| 【発明の名称】 |
屋上緑化用苗芝及びこれを用いた芝生植栽工法 |
| 【発明者】 |
【氏名】三木 信雄 【住所又は居所】宮崎県児湯郡川南町大字川南24129番地 株式会社日向芝内
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| 【要約】 |
【課題】土壌の舞い上がりを無くし、散水回数を減らし、植栽の工期短縮が図れる屋上緑化用苗芝及びこれを用いた芝生植栽工法を提供する。
【解決手段】コンクリート製屋上床面1の上に防水シート2を敷いた後、防水シート2の上に、発泡樹脂製人工培地である床土(アクアフォーム)3を敷き均す。この床土3の上に、別途苗場で育てたコウライシバ等の芝苗(芝生)5を張って植栽する。この芝苗5としては、約3.5cm厚の発泡樹脂製床土(アクアフォーム)6に播芝して根を活着させたものを使用する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 発泡樹脂製の床土に播芝して育てた苗芝であって、該苗芝の根が前記床土に活着した状態で屋上緑化に用いることを特徴とする屋上緑化用苗芝。 【請求項2】 防水シートに発泡樹脂製の床土を敷いた後、該床土の上に、請求項1記載の苗芝を張って栽培することを特徴とする屋上緑化用芝生植栽工法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、ビルなどの屋上緑化における芝生の植栽技術に関わり、特に、屋上床面に敷いた防水シートの上に、発泡樹脂製の床土を用いて芝生を生育させるようにした屋上緑化用苗芝及びこれを用いた芝生植栽工法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】 近年、都市部におけるヒートアイランド現象軽減のために屋上緑化が推進されている。その目的は、ヒートアイランド現象の軽減化の他に、冷暖房のエネルギー消費の緩和、鳥や昆虫が生息し得る自然環境の創出、身近な生活空間で緑に触れ合える精神的な癒し効果などを得ることにある。 【0003】 ビルなどの建物屋上における芝生の緑化技術では、建物の荷重負荷を抑えると共に、手間がかからずに簡易に管理植栽できることが重視される。その手法としては、図2に示す芝生植栽工法が知られている。(例えば、非特許文献1参照)この植栽工法では、先ずコンクリート製屋上床面1に防水シート2を敷き、この防水シート2の上に、改良土壌(客土)7を15cm〜20cm厚に敷き均した後、これに地被類などの緑化用芝生8を植栽するようにしている。 【0004】 【非特許文献1】 (財)建物物価調査会出版 土木コスト情報、1998年7月号、P26−34 【0005】 【発明が解決しようとする課題】 この屋上緑化用芝生植栽工法は、パーライト等の客土7を所定の厚さに敷いた後、その上に芝生8を植栽しているために、次のような問題があった。 (1)パーライト等の客土7は軽いので、作業の際に風が吹くと客土7が周囲に飛散する。 (2)客土7の保水性が悪いので、散水の回数を増やす必要がある。特に、夏期は散水を頻回に行わないと、芝生の生長に障害が生じる。 (3)この工法では客土7を多く使用するが、屋上作業では客土7と芝生8の搬入が困難なこともあって、植栽作業の効率が低下するうえに、施工時間が長くなり工事費も嵩む。 本発明は、上記のような課題に鑑みなされたもので、施工時の土壌の舞い上がりを防止し、散水回数を減らし、施工効率を向上させることができる屋上緑化用苗芝及びこれを用いた芝生植栽工法を提供することを目的とするものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】 このため、本発明の請求項1に係る屋上緑化用芝苗は、発泡樹脂製の床土に播芝して生長させた苗芝であって、該苗芝の根が前記床土に活着した状態で屋上緑化に用いることを特徴とする。また、本発明の請求項2に係る芝生植栽工法は、防水シートに発泡樹脂製の床土を敷いた後、該床土の上に、請求項1記載の苗芝を張って栽培することを特徴とするものである。 【0007】 本発明では、コンクリート製屋上床面の上に防水シートを敷いた後、防水シートの上に床土を敷き均し、この床土の上に芝苗を張って植栽する。この場合、芝生は、床土に播芝して根が活着したものを使用する。植栽される代表種としては、主にコウライシバが挙げられるが、草本系のヤブラン、つる系のヘデラ・ヘリックスなども植栽できる。 【0008】 床土としては発泡樹脂製の緑化資材、例えば保水性高いの軽量人工培地(松村工芸株式会社製造、商品名「アクアボード」の副生物アクアフォームなど)が好ましい。特にアクアフォームは、自重の約45倍の水を素早く吸収し、吸収した水を逃がさない性質がある。この性質は、非常に細かく均一なファインセル構造により得られるものである。アクアフォームは内部に多くの微小孔を有しているが、粒径約200〜500ミクロンのセルが互いに連続した構造になっている。。このような構造により、水がアクアフォームのセル内に素早く入って吸収される。この後、吸収されたセル内の水は、微小孔にそのまま留まっているので、セルから外に出難く大量の水がアクアフォームに保持される。したがって、アクアフォームは、優れた保水型緑化資材として機能することができる。 【0009】 この植栽工法では、防水シートの上に床土を敷き、その上に、厚さの薄い(約3.5cm厚)床土に根が活着した状態の芝苗をそのまま張れば良い。このようにすると、発泡樹脂製床土の排水および保水性が優れているため、散水回数が少なくなり、芝生の根の生育が従来に比べて良くなる。たとえ夏季に7日間散水を止めても芝生の生育に支障が生じない。 【0010】 発泡樹脂製の床土はそれ自体とても軽い素材なので、水を切るとかなり軽くなる。また施工作業の際は、客土をする必要がないので、屋上で風が吹いても周囲に土が舞い上がるおそれはない。しかも、植栽時には活着状態の芝苗を床土に載せるだけで済むので、工期も早く終了し工事費を削減できる。 