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【発明の名称】 屋上緑化用容器、枠体、ユニット及びユニット連結体
【発明者】 【氏名】高汐 健司
【住所又は居所】東京都千代田区内神田1−16−9 株式会社久保工内

【氏名】羽田 康彦
【住所又は居所】群馬県太田市八重笠町463番地の1 アァルピィ東プラ株式会社技術開発センター内

【要約】 【課題】適度な保水性と水はけ性を併せ持つ屋上緑化用容器、植えられた植物の上を人が歩行しても植物の損傷を抑制可能な屋上緑化用枠体等、屋上緑化に適した構造体を提供すること。

【解決手段】少なくとも容器底部と、容器底部を取り囲む容器側壁とからなり、前記容器底部には、凹状保水部が部分的に設けられ、且つ該凹状保水部以外の部分に排水孔が穿たれていることを特徴とする屋上緑化用容器(1)、硬質材料からなる複数の柱状体が所定の間隙及び配列状態で二次元状に並列配置され、柱状体の各対が互いに結合部により結合されて耐圧構造体を形成し、結合部は柱状体の長軸方向全体のうち一部のみにおいて柱状体同士を結合していることを特徴とする屋上緑化用枠体(2)、及びこれらを組み合わせた屋上緑化用ユニット。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも容器底部と、容器底部を取り囲む容器側壁とからなり、
前記容器底部には、凹状保水部が部分的に設けられ、且つ該凹状保水部以外の部分に排水孔が穿たれていることを特徴とする屋上緑化用容器。
【請求項2】
外縁の少なくとも一部に、複数の屋上緑化用容器を並べて連結するための容器連結手段を有することを特徴とする請求項1に記載の屋上緑化用容器。
【請求項3】
硬質材料からなる複数の柱状体が所定の間隙及び配列状態で二次元状に並列配置され、柱状体の各対が互いに結合部により結合されて耐圧構造体を形成し、結合部は柱状体の長軸方向全体のうち一部のみにおいて柱状体同士を結合していることを特徴とする屋上緑化用枠体。
【請求項4】
結合部が板状であって、柱状体の長軸方向全体のうち中間部分においてのみ柱状体同士を結合していることを特徴とする請求項3に記載の屋上緑化用枠体。
【請求項5】
複数の柱状体が並列配置された耐圧構造体の外縁の少なくとも一部に、複数の屋上緑化用枠体を並べて連結するための枠体連結手段を有することを特徴とする請求項3又は4に記載の屋上緑化用枠体。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の屋上緑化用容器内に、請求項3から5のいずれかに記載の屋上緑化用枠体を収めて構成したことを特徴とする屋上緑化用ユニット。
【請求項7】
請求項2に記載の屋上緑化用容器内に、請求項5に記載の屋上緑化用枠体を収めて構成した屋上緑化用ユニットであって、枠体連結手段が少なくとも容器側壁上まで延出し、枠体連結手段と容器連結手段とが同時に連結可能であることを特徴とする屋上緑化用ユニット。
【請求項8】
容器側壁のうちの一部が低く形成されており、
容器側壁が低く形成された部分において枠体連結手段が屋上緑化用容器の外側に向けて露出していることを特徴とする請求項7に記載の屋上緑化用ユニット。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の屋上緑化用ユニットを複数連結して構成した屋上緑化用ユニット連結体であって、屋上緑化用容器同士が連結され且つ屋上緑化用枠体同士が連結されていることを特徴とする屋上緑化用ユニット連結体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、植物を栽培するための容器等の構造体に関し、更に詳しくは屋上緑化に好適に使用される容器、枠体、ユニット及びユニット連結体に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平7−213159号公報には、通気性および通水性を有する不織布からなる底板の周囲に同様の不織布からなる側壁を設けた枠体内に、同様の不織布からなるハニカム状の仕切枠を設け、この仕切枠で区切られた各区画内に収容した土に背丈の低い多年草を植えたことを特徴とする屋上の緑化用パネルが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このように不織布で容器全体を構成すると、水の溜まる場所が無く、低湿高温時にはすぐに乾燥してしまうこともあった。