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【発明の名称】 栽培装置
【発明者】 【氏名】古賀 治夫
【住所又は居所】大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内

【要約】 【課題】温室内などに多列状に配設する栽培ベッドにあって、栽培ベッド下方よりトマトなど作物全体に効果的に熱を伝えて作物の生育を助長させると共に、管理及び収穫など作業車を良好に案内走行させる。

【解決手段】多列に配置する栽培ベッド3の下方に温水などの流通する配管5を敷設させると共に、栽培ベッド3間の作業通路6中央床面に作業車8を走行案内するガイドレール7を配設させる。また、高架式作業車8の左右外方にアウトリガー23を突設させ、該アウトリガー23の先端のローラ部22を配管上に案内支持させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多列に配置する栽培ベッドの下方に温水などの流通する配管を敷設させると共に、栽培ベッド間の作業通路中央床面に作業車を走行案内するガイドレールを配設させたことを特徴とする栽培装置。
【請求項2】
高架式作業車の左右外方にアウトリガーを突設させ、該アウトリガーの先端のローラ部を配管上に案内支持させたことを特徴とする請求項1記載の栽培装置。
【請求項3】
アウトリガーのローラ部を車体内方及び外方に伸縮自在に設けると共に、車体に対しアウトリガーを左右揺動可能に支持させたことを特徴とする請求項2記載の栽培装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はトマトなど作物を栽培する栽培ベッドを温室内に多列状に配備させた栽培装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
温室内の敷設された暖房用の配管をレールとして作業台車を移動させる技術がある。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】特開2001−346427号公報(第2頁、図4)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
暖房用の配管は従来栽培ベッド間の作業通路の床面上に敷設させた構造のため、栽培ベッドの作物の必要な箇所が適正に暖房されないばかりでなく、作業通路上に配管があるため管理作業が行い難いという不都合があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
したがって本発明は、多列に配置する栽培ベッドの下方に温水などの流通する配管を敷設させると共に、栽培ベッド間の作業通路中央床面に作業車を走行案内するガイドレールを配設させて、例えば配管を温湯管に用いた場合栽培ベッド下方より作物全体に効果的に熱を伝えて作物の生育を助長させると共に、簡単形状或いは温湯管より設置高さの低いガイドレールを用いて作業障害とさせることなく作業車を正確に走行案内して、作業性を向上させるものである。
【0006】
また、高架式作業車の左右外方にアウトリガーを突設させ、該アウトリガーの先端のローラ部を配管上に案内支持させて、成長時に茎長さの長い(略4m)トマトなど作物の管理収穫を行う高架式作業車にあって、例えば暖房用として用いられる配管を利用して高架式作業車を安定走行させ、作物の生産性と作業の信頼性を向上させるものである。
【0007】
さらに、アウトリガーのローラ部を車体内方及び外方に伸縮自在に設けると共に、車体に対しアウトリガーを左右揺動可能に支持させて、作業車の搬送時などにはアウトリガーを車体幅まで縮小させて搬送性を向上させると共に、配管の位置ズレなどの影響を受けることのない作業車の確実な転倒防止を行うものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は栽培装置の正面説明図、図2は同平面説明図であり、温室などの天井部に架設する吊下げパイプ1にワイヤ2を介し長方立体形の栽培ベッド3を吊下げて、多列状に複数の栽培ベッド3を温室内などに配設させトマトなど作物4を養液栽培している。
【0009】
また、各栽培ベッド3の下方位置のベッド巾内で長手方向に沿って2本の略平行な温湯管5を配設させて、温湯管5内を流通させる温湯で栽培ベッド3の下方より暖房し作物4全体に略均等に熱を伝えて、略一定温度状態下で作物の栽培を行うように構成している。
【0010】
図3乃至図5に示す如く、各栽培ベッド3間を一定巾(略1m)の作業通路6に設け、該通路6中央の床面に温湯管5と略平行な断面山形のガイドレール7を敷設させ、作物4の管理や収穫作業など行う高架式作業車8をガイドレール7に沿って走行させるように構成している。
【0011】
前記作業車8は左右の前後輪9・10を有する車体11と、作業者の搭乗する作業台12とを有し、車体11に対し側面視X形の昇降リンク機構13を介し作業台11を昇降自在に連結させると共に、車体11に装備させるバッテリ14及び電動モータや減速機など有する駆動機構15を介して後輪10を回転させて走行させるように構成している。
【0012】
また、作業台12には作業者の転落を防止するパイプ製ガード16と、踏込み或いは踏込み解除時に車体11を走行或いは走行停止させる走行ペダル17と、作業台12を昇降させる油圧或いは電動シリンダなどリフト部材18を動作させる昇降操作レバー19とを備え、ガード16の後側パイプ16aを開放自在に設けて作業台12後方より作業台12に対する乗降を容易に可能とさせると共に、作業台12上で車体11の走行或いは走行停止と、作業台12の上昇・下降・途中停止を行うように構成している。
【0013】
