| 【発明の名称】 |
温室及び換気用フィルムのばたつき抑制機構 |
| 【発明者】 |
【氏名】黒木 誠 【住所又は居所】栃木県下都賀郡国分寺町柴262−10 株式会社誠和小金井工場内
【氏名】江本 崇司 【住所又は居所】栃木県下都賀郡国分寺町柴262−10 株式会社誠和小金井工場内
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| 【要約】 |
【課題】妻面側から吹きつける風が温室内に入り込むことを制限し、換気用フィルムのばたつきを抑制する。
【解決手段】本発明は、一端縁81が妻面14との間で隙間を有しないように配置され、他端縁82が換気用フィルム40の外面と重なり合うように配置されるカバー用フィルム80を備えてなる換気用フィルムのばたつき抑制機構を有する。また、巻き取り軸50に追随して移動しながら回転力を付与する駆動部60を、前記カバー用フィルム80の内側において配設可能とした。従って、妻面側から吹きつける風が温室内に入り込むことを制限でき、換気用フィルムのばたつきを抑制し、強風時における作物の倒れ等の風害も抑制できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 温室の側面及び天井面のうち、少なくとも一部を開閉するために、巻き取り軸により巻き取り又は巻き戻し可能に設けられる換気用フィルムと、 前記側面又は天井面を形成する骨組み材に沿って、前記換気用フィルムの端縁と重なり合って、その内側に配設される固定フィルムと を備えた温室であって、 前記換気用フィルムと固定フィルムとの隙間からの風の進入を制限して換気用フィルムのばたつきを抑制するため、一端縁が妻面との間で隙間を有しないように配置され、他端縁が前記換気用フィルムの外面と重なり合うように配置されるカバー用フィルムを備えてなる換気用フィルムのばたつき抑制機構を設け、前記巻き取り軸に追随して移動しながら回転力を付与する駆動部を、前記カバー用フィルムの内側に配設可能としたことを特徴とする温室。 【請求項2】 前記巻き取り軸に回転力を付与する駆動部を、該巻き取り軸に追随して移動させるため、前記固定フィルムの妻面寄りに、少なくとも該駆動部の移動範囲において前記固定フィルムが張られてない空隙部を形成し、 一端縁が妻面との間で隙間を有しないように配置され、他端縁が前記換気用フィルムの外面と重なり合うように配置される前記カバー用フィルムにより、前記空隙部を被覆したことを特徴とする請求項1記載の温室。 【請求項3】 少なくとも前記駆動部の移動範囲に亘る長さを有すると共に、前記空隙部の形成位置に対応し、かつ前記固定フィルムを支持する骨組み材よりも外方に位置するように設けられるカバー用支持材を備え、前記カバー用フィルムは、該カバー用支持材に支持されることにより、中途部が外方に膨出した状態で設けられていることを特徴とする請求項2記載の温室。 【請求項4】 前記カバー用フィルムは、前記換気用フィルムの巻き取り又は巻き戻し方向に沿った各端縁が、側面又は天井面を形成する適宜の骨組み材に固定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の温室。 【請求項5】 さらに、前記換気用フィルムを巻き取り又は巻き戻しする巻き取り軸と、該巻き取り軸に連結されて回転力を付与し、前記カバー用フィルムの内側に配設される駆動部とを備えたフィルム巻き取り装置を具備することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の温室。 【請求項6】 温室の側面及び天井面のうち、少なくとも一部を開閉するために、巻き取り軸により巻き取り又は巻き戻し可能に設けられる換気用フィルムと、前記側面又は天井面を形成する骨組み材に沿って、前記換気用フィルムの端縁と重なり合って、その内側に配設される固定フィルムとの隙間からの風の進入を制限して、前記換気用フィルムのばたつきを抑制するために設けられ、 一端縁が妻面との間で隙間を有しないように配置され、他端縁が前記換気用フィルムの外面と重なり合うように配置されるカバー用フィルムを備えてなることを特徴とする換気用フィルムのばたつき抑制機構。 