| 【発明の名称】 |
マット苗箱用施薬装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】薮内 正俊 【住所又は居所】岡山県赤磐郡山陽町下市447番地 みのる産業株式会社内
【氏名】岡本 善嗣 【住所又は居所】岡山県赤磐郡山陽町下市447番地 みのる産業株式会社内
【氏名】佐々木 明 【住所又は居所】岡山県赤磐郡山陽町下市447番地 みのる産業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】施薬ロールの動力源を不要とすると共に、マット苗箱の送り速度が変化しても一定量の薬剤を投入できるようにする。
【解決手段】マット苗箱Nの上部で、施薬ホッパー20の下部に施薬ロール21を連結した施薬装置13を配置し、施薬ロール21の両端に付設した回転輪28を上記移動されるマット苗箱Nの枠上面Naに圧接させて従動させ、上記マット苗箱Nの移動速度に応じた回転速度で施薬ロール21を回転させてマット苗箱Nに施薬する構成としている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 施薬ホッパーの下部に施薬ロールを連結しており、マット苗箱の移動路の上部に設置し、施薬ロールに付設した回転輪を上記移動されるマット苗箱の枠の上面に圧接させて従動させ、上記マット苗箱の移動速度に応じた回転速度で上記施薬ロールを回転させてマット苗箱に施薬する構成としていることを特徴とするマット苗箱用施薬装置。 【請求項2】 上記施薬ロールの両側に上記回転輪を付設して、上記マット苗箱の両側枠の上面に圧接させている請求項1に記載のマット苗箱用施薬装置。 【請求項3】 上記マット苗箱は動力源により駆動される駆動ローラの回転で上記移動路に沿って搬送され、上記駆動ローラを上記マット苗箱の枠を介して上記施薬ロールの回転輪の真下位置に設置している請求項1または請求項2に記載のマット苗箱用施薬装置。 【請求項4】 上記施薬ロールの回転輪は、その外周面を摩擦抵抗の大きい材質とし、あるいは/および、上記回転輪の外周面を複数の突起を突出し、上記移動するマット苗箱の枠上面に圧接する上記回転輪が確実に回転される構成としている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のマット苗箱用施薬装置。 【請求項5】 上記施薬ロールと施薬ホッパーを備えた施薬装置の下端を、上記マット苗箱の移動路を構成するフレームに片持ち支持で揺動可能に軸支し、 上記マット苗箱の外枠高さに応じて上記施薬ロールの回転輪の位置が上下して枠上面に圧接される構成としている請求項1乃至請求項4のいずれか1に記載のマット苗箱用施薬装置。 【請求項6】 上記施薬ロールの上部には、該施薬ロールの回転力から動力を得て回転する回転ブラシを設置しており、 上記マット苗箱の移動に従動して上記施薬ロールが回転するのに伴って、上記回転ブラシが回転して上記施薬ロール表面の余剰薬剤を払拭する構成としている請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のマット苗箱用施薬装置。 【請求項7】 上記施薬ロールおよび上記回転ブラシの一端側に夫々プーリーを備え、互いのプーリーにベルトを架け渡すことで上記回転ブラシへ動力伝達しており、 上記ベルトには弛み防止用のテンションバネを当接させて、上記ベルトに張力を与えてベルトの空回りを防止する構成としている請求項6に記載のマット苗箱用施薬装置。 【請求項8】 上記施薬装置のマット苗箱の移動路の下流側に、播種装置や土入れ装置等を備え、該各装置ごとに上記マット苗箱を上記移動路に沿って搬送させる駆動ローラが配されていると共に、該各駆動ローラの回転軸の回転速度は略同一であり、 上記上流に位置する施薬装置の上記駆動ローラの回転軸に、上記駆動ローラより大径のアタッチ式駆動ローラを取り付け、上記施薬装置でのマット苗箱の搬送速度を高め、上流側から連続して投入された上記マット苗箱の前後間隔を狭める構成としている請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のマット苗箱用施薬装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明はマット苗箱用施薬機に関し、詳しくは、施薬ホッパーに備えられた施薬ロールの専用モーターを不要とすると共に、施薬機本体を搬送されるマット苗箱の移動速度の変化に対して施薬ロールの回転速度が自動的に追従するものである。 