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【発明の名称】 プランタとこれを用いた植栽帯形成方法
【発明者】 【氏名】北田 靖智
【住所又は居所】大阪府守口市京阪本通2丁目3番6号 松下ファシリティマネジメント株式会社内

【氏名】飯田 吉秋
【住所又は居所】大阪府守口市八雲東町2丁目82番21−705号 有限会社アイ・シー・アイ デザイン研究所内

【要約】 【課題】連続性よく直線状、矩形状、円形状、三角形状、菱形状の密集合形態、囲い集合形態あるいはその一部または全体を利用した縁どり集合形態といった各種の植栽帯を形成することができる、取り扱いやすいものとする。

【解決手段】正三角形Aのほぼ頂点部A1〜A3を中心としてほぼ同じ径Bで描かれる外向きに凸の外向き円弧Cと、これらの外向き円弧Cとほぼ同径Bで外接円関係をほぼ満足して連続する内向きに凸の内向き円弧Dとからなる平面形状を有したものとすることにより、上記の目的を達成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
正三角形のほぼ頂点部を中心としてほぼ同じ径で描かれる外向きに凸の外向き円弧と、これらの外向き円弧とほぼ同径で外接円関係をほぼ満足して連続する内向きに凸の内向き円弧とからなる平面形状を有したことを特徴とするプランタ。
【請求項2】
正三角形のほぼ頂点部を中心としてほぼ同じ径で描かれる外向きに凸の外向き円弧と、これらの外向き円弧とほぼ同径で外接円関係をほぼ満足して連続する内向きに凸の内向き円弧とからなる平面形状を有し、各外向き円弧の内側に植栽ポケットを設けたことを特徴とするプランタ。
【請求項3】
正三角形のほぼ頂点部を中心としてほぼ同じ径で描かれる外向きに凸の外向き円弧と、これらの外向き円弧とほぼ同径で外接円関係をほぼ満足して連続する内向きに凸の内向き円弧とからなる平面形状を有し、各外向き円弧の内側と中央部とのそれぞれに植栽ポケットを設けたことを特徴とするプランタ。
【請求項4】
正三角形のほぼ頂点部を中心として、その正三角形の一辺の長さのほぼ1/2の径で描かれる外向きに凸の外向き円弧と、これらの外向き円弧とほぼ同径で外接円関係を満足して連続する内向きに凸の内向き円弧とからなる平面形状を有したことを特徴とするプランタ。
【請求項5】
植栽ポケットの下まわりは植栽用の貯水部としてある請求項2〜4のいずれか1項に記載のプランタ。
【請求項6】
正三角形のほぼ頂点部を中心としてほぼ同じ径で描かれる外向きに凸の外向き円弧と、これらの外向き円弧とほぼ同径で外接円関係をほぼ満足して連続する内向きに凸の内向き円弧とからなる平面形状を有し、各外向き円弧の内側に植栽ポケットを設け、これら植栽ポケットの下まわりを植栽用の貯水部とし、中央部に貯水部の水位を高さ変化で外部表示するフロートを設けたことを特徴とするプランタ。
【請求項7】
植栽ポケットは、植栽鉢を嵌め合わせる凹部である請求項2〜6のいずれか1項に記載のプランタ。
【請求項8】
植栽ポケットを持った蓋部と、貯水部を持った本体とに分離できる請求項5、6のいずれか1項に記載のプランタ。
【請求項9】
中央部に貯水部への給水部を有している請求項5、6のいずれか1項に記載のプランタ。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項に記載のプランタを複数用い、平面より見てある規則で集合させて所定の形状の植栽帯を形成することを特徴とする植栽帯形成方法。
【請求項11】
植栽帯は、プランタが配列中心のまわりに1つの外向き円弧部を内向きにして配列されたほぼ円形状の密集合形態、囲い集合形態あるいはその一部または全体を利用した縁取り集合形態とする請求項10に記載の植栽帯形成方法。
【請求項12】
請求項1〜9のいずれか1項に記載のプランタを複数用い、平面より見てある規則で互いの外向き円弧部と内向き円弧部どうしを、単独またはおよび外向き円弧部と内向き円弧部との連続部状態にて寄せ合わせて、所定の形状に集合した植栽帯とすることを特徴とする植栽帯形成方法。
【請求項13】