【請求項7】 少なくとも前記巻き取り軸に回転力を付与する駆動部の移動範囲に亘る長さを有し、前記固定フィルムを支持する骨組み材よりも外方に位置するように設けられ、前記カバー用フィルムを、その中途部が外方に膨出した状態で支持可能なカバー用支持材を備えていることを特徴とする請求項6記載の換気用フィルムのばたつき抑制機構。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、温室、及び該温室に設けられる換気用フィルムのばたつき抑制機構に関する。 【0002】 【従来の技術】 温室は、一般に、ビニルフィルム、ポリオレフィン系フィルム、フッ素系フィルムなどのプラスチックフィルムを用いて形成されるが、温室内の換気を行うために、側面や天井面などに、換気用の開口部を形成している。例えば、側面に換気用の開口部を形成した場合には、該開口部を覆うように換気用フィルムを設け、このフィルムの端部に巻き取り軸を連結し、該巻き取り軸によってフィルムを巻き取ることにより開口し、巻き戻すことにより閉塞するように設けている(特許文献1参照)。また、換気用フィルムの中途部に巻き取り軸を連結して、巻き取り軸を境として両側に位置する部分を一緒に巻き取り又は巻き戻しする構成のものも知られている(特許文献2参照)。巻き取り軸は、手動式又は電動式の駆動部により回転されるが、該駆動部は換気用フィルムの巻き取り動作又は巻き戻し動作に追随して移動する。特許文献2に示されたものは、換気用フィルムの中途部から巻き取り又は巻き戻し可能とすることにより、特許文献1に示されたものよりも巻き取り軸及び駆動部の動作範囲を小さくでき、開口部の開閉を迅速に行えるという利点を有する。 【0003】 【特許文献1】 実開平5−91297号公報(図4) 【特許文献2】 実開平6−6696号公報(図1) 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 ところで、換気用フィルムを配設するに当たっては、具体的には、図5及び図6に示したように、温室200の妻面210との境界から、側面に沿って所定の幅で固定フィルム220を配設し、換気用フィルム230をこの固定フィルム220の外面に重ね合わせ、巻き取り軸240の端部及び駆動部250を妻面210の外側に位置させて配設している。上記したように、駆動部250は、巻き取り軸240と共に、換気用フィルム230の巻き取り及び巻き戻しに伴って移動するものである。従って、かかる移動範囲においては、該駆動部250は温室200のいずれの部位に対しても接触できないため、妻面210の外側、すなわち、温室200の外側に配設せざるを得ない。 【0005】 固定フィルム220を設けない場合には、妻面210と換気用フィルム230との間に直接隙間が生じ、風が入り込みやすい。上記した固定フィルム220は、換気用フィルム230をその外側に配設することにより、かかる風の進入を抑制する機能を有するのであるが、この場合であっても、妻面210側が風上となった場合には、固定フィルム220と換気用フィルム230との僅かな隙間から温室200内に風が進入し、換気用フィルム230がばたつく原因となる。換気用フィルム230は、一般に、マイカー線と呼ばれるバンド部材260が外面に張設され、それによりばたつきを抑制するように設けられているが、それでもなお、強風時には、上記した固定フィルム220と換気用フィルム230との隙間から進入する風によって換気用フィルム230が大きくあおられる場合がある。 【0006】 また、上記のように、巻き取り軸240を回転させる駆動部250は、温室200の外側に設けざるを得ない。従って、温室200内に設ける場合と比較すると、風雨に曝され易く傷み易い。また、悪天候時においても、巻き取り軸240を回転させる際には、温室200の外で作業を行わなければならない。さらに、温室200内で作業している際には、温室200外に位置する巻き取り軸240の位置確認が困難であり、換気用フィルム230の開閉量の微妙な調整を行う際に不便でもあった。 