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【発明の名称】 地被植物の植付け方法と植付装置
【発明者】 【氏名】半田 悦夫
【住所又は居所】東京都千代田区内幸町一丁目1番3号 東京電力株式会社内

【氏名】高松 進
【住所又は居所】東京都千代田区内幸町一丁目1番3号 東京電力株式会社内

【氏名】湯井 孝一
【住所又は居所】東京都千代田区内幸町一丁目1番3号 東京電力株式会社内

【氏名】赤星 公祐
【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2号 株式会社奥村組内

【氏名】和田 洋
【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2号 株式会社奥村組内

【氏名】小西 正郎
【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2号 株式会社奥村組内

【氏名】白石 裕彰
【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2号 株式会社奥村組内

【要約】 【課題】地被植物を対象にする裸地面に植え付ける装置のコストを低減すると共に、損傷が回避された植物株又は植物茎切片等を適切に植え付けることで、発芽率を向上できる地被植物の植付け方法と植付装置を提供する。

【解決手段】本発明による地被植物の植付け方法と植付装置1は、緑化対象の裸地面15に緑化基盤16を形成し、貯留されている地被植物17を搬送管3に貫入する先端部6−2を搬送管3に平行で所定長さに形成して成る導入管6を通じて搬送管内に連続的に供給し、搬送管内に送風される気流の流速を制御しながら地被植物17を搬送管の先端部10から排出させて緑化基盤16に植え付けている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物株又は植物茎切片等の地被植物を送風される搬送管を通じて緑化対象の裸地面に植付ける地被植物の植付け方法であって、緑化対象の裸地面に緑化基盤を形成し、しかる後に、貯留されている地被植物を搬送管に貫入する先端部を搬送管に平行で所定長さに形成して成る導入管を通じて搬送管内に連続的に供給し、搬送管内に送風される気流の流速を制御しながら地被植物を搬送管の先端部から排出させて緑化基盤に植え付ける地被植物の植付け方法。
【請求項2】
地被植物が、搬送管内の気流で導入管に生成される負圧によって搬送管内に供給されることを特徴とする請求項1に記載の地被植物の植付け方法。
【請求項3】
地被植物が、搬送管内を流れる気流の減速で植え付け方向を整えられることを特徴とする請求項1又は2に記載の地被植物の植付け方法。
【請求項4】
搬送管内を流れる気流の減速が、搬送管の先端部における管径の拡大で行われることを特徴とする請求項3に記載の地被植物の植付け方法。
【請求項5】
搬送管内を流れる気流の減速が、搬送管の先端部に設けた開孔の開閉で調整されることを特徴とする請求項3に記載の地被植物の植付け方法。
【請求項6】
地被植物の貯留タンク、後端部に送風機を配設して成る搬送管及び該貯留タンクからの地被植物を搬送管に供給する導入管から構成され、該導入管の先端部を搬送管に貫入させて搬送管と平行で所定長さに形成し、搬送管の先端部に気流の減速装置を設ける地被植物の植付装置。
【請求項7】
導入管が、貯留タンクの下部開口端の下に配置されたベルトコンベアの搬出端に配置されて漏斗状開口部を備えることを特徴とする請求項6に記載の地被植物の植付装置。
【請求項8】
導入管が、漏斗状開口部側に吸入調整孔を形成されることを特徴とする請求項7に記載の地被植物の植付装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地被植物の植付け方法と植付装置に関し、特に地被植物の株や茎等を損傷させることなく発芽率を向上させて大量に施工できる地被植物の植付け方法と植付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
