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【発明の名称】 植木鉢
【発明者】 【氏名】篠原 茂
【住所又は居所】千葉県印西市竹袋470番地の4 有限会社ハルディン篠原内

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面に植物の根部を挿入し得る開口部が形成される鉢本体と、その開口部の開度を縮小するためのパネル板とを具備して成る植木鉢。
【請求項2】
所定の容積を有する鉢本体の壁面に個々に孤立した複数の開口部が形成されると共に、その各開口部を部分的に閉鎖するパネル板を有し、そのパネル板により前記開口部の内側に植物の茎部を通すための小径孔が形成されるようにしたことを特徴とする植木鉢。
【請求項3】
所定の容積を有する鉢本体の壁面に個々に孤立した複数の開口部が形成されると共に、その各開口部に個別に装着される着脱自在なパネル板を有し、そのパネル板を前記開口部に装着したときに該開口部の内側に植物の茎部を通すための小径孔が形成されるようにしたことを特徴とする植木鉢。
【請求項4】
パネル板に湾状に入り込んだ切欠部が形成され、その切欠部と開口部の縁とにより該開口部の内側に植物の茎部を通すための小径孔が形成されるようにした請求項1、2、又は3記載の植木鉢。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は植物の寄せ植えに用いて好適な植木鉢に係わり、特に鉢本体が寄せ植えした植物により覆われるようにした高度な装飾効果を得られる植木鉢に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、植物の寄せ植えに適する植木鉢にして、その鉢本体が寄せ植えした植物により覆われるよう鉢本体の壁面に植込用の孔を形成したものが知られる。
【0003】
その種の植木鉢として、鉢本体の壁面に複数列の植込孔を開口すると共に、その各植込孔に鉢本体の上部開口縁から夫れ夫れ切込みを入れ、その切込みと植込孔とで区分される帯状の部分(割切部)を内外何れかに屈曲することにより、植物を植込孔から外側に出して植え込めるようにしたものが知られる(例えば、特許文献1)。
【0004】
又、上記のような植木鉢の改良品として、鉢本体の上部開口縁に各割切部が外側に拡がるのを防止する結束部材を嵌着したものが知られる(例えば、特許文献2)。
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第2525551号公報
【特許文献1】
実用新案登録第2529284号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
然し乍ら、上記の特許文献1に開示される植木鉢によれば、各割切部が鉢本体内の土圧などにより外側に広がって鉢本体の変形を惹起したり、その変形により植込孔から栽培用土が流出するなどの問題があり、これを解消するべく鉢本体の上部開口縁に結束部材を嵌着するようにした特許文献2の植木鉢でも鉢本体の保形性は不十分であった。
【0007】
又、何れの植木鉢も植物を植え込む際に、割切部を内側や外側に屈曲せしめて植込孔を広げることから割切部が根本から破断する虞れがあり、しかも植込作業中に割切部がその弾性によって初期位置に復帰せぬようこれを手で保持しておかねばならないという煩わしさがあった。
【0008】
本発明は以上のような事情に鑑みて成されたものであり、その目的は土圧による変形を生じ難い高強度の鉢本体にして、その壁面から出される植物の植え込みを容易に行える植木鉢を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、壁面に植物の根部を挿入し得る開口部が形成される鉢本体と、その開口部の開度を縮小するためのパネル板とを具備して成ることを特徴とする。尚、開口部は一つのみでもよいが、多数の植物を寄せ植えできるようにこれを複数形成することが望ましい。
【0010】