【0007】 本発明は上記した点に鑑みなされたものであり、固定フィルムと換気用フィルムとの間の妻面側からの風の進入を制限し、換気用フィルムのばたつきを抑制できると共に、巻き取り軸の駆動部を温室内に位置させ、駆動部の長寿命化、作業性の改善を図ることができる温室、及び換気用フィルムのばたつき抑制機構を提供することを課題とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】 上記した課題を解決するため、請求項1記載の本発明では、温室の側面及び天井面のうち、少なくとも一部を開閉するために、巻き取り軸により巻き取り又は巻き戻し可能に設けられる換気用フィルムと、 前記側面又は天井面を形成する骨組み材に沿って、前記換気用フィルムの端縁と重なり合って、その内側に配設される固定フィルムと を備えた温室であって、 前記換気用フィルムと固定フィルムとの隙間からの風の進入を制限して換気用フィルムのばたつきを抑制するため、一端縁が妻面との間で隙間を有しないように配置され、他端縁が前記換気用フィルムの外面と重なり合うように配置されるカバー用フィルムを備えてなる換気用フィルムのばたつき抑制機構を設け、前記巻き取り軸に追随して移動しながら回転力を付与する駆動部を、前記カバー用フィルムの内側に配設可能としたことを特徴とする温室を提供する。 請求項2記載の本発明では、前記巻き取り軸に回転力を付与する駆動部を、該巻き取り軸に追随して移動させるため、前記固定フィルムの妻面寄りに、少なくとも該駆動部の移動範囲において前記固定フィルムが張られてない空隙部を形成し、 一端縁が妻面との間で隙間を有しないように配置され、他端縁が前記換気用フィルムの外面と重なり合うように配置される前記カバー用フィルムにより、前記空隙部を被覆したことを特徴とする請求項1記載の温室を提供する。 請求項3記載の本発明では、少なくとも前記駆動部の移動範囲に亘る長さを有すると共に、前記空隙部の形成位置に対応し、かつ前記固定フィルムを支持する骨組み材よりも外方に位置するように設けられるカバー用支持材を備え、前記カバー用フィルムは、該カバー用支持材に支持されることにより、中途部が外方に膨出した状態で設けられていることを特徴とする請求項2記載の温室を提供する。 請求項4記載の本発明では、前記カバー用フィルムは、前記換気用フィルムの巻き取り又は巻き戻し方向に沿った各端縁が、側面又は天井面を形成する適宜の骨組み材に固定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の温室を提供する。 請求項5記載の本発明では、さらに、前記換気用フィルムを巻き取り又は巻き戻しする巻き取り軸と、該巻き取り軸に連結されて回転力を付与し、前記カバー用フィルムの内側に配設される駆動部とを備えたフィルム巻き取り装置を具備することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の温室を提供する。 請求項6記載の本発明では、温室の側面及び天井面のうち、少なくとも一部を開閉するために、巻き取り軸により巻き取り又は巻き戻し可能に設けられる換気用フィルムと、前記側面又は天井面を形成する骨組み材に沿って、前記換気用フィルムの端縁と重なり合って、その内側に配設される固定フィルムとの隙間からの風の進入を制限して、前記換気用フィルムのばたつきを抑制するために設けられ、 一端縁が妻面との間で隙間を有しないように配置され、他端縁が前記換気用フィルムの外面と重なり合うように配置されるカバー用フィルムを備えてなることを特徴とする換気用フィルムのばたつき抑制機構を提供する。 請求項7記載の本発明では、少なくとも前記巻き取り軸に回転力を付与する駆動部の移動範囲に亘る長さを有し、前記固定フィルムを支持する骨組み材よりも外方に位置するように設けられ、前記カバー用フィルムを、その中途部が外方に膨出した状態で支持可能なカバー用支持材を備えていることを特徴とする請求項6記載の換気用フィルムのばたつき抑制機構を提供する。 【0009】 【発明の実施の形態】 以下、図面に示した実施形態に基づき本発明をさらに詳細に説明する。図1は本発明の一の実施形態にかかる温室10の外観を示す図であり、図2は、図1のA方向から見た温室10の一部を示す図であり、図3は、図1のB−B線に沿った概略断面図である。 【0010】 温室10は、骨組み材を構成するアーチ状のパイプ材11が所定の間隔ごとに複数本設けられ、このパイプ材11に交差するように、被覆材用の止め材12が温室10の長手方向に沿って配設されている。そして、固定フィルム20や換気用フィルム40などの被覆材を、パイプ材11を覆うように配設し、止め材12に対してバネ(図示せず)等により適宜部位を固定することにより形成されている。 