3部分、更にその全周に仕切部材2部分が形成されている。
【0080】
ボーダー下地材8及び仕切部材2の下部の所要箇所に、植物栽培コンテナ群10の外周縁10aに連通する排水用凹路81、21の形設、給水管6の配設、本管6bの導通などについては、上記図14示例で説明した通りである。
【0081】
尚、図2、図4、図5、図6、図7示例の如く、植物栽培コンテナ群10内の栽培植物5を除去した部分には、嫌根部材7が配設されているので、嫌根部材7の内側に位置する栽培植物5の根、特に芝生等の地被植物の根が、嫌根部材7の周囲に根張りするのを抑制し、嫌根部材7の上面には仕上材3が敷き詰められるので、外観上の美観を損なうことがない。
【0082】
次に上記ボーダー部処理構造によるボーダー部分の処理について、より詳細に例示を挙げて説明する。
【0083】
図16は植物栽培コンテナ群10の外周部分が凹凸である、直線ボーダー処理例を示す一部切欠平面図である。本例におけるボーダー部処理構造は、給水管6の配設がないことを除いて、基本的に図4、図5、図6又は図7示例と同様であるが、本例においても給水管6を配設することは当然可能である。
【0084】
本例ではビルの屋上、ベランダなどの敷設面20上に、方形の貯水トレー1a(図示せず)を敷き詰め、その上部に同一外形の方形植物栽培コンテナ1を配設して植物栽培コンテナ群10を形成し、植物栽培コンテナ群10内に人工軽量土壌等の植物育成材4(培土)を詰め込み、植物5(図示せず)を植え込んで底面潅水方式等の植物栽培領域を形成している。
【0085】
ここで、植物栽培コンテナ群10の外周縁10aによって形成される外周形状は、凹凸連続形状であり、この外周部分には、内側面を前記凹凸形状に合致する鋸歯形状とし外側面を直線形状としたボーダー下地材8を配設している。ボーダー下地材8の外側面部分には、植物栽培コンテナ上端部と同一か又はそれ以上の高さを有する仕切部材2を配設している。
【0086】
そして、ボーダー部を処理する場合には、仕切部材2から植物栽培領域にかけて、所定寸法内に位置する植物栽培コンテナ群10内の栽培植物5を除去し、植物栽培コンテナ群10の外周縁10aと仕切部材2との間に位置する鋸歯形状のボーダー下地材8の上面、及び植物栽培コンテナ群10内の栽培植物5を除去した植物育成材4(培土)の上面に亘って、仕上材3を上面が略同一平面になるように敷き詰める。このとき、植物栽培コンテナ外周縁10aの上端部も仕上材3で覆われることになる。
【0087】
これより、ボーダー部処理構造は完成し、鋸歯形状の植物栽培コンテナ群10の外周部分は、その外側に介在配置された一側が鋸歯形状のボーダー下地材8により吸収処理され、最外側に位置する仕切部材2は直線形状に形成され、外観上、極めて体栽がよい状態となる。
【0088】
尚、本例においても、図2、図4、図5、図6、図7及び図15示例のごとく、栽培植物5を除去した部分で、植物育成材4の表面に嫌根部材7を配設するとよい。かかる嫌根部材7によって、嫌根部材7の内側に位置する栽培植物5の根、特に芝生等の地被植物の根が、嫌根部材7の周囲に根張りするのを抑制でき、嫌根部材7の上面には仕上材3が敷き詰められてるので外観上の美観を損なうこともない。
【0089】
また、図17は植物栽培領域が90度の円弧状を形成するボーダー部処理構造の実施例である。本例における植物栽培コンテナ群10は、平面形状方形の植物栽培コンテナ1の所要数と、前記植物栽培コンテナ1の4分の1の平面形状方形の植物栽培コンテナ1を3個と、直角二等辺三角形の植物栽培コンテナ1を2個とを、敷設面上に敷き詰めることにより形成されている。形成された植物栽培コンテナ群10の外周縁10aで形成される外周部分は、凹凸形状となる。この凹凸形状部分は、以下のボーダー部処理構造を構成する手順で、円弧状に処理される。
【0090】
まず、植物栽培コンテナ群10の外周縁10aで形成される凹凸状円弧部分よりも、所要箇所において所定寸法外側に離れた位置に、植物栽培コンテナ群10の外周縁10aよりも高い仕切部材2を円弧状に形設する。そして、仕切部材2の内側面と、植物栽培コンテナ群10の凹凸外周部分との空隙部分(空間部分)に、各部分の所定形状に切り欠き加工した植物栽培コンテナ群10の外周縁10a上端部を越えない高さのボーダー下地材8(図示せず)を敷き詰める。
【0091】
その後、植物栽培コンテナ群10の凹凸外周部分と仕切部材2との間に位置するボーダー下地材8の上面、及び植物栽培コンテナ1内の栽培植物5を除去した植物育成材4(培土)の上面部に亘って、仕上材3を上面が略同一平面を形成するように敷き詰める。このように構成されたボーダー部処理構造で、仕切部材2の内部に位置する植物栽培領域は90度の円弧状に形成されて、見栄えが非常に良くなる。
【0092】
尚、本発明で使用する仕切部材の形状は適宜であり、図18には上記実施形態に適用できる仕切部材2の例示を示す。図18(a)は中空柱状5連の仕切部材2、図18(b)は少なくとも上部中空の柱状仕切部材2で、その上端における対向部分には各々連結用切欠部2aが形設され、隣接する柱状仕切部材の連結用切欠部2aに鞍状連結部材2bを嵌合し、相互に連結する構成である。図18(c)は図18(b)の例において仕切部材2を方形形状としたものである。図18(b)及び図18(c)の構成例では、仕切部材の連結用切欠部2aに鞍状連結部材2bを嵌合するときに、余裕を持って嵌合できる構成とすることにより、仕切部材2を曲線状に連結して円弧を形成することもできる。