植栽帯は、プランタが1列以上に並んだ直線状、方形状、直方形状、三角形状または菱形状の密集合形態、囲い集合形態あるいはその一部または全体を利用した縁取り集合形態とする請求項12に記載の植栽帯形成方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、植物の栽培容器であるプランタとこれを用いた植栽帯形成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
プランタは、方形、矩形、円形、長円形といった平面形状、あるいは馬車、動物などを形象した形状を持ったものなどとして提供され、直接植栽することが一般に行われている。一方、複数のプランタを立体に配置したり(例えば、特許文献1参照。)、平面的に配列したり(例えば、特許文献2参照。)することが知られている。また、1つのプランタに複数の鉢を並べて受け入れ寄せ植するようなことも知られている(例えば、特許文献2、3参照。)。また、別に、屋上集合ガーデンプランタとして、平面から見て矩形な床パネルを所定の形状および広さの植栽帯となるように複数接続し、そのまわりを複数の直線状の側パネルとコーナ状の側パネルとを接続して囲い、植栽帯を形成することも知られている(特許文献4参照。)。
【特許文献1】特開平10−000031号公報
【特許文献2】特開2002−000083号公報
【特許文献3】特開2003−009687号公報
【特許文献4】特開2003−310060号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、複数のプランタを並べ置いて直線状の植栽帯、縁取り状の植栽帯、あるいは特許文献2に記載されているような樹木などを囲う植栽帯を形成することが、従来から行われている。しかし、プランタが特許文献2、3に記載のような方形や矩形といった平面形状では、長円形であるような場合も含め、方形や矩形に連続した植栽帯や植栽帯をなして囲い、あるいは縁取りすることはできても、円形や円弧状に囲い、縁取りするには、プランタ間に大きな隙間が生じて連続性、集合密度が勢い低下する。特に、プランタに植栽鉢を複数収容して並べ置く場合、前記直線状や方形、矩形の植栽帯であればそれらの鉢がほぼ同じピッチで並ぶようにすることはできるが、円形状の密集合形態や囲い集合形態、縁取り集合形態とする場合、ピッチは各プランタどうしの間で大きく乱れる。
【0004】
また、プランタが円形の平面形状では、方形、矩形、円形など、どのような集合形態の植栽帯に連続させようとしても相互間に隙間ができて連続性や密集合性に欠ける。しかも、鉢を複数収容して並べ置くのに、プランタが形成する植栽帯上で鉢がほぼ同じピッチで繰り返し並ぶようにするには、直線状や方形、矩形の植栽帯形状では4つの鉢を同一円上の等間隔位置に配置して対応できるが、配置に個性がなく、かつ、これ以外の配置では容易でない。
【0005】
さらに、特許文献4に記載のものでは、必要な平面形状および広さに連続した植栽帯を形成するにも、その平面形状は方形状、矩形状、鉤型状、門型状といった角型の密集合形態、囲い集合形態あるいはその一部を利用した縁取り集合形態しか得られないし、全体が一体であるので大きくなるほど取り扱いにくく、小型プランタのような利点がなくなっていく。
【0006】
本発明の主たる目的は、1つの平面形状にて、連続性よく直線状、矩形状、円形状、三角形状、菱形状の密集合形態、囲い集合形態あるいはその一部または全体を利用した縁どり集合形態といった各種の植栽帯を形成することができる、取り扱いやすいプランタとこれを用いた植栽帯形成方法を提供することにあり、さらなる目的は、1つのプランタにある複数の植栽ポケットがほぼ一定のピッチで並ぶようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記のような主たる目的を達成するために、本発明のプランタは、正三角形のほぼ頂点部を中心としてほぼ同じ径で描かれる外向きに凸の外向き円弧と、これらの外向き円弧とほぼ同径で外接円関係をほぼ満足して連続する内向きに凸の内向き円弧とからなる平面形状を有したことを1つの特徴としている。
【0008】