【0011】 このうち、妻面14に配設されるフィルムは、出入り口(図示せず)や換気窓(図示せず)を形成する部位を除いて固定して配設される。従来、妻面14を形成するための長手方向端部に配設されたパイプ材11から温室10の長手方向に沿って該パイプ材11の数本分に亘り、固定フィルムを張設している(図6参照)。しかしながら、本実施形態では、長手方向端部に配設されたパイプ材11と、該パイプ材11に隣接するパイプ材11との間には、図3に示したように固定フィルム20を配設しない空隙部21を形成し、固定フィルム20は、該隣接するパイプ材11から長手方向に沿った数本分(図3ではパイプ材3本分)に亘る幅で温室10の側面及び天井面を覆うように配設されている。 【0012】 固定フィルム20の外側には、換気用フィルム40が配設される。換気用フィルム40は、例えば、温室10の頂部から側面下部までを開閉可能な長さを備えている(図2参照)。もちろん、換気用フィルム40の大きさは、温室10の大きさ等によって種々選択でき、限定されるものではない。また、開口部の形成位置(すなわち、換気用フィルム40の配設位置)も限定されるものではなく、温室10の側面や天井面の任意位置に形成することができる。 【0013】 換気用フィルム40は、例えば、一端縁(下端縁)に巻き取り軸50が巻き付けられ、該巻き取り軸50が図2において上方向に回転することにより巻き取られ、下方向に回転することにより巻き戻されるように設けられている。この場合、上記従来の技術と同様に、巻き取り軸50を換気用フィルム40の開閉範囲の中途において巻き取り又は巻き戻し可能とし、巻き取り軸50の移動範囲を小さくすることも可能である。 【0014】 巻き取り軸50に回転力を伝達する駆動部60は、該巻き取り軸50の端部に連結され、該巻き取り軸50と共にフィルム巻き取り装置を構成する。本実施形態においては、該巻き取り軸50の端部を上記した空隙部21の範囲内に位置させ、すなわち、長手方向端部に配設されたパイプ材11とそれに隣接するパイプ材11との間に位置させて駆動部60を連結している。巻き取り軸50は、換気用フィルム40を巻き取り又は巻き戻すに従って、換気用フィルム40と共に移動するものである。従って、駆動部60も巻き取り軸50と共に移動可能に設ける必要がある。従来であれば、かかる駆動部60を移動可能とするために、温室10の外側に配設していたが、本実施形態では、該駆動部60を上記空隙部21の範囲に位置させることにより、固定フィルム20に接触することなく移動できるものである。 【0015】 駆動部60は、電動式(モータ式)であってもよいし、手動式であってもよい。手動式の場合には、操作ハンドル70を備えているが、かかる操作ハンドル70は、上記した空隙部21を通じて、温室10内に位置するように設ける。これにより、作業者は、悪天候時においても、温室10内で換気用フィルム40の開閉操作を行うことができる。 【0016】 温室10の長手方向端部に配設されたパイプ材11とそれに隣接するパイプ材11との間の空隙部21を塞ぐように、駆動部60の外側には、カバー用フィルム80が配設される。具体的には、該カバー用フィルム80は、温室の長手方向に沿って配設される数本分のパイプ材11に亘る幅を備え、一端縁81が長手方向端部に配設されたパイプ材11に止め材81aを介して密着固定され、他端縁82が換気用フィルム40の外面に重なり合うように配設される。カバー用フィルム81の一端縁81は、長手方向端部11に密着していればよく、妻面14を形成するために固定配設されるフィルムと一体的に形成されていてもよい。いずれにしても、該カバー用フィルム80の一端縁81と妻面14との間から風が進入することを制限できるように設けられる。 【0017】 また、カバー用フィルム80は、換気用フィルム40の巻き取り又は巻き戻し方向に沿った端縁83,84間の長さとしては、換気用フィルム40の開閉範囲の長さよりも大きくなるように設定され、各端縁83,84は、温室10の側面又は天井面を形成する適宜の骨組み材に固定される。本実施形態では、図2に示したように、上側の端縁83を天頂部に長手方向に沿って配設した第1の止め材121に換気用フィルム40の上縁と共に固定し、下側の端縁84を換気用フィルム40の下縁に取り付けられた巻き取り軸50の下部に位置する第2の止め材122に固定している。