| 【発明の名称】 |
浮き島状植生壇及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】三堂 利満 【住所又は居所】鹿児島県川内市西向田町5番11号 株式会社ガイアテック内
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| 【要約】 |
【課題】簡単な構成で施工が簡易であり、かつ十分な強度を有し、景観上も魅力のある立体的な植樹や花等の支持あるいは花壇機能を行なう浮き島状植生壇を提供する。
【解決手段】通し孔22を穿った複数の天然石20、20...について、それらの通し孔22に通し連結部材24を通係させて環状石連結体12を地面に設置し、該環状石連結体の内部に土Lを投入して植生用基礎段層14とし、該基礎段層14の上部にさらに1段又は複数段にわたって環状石連結体を含む植生用上部段層16又は空積み石段層を積層させる。作業現場での位置修正や外形補正などを簡単に行なえ、しかも十分な土留め強度を有し、美観を保持する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 通し孔を穿った複数の天然石について、それらの通し孔に通し連結部材を通係させて環状石連結体を地面に設置し、 該環状石連結体の内部に土を投入して植生用基礎段層とし、 該基礎段層の上部にさらに1段又は複数段にわたって環状石連結体を含む植生用上部段層又は空積み石段層を積層して構築させたことを特徴とする浮き島状植生壇。 【請求項2】 少なくとも植生用基礎段層の環状石連結体の内側にあって複数点を連結するように直線状に配置された補強索条が設けられた請求項1記載の浮き島状植生壇。 【請求項3】 環状石連結体の通し連結部材は連続した1本の金属索条体からなる請求項1または2記載の浮き島状植生壇。 【請求項4】 連結手段を介して複数の天然石を連珠状に連結して環状に構成した環状石連結体を地面に設置し、 該環状石連結体の内部に土を投入して植生用基礎段層とし、 該基礎段層の上部にさらに1段又は複数段にわたって植生用上部段層を配置させたことを特徴とする浮き島状植生壇の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、道路の歩道部分や、公園、広場、河岸、海岸岸辺、その他の地に形成させる浮き島状植生壇及びその製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】 近時、地球温暖化問題に起因する二酸化炭素排出量削減、供給酸素量確保のための緑化あるいは緑地保護、オゾン層破壊要因のフロンガス規制、有害燃焼ガス大気放出規制、畜産動物排泄物の海洋投棄規制等々、環境に配慮した取り組みがなされているが、さらに、人の身の回りの街造り、村造りについて、特に、高齢者や障害者にも配慮したうるおいやゆとりある街造り等が叫ばれ、緑豊かで景観にも配慮した道路等の整備が必要とされる。従来、歩道に欅(けやき)、檜(ひのき)、銀杏等を植樹する場合には、あらかじめ植樹部分として確保するために歩道の舗装あるいは施工の際に未舗装としておいたり、あるいは、舗装後に植樹用に舗装面等を切り破り、いずれも平坦地面に樹木を移植して植立させていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 上記の従来の植樹方法では、歩道面の平地に直接樹木を植生させるものであり、植樹が人に身近に接するように配置されているものの、立体感に欠け、ある意味では歩道部分を単調かつ平凡にして、街並み全体について魅力ある景観を生じさせ得ないものであった。また、舗装した歩道面は人工的な感じのみがあって無味乾燥で天然の素材のぬくもりや温かみに欠けるという難点があった。そして、このような歩道、公園、広場等で立体感のある花壇様の造りでしかも自然の素材を用いたものであり、簡単な施工方法でかつ強度にも優れた植樹等の支持構造体等がなく、その出現が待望されていた。 【0004】 本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構成で施工が簡易であり、かつ十分な強度を有し、景観上も魅力のある立体的な植樹や花等の支持あるいは花壇機能を行なう浮き島状植生壇及びその製造方法を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために、本発明は、通し孔22を穿った複数の天然石20、20...