【0002】 【従来の技術】 従来より、マット苗箱へ連続的に自動で播種などを行う播種機は広く使用されている。 実開昭57−16405号等によると、図14に示すように、従来の播種機は、搬送ベルト2により苗箱bを搬送する一方、播種ロール4と回転ロール6は駆動軸に設けられたプーリー7、8によって回転し、ホッパー1内の種籾aを播種ロール4によって苗箱bに繰り出している。 一方、施薬は圃場への移植時や移植後に行われるのが一般的であり、移植時等における作業は、本来の移植作業に加えて施薬等も必要となるため、移植作業の準備には多大な労力や時間を要してしまう。 【0003】 このような状況に対応して播種時に自動的に施薬を可能にすべく、上記播種ホッパー1の構造を利用した施薬ホッパーを播種ホッパー1の下流側に設けて、播種及び施薬を一度に行うようにしているものが開発されている。 上記施薬ホッパーは播種ロールと類似構造の施薬ロールを備えており、専用のモーターにて回転することにより苗箱b内に薬剤を繰り出している。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、上記施薬ロールを回転させる専用モーターは、苗箱を送り出す搬送ベルト2を駆動させるモーターとは別個に設けているので、部品点数が増大してしまう。 また、苗箱の送り速度は播種機のメーカーや機種により異なり、また、同一播種機においても厳密に一定速度で苗箱が送り出されているとは限らないので、施薬ロールの回転速度と苗箱の送り速度との関係が所要の設定値よりズレてしまう場合があり、1枚の苗箱当たりに施薬される薬剤量が一定しない問題がある。 【0005】 一方、施薬量を調節するために上記専用モータとして可変速モーター等を使用して施薬ロールの回転数を制御すると、構造が複雑になると共にコスト的にも非常に高価となってしまう。 【0006】 本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、施薬ホッパーに備えられた施薬ロールの専用モーターを不要とすると共に、構造を複雑にすることなく、苗箱の送り速度が変化しても一定量の薬剤を投入できる施薬機を提供することを課題としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】 上記課題を解決するため、本発明は、施薬ホッパーの下部に施薬ロールを連結しており、マット苗箱の移動路の上部に設置し、施薬ロールに付設した回転輪を上記移動されるマット苗箱の枠の上面に圧接させて従動させ、上記マット苗箱の移動速度に応じた回転速度で上記施薬ロールを回転させてマット苗箱に施薬する構成としていることを特徴とするマット苗箱用施薬装置を提供している。 【0008】 なお、上記施薬装置を潅水装置、播種装置、土入れ装置と共にフレーム上に並列した播種機に搭載している。 【0009】 上記構成とすると、マット苗箱の枠に回転輪を圧接させていることにより、マット苗箱の移動に従動して回転輪が回転し、施薬ロールの回転動力として伝達されるので、施薬ロールの回転のために設ける専用モーターを無くすことができる。従って、上記マット苗箱用施薬機の構造をシンプルにすることができると共に、部品点数も大幅に削減できる。 また、施薬ロールの回転はマット苗箱より直接動力を得ているため、マット苗箱の移動速度に変化が生じても、それに対応するように施薬ロールの回転速度も自動的に従動して変化するので、1枚のマット苗箱当たりに繰り出される薬剤の量を一定にすることができる。 【0010】 さらに、上記施薬ロールは施薬ホッパーに連結していることで、回転輪がマット苗箱の枠上面に載置された状態では、施薬装置全体の重量がマット苗箱に負荷されるので、回転輪とマット苗箱との間、及び、マット苗箱と駆動ローラとの間にて十分に圧接される。 なお、上記マット苗箱の枠が外周部のみにある場合は、上記施薬ロールの両側に上記回転輪を付設して、上記マット苗箱の両側枠の上面に圧接させていると好適である。 【0011】 上記マット苗箱は動力源により駆動される駆動ローラの回転で上記移動路に沿って搬送され、上記駆動ローラを上記マット苗箱の枠を介して上記施薬ロールの回転輪の真下位置に設置している。 【0012】 このように、動力を得て回転している駆動ローラをマット苗箱の下面に当接させて搬送している一方、上記駆動ローラは、マット苗箱の枠を介して上記施薬ロールの真下位置に配置することで、駆動ローラとマット苗箱との間、および、施薬ロールとマット苗箱との間でより強く圧接されるので、施薬ロールを回す駆動力をより安定して得ることができる。 