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【発明の名称】 フィルム固定装置
【発明者】 【氏名】山本 敬司
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内三丁目4番1号 日新製鋼株式会社内

【氏名】脇村 司郎
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内三丁目4番1号 日新製鋼株式会社内

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平な底部(11)と、該底部(11)の両端から略垂直に起立する壁部(12)と、該壁部(12)の上端で外側に90度以下の角度Aで曲げられて伸びる係止め辺(13)と、該係止め辺(13)の先端で上記角度A以下の角度で上方内側に曲げられて内側に傾斜した案内辺(14)と、該案内辺(14)の先端で90度以上の角度で曲げられて略水平に伸びる上部当接部(15)を有する断面形状の支持部材(10)と、該支持部材(10)の幅以上の幅を有する上基部(21)と、該上基部の(21)両端から90度以下の角度で曲げられて下方内側に伸びる側基部(22)と、該側基部(22)の先端で90度以下の角度で内側に曲げられて内側上方に伸びる被案内辺(23)と、該被案内辺(23)先端で90度以下の角度で内側に曲げられて側方に伸びる係止め辺(24)を有する断面形状の固定部材(20)とからなり、支持部材(10)と固定部材(20)が、当該固定部材(20)の上基部(21)下面が前記支持部材(10)の上部当接部(15)基部の曲げ部(16)と線接触するとともに、前記固定部材(20)の係止め辺(24)上面が前記支持部材(10)の係止め辺(13)下面と面接触する位置関係にあることを特徴とするフィルム固定装置。
【請求項2】
水平な底部(11)と、該底部(11)の両端から略垂直に起立する壁部(12)と、該壁部(12)の上端で外側に90度以下の角度Aで曲げられて伸びる係止め辺(13)と、該係止め辺(13)の先端で上記角度A以下の角度で上方内側に曲げられて内側に傾斜した案内辺(14)と、該案内辺(14)の先端で90度以上の角度で曲げられて略水平に伸びる上部当接部(15)を有する断面形状の支持部材(10)と、該支持部材(10)の上部当接部(15)基部間の距離よりも僅かに広い幅の上基部(21’)と、該上基部(21’)の両端から90度以上の角度で下方に曲げられて下方に伸びる側上基部(22a)と、該側上基部(22a)の先端でさらに90度以上の角度で曲げられて下方内側に伸びる側下基部(22b)と、該側下基部(22b)の先端で90度以下の角度で内側に曲げられて内側上方に伸びる被案内辺(23)と、該被案内辺(23)先端で90度以下の角度で内側に曲げられて側方に伸びる係止め辺(24)を有する断面形状の固定部材(20)とからなり、支持部材(10)と固定部材(20)が、当該固定部材(20)の側上基部(22a)内面が前記支持部材(10)の案内辺(14)外面と面接触するとともに、前記固定部材(20)の係止め辺(24)上面が前記支持部材(10)の係止め辺(13)下面と面接触する位置関係にあることを特徴とするフィルム固定装置。
【請求項3】
水平な底部(31)と、該底部(31)の両端から90度以下の角度で曲げられて内側に向けて上方に伸びる側壁部(32)と、該側壁部(32)の上端で内側に90度以下の角度で曲げられて内側下方に伸びる案内辺(33)と、該案内辺(33)の先端で90度以下の角度で内側に曲げられて外方に伸びる支持係止め辺(34)を有する断面形状の支持部材(30)と、該支持部材(30)の案内辺(33)先端間距離よりも僅かに狭い幅を有する上基部(41)と、該上基部(41)の両端から略垂直に垂れた側壁(42)と、該側壁(42)の先端で90度以下の角度で外側に曲げられて外方に伸びる固定係止め辺(43)と、該固定係止め辺(43)の先端で90度以下の角度で内側に曲げられて内側下方に伸びる下方案内辺(44)と、該下方案内辺(44)の先端で90度以上の角度で内側に曲げられて内側略水平に伸びる下当接部(45)を有する断面形状の固定部材(40)からなり、支持部材(30)と固定部材(40)が、当該固定部材(40)の固定係止め辺(43)上面が前記支持部材(30)の支持係止め辺(34)と面接触するとともに、前記固定部材(40)の下当接部(45)外面が前記支持部材(30)の底部(31)内面と面接触する位置関係にあることを特徴とするフィルム固定装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、農業用・園芸用等の温室に張設した透光性フィルムを固定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