また、容器を設置する屋根板等の基礎の部分に容器下面全部が接触するため、高湿低温時には湿気が抜けず、容器下面から容器自体が腐敗する等の問題も懸念されるものであった。
【0004】
更に、芝生等を屋上に敷き詰める場合等には、その上を人が歩くことも想定される。ところが、上記のような不織布は柔らかいため、ハニカム構造としても踏みしめに弱く、その上を人が歩けば植物の根等も共に踏みつぶされて、植物が著しく傷んでしまうことになる。
【0005】
そこで本発明の課題の一は、適度な保水性と水はけ性を併せ持つ屋上緑化用容器、屋上緑化用ユニット及び屋上緑化用ユニット連結体を提供することにある。
【0006】
また本発明の別の課題は、植えられた植物の上を人が歩行しても植物の損傷を抑制可能な屋上緑化用枠体、屋上緑化用ユニット及び屋上緑化用ユニット連結体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための第1の発明は、
少なくとも容器底部と、容器底部を取り囲む容器側壁とからなり、
前記容器底部には、凹状保水部が部分的に設けられ、且つ該凹状保水部以外の部分に排水孔が穿たれていることを特徴とする屋上緑化用容器である。
【0008】
本発明は、上記第1の発明において、
外縁の少なくとも一部に、複数の屋上緑化用容器を並べて連結するための容器連結手段を有することをその好ましい態様として含むものである。
【0009】
上記課題を解決するための第2の発明は、
硬質材料からなる複数の柱状体が所定の間隙及び配列状態で二次元状に並列配置され、柱状体の各対が互いに結合部により結合されて耐圧構造体を形成し、結合部は柱状体の長軸方向全体のうち一部のみにおいて柱状体同士を結合していることを特徴とする屋上緑化用枠体である。
【0010】
本発明は、上記第2の発明において、
「結合部が板状であって、柱状体の長軸方向全体のうち中間部分においてのみ柱状体同士を結合していること」、
「複数の柱状体が並列配置された耐圧構造体の外縁の少なくとも一部に、複数の屋上緑化用枠体を並べて連結するための枠体連結手段を有すること」、
をその好ましい態様として含むものである。
【0011】
上記課題を解決するための第3の発明は、
上記第1の発明の屋上緑化用容器内に、上記第2の発明の屋上緑化用枠体を収めて構成したことを特徴とする屋上緑化用ユニットである。
【0012】
本発明は、上記第3の発明において、
「屋上緑化用容器が容器連結手段を有し、屋上緑化用枠体が枠体連結手段を有し、枠体連結手段が少なくとも容器側壁上まで延出し、枠体連結手段と容器連結手段とが同時に連結可能であること」、
をその好ましい態様として含むものであり、
更に好ましい形態として、
「容器側壁のうちの一部が低く形成されており、
容器側壁が低く形成された部分において枠体連結手段が屋上緑化用容器の外側に向けて露出していること」、
をその好ましい態様として含むものである。
【0013】
上記課題を解決するための第4の発明は、
上記第3の発明の好ましい形態の屋上緑化用ユニットを複数連結して構成した屋上緑化用ユニット連結体であって、屋上緑化用容器同士が連結され且つ屋上緑化用枠体同士が連結されていることを特徴とする屋上緑化用ユニット連結体である。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の屋上緑化用容器の好ましい一実施形態を示す図である。(a)は斜視図である。(b)は(a)の斜視図のAc側からの側面図である。(c)は(a)の斜視図のBc側からの側面図である。まず図1を用いて本発明の屋上緑化用容器を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0015】