このような構成では、正三角形のほぼ頂点位置に中心を持つほぼ同径な3つの外向き円弧とこれらとほぼ同径の3つの内向き円弧とが外接円関係をほぼ満足して交互に連続した輪郭を持つ平面形状により、その全域を植栽に利用するにも方形や矩形、円形といった単純な一般形状に対して変化のある平面形態での植栽ができる。また、分散した植栽をするにも面積分布に対応して変化ある配置ができ、これによって空きスペース、ロススペースができずそれによる見苦しさがない。特に、複数のプランタ間では単独の外向き円弧部および内向き円弧部どうしは勿論、外向き円弧部と内向き円弧部との連続部分どうしでも外向き円弧部と内向き円弧部どうしを対向させることにより、互いをほぼ隙間なしに寄せ合わせることができる。このように寄せ合わせるときのプランタの向きや規則性の選択によって、一列以上の配列による直線状に密集合した植栽帯、方形状、矩形状、三角形状、円形状に密集合し並んだ直線状、方形状、矩形状、円形状、三角形状、菱形状といった、各種の密集合形態、囲い集合形態あるいはその一部または全体を利用した縁取り集合形態の植栽帯を形成することができるし、プランタ単独の容易な取り扱いはいささかも損なわれない。
【0009】
また、前記各外向き円弧の内側に植栽ポケットを設けたことを他の特徴とするプランタの構成では、
前記1つの特徴における面積分布の利用を、3つの外向き円弧部がなす面積拡張部を有効利用した植栽ポケットにて実現し、3箇所の分散植栽ができる。しかも、これら植栽ポケットはプランタの前記寄せ合わせによるどのような集合形態においても、ほぼ同一ピッチを保って並ぶので寄せ植えに好適である。
【0010】
また、各外向き円弧の内側と中央部とのそれぞれに植栽ポケットを設けたことを別の特徴とするプランタの構成では、
前記1つの特徴における面積分布の利用を、3つの外向き円弧部がなすプランタの中央部を残した面積拡張部と、これらの中央部に残したスペースとを有効利用した植栽ポケットにて実現し、4箇所の分散植栽ができる。しかも、外向き円弧部の内側における植栽ポケットどうし、中央部の植栽ポケットどうしは、それぞれ、プランタの前記寄せ合わせによるどのような集合形態においても、ほぼ同一ピッチを保って並び合うので寄せ植えにより好適である。
【0011】
特に、外向き円弧および内向き円弧を、前記正三角形のほぼ頂点部を中心として、その正三角形の一辺の長さのほぼ1/2の径で描かれるものとする構成では、前記各種集合形態がプランタどうしの間の隙間をより無くして実現するのに好適となる。また、このようにしたプランタにおいて外向き円弧の内側にそれとほぼ同心的に配置した植栽ポケットどうし、あるいは中心点にほぼ同心に配置した植栽ポケットどうしは、前記各集合形態においてどの方向にもより同一ピッチで並ぶ特徴を発揮する。
【0012】
前記各プランタにおいて、植栽ポケットの下まわりが植栽用の貯水部としてある、さらなる構成では、
水の吸い上げや根下ろしによる潅水を図ることができる。
【0013】
また、前記1つの特徴のプランタに加え、さらに、各外向き円弧の内側に植栽ポケットを設け、これら植栽ポケットの下まわりを植栽用の貯水部とし、中央部に貯水部の水位を高さ変化で外部表示するフロートを設けた、さらなる構成では、
前記1つの特徴における面積分布の利用を、3つの外向き円弧部がなすプランタの中央部を残した面積拡張部を有効利用した植栽ポケットにて実現し、3箇所の分散植栽が、貯水部からの水の吸い上げや根下ろしによる潅水を図ってできるうえ、中央部に残したスペースを有効利用して貯水部の水位を表示して、貯水部への給水時期や給水限度などの給水情報を告知することができる。しかも、フロートによる水位表示部は3箇所の植栽部に囲まれて目立たず、外観されにくいので、体裁がよく悪戯されにくい上に、ユーザには給水意識があるので確認されやすく問題はない。
【0014】
前記プランタの植栽ポケットは、直植えするものでもよいが、植栽鉢を嵌め合わせる凹部である、さらなる構成では、
植え込みや植え替えが植栽鉢ごと容易に行える。
【0015】
また、植栽ポケットを持った蓋部と、貯水部を持った本体とに分離できる、さらなる構成では、
蓋部を植栽状態のまま持ち上げるか、取り外すことにより貯水部へ簡単に給水することができるし、排水することも貯水部を持った本体側単体で容易に行える。
【0016】
また、前記貯水部を持ったプランタにおいて、中央部に貯水部への給水部を有している、さらなる構成では、