【0093】
又、図18(d)は独立柱状の仕切部材2で、直線形成、曲線形成等あらゆる形状を形成できるものである。また、図18(e)は側面に給水管用切欠部2cを形成し、給水管6を配設可能に構成した仕切部材2である。その他、種々の仕切部材2があるが、これらを適宜選定し、組み合わせて仕切部材2として適用することができる。
【0094】
尚、仕切部材2の固定が必要な場合は、仕切部材2の内側に位置するボーダー下地材8の側面と仕切部材2の側面、或いは仕切部材2と敷設面20とを接着剤等で固定してもよい。
【0095】
以上、本発明の種々の実施形態について説明したが本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のような拡張及び変形をすることができる。例えば、上記実施形態では、嫌根部材7を平板状に形成したが、断面略L字形に屈曲させ、屈曲部を植物育成材4に差込む構成にしてもよく、この場合は、根張りをより抑制することが可能となる。
【0096】
また、上記種々の実施形態は、単独のみの構成に限定されるものではなく、種々の実施形態の組み合わせによる実施形態も本発明に含まれる。
【0097】
また、上記実施形態で貯水トレー1aを使用した実施形態について説明したが、上記貯水トレー1a間に流水路を形成し、貯水トレー1a間を流水可能に構成すると、好適であり、少なくとも一つの貯水トレー1aに給水すれば全ての貯水トレー1aに給水が行き渡り、給水作業を低減することができる。
【0098】
また、本実施形態例については、仕切部材2として一般的に使用される縁石を用いて説明したが、本発明の仕切部材2は縁石に限定されるものではなく、敷設面上に予め備えられている建築物の壁或いはパラペットなど、仕切部材2として使用できるものであれば仕切部材2の概念に包含される。
【0099】
上記植物栽培コンテナ群10等からなる植物栽培領域は、少なくとも一つ以上の植物栽培コンテナ1を敷設可能な面積がある場所であれば如何なる大きさ、形状の敷設面に対しても形成することができるが、本発明のボーダー部処理構造を使用することにより、その美的に優れた外観をボーダー部においても保持することが可能となる。また前記植物栽培領域は、敷設面上で植物栽培領域を形成しようとする場所において、如何なる位置からでも植物栽培コンテナ1の敷設を開始して形成することが可能であり、最後に本発明のボーダー部処理構造を使用して植物栽培コンテナ群10と仕切部材2との間の空間を処理し、美的に優れた外観をボーダー部において保持することとなるので、施工性にも優れている。
【産業上の利用可能性】
【0100】
本発明は、例えば屋上、ベランダ等に植物栽培コンテナ群を敷設する植栽設備に於いて、そのボーダー部の処理に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】第一実施形態のボーダー部処理構造の部分縦断面図。
【図2】第二実施形態のボーダー部処理構造の部分縦断面図。
【図3】第三実施形態のボーダー部処理構造の部分縦断面図。
【図4】第四実施形態のボーダー部処理構造の部分縦断面図。
【図5】第五実施形態のボーダー部処理構造の部分縦断面図。
【図6】第六実施形態のボーダー部処理構造の部分縦断面図。
【図7】第七実施形態のボーダー部処理構造の部分縦断面図。
【図8】第八実施形態のボーダー部処理構造の部分縦断面図。
【図9】第九実施形態のボーダー下地材の斜視図。
【図10】第九実施形態のボーダー下地材の接触面の拡大側面図。
【図11】第九実施形態のボーダー部処理構造の部分縦断面図。
【図12】第九実施形態のボーダー部処理構造の部分拡大斜視説明図。
【図13】第九実施形態の変形例を示すボーダー部処理構造の部分縦断面図。
【図14】第三実施形態の施工例を示す一部切欠平面図。
【図15】第四実施形態の施工例を示す一部切欠平面図。
【図16】凹凸部の直線ボーダー処理例を示す一部切欠平面図。
【図17】凹凸部の円弧ボーダー処理例を示す平面図。
【図18】(a)は仕切部材の第一例を示す斜視図、(b)は仕切部材の第二例を示す斜視図、(c)は仕切部材の第三例を示す斜視図、(d)は仕切部材の第四例を示す斜視図、(e)は仕切部材の第五例を示す斜視図。
【符号の説明】
【0102】
1 植物栽培コンテナ
1a 貯水トレー
2 仕切部材
2c 給水管用切欠部
21 排水用凹路
3 仕上材
4 植物育成材
5 植物
6 給水管
7 嫌根部材
8 ボーダー下地材
8a 給水管用切欠部
8b 排水用切欠部
81 排水用凹路
9 給水管導通用切欠部
10 植物栽培コンテナ群
10a 外周縁
20 敷設面
【出願人】 【識別番号】000162135
【氏名又は名称】共同カイテック株式会社
【出願日】 平成16年5月26日(2004.5.26)
【代理人】 【識別番号】100094536
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 隆二

【識別番号】100109243
【弁理士】
【氏名又は名称】元井 成幸

【公開番号】 特開2004−236669(P2004−236669A)
【公開日】 平成16年8月26日(2004.8.26)
【出願番号】 特願2004−155859(P2004−155859)