図1において、1は屋上緑化用容器、11は容器底部、12は容器側壁、13は凹状保水部、14は排水孔、15A1は長掛合片、15A2は短掛合片、15B1,15B2は掛合部である。
【0016】
本発明の屋上緑化用容器1は、少なくとも容器底部11と、容器底部11を取り囲む容器側壁12とからなり、容器底部11には、凹状保水部13が部分的に設けられ、且つ凹状保水部13以外の部分に排水孔14が穿たれている。
【0017】
凹状保水部13を、容器底部11の大部分にではなく部分的にのみ設けておき、余分な水は凹状保水部13以外の部分に穿たれた排水孔14から容器外に排出できるようにしておくことで、容器内に適度な量の水を溜めることができると同時に、容器内に過剰な量の水が溜められて長時間経過後に残留した水が腐敗するといったことを予防することができる。
【0018】
また、図1の好ましい形態に示すように、凹状保水部13を裏面側に突出するように設けておくことで、排水孔14の出口が塞がれないよう高さを確保する足を別に設ける必要もなくなり、更に凹状保水部13の底部は平らにしておくことにより、屋上緑化用容器1を設置するコンクリート等の屋上面の小面積部分に荷重を集中させることもなく、屋上面損傷防止も可能となる。
【0019】
容器底部11を取り囲む容器側壁12は、複数の容器を積み重ねた際の全体容積増加抑制、運搬時の安定性向上等のため、容器底部11から離れるに従い開く状態で、容器底部11に対して斜めにしておくことが好ましい。
【0020】
また、外縁形状については、本発明の屋上緑化用容器は複数の容器を屋上に敷き詰めて使用することが想定されるため、敷き詰め可能な形状であることが好ましく、図1に示した正方形を始めとして、長方形、三角形等が挙げられる。しかしながら、敷き詰めの自由度向上や、設計製造の容易性、運搬性等の観点からも正方形であることが好ましい。一辺の寸法については、複数の屋上緑化用容器により施工面積を調整可能な適当な大きさであれば良く、必要な施工面積に応じて適宜設定すれば良いが、例えば一辺が300〜700mm程度の大きさが好ましいと考えられる。
【0021】
また、本発明の屋上緑化用容器は、凹状保水部13にて水を確実に溜めることができ、且つ上に盛られる土等の荷重に耐えられるように、硬質の非透水性材料で構成しておくことが必要である。具体的には、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ABS等といった、軽量であり、成形性も良好で、リサイクルも可能なプラスチック材料を用いるのが好ましい。そして、好ましい製造方法としては、このようなプラスチック材料を用いた周知の射出成形方法による一体成形が挙げられる。これにより重量を1kg以下とすることも可能で、多数の容器を運搬する際の運搬性向上や、施工時の作業者負担軽減が可能である。
【0022】
本発明の屋上緑化用容器においては、外縁の少なくとも一部に複数の屋上緑化用容器を並べて連結するための容器連結手段を有することが好ましい。図1に示した形態においては、図1(b)、(c)の長掛合片15A1、掛合部15B1、短掛合片15A2、掛合部15B2の部分が容器連結手段に対応する。そして、この容器連結手段により2つの屋上緑化用容器1を連結した状態における連結部分の部分拡大断面図が図2である。図2(a)は長掛合片15A1、掛合部15B1の部分の連結状態における部分拡大断面図である。図2(b)は短掛合片15A2、掛合部15B2の部分の連結状態における部分拡大断面図である。
【0023】
図1に示す形態においては、容器側壁の両端部分に位置する容器連結手段15A1、15B1は、下向きに短掛合片よりも長く延ばして設けられた長掛合片15A1を掛合部15B1に掛合することで堅固な連結機能を有している。また、容器側壁の中央部分に位置する容器連結手段15A2、15B2は、下向きに長掛合片よりも短く延ばして設けられた短掛合片15A2を掛合部15B2に掛合することで容器側壁の反りによる容器間の間隙発生防止等の補助的な連結機能を有している。
