| 【発明の名称】 |
やし殻繊維を用いたマルチング材 |
| 【発明者】 |
【氏名】牧 隆
【氏名】柏木 秀公
|
| 【要約】 |
【課題】不織布のマルチング材、殊にやし殻繊維を用いたものは、気根性のツル植物の場合、気根が吸着し、のり面などでは登攀し易くなる利点があるが、反面、通気性が良いので土壌内の水分蒸発を誘発し易く、保温性もあまりないので地温の急激な変化に対応できない。また、厚紙等は地面の凹凸に馴染まず、ごわごわした感じを呈するので違和感がある。
【解決手段】本発明に係るやし殻繊維を用いたマルチング材は、遮光性のあるシート(1)の一面にやし殻繊維層(2)が一体に形成されている。該シート(1)は樹脂フィルムであってもよい。該やし殻繊維層(2)はそれ自体がシート状に成形された不織布で、該シート(1)と貼着されていてもよく、また、難燃加工がなされていてもよい。該シート(1)は不織布であっても、更に生分解性材で構成されていてもよい。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 遮光性のあるシート(1)の一面にやし殻繊維層(2)が一体に形成されていることを特徴とするやし殻繊維を用いたマルチング材。 【請求項2】 該シート(1)は樹脂フィルムである請求項1に記載のやし殻繊維を用いたマルチング材。 【請求項3】 該やし殻繊維層(2)はそれ自体がシート状に成形された不織布で、該シート(1)と貼着されている請求項1又は2に記載のやし殻繊維を用いたマルチング材。 【請求項4】 該やし殻繊維層(2)は難燃加工がなされている請求項1又は2に記載のやし殻繊維を用いたマルチング材。 【請求項5】 該シート(1)は不織布である請求項1に記載のやし殻繊維を用いたマルチング材。 【請求項6】 該シート(1)は生分解性材で構成されている請求項1、2、3又は5に記載のやし殻繊維を用いたマルチング材。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は地被植物の育成に際し、植栽土壌の乾燥を防止すると共に雑草から地被植物を保護のために植栽土壌面に被覆される、やし殻繊維を用いたマルチング材に関する。 【0002】 【従来の技術】 実公昭38−22420号公報にはクラフト紙等強靱な紙、又はこれらの紙に雑草の成育を阻害する薬品類を添加したものを紙芯とし、その両面又は片面に合成樹脂の生地、例えばポリエチレン生地又はビニール等を貼着するかあるいはこれらの合成樹脂をラミネート加工し、かつ表面を黒色にした被覆紙材を、苗木の周囲を被覆するに足る適当の大きさ及び形状に截断すると共に、その中心部に、苗木の通孔及びその通孔より外縁に向け1ヶ所直截して開放部にした苗木成育用地面被覆具が示されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 不織布のマルチング材、殊にやし殻繊維を用いたものは、気根性のツル植物の場合、気根が吸着し、のり面などでは登攀し易くなる利点があるが、反面、通気性が良いので土壌内の水分蒸発を誘発し易く、保温性もあまりないので地温の急激な変化に対応できない。また、厚紙等は地面に敷設した場合にごわごわした感じを呈するので違和感がある。 本発明は、従来のマルチング材の欠点を解消したマルチング材を提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】 本発明にかかるやし殻繊維を用いたマルチング材は、遮光性のあるシートの一面にやし殻繊維層が一体に形成されている。 シートがあるのと、このシートが遮光性を有するので、雑草の発芽や成育を阻止でき、強雑草の突抜や飛来種子によるシート上での発芽や成育も起こらない。 【0005】 やし殻繊維だけでは水分蒸発を防げないが、シート面により水分の蒸発を防ぐ。また表面がやし殻繊維なので自然な風合いが保たれ、土壌面に敷設しても違和感がない。やし殻繊維層はシートと協働して急激な地温の変化を抑止する。 その上、気根性ツル植物の場合、気根で吸着し易く、マルチング材を斜面に設置すると、ツル植物が登攀し易くなる。 【0006】 該シートは樹脂フィルムであってもよい。 この場合、水分の蒸発は極力抑制され、やし殻繊維層との一体化が容易で、コストが安く、マルチング材を廉価に提供できる。 【0007】 該やし殻繊維層はそれ自体がシート状に成形されたもので、該シートと貼着されていてもよい。 この場合、保形性が大で作業性がよくなる。 【0008】 該やし殻繊維層は難燃加工がなされていてもよい。 