透光性フィルムを張設した温室にあっては、フィルムに皺が形成されないようにフィルムを張設する必要がある。
このため、従来、図1,2に示すように、上面の開口部を幅狭にしたシート止着溝1aを有する長尺支持フレーム1のシート止着溝1aに、台形波状に屈曲加工された弾性的な係止線条2を、シート3を押し込んだ状態で嵌合させている。また、シート止め材1と係止線条2の間に中レール4a,4bを介在させ、中レール4a,4bの全面をフィルムに当接させる態様をとって係止線条2を嵌合させ、フィルムの止着を強固にしている(特開2001−309726号公報,特開2002−142575号公報参照)。
特開平6−14656号公報では、図3に示すように、固定部材5と支持部材6との間にフィルム3を挟持し、次いで固定部材5の上から固定用ビス7を、フィルム4を貫通してハウス骨材8まで打ち込み、固定部材5と支持部材6とを固定することにより、フィルムを固定することが記載されている。さらに特公平7−121182号公報では、図4に示すように固定部材5と支持部材6の断面形状を、フィルムの押さえ込み箇所9を増やすように設計変更することにより、緊張力を高めて張設し、皺の発生を防いでいる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前者の特開2001−309726号公報,特開2002−142575号公報に記載されたような中レール4a,4bを使用する技術では、一方の中間レールの底部フレームを他方の中間レールのガイド溝に嵌合させるように、また、中間レールの側面を長尺支持フレーム1のシート止着溝1a内面に当接させるようにしている。このため部品点数が多くなっている。また、長尺支持フレーム1内への中レール4a,4bの嵌合作業を必要とするのでフィルムの張設作業が煩雑になり、施工性が悪くなる。このようなことから、全体としてコスト高となる。
【0004】
後者の特開平6−14656号公報、特公平7−121182号公報に記載されたような技術では、固定部材5の上から固定用ビス7を、フィルム4を貫通してハウス骨材3まで打ち込み、固定部材5と支持部材6とを固定することにより、フィルム4を固定している。このような態様では、固定部材5そのものが複雑形状になるばかりでなく、固定用ビスを別途必要とするためコスト高になる。また、ビス打ち作業も必要で、作業が煩雑化する。さらに、フィルム4は固定用ビス7で孔が空けられているので、ビス孔から漏水する可能性がある。さらにまた、この孔がビスによるものであるため、切込みが生成されており、風雨によるフィルムの振動等の僅かな張力変化が累積して応力集中を起こし、フィルムが破断しやすいという欠点がある。
本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、製造およびフィルム張設が容易で、しかも緊張力の強いフィルム固定装置を提供すること目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のフィルムの固定装置は、その目的を達成するため、水平な底部11と、該底部11の両端から略垂直に起立する壁部12と、該壁部12の上端で外側に90度以下の角度Aで曲げられて伸びる係止め辺13と、該係止め辺13の先端で上記角度A以下の角度で上方内側に曲げられて内側に傾斜した案内辺14と、該案内辺14の先端で90度以上の角度で曲げられて略水平に伸びる上部当接部15を有する断面形状の支持部材10と、該支持部材10の幅以上の幅を有する上基部21と、該上基部の21両端から90度以下の角度で曲げられて下方内側に伸びる側基部22と、該側基部22の先端で90度以下の角度で内側に曲げられて内側上方に伸びる被案内辺23と、該被案内辺23先端で90度以下の角度で内側に曲げられて側方に伸びる係止め辺24を有する断面形状の固定部材20とからなり、支持部材10と固定部材20が、当該固定部材20の上基部21下面が前記支持部材10の上部当接部15基部の曲げ部16と線接触するとともに、前記固定部材20の係止め辺24上面が前記支持部材10の係止め辺13下面と面接触する位置関係にあることを特徴とする。