【0024】
本発明の屋上緑化用容器を複数敷き詰めて使用する際に、容器連結手段により屋上緑化用容器同士を連結しておくことで、個々の容器が連結されていない場合に比べて、容器内に土等を盛る際にも、また土を盛った後の使用状態においても安定した設置状態が得られる。
【0025】
屋上緑化用容器の外縁形状が正方形で、容器連結手段が、15A1、15A2のような掛合片と、15B1、15B2のような掛合部との2種類の連結手段からなるような場合には、となりあった二辺に一方の種類の容器連結手段を設け、残りの二辺に他方の種類の容器連結手段を設けておくことで、複数の屋上緑化用容器を二次元状に並べて連結可能となる。
【0026】
次に、図3を用いて本発明の屋上緑化用枠体の具体的な実施形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。図3は本発明の屋上緑化用枠体の好ましい一実施形態を示す図である。(a)は斜視図である。(b)は(a)の斜視図のAf側からの側面図である。(c)は(a)の斜視図のBf側からの側面図である。
【0027】
図3において、2は屋上緑化用枠体、21は柱状体、22は結合部、23は枠体連結手段であり、枠体連結手段の具体的構成として、23A1は嵌合片、23B1は嵌合枠、23A2は係止片、23B2は係止部を夫々示している。
【0028】
本発明の屋上緑化用枠体2は、硬質材料からなる複数の柱状体21が所定の間隙及び配列状態で二次元状に並列配置され、柱状体21の各対が互いに結合部22により結合されて耐圧構造体を形成し、結合部は柱状体の長軸方向全体のうち一部のみにおいて柱状体同士を結合している。
【0029】
硬質材料としての必要な硬さは、柱状体21の二次元状並列配置の間隙、配列状態と関係して定まる。即ち、本発明の屋上緑化用枠体は、柱状体の間に形成される空間に土等の植物栽培に適した物質を充填し、そこで植物を育てた状態において、植えられた植物の上を人が歩行しても植物の損傷を抑制可能とすることを目的とする物であるため、柱状体の間隙、配列状態は、柱状体間に土等を充填して植物育成が可能であり、且つ人の平均的な足裏の大きさ内に常に体重を支えられるような状態で3本以上の柱状体が含まれるような状態を示している。例えば、柱状体間の間隙を広く設定し、少ない本数で体重を支える必要がある場合や、柱状体の間隙を狭く設定し、多数本で支えれば良い場合等を考慮して適当な硬さの材料を選択すればよい。一つの目安としては、例えばポリプロピレン等のプラスチック材料を用いた場合に、柱状体の断面積の総和が、屋上緑化用枠体設置面積全体に対して1〜5%程度となるように設計することが挙げられる。
【0030】
また、図3においては、柱状体21間を結合する結合部22は、板状であって、柱状体の長軸方向全体のうち中間部分においてのみ柱状体同士を結合している好ましい形態で示されているが、少なくとも結合部22は、柱状体21の長軸方向全体のうち一部のみにおいて柱状体同士を結合していれば良い。即ち、屋上緑化用枠体2は柱状体21が立位状態で設置され、該柱状体21の頂部程度の高さ迄土等を盛って植物を育てるものであり、結合部を挟んだ任意の2つの領域が結合部により完全に隔てられることなく連続して土等が存在できることで、例えば芝を植えた場合等に互いの領域を通して根を張らせることができる。
【0031】
このような本発明の屋上緑化用枠体によれば、植えられた植物の上に人等が乗った時にも複数の柱状体により荷重を支える耐圧構造体の作用により植物の損傷を減少可能であり、しかも柱状体の各対が柱状体の長軸方向全体のうち一部のみにおいて結合されていることで土等が壁面により細かく隔てられるといったことがなく、根が広く張りやすいといった効果が得られる。
【0032】
結合部22が、立位状態の柱状体21の頂部まで達していなければ、更に、上に人が乗った場合に植物が結合部と足との間に挟まれて著しく損傷を受けるといったことがない。また、結合部22が立位状態の柱状体21の底部まで達していなければ、土等に染み込んで下方に移動した水の流れを結合部22によりせき止めることなく、適度な水はけと水分浸透均一化が実現される。