発電所や変電所構内などの緑化や緑地の更新において、緑化の維持管理費用を低減するために芝等に代る代替植物として、リュウノヒゲ、ツルマンネングサ等を含む地被植物の適用が考えられている。しかし、植物自体の価格が高いことや、地被植物の施工は一般にポット植栽により行われることで、広大な場所におけるポット植栽による施工に膨大な費用が掛かること等から、長期的な維持・管理・保守に掛かる費用の低減を図れるとしても、初期の費用が大きくなるためにトータルコストの観点からは、コスト縮減に結びつかないことが懸念される。
【0003】
そこで、地被植物による緑化においてトータルコストの低減を図る方策として、施エコストの低減を図るために茎や株の吹き付けによる大量施工法やそのための搬送装置等が望まれている。
【0004】
緑化植物の吹付けによる大量施工法の従来技術としては、種子吹付けや厚層吹付けによる施工法がほぼ確立されている。一般的な吹付けシステムは、▲1▼基材となる用土等と植物とを均等に練り混ぜるミキサーと、▲2▼練り混ぜられた吹付け材を保管してポンプに供給するアジテーターやロータリーバルブ等の機器、さらに、▲3▼吹付け材を搬送するポンプと、▲4▼ポンプから吹付け場所まで送るホース及び▲5▼吹付け用のノズル等から構成されており、種子吹付けや厚層吹付けの適用実績も豊富である。
【0005】
しかるに、汎用性のある吹付けシステムの多くは、30%程度の発芽率であるのと、地被植物のリュウノヒゲやツルマンネングサ等では、種子による施工が不向きであることから、従来技術の種子吹付けによる大量施工法の適用は困難であるので、茎や株を損傷すること無く大量に施工するための各種施工法の検討がなされている。
【0006】
ノシバ等の葡ふく茎のように2節以上を有する芝茎を肥料等と特定形状の攪拌翼と圧縮空気で攪拌しながら法面に吹き付けることで、茎や株が損傷することの無い状態で大量に施工するための工法としては、地被植物の機械吹付けを可能にした緑化工法(特許第3088984号)も提案されている。
【0007】
本工法は、専用のトレイで育成して発根させたセル成型苗やマット苗と呼ばれる地被植物の苗と専用の緑化基盤材等を圧縮空気の対流による吹付機械で混合攪拌し、事前に吹付造成した植物生育基盤の上に苗を吹付けることで緑化するものであり、植物生育基盤と苗の吹付けとが別工程の2層吹付けとなることを特長にしている。
【0008】
しかるに、本工法は、▲1▼専用のトレイで地被植物の苗を育成する。▲2▼地被植物の苗と専用の緑化基盤材等を圧縮空気の対流で混合攪拌する。▲3▼実用上は地被植物の大部分を占める栄養繁殖性植物に適さず、種子繁殖可能植物に限定されることと装置関連のコストが嵩張る等のために、実用化されているとは言い難いという問題点を抱えている。
【0009】
特に、混合による損傷に関しては、従来の機械攪拌に比べると少ないとされているが、以下のように多くの要因を含んでいる。
▲1▼攪拌中にタンク壁、基材、苗が衝突し、健全な生育に影響を与える程の損傷がある。
▲2▼搬送用の配管内での吹付け材の脈動により苗が損傷を受ける。
▲3▼吹付けによる衝突により苗が損傷を受ける。
【0010】
この他にも、基材と苗が攪拌しながら吹付けられていることから、基材に埋もれた苗の生育は見込めないものであり、結果として苗の発芽率は改善されるものでない。
【0011】
【特許文献1】
特開2000−226853号公報
【特許文献2】
特開平11−235104号公報
【0012】
以上の文献で明らかなように、多種多様な植物を法面に植生するために、栄養繁殖性植物や種子繁殖可能植物の他に発根済みの植物苗を植え付けることを目的にした各種の植付緑化工法も提案されているが、上記の植物苗の噴射式植付緑化工法(特開平11−235104号)では、育生トレイの底から取り出し可能な状態でセル成形苗を育成し、そのセル成形苗を圧縮空気で育生トレイから副排出路を介して斜め方向に主排出路に供給してから、セル成形苗を圧縮空気によって主排出路からノズルを通じて法面に吹き付けている。
【0013】
しかして、本工法も、地被植物を法面に吹き付ける態様は増加するものの、専用の育生トレイを装備したり、育生トレイからセル成形苗を取り出して供給する副排出路を必要にしているので、依然としてコスト高を招いている。
【0014】