【0006】
また、水平な底部11と、該底部11の両端から略垂直に起立する壁部12と、該壁部12の上端で外側に90度以下の角度Aで曲げられて伸びる係止め辺13と、該係止め辺13の先端で上記角度A以下の角度で上方内側に曲げられて内側に傾斜した案内辺14と、該案内辺14の先端で90度以上の角度で曲げられて略水平に伸びる上部当接部15を有する断面形状の支持部材10と、該支持部材10の上部当接部15基部間の距離よりも僅かに広い幅の上基部21’と、該上基部21’の両端から90度以上の角度で下方に曲げられて下方に伸びる側上基部22aと、該側上基部22aの先端でさらに90度以上の角度で曲げられて下方内側に伸びる側下基部22bと、該側下基部22bの先端で90度以下の角度で内側に曲げられて内側上方に伸びる被案内辺23と、該被案内辺23先端で90度以下の角度で内側に曲げられて側方に伸びる係止め辺24を有する断面形状の固定部材20とからなり、支持部材10と固定部材20が、当該固定部材20の側上基部22a内面が前記支持部材10の案内辺14外面と面接触するとともに、前記固定部材20の係止め辺24上面が前記支持部材10の係止め辺13下面と面接触する位置関係にあることを特徴とする。
【0007】
さらに、水平な底部31と、該底部31の両端から90度以下の角度で曲げられて内側に向けて上方に伸びる側壁部32と、該側壁部32の上端で内側に90度以下の角度で曲げられて内側下方に伸びる案内辺33と、該案内辺33の先端で90度以下の角度で内側に曲げられて外方に伸びる支持係止め辺34を有する断面形状の支持部材30と、該支持部材30の案内辺33先端間距離よりも僅かに狭い幅を有する上基部41と、該上基部41の両端から略垂直に垂れた側壁42と、該側壁42の先端で90度以下の角度で外側に曲げられて外方に伸びる固定係止め辺43と、該固定係止め辺43の先端で90度以下の角度で内側に曲げられて内側下方に伸びる下方案内辺44と、該下方案内辺44の先端で90度以上の角度で内側に曲げられて内側略水平に伸びる下当接部45を有する断面形状の固定部材40からなり、支持部材30と固定部材40が、当該固定部材40の固定係止め辺43上面が前記支持部材30の支持係止め辺34と面接触するとともに、前記固定部材40の下当接部45外面が前記支持部材30の底部31内面と面接触する位置関係にあることを特徴とする。
【0008】
【実施の態様】
本発明者等は、構造が簡素で、製造およびフィルム張設作業が容易で、しかも緊張力を高く維持できるフィルムの固定装置について検討した。
その結果、素材として金属板を使用し、金属板の弾性復元作用を最大限活用することにより、フィルムの保持・固定力の強い固定構造を見出した。
まず図5を用いて本発明の第1の態様について説明する。本発明固定装置を構成する1つの要素であるレール状支持部材10は、温室等の骨組みを構成する骨材の上面にビス17等で固定されるレール状のものである。このレール状支持部材10の断面形状は、水平な底部11と、底部11の両端から略垂直に起立する壁部12と、両壁部12の上端で外側に90度以下の角度Aで曲げられて伸びる係止め辺13と、係止め辺13の先端で上記角度A以下の角度で上方に曲げられ、内側に傾斜した案内辺14と、案内辺14の先端で90度以上の角度で曲げられ、略水平に伸びる上部当接部15を有する形に成形されている。
この形状は、所定幅に裁断された金属帯を多段のロール成形を行った後、切断することにより成形することができる。また所定幅の金属板を外側から順次多段プレス成形することによっても製造することができる。多段の曲げ加工により、幅方向端面は、内側に曲げ込んだ態様となっているので、切断端面がフィルムに当接して破断の原因となるようなキズを付けることはない。そして、素材として冷延鋼板を用いる場合、0.4〜0.8mm程度の板厚であれば十分である。