【0013】 上記施薬ロールの回転輪は、その外周面を摩擦抵抗の大きい材質とし、あるいは/および、上記回転輪の外周面に複数の突起を突出し、上記移動するマット苗箱の枠上面に圧接する上記回転輪が確実に回転される構成としている。 【0014】 上記施薬ロールの両端の回転輪の外周面の材質を、ゴムやエラストマー等の摩擦抵抗の大きい材質とすることで、上記回転輪とマット苗箱との間の滑り防止を図ることができる。一方、上記回転輪の外周の形状を、複数の突起を突設した形状として、該突起がマット苗箱の上面に引っ掛り易くすることによっても、回転輪とマット苗箱の間の滑りを防止することができる。 【0015】 上記施薬ロールと施薬ホッパーを備えた施薬装置の下端を、上記マット苗箱の移動路を構成するフレームに片持ち支持で揺動可能に軸支し、 上記マット苗箱の外枠高さに応じて上記施薬ロールの回転輪の位置が上下して枠上面に圧接される構成としている。 【0016】 即ち、施薬装置は、首振り状に上方に開かれた状態から、フレームとの片持ち支持部を回転軸として下方に振り下ろされると、施薬ロールの両端の回転輪がマット苗箱に当接した時点で停止する構成としている。 よって、施薬ロールの両端の回転輪は上下方向に移動可能であり、回転輪と駆動ローラとの間を通過する苗箱の高さに多少の違いがあっても、その高さの違いに追従するように回転輪の上下位置は自動的に微調整される。 【0017】 なお、上記回転輪の外周面にゴム等の弾性材料を用いると、回転輪とマット苗箱との間に該弾性材料が介在してクッションの役目を果たすことにより、回転輪の上下位置の微調整をよりスムーズに行うことができる。 【0018】 上記施薬装置は、上記施薬ロールに堆積した薬剤を払拭する回転ブラシを備え、該回転ブラシを上記施薬ロール表面との間隔を調整できるように配置し、該回転ブラシによる薬剤の払拭量を微調節可能としている。 【0019】 上記構成とすると、施薬ロールに対向して回転ブラシを備えているので、表面に多数の凹部を有する施薬ロールに余分に堆積された薬剤を、回転ブラシにより払拭することができると共に、上記回転ブラシと上記施薬ロールとの間隔を微調整可能としてので、余剰薬剤の払拭量も微調節することができる。 【0020】 また、上記仕切板と上記回転ブラシとの間を塞ぐ遮蔽板を設けることで該遮蔽板の下方に薬剤循環用の空間を形成し、上記回転ブラシにより巻き上げられた薬剤を、上記空間内で上記遮蔽板により下方へ案内する構成とすると、飛散する薬剤を遮蔽板で受け止めて仕切板へ沿って下方へ案内し、再度、施薬ロール側へ送り込め、連続した施薬が可能となる。また、飛散した薬剤もこのような循環で回収されることとなり、施薬されずに無駄となる薬剤を極力減少できる。 【0021】 なお、遮蔽板により形成された空間内には施薬ロールの表面を払拭する固定ブラシを設けて施薬ロールの表面に載った薬剤を回転ブラシの払拭前に、ある程度除去しておくことが好ましい。このように固定ブラシを設けると、回転ブラシの払拭時に回転ブラシに付着する薬剤の量を大幅に低減でき、一段と確実に連続施薬できる上に、施薬ロールの凹部内に残存する薬剤量も適量となり、種子に対する施薬精度も向上できる。また、固定ブラシを設けた場合の遮蔽板による薬剤の案内は、固定ブラシの後方へ薬剤を循環させれば、固定ブラシに遮られることなく施薬ロール側へ戻すことができる。 上記のような施薬装置は、潅水装置、播種装置、土入れ装置を備える播種機に設ける以外にも、施薬機能を必要とする各種播種機にオプションとして設置して用いることができる。 【0022】 上記施薬ロールの上部には、該施薬ロールの回転力から動力を得て回転する回転ブラシを設置しており、 上記マット苗箱の移動に従動して上記施薬ロールが回転するのに伴って、上記回転ブラシが回転して上記施薬ロール表面の余剰薬剤を払拭する構成としている。 【0023】 上記構成とすることで、施薬ロールの表面に堆積した薬剤を払拭するための回転ブラシの動力は、マット苗箱の移動に従動して回転する施薬ロールから回転動力として伝達されるので、回転ブラシの回転のために設ける専用モーターをも不要とすることができる。 よって、部品コストをさらに削減できると共に、専用モーター用の電力も不要となり、ランニングコストを低減することができる。 