地被植物は、種から繁殖して根・茎を形成する「有性繁殖植物」と茎の切片から根を出して繁殖する「無性繁殖植物」とから成り、「無性繁殖植物」は「栄養性植物」とも称されているが、いずれの場合も、地下茎、ほふく枝によって繁殖していることから、地被植物の繁殖は、株、根及び茎の損傷の無い植え付けと発芽できる深さでの植え付けが重要である。
【0015】
このために、広大な構内や法面に対する緑化や緑地の更新において、施工コストや維持管理費用を低減するために地被植物を採用するためには、植物株又は植物茎切片等を損傷させることなく、緑化対象の裸地面の表面付近に植え付けることが必須であるが、現状での各種工法では、以上の要求を確実に満たせるものが存在していないものであり、新規の工法や装置の出現が嘱望されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の現状に鑑みて提案するものであり、広大な構内や法面に対しての緑化や緑地の更新に際して、地被植物を対象にする裸地面に植え付ける装置の製造と施工時とにおけるコストの低減を図ると共に、損傷が回避された植物株又は植物茎切片等を適切に植え付けることを可能にすることで、発芽率を向上させることができる地被植物の植付け方法と植付装置の提供を目的にしている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明による地被植物の植付け方法は、基本的に、植物株又は植物茎切片等の地被植物を送風される搬送管を通じて緑化対象の裸地面に植付ける地被植物の植付け方法において、緑化対象の裸地面に緑化基盤を形成し、しかる後に、貯留されている地被植物を搬送管に貫入する先端部を搬送管に平行で所定長さに形成して成る導入管を通じて搬送管内に連続的に供給し、搬送管内に送風される気流の流速を制御しながら地被植物を搬送管の先端部から排出させて緑化基盤に植え付けるものであり、具体的には、地被植物を搬送管内の気流で導入管に生成される負圧によって搬送管内に供給すると共に、搬送管内を流れる気流の減速で植え付け方向を整えており、搬送管内を流れる気流の減速を搬送管の先端部における管径の拡大や搬送管の先端部に設けた開孔の開閉で調整することを特徴としている。
【0018】
これによって、地被植物は、単体搬送にしながら攪拌を除外すると共に搬送管内の脈動を防止しているので茎の損傷を回避され、加えて搬送管の先端部で自由落下によって基材と別途に吹き付けられることによって、苗等が裸地面の植生基盤との衝突を防止して茎の損傷と基材内に埋もれるのを回避させることで地被植物の発芽率を向上させている。
【0019】
又、本発明による地被植物の植付装置は、基本的に、地被植物の貯留タンク、後端部に送風機を配設して成る搬送管及び貯留タンクからの地被植物を搬送管に供給する導入管から構成され、導入管の先端部を搬送管に貫入させて搬送管と平行で所定長さに形成し、搬送管の先端部に気流の減速装置を設けるものであり、導入管を貯留タンクの下部開口端の下に配置されたベルトコンベアの搬出端に配置されて漏斗状開口部を備えたり、漏斗状開口部側に吸入調整孔を形成されることを特徴としている。
【0020】
これによって、地被植物は基材と別途に苗等の単体で貯留され、自然落下の後に、搬送管に配設された送風機による負圧吸引によって速度を調整された導入管で加速されながら、損傷されることなく搬送管に円滑に供給される。次いで、地被植物は、搬送管の拡大先端部で減速されて裸地面の植生基盤との衝突を回避しながら表面に自然落下に等しい状態で適切に吹き付けることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明による地被植物の植付け方法は、緑化対象の裸地面に緑化基盤を形成し、しかる後に、貯留されている地被植物を搬送管に貫入する先端部を搬送管に平行で所定長さに形成して成る導入管を通じて搬送管内に連続的に供給しており、しかる後に、搬送管内に送風される気流の流速を制御しながら地被植物を搬送管の先端部から排出させて緑化基盤に植え付けるものである。又、地被植物は搬送管内の気流によって導入管に生成される負圧によって搬送管内に供給されると共に、搬送管の先端部における管径の拡大や搬送管の先端部に設けた開孔の開閉で調整する搬送管内における気流の減速で植え付け方向を整えている。
【0022】