そこで、請求項2に係る発明は所定の容積を有する鉢本体の壁面に個々に孤立した複数の開口部が形成されると共に、その各開口部を部分的に閉鎖するパネル板を有し、そのパネル板により前記開口部の内側に植物の茎部を通すための小径孔が形成されるようにしたことを特徴とし、より好適な態様として請求項3に係る発明は所定の容積を有する鉢本体の壁面に個々に孤立した複数の開口部が形成されると共に、その各開口部に個別に装着される着脱自在なパネル板を有し、そのパネル板を前記開口部に装着したときに該開口部の内側に植物の茎部を通すための小径孔が形成されるようにしたことを特徴とする。
【0011】
更に、請求項4に係る発明は、上記のような植木鉢においてパネル板に湾状に入り込んだ切欠部が形成され、その切欠部と開口部の縁とにより該開口部の内側に植物の茎部を通すための小径孔が形成されるようにしたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の適用例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る植木鉢の好適な一例を示した正面図、図2は同底面図であり、これらの図に例示したものはハンギングバスケット、つまり天井から吊り下げたり壁に掛けたりする懸垂形の植木鉢とされる。1はその鉢本体であり、この鉢本体1はポリプロピレンやポリスチレンといった合成樹脂から一体成形される上部開口した容器であり、その内容積は概ね4000〜6000cmに設定され、その底部には図2に示すように複数の水抜孔2が形成される。又、図2から明らかなように、鉢本体1の壁面はその後部1Aが平面状とされ、前部1B側は円弧状の曲面とされる。そして、図1のように鉢本体の後部1A側の壁面にはその上部に係止孔3が形成され、その係止孔3を壁体に固定した釘などに係合させ得るようになっている。
【0013】
一方、鉢本体の前部1B側の壁面には、本例においてポリプロピレンなどの合成樹脂から鉢本体1と別体に成形される3つのパネル板4が設けられる。それらパネル板4は着脱自在であり、その内側には鉢本体1内に通じる小径孔5が形成される。そして、係る植木鉢によれば、種々の植物を各小径孔5を通して鉢本体1内から外側に導き出した状態で栽培できるよう構成される。
【0014】
次に、図3は鉢本体からパネル板を取り外した状態を示す。この図で明らかなように、鉢本体の前部1B側の壁面には、上記したパネル板4に対応して小径孔5よりも口径の大きい3つの開口部6が個々に孤立した状態で横並びに形成される。それら開口部6は植物(観賞用の草本植物)の根部を容易に挿入し得る大きさのルーズホールであり、本例においてその口径は8cm×8cmの方形孔とされ、その下縁には夫れ夫れ円弧状の凹部6Aが形成される。
【0015】
そして、それら開口部6には、図4に示すようパネル板4が個別に装着され、これによって各開口部6が部分的に閉鎖されて該開口部の開度が縮小され、以てその内側に夫れ夫れ植物の茎部を通す小径孔5が形成されるようにしてある。
【0016】
図5は係るパネル板を示した正面図、図6は同平面図であり、図7には図5におけるX−X線断面を示す。これらの図で明らかなように、パネル板4は鉢本体の前部1B側の壁面と同等の曲率を有した円弧状の板材であり、その下縁には鉤形をした一対の掛爪7が突設されると共に、掛爪7の間には上方へ湾状に入り込んだ逆U字形の切欠部8が形成される。又、パネル板4の上縁中央部にはバネ性を有する湾曲状の撓み部9を介して該撓み部を弾性変形せしめるための摘み部10が形成されると共に、その撓み部9と摘み部10との間にはパネル板4の縁に沿って所定幅の溝部11が形成される。尚、図6及び図7において、12はパネル板の裏面両側に突設したリブである。
【0017】
そして、以上のようなパネル板4は、図8のように掛爪7を開口部6の下縁に係止した後、該パネル板4の上部を開口部6側に押し込むことにより、撓み部9が開口部6の上縁に押されて下方に沈み込み、而して溝部11が開口部6の上縁に対向する位置に達した段階で撓み部9が復元して開口部6の上縁に溝部11が嵌合して固定される。このとき、開口部6の両側にはリブ12が嵌まり込み、開口部6の内側にはその下縁凹部6Aとパネル板の下縁切欠部8とで囲まれる小径孔5が形成される。
【0018】