この場合、ドライバーによる吸い殻の投げ捨てがあっても、火災になる心配がない。 【0009】 該シートは不織布であってもよい。 この場合、コストは少し高くなるが、強度が増加し、取り扱いがし易くなる。 【0010】 該シートは生分解性材で構成されていてもよい。 この場合、マルチング材は経年変化により消失するので、除去する手間が省ける。 【0011】 【発明実施の形態】 1は遮光性のあるシート、2はこのシート1の一面に一体に形成されたやし殻繊維層である。やし殻繊維層2は、やし殻繊維をシート1の一面に接着材を用いて層状に圧着し、形成する。マルチング材の寸法は、作業性の点から幅Wが1.08m、長さLが30m、重ね代Dを0.8m程度にするのが好ましい。植栽する地被植物は種類によって異なるが、つる性の地被植物Tの場合、重ね代Dに沿って、0.2m間隔で5本/m2程度にするのが好ましく、重ね代Dの下層になるマルチング材の側縁から地被植物Tを通すための逃げ3を形成するとよい。 【0012】 ロール状に巻いたマルチング材のシート1の面を土壌の被覆面に向けてマルチング材を展延する。逃げ3を通して地被植物Tを土壌中に植栽し、別のマルチング材の一側縁部をこのマルチング材の逃げ3のある側縁部に重ねて同様に展延する。以下同様にして順次植栽とマルチングを行う。マルチング材の移動を防ぐため、マルチング材も随所をM型ピンMで土壌に固定する。 【0013】 シート1は遮光性があるので、雑草の種子の発芽が抑えられる。また、一部の種子が仮に発芽しても、シート1があるのでこれを突き破って外面に出ることはできず、成育しない。従って、地被植物Tの成育を阻害する程の雑草による栄養の奪取は起こらない。 更に、飛来種子がやし殻繊維層2の表面に載っても、発根がシート1を突き抜けることができず、成育に至らない。やし殻繊維層は気根性ツル植物の気根の発生を促す。 【0014】 シート1は樹脂フィルムである。 こうすると、水分の蒸発は極力抑制され、やし殻繊維層2との一体化が容易で、コストが安く、マルチング材を廉価に提供できる。 【0015】 やし殻繊維層2はそれ自体がシート状に成形されたもので、シート1と貼着されている。 こうすると、保形性が大となり、作業性もよくなる。 【0016】 やし殻繊維層2は難燃加工がなされている。 こうすると、ドライバーによる吸い殻の投げ捨てがあっても、火災になる心配がない。 【0017】 シート1は不織布である。 こうすると、コストは少し高くなるが、強度が増加し、取り扱いがし易くなる。 【0018】 シート1は生分解性材で構成されている。 こうすると、マルチング材は経年変化により消失するので、除去する手間が省ける。 【0019】 【発明の効果】 本発明によれば、シートがあり、かつこのシートは遮光性があるので、植栽土壌中で雑草の種子が発芽するのを抑えることができ、一部の種子が仮に発芽してもシート体の外面に出られず、飛来種子の発根から成育もシートによって阻止され、地被植物の成育を阻害する程の雑草による栄養の奪取は起こらない。 【0020】 請求項2によれば、コストが安く、マルチング材を廉価に提供できる。 【0021】 請求項3によれば、保形性が大となり、作業性もよくなる。 【0022】 請求項4によれば、ドライバーによる吸い殻の投げ捨てがあっても、火災になる心配がない。 【0023】 請求項5によれば、コストは少し高くなるが、強度が増加し、取り扱いがし易くなる。 【0024】 請求項6によれば、マルチング材が経年変化により消失するので、除去する手間が省ける。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明にかかるやし殻繊維を用いたマルチング材の具体例を示す一部切断斜面図である。 【図2】使用状態の一部切欠平面図である。 【図3】図2の3−3線断面図である。 【符号の説明】 1 シート 2 やし殻繊維層 W 幅 L 長さ D 重ね代 T 地被植物 3 逃げ M M型ピン
|
| 【出願人】 |
【識別番号】300013258 【氏名又は名称】大島造園土木株式会社
|
| 【出願日】 |
平成14年9月30日(2002.9.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067688 【弁理士】 【氏名又は名称】中村 公達
|
| 【公開番号】 |
特開2004−121024(P2004−121024A) |
| 【公開日】 |
平成16年4月22日(2004.4.22) |
| 【出願番号】 |
特願2002−286157(P2002−286157) |
|