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【発明の名称】 植物栽培装置および植物栽培方法
【発明者】 【氏名】村井 信二
【住所又は居所】愛知県海部郡十四山村大字坂中地1丁目37番地 株式会社エム式水耕研究所内

【要約】 【課題】本発明は、給水を制限して涸渇状態で植物を栽培することにより、栽培した野菜の味を濃くすることを課題とする。

【解決手段】給水路2と排水路3とが連絡する槽4内に、水が内部に進入出来るような植物栽培容器5を一個または複数個設置し、該植物栽培容器5には培地9を充填した植物栽培装置1を提供する。上記植物栽培装置1の植物栽培容器5に植物Pを植え、該槽4内に給水路2から間欠的に水または養液Wを供給する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水路と排水路とが連絡する槽内に、水が内部に進入出来るような植物栽培容器を一個または複数個設置し、該植物栽培容器には培地を充填したことを特徴とする植物栽培装置。
【請求項2】
該植物栽培容器は透水性材料からなる請求項1に記載の植物栽培装置。
【請求項3】
該植物栽培容器に充填される培地は、炭と堆肥との混合物である請求項1または請求項2に記載の植物栽培装置。
【請求項4】
該植物栽培容器は底部に通水孔が設けられている請求項1〜請求項3に記載の植物栽培装置。
【請求項5】
請求項1〜請求項4に記載の植物栽培装置の植物栽培容器に植物を植え、該槽内に給水路から間欠的に水または養液を供給することを特徴とする植物栽培方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は主として水耕栽培に用いるための植物栽培装置および植物栽培方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図3に示すように、水耕栽培の方法としては、多孔ポリスチレン発泡体板(10)の孔(11)に植物Pを担持させた栓状ポリウレタン発泡体(12)を挿着し、槽(13)内に充填した養液W上に浮かべて植物Pを栽培する方法が一般に提供されている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−61360号公報(第2−4頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の方法では、植物Pに供給する水分の量を調節することが出来ないため、栽培した野菜の味が水っぽくなるという問題点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記従来の課題を解決するための手段として、給水路(2) と排水路(3) とが連絡する槽(4) 内に、水が内部に進入出来るような植物栽培容器(5) を一個または複数個設置し、該植物栽培容器(5) には培地(9) を充填した植物栽培装置(1) を提供するものである。
該植物栽培容器(5) は透水性材料からなることが望ましく、また、該植物栽培容器(5) に充填される培地(9) は、炭と堆肥との混合物であることが望ましく、更に、該植物栽培容器(5) は底部に通水孔(51)が設けられていることが望ましい。
また、上記植物栽培装置(1) は、植物栽培装置(1) の植物栽培容器(5) に植物Pを植え、該槽(4) 内に給水路(2) から間欠的に水または養液Wを供給する植物栽培方法に使用されて有用である。
【0006】
【作用】
本発明の植物栽培装置(1) および植物栽培方法では、槽(4) 内に供給された水は植物栽培容器(5) 内に進入し、毛細管現象で培地(9) 内に行きわたり、植物Pに供給される。
この場合、槽(4) 内に間欠的に水または養液Wを供給することにより、植物Pを涸渇状態にすることが出来、野菜の味が濃くなる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明を図1および図2に示す一実施例によって説明する。図1に示すように、植物栽培装置(1) は、給水路(2) と排水路(3) とが連絡する槽(4) と、該槽(4) 内に複数個設置される植物栽培容器(5) と、該給水路(2) と該排水路(3) とが連絡する養液タンク(6) と、該給水路(2) に介在せしめられるポンプ(7) とからなり、該ポンプ(7) にはポンプ(7) の作動時間を制御するためのタイマー(8) が取付けられている。
【0008】
図2(イ)に示される該植物容器(5) は浸透性材料からなり、水が内部に進入できるようにされている。
該浸透性材料としては、例えば高融点ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリアミド繊維、綿繊維、レーヨン、アセテート、麻繊維、ヤシ繊維、ケナフ繊維等の通常繊維に、例えば融点200℃以下の低融点繊維、低融点ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維等を混合した混合繊維が使用される。この場合、該混合繊維はカーディング等によってシート化され、該シートは所望なればニードリングして加熱成形によって容器状とする。更に、浸透性材料として耐水性強化紙も使用できる。また、該容器は所定の色に着色されてもよい。
【0009】
該植物栽培容器(5) には培地(9) が充填されており、該培地(9) としては例えばトマトやキュウリ等の葉や茎のような植物廃棄物を300℃程度の温度で低温炭化させた粒状炭等の炭と堆肥との混合物が使用される。炭は殺菌性があるので循環する水あるいは養液に対する浄化作用があり、また適度な保水性を有する望ましい培地(9) である。更に植物廃棄物を低温炭化させた炭の場合には窒素、燐、若干の有機物等の植物栄養素が残存しているので、培地(9) として望ましいものである。
【0010】
植物栽培装置(1) を用いて野菜(植物P)を栽培する場合には、例えばトマト、キュウリ、ナス、メロン、イチゴ、ピーマン、パプリカ、ゴーヤ等の野菜(植物P)を植えた植物栽培容器(5) を槽(4) 内に設置し、ポンプ(7) を作動させて、養液タンク(6) 内の養液Wを給水路(2) を介して槽(4) 内に給水する。
【0011】
そして、槽(4) 内に供給された水は植物栽培容器(5) 内に進入し、毛細管現象で培地(9) 内に行きわたり、野菜(植物P)に供給される。過剰の養液Wは、排水路(3) から排水されて、再び養液タンク(6) 内へと回収される。
【0012】
本実施例では、給水を5分間行なうと、タイマー(8) が作動してポンプ(7) を停止させ、ポンプ(7) の停止後30分〜6時間が経過すると、タイマー(8) が作動して再びポンプ(7) を作動させ、給水が再開されるように設定する。
【0013】
このようにして、槽(4) 内に給水路(2) から間欠的に水または養液Wを供給し、給水を制限して涸渇状態で植物Pを栽培することにより、栽培した植物Pが野菜の場合、従来の露地栽培の野菜のように味が濃く美味なものとなる。また、常時ポンプ(7) を作動させる場合と比べて、ポンプ(7) の作動時間が少ないため、ポンプ(7) の消費電力が少なくて済み、ランニングコストを抑えることが出来る。
【0014】
本実施例以外、図2(ロ)に示されるように、植物栽培容器(5) の底面に通水孔(51)が設けられていてよく、図2(ハ)に示されるように、植物栽培容器(5) の底部周面に複数個の通水孔(51)が設けられていてもよい。
【0015】
【発明の効果】
本発明では、給水を制限して涸渇状態で植物を栽培することが出来るので、栽培した野菜の味が濃くなり美味となる。
【図面の簡単な説明】
図1および図2は本発明の一実施例を示すものである。
【図1】植物栽培装置の説明図である。
【図2】植物栽培容器の下面からの斜視図である。
【図3】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1      植物栽培装置
2      給水路
3      排水路
4      槽
5      植物栽培容器
51     通水孔
6      養液タンク
7      ポンプ
8      タイマー
9      培地
P     植物
W     養液
【出願人】 【識別番号】391026450
【氏名又は名称】株式会社エム式水耕研究所
【住所又は居所】愛知県海部郡十四山村大字坂中地1丁目37番地
【出願日】 平成14年10月16日(2002.10.16)
【代理人】 【識別番号】100075476
【弁理士】
【氏名又は名称】宇佐見 忠男

【公開番号】 特開2004−135534(P2004−135534A)
【公開日】 平成16年5月13日(2004.5.13)
【出願番号】 特願2002−301577(P2002−301577)