【0024】 上記施薬ロールおよび上記回転ブラシの一端側に夫々プーリーを備え、互いのプーリーにベルトを架け渡すことで上記回転ブラシへ動力伝達しており、 上記ベルトには弛み防止用のテンションバネを当接させて、上記ベルトに張力を与えてベルトの空回りを防止する構成としている。 【0025】 上記構成とすると、施薬ロールおよび回転ブラシの各プーリーに架け渡されたベルトに弛みが生じた場合にも(例えば、薬剤の払拭量の調節のため、回転ブラシの表面と施薬ロールの表面との間の間隔を縮めた場合)、上記テンションバネによりベルトが押さえ付けられてベルトの張力が維持されるので、ベルトが空回りすることなく、各プーリー間に安定して動力を伝達することができる。 【0026】 また、上記施薬装置のマット苗箱の移動路の下流側に、播種装置や土入れ装置等を備え、該各装置ごとに上記マット苗箱を上記移動路に沿って搬送させる駆動ローラが配されていると共に、該各駆動ローラの回転軸の回転速度は略同一であり、 上記上流に位置する施薬装置の上記駆動ローラの回転軸に、上記駆動ローラより大径のアタッチ式駆動ローラを取り付け、上記施薬装置でのマット苗箱の搬送速度を高め、上流側から連続して投入された上記マット苗箱の前後間隔を狭める構成としている。 【0027】 上記構成とすると、上記アタッチ式駆動ローラが他の駆動ローラに比べて大径で、その外周長さが大きくなるので、上記施薬装置において上記回転軸の一回転当たりに上記マット苗箱を搬送する距離を長く、つまり、マット苗箱の搬送速度を高めることができる。 よって、上流側から複数のマット苗箱が連続投入された場合において、前方を行くマット苗箱(潅水装置や播種装置や土入れ装置などを搬送されているマット苗箱)との間に間隔があいた場合でも、上記施薬装置を搬送されるマット苗箱が速く移送されることで追いついて、上記前方を行くマット苗箱との間隔を狭めて隙間を無くすことができ、播種装置や土入れ装置により播かれた種子や土が前後のマット苗箱の隙間に落ちて無駄になることが防止される。 【0028】 しかも、上記アタッチ式駆動ローラは、別体として後付けで取り付ける構成としているので、駆動ローラの回転軸があれば装置機種に依存されることがなく使用することができるので、汎用性をもたせることができる。 【0029】 【発明の実施の形態】 以下、本発明の第1実施形態にかかるマット苗箱用施薬装置を図面を参照して説明する。 図1はマット苗箱用播種機10とマット苗箱用施薬装置13を示しており、図2に示すように、マット苗箱用施薬装置13をマット苗箱用播種機10の上流側に設置して用いられる。 つまり、マット苗箱Nの送り方向(図中、白矢印で示す)に沿って伸長するフレーム11に、送り方向の上流側の端部側11aから下流側の端部側11bにかけて、施薬装置13、潅水装置14、播種装置15、土入れ装置16を順番に配置している。マット苗箱Nは、その下面Nbをモーターにて駆動しているローラ29に当接させることで送られている。 【0030】 使用手順は、先ず上流側の端部側11aからマット苗箱Nを搬送すると共に、土入れ装置16のみを動作させてマット苗箱N内に床土を入れる。その後、その床土のみが入ったマット苗箱Nを、上流側の端部側11aに持ってきて、今度は施薬装置13、潅水装置14、播種装置15、土入れ装置(覆土)16を動作させた状態で、再度、マット苗箱Nを搬送させることで、マット苗箱N内に床土、薬剤、水、種子、覆土の順番で積層することができる。 【0031】 図3は、施薬装置13であり、薬剤を投入する施薬ホッパー20の下方に、施薬ロール21及び回転ブラシ22を上下に対向配置している。施薬ホッパー20は、底面を傾斜底面20aとしており、傾斜底面20aに直交するように仕切板として上下に開閉可能なシャッター板20bを設け、施薬ホッパー20の薬剤の供給口20cの開口幅を調節するようにしている。 【0032】 シャッター板20bの下方に配置される施薬ロール21は、図3及び図4に示すように、ロール表面21aに薬剤Yが入り込む凹部21bが周方向に所要間隔で多数凹設されており、施薬ロール21の両端には施薬ロール21より大径の回転輪28が同軸上に設けられている。 回転輪28は、外周に複数の突起28aを一定間隔をあけて突設しており、送られるマット苗箱Nの枠部Naの上面に回転輪28の突起28aを圧接させることで、回転輪28はマット苗箱Nより動力を得て回転する。また、回転輪28がマット苗箱Nと接触した状態にて、施薬ロール21がマット苗箱Nの近接位置にて回転自在に配置されることとなる。 【0033】 マット苗箱Nの下面Nbには施薬ロール21の真下位置及びその他の位置に所要間隔をあけて駆動ローラ29を当接させており、該駆動ローラ29の軸部30はモーターと連結されて動力を得ている。 