従って、カバー用フィルム80は、一端縁81、上側の端縁83、及び下側の端縁84が固定され、他端縁82は換気用フィルム40の外面に重なり合っているだけとなり、換気用フィルム40の巻き取り又は巻き戻し動作が、このカバー用フィルム80によって阻害されることがない。 【0018】 ここで、上記した駆動部60は巻き取り軸50の直径よりも大きな寸法を有しているため、巻き取り軸50の端部に連結した場合には、該巻き取り軸50の直径よりも内方及び外方に飛び出る。内方に飛び出した部位は、上記した空隙部21内に位置するため、上下動作に支障はないが、外方に飛び出した部位は、外側に配設したカバー用フィルム80に接触すると上下動作に支障が生じる。また、カバー用フィルム80に損傷を与える場合もある。従って、カバー用フィルム80は、かかる駆動部60に接触しないように設ける必要がある。このための手段として、本実施形態においては、図2〜図4に示したように、空隙部21の形成位置に対応して、前記カバー用フィルム80を支持するためのカバー用支持材90を設けている。カバー用支持材90は、少なくとも駆動部60の移動範囲に亘る長さを有し、各端部付近91,92を折り曲げ、該端部付近91,92を内側に向けた状態で、図4に示したように、例えば、温室10の天頂部に配設した第1の止め材121と、温室10の側面下部に位置する第2の止め材122とに、各端部付近91,92を固定して設けられる。従って、該カバー用支持材90は、固定フィルム20を支持する骨組み材であるパイプ材11よりも外方に位置するように設けられ、カバー用フィルム80の中途部をこのカバー用支持材90の外面を通過させて設けることにより、図3に示したように、カバー用フィルム80は、中途部が外方に膨出した状態で設けられる。これにより、空隙部21と、カバー用フィルム80の中途部との間に駆動部60が該カバー用フィルム80に接触することなく上下動可能なスペース100が形成される。 なお、本実施形態においては、上記したカバー用フィルム80とカバー用支持材90とにより換気用フィルム40のばたつき抑制機構を構成する。 【0019】 本実施形態によれば、カバー用フィルム80の一端縁81が、温室10の長手方向端部に位置するパイプ材11に密着固定され、妻面14との境界において隙間がなく、換気用フィルム40は、カバー用フィルム80の内側において巻き取り又は巻き戻し可能に配設されている。従って、一端縁81側が風上となった場合に、従来のように、妻面と換気用フィルムとの間から風が入り込むことがなくなり、換気用フィルム40のばたつきを抑制できる。また、強風時においてもカバー用フィルム80の一端縁81側からの風の進入がないため、作物の倒れ等の風害を抑制できる。 【0020】 これに対し、カバー用フィルム80の他端縁82側が風上となった場合には、上記したように、カバー用フィルム80の他端縁82と換気用フィルム40との間は、密着固定されているわけではなく、重なり合っているだけであるため隙間がある。従って、カバー用フィルム80の他端縁82側が風上となると、風は、この隙間から温室10内に進入する。しかしながら、かかる隙間から進入する風は、換気用フィルム40を内側に押圧するものの、固定フィルム20が張設されているため、換気用フィルム40を大きくはばたつかせない。そして、この風は、上記空隙部21を通じて該固定フィルム20の内側に入り込むが、そのまま妻面14に向かい、妻面14に固定して張られたフィルムに衝突することで弱まる。このため、強風時においてかかる隙間から風が進入したとしても、妻面14に衝突することで弱まってしまうため、作物に対して悪影響を与えることもない。 【0021】 一方、作業者は、駆動部60の操作ハンドル70が温室10内に配設されることになるため、換気用フィルム40の巻き取り又は巻き戻し作業を、温室10内で行うことができる。温室10内において作業ができるため、換気用フィルム40の開閉量の確認を容易に行うことができ、開閉量の微調整も容易である。 【0022】 なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。上記した実施形態では、長手方向端部に配設されたパイプ材11と、該パイプ材11に隣接するパイプ材11との間に固定フィルム20を配設しない空隙部21を形成している。しかしながら、かかる空隙部21は、巻き取り軸50の端部に連結される駆動部60の移動を確保するために形成されるものであり、該駆動部60の配設位置に対応して設けられる。