以下に、本発明による地被植物の植付け方法を、これを達成する地被植物の植付装置の実施形態を示す図面に基づいて詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明による地被植物の植付装置における実施の形態の概要を示す断面図(b)を矢視断面した平面図(a)と断面図(b)である。
【0024】
本発明による地被植物の植付装置1は、基本構成として、図示のように地被植物の貯留タンク2と後端部5に送風機4を配設して成る搬送管3及び貯留タンク2からの地被植物を搬送管3に供給する導入管6から構成されている。
【0025】
導入管6は、上方に漏斗状開口部6−1を備えて、貯留タンク2の下部開口端2−1の下に配置されたベルトコンベア7の搬出端7−3に配置され、その先端部6−2は、搬送管3に貫入されて搬送管3と平行で所定長さに形成しており、漏斗状開口部6−1側には吸入調整孔8を形成している。
【0026】
ベルトコンベア7は、貯留タンク2の下方開口端2−1の直下に配置されている。ベルトコンベア7の両側には、堰板7−1が配置されると共にベルトコンベア7における搬出端7−3側の堰板7−1の上方には押さえ板7−2を配置することで、貯留タンク2から落下して移送されてくる地被植物が、ベルトコンベア7から溢れ出るのを阻止している。
【0027】
又、ベルトコンベア7の搬出端7−3側には、起振装置9が配置されることで、地被植物はベルトコンベア7から単体になりながら導入管6の漏斗状開口部6−1側に円滑に放出されており、導入管6の先端部6−2に向かってバラバラの状態で吸引落下されて行くように構成されている。
【0028】
以上の構成によって、導入管6の先端部6−2に向かって行く地被植物は、吸入調整孔8による吸引力の調整によって制御された空気流によって損傷がないように導かれている。同様に、導入管6から搬送管3に導入される際にもその導入速度は調整されていることから、先端部6−2から搬送管3に導入される地被植物は、搬送管3に平行に並べられながら導入速度の適切な保持によって損傷されることなく搬送管3に導かれることになる。
【0029】
又、搬送管3の先端部10には、気流の減速装置が設けられており、本実施の形態では先端部10の拡大11と空気孔12の配置によって形成されている。先端部10の拡大11は、搬送管3内の空気流を減速させることになって搬送されてくる地被植物を重量に従った自然落下状態に整列させており、空気孔12の配置も外部からの空気の吸引によって同様の状態を形成させている。
【0030】
本発明による植付装置は、搬送管3内に後端部5に配設した送風機4による空気流を形成することで、搬送管3に貫入させた導入管6に負圧を生じさせている。導入管6に生ずる吸引力は、地被植物等を導入管6の先端部6−2から搬送管内に供給することになるが、導入管6の先端部6−2は、搬送管3に対して平行部13を所定の長さ14に形成することで、地被植物を急激な速度変化を与えること無く搬送管3内に導くことで地被植物の損傷を回避している。
【0031】
導入管6は、同時に漏斗状開口部6−1から先端部6−2に向かって口径を縮小させることで、ベルトコンベア7搬出端7−3から受け継いだ地被植物の供給を加速している。そして、漏斗状開口部6−1側には可変的な吸入調整孔8を形成しており、吸入調整孔8からの空気の取り込み量を調整しながら導入管6内の風速、風量を制御している。
【0032】
これによって、地被植物が導入管6の先端部6−2側に向かう際の吸引力を加減することを可能にしており、地被植物が搬送管に導入される際の損傷を確実に回避している。
【0033】
又、搬送管内の地被植物は、搬送管3の先端部10まで空気流によって搬送されるので、搬送管3の壁面に必要以上に衝突することを防止されており、地被植物の損傷が回避されている。
【0034】
搬送管3の先端部10に至ると、吹付け時に地被植物が衝突によって損傷するのを防止するために、上述したように先端部10の断面積を拡大変化させたり、外気を導入されることで流速を減速させており、地被植物の自由落下に近い吹付けによって、裸地面の基材上に埋もれさせることなく着床させている。
【0035】
従って、本発明による植付装置1は、地被植物の貯留・供給・搬送・吹付けの各工程において地被植物への損傷を極めて低く押さえることが出来るものである。
【0036】
本発明による地被植物の植付け方法は、以下のような順序に従って、植付装置1の図2に示すような実施の形態で行われる。