植栽状態のまま外部から内部の貯水部へ給水することができるので、植栽類を貯水部から持ち上げたり、取り外したりすることによる水漏れや水の垂れ落ちを回避することができる。また、給水部はまわりの植栽に隠されて目立たず、外観されにくいので、給水に便利な大きさや形状、構造を採り易い。
【0017】
ここで、本発明に係る前記各場合のプランタは、それを複数用い、平面より見てある規則で集合させて所定の形状の植栽帯を形成することを1つの特徴とする植栽帯形成方法を提供することができる。
【0018】
具体的には、植栽帯は、プランタが配列中心のまわりに1つの外向き円弧部を内向きにして配列された円形状の密集合形態、囲い集合形態あるいはその一部または全体を利用した縁どり集合形態とすることができる。
【0019】
また、別に、本発明に係る前記各場合のプランタは、それを複数用い、平面より見てある規則で互いの外向き円弧部と内向き円弧部どうしを、単独またはおよび外向き円弧部の内向き円弧部とが連続する状態で寄せ合わせて、所定の形状に集合させて植栽帯とすることを他の特徴とする植栽帯形成方法をも提供する。
【0020】
具体的には、植栽帯はプランタが1列以上に並んだ直線状、方形状、直方形状、円形状、三角形状または菱形形状の密集合形態、囲い集合形態あるいはその一部または全体を利用した縁取り集合形態とすることができる。
【0021】
本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下の詳細な説明および図面の記載によって明らかになる。本発明の各特徴は、それ単独で、あるいは可能な限りにおいて、種々な組合せで複合して採用することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係るプランタの1つの特徴によれば、平面形状の全域を植栽に利用するにも一般形状に対して変化のある平面形態での植栽ができ、分散した植栽をするにも面積分布に対応して変化ある配置が、空きスペース、ロススペースなく実現する。特に、複数のプランタ間ではほぼ隙間なしに寄せ合わせて、多くのバリエーションでの植栽帯を形成することができて便利であり、しかも、プランタ単独の容易な取り扱いが保証される。
【0023】
また、本発明のプランタの、他の特徴によれば、1つの特徴における面積分布の利用を、外向き円弧部がなす面積拡張部を有効利用した3箇所の植栽ポケットにて分散植栽を実現でき、複数のプランタを寄せ合わせるのに、植栽個所の配置を規則化することができる。
【0024】
また、本発明のプランタの、別の特徴によれば、1つの特徴における面積分布の利用を、外向き円弧部によるプランタの中央部を残した面積拡張部と、中央部に残したスペースとを有効利用した4箇所の植栽ポケットにて分散植栽を実現して、しかも、複数のプランタを寄せ合わせるのに、植栽個所の配置を規則化することができる。
【0025】
特に、外向き円弧および内向き円弧を、前記正三角形のほぼ頂点部を中心として、その正三角形の一辺の長さのほぼ1/2の径で描かれるものとすることにより、各種集合形態がプランタどうしの間の隙間をより無くして実現する。また、外向き円弧の内側にそれとほぼ同心的に配置した植栽ポケットどうし、あるいは中心点にほぼ同心に配置した植栽ポケットどうしは、前記各集合形態においてどの方向にもより同一ピッチで並ぶ。
【0026】
前記各プランタにおいて、植栽ポケットの下まわりが植栽用の貯水部としてある、さらなる構成によれば、水の吸い上げや根下ろしによる潅水を図ることができる。
【0027】
各外向き円弧の内側に植栽ポケットを設け、これら植栽ポケットの下まわりを植栽用の貯水部とし、中央部に貯水部の水位を高さ変化で外部表示するフロートを設けた、さらなる構成によれば、
前記1つの特徴における面積分布の利用を、外向き円弧部がなす面積拡張部を有効利用した3箇所の植栽ポケットにて分散植栽を実現して、貯水部からの水の吸い上げや根下ろしによる潅水が図れ、かつ中央部のスペースを有効利用して貯水部の水位表示ができる。しかも、水位表示部は植栽部に囲まれて体裁がよく悪戯されにくい上に、ユーザには容易に確認できる。
【0028】
プランタの植栽ポケットは、植栽鉢を嵌め合わせる凹部である、さらなる構成によれば、植え付けや植え替えが植栽鉢ごと容易に行える。