【0011】 【発明の実施の形態】 以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。 図1は本発明に係る屋上緑化用芝生植栽工法を説明する断面図、図2は従来の屋上緑化用芝生植栽工法を説明する断面図である。 【0012】 【実施例】 本実施例は、都市ビルの屋上床面に敷いた防水シート(防根シート)の上に、排水・保水性に優れたフェノール発泡樹脂製の床土を敷き、さらにこの上に、フェノール発泡樹脂製の床土に芝苗の根を活着して一体化させたものを張って植栽したものである。 【0013】 図1において、1は、都市部における高層ビルのコンクリート製屋上床面、2は、屋上床面1の上に敷かれた樹脂製の防水シートである。3は、防水シート2の上に敷かれた発泡樹脂製の床土(松村工芸株式会社製、商品名「アクアボード」の副生品アクアフォーム)、5は、床土3の上に植栽した芝苗(芝生)で、ここでは、予め苗畑にて発泡樹脂製床土(アクアフォーム)6に播芝して根を活着させたものが使用されている。なお、気候条件等に応じて必要により、防水シート2と床土3との間には、灌水用ホース4を設けることができる。 【0014】 ここで床土3、6は、フェノール樹脂を酸硬化して発泡した粒状硬化物の人工培地素材であって、保水性に優れた緑化資材として機能している。即ち床土3、6は、自重の約45倍の水を素早く吸収し、吸収した水を逃がさない性質がある。床土3、6の保水性が高いのは、床土3、6に非常に細かいファインセル構造が均一に形成されているからである。具体的には、粒径約200〜500ミクロンのセルが互いに連続して構成され、水を捕捉する多数の微小孔を有している。 【0015】 したがって、床土3、6の周囲に水が存在すると、この水はセル内に直ちに入って吸収される。一度セル内に吸収された水は、多くの微小孔の中に捕捉されるので、セルから外に容易に出ていくことがなく、大量の水が床土3、6の内部に保持される。そのため床土3、6は、排水性と保水性に優れ、芝苗5の根の生長を促すことができる。 【0016】 本実施例による芝生植栽工法は、次の手順で施工した。 先ず、建物の屋上床面1の上に防水シート2を敷設した。次に、防水シート2の上に床土3を敷き均した。その後、敷き均した床土3の上にコウライシバ等の芝苗5を植栽した。この場合の芝苗5としては、予め床土6に播芝して育てた活着状態のものを張って植栽した。この床土6の厚さは約3.5cm程度に設定した。また、床土6の厚さと床土3の厚さの比率は、1対2の比率に設定した。 【0017】 この芝生植栽工法は、防水シート2に床土3を敷いた後、この上に、床土6に活着している芝苗5をそのまま張る簡易工法である。緑化資材としての床土3、6は、発泡樹脂製であり排水性及び保水性が優れているので、芝苗5に散水する回数を少なくすることができた。夏期でも4日〜5日に1回に散水で良かった。実際には、晴天が続く夏期に7日間散水をしなかったところ、芝苗5は何ら障害を受けずに順調に生育した。 【0018】 施工の面について更に述べると、床土3、6の使用量が大幅に減り、水を切った状態の床土3、6自体は大変軽いので、取扱いや運搬を楽に行うことができた。また、従来のように客土を行う必要がないので、ビルの屋上で強い風が吹いても、用土が周囲に飛散することはなかった。さらに、床土3に芝苗5を植栽するときは、床土6に活着したものを張るだけで済んだ。すなわち、芝苗5と床土6が一体化したものを施工すれば良いので、従来工法に較べて工期時間を半分に短縮でき、工事費も5分の3に低減させることができた。尚、使用後の床土3、6を廃棄処理するには、焼却処分が可能であり容易に処理することができた。 【0019】 尚、本発明は上記実施例に限定されず、種々の応用変形が可能である。例えば、本発明は屋上緑化に限らず、斜面緑化にも応用することができる。また、発泡樹脂製の床土6と床土3は互いに同じ緑化資材としたが、材質的に互いに多少異なる緑化資材であってもかまわない。 【0020】 【発明の効果】 以上、本発明によれば、保水性の良い発泡樹脂製の床土に活着させた芝苗を用いるので、散水回数を少なくしても順調に生育させることができ、しかも客土が不要になるので、植栽時に風が吹いても、従来のように土が周りに飛散することもない。さらに、床土の上に芝苗を張るだけで植栽が済むので、従来に比べて工期が早く終了し、工事費を大幅に削減できるという優れた効果がある。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例に係る芝苗による屋上緑化用芝生植栽工法を説明する断面図である。 【図2】従来の屋上緑化用芝生植栽工法を説明する断面図である。 【符号の説明】 1 屋上コンクリート床面 2 防水シート(防根シート) 3 床土(アクアフォーム) 4 灌水用ホース 5 芝苗(芝生) 6 床土(アクアフォーム) 7 客土 8 芝生
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| 【出願人】 |
【識別番号】502280094 【氏名又は名称】株式会社日向芝 【住所又は居所】宮崎県児湯郡川南町大字川南24129番地
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| 【出願日】 |
平成14年9月13日(2002.9.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087228 【弁理士】 【氏名又は名称】衞藤 彰
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| 【公開番号】 |
特開2004−105029(P2004−105029A) |
| 【公開日】 |
平成16年4月8日(2004.4.8) |
| 【出願番号】 |
特願2002−269229(P2002−269229) |
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