【0033】
柱状体は、図3に示すように円柱状であることが好ましい。これにより、柱状体が四角形等の角を有する形状である場合に比べて、屋上緑化用枠体上で転倒した場合のけがの発生を抑えることができる。また、柱状体を中空構造としておくことにより、軽量化が可能である。
【0034】
尚、柱状体の配列形態は、図3に示すように正方形の頂点に位置するような配列でも、三角形の頂点に位置するような状態等でも構わない。
【0035】
本発明の屋上緑化用枠体の外縁形状、一辺の寸法の好ましい形態については、上記屋上緑化用容器と同様である。また材料についても、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ABS等といった、軽量であり、成形性も良好で、リサイクルも可能なプラスチック材料を用いるのが好ましい。そして、好ましい製造方法としては、このようなプラスチック材料を用いた周知の射出成形方法による一体成形が挙げられる。これにより屋上緑化用枠体についても、重量を1kg以下とすることも可能で、多数の枠体を運搬する際の運搬性向上や、施工時の作業者負担軽減といった効果がある。
【0036】
また、屋上緑化用枠体の色は土等の植物栽培に適した物質に近い色としておくことで、柱状体が土等の上に飛び出した状態でも目立ちにくくなる。
【0037】
本発明の屋上緑化用枠体においても、上記屋上緑化用容器と同様に、外縁の少なくとも一部に複数の屋上緑化用枠体を並べて連結するための枠体連結手段を有することが好ましい。図3に示した形態においては、図3(a)の23が枠体連結手段であり、具体的な部材として図3(b)の嵌合片23A1、係止片23A2、図3(c)の嵌合枠23B1、係止部23B2が示されている。そして、この枠体連結手段により2つの屋上緑化用枠体2を連結した状態における連結部分の部分拡大断面図が図4である。図4(a)は嵌合片23A1と嵌合枠23B1の部分の連結状態における部分拡大断面図である。図4(b)は係止片23A2と係止部23B2の部分の連結状態における部分拡大断面図である。
【0038】
まず、嵌合片23A1と嵌合枠23B1とによる連結部分を説明する。二片一対の嵌合片23A1は並行に下方に向けて延びており、その先端には嵌合枠23B1に引っかかる鉤部が、一対の嵌合片の反対向方向に向けて突出している。また、嵌合枠23B1においては、枠体連結方向の幅は嵌合片23A1の幅とほぼ同じ幅で設けられ、枠体連結方向と直角な方向の長さは、前記二片一対の嵌合片23A1の両側の鉤部の先端の間の距離よりは短く形成されている。そして、二片の嵌合片23A1を内側に向けて撓ませながら嵌合枠23B1に完全に差し込むことにより、嵌合片23A1の鉤部が嵌合枠23B1に内側から引っかかり、連結がなされる。次に係止片23A2と係止部23B2とによる連結部分を説明する。係止片23A2は、枠体連結方向に可撓であるように下方に伸び、先端には係止部23B2に引っかかる鉤部が外側に向けて突出している。そして、連結時には、前記の嵌合片23A1と嵌合枠23B1との連結部分における枠体連結方向の拘束により、係止片23A2が撓みながら該係止片23A2の先端の鉤部が係止部23B2の面を滑り、最終的に係止片23A2の鉤部が係止部23B2の下方に引っかかり、連結がなされる。
【0039】
本発明の屋上緑化用枠体を複数敷き詰めて使用する際に、枠体連結手段により屋上緑化用枠体同士を連結しておくことで、上記屋上緑化用容器と同様に、個々の枠体が連結されていない場合に比べて、枠体内に土等を盛る際にも、また土を盛った後の使用状態においても安定した設置状態が得られる。
【0040】
また上記容器連結手段と同様に、枠体連結手段においても、屋上緑化用枠体の外縁形状が正方形であれば、例えば23A1、23A2の形態と、23B1、23B2の形態とで表されるような2種類の枠体連結手段を、それぞれ正方形の二辺ずつに設けておくことにより、複数の屋上緑化用枠体を二次元状に並べて連結可能となる。