【0029】
植栽ポケットを持った蓋部と、貯水部を持った本体とに分離できる、さらなる構成によれば、蓋部を植栽状態のまま持ち上げるか、取り外すことにより貯水部へ簡単に給水することができるし、排水することも本体側単体で容易に行える。
【0030】
貯水部を持ったプランタにおいて、中央部に貯水部への給水部を有している、さらなる構成によれば、植栽状態のまま外部から内部の貯水部へ給水することができるので、植栽類を貯水部から持ち上げたり、取り外したりすることによる水漏れや水のたれ落ちを回避することができる。また、給水部はまわりの植栽に隠されて目立たず、外観されにくいので、給水に便利な大きさや形状、構造を採り易い。
【0031】
本発明に係る植栽帯形成方法の1つの特徴によれば、前記各場合のプランタを複数用い、平面より見てある規則で集合させて、プランタが配列中心のまわりに1つの外向き円弧部を内向きにして配列した円形状の密集合形態、囲い集合形態あるいはその一部または全体を利用した縁どり集合形態の植栽帯を形成でき、プランタ単独での容易な取り扱いを損なうことはない。
【0032】
本発明の植栽帯形成方法の他の特徴によれば、プランタが1列以上に並んだ直線状、方形状、直方形状、円形状、三角形状または菱形状の密集合形態、囲い集合形態あるいはその一部または全体を利用した縁どり集合形態の植栽帯を形成することができ、プランタ単独での容易な取り扱いを損なうことはない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明の実施の形態に係るプランタとこれを用いた植栽帯形成方法につき、図を参照しながら詳細に説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の説明は本発明の具体例であって、特許請求の範囲の記載を限定するものではない。
【0034】
本発明の実施の形態は、図1に示すように仮想の正三角形Aのほぼ頂点A1〜A3部を中心としてほぼ同じ径Bで描かれる外向きに凸の外向き円弧Cと、これらの外向き円弧Cとほぼ同径で破線部分を含んで示すような外接円関係をほぼ満足して連続する内向きに凸の内向き円弧Dとからなる平面形状を有したプランタPとしている。
【0035】
これにより、プランタPの材質や構造は特に問うことなく、正三角形Aのほぼ頂点A1〜A3に中心を持つほぼ同径な3つの外向き円弧Cとこれらとほぼ同径の3つの内向き円弧Dとが外接円関係をほぼ満足して交互に連続した図1に示すような平面形状により、その全域をポット形状にして植栽に利用するにも、方形や矩形、円形といった単純な一般形状に対して変化のある、具体的には中心まわりに、均等であるが、3箇所ずつに分散した大きな凹凸変化のある平面形態での植栽ができる。これに対して、分散した植栽をするにも、前記のように中心まわりに、均等であるが、3箇所ずつに分散した大きな凹凸変化のある平面形態を作る面積分布に対応して、例えば図3に示すように植栽物7を3点配置するなど変化ある配置ができるし、このような配置によってプランタPには図3に示すように空きスペース、ロススペースができず、それによる見苦しさがない。
【0036】
特に、複数のプランタP間では、図1に示すように外向き円弧C部および内向き円弧D部の単独どうしは勿論、外向き円弧C部と内向き円弧D部との連続部分CDどうしでも、外向き円弧C部と内向き円弧D部どうしを対向させることにより、ほぼ隙間なしに寄せ合わることができる。しかも、1つのプランタPのまわりに寄せ合わせた複数の周辺プランタPどうしも干渉し合わない近接配置ができる。これにより、複数のプランタPを寄せ合わせて植栽帯を広めることができる。また、この場合、寄せ合わせた各プランタPは相互の凹凸輪郭部が大きく入り組む結果、プランタP単体としては目立たず高い連続性、一体感が得られる。
【0037】