ここで、係る植木鉢に植物を植え込むには、先ずパネル板4を取り外した状態で鉢本体1内に開口部6の下縁付近まで栽培用土を入れ、次いで全開状態の開口部6に培地が付けられるなどした植物の根部を外側から挿入する。そして、開口部6にパネル板4を装着してその下縁切欠部8と開口部の下縁凹部6Aとで植物の根元付近の茎部を挟み込んだ後、鉢本体1内に栽培用土を補充する。これにより、植物はその根部を鉢本体1の栽培用土に埋め込まれた状態のまま、その茎部がパネル板4の下縁切欠部8と開口部の下縁凹部6Aとで形成される小径孔5を通じて外側に延び出される。従って、開口部6からの用土の流出や植物の揺動を惹起せずして植物の植え付けを容易に行うことができ、植え付けた植物が生長すると鉢本体1が植物により覆われて高度な装飾効果が発現される。
【0019】
以上、本発明の好適な一例を説明したが、係る植木鉢は上記例のようなハンギングバスケットと呼ばれる懸垂形に限らず、床面上などに設置される定置形のものにも適用できることは勿論である。
【0020】
一方、係る植木鉢の構成として、パネル板に小径孔を成す上記例のような切欠部8を形成せず、その一端縁と開口部の縁とで小径部が形成されるようにしてもよい。例えば、開口部6を丸孔とすると共にパネル板4を半円状の板材とし、そのパネル板により開口部の半分の領域を閉鎖することにより半円状の小径部が形成されるようにしてもよい。
【0021】
又、パネル板を上記例のように開口部に嵌め込む方式とすることに限らず、これをスライド式にして開口部の開度を無段階に調整できるようにしてもよい。但し、この場合にはパネル板が自重などによって不用意にスライドせぬよう、そのスライド方向を水平方向に設定することが望ましい。
【0022】
更に、成形性の観点から、鉢本体1とパネル板4とを上記例のように別体とすることが好ましいが、パネル板を開閉自在な開き戸方式にして鉢本体に一体として形成することもできる。尚、この方式は開口部とパネル板との縁の一部を薄肉状のヒンジとして接続することにより達成される。
【0023】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば鉢本体の壁面から植物を延ばし出す方式の植木鉢にして、鉢本体の壁面に植物の根部を挿入し得る開口部が形成されることから、植物を傷めずに根部の植え込みを行うことができ、しかもパネル板により開口部の開度を縮小してその内側に植物の茎部を通す小径孔が形成されるようにしていることから、鉢本体内に詰められる栽培用土を流出させることなく植物を定位置に容易に植え付けることができる。
【0024】
又、複数の開口部が個々に孤立して形成されることから、鉢本体の強度を大きく損なわず、これが土圧などによって変形することを防止できる。
【0025】
更に、壁面に開口部を形成する鉢本体と、その開口部の開度を縮小するためのパネル板とを別体としていることから、それらを射出成形などにより容易に成形することができ、しかもそのパネル板を開口部に装着することで開口部の内側に植物の茎部を通す小径孔が形成されることから、従来のように鉢本体を強制的に変形させて植物の植え込み部分を広げたり縮めたりするものに比べ、植え込み作業が容易であり、その作業中に鉢本体を破断してしまう虞れもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る植木鉢の好適な一例を示した正面図
【図2】同植木鉢の底面図
【図3】パネル板を取り外した鉢本体の正面図
【図4】鉢本体からパネル板を取り外した状態を示す斜視図
【図5】パネル板の正面図
【図6】パネル板の平面図
【図7】図5におけるX−X線断面図
【図8】パネル板を装着した開口部の断面図
【符号の説明】
1 鉢本体
2 水抜孔
3 係止孔
4 パネル板
5 小径孔
6 開口部
6A 凹部
7 掛爪
8 切欠部
9 撓み部
10 摘み部
11 溝部
12 リブ
【出願人】 【識別番号】595020067
【氏名又は名称】有限会社ハルディン篠原
【住所又は居所】千葉県印西市竹袋470−4
【出願日】 平成14年12月24日(2002.12.24)
【代理人】 【識別番号】100092808
【弁理士】
【氏名又は名称】羽鳥 亘

【公開番号】 特開2004−201540(P2004−201540A)
【公開日】 平成16年7月22日(2004.7.22)
【出願番号】 特願2002−372801(P2002−372801)