【0041】
枠体連結手段は、連結状態の枠体間において、枠体連結方向及びそれに直角な方向に1〜5mm程度の遊びがあるようにしておくことが好ましい。図3、図4に示した枠体連結手段は実際にこのような遊びを有する形態となっている。まず枠体連結方向については、図4(a)に示すように下方に延びる嵌合片23A1と、嵌合片23A1と嵌合する枠状部分である嵌合枠23B1との寸法において、嵌合片23A1の枠体連結方向の幅を嵌合枠23B1の同方向の穴の幅よりも小さくしておき、また図3(a)、(b)と図4(b)に示すように係止部23B2に掛かる鉤部を有する係止片23A2は、枠体連結方向に弾性的に撓むよう設けられている。次に枠体連結方向と直角な方向については、図3に示すように嵌合枠23B1に引っかかる鉤部を有する嵌合片23A1は、枠体連結方向と直角な方向に弾性的に撓むよう設けられており且つ一つの嵌合枠23B1に嵌合する2つの嵌合片23A1間の間隔が嵌合枠23B1の枠体連結方向と直角な方向の幅よりも小さく設けられている。そして、係止片23A2と係止部23B2との連結部分では、枠体連結方向と直角な方向の拘束がない。
【0042】
このように遊びを設けておくことにより、多数の屋上緑化用枠体を連結して敷き詰める場合においても、連結後の全体の寸法の微調整が可能となる。また、このような遊びを設けておくことは、後述のように屋上緑化用ユニット連結体を構成する場合においても格別な効果がある。
【0043】
本発明の屋上緑化用ユニットは、上記屋上緑化用容器内に屋上緑化用枠体を収めて構成される。図5は本発明の屋上緑化用ユニットを構成する方法を示す斜視図である。
【0044】
このように、屋上緑化用枠体を屋上緑化用容器内に収まり良くはめ込めるよう屋上緑化用容器の設計寸法と屋上緑化用枠体の設計寸法とを適切に設定しておくことにより、上記屋上緑化用容器の構成が奏する効果と上記屋上緑化用枠体の構成が奏する効果とを併せ持つ屋上緑化用の構造体である、本発明の屋上緑化用ユニットが得られることとなる。
【0045】
好ましくは、屋上緑化用ユニットを構成する屋上緑化用容器と屋上緑化用枠体との両方が、連結手段(容器連結手段、枠体連結手段)を有し、枠体連結手段が少なくとも容器側壁上まで延出し、枠体連結手段と容器連結手段とが同時に連結可能であることである。これにより、複数の屋上緑化用ユニットを強固に連結して本発明の屋上緑化用ユニット連結体を構成可能となる。
【0046】
また好ましい形態の一つとして、容器側壁のうちの一部が低く形成されており、容器側壁が低く形成された部分において枠体連結手段が屋上緑化用容器の外側に向けて露出し、この部分で枠体連結手段が連結可能となっている形態が挙げられる。
【0047】
これにより、複数の屋上緑化用ユニットを連結した際の屋上緑化用容器と屋上緑化用枠体との相対位置関係が、枠体連結手段の連結によっても規定されて設置状態がより安定するのみならず、柱状体の高さと容器側壁の最高部の高さを合わせて設計しても枠体連結手段を上部に突出させる必要もなくなり、コンパクトな構成が可能となる。さらに、後で屋上緑化用枠体のみが不要となった場合等には、屋上緑化用枠体だけを速やかに撤去することも可能である。
【0048】
図6は本発明の屋上緑化用ユニットを複数連結して構成した屋上緑化用ユニット連結体の一実施形態を示す図である。(a)は平面図、(b)は(a)のC−C断面図である。図6において、3は屋上緑化用ユニット、4は屋上緑化用ユニット連結体を示している。尚、図6においては連結された屋上緑化用ユニットを2つだけ示しているが、本発明の屋上緑化用ユニット連結体としては、屋上緑化用ユニットの数に制限はなく、所望の面積を覆うだけの数の屋上緑化用ユニットを二次元的に並べて連結すれば良い。
【0049】
本発明の屋上緑化用ユニット連結体も、屋上緑化用ユニットと同様に、上記屋上緑化用容器の構成が奏する効果と上記屋上緑化用枠体の構成が奏する効果とを併せ持つ、優れた屋上緑化用の構造体となる。
【0050】