について、それらの通し孔22に通し連結部材24を通係させて環状石連結体12を地面に設置し、該環状石連結体の内部に土Lを投入して植生用基礎段層14とし、該基礎段層14の上部にさらに1段又は複数段にわたって環状石連結体を含む植生用上部段層16又は空積み石段層を積層して構築させた浮き島状植生壇10から構成される。植生用基礎段層の上部に配設される植生用上部段層は1段でも2段以上でもよく、基礎段層の平面大きさに対応して構築させたときの支持強度を保持し得る段数、形態等で構成してもよい。空積み石段層は、必要に応じて最上部、すなわち、植生用上部段層の上部に配置される。天然石は、岩盤層から切り出したものをそのまま用いてもよいが、通し孔の削孔作業、施工時の積み上げ安定性等を考慮して、表面研磨をある程度行なったものが良い。研磨仕上げ形状は任意であるが、自然との調和などからある程度角ばった天然石素材を生かした形状とするのが良い。環状石連結体は基礎段層あるいは上部段層の設置時に外部に露出する擁壁の外観態様を提示しかつ、擁壁機能を行なう。平面形状はその立体積層状態での外観態様を決定する。この環状石連結体の平面環形状は、後述する実施形態のように円形でもよいが、四角形、三角形、六角形、その他の任意の異形形状としてよい。環状石連結体の内側に投入される土で構成される植生地盤には街路樹用、緑化用等の樹木が植生される。 【0006】 浮き島状植生段10の構築にあたって、少なくとも植生用基礎段層14の環状石連結体12aの内側にあって複数点E1、E2(F1、F2)を連結するように直線状に配置された補強索条(26)を設けるとよい。植生用基礎段層の内側に土を投入した際の中心部から放射状に加わる土圧に対して強度を保持する。補強索条は1本でも良いし、2本以上用いてもよい。環状石連結体が円形の場合は、直径を形成する対向側が好ましいが他の任意の2点間を連結するものでも良い。また、四角形、六角形等の場合でも任意の2点間の連結構成としても良い。補強索条は、チェーン、ワイヤその他の任意の細い連結用部材であればよく、素材は金属あるいは合成樹脂、ロープその他のものでも良い。 【0007】 また、環状石連結体12の通し連結部材24は連続した1本の金属索条体からなることとしてもよい。索条体の端部どうしの連結に用いるシャックル等の連結部材が環状に連結されるいずれの石の通し孔をも自在に通係して移動し得るようにするとなおよい。 【0008】 さらに、本発明は、連結手段を介して複数の天然石を連珠状に連結して環状に構成した環状石連結体を地面に設置し、該環状石連結体の内部に土を投入して植生用基礎段層とし、該基礎段層の上部にさらに1段又は複数段にわたって植生用上部段層を配置させたことを特徴とする浮き島状植生壇の製造方法から構成される。環状石連結体の天然石どうしの連結は、各石に通し孔を穿って連珠状に通し環状に連結したものでも良いし、各石の胴側部に連結用環部材を固定し、これらを金属チェーン等で連結するようにしたものでも良い。 【0009】 【発明の実施の形態】 以下、添付図面に基づいて本発明に係る浮き島状植生壇の実施の形態についてその製造方法を含めて説明する。本発明の浮き島状植生壇は、道路の歩道部分や、公園、広場、その他の緑化必要地において、それらの背景地盤面に浮くように地盤面から立体的に立ち上がった高壇状の構築体であり、街路樹や花等を植生させて自然との調和、人に優しい緑空間と良好な景観保持のために適用されるものである。図1ないし図10は、本発明の実施形態に係る浮き島状植生壇を示しており、図1において、浮き島状植生壇10は、地面上に配置した環状石連結体12の内部に土を投入した植生用基礎段層14と、植生用基礎段層の上部に1段又は複数段にわたって積層させた植生用上部段層16または空積み石段層18と、からなり、これらの一体化した構築体から構成される。 【0010】 環状石連結体12は、図2に示すように、例えば1個の石を球体とみなした場合に20cm〜70cm直径の石サイズで、10Kg〜500Kg程度の質量のもの等が選択される。環状石連結体12を構成する個々の石20は天然石であり、これを転動ドラム内で研磨処理等を行なって尖った部分を削って処理したものが好適に用いられる。したがって、実施形態の個々の石は現実にはある程度の座りの良い形状に研削したものが用いられ完全な球体ではない。実施形態において、図8に示すように、個々の石20に穿孔装置で通し孔22を削孔し、それらの通し孔22に通し連結部材24を通係させて1個1個の天然石を直列連珠状にかつ環状に連結させている。実施形態では、例えば1本の金属チェーンをすべての環状を構成する石に通係させて連結させている。これによって、隣接する個々の石どうしの間隙調整や全体の環状の構成を自在に設定でき、施工作業を簡単に行なえる。