さらに、前記ガイドレール7の山形面に嵌合させる鼓形ガイドローラ20を軸受板21を介し車体11前側に装備させると共に、図6にも示す如く、作業車8を中心とする左右栽培ベッド3の作業車8側の温湯管5に左右ローラ22を転接させるアウトリガー23を車体11中央より左右外方に突設させるもので、車体11中央で前後方向の枢支軸24のボス25にアウトリガー23基端の軸パイプ26を固設させ、アウトリガー23先端の左右ローラ22を有するローラ受け27を伸縮軸28及び位置決めピン29を介して前記軸パイプ26に伸縮自在に固定させて、軸パイプ26の伸張時には左右ローラ22を温湯管5に転接させ、軸パイプ26の収縮時には作業車8の左右最大巾より内側に左右ローラ22を収納状態とさせて運搬などでの至便化を図るように構成している。
【0014】
そして、前記枢支軸24を中心とする左右アウトリガー23の上動を規制する平面視門形状のストッパ30を車体11の左右外側面に固設させ、車体11が左右方向に一定以上傾くときストッパ30の中間部をアウトリガー23に当接させて、車体11の一定以上の傾きを防止し、作業車8の安定保持を図るように構成している。
【0015】
なお、前記軸パイプ26及び伸縮軸28の断面形状は丸形・4角・多角形など何れでも良い。
【0016】
上記からも明らかなように、多列に配置する栽培ベッド3の下方に温水などの流通する配管である温湯管5を敷設させると共に、栽培ベッド3間の作業通路6中央床面に作業車8を走行案内するガイドレール7を配設させたことによって、例えば配管を温湯管5に用いた場合栽培ベッド3下方より作物4全体に効果的に熱を伝えて作物4の生育を助長させると共に、簡単形状或いは温湯管5より設置高さの低いガイドレール7を用いて作業障害とさせることなく作業車8を正確に走行案内して、作業性を向上させることができる。
【0017】
また、高架式作業車8の左右外方にアウトリガー23を突設させ、該アウトリガー23の先端のローラ部であるローラ22を配管上に案内支持させたことによって、成長時に茎長さの長い(略4m)トマトなど作物4の管理収穫を行う高架式作業車8にあって、例えば暖房用として用いられる温湯管5を利用して高架式作業車8を安定走行させ、作物の生産性と作業の信頼性を向上させることができる。
【0018】
さらに、アウトリガー23先端のローラ22を車体内方及び外方に伸縮自在に設けると共に、車体11に対しアウトリガー23を左右揺動可能に支持させたことによって、作業車8の搬送時などにはアウトリガー23を車体幅まで縮小させて搬送性を向上させると共に、温湯管5の位置ズレなどの影響を受けることのない作業車8の確実な転倒防止を行うことができる。
【0019】
図7に示すものは、前記ストッパ30を高さ調節自在に車体11に取付けた構成例を示すもので、車体11外側面に固設する取付板31に調節ボルト32を介しストッパ30を取付高さ調節自在に取付けて作業車8の傾き規制量を調節可能とさせたものであり、また伸縮軸28の先端にローラ22を直接的に回転自在に取付けるように構成したものである。
【0020】
また図8に示すものは、車体11に設けるバネ座33とアウトリガー23に連結させるロッド34のバネ座35間に圧縮バネ36を介設させ、作業車8の左右傾きが大きくなる程バネ36の圧縮量を増大させる状態とさせて、作業車8の転倒防止を図るように構成したものである。
【0021】
図9に示すものは、作業通路6の中央床面にガイドワイヤ37を埋設させ、該ワイヤ37を追従検出する単一或いは複数の光電或いは磁気或いは超音波式追従センサ38を車体11に設けて、ガイドワイヤ37に沿った作業車8の走行を行う構成例を示すもので、作業通路6の床面上にガイドレール7などが障害物として突出するのを無くして作業性を向上させることができる。
【0022】
【発明の効果】
以上実施例から明らかなように本発明は、多列に配置する栽培ベッド3の下方に温水などの流通する配管5を敷設させると共に、栽培ベッド3間の作業通路6中央床面に作業車8を走行案内するガイドレール7を配設させたものであるから、例えば配管を温湯管5に用いた場合栽培ベッド3下方より作物4全体に効果的に熱を伝えて作物4の生育を助長させると共に、簡単形状或いは温湯管5より設置高さの低いガイドレール7を用いて作業障害とさせることなく作業車8を正確に走行案内して、作業性を向上させることができるものである。
【0023】
また、高架式作業車8の左右外方にアウトリガー23を突設させ、該アウトリガー23の先端のローラ部22を配管上に案内支持させたものであるから、成長時に茎長さの長い(略4m)トマトなど作物4の管理収穫を行う高架式作業車8にあって、例えば暖房用として用いられる配管5を利用して高架式作業車8を安定走行させ、作物の生産性と作業の信頼性を向上させることができるものである。
【0024】
さらに、アウトリガー23のローラ部22を車体内方及び外方に伸縮自在に設けると共に、車体11に対しアウトリガー23を左右揺動可能に支持させたものであるから、作業車8の搬送時などにはアウトリガー23を車体幅まで縮小させて搬送性を向上させると共に、配管5の位置ズレなどの影響を受けることのない作業車8の確実な転倒防止を行うことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】栽培装置の正面説明図。
【図2】栽培装置の平面説明図。
【図3】高架式作業車の斜視説明図。
【図4】高架式作業車の作業台上昇説明図。
【図5】高架式作業車の正面説明図。
【図6】アウトリガーの説明図。
【図7】アウトリガーの他の説明図。
【図8】アウトリガーの他の説明図。
【図9】走行ガイド部の他の説明図。
【符号の説明】
3 栽培ベッド
5 温湯管(配管)
6 作業通路
7 ガイドレール
8 高架式作業車
22 ローラ(ローラ部)
23 アウトリガー
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号
【出願日】 平成14年11月11日(2002.11.11)
【代理人】 【識別番号】100062270
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 忠治

【公開番号】 特開2004−159510(P2004−159510A)
【公開日】 平成16年6月10日(2004.6.10)
【出願番号】 特願2002−326264(P2002−326264)