また、このような屋上緑化用ユニット連結体を構成する際に、上記屋上緑化用枠体の枠体連結手段の説明において示したように、枠体連結手段に枠体連結方向及びそれに直角な方向の遊びがあることにより、屋上緑化用容器を多数連結した場合に想定される連結寸法誤差を、枠体連結手段の遊びにより吸収できるため、施工の容易化が可能となる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の屋上緑化用容器によれば、部分的に設けられた凹状保水部と、凹状保水部以外の部分に穿たれた余分な水を排出可能な排水孔により、屋上緑化用容器内に適度な量の水を溜めることができると同時に、容器内に過剰な量の水が溜められて長時間経過後に残留した水が腐敗するといったこと等を予防することができる。
【0052】
また本発明の屋上緑化用枠体によれば、植えられた植物の上に人等が乗った時にも複数の柱状体により荷重を支える耐圧構造体の作用により植物の損傷を減少可能であり、しかも柱状体の各対が柱状体の長軸方向全体のうち一部のみにおいて結合されていることで土等が壁面により細かく隔てられるといったことがなく、根が広く張りやすいといった効果が得られる。
【0053】
そして、本発明の屋上緑化用ユニット、屋上緑化用ユニット連結体は、これらの効果を兼ね備えた、優れた屋上緑化用の構造体として機能するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の屋上緑化用容器の一実施形態を示す図である。(a)は斜視図である。(b)は(a)の斜視図のAc側からの側面図である。(c)は(a)の斜視図のBc側からの側面図である。
【図2】図1に示した本発明の屋上緑化用容器の容器連結手段の部分拡大断面図である。(a)は容器連結手段15A1、15B1の部分の連結状態における部分拡大断面図である。(b)は容器連結手段15A2、15B2の部分の連結状態における部分拡大断面図である。
【図3】本発明の屋上緑化用枠体の一実施形態を示す図である。(a)は斜視図である。(b)は(a)の斜視図のAf側からの側面図である。(c)は(a)の斜視図のBf側からの側面図である。
【図4】図3に示した本発明の屋上緑化用枠体の枠体連結手段の部分拡大断面図である。(a)は枠体連結手段23A1、23B1の部分の連結状態における部分拡大断面図である。(b)は枠体連結手段23A2、23B2の部分の連結状態における部分拡大断面図である。
【図5】本発明の屋上緑化用ユニットを構成する方法を示す斜視図である。
【図6】本発明の屋上緑化用ユニットを複数連結して構成した屋上緑化用ユニット連結体の一実施形態を示す図である。(a)は平面図である。(b)は(a)のC−C断面図である。
【符号の説明】
1 屋上緑化用容器
2 屋上緑化用枠体
3 屋上緑化用ユニット
4 屋上緑化用ユニット連結体
11 容器底部
12 容器側壁
13 凹状保水部
14 排水孔
15A1 長掛合片
15A2 短掛合片
15B1,15B2 掛合部
21 柱状体
22 結合部
23 枠体連結手段
23A1 嵌合片
23B1 嵌合枠
23A2 係止片
23B2 係止部
【出願人】 【識別番号】500073146
【氏名又は名称】株式会社久保工
【住所又は居所】東京都千代田区内神田1−16−9
【識別番号】000100595
【氏名又は名称】アァルピィ東プラ株式会社
【住所又は居所】大阪府茨木市五日市1丁目7番27号
【出願日】 平成14年7月23日(2002.7.23)
【代理人】 【識別番号】100096828
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 敬介

【識別番号】100110870
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 芳広

【公開番号】 特開2004−49153(P2004−49153A)
【公開日】 平成16年2月19日(2004.2.19)
【出願番号】 特願2002−213310(P2002−213310)