従来、駆動部60の移動を確保するために、妻面14の外方に配置するしかなかったが、本発明によれば、駆動部60が温室10内に配置される構成であるため、例えば、長手方向端部に配設されたパイプ材11から長手方向に沿って数本分に相当する幅で第1の固定フィルムを設けた後、その隣に空隙部21を形成し、さらに該空隙部21の隣に第2の固定フィルム20を設け、カバー用フィルム80の一端縁81を上記第1の固定フィルムに隙間なく接合することにより、温室10の長手方向に沿った中間部のみを開閉する構成とすることもできる。なお、カバー用フィルム80の一端縁81をこの第1の固定フィルムに隙間なく接合すれば、当然に、該一端縁81と妻面との間の隙間もなくなるため、かかる態様も本発明に含まれる。 【0023】 また、駆動部60が配設されない温室10の長手方向の他端部においては、駆動部60を移動可能とするための空隙部21を設ける必要はないが、上記したカバー用フィルム80を、長手方向他端部においても配設することにより、他端部方向から吹き付ける風による換気用フィルム40のばたつきをさらに低減できる。この場合、駆動部60が存在しないため、上記したようなカバー用支持材90も不要であり、カバー用フィルム80の一端縁を他端部側の妻面との間で隙間なく設け、該カバー用フィルム80の他端縁を換気用フィルム40の外面に重ね合わせて配設するだけでよい。従って、この場合には、カバー用フィルム80のみでばたつき抑制機構が構成される。 【0024】 【発明の効果】 本発明によれば、一端縁が妻面との間で隙間を有しないように配置され、他端縁が換気用フィルムの外面と重なり合うように配置されるカバー用フィルムを備えてなる換気用フィルムのばたつき抑制機構を設け、巻き取り軸に追随して移動しながら回転力を付与する駆動部を、カバー用フィルムの内側において配設可能とした。従って、妻面側から吹きつける風が温室内に入り込むことを制限でき、換気用フィルムのばたつきを抑制し、強風時における作物の倒れ等の風害も抑制できる。また、換気用フィルムの駆動部が温室内に配置されることになるため、駆動部が風雨に曝されることがなくなり、故障を低減でき、駆動部の長寿命化を図ることができる。また、作業者は、温室内で駆動部の制御作業が可能であるため、悪天候時に温室外で作業する必要がなくなり、労働負担が軽減されると共に、換気用フィルムの開閉量の確認も容易にできる。 【図面の簡単な説明】 【図1】図1は、本発明の一の実施形態に温室の外観を概略的に示す斜視図である。 【図2】図2は、図1のA方向から見た温室の一部を示す図である。 【図3】図3は、図1のB−B線に沿った概略断面図である。 【図4】図4は、カバー用支持材を示す図である。 【図5】図5は、妻面方向から見た従来の温室の一部を示す図である。 【図6】図6は、従来の温室における固定フィルムと換気用フィルムの位置関係を示す図である。 【符号の説明】 10 温室 11 パイプ材 14 妻面 20 固定フィルム 21 空隙部 40 換気用フィルム 50 巻き取り軸 60 駆動部 70 操作用ハンドル 80 カバー用フィルム 81 一端縁 82 他端縁 90 カバー用支持材
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| 【出願人】 |
【識別番号】390010814 【氏名又は名称】株式会社誠和 【住所又は居所】東京都中央区八丁堀1−6−1
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| 【出願日】 |
平成15年2月3日(2003.2.3) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100101742 【弁理士】 【氏名又は名称】麦島 隆
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| 【公開番号】 |
特開2004−236511(P2004−236511A) |
| 【公開日】 |
平成16年8月26日(2004.8.26) |
| 【出願番号】 |
特願2003−26521(P2003−26521) |
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