【0009】
フィルムを固定するため、上記レール状支持部材10に長尺の固定部材20を被せる態様を採る。
長尺状の固定部材20の断面形状は、上記支持部材10の幅以上の幅を有する上基部21と、上基部21の両端から90度以下の角度で下方内側に伸びる側基部22と、側基部22の先端で90度以下の角度で内側に曲げられ、内側上方に伸びる被案内辺23と、被案内辺23の先端で90度以下の角度で内側に曲げられて側方に伸びる係止め辺24を有する形に成形されている。この際、各部材を構成する金属板の弾性復元力の作用で、当該固定部材20の上基部21下面が前記支持部材10の上部当接部15基部の曲げ部16と線接触するとともに、前記固定部材20の係止め辺24上面が前記支持部材10の係止め辺13下面と面接触する位置関係になるように寸法調整されている。
【0010】
固定部材20の上基部21を、中央で僅かに折り曲げた山型態様とすることが好ましい。曲げ箇所を多くすることにより、固定部材全体の弾性変形量が大きくなり、嵌合部の広がり幅を大きくすることができて嵌合させやすくなる。しかも嵌合後、全体構造が滑らかになって、外観上、違和感が少なくなる。
この形状も、所定幅に裁断された金属帯を多段のロール成形を行った後、切断することにより成形することができる。また所定幅の金属板を外側から順次多段のプレス成形によっても製造することができる。板厚も前記支持部材と同程度で十分である。金属板の切断端面がフィルムに当接して破断の原因となるようなキズを付けることがないことは、前述した通りである。
【0011】
なお、係止め辺13とその先端で上方に曲げられた案内辺14との曲げ加工部、及び被案内辺23とその先端で内側に曲げられた係止め辺24との曲げ加工部のコーナーR(曲率)は大きくすることが好ましい。支持部材10に固定部材20を嵌め込むとき、曲げ加工部先端同士がフィルムを介して擦れあい、フィルムに傷を付ける危険性があるが、曲げ加工部のコーナーRを大きくするとその危険性は緩和される。また、フィルムへの応力集中が緩和されるので、展張フィルムの耐久性が向上する。
【0012】
次に、この固定装置を使用して温室にフィルムを張り付ける態様を説明する。前記したように、所要数のレール状支持部材10を、温室を構成する骨材18にビス17等を用いて固定する。張設する面積にあった寸法のフィルムをレール状支持部材10上に載置し、順次長尺の固定部材20を被せて行く。固定部材20の被着は、支持部材10の2つの案内辺14を内側に寄せ、固定部材20の2つの被案内辺23を外側に拡げるように、固定部材20を支持部材10に上から押し込むことにより行われる。この押し込みは、いわゆるワンタッチで行うことができる。
両部材の素材として、0.4〜0.8mm程度の冷延鋼板が使用されていると、被着後、固定部材20および支持部材10の変形部は弾性復元して元の形状に戻り、フィルムは、固定部材20の上基部21下面と支持部材10の上部当接部15基部の曲げ部16、および固定部材20の係止め辺24上面と支持部材10の係止め辺13下面とで圧接保持されることとなる。
素材金属板の弾性復元力の作用で、固定部材20の係止め辺24上面と支持部材10の係止め辺13下面との広い面積で保持されるとともに、固定部材20の上基部21下面と支持部材10の上部当接部基部の曲げ部16とでも保持されているので、保持力が強く、時間が経ても保持力が低下するようなこともない。
【0013】
さらに、固定部材20の側基部22を、請求項2に記載したような構造とすると、すなわち、図6に示すように、上基部21’の幅を支持部材10の上部当接部基部16間の距離よりも僅かに広い幅とし、側基部22を、上基部21’の両端から90度以上の角度で下方に曲げられて下方に伸びる側上基部22aと、側上基部の先端でさらに90度以上の角度で曲げられて下方内側に伸びる側下基部22bとに分割した形状とすると、上記と同様な手順で固定部材20を支持部材10に被着後、固定部材20および支持部材10の変形部は弾性復元して元の形状に戻り、フィルムは、固定部材20の側上基部22a内面と支持部材10の案内辺14外面、および固定部材20の係止め辺24上面と支持部材10の係止め辺13下面とで圧接保持されている。