また、施薬ロール21の上方には、周囲にブラシ部22aを有する回転ブラシ22を施薬ロール21のロール表面21aと当接させて設けており、回転ブラシ22の回転軸22bの両端は長孔部22cに回転自在かつ上下方向調節可能に支持されており、調節ダイヤル26を操作することで位置調節可能としている。 【0034】 回転ブラシ22とシャッター板20bとの間には遮蔽板24を設けて、回転ブラシ22とシャッター板20bの間を塞ぐと共に、遮蔽板24、シャッター板20b、回転ブラシ22の一部、及び、施薬ロール21の一部で遮蔽板24の下方に薬剤循環用の空間Kを形成している。遮蔽板24は一端側に屈曲部分24dを設けた形状としており、屈曲点24aを回転ブラシ22の上方に設けたブラシカバー23の下面と接触させると共に屈曲側の端部24bをシャッター板20bの近傍に配置する一方、他方の端部24cを回転ブラシ22の回転中心22bの高さでブラシ部22aの先端近傍に位置させている。 【0035】 空間K内には、固定ブラシ25を略水平方向で設け、ブラシ先端25aを施薬ロール21のロール表面21aに接触させている。なお、施薬ロール21及び回転ブラシ22の回転方向は同方向にしている。 【0036】 また、図5に示すように、上記施薬ロール21、回転ブラシ22、施薬ホッパー20等は施薬装置13として一体的に接続されており、支持部31にて壁部32と回転自在に連結することで、該支持部31を回転軸として施薬装置13は首振り状に回動可能となっている。 【0037】 次に、施薬ロール21への動力の伝達過程を説明する。 駆動ローラ29がモーターより動力を得て回転することにより、上流側11aにて駆動ローラ29上に載置されたマット苗箱Nは施薬装置13内に巻き込まれていき、図3に示すように回転輪28と駆動ローラ29との間で圧接される。 なお、マット苗箱Nを回転輪28と駆動ローラ29との間へ巻き込む際には、作業者がマット苗箱Nを軽く押し込むだけで、回転輪28と駆動ローラ29との間にマット苗箱Nの先端部Ncが圧接され、その後は自動的に巻き込まれていく。 【0038】 マット苗箱Nが白矢印方向へ移動すると、それに伴ってマット苗箱Nと圧接している回転輪28が従動して回転する。その結果、回転輪28と同軸上で連結されている施薬ロール21が回転する。 つまり、施薬ロール21の回転輪28はマット苗箱Nの移動から直接動力を得ているため、マット苗箱Nの送り速度が変化した際にも回転輪28の回転速度は自動的に追従することができ、マット苗箱Nに投入される薬剤Yの量を一定に保つことができる。 また、施薬ロール21を回転させるための専用のモーター等を設ける必要がなくなり、部品点数の削減及び構造の簡素化を図ることができる。 【0039】 施薬ロール21は施薬装置13側に接続されているため、施薬ロール21がマット苗箱Nの枠部Naの上面に載置された状態では、施薬装置13全体の重量がマット苗箱Naに負荷されるので、回転輪28とマット苗箱Nとの間、及び、マット苗箱Nと駆動ローラ29との間は十分に圧接されると共に、上記駆動ローラ29の一つはマット苗箱Nを介して施薬ロール21の回転輪28の真下位置に配置しているので、回転輪28を回す駆動力がより安定して得られる。 【0040】 また、施薬装置13は首振り状に回動可能であるので、施薬ロール21の両端の回転輪28と駆動ローラ29との間を通過するマット苗箱Nの高さに多少の違いがあっても、その高さの違いに追従するように施薬ロール21の上下位置は自動的に微調整される。 回転ブラシ22も施薬ロール21の表面に対して上下方向に調節可能としているので、回転ブラシ22による施薬ロール21の表面に堆積された余剰薬剤の払拭量を微調節することもできる。 【0041】 なお、駆動ローラ29は施薬ロール21の真下位置に設けなくてもよいが、真下位置にあると駆動力の伝達が行われ易い。 また、上記マット苗箱より動力を得る伝達構造は、施薬装置に限定されるものではなく、上記播種手段、土入れ手段、施肥手段等に用いてもよい。 【0042】 以下は、施薬ホッパー20内の薬剤Yがマット苗箱Nに投入されるまでの過程を説明する。 施薬ホッパー20に投入された薬剤Yは、傾斜底面20aに沿って下方へ流れ、供給口20cを通り施薬ロール21へと流れ落ちていく(図中、太黒矢印で示す)。流れ落ちた薬剤Yは、ロール表面21aの凹部21bへ入り込むと共にロール表面21aへも多量に堆積した状態となる。