このような形態のプランタPどうしを全く隙間なしに寄せ合わ密集させる原理的な条件は、外向き円弧Cおよび内向き円弧Dの半径B=正三角形Aの一辺の長さの1/2とし、それらが外接円関係を満足して連続するようにすればよい。これを満足すると、寄せ合わせた各プランタPの外向き円弧部の中心となる正三角形Aの頂点A1〜A3のそれぞれは、隣接のものどうし正三角形Aをなして規則正しく並ぶ。なお、プランタPの形状や寸法の誤差、あるいはバラツキなどを考慮すると、図1に示すように少しの隙間Sを空けて寄せ合わせるように設計しておくのが好適である。これによっても、高い連続性や一体感はほとんど損なわれない。この場合、外向き円弧C部の半径Bは図1に示すように正三角形Aの一辺の長さの1/2よりも小さくすればよい。しかし、適度の隙間や遊びをもってプランタPどうしを寄せ合わせることを考えると、これらの寸法関係や外向き円弧C部と内向き円弧D部との外接円関係を満足した連続状態は厳密に満足する必要はない。
【0038】
このような規則性から、寄せ合わせるときのプランタPの向きや規則性の選択によって、一列以上に並んだ直線状、方形状、長方形状ないしは矩形状、三角形状、菱形状または円形状の密集合形態、囲い集合形態あるいはその一部または全体を利用した縁取り集合形態での植栽帯を形成することができる。
【0039】
図4に示す例では、プランタPを左右に配列して寄せ合わせるのに、1つの外向き円弧C部の向きを上下に交互に反転することにより、一列に並んだ配列状態での直線状の密集合形態をなした植栽帯を形成している。この場合、各プランタPは外向き円弧Cと内向き円弧Dとの連続部分CDどうしが入り組んで寄せ合わされている。
【0040】
図5に示す例では、プランタPを千鳥配置にて左右に配列して寄せ合わせるのに、1つの外向き円弧C部を上下に交互に反転することにより、上列のプランタPと下列のプランタPとの外向き円弧C部が互いに入り組み合い、かつ上列のプランタPどうし、および下列のプランタPどうしの、左右に張り出す外向き円弧Cどうしが付き合わせ状帯になる関係で図4に示す場合よりも幅の大きな直線状の密集合形態をなした植栽帯を形成している。この場合も、各プランタPは外向き円弧Cと内向き円弧Dとの連続部分CDどうしが入り組んで寄せ合わされている。
【0041】
図6に示す例では、図4に示す例のプランタPの配列を上下に繰り返すように展開し、ほぼ方形となる密集合形態の植栽帯を形成している。この場合、各プランタPは、左右方向では外向き円弧Cと内向き円弧Dとの連続部分CDどうしが入り組んで寄せ合わされ、上下方向では外向き円弧Cと内向き円弧Dどうしが入り組んで寄せ合わされている。このような配列を上下に広げる展開をすれば上下の矩形ないしは直線状の植栽帯となり、左右に広げる展開をすれば左右の矩形ないしは直線状の植栽帯となる。また、中央部のプランタPを除く配列、ないしは周辺のみの配列とすれば、方形や矩形の囲いや集合形態、あるいはその一部または全体を利用した縁取り集合形態の植栽帯が形成できる。
【0042】
図7に示す例では、中心となる1つのプランタPの外回りに周辺のプランタPを配置するのに、前記中心となる1つのプランタの外向き円弧C部に内向き円弧D部を寄せ合わせるプランタPと、内向き円弧Dに外向き円弧C部を寄せ合わせるプランタPとを交互に配置することにより、ほぼ円形状の密集合形態をなした植栽帯を形成している。この場合、各プランタPは外向き円弧Cと内向き円弧Dどうしが入り組んで寄せ合わされている。中央部に位置している前記1つのプランタPを除く配列、ないしは周辺のみの配列とすれば、ほぼ円形状の囲い集合形態やその一部または全体を利用した縁取り集合形態をなした植栽帯が形成できる。
【0043】
図8に示す例では、正三角形の各辺において1箇所を除き、2つの外向き円弧C部が形成する向きでプランタがP4つ並ぶようにし、前記1箇所については1つの外向き円弧C部が形成する向きでプランタPを並べ、それらの間にできる空きスペースを前記1箇所に配置したプランタPと同じ向きとしたプランタPを3つ配置して埋めることにより、正三角形状の密集合形態をなした植栽帯を形成している。この場合も、各プランタPは外向き円弧Cと内向き円弧Dとの連続部分CDどうしが入り組んで寄せ合わされている。また、中央の3つのプランタPを除く配列、ないしは周辺のみの配列とすることで、三角形の囲いや縁取りの植栽帯が形成できる。なお、このような配列状態を三角形の1つの辺を境にした対称域に展開すれば菱形状の集合形態が得られるし、頂点部を境にした対称域に展開すれば砂時計状の集合形態が得られる。さらに四角形状、台形状、六角形状などにも展開する集合形態とすることもできる。さらに図8に示す正三角形の配列状態を4つ組み合わせてさらに大きな正三角形の植栽帯が得られるし、それ以上の大きさいとすることも同様にして得られる。