固定部材の折り曲げ箇所を増やすことにより、全体の弾性変形量が大きくなって嵌合させ易くなることは前記した通りである。
固定部材20の係止め辺24上面と支持部材10の係止め辺13下面との広い面積で保持されるとともに、固定部材20の側上基部22a内面と支持部材10の案内辺14外面との広い面積でも保持されているので、保持力がさらに強く、時間が経ても保持力が低下するようなこともない。
【0014】
さらに、図7に基づいて他の構造の固定装置について説明する。
本発明固定装置を構成する1つの要素である固定装置30は、温室等の骨組みを構成する骨材38の上面にビス37等で固定されるレール状のものである。このレール状支持部材30の断面形状は、水平な底部31と、この底部31の両端から90度以下の角度で曲げられて内側に向けて上方に伸びる側壁部32と、この側壁部32の上端で内側に90度以下の角度で曲げられて内側下方に伸びる案内辺33と、この案内辺33の先端で90度以下の角度で内側に曲げられて外方に伸びる支持係止め辺34を有する形に成形されている。
この形状は、所定幅に裁断された金属帯を多段のロール成形を行った後、切断することにより成形することができる。また所定幅の金属板を外側から順次多段プレス成形することによっても製造することができる。多段の曲げ加工により、幅方向端面は、内側に曲げ込んだ態様となっているので、切断端面がフィルムに当接して破断の原因となるようなキズを付けることはない。そして、素材として冷延鋼板を用いる場合、0.4〜0.8mm程度の板厚であれば十分である。
【0015】
フィルムを固定するため、上記レール状支持部材30に長尺の固定部材40を被せる態様を採る。
長尺の固定部材40の断面形状は、上記支持部材30の案内辺33先端間距離よりも僅かに狭い幅を有する上基部41と、この上基部41の両端から略垂直に垂れた2つの側壁42と、この側壁42の先端で90度以下の角度で外側に曲げられて外方に伸びる固定係止め辺43と、この固定係止め辺43の先端で90度以下の角度で内側に曲げられて内側下方に伸びる下方案内辺44と、この下方案内辺44の先端で90度以上の角度で内側に曲げられて内側略水平に伸びる下当接部45を有する形に成形されている。なお、下当接部45の先端は内側に僅かに曲げられていることが好ましい。
この際、各部材を構成する金属板の弾性復元力の作用で、当該固定部材40の固定係止め辺43上面が前記支持部材30の支持係止め辺34と面接触するとともに、前記固定部材40の下当接部45外面が前記支持部材30の底部31内面と面接触する位置関係になるように寸法調整されている。
この形状も、所定幅に裁断された金属帯を多段のロール成形を行った後、切断することにより成形することができる。また所定幅の金属板を外側から順次多段プレス成形することによっても製造することができる。板厚も前記支持部材と同程度で十分である。金属板の切断端面がフィルムに当接して破断の原因となるようなキズを付けることがないことは、前述した通りである。
【0016】
次に、この固定装置を使用して温室にフィルムを張り付ける態様を説明する。前記したと同様に、所要数のレール状支持部材30を、温室を構成する骨材38にビス37等を用いて固定する。張設する面に沿った形状に裁断されたフィルムをレール状支持部材30上に載置し、順次長尺の固定部材40を押込んで行く。固定部材40の被着は、固定部材40の下方案内辺44で、支持部材30の2つの案内辺33を外側に押し広げ、固定部材40の2つの下方案内辺44を内側に寄せるように、固定部材40を支持部材30に上から押し込むことにより行われる。この押し込みは、いわゆるワンタッチで行うことができる。
両部材の素材として、0.4〜0.8mm程度の冷延鋼板が使用されていると、被着後、固定部材40および支持部材30の変形部は弾性復元して元の形状に戻り、フィルムは、固定部材40の固定係止め辺43上面と支持部材30の支持係止め辺34下面との間、および固定部材40の下当接部45外面と支持部材30の底部31内面との間で圧接保持されることとなる。
素材金属板の弾性復元力の作用で、固定部材40の固定係止め辺43上面と支持部材30の支持係止め辺34下面との広い面積で保持されるとともに、固定部材40の下当接部45外面と支持部材30の底部31内面の広い面積で保持されているので、保持力が強く、時間が経ても保持力が低下するようなこともない。なお、支持部材30の支持係止め辺34の基部および固定部材40の固定係止め辺43の先端での曲げ加工部のコーナーR(曲率)は、前記態様と同様、大きくすることが好ましい。