これら凹部21b内とロール表面21a上の薬剤Yは、施薬ロール21の回転で上方へ運ばれている。 【0043】 上方へ運ばれた薬剤Yでロール表面21a上に堆積するものは、ある程度の量が固定ブラシ25により下方へ払拭され、残存した薬剤Yは更なる回転で回転ブラシ22の位置へと運ばれている。回転ブラシ22はモーター動力により高速回転でロール表面21aを払拭して、凹部21b内に適量の薬剤Yを残し、その他余剰の薬剤Yは吹き飛ばしている。その後、更なる施薬ロール21の回転により、凹部21bが下方へ向くことで薬剤Yが落下し、マット苗箱N内へ適量の薬剤Yを均一に繰り出している。 【0044】 また、回転ブラシ22により吹き飛ばされた薬剤Yは、空間K内をシャッター板20b側の斜め上方へ延在する遮蔽板24に沿って飛散し、遮蔽板24の屈曲部24dやシャッター板20bの上部で下方に方向転換されている。その後、シャッター板20bに沿って固定ブラシ25の後方側へ回り込み、傾斜底面20aに沿って下降し、再度、施薬ロール21側へと送られている(図中、破線矢印で示す)。 【0045】 図6(A)(B)は施薬ロールの両端の回転輪の変形例を示す。 図6(A)は、回転輪28’の外周面に所要の間隔をあけて突設する複数の突起28a’の形状を断面山型状としている。 図6(B)は、回転輪28”の外周面に摩擦抵抗が大であるゴム部28a”を外嵌している。 上記両変形例とも、回転輪28’、28”の突起28a’またはゴム部28a”とマット苗箱Nの上面Naとの間での空回りが防がれ、マット苗箱Nの送り動力を回転輪28’、28”の回転運動に確実に伝達することができる。 【0046】 図7乃至図10は第2実施形態を示す。 本実施形態の施薬装置13’は、回転ブラシ22’の回転動力を施薬ロール21’の回転から得ている。 【0047】 施薬ロール21’の回転軸21c’の一端に大径プーリー40を設けていると共に、回転ブラシ22’の回転軸22b’の一端に小径プーリー41を設け、互いのプーリー40、41にベルトBを架け渡している。なお、大径プーリー40と小径プーリー41との直径比は5:1としている。 プーリー40、41と施薬ロール21’および回転ブラシ22’との間には、施薬ロール21’および回転ブラシ22’と連結された第1壁部42と、フレーム11に設置される第2壁部43とを設けている。 【0048】 第1壁部42の外面には、支軸部44aを支点として揺動可能な揺動板44を設けており、揺動板44の前端側には回転ブラシ22’の回転軸22b’を回転自在に取り付けていると共に、前端上部には調整軸46の下端部46aを接続している。 調整ダイヤル26’を廻して調整軸46を上下させることにより、揺動板44が支軸部44aを支点として揺動し、それによる回転軸22b’の上下動に伴って回転ブラシ22’が上下する。 【0049】 揺動板44の支軸部44aには、テンションバネ45のコイル部45aが外嵌されており、その一端側を揺動板44に固定して固定端45cとする一方、他端側を自由端44bとしてベルトBの外面に押し当てている。 こうすることで、回転ブラシ22’の上下位置を調節ダイヤル26’により調節し、小径プーリー41が下降してベルトBが弛む場合にも、テンションバネ45の自由端44bがベルトBを押さえ付けるので、ベルトBに張力を与えることができ、ベルトBの空回りが防止される。 【0050】 図8および図9に示すように、第2壁部43の前側には長孔43aが穿設されており、長孔43aに挿通された支持バー47が回転ブラシ22’や施薬ロール21’と連結された第1壁部42を支持している。 つまり、支持バー47を長孔43a内で上下方向に可動させて位置決めすることにより、マット苗箱Nの高さに応じて施薬ロール21’の上下位置を調節することができる。 【0051】 また、図10に示すように、施薬ロール21’の両端の回転輪48は、外周面に断面山形状の突起48aを複数突設し、前記図6(A)に示した回転輪28’の突起28a’の間隔よりも狭ピッチとして、マット苗箱Nを確実に噛み込むようにしている。 【0052】 次に、施薬装置13’の動作について説明する。 モーターより動力を得て回転する駆動ローラ29上にマット苗箱Nが設置されると、マット苗箱Nは施薬装置13内に巻き込まれていき、回転輪48と駆動ローラ29との間で圧接される。 そして、マット苗箱Nの移動に従動して回転輪48が回転し、回転軸21c’を介して大径プーリー40が回転する。その大径プーリー40の回転力がベルトBを介して小径プーリー41に伝達され、回転軸22b’を介して回転ブラシ22’が回転する。 