環状の構成は、実施形態では石連結体を円形に配置しているが、三角形、四角形、六角形、その他の多角形、その他の異形環状に形成してよい。金属チェーンは、複数の天然石の通し孔を通係して環状の石連結体を構成させる金属索条体であり、チェーンの連結構造は任意のものを用いていよい。また、チェーンでなくともワイヤでもよい。 【0011】 実施形態では、図3、図5に示すように、さらに、環状石連結体の内側にあって環状の複数点を連結するように直線状に連結アンカー26が取り付けられている。連結アンカー26は、環状石連結体12の内側に配設されて環状連結部分の複数点を連結するように直線状に配置される補強索条であり、この実施形態では例えば石20を円形に配置させた場合に互いに直径上の位置となる2点E1−E2、F1−F2を連結して十字状に配置されたチェーン部材から構成されている。これによって、環状石連結体の内側に投入された土の土圧が中心から放射状に加わる場合に、隣接する石どうしの環状の連結に加えて直径方向の連結が確保され、植生用基礎段層14の支持を強固にしている。図9において、この連結アンカー26による連結は例えば隣接する石どうしの間に外部に露出する通し連結部材としてのチェーンにシャックル28などを介して連結アンカーとしてのチェーン部材を簡易に連結させるようにしてよい。補強索条は、金属ワイヤや合成樹脂製のチェーンその他のある程度の強度を有する紐、ロープ、その他の索条であってもよい。連結アンカーを取り付けた環状石連結体12の組み付け後にその環状の内側に土Lが投入されて植生用基礎段層14が形成される。 【0012】 そして、植生用基礎段層14の上部に植生用上部段層16が積層構築される。植生用上部段層16は、植生用基礎段層14を支持する環状石連結体を含む植生層であり、実施形態において、植生用基礎段層14よりやや小さい平面円形を構成し得る程度の大きさの環状の石連結体12bを植生用基礎段層14の環状石連結体12aの直上部に配置させる(図7)。そして、図4に示すようにさらにその内側に、基礎段層14の土の上面から砂、砕石等を含む土が投入され植生用基礎段層14と植生用上部段層16とを一体化している。さらに、本実施形態では、この植生用上部段層16の上に通し連結部材などを用いて相互に連結させない空積み石段層18を載置させ、必要に応じてその内側にも砂、砕石等が投入されている。これによって、基本的には、環状石連結体に支持された環形状の内側に植生地盤30が形成される。そして、図1のように、植生地盤30に樹木100を植生させ得る。特に、この浮き島状植生壇10は、例えば平地の歩道面上に所要の高さ、あるいは深さの地盤を築造し得るので、独立区画として植物が苗の段階や十分に成育していない状態でも植えることができる。また、花などを多数本寄せ植え風にして植生させることができる。 【0013】 これによって、天然石を利用して歩道等の舗装面から浮き島状に立ち上がる植生壇を簡単に構築できる。天然石は通し連結部材を用いて連結しているので、盗難防止に効果を有する。 【0014】 本実施形態では、植生用基礎段層14の上に、1段のみの植生用上部段層を積層させているが、2段以上の段数で構築してもよい。また、本実施形態では、植生用基礎段層14の上の上部段層は環状石連結体を用いた植生段層として構成しているが、単に石を環状に配置させたのみの空積み石段層として積層構築させてもよい。 【0015】 上記した実施形態の浮き島状植生段については、環状石連結体12は、通し孔を穿った複数の天然石について、それらの通し孔に通し連結部材を連珠状に通係させて環状に連結させて構成しているが、例えば、各石の直径方向位置に連結環を有する部材を螺込み固定しておき、それらの連結環どうしをチェーン等で連結させたものとしても良い。すなわち、本発明の浮き島状植生壇の製造方法としては、連結手段を介して複数の天然石を連結して環状に構成した環状石連結体を地面に設置し、該環状石連結体の内部に土を投入して植生用基礎段層とし、該基礎段層の上部にさらに1段又は複数段にわたって植生用上部段層を配置させるようにしたものである。勿論、先の浮き島状植生段の説明で示した通し孔を穿った複数の天然石について、それらの通し孔に通し連結部材を通係させて環状石連結体としてもよいものである。 【0016】 以上説明した本発明の浮き島状植生段及びその製造方法は、上記の実施の形態にのみ限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の本質を逸脱しない範囲における変更も本発明に含まれる。例えば、実施形態では、道路の歩道部分に設けた例を示しているが、本発明の浮き島状植生壇及びその製造方法は、その他公園、広場、河岸、川床、河川、海岸岸辺その他の緑化必要な任意の地において適用してもよい。 