【0044】
図9に示す例では、複数のプランタPを配列中心まわりに、1つの外向き円弧C部が内向きとなるように隣接配置することにより円形状の囲い集合形態をなした植栽帯を形成している。この場合、各プランタPは外向き円弧C部どうし、内向き円弧D部どうしが対向して隣接しており、互いの輪郭が入り組み合う集合にはなっていないが、ほぼ三角形状であるのを利用した密集合配列となっている。なお、プランタPの集合数を少なくすれば、中央の空きスペースのない円形状の密集合形態とすることができる。
【0045】
ここで、プランタPの各外向き円弧C部の内側には植栽ポケット1を設けている。具体的には外向き円弧C部と同心となるように設けてある。また、平面より見て円形としてあるがこれに限られることはない。これにより、プランタPの特異な平面形状での面積分布、つまり、3つの外向き円弧C部がなす面積拡張部を有効利用した3箇所の植栽ポケット1にて植栽位置を特定して分散植栽ができる。しかも、図4〜図8に示すような寄せ合わせ配列に見られるように、前記規則性から各植栽ポケット1はどの方向にもほぼ同じピッチで並び合うので、寄せ植えに好適である。
【0046】
また、各プランタPの植栽ポケット1の下まわりが植栽用の貯水部2としてあり、水の吸い上げや根下ろしによる潅水を図ることができる。図示する例では図2に示すように植栽ポケット1の底部にあるブリッジ部1aに掛けた給水マット3を貯水部2内に垂らすことによって貯水部2の水を吸い上げ、植栽ポケット1内の培地に給水できるようにしている。これによって植栽物7の水耕栽培ができ、生育した根が貯水部2に根下がりすると植栽物7自体が吸水することができる。貯水部2は植栽物7の根を空気に曝す水位を保つのがその育成上好適であって、植栽ポケット1の底部に達しない所定の水位を越えないようにする図3に示すようなオーバーフロー用の排水穴4を側壁に設けてある。なお、給水マット3は不織布や発泡樹脂シートなど吸水性のある素材であればどのようなものでもよい。
【0047】
プランタPの植栽ポケット1は、直植えするものでもよいが、図2、図3に示すように植栽鉢5を嵌め合わせる凹部とすることにより、植え付けや植え替えが植栽鉢5ごと容易に行える。植栽鉢5はどのようなものでもよいが、苗を植え付けている簡易な樹脂ポットそのものを植付け状態のまま利用できる。この場合、前記給水マットが貯水部2から吸水することによる植栽物7への給水を図るのに、植栽鉢5の底部を図2に示すように切り除いて培地が給水マット3に接するようにするのが好適である。この場合、植栽ポケット1は前記給水構造上、底部にブリッジ部1aを持った孔明き構造とするが、周壁にも図2に示すようなスリット1bや穴を設ければ水切れや材料の削減、軽量化などに有利である。
【0048】
また、各プランタPは植栽ポケット1が並ぶ中央部に、貯水部2の水位を高さ変化で外部表示するフロート6を設けてある。これにより、プランタPの平面より見た面積分布を利用して、3つの外向き円弧C部がなすプランタPの中央部を残した面積拡張部を有効利用した箇所の植栽ポケット1にて分散植栽を実現するのに併せ、中央部に残したスペースを有効利用して貯水部2の水位を表示し、貯水部2への給水時期や給水限度などの給水情報を告知することができる。しかも、フロート6による水位表示部は3箇所の植栽ポケット1における植栽物7に囲まれて目立たず、外観されにくいので、体裁がよく悪戯されにくい上に、ユーザには給水意識があるので容易に確認される。フロート6は発泡樹脂などからなる軸状のものとして天面に開口した保持穴8に上下動自在に嵌め合せてあり、貯水部2の水に浮きその水位に応じて上下動するようにしている。フロート6によって給水限界を表示すれば、オーバーフロー用の排水穴4は必須でなく、排水すると問題となる屋内での栽培に好適である。なお、フロート6の上下端には拡径部6aを有し、保持穴8に無理嵌めするなどした後抜け止めとなるようにしている。上部の拡径部6aは特に大きくフロート6の高さがわかりやすくしている。フロート6は保持穴8部のみによって浮沈動作を案内するようにしているが、上下2ヶ所で案内するようにしてもよい。