【0053】 上記構成とすると、施薬ロール21’の表面に堆積した余剰薬剤を払拭するための回転ブラシ22’の動力は、マット苗箱Nの移動に従動して回転する施薬ロール21’から伝達されるので、回転ブラシ22’の回転のために設ける専用モーターを無くすことができ、部品コストを大幅に削減できると共に、電力等のランニングコストも低減できる。 また、回転ブラシ22’の回転を施薬ロールの回転力から得ることにより、回転ブラシ22’の回転速度が遅くなったので、払拭薬剤が飛散し難くなり、第1実施形態に示したブラシカバー23も不要とすることができる。 【0054】 また、本実施形態の施薬装置13’は、大径プーリー40を手動で回転させることのできる着脱自在のハンドル50をオプションとして備えている。 ハンドル50は、図7に示すように、一端に取付部50bを備える一方、他端に把持部50aを備えている。 取付部50bを大径プーリー40の中心にある回転軸21c’に固定し、作業者が把持部50aを持ってハンドル50を回転させると、モーターを稼動させて駆動輪29を駆動させなくても大径プーリー40は回転し、上述した施薬動作を手動で行うことができる。 【0055】 上記ハンドル50を用いると、施薬装置13’を本稼動させる前に、マット苗箱Nを施薬装置13’内をテスト通過させて、調整ダイヤル26’で回転ブラシ22’の上下位置を調節して施薬量のチューニングする際において、わざわざ駆動輪29を作動させなくても施薬動作を行うことができ、施薬量の確認作業を容易に行うことができる。 【0056】 図11乃至図13は第3実施形態を示す。 図11はアタッチ式駆動ローラ60を示し、略半円柱状で同一形状である2つの分割体61を合致させて略円柱状のアタッチ式駆動ローラ60を形成している。 【0057】 分割体61は、金属製あるいは樹脂製のプレート部62の外面側の中央部分に半円柱状のゴムローラ部63を設けている。プレート部62は対向面側の中央軸線方向に断面半円状の凹部62aを設けていると共に、ゴムローラ部63の両側のプレート部62の所要位置にボルト挿通孔62bを穿設している。 【0058】 上記構成の2つの分割体61の凹部62aを、施薬装置13’に位置する駆動ローラ29の回転軸30に外嵌して2つのプレート部62の対向面を張り合わせ、互いのボルト挿通孔62bを合致させた状態で、ボルト64を挿通してナット65でカシメ固定する。 【0059】 上記のように取り付けられたアタッチ式駆動ローラ60は、図12に示すように、他の駆動ローラ29の外径をL1、アタッチ式駆動ローラ60の外径をL2とすると、L1<L2の関係となっている。 即ち、各装置13、14、15、16ごとに配された駆動ローラ29の回転軸30の速度は略同一であるものの、(駆動ローラ29の外周)<(アタッチ式駆動ローラ60の外周)の関係となるため、アタッチ式駆動ローラ60がマット苗箱Nの下面と当接して搬送することにより、上流側の施薬装置13にあるマット苗箱Nが回転軸30の1回転当たりに搬送される距離を長くでき、つまり、マット苗箱Nの搬送速度を高めることができる。 【0060】 したがって、図13に示すように、上流側から複数のマット苗箱N−1、N−2が連続投入された場合において、前方を行くマット苗箱N−2(潅水装置14に搬送されているマット苗箱N−2)との間に間隔Sがあいた場合でも、施薬装置13’を搬送されるマット苗箱N−1が速く移送されて追いつき、前方を行くマット苗箱N−2との間隔Sを狭めて隙間を無くすことができ、播種装置15や土入れ装置16により播かれた種子や土が前後のマット苗箱N−1、N−2の隙間に落ちて無駄になることが防止される。 さらに、アタッチ式駆動ローラ60は、別体として後付けで取り付ける構成としているので、駆動ローラ29の回転軸30があれば装置機種に依存されることなく適用することができるので、汎用性をもたせることができる。 【0061】 【発明の効果】 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、上記施薬ロールの回転は、移動するマット苗箱から直接動力を得ているので、施薬ロールの回転のための専用モーターを無くすことができ、マット苗箱用施薬機の部品点数の削減および構造の簡素化が図られると共に、マット苗箱の移動速度の変化にも施薬ロールの回転速度は自動的に従動して施薬量を一定にすることができる。 