▲1▼ 基盤整備
本実施の形態では、必要により施工基面の整地、除草を行う。地被植物種以外の生育が見込まれる場合には、除根や防草シート敷設等の対策も必要となる場合がある。
▲2▼ 基材の吹付け
地被植物の茎等が良好に着床するように、先行してスラリー状にした用土や肥料等を混合した基材を緑化対象の裸地面15に吹付けることで植生基盤16を予め造成しているているが、場合によっては、現位置土を攪拌して耕すことや散水する程度で済ます場合もある。
▲3▼ 地被植物の吹付け
地被植物の茎等を単体で一定量に管理しながら、連続的に搬送管に供給して、緑化対象の裸地面15に搬送し、植生基盤16に吹付けを行う。
【0037】
本実施の形態が対象にしている地被植物17は、リュウノヒゲ、ツルマンネングサ、タマリュウ、シバザクラ、ビンカ・ミノール、イワダレソウ、ディコンドラ、バーズフットトレフォイル、ヘアリーベッチ、クリービングタイム、メキシコマンネングサ、ハス、ハナショウブ、ハナツメクサ、ムシトリナデシコ、ムラサキツメクサ、ウェデリア、オオキンケイギク、グンバイヒルガオ、シロツメグサ、セイヨウノコギリソウ、セダム類、ヘデラ類等の各種類を主に採用しているが、これ以外にも、地被植物である「有性繁殖植物」、「無性繁殖植物」の中から幅広い種類を採用することが可能である。
【0038】
この施工に際して、植付装置1では、貯留タンク2から地被植物17をベルトコンベア7に落下させて移送しており、起振装置9によって地被植物17を単体にしながら導入管6の漏斗状開口部6−1側に放出し、一定量の地被植物17が導入管6の先端部6−2に向かって吸引されて行いる。
【0039】
搬送管3には、後端部5に配設された大風量送風ボルテックスブロアー等の送風機4によって定常状態の空気流が作られており、(大風量送風)導入管6に生じさせる負圧を利用して地被植物17を搬送管内に供給している。(負圧吸入)
導入管は、漏斗状開口部の断面変化と吸入調整孔8の制御で風速と風量を調整することによって、地被植物17に対する急激な加速による損傷を抑制している。
【0040】
又、地被植物17は、搬送管3に平行部13を所定の長さ14に形成している導入管6の先端部6−2から搬送管内に供給されることで、渦流や急激な速度変化を与えずに搬送管3内に供給されて損傷を回避している。
【0041】
搬送管3内での地被植物は、搬送管内の大風量によって搬送されている(大風量送風)が、搬送管3に形成した吹付けノズル部18では、気流の減速装置である先端部10の拡大11と空気孔12の配置によって空気流を減速させている。(風圧解除)
この段階では、地被植物17を重量に従った自然落下状態に整列させており、風圧を受けなくなった状態で植生基盤16の上に連続的に吹付けている。(自由落下)
【0042】
▲4▼ 散水
地被植物17が植生基盤16の上に吹付けられて施工が完了した後には、適量の散水を行っている。
【0043】
▲5▼ 初期における緑化管理
地被植物は、比較的管理が不要とされている種であるが、植栽をより確実にするために初期においては、以下の管理も必要に応じて実施することが大切である。
【0044】
○根付くまでの期間は、良好な生育のために散水、追肥を行う。
○密植するまでの期間は、吹付け量や気候によって緑化の左右が懸念されないように、飛来種の繁殖を防止して十分な除草をに行う。
【0045】
上記の実施の形態において、ツルマンネングサの茎とリュウノヒゲの株について検証した生育状態の総合評価結果は、72%と100%であった。
【0046】
同様の条件で検証した他の方式における数値は、ミキサー攪拌方式がいずれも0%、人力攪拌方式が14%と16%、ポンプ吐き出し方式が4%と22%であり、上述した数値の優秀さを明らかにする根拠になっている。
【0047】
以上のように、本発明による地被植物の植付け方法と植付装置は、上記の実施の形態で詳細に説明したように構成されているので、高被覆機能での雑草抑制や開花による景観形成に優れ、30cm以下の低い刈り込みの不要な草丈で、適切な管理下では半永久的な植生を実現する地被植物の「有性繁殖植物」や「無性繁殖植物」を対象にしながら、攪拌による損傷や搬送管内の脈動による損傷及び吹付け時の衝突による損傷を回避すると共に、地被植物が基材に埋もれて生育困難になるのを阻止することで、装置の製造と施工時とにおけるコストの低減を図ると共に、発芽率を向上させている。