【0017】
固定部材20,40および支持部材10,30を構成する金属板素材としては、アルミニウム合金板、ステンレス鋼板等も使用できるが、安価で成形性に優れ弾性復元力の大きい板厚0.4〜0.8mm程度の冷延鋼板を使用することが好ましい。さらに耐食性の観点から、塗装鋼板,めっき鋼板、特にZn−Al−Mg系の溶融めっき鋼板を使用することが好ましい。骨材18、38を構成する素材としても、支持部材10,30との接触面の耐食性改善のために、Zn−Al−Mg系溶融めっき鋼板を使用することが好ましい。
所定幅の金属帯,金属板が幅方向に順次曲げ加工され、切断端部は最内側に曲げられており、端部は露出していない構造になっているので、素材として塗装鋼板あるいはめっき鋼板を使用したものであっても、端部から腐食するようなことはない。
【0018】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明においては、支持部材と固定部材との当接箇所と面積を多くかつ広く取ることができるため、フィルムを強固に保持・固定することができる。また、支持部材と固定部材の高さ方向のサイズ調整により緊張力を調整することができるため、フィルム張設時に皺の生成を防止することができ、しかも、上記のように強固に保持・固定できるので時間が経ても皺が発生するようなことはない。さらに、支持部材への固定部材の被着・嵌合は、板材を素材としてため、板材の弾性復元を最大限活用してワンタッチで行え、作業効率も極めてよくなる。さらにまた、本発明によるフィルムの固定装置を構成する支持部材、固定部材のいずれもが、金属板を順次折り曲げて製造された構造となっているので、コスト安で製造することができる。しかも、フィルムが素材金属板の切断端面に触れることがないのでフィルムのキズ付き防止構造となっているばかりでなく、素材端面が雨水に曝されることがないので、素材金属板として塗装鋼板やめっき鋼板を使用した際、端面からの腐食を押えることもでき、耐久性に優れた温室を構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のフィルム固定方法を説明する図
【図2】従来のフィルム固定構造の断面図
【図3】従来のフィルム固定方法の他の例を説明する図
【図4】従来のフィルム固定構造の他の断面図
【図5】本発明のフィルム固定装置を説明する断面図
【図6】本発明のフィルム固定装置の変形態様を説明する断面図
【図7】本発明の他のフィルム固定装置を説明する断面図
【符号の説明】
10:支持部材  11:低部  12:壁部  13:係止め辺
14:案内辺  15:上部当接部
20:固定部材  21,21’:上基部  22:側基部
22a:側上基部  22b:側下基部  23:被案内辺  24:係止め辺
30:支持部材  31:底部  32:側壁部  33:案内辺
34:支持係止め辺
40:固定部材  41:上基部  42:側壁  43:固定係止め辺
44:下方案内辺  45:下当接部
【出願人】 【識別番号】000004581
【氏名又は名称】日新製鋼株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内3丁目4番1号
【出願日】 平成14年9月20日(2002.9.20)
【代理人】 【識別番号】100092392
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 亘

【識別番号】100092392
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 亘

【識別番号】100116621
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 萬里

【公開番号】 特開2004−105153(P2004−105153A)
【公開日】 平成16年4月8日(2004.4.8)
【出願番号】 特願2002−275926(P2002−275926)