【0062】 上記駆動ローラを上記マット苗箱を介して上記施薬ロールの真下位置に配置することで、より安定して駆動力を伝達することができると共に、上記回転輪の外面を摩擦抵抗の大きい材質としたり複数の突起を突出させることによって、回転輪とマット苗箱の間の滑りを防止できる。 また、施薬装置の下端を片持ち支持で揺動可能にフレームに軸支しているので、マット苗箱の高さに多少の違いがあっても、その高さの違いに追従して微調整される。 さらに、施薬ロールと回転ブラシとの間隔を調節可能とすることで、回転ブラシによる施薬ロールに堆積した薬剤の払拭量を微調節可能としている。 【0063】 また、上記回転ブラシの動力を、マット苗箱の移動に従動して回転する施薬ロールから得ることで、回転ブラシのための専用モーターを不要とすることができ、部品コストおよび電力等のランニングコストを低減することができる。 さらに、上記施薬ロールと上記回転ブラシとの間の動力伝達手段として、夫々に設けたプーリー間にベルトを架け渡して行う場合に、上記テンションバネでベルトを押さえ付けることでベルトの張力が維持され、ベルトの空回りを防止することができる。 【0064】 また、他の駆動ローラに比べて大径の上記アタッチ式駆動ローラを取り付けることで、上記施薬装置においてマット苗箱の搬送速度を高めることができ、複数のマット苗箱が連続投入された場合において、前方を行くマット苗箱との間に間隔があいた場合でも追いつき、上記前方を行くマット苗箱との間隔を狭めて隙間を無くすことができ、下流にある播種装置や土入れ装置により播かれた種子や土が前後のマット苗箱の隙間に落ちて無駄になることを防止できる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1実施形態にかかるマット苗箱用施薬装置をマット苗箱用播種機に設置する前の全体斜視図である。 【図2】マット苗箱用施薬装置をマット苗箱用播種機に設置した後の全体斜視図である。 【図3】施薬装置を右側方から見た概略図である。 【図4】施薬装置を正面から見た概略図である。 【図5】施薬装置の回動を説明する概略図である。 【図6】(A)(B)は回転輪の変形例を示す概略図である。 【図7】第2実施形態の施薬装置を正面から見た概略図である。 【図8】施薬装置を左側方から見た概略図である。 【図9】施薬装置の要部斜視図である。 【図10】回転輪の概略図である。 【図11】第3実施形態のアタッチ式駆動ローラの取付前の斜視図である。 【図12】アタッチ式駆動ローラの取付後の施薬装置の正面から見た概略図である。 【図13】アタッチ式駆動ローラの取付後の施薬装置を右側方から見た概略図である。 【図14】従来の播種機の概略図である。 【符号の説明】 10 マット苗箱用播種機 11 フレーム 13 施薬装置 14 潅水装置 15 播種装置 16 土入れ装置 20 施薬ホッパー 20b シャッター板 21 施薬ロール 22 回転ブラシ 24 遮蔽板 24d 屈曲部 25 固定ブラシ 26 調節ダイヤル 28 回転輪 28a 突起 29 駆動ローラ 31 支持部 40 大径プーリー 41 小径プーリー 42 第1壁部 43 第2壁部 43a 長孔 44 揺動板 45 テンションバネ 47 支持バー 50 ハンドル 60 アタッチ式駆動ローラ 61 分割体 62 プレート部 63 ゴムローラ部 64 ボルト 65 ナット B ベルト K 空間 N マット苗箱 Y 薬剤
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| 【出願人】 |
【識別番号】000100469 【氏名又は名称】みのる産業株式会社 【住所又は居所】岡山県赤磐郡山陽町下市447番地
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| 【出願日】 |
平成14年9月24日(2002.9.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100072660 【弁理士】 【氏名又は名称】大和田 和美
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| 【公開番号】 |
特開2004−65234(P2004−65234A) |
| 【公開日】 |
平成16年3月4日(2004.3.4) |
| 【出願番号】 |
特願2002−276845(P2002−276845) |
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