【0048】
以上、本発明による地被植物の植付け方法と植付装置を実施の形態の図面に基づいて詳細に説明してきたが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものでなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で各種の変化が可能であることは当然のことである。
【0049】
【発明の効果】
本発明による地被植物の植付け方法は、緑化対象の裸地面に緑化基盤を形成し、しかる後に、貯留されている地被植物を搬送管に貫入する先端部を搬送管に平行で所定長さに形成して成る導入管を通じて搬送管内に連続的に供給し、搬送管内に送風される気流の流速を制御しながら地被植物を搬送管の先端部から排出させて緑化基盤に植え付け、地被植物を搬送管内の気流で導入管に生成される負圧によって搬送管内に供給すると共に、搬送管内を流れる気流の減速で植え付け方向を整えており、搬送管内を流れる気流の減速を搬送管の先端部における管径の拡大や搬送管の先端部に設けた開孔の開閉で調整することを特徴としているので、以下の効果を発揮している。
【0050】
▲1▼ 地被植物は、単体搬送にしながら攪拌を除外すると共に搬送管内の脈動を防止していることで、茎の損傷を回避して発芽率を向上させる。
▲2▼ 地被植物は、搬送管の先端部で自由落下によって基材と別途に吹き付けられることで、苗等が裸地面の植生基盤との衝突を防止して茎の損傷を回避して発芽率を向上させる。
▲3▼ 地被植物が、基材内に埋もれるのを回避させることで、地被植物の発芽率を向上させる。
【0051】
又、本発明による地被植物の植付装置は、地被植物の貯留タンク、後端部に送風機を配設して成る搬送管及び貯留タンクからの地被植物を搬送管に供給する導入管から構成され、導入管の先端部を搬送管に貫入させて搬送管と平行で所定長さに形成して、搬送管の先端部に気流の減速装置を設けるものであり、導入管を貯留タンクの下部開口端の下に配置されたベルトコンベアの搬出端に配置されて漏斗状開口部を備えたり、漏斗状開口部側に吸入調整孔を形成されることを特徴としているので、以下の効果を発揮している。
【0052】
▲1▼ 地被植物は、基材と別途に苗等の単体で貯留され、自然落下の後に、搬送管に配設された送風機による負圧吸引によっ速度を調整された導入管で加速されながら、損傷されることなく搬送管に円滑に供給される。
▲2▼ 地被植物は搬送管の拡大先端部で減速されて裸地面の植生基盤との衝突を回避しながら、植生基盤の表面に適切に吹き付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【 図1】本発明による地被植物の植付装置に関する実施の形態の概要図
【 図2】本発明による地被植物の植付け方法の施工斜視図
【符号の説明】
1 地被植物の植付装置、 2 貯留タンク、 3 搬送管、
4 送風機、 5 後端部、 6 導入管、 6−1 漏斗状開口部、
6−2 先端部、 7 コンベア、 7−1 堰板、
7−2 押え板、 7−3 搬出端、 8 吸入調整孔、
9 起振装置、 10 搬送管の先端部、 11 拡大部、
12 空気孔、 13 平行部、 14 所定長さ、
15 裸地面、 16 植栽基盤、 17 地被植物、
18 吹付けノズル、
【出願人】 【識別番号】000003687
【氏名又は名称】東京電力株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区内幸町1丁目1番3号
【識別番号】000140292
【氏名又は名称】株式会社奥村組
【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2号
【出願日】 平成14年10月16日(2002.10.16)
【代理人】 【識別番号】100097423
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 良徳

【公開番号】 特開2004−135557(P2004−135557A)
【公開日】 平成16年5月13日(2004.5.13)
【出願番号】 特願2002−302382(P2002−302382)