【0017】 【発明の効果】 以上、説明した様に、本発明に係る浮き島状植生段によれば、通し孔を穿った複数の天然石について、それらの通し孔に通し連結部材を通係させて環状石連結体を地面に設置し、該環状石連結体の内部に土を投入して植生用基礎段層とし、該基礎段層の上部にさらに1段又は複数段にわたって環状石連結体を含む植生用上部段層又は空積み石段層を積層して構築させた構成であるから、環状石連結体を配置して土を投入し、それらを積層一体化させる簡単な施工により、しかも十分な強度を有し、同時に景観上も魅力のある立体的な植樹や花等の支持あるいは花壇機能を行なわせることが可能である。また、環状石連結体の構成が簡単で低コストであり、施工も短時間で行なえ、さらに各天然石の盗難をも未然に防止し得る。さらに、環状石連結体を基礎部分に配置させるから、作業現場での位置修正や外郭部分の補正などについて石間の連結状態を気にせずに簡易、迅速に行なえ、また、十分な土留め強度を保持し得る。 【0018】 また、少なくとも植生用基礎段層の環状石連結体の内側にあって複数点を連結するように直線状に配置された補強索条が設けられた構成であるから、環状石連結体の内側に投入する土等の土圧に対しても強固な支持構造を形成でき、植生壇の長期の耐久性と、施工の簡易性を保持し得る。 【0019】 また、環状石連結体の通し連結部材は連続した1本の金属索条体からなる構成とすることにより、例えば1本の金属チェーンをすべての環状を構成する石に通係させて連結させる結果、隣接する個々の石どうしの間隙調整や全体の環状の構成を自在に設定でき、施工作業を簡単に行なわせ得る。特に、円形、四角形、六角形等の任意の環形状への配置、変更を極めて簡単におこなえる。 【0020】 また、本発明の浮き島状植生壇の製造方法によれば、連結手段を介して複数の天然石を連珠状に連結して環状に構成した環状石連結体を地面に設置し、該環状石連結体の内部に土を投入して植生用基礎段層とし、該基礎段層の上部にさらに1段又は複数段にわたって植生用上部段層を配置させた構成とすることにより、景観上も魅力のある立体的な植樹や花等の支持あるいは花壇機能を行なわせる植生壇を十分な強度を保持した構築物とし、かつ、簡単で短時間に設置させることが可能である。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施形態の浮き島状植生壇に樹木を植えた状態の概略縦断面説明図である。 【図2】図1の浮き島状植生壇に用いる環状石連結体を地面に円形に配置させた平面説明図である。 【図3】図2の環状石連結体の内側に連結アンカーを配置連結した平面説明図である。 【図4】植生用基礎段層の上部に植生用上部段層を配置させた状態の平面説明図である。 【図5】図3の環状石連結体の内側に連結アンカーを配置連結した斜視説明図である。 【図6】図5の環状石連結体の内側に土を投入させた斜視説明図である。 【図7】図4の植生用上部壇層の内側に土を投入させた浮き島状植生壇の斜視説明図である。 【図8】環状石連結体の要部縦断面図である。 【図9】通し連結部材と連結アンカーとの連結部分を説明する要部拡大説明図である。 【図10】浮き島状植生壇を歩道に適用した状態の斜視説明図である。 【符号の説明】 10 浮き島状植生壇、12 環状石連結体、14 植生用基礎段層、16 植生用上部段層、20 石、22 通し孔、24 通し連結部材、26 連結アンカー、30 植生地盤、100 樹木
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| 【出願人】 |
【識別番号】503039842 【氏名又は名称】株式会社ガイアテック 【住所又は居所】鹿児島県川内市西向田町5番11号
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| 【出願日】 |
平成15年1月29日(2003.1.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100092163 【弁理士】 【氏名又は名称】穴見 健策
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| 【公開番号】 |
特開2004−229530(P2004−229530A) |
| 【公開日】 |
平成16年8月19日(2004.8.19) |
| 【出願番号】 |
特願2003−19806(P2003−19806) |
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