【0049】
さらに、各プランタPはポリプロピレンなどの樹脂製で、植栽ポケット1を持った蓋部11と、貯水部2を持った本体12との組合せ体として成形しやすくしている。また、蓋部11と本体12とは図2、図3に示す印籠嵌め部13にて分離できるようにしている。これにより、蓋部11を植栽状態のまま持ち上げるか、取り外すことにより貯水部2へ簡単に給水することができるし、排水することも貯水部2側単体で容易に行える。また、フロート6を上下2ヶ所で案内するのに、その案内部を蓋部11側と本体12側とで分担しあうことができ、具体的には、夫々の成形時に蓋部11側では保持穴8として、本体12側では底部から上方へ立ち上がる筒部や複数のガイド壁などとして一体成形することができる。
【0050】
最後に、図10に示す例では、プランタPの各外向き円弧Cの内側と中央部とのそれぞれに植栽ポケット1を設けている。これにより、プランタPの平面形状による面積分布の利用を、3つの外向き円弧CがなすプランタPの中央部を残した面積拡張部と、これらの中央部に残したスペースとを有効利用した4箇所の植栽ポケット1により分散植栽ができる。この場合プランタPがどのような形態に集合されても、外向き円弧Cの内側の植栽ポケット1どうし、中央部の植栽ポケット1どうしは、それぞれ同じピッチで並び合うので、寄せ植えにさらに好適である。この意味で中央部の植栽ポケット1はプランタPの中心点と同心であるのが好適である。
【0051】
なお、前記のように貯水部2を持ったプランタPにおいて、中央部に貯水部2への給水部を有している構成とすると、植栽状態のまま外部から内部の貯水部2へ給水することができるので、植栽物7を貯水部2から持ち上げたり、取り外したりすることによる水漏れや水のたれ落ちを回避することができ、屋内などでの栽培に好適となる。また、このような給水部はまわりの植栽に隠されて目立たず、外観されにくいので、給水に便利な大きさや形状、構造を採り易い。このような給水部は図10に符号22を付して示しているように中央部の植栽ポケット1を充てて得られるし、図示しないが前記フロート6の保持穴8のまわりに形成することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、植物栽培に実用でき、種々な形態の広がりを持った植栽を行うのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施の形態に係るプランタの平面形状と複数のプランタの寄せ合わせ状態を示す摸式図。
【図2】図1のプランタの一部を断面して示す斜視図。
【図3】図1のプランタの植栽状態を示す斜視図。
【図4】図1のプランタの、直線状の密集合形態を示す配列図。
【図5】図1のプランタの、今1つの直線状の密集合形態を示す配列図。
【図6】図1のプランタの、方形状の密集合形態を示す配列図。
【図7】図1のプランタの、円形状の密集合形態を示す配列図。
【図8】図1のプランタの、正三角形状の密集合形態を示す配列図。
【図9】図1のプランタの、円形状の囲いないしや縁取り集合形態を示す配列図。
【図10】本発明の実施の形態に係るプランタの別の例を示す斜視図。
【符号の説明】
【0054】
A 正三角形
A1〜A3 頂点
B 半径
C 外向き円弧
D 内向き円弧
CD 外向き円弧部と内向き円弧部との連続部分
P プランタ
1 植栽ポケット
2 貯水部
3 給水マット
5 植栽鉢
6 フロート
7 植栽物
8 保持穴
11 蓋部
12 本体
21 水
22 給水部
【出願人】 【識別番号】503094830
【氏名又は名称】松下ファシリティマネジメント株式会社
【住所又は居所】大阪府守口市京阪本通2丁目3番6号
【出願日】 平成15年12月9日(2003.12.9)
【代理人】 【識別番号】100080827
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 勝

【公開番号】 特開2004−215655(P2004−215655A)
【公開日】 平成16年8月5日(2004.8.5)
【出願番号】 特願2003−409811(P2003−409811)